蓼喰人さんの日記一覧

蓼喰人の「蕎麦屋酒」ガイド

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蓼喰人 (男性・東京都) 認証済

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 蕎麦はデパ地下の秩父の産物を商うコーナーに並んでいた「特挽 地そば」なる生蕎麦を買ってきた。
 名前通り地場の蕎麦を使用していると思われるが機械打ちで、割合は表示されていないが小麦粉のつなぎも入っている。

 本式の蕎麦屋で打ち立ての生蕎麦を購入して自宅で茹でても、鍋の大きさの違いやかき回し過ぎたりして、蕎麦が切れ切れに成ってしまうケースは良くある。
 素人が家庭でも茹でるには、こういっ...
 「酒の秋山」のレビューで述べた通り、このご時世で「蕎麦屋酒」の中断を余儀なくされている状況下、我が家での'模擬蕎麦屋酒'を目論む。
 蕎麦は打ったものを購入したが、つゆや薬味はそれなりに凝り、何より最も重要な「蕎麦前」のための、簡単ながら蕎麦屋の定番物の肴を並べてみた。
 前日に出掛けたついでにデパ地下で、主だったものは購入。

 内容は次の通り。
 「板わさ」:お馴染みの小田原では無...
 猛暑の最中、八重洲に今年1月に誕生した「アーティゾン美術館」を訪れた。
 元々この地で石橋財団が運営する「ブリジストン美術館」として存在していたが、ビルの立て直しに伴い広いスペースを有する、贅沢な造りの美術館に生まれ変わった。

 こんなご時世なので一時に観客が集中しないように入場制限をしており、チケットは日時を決めて事前購入が原則となっている。
 WEBで申し込みが出来、1日を4つの時...
 レビューで述べたように、「呑ませる蕎麦屋」として人気の高い神保町「わたる」が、このコロナ禍により本来の夜の営業を一時的に休んで、テイクアウトを主体とした昼の営業を始めている。
 今回はこちらの仕事が集約された「晩酌セット」と、日替わりご飯の「鯛飯」を買って帰り、その夜に家で味わってみた。

 「晩酌セット」の内容は「料理4品+サービスの一品」「出汁き玉子」「天とじ」一式、それに1合の酒が付...
 最近注目されている2軒、落合の「green glass」と水道橋の「発芽そば ゆき」とのコラボ蕎麦会に出席。
 会場はgreen glassで、掘りごたつ式のテーブルとカウンター席もフルに使った、結構大掛かりなイベントである。

 私は定刻よりも早めに着き一番乗りだったが、双方の店主の関根さんとゆきさんに加え、現在関根さんを手伝っている若い女性スタッフが、明るく迎え入れてくれた。
 この...
 翌朝は朝風呂を浴びた後、ホテル内のレストランでバイキング形式の朝食を摂る。
 和・洋・中華の多くの品目が並び、少しずつ皿にとっても結構なボリューム。
 味の面では一長一短はあるものの、バラエティに富んだ内容でかなり満腹となる。

 9時過ぎにチェックアウトし、駅前から湯布院行きのバスに乗り込む。
 1時間ほどで湯布院の駅前に到着。
 この日は東京でも暑かったようだが、こちらも30℃近...
 「杵築 達磨」からは、タクシーを呼んでもらいJR杵築駅に向かう。
 杵築はかつての城下町で、市内には江戸時代の面影が残る一角が在る。
 実際に歩き回ることは無かったが、運転手さんは少し遠回りをしてその道筋をゆっくりと走行し、ちょっとした観光ガイドもやってくれた。

 杵築からは日豊線に乗り、20分ほどで別府に到着。
 ホテルのチェックインの前に、翌日の予定を確認しようと案内所の前まで行...
 予定通りに大分空港に降り立つ。
 天気は上々で、やや強めの日差しが眩しい。

 予約時刻の12:30にはまだ少し余裕があるためロビーで一息ついた後、タクシーでいよいよ「杵築 達磨」に向かう。
 運転手さんに店の名前を告げればすぐに分かるだろうと思っていたが、案外地元では店の存在が周知されていない様子。
 住所を伝えると大体の場所は理解できたようで、とりあえずそちらの方向に進む。
 車...
 蕎麦好き人間のみならず、食について関心のある方なら「高橋邦弘」さんの名前を知らない人は居ないと思う。
 一時に比べればマスコミに登場することは減ったが、かつては蕎麦打ち名人として、多くのテレビ番組で人となりや技量が紹介され、ご本人の著作も多い。

 元々はサラリーマンだったが、30歳を前にして脱サラして蕎麦職人を目指し、足利一茶庵の祖である「片倉康雄」氏に入門。
 すぐに頭角を現し2年の...
 江戸前の老舗の中でも、私が子供のころから最も馴染み深い蕎麦屋が「神田まつや」であるが、最近の他の方の書き込みについて思うことが有り、この場を借りて少し述べさせていただきたい。

 それは、いまだに「池波正太郎氏」の名前を持ち出すレビュアーが多いことである。
 池波さんが生前こちらの店に頻繁に足を運んでいたのは事実だが、彼が亡くなってからすでに30年近く経ている。
 最晩年はほとんど外出も...
 皆様、明けましておめでとうございます。
 どなた様もお健やかにて新年を迎えられたことと、お慶び申し上げます。
 東京は麗らかな晴天に恵まれ、私も心穏やかに初春を寿いでおります。

 私が子供の頃は年賀に訪れる客も多かったため、年末には家族総出で大掃除をしたり、お節料理を大量に仕込んだりしたものでしたが、今ではそう言った仕来たりも無くなりました。
 その後両親が健在だった10年ほど前まで...
 今年もあと数時間を残すまでとなってしまった。
 ここ2.3年の年の暮れには、いつも食べ歩きに付き合ってもらっている友人と二人で、ちょっとした店を予約して訪れ、一年の締めくくりのディナーを楽しむことが慣例となっていた。

 しかし今年は趣を変えて私の手料理での食事会で、お茶を濁してしまった。
 久しぶりに「オイルフォンデュー」の道具を引っ張り出して、食材を切り揃えて並べただけなので、料理と...
 先月'発展的に閉店'に至った芝の「蕎麦 案山子」が、白金に近い三田で、新たに「案山子」として復活。
 ご主人の山田さんから案内状をいただき、開店から4日目に伺った。

 落ち着いた環境に在り、一見客を当てにしない控えめな地下店舗は、まさに「粋な大人の隠れ家」である。
 少し前まで目黒でイタリアンダイニングをやられていた奥様と二人でひっそりと営む、実に雰囲気の良い店が出来上がった。
 も...
 先日蕎麦関係の雑誌の中で文明と文化の違いを、麺類に当てはめる記事が載っていた。
 そこでは、うどんや地方における蕎麦は文明であるが、江戸前の流儀に則った蕎麦は文化であると述べられていたが、大いに頷けた。
 
 「文明」とは客観的合理性を持つ普遍的なものだが、「文化」は不合理なもので、ある一定の地域や民族だけに通用する特別なものである。
 そこには歴史の流れや、その土地に生きる人間の情緒と...
 時代は流れ、歴史的な様々な事象により、江戸前の蕎麦文化もそれにより大きく翻弄されることとなる。
 明治維新以降、地方との人の往来が活発になったこと。
 関東大震災をきっかけとして、上方の食文化との交流が生まれたこと。
 さらに戦中戦後の食糧事情が悪化した頃は、当然ながら蕎麦屋が蕎麦だけを商ってはおられない時期であった。

 さらに高度経済成長期には、地方からの人口流入に伴い、飯屋不足か...
 昨今はやたらと蕎麦の品種や産地に拘り、まさに「蕎麦鑑定人」と言うほどの造詣をお持ちの、所謂「蕎麦マニア」が多く出現している。
 また蕎麦好きを自認される方の中には、'蕎麦は香りが命'と豪語されたり、'十割蕎麦こそが本物で、つなぎを入れた蕎麦など邪道'と公言する輩まで居る有様である。
 しかしこれは蕎麦の歴史においては、ごく最近の傾向に過ぎず、江戸前の伝統とは相容れない考え方である。

 ...
 いつもご訪問頂いている関西にお住いのマイレビュアーさんから、「趣味食」としての蕎麦についてのご質問が有った。
 この際、私が拙い知識の内でまとめた、独自の発展を遂げた「江戸前蕎麦」に対する考察を、何回かに分けて述べていきたいと思う。


 東京の蕎麦屋は居酒屋では無いかと言う意見を度々耳にするが、それも尤もな話である。
 これは蕎麦屋というものが、元々地方と東京ではその役割が異なり、そ...
 先日、五反田の「日南」で催された、大阪に転勤が決まったハラミ串さんの壮行会に出席させていただいた。
 こちらの店はハラミ串さんのお名前の発端となった店で有るとも伺っており、幹事さんからのお誘いで私も参加させてもらった。
 
 この日に参集したレビュアーさんは、ご本人も含めて12名。
 こちらの他にも食べログ関係の壮行会だけでも、4件が催されるとのこと。
 改めてハラミ串さんのお付き合い...
 中野区内を中心に数多くのレビューを書かれているマイレビュアーの「mamezo 24」さんから、実に魅力的なお誘いが有った。
 懇意にされている中野坂上のイタリアン「ラ・フレッチャ」の店舗を、定休日の一晩を借り受け、手ずからの料理をふるまい、さらに蕎麦を出す会を催されるとのこと。
 私にとっては願ってもないお話であり、二つ返事で出席を申し出る。

 この会は今回で2回目とのことで、mame...
 「検校」を出たのはまだ外は明るさの残る4時過ぎ、いろいろな銘柄を楽しんだものの、トータルするとそれほどの酒量にはなっていない。
 もう一軒如何ですかと聴かれて、断る理由はもちろん無い。
 
 次に向かったのは日暮里の居酒屋「いずみや」。
 場所は駅前からロータリーを渡った真前という便の良い所。

 店内はコの字型のカウンターが中心で、ほとんどの席が常連の中高年男性(いわゆるオヤジ)で...
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