ランチ向上委員会さんのマイ★ベストレストラン 2015

絶望を退ける勇気を持て

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ランチ向上委員会 (男性・神奈川県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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すべてのお店が甲乙つけがたいので、得意な中華料理ジャンルから4店舗、満足度が高かったホテルから2店舗、フレンチ1店舗、イタリアン1店舗、ラーメン1店舗、大衆酒場1店舗をチョイスしました。

中華の4店舗は、どれも北京ダックを丸々1羽で出してくれるお店ですね。
インペリアルバイキングサールは、ローストビーフの美味しさが印象に残るお店。
ラ・ピッチョリー・ドゥ・ルルは、フレンチの郷土料理の名店で、いつ行っても何を食べても満足なお店。
タンテリーザ笑多は、広尾にあったクッチーナ笑多が自由が丘に移転したもので、若きシェフが腕を振るうお気に入りのお店です。
つけめん玉は、川崎発祥のつけ麺店で、このジャンルでの味は最高ですね。
丸大ホールは、安さと懐の深さが魅力の大衆酒場です。

マイ★ベストレストラン

1位

中国料理 盤古殿 新横浜プリンスホテル店 (新横浜 / 中華料理、火鍋、四川料理)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2015/12訪問 2016/01/02

北京ダック、点心、四川料理、山東料理と美味しいものが盛りだくさんの神奈川県下最強の中華料理店

新横浜プリンスホテルの地下1階にある中華料理店です。川崎の有名店の盤古茶屋の2号店です。こちらのほうが規模が大きく、豪華な印象です。

店内は、ホテルのダイニングにふさわしい、落ち着いた空間です。テーブルも大きく、ソファーもしっかりしています。また、個室が多く、宴会に向いていますね。

メニューは、目玉となるのは北京ダックでしょう。丸々1羽を捌いてくれる姿はパフォーマンスとしても素晴しいです。もともとが四川出身のコックが多かったので、四川料理は秀逸で辛さでお酒がすすみます。また、中国東北部の料理である山東料理にも力を入れていて、個性的な料理を味わうことができます。もちろん、日本人なら誰でも知っているような定番中華もレベルが高いですし、点心も専門職たる点心師がいるのでレベルが高いお店です。
メニューに載っているすべての料理がおすすめ料理と言っても過言ではないでしょう。
また、宴会料理も飲み放題が付いて、5,000円からなので、ホテルの中華料理店でありながら、居酒屋並みの価格で宴会ができます。宴会の幹事をやる人はこのお店の存在を忘れてはいけません。
注文は、写真入りのオーダーシートに数量を書くようになっています。中国人の店員さんでも言葉の間違いでオーダーミスが無いので安心です。

いただいたのは、
■北京風板春雨のサラダ(1,080円)
中国語では「東北大拉皮」という、中国東北部の野菜料理の定番です。
通常は辛い味付けなのですが、盤古ではゴマ味のソースも用意してくれています。今回は、ゴマ味でいただきました。
幅と厚みがある春雨は、ねっとりとしていて、弾力があります。この食感を楽しみつつ、野菜を一緒にいただくととても美味しいですね。
上手に盛り付けてくれているので、香菜(パクチー)が好きな人はそのまま混ぜ込み、ソースをかけるといいでしょう。苦手な人がいるときには取り皿によけてから混ぜるといいですね。

■豚肉小籠包(5個)(580円+税)
上海料理の定番。本場の有名店にひけをとらないぐらいの肉汁の旨さです。下には小籠包と同じサイズの大根を敷いてあり、持ち上げる際に破れて肉汁が出ないように配慮されています。本店たる盤古茶屋と比べて小ぶりなのもあって、客層を意識した仕上がりになっています。味はサイズダウンした分、味は濃厚な仕上がりで、とても美味しいです。必ず食べるべき1品ですね。

■フカヒレスープギョーザ(630円+税)
大きな餃子をスープに入れて、蒸したものです。餃子の中身はフカヒレや蟹肉が入り、値段にふさわしい豪華さがあります。特にフカヒレは、姿のものの端切れを入れているようで、この価格なれど小さな塊が入るので嬉しいですね。
少人数での訪問で、スープを1品頼んだら量が多いと思ったら、これを人数分頼みましょう。

■エビ棒ギョーザ(420円+税)
豚肉とともに海老を包み、揚げ焼きにしたものです。
たっぷりの豚肉が海老と共に口の中にひろがり、両方の旨みで溢れますね。包んである皮も加熱した際にちょっとパリパリになり、食感もいいですね。

■三種冷菜の盛り合わせ(760円+税)
バンバンジー・塩ゆで海老・くらげの冷菜の盛り合わせです。3人ぐらいでシェアするのがちょうどいい量ですね。
バンバンジーの味付けは、日本人好みに仕上がっていて、辛さはマイルドです。調理技術は確かで臭みが無くいい仕上がりですし、軟骨部などの硬い部位の混入も無く、定番メニューですが調理技術の高さが出ています。

■中国東北地方独特の黒酢で炒めた酢豚(1,080円+税)
中国語では「鍋包肉 」日本では「ハルビン酢豚」と呼ばれるものです。
具は豚肉のみとなり、衣をつけて揚げたものを黒酢と砂糖で味付けしたものです。
独特の衣は、時間が経過しても食感を失いません。また、ソースに粘性があってしっかりと豚肉に絡みつきます。味付けは程よい甘みのある味です。
調理技術、味付けのセンス、共にレベルが高く、いろんなお店でハルビン酢豚を食べてきましたが、ここのものはハイレベルですね。

■北京ダック丸1羽セット(3,800円+税)オプション:目の前でさばき(プラス500円+税)
盤古茶屋では、本体価格で目の前でさばいてくれて、スープも付くのですが、こちらでは別料金です。ホテルの高級感があるのでその分のサービス料と考えるべきでしょう。
ダックの尾の部分まで縫い上げてあるのは、高品質のカナダ産である証です。ちなみに安いブラジル産は開いています。カットが始まっても、高い品質は見てとれます。半身を切り終えて、ひっくり返す瞬間に肉汁と脂が尾のあたりから流れ出ます。また、サイズも大きく、1羽からカットされる量が違いますね。
値段以上の質であることは食べる前から明らかです。
味付けのソースは、定番の甜麺醤ベースのものと、盤古スタイルのちょっと辛いものの2種類を用意してくれます。好みの味付けで皮に巻いて食べれば美味しいこと間違いなしですね。
北京ダックは、4枚(1,680円+税)や1人前(680円+税)もありますが、大人数で行って、1羽でいただいたほうが、美味しいですし割安です。
「もっと、食べたい」って思うのは確実ですから、悩んだら1羽で注文しましょう。
この価格で、このレベルの北京ダックを提供してくれるお店を中華料理マニアである私もほかに知りません。

■北京ダック煮込みスープ(プラス800円+税)
ダックの残った肉や骨を出汁にしたスープです。盤古茶屋よりも小ぶりな器で提供されましたが、味は盤古茶屋より濃厚です。

■海の幸のおこげ(1,280円+税)
定番中華ですが、おすすめ料理です。
熱々のおこげとそれにかけるあんを別々にテーブルまで持ってきて、テーブルでおこげにあんをかけて仕上げます。「ジュー!」という音を楽しむのもこの料理の醍醐味です。
入っている海老は大きく、イカは丁寧にカットされていて、野菜たちも綺麗に飾り包丁が入っていて、見た目も素晴しいですね。
味ももちろん素晴しく、見た目・音・味で楽しませてくれる料理です。

■豚の角煮チャーハン(980円+税)
中国のたまり醤油を使って仕上げた黒いチャーハンです。色から感じるイメージほど味は濃くないのが特徴ですね。
パラパラに仕上がっていますが、程よく水分が残っていて、パサついてはいない上手な炒め加減ですね。
本場中華料理としての個性が発揮されているので、五目チャーハンよりもおすすめです。


どの料理を食べても美味しいことは間違いないのですが、1皿あたりの価格が高額な料理ほど、他店よりも美味しかったり、食材がよかったりと魅力的なところがありますね。メニューが豊富で、どれを食べていいのか悩むことかと思いますが、そういうときはお店の方に相談するといいでしょう。「魚介が食べたい」とか「辛い料理がいい」などの方向性を伝えれば、おすすめ料理を教えてくれます。また、宴会料理は、お店の得意料理で日本人が好む料理をバランスよく盛り込んであるので、大人数なら予約の上、コースにしてしまうのが間違いないでしょう。
万人に自信を持っておすすめできる中華料理店であることは間違いありません。中華街に行くのなら、盤古殿に行ったほうが同じ予算でも美味しい中華料理が食べられますね。

  • 北京ダック丸1羽セット(3,800円+税)オプション:目の前でさばき(プラス500円+税)2015年12月
  • 北京風板春雨のサラダ(1,080円+税)2015年12月
  • 自慢点心5種セット(1,380円+税)2015年12月

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2位

盤古茶屋 (川崎、京急川崎、八丁畷 / 中華料理、四川料理、火鍋)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2016/06訪問 2016/06/18

この店に行けば、中華街に行く必要が無いの最強中華料理店

川崎駅東口のパールホテル地下1階にある中華料理店です。
宴会での利用の場合、ホテルの2階で個室が利用できるので便利です。個室は、洋室1室(パーテーションで2分割可能)と和室1室です。

北京ダック丸1羽3,800円+税(ダック骨のスープ付き)が目玉商品です。丸1羽の北京ダックにスープも付いてこの値段であることが驚異的です。有名店ほどのパリパリ感は無いですが、この価格での品質は高く、豪華な気分を味わうためには十分です。
また、宴会に大変強いお店で、ホテル2階に個室もあります。コースメニューは、どれも北京ダックが入り、飲み放題をつけても概ね5,000円/1人程度の予算で納まり豪華な料理が並びます。
ちなみに以前、1万円/1人の予算でお願いしたことがありましたが、伊勢エビの炒めや電話帳ぐらいの厚さのあるフカヒレの煮込みなど、びっくりする料理が並びました。

メニューは、料理人が四川出身の方が多いらしく、四川料理に凝ったものが多いです。ですが、北京でも仕事をしてから日本に来るからでしょうか(料理人さんは上手な北京語も話します)、北京(山東・東北)料理のメニューも豊富です。
メニューは、A3サイズの両面カラー印刷の紙に数量を書いてお願いするシステムに変更になりました。これは、盤古グループ共通のシステムですね。
長きに渡り利用しているので、私の食べた時期によっては今の価格と異なるものもありますし、無くなってしまったメニューもありますがご了承ください。

いただいたのは、
■500円セット(500円+税)2016年6月
生ビールと豚肉の串焼き3本の計753円相当が税込み500円でいただけます。サービスメニューなので1人1回のみです。
ラム肉の串焼きは、東北部の味付けのスタイルの香辛料が添えられています。以前は全体にふりかけられていたのですが、ちょっと辛いので添えるスタイルになったのでしょう。
安いですし、お肉も美味しいので生ビールを飲む人は、最初はこれを頼みましょう。

■牛肉ラー油鍋(1,100円+税)
『麻辣香鍋』や『麻辣干鍋』という、四川発祥の汁気の無い鍋料理です。本場四川省はもとより北京や台湾の台南でもブームを巻き起こしている料理です。日本でも、この1~2年ぐらいで提供するお店が増えてきました。盤古茶屋も四川料理がメインのお店であるので、この味付けは得意とするところですね。
汁無しというのは、水分が無いだけで、油を全体に絡めてあります。スパイスたちの味と香りと刺激が油に抽出され、それが素材全体に絡むという料理です。たっぷりの牛肉にセロリ・ジャガイモが入ります。そして、上には香菜(パクチー)が盛られています。近年、タイ料理ブームに伴ないパクチーブームとなり、スーパーでもパクチーが売られています。タイ料理だけでなく、四川料理もパクチーを使う料理で、こういう刺激的な料理には相性がいいですね。
辛さも単に唐辛子だけでなく、唐辛子の種の部分、花椒などの香りと刺激が一体となって、強いパンチがあります。辛いもの好きにはたまりません。
お酒がすすむこと間違い無しですね。
また、この料理は他にもバリエーションがあり、海老ラー油鍋とホルモンラー油鍋があります。味付けは同じでしょう。好みの素材で楽しむといいと思います。

■ミニ烏賊醤油ねぎかけ(238円+税)2015年11月
広東の前菜です。小さなイカを茹でて、中国の醤油で味付けしているものがレタスと共に盛られています。下ごしらえの手間などを考えると、この値段で食べられるのは激安です。肉や脂っこいものが多くなりがちな中華料理において、これはさっぱりとしていますし、海鮮料理の中では安い点がおすすめです。

■山椒味キャベツロール(238円+税)2014年9月
人参をキャベツで巻いてある料理なのですが、出汁と山椒で上手に味付けされています。さっぱりといただけ、箸休めにはちょうどいいですね。また、見た目の美しさは小皿料理の中でもトップクラスですね。

■じゃが芋の千切りさっぱり味(238円+税)2013年7月
家庭料理のジャガイモとピーマンの和え物です。こちらも、野菜をあっさりといただける名品ですね。

■豚肉小龍包5個(550円+税)2014年9月
上海料理の定番。本場の有名店にひけをとらないぐらいの肉汁の旨さです。これが1個110円程度なのだから激安です。豪華版のフカヒレ入りやカニミソ入りもありますが、フカヒレはそれ自身に味が無いので、アップグレードするならカニミソ入りがお勧めです。豪華版は2個で360円+税と少量から注文できるので、好きな人だけが食べられます。

■水餃子(5個)(350円+税)2015年11月
外見は、普通の水餃子ですが、中の具にかに肉が入っています。こういう普通の料理にもちょっといい食材を惜しげもなく使うのが盤古スタイルです。

■木須肉(780円+税)2013年3月
タマゴとキクラゲの肉野菜炒めです。山東(北京)料理の炒め物の典型ですが、他店のものより旨味が強いものの油っぽくなく、酒の肴にもご飯のお供にも良いです。

■海の幸入りあつあつおこげ(980円)
魚介たっぷりのあんをテーブルでおこげにかけると、ジューッと音を立てます。眼や舌だけでなく耳でも楽しめる料理です。

■土鍋麻婆春雨(580円+税)
土鍋で辛口に煮込まれた春雨です。安いけれど手抜き無しの料理で、お酒を飲むならぜひ。

■豚の角煮入りチャーハン(780円+税)2015年11月
中国のたまり醤油を使ったチャーハンです。一般的にはチャーシューを具とするところを角煮を使っている豪華仕様のチャーハンです。炒める技術も総じて高いので、ホテルの中華料理店のようなレベルの高いチャーハンがいただけます。

■五目野菜湯麺(780円+税)
普通のタンメンですが、上質な上湯(澄んだ出汁)で作られているのでいい出来になっています。どうしてもお肉が多くなりがちな中華料理ですから、野菜たっぷりなのもおすすめな点です。取り分けて食べられますから、大食漢の人がいるならスープ代わりにもなります。

■本場四川酸辛味スープ(500円+税)
四川料理の酸辣湯です。盤古茶屋の料理人は、四川省出身の方が多いので、四川料理を得意とします。食べると後をひく、程よい酸味と辛さです。


川崎で中華料理を食べるなら、絶対に盤古茶屋です。メニューも定番を残しつつ、適時入れ替えしているので色々食べても制覇することはできません。何度行っても楽しめるお店です。
居酒屋感覚で利用するなら、小皿と点心を中心に食べていくと安上がりで満足いくと思います。本格的な中華料理を食べたいなら、四川料理・山東料理を中心に注文していくと、レベルの高い中華料理が食べられますね。
川崎における中華料理の有名店となり、宴会では大人気のお店です。12月などの宴会シーズンや金曜は予約したほうがいいでしょう。

  • 牛肉ラー油鍋(1,100円+税)2016年6月
  • 500円セット(500円+税)の串。写真は2人前2016年6月
  • 500円セット(500円+税)の生ビール2016年6月

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3位

四川食府 (京急川崎、川崎新町、川崎 / 四川料理、中華料理、担々麺)

16回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 ¥1,000~¥1,999

2024/04訪問 2024/05/04

海鮮系の炒めものは原価率が高くてお得なメニュー

川崎区新川通にある中華料理店です。

川崎市立川崎病院の近くにあります。

奥に細長い造りなので、外観からのイメージよりも座席数があります。
また、座敷もあるので宴会にも適したお店です。

外見はごく普通の大陸系中華料理店ですが、実力派で、かつ、安いのが魅力のお店です。
四川料理をメインに扱いますが、窯焼きの北京ダックも名物のお店です。

いただいたのは、
■陳麻婆豆腐(980円)
メニューに麻婆豆腐は2種類あります。麻婆豆腐(780円)は日本人仕様のもの。陳麻婆豆腐(980円)は本場仕様です。
運ばれてくると、スパイシーな香りが漂います。
結構、油が多いのですが、これが四川料理の基本の作り方です。
唐辛子や花椒といった、中華料理固有のスパイスをテンパリング(油でスパイス類を煮る)することにより、この油に香りや刺激が移っていますね。
その油が豆腐に纏うことによって、本物の麻婆豆腐が完成します。
それゆえに、結構な辛さがあります。また、辛く感じる理由としては、辛さを纏った油が口から喉をゆっくり通っていくので辛さが持続しますね。
本来であれば、ライスを注文し、ご飯にかけて食べると美味しいです。

■大海老マヨネーズ(1,280円)
1皿1,000円を超えるので、町の中華料理店のメニューとしてはちょっと高めですが、その分、品質は確かなものです。
1皿に6尾入っています。最近の海老の価格は高いのですが、気前よく大きな海老を使っているのでお得感があります。また、過剰な衣で大きく見せるようなことはしていません。
マヨネーズも上手に調理して酸味を減らしていて、海老の味わいを失うことのないように作られています。
お皿には薄く切ったトマトも添えてあって、見た目が美しいのもいいところです。
原価率の高さと調理レベルの高さで美味しさが作られています。

■ホタテとアスパラ炒め(1,280円)
こちらも大海老マヨネーズと同様に原価率高めで美味しい料理ですね。
大ぶりのホタテ貝貝柱をスライスしたものがたっぷり入ります。
ご主人は、四川料理を得意としますが、こういう、南方系の料理も上手に作りますね。
素材の味を活かす、塩加減のとろみをつけて、美味しく炒めてありました。

■チンジャオロース(880円)
メニュー改定に伴い、牛肉バージョンと豚肉バージョンができました。こちらは豚肉バージョンです。
普通に美味しく仕上がっていますね。

■カニ肉スープ(680円)
原価率高めメニューのひとつでしょう。
上品な塩味に仕上げています。
ただし、上記の炒め物2種と比べるとお得感は弱いでしょう。予算に余裕があるなら炒めものがおすすめです。

■豚肉の旨酢おこげ(980円)
ちょっと個性的ですが埋もれているメニューです。
パリパリになっているおこげにあんをかけると、いい音がして、耳でも楽しめるのは他のおこげと同じです。
特徴的なのは、その味付けですね。見た目以上に酸味があります。
しかし、酸味だけでなく、甘さや辛さもありますね。辛さは生っぽい唐辛子をカットしたものが1本分入っていました。
また、ニンニクも効かせてあります。
具としては、豚肉がメインで野菜が入るものです。
酸味、甘み、辛さ、ニンニクの風味など、色んなものが混ざって複雑な味わいにならています。
中華料理の奥深さを感じる料理ですね。

■晩酌セット(780円)
生ビール1杯と前菜のセットです。2人で2人前注文しているので2品紹介します。
・炙りチャーシュー
熟成した旨みのあるチャーシューですが、バーナーで軽く炙ってあって、香ばしさもあるのが魅力です。
・砂肝和え
あっさりした前菜で、柚子とネギの香りで砂肝がいただけます。


屋号のとおり四川料理のお店で、陳麻婆豆腐は本場のスパイシーさで美味しかったですが、海鮮系の炒めものが原価率が高くてお得感が強かったですね。
四川料理はもちろんおすすめですが、広東・潮州料理っぽい海鮮系の炒めも美味しいでしょう。
川崎区新川通にある中華料理店です。

川崎市立川崎病院の近くにあります。

奥に細長い造なので、外観からのイメージよりも座席数がありますね。
また、座敷もあるので宴会にも適したお店です。

外見はごく普通の大陸系中華料理店ですが、実力派で、かつ、安いのが魅力のお店です。
四川料理をメインに扱いますが、窯焼きの北京ダックも名物のお店です。

物価高に伴い、価格改定と同時にメニュー改定を行ったようで、新たな四川料理が登場していました。

いただいたのは、
■高菜と白身魚煮込(1,880円)
四川料理の定番である「酸菜魚」というメニューです。
四川料理というと麻婆豆腐や担々麺あたりの知名度が高く、中華料理として一般化している回鍋肉や青椒肉絲なども四川料理です。
また、20年ほど前に本格的な中華料理店が増えた頃から定番化しているのは水煮牛肉という、唐辛子と花椒で牛肉を辛めの味付けで煮込んだものがあります。
近年は、「ガチ中華」という言葉が流行り、現代の中華料理が日本に流入しつつあります。
そんな中で、酸菜魚は埋もれてる定番四川料理です。
四川料理としては古典的で定番であるものの、他の料理ではあまり使わない魚であり、また、日本では肉料理を頼むお客さんが多いので、どうしてもメニューから外されやすいようです。
加えて、日本における知名度の低さもあるのでしょう。
中国における火鍋ブームに乗って、中国全土に広がり、日本におけるガチ中華ブームで日本でも食べられるようになりました。
酸菜と呼ばれるのは、葉物野菜の漬物です。発酵しているので元の野菜はわかりませんが、緑色のもので、青梗菜か高菜のような感じです。発酵により適度な酸味を持っています。
この酸味のある酸菜を白身魚の切り身と共に煮ているのですが、輪切りの唐辛子と少量の花椒を加えて、四川料理らしい麻辣の味にしています。
加えて、生姜も効かせてあるので、一般的な四川料理の味わいの『麻辣』をベースにしつつも、酸味と生姜の風味もある、複雑な味わいに仕上がっています。
四川料理は「百菜百味」と言われます。これは「四川料理には百の料理があり、それぞれ異なる味わいがある」という意味です。まさにそれを感じさせてくれる味ですね。
スープ状なので、ご飯と共に食べてもいいですし、お酒の肴にもなる優れた料理ですね。加えて、油っこくないので、ヘルシーで量が食べられるのも魅力です。


他にも新たに加わったメニューは、要予約の揚げ魚の特製煮込み(3,980円)はガチ中華の主力メニューの『烤魚』ですね。他にも、汁無し鍋の麻辣香鍋(干鍋)のメニューも充実しました。
定番中華は抑えつつも、四川料理メニューが増え、ガチ中華が楽しめるお店になったようです。
町の大陸系中華料理店ですが、ガチ中華を楽しみたい人におすすめのお店です。
川崎区新川通にある中華料理店です。川崎市立川崎病院の近くにあります。

外見はごく普通の大陸系中華料理店ですが、実力派で、かつ、安いのが魅力のお店です。

四川料理をメインに扱いますが、窯焼きの北京ダックも名物のお店です。

いただいたのは、
■自家製北京ダック(3,880円)
訪問してからの注文でも仕込んだ在庫があると提供してくれますが、時間がかかるのと無い場合があるので、予約しての注文をお勧めします。
いい色に焼かれたダックをテーブルサイドでカットしてくれるのはまるで高級店のようですが、ここは川崎ですし、価格も川崎の価格です。
1羽まるまるを存分に食べれば、尾に近いところの脂の多いジューシーさと、皮のパリッとしたところの違いを味わえます。
また、味付けも定番の甜麵醬だけでなく、四川料理風の辛いタレも用意してくれるので、辛党の人にもいいですね。
更にこの価格で、残った骨でスープも作ってくれます。こちらも美味しいです。

■ダック肉の唐辛子炒め(+500円)
辛子鶏の鴨版なので、中国語では『辛子鴨』ですね。
北京ダックを注文した際に追加でお願いすると炒めにしてもらえます。
唐辛子と花椒がピリリと効いた味わいで、こちらもお酒にぴったりの味わいでしょう。

■牛の内臓の四川風ソース和え(880円)
中国語では『夫妻肺片』という四川料理のポピュラーな前菜です。
胃袋のハチノスやすね肉などを使っており、ピリ辛なソースを絡め、ゴマと香菜(パクチー)を散らしてあります。
提供される器が変わってゴージャスな印象になりました。

■五目チャーハン(780円)
大陸系中華の調理なので、ちょっと油の量が多めですが、なかなかのパラパラ度でありながら、日本人好みのご飯の食感を少し残した美味しいチャーハンです。

■鉄板餃子(480円)
今の流行りと逆行した、肉汁弾ける大きな餃子で食べ応えがありますね。
ボリューム満点です。

■サンラースープ(480円)
『酸辣湯』です。
ちょうどいい辛さと酸味で、これでもお酒が飲めるぐらいの仕上がりです。

●瓶ビール(480円)
普通のアサヒスーパードライの中瓶ですが、オリンピック仕様のラベルになりましたね。


街の中華料理店として、十分な実力があり、メニューの幅も広く、北京ダックという目玉料理もあり、料理もお酒も総じて安いという非常に使い勝手の良いお店です。
他では食べられない特別な料理はありませんが、安く、美味しく、楽しく中華料理を食べるならここですね。
川崎区新川通の中華料理店です。川崎市立川崎病院の近くですね。

外見はごく普通の中華料理店ですが、実力派で、かつ、安いのが魅力のお店です。

最近、私は、インド・ネパールのカレーを食べています。ネパールの定食たる『ダルバート』や南インドの『ミールス』でご飯を食べるのが美味しいですね。
カレーという料理の概念とは一体何なのかと考えてしまします。一般的には、「香辛料を多用したご飯等の主食との相性のいい煮込み料理」という感じでしょう。インド・ネパールあたりの「カリー」はまさにそのものですが、タイのグリーンカレーは、タイ人にとってインドのカリーと同じ系統の料理として区分されることをどう考えるのかに興味がありますね。
そして、多彩な料理がある中華料理にもご飯にピッタリのカレーに似た料理があります。麻婆豆腐あたりが一般的にカレーに近い印象があります。しかし、私が考えるキングオブカレーに近い中華料理、それは四川料理の『水煮牛肉』です。
インド・ネパールのカレーを食べていて、この水煮牛肉が食べたくなり、訪問です。

いただいたのは、
■牛肉の四川風煮込み(1,800円)
これが『水煮牛肉』です。もしくは、『水煮肉片』ともいいます。四川料理の定番ですが、日本語訳が定まっていないので、『牛肉と唐辛子四川香味煮込み』とか、『四川風激辛煮込み』などの表現がされますね。
この料理、唐辛子と花椒が入っていて、香菜(パクチー)も盛られていて、とてもスパイシー。真っ赤ですが、見た目ほどの辛さではありません。
上面には油が浮いていますが、ここに四川料理たる味わいがあります。唐辛子・花椒・ニンニク・生姜などの香辛料が油の中で加熱されることで、油に香りと香辛料の風味が移り、その油が料理全体に混ざることで味わいを全体に広げてくれていますね。
油の層の下にある水分は、中華スープがベースになっているので旨みもしっかりとしていますね。
具は、牛肉で片栗粉をまぶした上て加熱してあり、タレが絡みます。また、肉の下には豆もやしと白菜がたっぷりと入っていて、「牛肉」の文字がありますが、意外に野菜が多い料理でもあります。
スープというか、タレというか、カレーでいうところのルーにあたる部分は、旨みがあるところに香辛料がたっぷりで、これを残すのはもったいないです。
ライスを注文して、ご飯にかけていただくのが王道でしょう。こうやって食べると、まさにカレーです。
実際、中国人は、この料理は1皿の量が多いのもあって、複数人で1皿をシェアし、ご飯にかけて食べています。
唐辛子・ニンニク・生姜あたりは、インドやネパールのカレーで使うスパイスですし、クローブやカルダモンは入りませんが、その分、花椒が加わります。水煮牛肉は、単体ではご飯はつかないメニューですが、ご飯と一緒に食べれば、これは明らかにカレーでしょう。
ぜひとも、カレー好きには、インド・ネパールだけでなく、この「中華料理のカレー」を食べていただきたいですね。


こちらのお店は、外観も店内も一般的な『街の中華料理屋さん』ですが、このようにレベルの高い本格的な四川料理が楽しめるお店です。おすすめのお店です。
川崎区新川通の中華料理店です。川崎市立川崎病院の近くですね。

外見はごく普通の中華料理店ですが、実力派で、かつ、安いのが魅力のお店です。

クリスマスの定番料理といえば、ローストチキンですね。アメリカでは七面鳥の丸焼きを食べるのが定番で、それを日本で真似る際に七面鳥より美味しく、調達しやすい鶏肉になったのでしょう。
キリスト教徒でもありませんし、アメリカ文化を正しく継承する者でもないので、イベントごととして楽しむためには家禽の丸焼きならOKということで、北京ダックをいただきます。

いただいたのは、
■自家製北京ダック(3,880円)
1羽まるまるを提供してくれてこの価格なので非常にお得です。
都内にはこれより安い価格のお店もありますが、価格相応に質も下がるので、こちらのお店が日本一コストパフォーマンスの高い北京ダックのお店だと私は思っています。
「ダック」とは何の鳥という疑問が生まれますが、鴨でありアヒルでもあります。野生にいるのが鴨、それを品種改良して家禽化したものがアヒルです。そのため、漢字では「家鴨」と書きますね。
そのため、基本的には同じものです。
日本人は「鴨」と書かれたほうが高級に感じるので多くの飲食店では「鴨」と書いていますが、そのほとんどが外国で肥育したアヒルですね。
東欧やブラジルでも生産されていますが、カナダ産が安定的に美味しいですね。こちらのお店もカナダ産とのことです。
手間がかかるので予約したほうが望ましい料理ですが、テーブルサイドでカットしてくれて、それをいただけるので大変お得な料理でしょう。
店主がダックに包丁を入れると、美味しい肉汁と脂が出てきます。
皮の下には脂肪の層があり、その下の肉も付いた状態でカットしてくれます。これを蒸した餃子の皮のようなもので包んで食べるのですが、ダックよりも皮の枚数のほうが少ないので、贅沢にダックを2切れぐらい包んでいただきます。
味付けは、定番の甜麵醬ベースのものと、お店の個性の出たちょっと辛いものの2種類があります。最初は定番の甜麵醬でいただきたいですね。お酒を飲むなら辛いものも美味しいです。
包む皮が無くなったら、きゅうりやネギと共にタレをかけておつまみとしていただきます。
皮のパリパリ感、脂肪のジューシーさ、肉の旨み、それに甜麵醬の甘さが加わり、まさに高級中華料理の味ですね。
更にこの価格で、ダックの骨を使ったスープも付きます。
豆苗と白菜も入っているスープで、骨まわりの肉も付いていますので、ちょっと行儀悪いですが、手で持ってかじりつけばお肉も楽しめます。もともとのスープの出汁がしっかりしているところにダックの旨みも加わって、美味しいスープに仕上がっています。

■ダック肉の炒め(+500円)
北京ダックを注文し、追加料金を払うと更に調理してくれるメニューです。
四川料理の定番の辣子鶏という鶏肉と唐辛子の炒めをダック肉で作ったものなので、『辣子鴨』ですね。
唐辛子と花椒の香りと辛さで味付けされた肉は、スパイシーでお酒にぴったりです。


まるまる1羽をいただけて、この価格なのは文句なしにお得ですね。
1羽を食べる適正人数ですが、最低3人、理想は4人、最大6人といったところでしょう。
量を食べられる人で、炒めを持ち帰りにすれば2人でも可能かと思います。
また、まるまる1羽の北京ダックが登場すれば、宴会が盛り上がることも間違いなしですね。

皆さんもクリスマスに北京ダックはいかがでしょうか?
川崎区新川通にある中華料理店です。

川崎の秋のイベントといえば、『かわさき市民祭り』ですね。「祭り」と言っても神社の「祭典」ではなく、地元川崎の商店や企業が出店し、地元のサークルが踊りなどを披露する何でもありのイベントです。手軽に食べられる屋台料理も出ますが、それだけでは物足りないですし、座ってゆっくりと飲食したいものですね。多くの方がメイン会場の競輪場からまっすぐに川崎駅を目指すので、その線上にあるお店は混雑しますが、ここは少し横移動しているのであまり混雑していません。おすすめの休憩スポットです。同じように富士通スタジアムでイベントがあった際も食事スポットとしてこちらはおすすめですね。

いただいたのは、
■四川風味ダック(880円)
中国語名は『樟茶鴨』といいます。樟はクスノキのこと。クスノキのチップで燻すためこの文字が付いています。茶はお茶です。お茶で下味をつけるという調理法とお茶の葉も燻製にする際に使うという説とがありますが、どちらが正しいのかは今となってはわかりません。
というのも、この料理は、四川料理の中でも古くからある料理です。唐辛子や花椒、クミンなどの香辛料を使っていないのは、そういうものが伝わる前からある料理だからです。そういう点からもこの料理の古さがわかるでしょう。
この料理を有名にしたのは西太后です。清王朝を傾けたともいわれる西太后が好んだ料理として有名で、また、この料理が一般に普及したのは清王朝が崩壊したからです。王朝の崩壊に伴い宮廷料理人が故郷の四川省に帰り、お店を開いてこれがヒット商品となったからです。
なかなか珍しい料理で、日本ではホテルの中華料理店や中華街でないと食べられない料理でしたが、近年は腕のある料理人が日本で開業しているのでここのように食べられるお店が増えました。またそれに伴い、模倣して作るお店も増えて、日本の街の中華料理店でも食べられるようになりましたね。
しかしながら、名前については上手に訳すことができずにいろんな名前がついています。『四川風ダック』『鴨の四川風燻製』『四川風スモークダック』などと呼ばれます。中には、四川料理店でないので、「四川」の字を使いたくなくて、『台湾風ダック』や『紅茶ダック』などと大胆な意訳をするお店もありますね。
こちらのものは、程よい脂の鴨をスモークして作っています。燻製の加減もちょうどよく、単に焼いたものよりもやや硬いぐらいで味が凝縮しています。燻製による香りが豊かですね。
食べた人にしかわからない味ですが、皆さんが知っている料理で一番近いのは、ディズニーランドで売っているスモークターキーでしょう。
お酒にぴったりの味わいです。北京ダックは1羽を食べるには4人ぐらい必要ですが、こちらなら1皿を1人でも食べられます。

■チャーシューとネギ和え(280円)
リーズナブルな小皿シリーズの料理です。その中でも一番安い価格帯のものです。
たっぷりのネギとお店自慢のチャーシューをちょっと辛いタレで和えているものです。野菜の価格が上がっているご時世にネギがたっぷりで驚きですね。

■担々麺と半チャーハンセット(880円)
この日のランチメニューです。
担々麺は、赤い汁に緑のネギと青菜の色合いが美しいですね。
辛そうに見えますが、日本人向けに調整されていて、さほど辛くありません。出汁がしっかりしているので、旨みの中に辛さも加わる感じの美味しい担々麺です。
半チャーハンは、高菜チャーハンでした。高菜・玉子・ネギが具のチャーハンで、ややしっとりとした仕上がりです。
他に中華風の冷奴とザーサイが付きます。


リーズナブルだけど本格派で使い勝手のいいお店ですね。外観はごく普通の中華料理店ですが、メニューの充実度と安さと美味しさのバランスは素晴らしいと思います。
川崎区新川通にある中華料理店です。

お店の名物は、北京ダックで、丸々1羽をお客さんの目の前で捌いてくれます。高級感がありますが、3,880円というリーズナブルな価格で楽しめるのでありがたいですね。
北京ダック以外では、点心よりも炒め物が安くてレベルが高い印象です。
そのため、ランチの定食もお得ですが、夜にも3種類程度の夜定食を用意してくれているのでひとりで食事だけの利用にもおすすめです。

いただいたのは、
■ナスの四川風炒め(880円)
中国語では『魚香茄子』と言います。麻婆茄子とは違います。中華料理通を気取るなら覚えておいたほうがいいでしょう。
「魚香」とは調味料の名です。諸説ありますが魚を食べるのに適した味わいの調味料ということでこの名前が付いたようです。四川発祥なので魚とは川魚でしょうね。塩味・甘さ・酸味・辛さの4つの味のバランスを取ったものです。そのため、麻婆茄子のような辛さではなく、旨みの中に辛さがあるものです。「魚香」は、万能なので『魚香肉絲』という豚肉の細切り炒めをこの味付けにしたものもあります。
麻婆茄子とは違う、複雑な味わいは、刺激よりも深さを求める大人向けの味わいですね。

■イカの辛口炒め(880円)
こちらの中国語名は『香辣炒魷魚』とのこと。高級中華料理店風に訳せば、『イカのスパイシー炒め』でしょうか?辛さを表現する中国語はいくつかあります。一番有名なのは『麻辣』で、これは麻婆豆腐でおなじみの花椒由来の痺れる味を含む辛さです。『酸辣』は酸味のある辛さで酸辣湯で有名ですね。その次に覚えていただきたいのが『香辣』です。「シャンラー」と読みます。漢字というものは非常によくできていて、この味わいは、この字そのものです。「香りたつ辛さ」ですね。刺激だけでなく、唐辛子由来の風味もよく感じる味わいのことです。
こちらの料理の味わいは、お店の四川料理の中でもストレートに唐辛子の辛さを感じる味わいですね。四川料理は日本人がイメージする以上に辛さの中に味をプラスして複雑な味わいに仕上げています。こちらの料理は、唐辛子の香りと辛さを感じられるものです。
イカと一緒にキュウリが入りますが、火が通り過ぎず、いい食感をしています。

■芝エビ、イカと玉子のチリソース定食(850円)
夜定食です。海老チリをイカと玉子でボリュームアップしたものです。海老の比率が下がっていますが、夜で定食スタイルでこの価格ですから、お得ですね。
ランチタイムは、自家製杏仁豆腐が食べ放題でライスもおかわり自由ですが、夜はそういうサービスはありません。しかし、メインはちゃんとした味わいでご飯がすすむ旨みのある味付けです。また、量は少なくても海老のサイズは大きく満足いくものですね。


ランチタイムのお得感もおすすめですが、お店の真価を味わうなら夜に単品メニューを食べると実力がわかるでしょう。何を食べてもお得なお店です。
川崎区新川通にある中華料理店です。

この界隈には中華料理店が多く激戦区ですが、その中でも群を抜いて腕がいいのがこちらのお店です。近隣のお店も含め、料理人が1人でやっていることが多いので、その人の腕前によって味が大きく変わります。こちらのお店は四川料理をメインにやっているのでお酒を飲むなら、こちらの辛い料理がおすすめです。もちろん、日本人好みの定番中華もありますね。

いただいたのは、
■冷やし担々麺(850円)
四川料理のお店ということで、夏の麺料理も担々麺です。日本人向けに冷たい麺料理を扱っており、冷やし中華と冷やし担々麺の2種類があります。
見た目からもわかるように辛さはそんなに強くなく、ゴマの風味と濃厚さをたっぷりと感じられる味に仕上げてあります。中央に盛られた肉みそも辛さは無く、色は黒いですが甘いわけでもなく、自然な肉の味わいですね。
ガラスの器にたっぷりと注がれたゴマのソースが味の決め手で、飲めるぐらいの塩分濃度に仕上げてくれていて、スプーンも添えてあります。冷製スープのごとく、飲んでしまうのがおすすめの食べ方ですね。

■チャーシュー麺と半チャーハンセット(880円)
日式中華料理店ならド定番のセットメニューですが、こちらのお店では比較敵珍しいメニューです。
チャーシューは、単品料理では、赤麹を使ったものが出ますが、これはランチメニューなので、赤麹は使わない一般的な焼き豚の仕上がりのものですが、これはこれで豚肉の自然な味が味わえて美味しいですね。
また、スープですが醤油ベースですが、日式のような穏やかな味ではなく、出汁もしっかり、醤油も中国のたまり醤油を使っていますね。色合いは濃いですが、塩分濃度はそんなに高くなく、でも、力強いですね。
昼飲みのシメにぴったりです。

■手作りワンタンスープ5個入り(200円)
こちらのランチタイムのみ、追加注文専用の料理なのでメインを頼まないと注文できないものです。
スープの出汁がしっかりしているので、スープ料理としての完成度が高いですね。また、安さも魅力です。
ランチメニューの定食は、ご飯のおかわりができるので、定食にこのワンタンをプラスすることで、メインの炒め物だけでなく、ワンタンでもご飯がいただけ、相当の量のライスが食べられますね。大食漢におすすめのメニューです。


近隣にはもっと安い中華料理店もありますが、味・ボリュームを勘案したコストパフォーマンスでいえば、こちらに勝るお店はそうそう無いでしょう。
ランチの食事にも昼飲みにもおすすめですし、食欲の無い日に冷やし麺を食べてもいいですね。
川崎区新川通の中華料理店です。川崎市立川崎病院の近くですね。

外見は、ごく普通の中華料理店ですが、実力派で、かつ、安いので頻繫に利用しています。
安すぎてお店の経営が心配でしたが、ついに値上げです!2017年6月の酒税法改正に伴いドリンクメニューは価格がアップしました。しかし、良心的な価格改定で、お酒のメニューはアップしたものの料理はそのままです。

いただいたのは、
■晩酌セット(690円)
ドリンク1杯と小皿料理で以前は600円だったので90円アップです。
小皿は、ハチノスの煮つけを注文しました。イタリア料理のもつ煮込みのトリッパと同じですが、こちらは醤油煮です。
醤油煮でも、最初に臭みを抜くために下茹でを丁寧にしてから、味付けをしているようで、しっかりと醤油味がつくのではなく
、あっさりしています。この味付けは広東ではなく四川の特徴なのかもしれませんね。臭みは抜けていて、柔らかく仕上がっていて食べやすいです。

■四川風イカの鉄鍋炒め(880円)
汁無し鍋の麻辣香鍋の具がイカバージョンのものです。他に牛肉バージョンがあります。
細かく包丁が入れられて食感が良く仕上がったイカをメインにニンニクの芽や玉ねぎやナスなどの野菜を炒めたもので、特徴としては、唐辛子の辛さと花椒の香りを油に移して全体に絡めているところですね。「汁無し」というのは、水気は無いですが、鍋の下には油がありますから、これを絡めていただくと四川な味わいが広がります。

■エビのチリソースチャーハン(980円)
正当派の四川料理が多い中で、こちらは、日本人向けのアレンジメニューです。
玉子とネギのシンプルなチャーハンにエビチリがかかったもので、日本人なら誰でも大好きで贅沢に感じられるチャーハンでしょう。辛さはほかの本格四川料理と異なり軽く仕上げてあるので、辛さがあまり得意でない人も楽しめる味わいかと思います。

お酒の価格が上がっても料理の美味しさは変わらずです。お酒を飲まない人やランチでの利用の人には問題ないですね。
お酒も、瓶ビールが中瓶で480円、紹興酒もボトルで1,200円なので、低価格であることには変わりがありません。
やっぱり、川崎でおすすめの中華料理店ですね。
川崎区新川通の中華料理店です。川崎市立川崎病院の近くですね。

外見は、ごく普通の中華料理店ですが、クラシカルな味わいの四川料理と北京ダックがいただける名店です。しかも、価格はごく普通の中華料理店の価格です。
気付けば、5月も終わると今年は北京ダックを1羽も食べていないことに気づき、いただきに来ました。

いただいたのは、
■北京ダック(3,880円)
北京ダックは、調理に時間がかかるので前日までに予約をしたほうが望ましいです。当日でも下ごしらえしてあって、かつ、仕上げの調理ができる余裕があれば提供してくれますが、必ず食べたいなら予約をしましょう。
この日は訪問前に確認の電話を入れました。ちょっと時間がかかるけどOKとのこと。
お店で焼き上がりを待つ30分間は、1皿280円のリーズナブルな前菜を2品注文してしのぎました。すると、ご主人がダックと共に登場です。
こちらのお店の魅力は、お客さんの前でカットしてくれることです。
本場では当たり前のことですが、日本では高級店でないとこういうサービスは無いですね。
ちなみに食べ放題店や一部の安い中華料理店では、真空パックになった調理済みのダックを輸入し、表面に油をかけてパリッとさせて提供しています。優良店とそうでないお店を見分けるコツとしては、ダックの肉や骨を調理してくれるかどうかですね。四川食府では、北京ダックの値段に込みで骨をスープにしてくれます。また、プラス500円で『鴨肉の唐辛子妙め(殊子鴨)』にしてくれ手す。
と、北京ダックの説明をしているうちにカットが終わります。カットされたダックとダックをまく皮、それに薬味のネギやキュウリ、タレ2種がテーブルに並びます。
タレは、黒色が濃いものは甜麺醤をベースとしたスタンダードなもの。茶色がかったものは四川風のちょっと辛さがあるものです。
基本はやはり甜麺醤のものでいただくのがいいでしょう。お酒を飲む人には辛いものもおすすめです。また、両方をブレンドして好みの味を作るのも楽しいですね。
まく皮に対して、ダックのほうがはるかに多いので、賛沢に2枚載せでいただきます。ダックは皮はパリパリ、その下に脂の層があり、ここはジューシー、そして、その下には肉がついているので肉の旨みも味わえます。この3種の美味しさを包んでいただくのが醍醐味でですね。
スープは、こちらのお店の基本のスープのレベルが高いので、それにダックの骨のダシが加わり、非常に美味しいスープになります。具は白菜とダックの骨周りの肉です。このお肉をもったいないからと食べていると蟹を食べているときのように無言になっちやいますね。

■鴨肉の唐辛子妙め(北京ダックにプラス500円)
唐辛子と共に妙められていますが、基本的には唐辛子は食べません。炒める際に油を介して、素材に香辛料の風味は移して味付けしています。たまに激辛好きの人はかじりますが、そこはお好みで。
肉の旨みと共に味わうのは、花椒の刺激です。花椒がホールで入っているので、これを食べるとなかなかの刺激ですね。しばらくの間は舌がしびれます。これもお酒がすすみますね。


四川食府の真骨頂『北京ダック』をコースでいただいて、大満足でした。1羽いただいて、炒めのオプションを付けても4,380円です。頑張れば2人でも食べられますし、6人ぐらいまでなら1羽でOKです。ちょうどいいのは4人ですね。4人で食べたら1人当たり1,095円。他に前菜をいくつか頼み、シメの食事を頼めば、立派な北京ダックコースが低価格でいただけます。こんな豪華な料理が提供できる街の中華料理店はほかには無いですね。
川崎区新川通の中華料理店です。川崎市立川崎病院の近くですね。

外見は、ごく普通の中華料理店ですが、実力派の中華料理店で気に入っています。

前日にお酒を多く飲んでしまったので、この日は、汁ものを体が欲していたので、スープや麺料理が主体のチョイスでいただきました。

いただいたのは、
■蒸し鶏肉のネギソースかけ(280円)
バンバンジーと同じ、蒸し鶏を使っていて、味付けのソースが異なるものです。
醤油ベースのタレに胡椒などの香辛料が入ったタレを使っています。それに白髪ネギが盛られています。
辛くなく、スッキリとした味わいですね。

■エビ餃子(3個)(280円)
安さが魅力の点心です。あまり差が出にくい料理なので、安いというのは大きな魅力があります。

■焼売(4個)(400円)
4個で400円なので、1個あたり100円という、こちらも安さが魅力です。
お肉の焼売ですが、ジューシーではなく、野菜もバランスよく混ぜた優しい味です。もうちょっと肉っぽさがあっても嬉しいですが、女性でも食べやすい仕上がりになっていると思います。

■五目タンメン(780円)
四川食府の海鮮炒めの類は、多くが素材の味を感じられる塩炒めになっています。一番豪華なのは、三種の海鮮と季節の野菜炒め(980円)で、これは魚介類と野菜の塩炒めです。これと同じぐらいの量の魚介が入るのですが価格は同じなのが海鮮おこげ(980円)です。おこげの分だけ手間もかかりますが、その分、材料の量を少しだけ減らしてあるだけでこれもお得。
五目おこげ(880円)は魚介が減った分、豚肉が入り、100円安くなっているメニューです。ここまではみんな塩炒めなのですが、注文した五目タンメンは、醤油ベースのあんになっています。具は、五目おこげと同様に魚介も豚肉も入っていて、具だくさんです。なので、こういう魚介と野菜のあんが入ったメニューの中で、最もお得な料理です。
また、スープの味が非常にしっかりしているので、ベースにある味わいがしっかりしています。その上に上質な五目あんがかかることで美味しい麺に仕上がっていますね。
ラーメン専門店ではないので、麺は一般的な中華麺ですが、具とスープを楽しみたい人には自信を持って勧められる五目タンメンでしょう。


どのメニューも非常に美味しいですが、ものによっては更にお得(一般的なお店よりも割安で提供されている)なものもあります。四川料理のお店なので、お酒がすすむ四川料理に注目してしまいますが、魚介類が入った炒め物もおすすめですね。
川崎区新川通にある中華料理店です。

外見こそ、街の普通の大陸系中華料理店ですが、味は本場の味でハイレベルです。ということで、ゴールデンウィークもすることがなければ、『四川食府』で昼酒です。
横浜中華街に行ったら大混雑ですが、ここなら混まずに安く本場のレベルの高い料理が味わえます。定番料理もいいですが、珍しい料理をいただくと、新たな発見があり、楽しめます。

いただいたのは、
■牛の内臓の四川風ソース和え(880円)
中国名は『夫妻肺片』といいます。四川料理の定番料理です。仲良しの夫婦が捨てられる肉(=モツ)を使って作った料理が評判となったといういわれがあるものです。そのため、昔は『夫妻廃片』という字だったそうですが、「廃」はゴミの意味があるので、料理の名前にはふさわしくないとのことで、同じ音の「肺」の字になりました。モツ料理ですが肺は入っていません。
すね肉・レバー・ハチノスの四川風のスパイス炒めという感じの味わいですが、スパイスの効き方がいいですね。料理から感じる香りが外国の香りがします。
スパイスが効いているのでレバーやハチノスから臭さは感じません。赤いので辛いように見えますが、程よい辛さでお酒がすすみます。

■玉子のかに肉あんかけ(880円)
四川料理のお店ですが、こういうスタンダードな中華を食べてもレベルが高いですね。ふんわりと仕上がっています。
写真を見てもらうとわかるようにかに肉が多い、誠実なつくりなので満足度が高いです。

■海鮮おこげ(980円)
こちらも原価率が高そうな、お客さんの側としては食べたほうがお得なメニューです。
大きな海老、イカ、それにホタテが入ります。豪華です。
魚介の味を殺さないように塩気も弱めで繊細なつくりになっています。
中華料理でも脂っこくなく、四川料理でも辛くない、こういう料理もあるので安心していろんな人におすすめできるお店です。

■ランチの『あさり麺+半チャーハンセット』(880円)
四川食府では、ランチの時間帯もグランドメニューも注文できるし、晩酌セットも注文できるシステムです。
そのため、昼飲みしたほうが、シメの食事の選択肢が広いですね。
この日のランチは、あさり麺でした。潮干狩りシーズンでアサリが美味しい時期ですから、いい時期に提供していますね。
身も大きく立派な殻付きアサリがたっぷり入っています。アサリの旨みだけで仕上げるかと思いきや、唐辛子も入れて味を引き締めているのが四川料理スタイルですね。
付属の半チャーハンは、たまり醤油を使った黒チャーハンで、こちらも味がしっかりしていて美味しいです。

■ランチの追加メニュー『手作りワンタンスープ5個入り』(ランチに+200円)
最近できた、追加メニューです。ちゅるっとした食感の自家製ワンタンが5個入ったスープが、何と200円です。定食に追加するのがセオリーですが、麺類と半チャーハンのセットのときも注文できます。わずかな金額でボリュームアップできます。


どの料理もレベルが高いけど安く、大満足ですね。お店の混雑している時間帯だとゆっくりできないので平日の夜か、休日の昼あたりがおすすめでしょう。何を食べても美味しいので自信を持っておすすめできるお店かと思います。
川崎区の新川通りにある中華料理店です。

外見は、いかにもという街の普通の中華料理店ですが、秘めた実力が素晴らしいお店です。それでいて、価格は安いのが魅力です。


3月も中頃となると、暖かい日も多くなりますが、そんな中で寒い日があると、何か温かいものがいただきたくなります。
ラーメンにせよ、スープにせよ、温かいものは、気温が寒い日にいただくのが一番美味しいですね。ということで、酸辣湯が飲みたくて訪問です。

いただいたのは、
■酸辣湯(480円)
スープ料理なのでコース仕立てにするならば、前菜をいただいた後に食べるべきでしょう。また、日本人の感性では最後にチャーハンなどと一緒にいただきたいですが、この日の目当てはこれです。身体に寒さが残っている間にいただきたくて、最初に注文です。
こちらの酸辣湯はある意味日本一ではないかと思っています。
日本一であると私が思う理由は、
1 価格が安い・・・最大の理由はここにあります。税込みで480円というガストやサイゼリヤもびっくりの価格です。時折、酸辣湯をメニューに加えるスープストックトーキョーはレギュラーカップで630円ですから、この価格は絶対的な強さですね。
2 具だくさん・・・1品目から頼める理由はこれです。きくらげや竹の子などをつまみにすれば、スープですがお酒を飲めます。
3 プロが作る四川料理・・・世の中にはセントラルキッチンで調理済みのものを温めて出すお店もあるというのに、こちらは四川省出身の料理人が作ります。酸辣湯は四川料理ですから、まさに本場の味ですね。
味わいは、ベースのスープがなかなかしっかりしているので、酸味も辛さもそんなに強くは感じません。旨みを感じる中に程よく混じる感じです。酸味や辛さが足りない人は、卓上の酢やラー油で調整するといいですね。

■ピーマン、ナスとじゃが芋の醤油炒め(880円)
中国名は『地三鮮』です。
中華料理は、肉が多い・油っこいイメージですが、これは、野菜中心の料理で、シンプルだけど、美味しい炒めものです。
「地」は、「大地のもの」野菜のことですね。「三鮮」は、「3種の新鮮なもの」の意味です。つまり、「3種の新鮮野菜の炒めもの」です。
中国の東北部(旧満州)あたりの定番料理ですが、日本の中華料理店でも見かける料理ですね。使う野菜も、ジャガイモは使われることが多いですが、入る野菜も、ナス・ピーマン・パプリカ・玉ねぎなどが使われ、少量のお肉が入ることもあります。
四川食府のものは、ジャガイモ・ナス・ピーマン・パプリカを使い、お肉は使っていません。
素揚げにした野菜を醤油系のあんを絡めたシンプルな料理ですが、中華料理は火力が命です。
お店で食べると、シンプルな料理でも非常に美味しいですね。

■四川風味ダック(880円)
中国名は、『樟茶鴨』です。
お茶で味付けし、樟(クスノキ)のチップで燻製にした鴨です。
唐辛子が四川に伝わる前からある料理なので、辛くない四川料理です。中国が清の時代に西太后がお気に入りだったとのことで、清王朝崩壊後、宮廷料理人が成都に帰り、お店を開き同じレシピで提供したところ、大ブレイクしたという逸話が残る料理です。現代では、街中で手軽に食べられる料理です。
味わいは、燻製にした風味がお酒に合いますね。880円ですが軽く食べられてしまいます。美味しいので、飲んでいるといくらでも食べられてしまい、2人で1皿では足りないかも?

■五目おこげ(880円)
実は、おこげも四川料理です。
テーブルで、サクサクに揚げたご飯にあんをかけると「ジュワジュワ~」っといい音を立てて完成するパフォーマンス的にも優れた料理です。
五目あんでお酒も飲めますし、おこげのご飯で軽い主食にもなるので、シメにもならなくもない、便利な料理です。


意識したわけではないですが、なんとなく、この日は、四川料理でコース仕立てにした感じです。
街の中華料理店ですが、料理はこの実力、そして、紹興酒が1本1,000円なので、これをいただけば、大満足の中華料理のフルコースです。コストパフォーマンス最高の中華料理店ですね。
川崎区の新川通り沿いにある中華料理店です。

外観は、いかにもという感じの街の中華料理店ですが、実は味が良くて、かつ、リーズナブルなので私のお気に入りのお店です。
近くにも中華料理店は多いですが、こちらの表示価格は税込みなので、安い印象があります。また、紹興酒がボトルで1,000円なので軽く飲むのにも、しっかりと飲むのにもいいお店です。

ランチは、セルフサービス方式でお茶やコーヒーが用意されていますし、ライスはおかわりし放題、杏仁豆腐も食べ放題なので、ガッツリ食べたい人にも向いているお店かと思います。

ランチメニューは、リーズナブルな炒め物の定食、麺とチャーハンのボリューム満点なセットなど、いろいろ揃えてありますが、2017年3月からちょっと変化があったので訪問です。ちょっと高級な料理や個性的で、他の中華料理店では取り扱わないようなメニューがランチメニューに1品加わるようになりました。
毎日、必ずしも何か特別な料理があるとは限りませんが、お店の前のランチメニューをチェックするのが楽しみになりますね。

いただいたのは、
■黒毛和牛ステーキと前菜2点盛り合わせセット(1,280円)
1日限定6食というメニューです。
結論から言うと、迷うなら間違いなく食べたほうがいいメニューでしょう。
メインのステーキは、メニューの表記に嘘は無く、柔らかくて口の中でとろけるいいお肉を使っています。
中華料理店なので、ステーキも中華風に仕上げてあり、オイスターソースをベースにしていて胡椒で味を引き締めてある感じです。ステーキハウスではいただけない、中華料理のステーキですね。
付け合わせにはブロッコリー・ナス・パプリカ・アスパラガスがあります。茹でただけのものなので、こちらもソースに絡めていただきましょう。
メインのステーキの他に前菜が2品付き、この日はバンバンジーとじゃがいもを使った和え物でした。小皿料理であるメニューを1人用に少量ずつ盛り付けたものです。

■ランチの追加メニュー『手作りワンタンスープ5個入り』(ランチに+200円)
ランチを注文した際に追加でオーダーできるサービスメニューです。自家製のワンタンが5個で200円でいただけるのですからお得ですね。
ステーキは、とても美味しいですが、ボリュームとしては他のメニューより少ないので、これを追加するとバランスが取れますね。
3個なら150円ですが、5個200円のほうが断然お得ですね。

■自家製小籠包(5個)(580円)
ランチの時間帯でも、通常メニューも注文OKです。
この日のヒットは小籠包で、肉汁で今にも破裂しそうなぐらいのものでした。
1個あたりの価格と肉汁の量を比較すれば、ここのお店よりもコストパフォーマンスが高いお店はほとんどないでしょう。


今回は、高級なステーキでしたが、お店が本領を発揮する四川料理を提供するランチも楽しみですね。
川崎でもすっかり有名になった、外観は普通の中華料理店ですが、食べるとすごい中華料理店です。

土日はランチの時間帯でも宴会をする地元のお客さんで賑わい混雑している日もありますね。平日のランチは、ライス・杏仁豆腐・お茶やコーヒーがおかわり自由なので、労働者で賑わっています。

休日の昼飲みに訪問しました。

いただいたのは、
■茄子のニンニク和え(280円)
四川料理の得意とする、ニンニク風味の味付けの茄子です。
夏野菜なので、冬の盛り付けはちょっと少ない気もしますが、タレからお店で作っているのでチェーン店の居酒屋で飲むよりもはるかに美味しく、そして、安いですね。
強いニンニク味がお酒を呼びますね。

■砂肝のゆず風味(280円)
柚子の季節だからか、風味が少し強く、スッキリしていていい感じですね。
一般的に中華料理店で飲むときの小皿料理というのは、ザーサイ・チャーシュー・メンマなどの『素材』を小皿に盛って提供されることが多いですが、四川食府の小皿はほとんどが『料理』なので満足度が高いです。

●紹興酒 10年(3,580円)
年始の浮かれ感で一番高い紹興酒をいただきました。
紙箱入りで、中は茶壺に見立てた陶器のかわいいボトルです。コルクの栓がしてあって、その上からフィルムで密閉してあって厳重ですね。
味は、とてもまろやかです。以前、他のお店で熟成した紹興酒を飲んだことがありましたが、枯れている感じがして、フレッシュな若い紹興酒のほうが好みだと自分では思っていたのですが、この紹興酒は美味しいですね。
フレッシュな紹興酒のほうが美味しいと思っていましたが、その概念が覆されました。ワインと同様に若いものには若いなりの美味しさがあり、熟成したものには熟成した美味しさがありますね。

■黒ごま担々麵と半チャーハンセット(880円)
シメは、お得なランチメニューから選びました。
夏には金ゴマ担々麺を提供していましたが、冬は黒ごま担々麺です。
一般的に担々麺は、市販のゴマペーストを使っていることが多いですが、お店で黒ごまをすったものを入れているようでゴマ特有の風味がたまらないですね。白湯スープに黒ごまを入れると色はグレーになってしまい、ちょっと不思議な見た目になっていますが、味はいいですね。特にスープ単体で飲むときより、麺と絡めていただくときにごまの風味と出汁の旨みと程よい辛さのバランスで美味しく感じます。
スタンダードな担々麺とは一線を画す味わいです。中華料理というものは進化が早く、料理人によるアレンジによって新しい料理が生まれます。料理人のセンスが出る担々麺ですね。
ランチはこれに半チャーハン・豆腐・ザーサイが付きます。半チャーハンはスタンダードなチャーハンですが美味しいですね。お店ができた当初のチャーハンと比べると、使う素材や油の加減など日本人好みに変化させてきましたね。いい腕をしていると思います。


ランチや季節料理は、グランドメニューに無いメニューがあり、おもしろいですね。
今回の黒ごま担々麺は当たりでしょう。お酒もリーズナブルな1本1,000円の紹興酒も美味しいですが、高い紹興酒も美味しいことがわかりました。料理もお酒も充実で大満足のお店ですね。
川崎駅からギリギリで徒歩圏内にある中華料理店です。
私のイチオシ中華料理店の盤古茶屋の料理長が天府苑を経て開業したお店です。盤古茶屋は、個人客から大宴会まで対応でき、料理も日本人が好みそうな中華料理のすべてがひとつの店舗でまかなえるスーパー中華料理店ですが、こちらは小規模なお店です。

店内は、街の中華料理店といった印象でオープンして間もないので装飾も少なくすっきりとした印象です。テーブル席は、仕切っているパーテーションが固定されていないので、レイアウトの変更が可能で、宴会での使用も可能です。14人までの座敷の個室があるので、子連れでの宴会にも適しています。

- - - ランチに関する記述 - - -
ランチメニューは、週替りの定食や麺類のセットものなど6種類と日替り2種類があり、この規模のお店としては、メニューのバリエーションが豊富です。
価格も580円~880円とリーズナブルです。
安いですが、セルフサービスでウーロン茶とコーヒーがホットとアイスで飲み放題、杏仁豆腐が食べ放題、ライス・スープがおかわり自由と大食いの人にも満足のサービスです。

■冷やし中華(850円)2016年7月
正統派中華料理の四川食府ですが、この夏、ついに日本人が大好きな冷やし中華を発売しました。タレは醤油ベースの甘酢とゴマだれから選べます。基本的には日本人のイメージする冷やし中華そのものですが、具がこちらの通常メニューで提供される前菜と同じ素材が使われています。紅麹を使ったチャーシューも美味しいですし、お肉はさらにバンバンジーに使う蒸した鶏肉も入ります。値段が高騰している中華くらげもたっぷりの贅沢な冷やし中華ですね。
ランチでもディナーでも同価格ですが、ランチの時間帯では小さなチャーハンが付きます。

■金ゴマ冷やし担々麺(850円)2016年7月
本場の汁無し担々麺ではなく、陳建民氏のスタイルを踏襲した、日本の担々麺を冷やしにしたものです。そのため、濃厚なゴマのスープがたっぷりの冷やし担々麺ですね。
辛さも日本人向けの程よい辛さで、ゴマのうまみを味わうバランスの良い仕上がりになっています。
ランチの時間帯だと小さなチャーハンが付くのは冷やし中華と同じですね。

■鶏唐揚げの唐辛子炒め(750円)2014年12月
四川料理の定番で「辣子鶏」と呼ばれる唐揚げを大量の唐辛子や香辛料と炒めた料理です。
作り手の個性が出る料理ですが、唐揚げのサクサクの食感を残しつつ、上手に香辛料の風味をつけています。唐辛子の量は、日本人向けに少なめに作ってあるので、辛さと旨みのバランスがいいですね。
炒める際にニラを加えているので、見た目も唐辛子の赤色とニラの緑色が冴えています。
単なる唐揚げよりも、香辛料によるスパイシーで複雑な味わいが満足度を高めてくれます。
程よい辛さでご飯がすすむランチにぴったりの四川風から揚げですね。
定食スタイルなので、冷奴・スープ・漬物が付きます。
冷奴は、きゅうりとトマトも敷いてあり、豆腐の上には中華ハムが載り、味付けも単なる醤油でなく、香辛料を混ぜたオリジナルのものです。低価格のランチですが副菜も手が込んでいる点が素晴しいですね。
スープは玉子とワカメのスープでダシがしっかりしているので、美味しいです。

■野菜タンメン+鶏唐揚げ3個+半チャーハン(880円)2014年12月
野菜タンメンは、夜メニューとまったく同じものです。単品なら750円なので、130円で唐揚げ3個と半チャーハンと冷奴が付く計算になり、とてもお得です。
特に半チャーハンの出来がよく、豚肉と玉子とネギのシンプルなチャーハンですが、たまり醤油での味付けで、なかなかのものですね。
デザートの杏仁豆腐は、もっちりとした食感の自家製です。寒天で固めたものとは質が違いますね。


ランチメニューは、日本人なら誰でも好きな定番中華が多く、得意の四川料理も昼食用になっています。ランチの料理の質も高いですが、真価は夜の豊富なメニューにあると思います。
副菜を含めて作り置きしていないようで、どれも熱々で提供される点は素晴しいですし、メニューの種類が豊富ですので毎日利用しても飽きない内容になっているかと思います。この界隈で、ランチで中華料理を選ぶなら間違いなくここをおすすめしますね。


- - - ディナーに関する記述 - - -

メニューは、盤古茶屋から売れ筋を厳選し、店主の得意とする四川料理に重点を置いた感じ。規模や内装が簡素になった分、価格設定はリーズナブルで、特にお酒が安く、紹興酒が1本1,000円なのは群を抜く安さです。
日本ではなかなか食べられない四川料理を紹介すると、牛の内臓の四川風ソース和え(中国名:夫妻肺片・880円)は、四川の牛モツ煮込みで、ハチノスとレバーとタンなどを辛口に煮た料理です。
もちろん、定番中華料理もそろっていますし、250円からの小皿料理豊富です。
また、彼の得意な北京ダックもあります。この価格帯の北京ダックの中で、最も上手な焼き手であるので、おそらく川崎で一番おいしい北京ダックでしょう。北京ダックを焼くための窯は、チャーシューなどを焼くことも可能で、紅麹を使っています。これを日本でちゃんと使っているお店は、ホテルの中華料理レストランと老舗広東料理店など、一部のお店に限られますね。

いただいたのは、
■北京ダック(3,880円)2016年11月
安く北京ダックを出すお店は、中国で一次加工されたものを輸入しお店で熱した油をかけて完成させます。粗悪な食べ放題店では、カットされたものを真空パックに詰めたものを利用しています。
当然ながら高級店では店内で焼き上げていますので手間がかかり、その分が価格に跳ね返ります。それゆえに高級料理となります。
ここのお店は、窯を用意しており店内で焼いた上で、丁寧に熱した油をかけて完成せているにもかかわらず大衆的な価格での提供です。
北京ダックは作り手の腕に左右されやすく、ここの店主は上手なので出来が違いますね。表面はパリッとしており、脂の層は高級店のものに比べるとちょっと弱いですが、価格以上の価値があるいい脂です。肉もジューシーに焼きあがっています。
焼きあがると、高級店同様に丸々のままテーブルまで運び、見せてくれた後でカットしますが、包丁が入った瞬間に脂と肉汁が溢れ出ます。北京ダックの名店である全聚徳などではよく見る光景ですが、一流店と同様のレベルのものが川崎で大衆的な価格で食べられるのはうれしいですね。
タレは、甜麺醤をベースにしたスタンダードな甘いタレとちょっと辛いタレの2種類あります。正統派の北京ダックとして食べるなら甘いタレがおすすめですが、おつまみとしていただくなら辛いのもいいですね。
ダックを包む皮である『餅』の枚数よりもはるかにダックの量のほうが多いので1枚にたくさんのダックを入れるなんて贅沢もできます。
残った肉と骨は、スープにして提供してくれます。野菜も加えて調理してくれますし、ダシがしっかりしていて、とても美味しいですね。
これでこの価格なのは、大変お得です。絶対に注文すべき料理ですね。北京ダックマニアの私が納得する味とコストパフォーマンスです。
最初に書いたようにここのお店の北京ダックは、窯でやくところから調理が始まるので、調理に時間がかかります。食べる際は予約が望ましいですね。もしくは、多少待つのを覚悟の上で、来店したらすぐに注文しましょう。
3,880円で、北京ダックと骨を使ったスープの2品がいただけ、さらにプラス500円で肉を使った炒め物をいただけますが、この炒め物は辣子鶏を鴨肉で作ったもので、辛くて美味しいですね。お酒のすすむ味です。

■四川風味ダック(中国名:樟茶鴨・880円)2014年11月
アヒル(鴨)をお茶で味付けして、クスノキ(樟)でを燻してから蒸し、最後に油で揚げる手の込んだ料理です。成都出身の料理人が茶の産地である福建料理の調理法を取り入れ考案した、清王朝時代の宮廷料理で西太后の好物だったもので、料理人が帰郷後、店で出すと大ヒットしたものです。
中国の四川料理店では、たいていメニューに載っているメジャーな料理ですが、日本人にはなじみの薄い有名四川料理です。そんな料理が味わえるのはとても貴重ですね。
味は、燻製によって香りがついた皮はとてもいいです。水分が抜けて味が凝縮して肉は上質なハムのようになっていますが、脂の層は残っていてプリッとした脂の旨みを感じることができます。味わいとしては、ディズニーランドのチャックワゴンのスモークターキーレッグをもっと上質にした味といえば、わかりやすいでしょう。
辛くない四川料理であり、価格も手ごろなのでおすすめです。

■ナスのニンニク和え(280円)2014年11月
素揚げにしたナスをたまり醤油をベースにしたコクのある味わいで味付けしてあります。ニンニクチップも入りお酒がすすむ味ですが、とても安いのが特徴です。

■ゆで豚肉のニンニク和え(280円)2014年11月
たまり醤油とニンニクチップの味付けは、ナスのニンニク和えと同じですが、こちらは食材が豚肉となります。肉好きにはたまらないおつまみに仕上がっています。
キュウリの飾りも美しく、見栄えもいいですね。

■海鮮おこげ(980円)2014年10月
イカは包丁の入れ加減がこまやかで芸術の域まで達しています。海老も大きく、ホタテも入って、豪華な海鮮のあんを熱々に熱した土鍋に入ったおこげにかけることで完成する料理です。
テーブルで、「ジュワー!」と音を立てるので、見た目に美しいだけでなく、音も楽しめ、食べて美味しい料理です。
四川らしい「麻辣」の料理ではないですが、「おこげ」は四川発祥でもあり、海鮮あんは、日本人に好まれる味わいで、このお店で食べるべき1品ですね。
本場の料理人のテクニックを見事に披露してくれています。

■春巻き(3本・420円)2014年10月
日本人が大好きな、小籠包や海老餃子などの点心は、上海料理や広東料理です。特に点心は広東料理の得意分野。店主の範疇では無いので、美味しいですが特筆するほど美味しいレベルまでは達していません。
しかし、春巻は出来がよく、特に椎茸の風味を上手に活かし、中の具もねっとりとしたあんで包むことにより、全体に味がいきわたります。

■豚肉チャーハン(750円)2014年10月
たまり醤油を使った黒いチャーハンです。中国の醤油で味付けをしていて、色合いほどの塩気の濃さは無く、豚の脂身の旨みもあっての美味しいチャーハンです。お腹がいっぱいでも、香りをかぐとひと口食べたくなりますね。
孤独のグルメシーズン4で登場したシャンウェイというお店にも黒チャーハンがあり、テレビの効果で黒チャーハンが流行っているようですが、ここ四川食府で豚肉チャーハンを頼めば、本場の黒チャーハンがいただけます。

■カニチャーハン(880円)2014年11月
玉子と葉物を使って作ったシンプルな塩味のチャーハンにカニ肉が載ります。贅沢なチャーハンですが低価格ですね。
繊細な塩味のチャーハンで美味しいですが、強い味わいの料理を食べた後のシメだと味がわからなくなります。食べる際は最初に食べるのがいいかともいます。

■エビのチリソースチャーハン(980円)2014年11月
玉子チャーハンにエビチリをかけたものです。海老はプリプリでエビチリとして完成したものと、上手に作られた玉子チャーハンなのですが、この2つを一緒に食べるとオムライスのような味わいに変化します。
2つの中華料理をあわせると、洋食っぽく味が変化し、ちょっとおもしろい料理です。
海老の量も多く、手が込んでいるのに価格は抑え目で、とてもお得な料理です。
正統派のチャーハンでは無いですが、シメのご飯におすすめですね。


調理を基本的に店主がひとりでやっているため、ちょっとしたアレンジも可能です。塩味のものを醤油味にしてもらったり、辛さの調節をしてもらったりと要望にも柔軟に対応して好みの味に仕上げてくれるのがいいですね。
特級調理師だけあって、アレンジしてもらっても、全体のバランスが崩れないで期待どおりの仕上がりになっているのが嬉しいです。
本場の味付けか、日本人の好む味付けかで店主も模索しながら調理をしています。本物の四川料理が味わいたい人は、注文の際にひと声かけてお願いするといいかもしれません。


- - - 宴会に関する記述 - - -

お酒は安いお店なので、飲み放題でなく料理のみ4,000円のコースです。
個人経営のお店なので、お店のメニューに料理のみの4,000円コースは無いのですが、予算にあわせて作っていただきました。
また、料理の調整もしてくれるのがいいところ。お肉は控えめにして、魚介類を多くしてお願いしました。
こうした融通は利くのですが、日本語が堪能ではないので、お店に訪問して相談するのがいいでしょう。

いただいたのは、
■4,000円コース(2015年1月)
・5種の前菜盛り合わせ(写真は9人前)
バンバンジー、自家製チャーシュー、中華クラゲ、ピータン、エビの5点盛りです。
ネギで作った花も飾られて豪華な印象。四川の前菜のバンバンジーもあり、日本人好みのチャーシューもあり、バランスのいい盛り合わせですね。

・蟹肉入りフカヒレスープ
2品目から、豪華なものをいただきました。この価格ながら、フカヒレも結構入っています。

・伊勢海老のチリソース炒め
エビチリは、何と豪華な伊勢海老です!やわらかくて、マイルドな高級エビチリですね。

・手作り点心2品「春巻と小籠包」
春巻は、1人で1本の半分ですが、9人で5本いただけるサービス精神。
もちろん、味もいいですね。

・北京ダック
お店の名物料理の北京ダックです。人数に応じたサイズのダックを焼いてくれるので、1人分が1枚なんてことは無く、たくさんいただけます。

・国産牛の中華風ステーキ 干松茸添え
国産牛な上に副菜も松茸という豪華仕様!ソースもバルサミコ酢のような旨みと風味のあるソースが美味しいです。

・白身魚の甘酢あんかけ
白身魚に丁寧に包丁が入っていて、花のように美しく開いています。甘酢の味付けもよく、繊細な白身魚の味を消さない穏やかな味です。

・海鮮チャーハン
具が珍しく、たらことイカが入ったチャーハンです。

・マンゴープリン
カットマンゴーかと思うぐらいのプリンでした。

特級調理師だけあって、単品料理よりもこういった、コース料理のほうが実力が発揮されて、美味しい料理を堪能できました。
予算を増せば増すほど、お店の真価が発揮されるかと思います。安いコースより高いコースのほうがおすすめですね。

- - - 総評 - - -

ランチは低価格でバラエティが豊富で飽きないお店で、ディナーは本格中華が低価格で味わえてお酒も安いので食事だけでなく宴会にもピッタリと昼夜共に使い勝手のいいお店です。
北京ダックが1羽で税込3,880円なのは、私が知る限り最安値です。また、日本ではなかなか味わうことのできない四川料理が並ぶので、本物の四川料理が食べたい人は楽しめるお店かと思います。
中華料理マニアの私が、盤古茶屋と並んで自信を持っておすすめできるお店です。

  • 陳麻婆豆腐(980円)2024年4月
  • 鶏モモ肉の四川風唐揚げ(880円)2015年9月
  • ナスの四川風炒め(880円)2015年9月

もっと見る

4位

中華美食府 (田端、西日暮里 / 中華料理、四川料理)

9回

  • 夜の点数: 3.4

    • [ 料理・味 3.4
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.2 ]
  • 昼の点数: 3.3

    • [ 料理・味 3.2
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 ¥1,000~¥1,999

2019/08訪問 2019/09/04

ここのハイボールは濃いのです

田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。

真っ赤な外観がいかにも中華料理店という感じで目立ちます。

店内はテーブル席主体で、座席数も多く、40人ぐらいは入るでしょうか?
大きな宴会にも、小さな飲み会にも最適なお店です。

お店のご主人は腕はいいのですが、料理の質にムラがあるのが欠点です。ランチはボリュームがウリのメニューになっていて、どれを頼んでも差が無いです。夜は、ものによって、また日によって、差がありますね。

いただいたのは、
■よだれ鶏(880円)
四川料理の定番の前菜です。よだれが出るほど美味しいからこの名前になっています。
蒸し鶏を香辛料が入ったタレ、ラー油的な辛い油で和え、更にスパイス、ゴマ、ピーナッツなどをかけてあります。
ストレートに辛いですが、ピーナッツやゴマの風味が効いていてバランスがよく、お酒のすすむ味ですね。

■豆苗炒め(580円)
辛いものの箸休めにいただきました。
あっさり塩味に軽いニンニク味で、シャキッと炒めてあります。

■にら玉子炒め(680円)
シンプルにニラと玉子の炒めです。サッと炒めてあって上手にできていますが、割高ですね。
この日は、メニュー選びの主導権を握っていなかったので、野菜を使ったさっぱり系の料理が多くなっています。

■野菜炒め(780円)
野菜だけでなく、少量の豚肉を加え、醤油も加えてコクのある仕上がりになっているので、こちらなら男性も食べられますね。

■酢豚(880円)
香酢を使ったしっかり味の酢豚です。揚げたてを上手に炒めてくれるので衣のサクッと感も野菜のシャキシャキ感もあり、いい仕上がりですね。

■五目焼きそば(880円)
麺は、かた焼き(揚げ)にもしてくれます。もちろん、かた焼きでお願いしました。
お店で揚げたパリパリ麺は美味しいですね。こういうところに技術力の高さと個人店ならではの融通を感じます。

■カニチャーハン(800円)
カニ缶の身とレタスを使って仕上げたあっさりとしたチャーハンです。
ランチと違って、手抜きなしで作ってくれて、できたてなので上品に美味しいです。

●生ビール(390円)
毎週金曜日は、生ビールがサービス価格だったのですが、お店の経営も順調なようでこのサービスが終わってしまいました。残念!

●黒ハイボール(380円)
ウイスキーのコーラ割です。
今回の伏兵です。ハイボールのアルコールが濃いのは以前に経験していたのですが、それを忘れて注文です。他のお酒もそこそこ飲んだところで頼んでしまったので、ハイボールのアルコールでやられてしまい、帰りはクラクラでした。


中華料理は料理のバリエーションが豊富ですし、こちらのお店はお酒も安いので飲むのに適したお店ですね。ランチもいいですが、飲みに使うと満足度が高いお店でしょう。
田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。

真っ赤な外観がいかにも中華料理店という感じで目立ちます。

店内はテーブル席主体で、座席数も多く、40人ぐらいは入るでしょうか?
大きな宴会にも、小さな飲み会にも最適なお店です。

お店のご主人は腕はいいのですが、料理の質にムラがあるのが欠点です。ランチはボリュームがウリのメニューになっていて、どれを頼んでも差が無いです。夜は、ものによって、また日によって、差がありますね。

いただいたのは、
■バンバンジー(500円)
前菜の定番の棒棒鶏です。
濃厚なソースに砕いたピーナッツも入っていて、街の中華料理店としては、なかなか手の込んだものです。
ソースは辛くなく、誰でも食べられる味ですね。
鶏肉の量はそんなに多くなく、下にはキャベツやキュウリなどの野菜があり、全体としてはヘルシーでしょう。

■川エビ唐揚げ(380円)
小皿に盛る前菜的なメニューですが、ちょっと大きめの皿に盛られているので、見た目は残念な印象があります。
シンプルなおつまみですね。

■干し豆腐の和え物(220円)
お店の定番前菜です。中国独特の水分が抜けた豆腐を細切りにしたものですが、豆腐の味が凝縮していて、美味しいものです。
すぐに出るメニューでもあるので、1品目はこれから始めるのがいいでしょう。
手軽で安いですが、女性も好む味ですし、早く出てきて男性にも満足の万能な前菜ですね。

■水餃子(380円)
中国で餃子といえば水餃子です。こちらのお店の場合、焼き餃子よりも安いです。しかも、ゆで餃子ではなく、スープ仕立てにしてくれているので更にお得感がありますね。今回は、汁にネギも入っていました。
お店の方は、中国でも東北部の出身なので餃子を得意としており、皮のモッチリ感が美味しいです。

■海鮮刀削麵(880円)
「海鮮」ですが、青梗菜、キャベツ、もやし、ネギ、人参などの野菜が入り、五目というか、野菜刀削麺という感じもするものです。
麺は、生地を「シュッ、シュッ」とそぎ落として作ったものではなく、きしめんのような幅広麺の横を薄くビラビラにして、似たような食感にしたものです。
お店の方も「本物じゃない、工場で作ったもの」と正直に教えてくれました。嘘をつかない正直なスタイルもこのお店の特徴で、好感が持てますね。


おおむね何を食べても美味しく、総じて安いので、普段使いにピッタリのお店です。街の中華料理店として頼もしい存在ですね。
田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。

真っ赤な外観がいかにも中華料理店という感じで目立ちます。

店内はテーブル席主体で、座席数も多く、40人ぐらいは入るでしょうか?
大きな宴会にも、小さな飲み会にも最適なお店です。

お店のご主人は腕はいいのですが、料理の質にムラがあるのが欠点です。ランチはボリュームがウリのメニューになっていて、どれを頼んでも差が無いですが、夜は、ものによって、また日によって、差がありますね。

いただいたのは、
■香辣車エビ(1,280円)
殻付きの海老を揚げて、殻まで食べられるようにし、それに花椒・唐辛子・ネギなどでいい香りと刺激を付けたものです。
盛り付けも高級中華の風格ですね。これができる腕前なのですが、日によってクオリティーが違うのが難点です。しかしながら、今回は本領発揮で大満足です。
パリパリの殻の食感と海老の旨み、それに香辛料の刺激が美味しいです。以前、食べたときよりニンニクが減り、香辛料の量も少し減りました。刺激が少しマイルドになり、バランスのいい味わいになり日本人向けになった気がします。

■牛肉の四川風煮込み(1,380円)
国語では『水煮牛肉』といい、四川料理の有名激辛料理です。
唐辛子・花椒をはじめとする香辛料とニンニクやネギなどの香味野菜を丁寧に油で炒め、香りや刺激を抽出し、肉や野菜と合わせるという料理です。
オイリーですが、その油に味わいが出ていて、四川料理の定番の技法です。
牛肉だけでなく、もやしや白菜などの野菜も入り、混ぜて食べると意外にバランスがいいです。

■豆苗炒め(580円)
辛いものの箸休めにいただきました。
あっさり塩味で、シャキッと炒めてあります。

■お通し(無料)
お酒を頼むといつも出てくるピ―ナッツです。
中華料理店のお通しは、無料がいいですね。

●ポッピーセット(500円)
どこでも同じホッピーですが、焼酎の量が多いですね。
ナカを頼むと、セットのときよりも焼酎が多かったです。

●ワイン(白)・ボトル(1,900円)
メニューには『ヒーローズ・ソーヴィニヨンブラン』と書かれていますが、チリのソーヴィニヨンブランをメインにシャルドネをブレンドしたものです。安いので問題なしです。
フレッシュな印象のワインですね。

●ワイン(赤)・ボトル(1,900円)
白と同じくチリ産です。
メルローをメインにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドしたものと、写真のカベルネ・ソーヴィニヨンをメインにシラーをブレンドしたものの2種類があり、選ばせてくれました。
中華料理店のワインでも、選べるというのは嬉しいですね。
ボリューム感がある品種のブレンドなので、果実味しっかりの若飲みワインで、中華料理にぴったりです。

今回は、お店の本領発揮という感じで美味しい四川料理をいただけました。ご主人は四川省出身ではありませんが、四川省出身の料理人は日本に少なく、本物の四川料理を低価格でいただくのは難しいですね。そんな中で、このような本格派の四川料理がいただけるのはありがたいです。
ワインも選べて魅力的ですし、実力が復活してきた印象です。
田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。
真っ赤な外観がいかにも中華料理店という感じで目立ちます。

ご主人の腕はいいのですが、料理によって出来にバラつきがあるのがちょっと欠点です。
上手にメニューが選べると美味しく楽しく過ごせます。

いただいたのは、
■カニチャーハン(800円)
チャーハンは、本領発揮のメニューでご飯全体にしっかりと玉子が絡んていますね。大陸系中華では珍しいしっとりとした仕上がりで日本人向けに寄せて作っている感じです。
この価格なので、蟹は大量には入りませんが、見た目にも見えますし、蟹の風味がします。また、味付けもその蟹を感じられるようにあっさりしていますね。

■エビとキクラゲ玉子炒め(880円)
ホワイトボードに掲げられていたおすすめメニューです。
玉子、キクラゲ、海老、小松菜、人参を塩味であっさりと炒めたものですが、海老のサイズもなかなかよく、キクラゲもコリコリとしていて厚みがあり、良質な材料を使っているのがわかります。
味付けも素材の味が活きるように上手に仕上げてあります。

■ナスの中華味噌炒め(780円)
『醤爆茄子』という北京料理の定番です。
夏なので、ナスが美味しいですね。濃いめの味噌味でお酒が進みます。

■干し豆腐の和え物(220円)
お店の定番前菜です。中国独特の水分が抜けた豆腐を細切りにしたものですが、豆腐の味が凝縮していて、美味しいものです。
すぐに出るメニューでもあるので、1品目はこれから始めるのがいいでしょう。

■牛ハチノス四川風和え物(580円)
ハチノスとネギの辛いの和え物です。本格的な四川料理ではもっと複雑な調理法ですが、それを簡略化したものです。
唐辛子がたっぷり入っていて、非常に辛かったです。
この料理を久しぶりに食べましたが「こんなに辛かったっけ?」って思うぐらい辛かったです。

■焼き餃子(400円)
スタンダードな仕上がりの餃子ですが、1個のサイズも大きく、非常にお得なメニューでしょう。
寒い日には水餃子もおすすめです。


安く飲むのに便利なお店ですね。お店も混雑していませんし、利用しやすいと思います。
全ての料理を気合を入れて作ってくれれば大満足ですが、そうでないのが小さな欠点ですが、一般的な大陸系中華料理店の平均よりは上を行く質だと思います。
田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。
真っ赤な外観がいかにも中華料理店という感じで目立ちます。

今回は、食べ飲み放題でいただきました。価格はは、2時間3,218円、2.5時間3,758円、3時間4,298円です。

いただいたのは、
■食べ飲み放題2.5時間(3,758円)
食べものの詳細を語る前にお酒のこと。
飲み放題ですが、生ビールはいつもどおりの生ビールでした。しかし、ハイボールは、非常に濃くて、普段の3倍ぐらいはありそうです。
結果、生ビール2杯とハイボール1杯で終わりです。
・バンバンジー
茹で鶏にピリ辛のタレをかけた定番の前菜の棒棒鶏です。
味はいいのですが、ボリュームが多いですね。食べ放題なのでイロイロ食べたいのですが、このひと皿で4人分程度になります。半分ぐらいの量にしてくれると嬉しいですね。
・牛肉のオイスターソース炒め
牛肉の他に玉ねぎ・人参・ピーマンが入っています。玉ねぎが多いのが特徴的です。
味付けは、オイスターソースはあまり強くないですが、塩味はちょうどいいぐらいです。炒め加減は絶妙ですね。牛肉の材料費が高いから玉ねぎが多いのかと推察します。
・ナスとジャガイモとピーマンの炒め
東北料理の『地三鮮』という料理です。
こちらのお店のオープン当初の品質と比べると、ずいぶんと劣化した感じがしますが、調理技術は確かなので、炒める火加減が絶妙で、ジャガイモを中心とした野菜の炒め物としてはいいですね。
・豚肉の細切り味噌炒め
北京料理の『京醤肉絲』という料理です。
本来なら、もっと、醤の量が多く、味も濃いもので湯葉で巻いて食べるのですが、食べ放題だと湯葉が出ず、味も薄めです。
・カニと青梗菜炒め
シンプルな料理なので、炒めるのが上手なここのご主人が作ると美味しいですね。さすがに「カニ」と「青梗菜」と銘打っているだけあって、材料もケチっておらず、美味しい炒めです。
・小籠包
団体での利用なので、セイロでは出せなかったようで、お皿に盛られてしまいましたが、これもなかなかの美味しさです。皮がやや厚いですが、肉汁もしっかりしていて美味しいです。
・焼売
こちらも小籠包と同じでお皿での提供です。焼売っていうのは、味が薄くなってややボケた感じになることも多く、小籠包よりも難しい点心ですが、こちらのものは旨みがあって美味しいです。
点心は、総じて美味しく、通常メニューと同じ品質なのでおすすめです。
・海鮮焼きそば
ベビー帆立や海老が入るなかなか豪華な焼きそばです。美味しいですが、このあたりでお腹いっぱいです。
・五目焼きそば
海老のサイズもなかなか良く、ちょっと高級なフクロダケを使っていて豪華な焼きそばです。なぜか、主食になると豪華になる食べ放題です。


良くも悪くも、『上手な』料理人で、食べ放題用に上手に調整されている感じがしますね。調理技術は確かです。価格相応というか、失敗した感じにならないように上手に調整されている食べ放題料理感じがします。
宴会なら、食べ飲み放題は幹事にとっては便利ですが、単品メニューのほうが美味しいものが多く、満足度が高いでしょう。
田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。
真っ赤な外観がいかにも中華料理店という感じで目立ちます。

週の前半から小さな飲み会をしているお客さんによく遭遇します。むしろ、私がそのひとりです。
金曜日は生ビールがサービス価格の190円になりますが、ワインや紹興酒は普段の価格でも安いので飲むとなるとここはおすすめですね。

メニューにある料理の中で食べたいものはおおむね食べてしまったのですが、コストパフォーマンスがよく、キャパシティもあって、混雑していないお店が他に無いのである程度のペースでここにきてしまいます。

いただいたのは、
■干し豆腐の和え物(220円)
とりあえず、すぐに出るメニューの中で安くて、居酒屋に無いので頼むと満足度が高いから必ず食べてしまいます。
麺のようですが、厚みのある湯葉を刻んだものです。パクチーが入っていたり、香辛料を使ってピリ辛に仕上げてあったりすることもありますが、この日はシンプルに塩味だけです。それでも豆腐の味がするので美味しいですね。
この調理のブレがこちらのお店の気になる点です。

■牛肉と内臓の盛り合わせ(880円)
中国語名『夫妻肺片』という、四川料理王道の前菜です。
ハチノスは必ず入る食材で、レバー・ハツ・タン・すね肉などがお店や料理人により入ったり入らなかったりします。
基本は、四川特有の麻辣な味付けでたっぷりと煮汁というか、ソースに漬かった状態で出てきます。
こちらのものは、肉系の量が少なく、ネギとセロリを使って和えてあります。麻辣な香辛料とネギやセロリは相性がいいので、本流からはだいぶ外れた作りですが美味しい仕上がりです。
使う肉はハチノスとすね肉ですね。臭みの無い仕上がりで香味野菜と香辛料の味わいもあって、モツ系が苦手な人でも食べられるでしょう。
伝統的なレシピを大きくアレンジしているのですが、ローコストにアレンジしています。ともすれば、安っぽい味わいになりかねませんが上手に仕上げてあります。

■季節野菜と海鮮炒め(880円)
海老とホタテを小松菜と共にニンニク塩味で炒めたものです。こういうシンプルなものこそ料理人の腕がはっきりと出ますね。小松菜の火加減が絶妙で、レベルの高い仕上がりになっているのは確かです。
あとは、海鮮の比率をもうちょっと多くするか、サイズアップして欲しいですが、他店に比べると割安です。

■鶏肉の甘辛炒め(880円)
日本語のメニュー表記から、中華料理の詳細を知ることは難しいですが、これはその典型という感じの料理でしょう。
鶏肉は丁寧に小さくカットし、衣をつけて揚げるように高温で炒めてあります。酢豚の調理法に近い感じですね。ソースと絡めても衣の食感が残っており、腕の良さを感じます。
味付けは、酢豚の酸味を抑えて醤油を効かせた味ですね。これが辛かったら四川料理の『宮保鶏丁』でししょう。そのアレンジなのかもしれませんね。

●白ワインボトル(1,900円)
メニューには『ヒーローズ・ソーヴィニヨンブラン』と書かれていますが、チリのソーヴィニヨンブランとシャルドネのブレンドです。安いので問題なしです。

●紹興酒5年(1,700円)
こちらも銘柄が変わりましたね。以前は三国志の孫権のラベルでした。あまり有名な会社のものではなさそうですが味は問題ありません。


こちらのご主人は、腕はいいのですが、材料を抑えたりして完成した料理にブレがあるのが弱点ですね。すべての料理を誠実に作ったらもっと美味しく、満足度も高まると思います。ですが、このブレも中国人らしい感じがして、メニューからお得で美味しいメニューを探すのも楽しみのうちでしょう。
そして、根本的には料理に多少のブレがあっても、お酒が安くて、料理は美味しく飲めるお店なことには違いないので迷わず利用すべきお店ですね。
田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。
真っ赤な外観が目立ちます。

お店のキャパシティもそこそこあり、宴会をしているお客さんも多く、繁盛ぶりがうかがえます。
また、食べ放題・飲み放題もやっているので、若い男性からも支持されていますね。
こうやって、日本人のお客さんを上手に取り込むことが大陸系中華料理店の繁盛の秘訣です。
もちろん、日本に住む中国人のお客さんも、故郷の味を食べにきています。

一部の料理の値段がオープン当初よりも変わっていました。材料費が高騰したのか、元の価格設定が間違っていたのかは不明ですが、大陸系中華料理店はこういうことが多いので、メニューからお得感を見抜く力が必要です。

いただいたのは、
■腸詰(520円)
広東料理や台湾料理でよくある、甘さのある中華風ソーセージです。甘さもありますが、旨みもあって、ビールがすすみます。

■青梗菜と椎茸炒め(800円)
椎茸ではなく、フクロダケの炒めが出てきました。こちらのご主人は、素材をカットするのは大変丁寧で、青梗菜に均等に火が入るように見事なまでに同じサイズにカットしてあります。サッと炒めてあり、野菜の味を感じる出来のいい炒めでしょう。

■豆苗炒め(580円)
豆苗をニンニクとシンプルに炒めたものですが、こちらのご主人は調理がうまいので、いい仕上がりです。

■鶏肉と唐辛子炒め(1,200円)
四川料理の定番『辣子鶏』です。
見える唐辛子の量が多くないので、「ケチったな」と思っていたのですが、丁寧に油に辛さを移し、それで鶏肉を揚げたようで、赤くないのに非常に辛いです。今まで食べた『辣子鶏』の中で一番辛いです。見た目でナメてはいけません。

■牛肉の鉄板焼(1,080円)
オイスターソース炒めもあるのですが、食べても似ていて違いの判らない料理でした。たくさんの牛肉を野菜と炒め、旨いタレをまんべんなく絡めてあります。実力が出ていますね。

■海鮮おこげ(1,180円)
あんをかけたときの「ジューッ」という音も楽しめ、もちろん味も美味しいので目・耳・舌で楽しめる料理です。
文句無しの美味しさですが、やや高いかなぁと思って注文しています。街の中華料理店だったらもうちょっと安くしてほしいですね。

■水餃子(380円・写真は×2人前)
中国で餃子といえば水餃子です。こちらのお店の場合、焼き餃子よりも安いです。しかも、ゆで餃子ではなく、スープ仕立てにしてくれているので更にお得感がありますね。
お店の方は、中国でも東北部の出身なので餃子を得意としています。そのため、美味しい仕上がりですね。お得な料理なので今回は2人前で注文してみました。

■焼き餃子(400円)
皮がしっとりとしていて、あっさりと美味しいですが、水餃子と比べてしまうと水餃子のほうが好みですね。

■海鮮刀削麵(880円)
海鮮といいつつも野菜もたっぷり入って、五目刀削麺という感じです。
今回でこちらの刀削麺を食べたのは2回目ですが、麺はもしかすると乾麺かもしれません。私の想像ですが、麺があまりにも均質なのでそんな気がしました。


田端界隈では、味と価格とお酒の値段のバランスがいい、飲みにちょうどいい中華料理店店ですね。
リーズナブルな価格でお酒も食事も楽しみたいときにはついつい選んでしまいます。
田端駅から動坂下交差点に行く途中にある中華料理店です。
真っ赤な外観が目立ちますね。

お店のキャパシティもそこそこあり、宴会をしているお客さんも多く、繁盛ぶりがうかがえます。
また、食べ放題・飲み放題もやっているので、若い男性からも支持されていますね。
こうやって、日本人のお客さんを上手に取り込むことが大陸系中華料理店の繁盛の秘訣です。
もちろん、日本に住む中国人のお客さんも、故郷の味を食べにきています。

何度か利用していますが、オープン当初に比べると、経営が順調だからか、原材料費の高騰からか、一部の料理の質の低下がみられるものの、周辺に競合するような腕のいい大陸系中華料理店がないので繁盛していますね。
「以前の味がよかったなぁ」と思いつつも、今夜も通ってしまいます。

いただいたのは、
■香辣車エビ(1,280円)
殻付きの海老を揚げて、殻まで食べられるようにし、それに花椒・唐辛子・ニンニク・ネギなどでいい香りと刺激を付けたものです。盛り付けもゴージャスな感じなのでちゃんとしたお皿に盛られて、ちゃんとしたお店で食べたら、きっと、高級中華に変身する料理です。
パリパリの殻の食感と海老の旨み、それに香辛料の刺激がいいのですが、最近は花椒が少なめです。ニンニク好きにはOKでしょう。

■干鍋鶏(1,080円)
『麻辣香鍋』と呼ばれる比較的新しい四川料理です。
鍋に盛られていますが、汁は無く、炒め物に近い感じですね。これと上記の海老を頼むと「お客さんの頼む料理、いつも時間かかるやつネ」って言われちゃうので、軽い前菜とサービスのピーナッツでスタートはしのいでいます。
小さく刻んだ鶏肉と野菜に見事に花椒と唐辛子の刺激が絡まり、いい味出しています。以前食べたときは腐竹(中国の湯葉)が入っていたのですが、この日は無し。こちらのご主人は、レシピの中から品目数を減らしてコストダウンを図る傾向にありますね。均等なサイズに切られた鶏肉からは、丁寧な仕事ぶりがうかがえます。

■ナスとジャガイモとピーマン炒め(780円)
『地三鮮』と呼ばれる定番中華ですが、これも以前の写真と比べると色が地味です。パプリカの赤が無いですね~
ピーマンがはいっていますし、個人的には、ジャガイモのほっこり感がこの料理の醍醐味なので、見た目の地味さ以外に問題はないと思っています。
また、良い点としては、一般的な地三鮮では、肉は入らない、もしくは、出汁のかわりに挽肉を少量入れるぐらいなのですが、こちらは豚肉がしっかりと入っています。こういう点はいいですね。

■ブロッコリーの淡雪カニあんかけ(900円)
この料理は、以前と変わらず、品質に変わりなしですね。
蟹のあんもたっぷりかかっていて、見事です。

■春巻(400円)
カットせず、パセリなどの添え物もないので見た目はさみしいですが、パリッと揚がり、中のあんもトロッとしていて、いい仕上がりです。点心は炒め物の安さと比べると、もともとの価格設定も他のお店並みの価格にしていたので、劣化は無いです。

■水餃子(380円)
皮から自家製の餃子で、スープ仕立てになっており、非常に美味しいのですが、380円という安さが魅力です。
こちらのお店の価格設定は、材料費と手間で計算しているりょうです。料理の完成度は考慮していませんね。なので、こういう中国でも家庭的な料理・一般的な料理だと安い傾向にあります。しかし、ご主人はセンスがいいので、価格以上の仕上がりになっていますね。そこらへんの文化の差が、割高感や割安感を生んでいる原因でしょう。本当は日本人にコンサルしてもらって、価格設定するといいのかと思います。

■海鮮刀削麵(880円)
日本人が好きなので、作り始めたようですね。中国でも郷土色のある料理ですが、ある程度の技術があればできるようで、日本に来ている料理人の中でも腕のいい人は、「やればできる」という感じの料理なようです。
そのため、専門店のものよりも、やや厚めの仕上がりの麺ですが、スープと具の味付けには間違いがないので、なかなかの仕上がりでしょう。半ライスも付くのでこれだけで夕飯にもできるかと思います。(私は飲みのシメなので半ライスは遠慮しました)
魚介メインという感じではなく、野菜もたっぷりの五目っぽい感じです。

■担々刀削麵(880円)
麺は海鮮と同じです。具はもやしが多く、辛さは程よいでしょう。ご飯と一緒に食べるなら、担々刀削麵がおすすめですが、栄養バランスやお得感なら海鮮ですね。

使う材料の合理化があっても、料理人の腕は確かなので、この界隈では安定的に美味しいお店であることは間違いないでしょう。
金曜は生ビールの価格が割引にもなっており、ますます、飲みに使えるお店ですね。
田端駅と動坂下交差点の中間にある中華料理店です。
前も中華料理店だったのですが、居抜きで2015年5月にオープンしました。
真っ赤な外観に看板にも「四川料理」の文字があります。
お店の外のおすすめ料理に北京ダック(要予約)があったので、オープン当初から気になっていました。
事前にお店を訪問し、北京ダックの予約をするとともに四川省のどこの出身かをお伺いすると、大連とのこと。
「四川じゃないの?」と驚く私にお店の方は、「日本人は辛い四川料理でお酒を飲むのが好きだから、四川料理のお店にした」とのことです。中国人の商魂はたくましく、また、新しいものや良いものを取り入れることに寛容な文化のあらわれです。

- - - ランチに関する記述 - - -
ランチメニューは、850円の定食や麺とチャーハンのセットです。また、サービスメニューで醤油ラーメン+半チャーハンが650円であります。

■ランチセット(850円)の『海鮮湯麺』
海鮮湯麺の具は、イカ・海老もランチにしてはたっぷり入って申し分ない豪華さです。イカにも丁寧に包丁が入っていますし、調理もちゃんとしていますね。
ですが、チャーハンは炒めたものを炊飯器で保温していたもので、ライスが付属するよりいいぐらいのレベルです。なかなかの混雑度なので、注文の都度、炒めていたらお客さんを待たせてしまうから仕方ないのでしょうけれど、調理の完成度が下がる分は、具を豪華にして欲しいですね。


- - - ディナーに関する記述 - - -
メニューは、220円の前菜小皿が充実していて飲める印象ですが、やはり、お店の実力のわかる本格中華をいただきたいですね。
四川料理のお店としてやっていますが、やはり故郷の味もメニューあります。同じナス炒めでも、五味のバランスが重要な四川料理のナスの四川風炒め(中国名:魚香茄子・700円)もありますが、ナスの中華味噌炒め(醤爆茄子・780円)もありますね。同じように豚肉細切り四川風炒め(魚香肉絲・800円)は四川の味、豚肉細切り甘味噌炒め(京醤肉絲・800円)は北京料理の味です。こういう、素材は同じ、味付けが違う料理を比較して食べるのもおもしろいですね。

いただいたのは、
■北京ダック1羽(4,680円)2015年6月・2016年2月
このお店が開店して以来、初めての注文であったとのこと。
訪問すると、皮をカットした後の骨と肉をどうするかを聞かれました。基本は、スープにするのですが、お店によっては炒めも出るので、できるかを聞くとできるとのこと。ということで、三喫(吃)でいただきます。
ちなみにこのお店の方が言うには、炒めでは食べないとのことです。中国でも地域によって食べ方が違うのがおもしろいですね。
・北京ダック
出てきたダックは、とても上質です。いい照りをしていますね。
産地を聞いたのですがわからないとのことですが、ダックのお尻の部分の処理の仕方でブラジル産ではないことがわかります。ブラジル産は、お尻の部分がパックリ開いているのでそこで判別可能です。
カットされた後の皮は、パリパリの皮、皮下脂肪、肉と申し分ないものですね。
タレは、定番の甜麺醤ベースのものと、辛いタレの2種類、ダックと一緒に巻く野菜もネギ・キュウリ・色合いも美しい紅心大根です。

・ダック肉の炒めもの2015年6月
ご主人のセンスによって作られた炒め物です。肉にもやしとニンニクの芽を加え、辛口に味付けされたもので、お酒に合います。
・辣子鴨2016年2月
2品目の炒め物をこの日は、違う味付けでお願いしてみました。こちらのご主人は丁寧なので、見事なまでにお肉をさいの目にカットしてから調理してくれます。日本人向けに唐辛子の量は少なめですが、お肉のボリューム感が強いですね。

・スープ
ダックの骨、白菜・豆苗・ネギのスープです。ダックの旨味を余すことなくいただきました。

私は北京ダックマニアで、1羽4,000円程度のものを追っています。まとめも書いています。そんな私も大満足の北京ダックでした。これはおすすめですね。

■干し豆腐の和え物(220円)2015年6月
干し豆腐と人参の和え物です。香菜(パクチー)が入ります。風味のある辛さを感じる四川料理テイストの前菜ですね。

■香辣車エビ(1,280円)2016年8月
海老に薄く衣をつけて殻ごと揚げたものを四川風の辛い炒めにしています。殻ごと食べられるので、殻のサクッとした食感、プリプリの海老を堪能でき、花椒が粒で使ってあるのでしびれる辛さが効いています。

■干鍋鶏(1,080円)2016年8月
四川発祥の汁無し鍋で、一般的には麻辣香鍋です。と呼ばれるものです。鶏肉を中心に野菜を入れているのですが、ここの料理人は四川出身ではないので辛さは控えめで、トウチを使い旨みをプラスし、具にも湯葉を使ったり、香味はセロリから出したりと若干の個性がありますね。価格と比べてボリュームがあるので変わり種の辛い炒めものとして飲み会の席で有効でしょう。

■ナスとジャガイモとピーマン炒め(780円)2015年6月
中国語では『地三鮮』といいます。中国東北部の定番料理です。
野菜がメインの炒めなのですが、豚肉も結構な量が入っています。ジャガイモの揚げ加減が軽く、優しい食感がします。
味付けは、ニンニクが使われ、旨みの強いタレになっており、日本人好みの味ですね。おすすめです。

■牛肉の四川風煮込み(1,380円)2016年5月
中国語では『水煮牛肉』といいます。四川料理の激辛料理です。
オイリーな料理唐辛子をはじめとする香辛料とニンニクやネギなどの香味野菜から油に風味が出て、それが魅力の料理です。
牛肉だけでなく、もやしや白菜などの野菜も入り、意外にバランスがいいですね。

■豚肉細切り甘味噌炒め(800円)2016年2月
中国語では『京醤肉絲』といいます。北京料理の名品です。
甜麺醤で炒めた豚肉の細切りをネギとともに豆腐皮と呼ばれる薄い豆腐(湯葉より厚くてしっかりしています)で包んで食べる料理です。
甘さのある炒めにネギの刺激が加わり、それを豆腐の旨みで包んでいただくと絶妙のバランスですね。

●サッポロ生ビール黒ラベル 中ジョッキ(390円)2015年6月
若干、スリムなジョッキな感じもしますが、価格も安いので満足です。

●青島ビール 小瓶(500円)2015年6月
山東省青島で作られる中国の有名ビールです。山東省は海を挟んで遼東半島と向かい合い、そこに大連があります。このお店にはピッタリですね。
清王朝末期の文人将軍の李鴻章の命によって作られたビールで、ラベルに描かれる桟橋も彼の建設したものです。
スッキリとした軽い味わいのビールですね。

●紹興酒5年 ボトル(1,700円)2015年6月
三国志演義の武将が描かれたラベルです。この商品は、どうやら年数によって異なるようで、5年は孫権ですね。
5年で、お店の雰囲気にしては高い価格設定なだけあって、なかなか美味しい。


- - - 総評 - - -
大陸系の中華料理店はどこもそうですが、ランチはスタンダードなメニューが並び、料理人の腕がよくても突出して美味しいと感じることはありません。
安くてボリューム満点のランチとしては及第ですが、それ以上の個性を出すというのは難しいですね。
ディナーであれば、お店のレベルがわかり、美味しくいただけるかと思います。特に要予約の北京ダックをいただくか、1皿800円程度の炒め物がいいでしょう。チェーン店の居酒屋などで飲むよりも、料理のレベルが高く、満足のいく飲みになることは確実です。

メニューをテキスト化して投稿しました。ご利用の際は参考にしていただけると幸いです。

  • 北京ダック1羽(4,680円)2015年6月
  • 北京ダック1羽(4,680円)のカット後 2015年6月
  • 北京ダック1羽(4,680円)の炒め物 2015年6月

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5位

ジ・オークラ・トーキョー (六本木一丁目、神谷町、虎ノ門ヒルズ / ホテル)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2015/03訪問 2015/04/11

定番の洋食もいいが、中華が秀逸、そして九兵衛の寿司と幅広いメニューでレベルも高い

帝国ホテルやニューオータニと並び御三家と言われる高級ホテルです。仕事の宴席で利用しました。

ホテル全体に和の雰囲気を感じます。絨毯の柄、装花などにも和を感じますが、何より強く印象に残ったのは、ウェイティングルームでお茶が提供されました。
欧米系のホテルであれば、会場にお客さんを入れて、ウェルカムドリンクと称して、乾杯前にお酒を飲ませてしまいますが、こちらは古式ゆかしいお茶での接待です。
こちらのほうが逆にコストがかかるでしょう。一流ホテルならではのもてなしですね。

メニューを掲載していますが、品数が多くてすべての料理をいただくことができませんでした。一部は名前と写真のみの紹介です。
いただいたのは、
■シェフおすすめのオードブル 三種の味わい

■スモークサーモン コンディルメント添え
クラシカルなスモークサーモンです。脂は少なく、冷菜の定番の味ですね。

■小海老とパスタのサラダ

■スパニッシュオムレツ
目立たない玉子料理ですが、ふんわりと焼かれていています。サラサラのトマトソースに浸されていて、一緒に食べると口の中でいい感じに合わさります。
一般的なスパニッシュオムレツとは異なりますが、ホテルの料理らしい仕上がりですね。

■海の幸のクリームグラタン
味付は、定番のクリームソースですが、使われてる食材のレベルが高く、ホタテが大きいです。

■季節の魚料理 オークラ風

■ローストビーフ シェフのカービングサービス
シェフが宴会場にてカットしてくれます。肉質も良く、脂身の入りが宴会向きな量で、少なすぎず多くて胃がもたれることもないです。もちろん火加減もいいですね。
添えられたアリゴ(マッシュドポテト)がよくできていて、この1皿の評価をより高めます。

■豚ロース肉の照焼き風ロースト 蜂蜜と生姜の風味
ローストビーフが無くて、これがメインでだとしても納得してしまいそうな出来栄えです。


■若鶏のソテー 照焼きスタイル 和風ピラフとともに
和食な感じが強い料理ですね。鶏肉の皮がいい具合に焼かれていてたまりません。牛肉のローストビーフ、豚肉のロースト、若鶏のソテーと牛・豚・鶏と3種揃えている点も好みに応じて選べて好印象です。

■ミートボールの煮込み ヌードル添え


■スパゲッティボンゴレ セルバチコの香り
セルバチコとは、ルッコラ近縁の野菜でより風味が強いものです。最近流行りで、イタリアンレストランではよく見かけますが、クラシカルなホテルでも使っているとは意外です。
味見しようと思っていていたら、食べ忘れました。

■オークラ特製ベジタブルカレー

■九兵衛の握り寿司
寿司職人が宴会場内で握ってくれます。
5貫で1皿に盛られており、赤身・トロは必須で入り、他に白身・こはだ・カニ・いくら・穴子などが入ります。
こういう名の通った寿司店のお寿司をいただくのは初めてです。いくらは、素材の質で決まるのか日頃いただく寿司店のものとは差が感じられませんでしたが、こはだは、酢がやや強いながらも甘みと魚の旨みを感じるものでした。


■五目入りふかひれのスープ
コラーゲンたっぷりのふかひれは女性に人気で味見程度にしかいただけませんでした。
琥珀色のスープは、色は濃いものの醤油が強いわけでもなく、とろみが強くて舌に絡みきます。もちろん味もいいので、このとろみで旨みを強く感じられますね。
大人気で早期に完食になった理由がわかる気がします。

■蟹の手の揚げ物
一般的にこういう揚げ物は、爪の部分のみに蟹肉が入り、周りはカニ風味の素材で作ることが多いのですが、こちらのものは、どこを食べても蟹の味がします。

■はるまき

■シューマイ

■帆立貝入り蒸し餃子 翡翠仕立て
ほうれん草を使って皮を緑に仕上げて、翡翠に見立てるという広東の定番の蒸し餃子です。
他の料理にも言えることですが、帆立が相当レベルのたかいものを使っており、こちらの蒸し餃子も旨みたっぷりです。

■野菜入り焼き点心
いわゆる『にらまんじゅう』ですが、レベルが高いです。
野菜がたっぷりなれど、ジューシーさもありますね。
見た目が華やかでないので、洋食系の食事よりも興味がそそられないようですが、レベルの高いものでした。

■牛肉とグリーンアスパラガスの炒め
柔らかい牛肉と程よい食感のアスパラの炒めです。定番な中華料理ですが、ホテルらしい味付けでさっぱりとしていながら、味が薄くないいい味付けですね。

■帆立貝柱、鶏のささ身と野菜炒め
ブロッコリー・パプリカなどと一緒に貝柱と鶏肉を炒めたものですが、貝柱が大きくて量も多いです。貝柱から出た旨みが全体にいきわたり、野菜も美味しくいただけます。

■海老チリソース煮

■酢豚
同僚に「甘酢あんだよ」と言われいただきました。盛り付けを見てビックリの肉オンリーの酢豚です。
東北料理の鍋包肉なら肉メインの炒めでもわかるのですが、広東スタイルの料理を提供しているホテルで肉で攻めてくるとは意外でした。
しかし、クラシカルなスタイルで作っても、お肉ばかりが先に売れていくこともあるので、この作り方は正解でしょう。
調理してから時間が経過しているにも関わらず、衣の食感が残っており優秀です。
中華料理マニアとしては、これを山盛りにしていただきたいぐらいの味わいですね。

■五目炒飯
素材も調理も悪くないですが、いただく順序は最後になってしまうので、どうしてもパラパラを通り越してパサパサになってしまいます。
しかし、作りたてであれば、相当良かったであろうと推察できるものです。

■上海風 五目炒め焼きそば

■シェフパティシエおすすめのデザート

■季節のフルーツ盛合せ
オレンジ・グレープフルーツ・メロン・イチゴ・パイナップル・キウイ・ブドウなどがきれいに盛られていました。

■イチゴ入り杏仁豆腐
いただいていませんが、白い杏仁豆腐の中央にイチゴが入り、中華系のデザートとしてはとても美しい仕上がりですね。


飲み物は、ビールはアサヒスーパードライ、ウイスキーはスコッチのクレイモアです。ワインはフランス産のヴァン・ド・ペイでした。

人数があまり多くなかったのにもかかわらず、これだけの品数を用意してくれるのは、さすが御三家といったところでしょうか?
中華料理は、定番の広東料理が主体ですが、中華街の一流店と比較しても遜色のないレベルの高さです。
日本人になじみの深い中華料理の広東料理で誰しもを納得させるのは大変なことで、中華料理マニアも納得させられました。

老舗ホテルの料理は、和洋中バランスがよく、味付は総じてクラシカルな感じで、年配の方に好かれそうな味です。もちろん、若い人にも美味しい、全体的にレベルの高い宴会料理でした。

  • ローストビーフ シェフのカービングサービス2015年3月
  • ローストビーフ シェフのカービングサービス2015年3月
  • 九兵衛の握り寿司2015年3月

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6位

インペリアルバイキング サール (日比谷、内幸町、銀座 / ビュッフェ、洋食、ヨーロッパ料理)

2回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2019/03訪問 2019/05/12

2019年3月はスイスフェア

日比谷の帝国ホテルの17階にあるビュッフェスタイルのレストランです。北欧のビュッフェ『スモーガスボード』を日本に持ち込み『バイキング』の名前を付けたお店です。
日本の食べ放題発祥のお店といってもいいでしょう。

高級ホテルの17階から見える景色は、とても美しく感じます。店内には中心に料理が置かれ、その周辺に席が用意されています。

イメージほどの重厚感は無く、宿泊客は比較的ラフな服装で食事をしているので、正装しなくては入れないような雰囲気ではないですね。とはいえ、相応のフォーマル度で行きたいお店です。

帝国ホテルの2019年3月はスイスフェアです。スイス大使館の後援、スイス政府観光局の協力で各店舗でスイスの料理が提供されています。

いただいたのは、
■土日祝日ディナー(8,700円+サービス料10%)
スタンダードなメニューを提供しつつ、スイスフェアのメニューもありました。
スイスフェアの料理は、メニューの札にスイスの国旗が記されておりわかるようになっています。
・ローストビーフ 西洋わさび添え
帝国ホテルの定番料理であり、私の中では日本一美味しいローストビーフです。
上質なサーロインを丸々1本焼き上げて、目の前でカットしてくれます。
火加減もお見事で、いい色しています。
適度に脂があるのですが、枚数を食べるとその脂がお腹にたまりますね。美味しいですが欲張らずにいろんな美味しい料理を食べましょう。

・ドライビーフとポークのハムの盛り合わせ
スイスフェアのメニューです。
写真の左側の赤色が濃いのがドライビーフですね。生ハムですが、牛肉の生ハムが入っています。ビーフジャーキーのような旨みがありますが、食感は生ハムですね。上質な生ハムです。
ドライビーフは山岳地方に伝わる保存食として有名で、アルプス地方のヴァレー州の特産品とのことです。

・マーシュのサラダ
スイスフェアのメニューです。
ヨーロッパが原産とされるオミナエシ科の1年草のマーシュのサラダです。
ハーブとされることが多いですが、特別にクセのある野菜ではないので普通の葉物野菜という感じですが、ドライビーフと一緒に食べるとスイスっぽさが増しますね。

・紅ズワイ蟹と牛蒡のサラダ仕立てアスパラガスソース
前菜のひとつですがなかなか美味しい料理ですベニズワイガニの実とゴボウを和えたところにアスパラガスのソースをかけ、いくらが散らしてあります。
蟹の味もしますし、野菜たちとの相性もいいですね。

・グリーンピースの冷製スープ桜の花を添えて
こちらも帝国ホテルの定番です。
ストレートにグリーンピースの味がするものですが、帝国ホテルが調理するとグリーンピースをここまで美味しくできるのかと感心してしまします。今回は春ということで、桜の花を添えてあり、色合いも美しいですね。

・グリュイエールチーズのタルト サラダ添え
スイスフェアのメニューですが、グリュイエールが料理でよく見かける硬質チーズなので、これを加えたタルトは普通な感じがしますね。

・サラダ各種
レタスやトマトなどの野菜を好みで盛り付けることができます。
ジャガイモ、サヤインゲン、ゆで卵などを使い、自家製ニース風サラダに仕上げてみました。

・ドライビーフと大麦のポタージュ
スイスフェアのメニューです。
前菜にもあったドライビーフと大麦をつかったスープです。
大麦をポタージュにすると不思議な濃厚さがありますね。

・スズキのヴァプール ポロネギのエチュベ
こちらもスイスフェアのメニューです。
スズキは海水魚なのでスイスの食材ではありませんが、調理法がスイスなのでしょう。
魚とポロネギを蒸し煮にしてふっくらと仕上げてあります。クリームソースをかけてあります。

・ローストポーク インゲン豆と根菜添え マスタードソース
ローストビーフもありますがローストポークもあります。ライブキッチンには立派なローストポークがぐるぐると回っていました。
豚肉は豚肉の旨みがあり、こちらも美味しいでしょう。

・仔牛の煮込み チューリッヒ風 ロスティ添え
ライブキッチンにある小鍋料理ですが、スイスフェアのメニューです。
薄切り肉をクリームソースで煮込んだチューリッヒの郷土料理とのことです。

・パン テシノア
スイスフェアではパンまでスイス仕様です。こちらのパンは、フォカッチャのような詰まった感じのパンです。スイスはイタリアとも国境を接しているので文化的に近い部分もあることを感じさせてくれます。
他には定番のライ麦パンの『パン ド セーグル オ ノア』もありました。

・キャロットケーキ
アーガウ州の料理とのこと。スイス国旗の見た目もかわいいですね。
食べると確かに人参味です。もともと甘い野菜なので違和感は無いですね。

・シナモンクリームパイ
クリームを使ったタルトですが、上からたっぷりとシナモンパウダーを振りかけてあり、なかなか強烈です。ヴォー州の名物とのことです。


フランス料理やイタリア料理は日本人にも馴染み深いですが、スイスとなるとなかなか味わう機会がないのでこうやって提供してもらえると楽しめますね。
ローストビーフは美味しいですし、他国の食文化を舌で学べるバイキングは大変魅力的です。
日比谷の帝国ホテルの17階にあるビュッフェスタイルのレストランです。北欧のビュッフェ『スモーガスボード』を日本に持ち込み『バイキング』の名前を付けたお店です。
日本の食べ放題発祥のお店といってもいいでしょう。

高級ホテルの17階から見える景色は、とても美しく感じます。店内には中心に料理が置かれ、その周辺に席が用意されています。

イメージほどの重厚感は無く、宿泊客は比較的ラフな服装で食事をしているので、正装しなくては入れないような雰囲気ではないですね。とはいえ、相応のフォーマル度で行きたいお店です。

ローストビーフがいただきたいので、昼ではなく夜にしました。昼は牛フィレ肉のパイ包みがメインですが、夜はローストビーフなのです!

いただいたのは、
■ディナーバイキング 土日祝日(8,700円+サービス料10%)

~冷たい前菜~

・小海老のカクテルソース 分葱添え
ボイルした小海老にちょっぴり甘いカクテルソースをかけてあります。分葱なのでネギよりも風味がマイルドでバランスがいいですね。

・ヤリイカと海藻のオレンジドレッシング
プリプリのヤリイカも美味しいですが海藻にオレンジのドレッシングが不思議と合います。オレンジと聞くとデザートな印象になりますが、ポン酢を合わせる感じをイメージしてもらえるといいでしょう。

・グリーンピースの冷製スープ
ストレートにグリーンピースに味がする冷製スープです。これは好き嫌いがわかれますね。豆が好きな人はOKですが、お子さまな舌だとダメかもしれません。見た目は美しいですし、生クリームを加えてあってグリーンピースがこんな素敵なスープになるのかと感心します。グルメな人にはお勧めしたいです。

・シーフードサラダ カプリ風
海老、たこ、いか、帆立と定番魚介類が並びますが、サラダと言いながら魚介類のほうが多い比率で入ります。一応、トマト、オリーブ、ズッキーニが入りますが、普通に盛ると魚介だらけになります。
味付は、オリーブオイルベースのシンプルな味付けで、魚介の素材の旨みが全面に出てくる贅沢なサラダですね。

・コールドミートの盛り合わせ
定番なハムやサラミの盛合せです。種類が豊富ですね。

・豚タン燻製とレンズ豆のラヴィゴットソース
目立たない料理ですが、豚タンがいい感じに味が凝集しており、美味しいです。牛タンかと思うほどでした。

・野菜のゼリー寄せ
目立たない料理ですが、若者にはローストビーフだけあればいいですが、歳をとってくるとこういう料理もひと口いただきたくなりますね。ひと口なのですが、野菜の素材の旨みがあって地味ですが美味しいです。

・小海老とキャベツのマスタードソース和え
粒マスタードのソースで味付けされていますが、辛さは弱くあっさりしていて食べやすいです。

・テリーヌ3種類の盛り合わせ オーロラソース
小さくカットされたテリーヌにはカニやとび子が入っていています。とび子の食感がいいですね。

・カプレーゼ
モッツァレラチーズは、丸いものでなく、直方体のものをカットしてあります。他の食材のグレードと比較すると普通ですね。

・帝国ホテル伝統のポテトサラダ ミモザ風
ジャガイモがしっかりと主張していて、味付には軽く酸味を感じるのでヨーグルトなどの乳製品を使っているのかも?好みの味です。

・鰆と菜の花のエスカベッシュ
スモーガスボードの料理の王道のともいうべき、エスカベッシュですが、菜の花が入って季節感が出されています。
酸味は、強くなく軽い印象ですが、このぐらいのほうが万人向きですね。


~ 温かいお料理 ~

・キャロットのスープ カルダモン風味
にんじんのスープですが、にんじんの臭さが消えており、色合いは濃いのに味は、誰しもが楽しめる味に仕上がっています。不思議です。

・本日のスープ『ミネストローネ』
一見すると普通のミネストローネですが、トマトが少なく、スープ自体にダシがしっかりしていて美味しいですね。

・シーフードとパンのグラタン


・赤甘鯛の白ワイン蒸し 浅利と蕪のソース
とても上品な味付けです。臭みなく、きれいに仕上がっているのですが、サラサラのソース(スープ?)が無いと繊細な人でないと味が感じられません。料理を取り分ける際にはソースによく絡めてからがいいですね。高齢の方にもおすすめな和食に近い味わいの料理です。

・メカジキのオーブン焼き トマトコンフィとグリーンピースのソース
グリーンピースのソースですが、メカジキ自体の味がしっかりしているので、さほど目立ちません。トマトは、カットされたものをコンフィ(低温でオイル煮)にしたものを入れているのでしょう。
あまり主役にならない食材のグリーンピースですが、帝国ホテルでは多用していますね。グリーンピースが苦手なお子さま舌の持ち主は、お断りなのでしょうか?(冗談です)
グリーンピースのソースは別としても、メカジキとトマトは家庭でもアレンジして使えそうな感じがします。

・ミートボールのトマト煮込み アルボンディガス
柔らかくて食べやすいミートボールです。これはさほど印象に残らずです。

・フィレビーフのカツレツ
見た目だけでは、普通のカツですが、食べるとレベルの違いが感じられます。柔らかくて赤身のうまさの感じられるカツです。これをカレーに入れたら高級カツカレーです。

・エビフライ
悪くは無いですが、特別感も無い出来栄えです。お子さま用の用意でしょうか?

・ハッシュ ド ビーフ
牛肉がメインになるのかと思っていましたが、しめじも目立ちます。
デミグラスソースがクラシカル過ぎて苦味を感じます。確かに本物はこれですが、現代的には好まれない味ですね。本物がわかる人には美味しいです。

・野菜たっぷりの伝統のカレー
細かく刻まれた野菜が溶け込むカレーで、『日本の味』という感じがします。


~ お客様の目の前にて仕上げます ~

・ローストビーフ 西洋わさび添え
上質なサーロインを丸々1本焼き上げて、目の前でカットしてくれます。肉質は大変素晴らしく、最高でしょう。数日前にホテルオークラでの宴席でローストビーフをいただきましたが、こちらのほうが肉質が上です。
ソースでいただくのも美味しいですが、ゆず塩・竹炭塩・岩塩(ピンクソルト)などの塩が5種類も用意してあって、塩の違いを楽しむこともできますが、肉が美味しすぎて、肉に付けると差がわかりません。
ちなみに帝国ホテル内のラ ブラスリーでは、ローストビーフが1カット4,200円、2カット7,200円なので、単純計算で3カット食べられればもとが取れますね。

・石巻産 白身魚の香草パン粉焼き ホワイトアスパラガス添え
スタンダードな料理ですが、特別な感じでセッティングされていました。おそらく、東北応援の一環なのでしょう。

・蟹と筍のフラン
洋風茶わん蒸しのフランです。ソースの違いで3種あります。
フラン3種では最も基本的なものですが、1個の量が少ないのですが、結果的に蟹の身の比率が高まっていて贅沢なものです。

・ニューバーグソースのフラン
ニューバーグソースとは、海老の殻や海老ミソでダシをとったソースです。『アメリケーヌ』とも言われます。
このソースだけを飲み続けたいと思わせるレベルで素晴らしいです。

・青海苔のフラン
最も和食っぽい味に仕上がっています。重いのは苦手な方にはいいでしょう。

・海老団子と野菜のポトフ仕立て
小鍋で提供されます。
海老団子はふんわりと滑らかではんぺんをちょっと硬くしたような食感です。スープも旨みがあって、いくらでも食べられます。

・ホタルイカと野菜のバーニャカウダ
小鍋で提供シリーズです。こちらの特徴として、注文してから最終調理をするライブスタイルの料理が多いですね。
名前のとおり、バーニャカウダ風のソースの中に野菜とホタルイカが入っています。小鍋の中では凡庸かな。

・エスカルゴの香草クリームソース
小鍋の第3弾です。緑色したクリームソースで軽く煮たエスカルゴですが、いい味しています。程よい歯ごたえと旨みがたまりません。他ではなかなか食べられない料理ですので、ぜひともいただいておきたい料理です。

・チーズ盛り合わせ ドライフルーツと共に
チーズだけをいただきましたが、パルミジャーノは、1個を半分にカットしたものが置いてあり、断面には食べやすいように少し崩したものがあります。
他にもカマンベール、ブルーチーズ、チェダー、レーズン入りのクリームチーズなど、定番どころはひととおりそろっています。
カマンベールが上質で、舌触りから濃厚な印象があります。旨みも塩気もしっかりしていて、お酒が欲しくなる味です。カマンベールは、ホールで置いてあり、好きなだけ切り分けられるのですが、高級ホテル使用のチーズはスーパーで見かけるサイズよりもホールのサイズが大きいので、カットの際に細く切らないと食べすぎることになるので注意が必要です。

・シーザーサラダ
ロメインレタスを使ってある本物です。ボウルの中の量が減るとその都度作ってくれました。


~ デザート ~
アイスクリームやシャーベットで10種類以上、フルーツもあり、ケーキ類やジュレなども豊富です。

・オレンジとレモンのゼリー
ガラスの器に入り、見た目も華やかです。適度な酸味があってサラッと入るのでお腹がいっぱいでもいただけます。

・濃厚イチゴムース
季節ものでしょうか?イチゴのデザートが多くありました。濃厚というだけあって、イチゴの味を強く感じる滑らかなムースです。

・アップルパイ
老舗感があるどっしりとしたアップルパイですね。

・チーズケーキ
滑らかで、ちょっと酸味があって、こちらもお腹がいっぱいでも何とか入りそうな味わいです。


スモークサーモン、パスタ、ジャンバラヤ、パンなどは、もはや食べる余裕がありませんでした。パンは種類が豊富で、チーズと一緒に食べたらおいしかっただろうなと想像しています。

北欧の『スモーガスボード』が発祥だけあって、現代的な華やかな料理もありますが、魚介類を使った料理や加工肉(コールドミート)が多いのが特徴であり、日本の『バイキング料理』発祥のお店である証拠でしょう。
食材としては、ローストビーフがとても高価で目を引くのはもちろんですが、随所に海老・蟹が使われており、高級である印象を受けます。
味付は、総じてクラシカルです。まれに伝統的過ぎて、素材の味が強くて好き嫌いが出ることもあるかと思いますが、そういう点も含めて料理のレベルが高いかと思います。

『スモーガスボード』のマナーにのっとり、魚の前菜、肉の前菜、サラダと食べ進めたいところですが、ちょっとずつ味見しても、全メニューを食べきることはできません。好みのものやメインのローストビーフから食べるのが一番かと思います。

お値段は張りますが、満足度も高いので楽しめると思います。

  • 土日祝日ディナー(8,700円+サービス料10%)の『ローストビーフ 西洋わさび添え』2019年3月
  • 土日祝日ディナー(8,700円+サービス料10%)の『ローストポーク インゲン豆と根菜添え マスタードソース』2019年3月
  • 土日祝日ディナー(8,700円+サービス料10%)の『ドライビーフとポークのハムの盛り合わせ・マーシュのサラダ』2019年3月

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7位

ラ・ピッチョリー・ドゥ・ルル (広尾、恵比寿 / フレンチ、ワインバー、ビストロ)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2015/04訪問 2015/05/11

予約して遠方からでも行くべき上質なランチ

シェ・トモグループの広尾の有名ビストロです。住宅街にある、フランスの田舎風の落ち着いた雰囲気のお店です。

2013年11月よりランチ営業を始めたとのことで、ランチの知名度は高くなく、夜の人気ぶりと比べると余裕があります。これもそのうち、予約が望ましい状態になるのでしょう。2015年4月現在、ランチの利用は予約無しでもOKですが、休日ランチはほぼ満席なのでテーブル席を希望するなら予約をおすすめします。

ランチは、2,000円+税のプリフィックスコースです。前菜3種類、メイン3種類から選びます。それにデザート盛り合わせと食後のコーヒー等が付きます。

お店のホームページによると、オーナーシェフが、フランス修行中に各地で出会った郷土料理をそのテロワール(風土)を感じるよう本場さながらにじっくりと手間をかけて提供しているとのこと。
このコンセプトに偽りは無く、まるでフランス旅行をしているような料理たちです。

ランチで何度か利用しました。あまりに上質なので、機会があるごとに定期的に利用しています。

いただいたのは、
■前菜「ピペラード ~バスク地方の卵料理~」(2014年1月)
フランスとスペインの国境を形成するピレネー山脈のあるフランスのバスク地方の料理です。
スクランブルエッグをよりゆるくしたような卵料理にに塩漬け豚バラ肉(燻製にしていないベーコンといった感じ)をカリカリに焼いたものをのせて提供されます。
エスプレット(唐辛子)やハーブなどが効いて、ちょっとスパイシーな感じです。この効き加減が絶妙で、フランス料理としてはスパイシーですが、韓国料理やインド料理と比べたら、「香る」程度です。
玉子を加熱する際は、オリーブオイルを使用し、野菜の旨みがあるスクランブルエッグに程よくスパイシーな脂も残る豚肉の味とのバランスがいいですね。
エスプレットは、大航海時代にアメリカ大陸から渡ったもの。アメリカ大陸を発見したコロンブスですが、本人はイタリア人でスペインの女王からの援助を受けて航海に出ました。
ヨーロッパの国は地続きなので、相互に影響し合いながら文化を形成しています。スペインの香りを感じるフランス料理でした。

■前菜「豚足、耳、舌のテリーヌ」(2014年1月)
中世フランスには「シャルキュティエ」と呼ばれる豚肉加工の職人がいたぐらいで、豚肉の加工食品はフランス料理の定番です。
豊富なゼラチン質でいろんな部位を上手にまとめたテリーヌです。軟らかいながらも、部位による食感が異なりおもしろいです。
ピクルスとフレンチマスタードで作った特製ソースをつけていただきます。
白ワインが合いそうな、いい味です。

■前菜「イナダのマリネ」(2014年1月)
ブリの幼魚のイナダを使ったマリネです。サラダ仕立てになっており、女性向けの美しい見た目になっています。皿にはバルサミコ酢を煮詰めたソースが付いており、上質なバルサミコは煮詰めると酸味が程よく抜けて甘みが増し、ソースとして秀逸です。
日によって、そのときのいいものを仕入れているのでしょう。他の日では、関西では、高級魚として珍重されるイトヨリダイであったり、白身魚の定番のスズキであったりもします。

■前菜「パテ ド カンパーニュ ~ルル定番の田舎風パテ~」(2014年2月)
テリーヌはゼラチン質の食感が美味しいものでしたが、こちらは、赤身の旨さに程よく脂が入るパテです。付け合せのピクルスも酸味が効いていて美味しく、肉の脂が気になったときにいただくと、口の中がすっきりします。

■前菜「ピンサリとグリルした豚バラ肉のサラダ仕立て」(コース価格に+300円+税)(2014年4月)
ピンサリとは、遮光栽培したタンポポです。フランスの春らしい野菜です。
ほろ苦いピンサリにあわせるのは、グリルした豚バラ肉でそれに半熟玉子が載ります。
アメリカ文学のオー・ヘンリーの短編に「献立表の春」というのがありますが、その中で重要な小道具として「タンポポのゆで卵付き」というものが出てきます。

■前菜「マッシュルームのオムレツ」(2014年8月)
マッシュルーム入りのオムレツにマッシュルームを使ったクリームソースでいただきます。生マッシュルームのスライスも載せられたマッシュルーム三昧の前菜です。

■前菜「ニース風サラダ」(2015年3月)
色とりどりの野菜と共にアンチョビや鮮魚も一緒に盛られています。クスクスでボリュームアップされていて、ルルらしい質と量を兼ね備えたサラダになっています。なぜかとても春を感じるサラダでした。

■メイン「白金豚の胃と腸の白ワイン煮 カーン風」(2014年1月)
誰にでもわかりやすいように平易な言葉でメニューを書いてくれているので、「ただのモツ煮じゃん」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、一般的には「カーン風トリップ」と表記されるケースが多く、ここのフランス語のメニューもそうなっていますね。
イタリア料理では「トリッパ」、フランス料理では「トリップ」と呼ばれる内蔵の煮込み料理ですが、どこのお店にでもだいたい、トマトソース仕立てで提供されます。メニューにもある「カーン」とは、フランスのノルマンディー地方の都市の名前です。ノルマンディーは寒く、また、ノルマン人(スカンジナビア半島及びバルト海沿岸発祥のヴァイキング)の流れを汲むため、この土地固有の食文化があります。ぶどうを使ったワインではなく、りんごを使ったシードルやカルヴァドスといったお酒を作っています。
ゆえにイタリア料理であれば、モツをワインとトマトで煮込んでも正解ですが、カーン風とするならば、シードルやカルヴァドスを使って煮込み、トマトソースは使わないのが正統です。
前置きが相当長くなりましたが、ここのトリップは本物です!
わかりやすく白ワイン煮とのことですが、店員さんの丁寧な説明によるとシードル・カルヴァドスを使用しているとのこと。
味も、素晴らしく、この繊細な味付けで臭みを消すのは相当な技術がいることでしょう。トマトやニンニクで臭みを消すトリッパなら私でもそれなりのものが作れますが、ここのトリップは真似して作ることは不可能ですね。
下茹でをしっかりすることで臭みを抜くこともできますが、腸の脂が程よく残っています。これは時間にものを言わせて解決したのでなく、高い技術の証ですね。
臭みが無くなったモツに野菜や酒類の甘みや旨みを足して、上質な煮込みに仕上がっています。
和洋問わず煮込みを食べましたが、今のところ、これが私の食べた中でNo.1の味わいです。
唐辛子も別盛りで添えられていますが、これぞ、「お好みで」使うように添えられたもので、使わなくても完成された味です。

■メイン「豚バラ肉の香草パン粉付け焼き」(2014年1月・2014年5月)
この日のメインの中では、最も男らしい料理です。ボリューム感があるお肉は、この塊でありながらも軟らかく、また、脂身のところのぷるんとした食感と旨みがたまりません。お肉自体が美味しいのはもちろんのこと、付け合せのフライドポテトも揚げたてで美味しく、生野菜もいろんな種類の野菜が盛られており、凝っています。シンプルなれどお店の実力を発揮している一皿でした。
また、付け合せが季節によって変化し、春には季節感を感じる新じゃがと菜の花でした。

■メイン「カダイフを巻いた真鯛のフリット トマトソース」(2014年1月)
カダイフは、イスラムの文化圏に起源を持つ細いパスタのような食材です。通常はお菓子に使われますが、フランス料理やイタリア料理では、揚物の衣として活用されます。
カダイフをまとった真鯛は、食感が良く、味付けのトマトソースも色からも分かるようにクリームなどで調製されており、少し辛い味付けで、白身魚に合いつつも最後まで飽きないように仕上げられています。

■メイン「マトウ鯛のソテー」(2014年2月)
通常は、ランチには入っていないのですが、短期間に頻繁に来ているのでメニューが大きく変わっておらず、気を遣ってランチメニューの食材を違う調理法で出していただきました。こういう気配りが一流店のサービスですね。
皮がパリッとしており、色とりどりの付け合せの野菜と共にクリーム仕立てのソースに盛られており見た目にも美しいです。味もバターの風味がよく、白ワイン由来なのでしょうか?わずかな酸味とコクのあるソースは秀逸で、魚によく合うものです。

■メイン「長谷川 自然熟成豚のロースト マスタードソース」」(コース価格に+500円+税)(2014年5月)
鯵ヶ沢の長谷川自然牧場で育てられた豚肉のローストです。
豚らしい臭みがちょっとあるもののそれも味わいですね。それよりも、脂の旨みがとてもよく肉好きにはたまらない良さがあります。
ボリュームも相当あるので、ランチコースの価格にプラスしても満足いく質と量です。

■メイン「豚タンとナスのミルフィーユ仕立て マスタードソース」(2014年8月)
下茹でした豚タンとソテーしたナスの重ね焼きを網脂でしょうか、何かで包んで旨みを閉じ込めています。加熱によって出たタンの旨みをナスが吸います。ナスは脂(油)を良く吸うので旨みを無駄にすることがありません。

■メイン「長谷川 自然熟成豚のロースト」(コース価格に+1,500円+税)(2015年3月)
2015年5月にいただいたものと同じ料理ですが、プラスする価格が大幅にアップです。その理由は調理法にあるようで、ダッチオーブンで軽い燻製にするという焼き方でした。焼きあがったお肉は、燻製により風味が増しています。脂身も程よく付いているいい部位なので、味も最高ですね。
価格の分、量も多いです。連れとシェアしていただくといいでしょう。

■シェフ気まぐれ本日のデザート
前菜・メインに関する文章とのテンションの違いは、甘いものへの興味なので、決してイマイチだったわけではありません。
ランチで2,100円のコースでありながら、立派な盛り合わせが提供されました。
小豆のタルトをメインに自家製アイスクリーム・マカロン・フルーツなど、立派な内容です。これとお茶だけでも1,000円ぐらいの価格をつけても相応なぐらいです。
特に自家製アイスクリームが良かったです。バニラ味なのですが、どうするとこれだけ濃厚で美味しく仕上がるのでしょうか?
別の日には、チョコレートムースがメインでした。こちらは、滑らかかつ濃厚で上質です。
また、別の日には、フォンダンショコラがメインでした。暖かいチョコレートケーキは、口の中でよく溶けて美味しいです。また、自家製アイスクリームが、ラム酒の入ったバナナ味で、ラム酒の風味が大人な味わいにしてくれます。


接客も優れており、総じて丁寧で、知識もあるので料理の内容も説明してくれます。昼だからと手を抜かない優れたサービスです。

どの料理を食べても美味しくて価格以上の価値があります。ここのランチの2,000円+税は、確実に安いですね。肩肘を張りすぎない感じもよく、若者の初フレンチにも適しています。軽くグラスワインを飲んでもいいですね。
最後のデザートの盛りがいいので、時間に余裕のある女性なら、優雅にランチの時間を過ごして、デザートを食べながらゆっくりとおしゃべりを楽しむのもいいでしょう。
フレンチが食べたい人になら、年齢性別を問わず誰にでも自信を持っておすすめできる内容と品質と価格を兼ね備えたランチです。

  • ランチコース(2,000円+税)のメイン「骨付き 仔羊肉のロースト 赤ワインソース」(コース価格に+540円)2014年4月
  • ランチコース(2,000円+税)の「豚バラ肉の香草パン粉付け焼き」盛り付けが上品になりました。2014年4月
  • ランチコース(2,000円+税)のメイン「フランス産鴨モモ肉のコンフィ」2014年2月

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8位

Tanterisa 笑多 (自由が丘、奥沢、緑が丘 / イタリアン、洋菓子、パスタ)

3回

  • 夜の点数: 3.9

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 ¥2,000~¥2,999

2017/04訪問 2017/05/06

魅力的なキャンペーンが多くてブログが見逃せない

広尾から自由が丘に越して、すっかり馴染んだ『笑多』です。

イタリアンレストランですが、伝統的イタリアンではなく、和製イタリアンといった感じで、優しいシェフの作る優しいイタリアンですね。

いただいたのは、
■自家製カモのスモーク(980円)
薄くスライスして、バルサミコソースをかけ、ルッコラをたっぷりと盛ってある鴨のスモークの前菜です。
鴨の赤身と脂、それにバルサミコソースの甘さや酸味が加わると、複雑で美味しい味わいになります。

■ズワイガニとキャベツのサラダ(1,100円)
ズワイガニとキャベツのミルフィーユ(1,480円)という温かいメニューもあるのですが、こちらは冷たい前菜です。
ズワイガニの身とキャベツを笑多特製のソースで和えてあります。食べた人にしかわからない何ともいえない美味しさがあります。

■真鯛のにんにくトマトマリネ(1,580円)
料理の名前には『にんにく』と『トマト』の文字がありますが、両方ともきつくなく。白身魚にちょうど合うぐらいの効き加減に調整されています。「生の魚は刺身が一番」という人にも食べてもらいたい味ですね。

■濃厚!!!赤エビのスパゲッティ(1,580円)
赤海老は、アルゼンチンで多く獲られる海老で、ここ数年、急激に日本に入ってきていますね。大ぶりですが安くて美味しいのが特徴です。
シンプルな料理ですが、実に手が込んでいるようで、単に海老の身がたっぷりと入ったパスタではなく、ソースも海老の味がしますね。おそらくは、この身に使う海老の殻から出汁をとったのではないかと思います。そう考えると、この価格も納得ですね。
もちろん、海老のプリプリ感もたっぷりと味わえます。

■メカジキの香草パン粉焼き(1,980円)
サクッとした衣が見事に薄く均質にまとわせてあるメカジキです。
ちょっとお値段も張りますが、ボリュームもあります。
トマトやルッコラもたっぷりと盛ってあって、見た目も華やか。栄養バランスもいいですね。

■洋梨のパウンドケーキ(600円)
お店のウリは、健康に配慮した最先端の糖である『希少糖』を使っているということです。
ドルチェは、お菓子作りが好きなシェフの腕が冴えるところでもあり、お腹いっぱいでも、希少糖の効果を考えるといただけてしまいます。

●モンテベッロ スプマンテ・ブリュット(2,980円)
ゴールデンウィークの前半戦は、グラスワインが500円というキャンペーンをやっていました。
イタリアの土着品種から、シャルドネなどの有名なものまで幅広くそろえていました。スプマンテはこちらです。
グラスで500円、ボトルで3,000円弱とリーズナブルな価格いただけました。
辛口で飲みやすく、どんな料理にも合うワインですね。


本格イタリアンではなく、日本人のための自由なイタリアンで、箸でいただいてもOKという、肩ひじ張らないイタリアンです。
個人経営のお店なので、シェフの気まぐれでキャンペーンが始まるので、ブログをチェックしておくとお得なキャンペーンの情報が得られますね。また、新メニューや季節の素材を使った料理の告知もあります。ブログが見逃せないですね。
食べログの仕様変更に伴い、ランチの口コミをディナーの口コミと切り分けたもので、2016年1月の訪問のレビューです。

ランチは、サラダ・パスタ・パン・ドリンクで1,200円で同じメニューが平日なら1,000円になります。パスタは常時3種類用意されているので、好みに応じて食べられますね。また、前菜が充実したBコース(2,500円)もあり、前菜が2皿にドルチェも付きます。

いただいたのは、
■ランチBコース(2,500円)
・前菜盛り合わせ1皿目『生ハム・自家製コッパ・インボルティーニのサラダ仕立て』
生ハムは、切り出しではないものの熟成感のある、良いものを用意しているのでチェーン店などとは味が違いますね。
自家製コッパは、豚の首の肉にゼラチン質な部位やスパイスも混ぜて冷やし固めたもので、胡椒が効いていて美味しいです。
インボルティーニは、中心にゴボウを配し鶏肉で巻いたものです。ゴボウの食感がいいですね。
この3点をルッコラセルバチコでサラダ仕立てにしています。風味豊かなルッコラセルバチコは、薬味にもなる葉物野菜なので、お肉系3品との相性はよく、ワインが飲みたくなりますね。ということで、もちろん飲んでいます。

・前菜盛り合わせ2皿目『はまぐりと水菜のサラダ・鯵のマリネ・ズワイガニとキャベツのミルフィーユ』
ひと口で食べるのにちょうどいいサイズのはまぐりにとび子のような魚卵と水菜でサラダ仕立てにしてあります。1皿目とは対照的で、魚介系メインの前菜で繊細な旨みがあり女性に嬉しい味ですね。
鯵は、便宜的にマリネと表現しましたが、上質な鯵の刺身を醤油のパウダーとオリーブオイルでいただくもの。
ズワイガニとキャベツのミルフィーユは、夜の前菜の人気メニューをサイズダウンしたもので、自家製ドレッシングがマイルドで蟹を引き立てる美味しさが特徴です。

・パン
広尾時代から自家製で作っていて、この日は青海苔入りのものでした。個性があって、伝統的イタリアンではないですが、日本人の舌には合う美味しさがあります。特に前菜の2皿目の魚介系との相性は抜群ですね。

・本日のパスタ『白身魚のスモーク クリームソーススパゲッティ』
白身魚を自家製でスモークしたものが、メイン具となっているパスタです。白身魚はスモークしたことにより、軽く香りが付き、味は凝縮します。クリームソースは、軽めなので女性でも重く感じないで食べられると思います。なお、Bコースにすると量が多いので、パスタの1人前量を少なくしているとのことです。

・本日のパスタ『生ハム・キノコ・インゲンのペペロンチーノ』
上質な生ハムをたっぷり使い、キノコもエリンギ・舞茸などがたっぷりです。生ハムがメインの具なので男性的な味かと思いきや、キノコの量も多いのでヘルシーな味わいで、女性にも好かれる仕上がりですね。
パスタは、1人1皿ですが、個々に違うものを頼みシェアしたので2倍楽しめました。

・ドルチェ
3種盛りです。パネトーネのような、ちょっと素朴なケーキ生地に生クリームが添えられたもの、チョコレートのムース状のもの、イチゴのソースのビアンコマンジャーレです。どれもこだわりがありそうですが、私は甘いものに興味が薄いので、気になる方はお店を訪問して、シェフに聞いてください。

・コーヒー
コーヒーと紅茶が選べます。淹れたてなのがいいですね。


パスタのランチは普段づかいにちょうどいいでしょうし、いただいたコースは、お酒を飲むのにぴったりです。美味しい前菜をいただきながら、ワイングラスを傾けるのはたまりませんね。
自由が丘駅南口を出て徒歩3分ほどのビルの2階にあるイタリアンレストランです。

広尾にあったクッチーナ笑多が移転してオープンしたお店です。広尾でも好評だったのですが、入居していた建物の老朽化に伴い立ち退くこととなり、移転しました。
新しいお店は、広尾の頃よりも大きく、カウンター席もありますが、テーブル主体でゆったりとくつろげる空間です。
白いテーブルクロスに赤いシートは、おしゃれでかっこいいですね。


メニューは、前菜で1,500円前後、パスタで1,600円前後、メインは2,180円~といった感じです。季節の素材を使い、料理は頻繁に変わります。メニューは黒板に書かれていますが、赤字で書かれているものがおすすめです。
デザートは550円程度で、「食後の血糖値上昇を緩やかにする・内臓脂肪の蓄積を抑える」などの効果があるという希少糖を使用しています。
1皿が大きいので、みんなでシェアして楽しく料理をいただきたいイタリアンレストランです。

いただいたのは、
■石川県七尾より直送 スズキのにんにくトマトマリネ(1,480円)
北陸新幹線開業で盛り上がっている石川県産の魚を使ったマリネです。たっぷりのオリーブオイルでマリネし、自家製のニンニクチップとトマトが散らしてあります。マリネすることで繊細な白身魚の美味しさがぐっと引き立ちますね。
ニンニクチップも美味しいので、残ったオイルをパンにつけて食べてしまいます。

■マグロのたたきと新玉ねぎ、まつの実、カラスミのサラダ(1,580円)
マグロのたたきも美味しいですが、新玉ねぎに混じるルッコラセルバチコがいいアクセントになっています。自家製カラスミも散らしてあって、ちょっと豪華な野菜をたっぷりといただけるサラダです。
味付はバルサミコ系です。小さいお店ながらも、1品1品が素材も味付も異なる誠実なお店です。

■ズワイガニとキャベツのミルフィーユ(1,380円)
ズワイガニのほぐし身と茹でたキャベツを重ねた前菜です。素材の旨みもさることながら、自家製笑多ドレッシングの味付がいいですね。
繊細な蟹の味を殺さない味付けです。

■サルシッチャと菜花のトマトスパゲッティ(1,680円)
季節の素材が多用されるのも笑多の特徴です。3月ということで早春の味覚の菜の花を使ったパスタがありました。

■オマールエビのトマトクリーム リングイネ(1,980円)
オマール海老を贅沢に半尾使ったパスタです。海老の旨みが出ていて魚介好きにはたまらない味になっています。

■ピッツァ マルゲリータ(1,580円)
広尾のお店は小さかったので、ピッツァを焼くことができなかったのですが、自由が丘のお店は大きくなったので、メニューにピッツァが加わりました。
自家製トマトソースは濃厚でチーズもたっぷりのピッツァです。生地はサクサクに焼きあがっていますね。

■美桜鶏 骨付きモモ肉のレモンローズマリー焼き(2,180円)
立派な骨付き肉をローズマリーの風味で焼き上げて、レモンをかけていただきます。
さわやかな味わいになるので、お腹がいっぱいでも入ってしまうのが不思議です。

●フレッラーリ ロゼ フルボトル(6,980円)
イタリア大使館御用達のスプマンテですが、酒屋でも4,000円ぐらいするイタリアを代表するスパークリングワインなのでお店でこの価格は良心的ですね。
ニューオープンのお店だったので、景気よくいただきましたが、リーズナブルな価格帯のワインも用意しているようです。
豊かな泡立ちと芳醇な香りがたまりません。

●ポッジョ・ディ・ゴルレリ フルボトル(3,980円)
柑橘系の香りのするフレッシュな飲みやすいワインでした。

■ズコット(550円)
フィレンツェ発祥のドーム型のケーキで、これを出すお店はまれですね。
2色の生地を使って、ドームを教会のクーポラに見立てているスタイルはさすがです。
内部のクリームも美味しいですが、笑多のデザートはすべて希少糖を使って作られています。美味しさだけでなく健康的でもあります。


今回は、しっかり食べてしっかり飲んだのでちょっと高めになりましたが、一般的な予算としては6~7千円といったところでしょう。

野菜料理と魚料理に強く、季節の素材を使った健康的なイタリアンをいただけるお店です。女性に好まれること間違いなしです。ちょっと手の込んだ料理がお手ごろ価格でいただけるのがいいところですね。
ランチでもパスタの具の質と量で他店と比べるとこのお店の実力がわかるでしょう。自由が丘のお店は、雰囲気が先行して味が伴っていないお店もありますが、舌の肥えた人におすすめのイタリアンですね。

  • 自家製カモのスモーク(980円)2017年4月
  • ズワイガニとキャベツのサラダ(1,100円)2017年4月
  • 真鯛のにんにくトマトマリネ(1,580円)2017年4月

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9位

つけめん 玉 (小田栄 / つけ麺、ラーメン)

1回

  • 昼の点数: 3.7

    • [ 料理・味 3.7
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/08訪問 2015/09/11

日本人のDNAが求めるつけ麺

川崎が誇る有名つけ麺店の本店です。
川崎駅からは離れていて、バス等でないと訪問できないお店ですが、連日行列ができている有名店です。

土曜の開店と同時に訪問したのですが、それでも既に3人ほど並んでいます。その後も続々とお客さんが来て、私が食べている間は常に待っているお客さんがいました。夏の暑さと早い時間帯であることを考慮してもこの人気ぶりですから、寒い冬や夜になると相当並ぶのでしょうね。

メニューはつけめんが800円、並盛りの麺は200gで、中盛りは300gとなりますが、価格は据え置きです。

いただいたのは、
■味玉つけめん(900円)
つけ汁は、見た目からもお店のコンセプトを強く感じますね。「油(脂)に頼らない」というだけあって、浮いている油分が少ないです。
ひと口いただくと、魚介の複雑な味を強く感じますが、魚介だけでないのがよく分かります。調和した濃厚な味ですが、動物系よりも魚介が勝っている点はさすがです。魚介類のほうが価格が高いですから、これだけの濃厚な味わいを作るには相当なコストがかかっているでしょう。
麺は、小麦が香る噛み応えがあるしっかりとした麺ですが、麺だけを少量食べると意外にものど越しもいいです。これもレベルの高い麺ですね。
つけ汁との絡みも良く、食べ始めたら止まりません。実に完成度の高いつけ麺です。
具は、チャーシューが秀逸で、1枚ですが厚みも立派、つけ汁の中でも存在感があります。全体的に柔らかいですが、赤身肉の部分には肉の食感が残っています。私が今まで食べた中で最高水準のチャーシューです。
味玉つけめんにしたので、味玉も入りますが、若干、火の通りが強めでした。味付はしてあるのでしょうけど、つけ汁に絡めていただくのでつけ汁の味になりますのでわかりません。しかしながら、つけ汁がいいので味玉も美味しくいただけます。
美味しいので、食べていて飽きることは無く食べ終えられますが、カウンターには魚粉と刻み玉ねぎがあります。常連さんは麺に魚粉をふりかけて食べていました。真似ると魚介の味がより強まり、『和』の味が強まりますね。
麺を食べ終えると、麺が盛られていた丼の底には、日本地図が描かれていました。このつけ麺は、日本を代表する、日本人のDNAが好む味であると思います。
つけ汁は、スープ割りにして最後までいただくことができます。スープ割りにすると、煮干などの青魚の旨みが強く出てくるが、濃度は下がるのでサラリと飲めてしまいます。好みで刻み玉ねぎを入れてもいいですね。


文句なしのレベルの高いつけ麺でした。こんなレベルの高いお店が近隣にある私は幸せですね。

  • 味玉つけめん・麺中盛(900円)2015年8月
  • 中盛麺(300g)は、並盛(200g)と同価格2015年8月
  • 味玉つけめん(900円)のつけ汁2015年8月

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10位

丸大ホール 本店 (京急川崎、川崎 / 居酒屋、食堂、麺類)

1回

  • 夜の点数: 3.9

    • [ 料理・味 3.3
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2015/10訪問 2015/11/14

労働者の街『川崎』を象徴する大衆食堂&大衆酒場

川崎の超有名大衆食堂&大衆酒場です。

向かいには立ち飲みの名店の元祖立ち飲み屋とフルミチがあり、こちらのお店も含めて川崎の酒場地帯を構成しています。

朝から夜まで、定食も食べられ、お酒を飲むことができるお店です。これは川崎の歴史が背景にあるもので、エ場がラインを止めないために労働者は3交代勤務でした。その結果、夜勤明けの労働者が仕事の後に一杯飲める店が必要であったためです。

店内は6人用の長テーブルが並び、座席間隔も狭く、お店の壁にはメニューが掲げられ、昔ながらの大衆食堂の雰囲気があります。
奥には、座敷というか、小上がりもあります。

客層は、地元の常連さんは、仕事をリタイヤした世代が中心。ネットで情報を得てきた遠方からの訪問客もいます。女性もいなくはないですが、圧倒的に男性が多く、子どももいません。

メニューは、食堂ということで、定食やラーメンなどの食事メニューが厨房のある側の壁には掲げられています。また、酒場としての利用のメニューは、短冊に書かれており、季節のものも多いですね。また、お通しが出るのですが、無料という点が素晴しいサービスです。

いただいたのは、
■カレー具(300円)
いわゆる、『アタマ』です。ご飯の無いカレーですね。
味付けは和風だしのマイルドなカレーで、野菜がしっかりと入っている家庭的なものです。「カレーうどんにしたら美味しい」と評していたお客さんがいましたが、そういう味ですね。
ご飯はありませんが、福神漬けは添えてあります。

■サンマ刺(350円)
大衆食堂のさんまの刺身なので、ものすごく上質というわけにはいきませんが、旬のものが刺身で味わえるというのはよいことです。それでも、部位によってはなかなかの脂ですし、捌く技術は熟練のもので、切り口もきれいですね。
また、添えられる生姜は、お店ですりおろしたものですし、青紫蘇も風味豊かです。こういう素材もちゃんとしている点も素晴らしいですね。

●ビール・大(600円)
キリンラガーの大瓶です。キリンしかないのかと思っていたのですが、アサヒも置いてあり、どちらを飲むか聞かれました。川崎・鶴見だったらキリンです。鶴見区生麦にはキリンビールのエ場があり、昔から、川崎・鶴見の労働者は、仕事の後に飲むお酒はキリンラガーと決まっていました。丸大ホールの雰囲気に合うのはキリンラガーですし、お店で使っているジョッキもすべてキリンのものですね。
こちらのお店に来た際の最初の1杯は、キリンをおすすめしたいです。


訪問した日は、相席した人たちとも会話が弾み、楽しい時間となりました。年齢や住む場所の違う人と飲むこととなり、刺激になりますね。
朝から夜まで、食事でも飲みでも使えるというのは貴重な存在ですし、『労働者の街、川崎』を象徴するお店としての観光的な価値もある、素晴らしいお店ですね。

  • サンマ刺(350円)2015年10月
  • カレー具(300円)2015年10月
  • お通し(無料)2015年10月

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