ランチ向上委員会さんのマイ★ベストレストラン 2017

絶望を退ける勇気を持て

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ランチ向上委員会 (男性・神奈川県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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選定は、ある一定以上の味を提供してくれるお店の中で、記憶に残ったお店を評価しました。
食で都内にいながら世界を旅行した1年でした。
ベスト10のうち、半分がアジア・エスニックの料理となっています。
1位のゼノビアは、2度も行ってしまったアラビア料理のお店。ひよこ豆のペーストのホンモスがたまりません。
4位5位は共にインドで、4位のハリマはビリヤニの名店。5位のアーンドラは南インドのミールスが名物で、共に食べログが2017年より選定し始めた『百名店』のお店です。多くの人に好かれるだけあって、さすがに美味しいですね。
7位は、ベトナム料理の故郷。本場のベトナム料理を食べつつ、薬用アルコールみたいなベトナムの蒸留酒を飲むという本場っぽい感じがいいですね。
8位は、何と!ミャンマー料理のお店です。タイやベトナムと比べると素朴な印象もありますが、希少性の高いお店ですね。
2位のル ビストロは、広尾が地元だった頃にも利用していたお店。レビューし漏れていたお店だったのでやっと訪問することができました。また、写真も文章もよかったので『お店が選ぶピックアップ口コミ』に選んでいただきました。
3位のラ ルーチェは、被災地支援のための阿蘇旅行に行った際に利用したイタリアン。自然に囲まれた中で食べるイタリアンはなかなかのものですね。
6位の神名備は、高級ラーメン店。大衆的な食事のラーメンを高級な料理に昇華させてくれるお店です。
9位10位は、閉店してしまった哀愁のお店。9位の都々井は、五反田のガード下にあった立ち食い寿司店。食べログを始める前はよく行ったお店です。10位のくりやは、優しい大衆食堂です。こちらはお付き合いは浅いお店でしたが、残念ながら閉店です。

食べログを始めた当初は、無名のお店の情報を世に出すことが目標でしたが、美味しいお店となるとやはり、高評価のお店となるなぁという感想です。ある程度、本物の味がわかっていないと正しいレビューも書けないので、今後は、名店を巡りつつも、無名のお店を掘り起こすという方向性でやっていきたいと思います。

マイ★ベストレストラン

1位

アラビアレストラン ゼノビア (広尾、恵比寿 / 中東料理)

3回

  • 夜の点数: 3.6

    • [ 料理・味 3.6
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2018/05訪問 2018/06/06

サラダの酸味は、強いほうが通好み

広尾散歩通りにあるシリアをメインとしたアラビア料理のお店です。

お店の雰囲気も料理も本格派のお店で、本物のアラビア料理が楽しめます。

今回の訪問で3回目です。お店の方ともすっかり顔なじみになりましたし、訪問の度にアラビア料理の知識が増えていく気がします。
珍しいお店なので、気になる方は以前のレビューも読んでいただけるとありがたいです。

いただいたのは、
■タッブーラ(1,500円)
パセリのサラダです。
細かく刻んだパセリのサラダです。横にトマトを細かく刻んだものも添えられていて、これがネギトロみたいに見えます。
それ以外にレモンが2カット添えられています。
食べると、サラダはパセリ以外にも何か混ざっているようですが、ほぼ、パセリの味です。しかし、一般的なパセリよりも香りがマイルドで食べやすいですね。
丁寧に観察しても葉が縮れておらず、イタリアンパセリに近い感じかと思います。
味付けは、ソフトな酸味と塩胡椒でしょう。この酸味ですが何かのビネガーかと思いましたが、レモン汁とのこと。更に添えられているレモンで酸味をプラスして、酸っぱくして食べるのが本場流とのことです。
通を気取るなら、添えてあるレモンもしっかりと絞って使いたいですね。

■ゼノビアホンモス(700円)
何度も食べているとその日の気分によって微妙に違うようで、今日のホンモスはキュウリの飾りがついています。
味のほうは、豆の旨みにピリリと効く青唐辛子とパセリとオリーブオイルの風味は完成された味わいです。
やはり、これは食べるべき1品ですね。

■ジャバティ(250円)
ゼノビアホンモスに合わせるべき、不発酵のパンのようなものです。

■コッパ(900円)
ひき肉とナッツのコロッケとのこと。
ひき肉にはマトンが使われているようで独特の風味がします。それに細かく砕いたナッツが入ります。ピーナッツほどの硬さが無いので、カシューナッツかピスタチオかそのあたりでしょう。
コロッケと説明されていますが、衣が無く、丸めて素揚げにした感じです。素材の味をはっきりと感じる料理ですね。
ソースらしき、クリーム色のものが添えてありますが、あまり個性の無い不思議な味です。

■ファッタバーテンジャン(1,600円)
ナスとマトンのトマトソースという説明ですが、マトンのお肉が見えません。入っているもののほとんどがナスですね。しかし、食べるとマトンの風味が全体に広がっているという、不思議な食べ物です。
ナスをマトンのダシ汁でのばしたトマトソースで煮たという感じの料理です。マトンもナスもアラビア料理の定番素材なので、やや地味なメインですが定番アラビア料理でしょう。

■サマカマシウィーヤ(3,000円)
丸々1尾の魚を焼き、トマトソースを塗り付けて仕上げたものです。
豪華な料理なようで人参を使った飾りも添えられています。ちょうど魚の頭のところに人参があって、まるで伊勢海老みたいに見えますね。日本人にもウケそうな豪華な見た目です。
魚は淡水魚かと思いますが、白身のふっくらとしたものです。鯛かスズキあたりをイメージしてもらえるといいでしょう。
トマトソースですが、トマトのフレッシュさはなく、何か他のものも加えてありますが、判別できません。
カレーのような風味を感じますが、辛いわけではありません。
何かエキゾチックな味のする魚料理という感じです。
これもレモンスライスが添えてあるので、酸味が欲しいときは使いましょう。

●ギネス(600円)
コストパフォーマンスを考えると、珍しい中東系のビールよりもギネスのほうが安くて美味しいですね。店にも慣れてきたのでコストパフォーマンス重視でのんでみました。

●ボッカ(600円)
チュニジア産のいちじくのお酒とのこと。36度あります。
グラスは、なかなかのサイズのショットグラスですが、下のほうのガラスが厚く量は、そんなに入りません。お冷も一緒に提供してくれて良心的です。
いちじくの風味を感じるとまでは言えませんが、こういう蒸留酒特有の華やかな香りがします。
思ったよりも強くなく、飲めますね。


食べる度に新しい発見があって、実に興味深いアラビア料理です。
インドとヨーロッパの地中海沿岸あたりに近いので文化的には、そのあたりに近いものもありますが、インドほどスパイシーでなく、地中海ほどオリーブオイルとトマトが中心にならない料理ですね。
日本では珍しいアラビア料理店です。広尾でおすすめのお店ですね。
広尾散歩通りにあるシリアをメインとしたアラビア料理のお店です。

お店の雰囲気も料理も本格派のお店で、本物のアラビア料理が楽しめます。

いただいたのは、
■前菜盛り合わせ(1,600円)
前菜の中から3種を選び、さらにジャバティ(薄いナン)が付いてきます。
選んだのは、『ホンモス』『ムッタバル』『ムハンマラ』の3種類です。前菜を単品注文した際よりもやや小さいお皿で提供されます。
ホンモスは、アラビアではメジャーな豆のペーストです。ひよこ豆をペースト状にしてオリーブオイルをかけてあります。後でレビューするゼノビアホンモスと比べると、刺激が無い分、マイルドで食べやすい印象です。穏やかですが刺激が無いとも言えます。好みで選ぶといいですね。
ムッタバルは、ナスとゴマのペーストです。見た目は白いのでホンモスとの区別がつきにくいですね。写真の左奥のややざらつきのあるのがムッタバルです。ナスは皮を剥いて使っているため白いですが、味は見事なまでに「焼きナス」です。結構な香ばしさを感じますね。こんなに白くて穏やかそうなのに香ばしさを感じるというとても不思議な料理です。
ムハンマラは、唐辛子とクルミのペーストとのこと。本日の挑戦メニューです。しかし、食べると拍子抜けです。この赤い色合いでありながら、そんなに辛くないのです。クルミの旨みの中に適度な唐辛子の辛さで常識的な美味しさです。もっと、暴力的な辛さを想像していましたが、意外に普通でした。

■アラビアナン(350円)
前菜盛り合わせには、薄いナンのジャバティが付きますが、それと比較するためにアラビアナンも注文です。
見た目どおり、アラビアナンのほうがふんわりですね。全体的にはジャバティのほうが香ばしさを感じますが、アラビアナンの軽く焦げ目のついた辺縁のあたりのほうが香ばしいです。
純粋に美味しさから言えばアラビアナンですが、ジャバティのほうが希少性があって気分が盛り上がりますね。

■ゼノビアホンモス(700円)
アラビアの豆ペーストの『ホンモス』のスペシャル版です。やはり、これを食べないとこのお店に来た気がしません。
前回のレビューで青唐辛子が入っていることをお伝えしましたが、新たな発見がありました。緑の小さな葉っぱはパセリとのことです。
豆の旨みにピリリと効く青唐辛子、それにパセリやオリーブオイルによりこの味わいは完成されますね。枝豆でビールを飲む感覚でお酒がいただけます。

■ファットーシュ(1,400円)
ザクロのサラダです。レタス・オリーブ・トマトとともにザクロの実が入ったサラダです。揚げた春巻きの皮のようなものが入りますね。
味わいの中で特徴的なのは、皿の縁に塗られたソースです。これは、ザクロを煮詰めて作ったソースで、熟成感のある甘さが特徴です。具もザクロ、ソースもザクロとザクロ尽くしの珍しいサラダですね。

■ローストチキン・フルサイズ(4,000円)
インスタ映えするような、どーんと大きな1羽で出てくるのを期待していたのですが、食べやすいよう半羽にカットして、2皿に盛られて出てきました。残念です。
雛鶏サイズなので半羽で1人前ぐらいの感じです。手羽の部分は香ばしく、モモ肉は柔らかく、部位による味や食感の違いを楽しめますね。
また、付け合わせのインディカ米のピラフは、今日もしっとりしていて美味しいです。白いソースはニンニク風味です。

■シシタウグ(1,800円)
こちらは、定番のチキンの串焼きです。チキンティッカのアラビア版という感じでしょうか?
ローストチキンもそうですが、インドの文化圏よりもスパイスが控えめなので、素材の味を強く感じることができます。かといって、シンプル過ぎず、また、日本から離れているので同じ素材でも日本のものとは異なるものも多く、実におもしろいですね。

●エフェス・ゴールデン(600円)
前回はモルツをいただいたトルコのビールのエフェスですが、ゴールデンは青い瓶のビールです。
いわゆるピルスナータイプですが、この色の瓶のビールは総じて軽いですね。

●タイペ・アンバー(900円)
前回はダークをいただいた、パレスチナのビールのタイペです。今回は3種飲み比べしてみました。
ダークは、相当濃く、ギネスに近い感じ。アンバーは程よく濃く、ハーフ&ハーフぐらいの感じです。ゴールデンがビールそのものの味がわかるかと思いますが、若干の酸味を感じました。
タイペは、珍しいイスラム圏のビールの中でも美味しいですね。ただし、値段も張ります。
日本で飲めるお店は少ないので、見つけたらチャレンジしたいビールでしょう。

●モロッコワイン・赤(4,000円)
『レ・トロワ・ドメーヌ ゲロワンヌ』という銘柄です。
モロッコにもワイン法があるのかA.O.Cです。
なで肩のボトルが示すようにバランスのよい口当たりですが、ややソフトな印象です。
しっかりとしたワインを普段から飲んでいる人には物足りないかもしれませんね。

●チュネジアワイン・赤(4,000円)
『マゴン』という銘柄です。こちらもA.O.Cですね。
チュニジアは、地中海を挟んでイタリアの向かいにある国です。それもあってか、味わいは、キャンティのような感じで、程よい重厚感の中に酸があります。

●菊茶(500円)
菊の花のお茶ですが、ジャスミン茶がベースになっているので、菊の香りでむせかえるっていうほどではありません。イスラム教徒はお酒を飲まないので実は、意外にお茶文化が発達していておもしろいですね。

●マッタ茶(500円)
アラビア特有のお茶です。マテ茶ですが、葉っぱもグラスに入っていて、金属製のストローでいただきます。ストローの下部には茶こしが付いているので茶葉は口には入らないという仕組みです。


お店の他のお客さんに日本人はいませんでした。外国人のお客さんは、水たばこを楽しんでいます。値段は1台2,500円とのこと。次回はこれも試してみたいと思いました。
アラビア料理は、日本人にあまりなじみがないので非常におもしろいですね。イスラム圏でもトルコ料理あたりは都内でも多く見かけますが、ここまで本格的なアラビア料理のお店は珍しいですね。
興味のある方にはおすすめしたいお店です。
広尾にあるアラビア料理店です。

『アラビア料理』と国名ではなく、地域の名前でざっくりと表現したのは、私の知識では正確に説明できないからです。また、日本人の多くは、このあたりの国についての知識に乏しいということもあります。
お店の公式サイトによると、シリア人シェフによる本格アラビア料理店とのこと。屋号のゼノビアとは、シリアに栄えたパルミラ王国の女王の名前です。
個人的見解ですが、「シリアをメインとしたアラビア料理店」が正確な表現でしょう。

お店は、広尾散歩通り(広尾商店街)の飲食店が多く入るビルの地下1階にあります。

店内は、「アラジンと魔法のランプ」のランプ的な金属製のランプが並び、照明も同じくアラビア感のランタンになっており、雰囲気はバッチリですね。
テーブル席主体ですが、奥に個室があり、こちらは絨毯敷きな感じでした。(正確に確認してません)

お店の方は、全員が外国の方です。日本語は通じますが、固有名詞を現地語読みするのとカタカナ表記した場合に差があるので、コミュニケーションにはやや難がありますね。メニューを指差しながら、注文するなどちょっとした配慮で問題なく利用できるので臆する必要はありません。
店長さんらしき男性は、日本語が堪能です。

メニューは、見慣れぬ料理もあれば、羊肉や豆料理などで、周辺国と似た文化の料理もあり、興味をそそりますね。もちろん、ハラールです。
飲み物には、お酒があります。そして、意外に豊富です。
ビールは、パレスチナ、レバノン、モロッコ、チュニジアとイスラム教国の産地のものが並びます。1本600円〜900円と値は張りますが、他ではみられないラインナップです。

いただいたのは、
■ゼノビアホンモス(700円)
ホンモスとは、ひよこ豆のペーストです。周辺国ではフムスと呼ばれることもあります。
ゼノビアはお店の屋号なので、お店の屋号を冠したホンモスですね。ということで、メニューの説明にはスペシャルホンモスとあります。
アラビア料理の定番中の定番なので頼みましたが、正直、今までは味気ない豆ペーストの印象で苦手でした。
しかし、こちらのものは、青唐辛子(おそらく、生ではなく、塩漬けか酢漬けにし、非加熱で加工したもの)を加えてあります。そのため、豆ペーストに軽い風味と辛さが加わりますね。また、オリーブオイルもたっぷりかけてあり、その風味もあって、シンプルだけど実に美味しいです。滑らかな豆腐ペーストという感じで、枝豆でビールを飲む感覚で、ホンモスでビールが飲めますね。
豆が好きな人には絶対に食べていただきたいメニューです。

■ジャバティ(250円)
薄焼きの円形のナンです。インドではチャパティと呼ばれるものですね。
インドから西アジアまでは結構な距離がありますが、文化的に近いものを感じるときもあり、実に興味深いです。
味はまさにチャパティで、ホンモスを塗っていただきました。

■ヤレンジ(900円)
前菜の中でも、最も興味をひくメニューですね。
ぶどうの葉の中にパセリ、トマト、米などか入ったものとの説明があります。ぶどうの葉が食用になるとは驚きです。
100円ライターぐらいのサイズの葉は、何かに漬けてしっとりしている感じです。
お店のフェイスブックを見ると大量に仕込んでいる写真が掲載されていました。
味は、クセの無い葉物野菜を酢漬けにした感じです。酸味は強すぎず、ピクルスが好きな人には美味しいでしょう。
携帯できる保存食の野菜なんだと推察しています。

■ミックスケバブ(3,200円)
シシカバブ、シシタウグ、ラムチョップの3点盛りとのこと。2人でシェアするのにちょうどいい量です。
シシカバブは、インド・ネパールではシークケバブと呼ばれる羊肉の串焼きです。ストレートに肉の味を感じられます。スパイスやつなぎは少ないようですね。
シシタウグは、シシウタークとも呼ばれる鶏肉の串焼きです。こちらもシシカバブと同じく、あまり強い味付けはせず、肉の味を楽しめるように作ってあります。
ラムチョップも塩焼きですね。スパイスを多用するインドに対し、アラビアでは素材の味を重視するようです。
付け合わせにインディカ米のピラフとジャバティも付きます。このインディカ米は1粒が非常に長くショートパスタみたいです。また、そう感じさせる質感がありますね。パサパサではなく、しっとりとした仕上がりです。

■シャクリーヤ(1,800円)
肉とジャガイモのヨーグルト煮です。バターライスが付きますが、2段重ねの焼き物の器で提供されるあたりがアラビア感がありますね。
上の段はこのヨーグルト煮、下の段はバターライスです。
肉は羊肉で、大きなジャガイモがゴロゴロと入ります。汁はサラサラで、ヨーグルト由来の酸味があります。甘さは無く、スッキリとした印象の煮込みですね。
シリアの家庭料理とのことで、別々に食べてもよし、バターライスにかけてもいいとのこと。
かけて食べると、お茶漬けのような食感で飲んだ後にもスルッと入りますね。

●タイベ・ダーク(900円)
パレスチナ産のビールで、ゴールデン、アンバー、ダークの3種類がありました。都内でも扱うお店が少ない上に3種揃うのは貴重です。
タイベとは、アラビア語で「美味しい」の意味、聖地パレスチナで唯一のビール醸造所とのこと。
1994年創業の醸造所で、歴史は浅いようですが、ビールとしての味わいはなかなかで、ビール党にも納得してもらえる濃厚な黒ビールでした。

●アルマザ(700円)
レバノン産のビールです。
アルマザとは、アラビア語で「ダイアモンド」の意味で、ラベルにもダイアモンドが描かれています。
ピルスナータイプの軽いビールです。世界中どこの国のビールでも、この色の瓶のビールは軽いですね。

●カサブランカ(700円)
モロッコ産のビールです。
カサブランカは、北アフリカの都市の名前です。
瓶の色は、褐色ですが、味は、緑色の瓶のビールな感じで軽いです。

●セルチア(600円)
チュニジア産のビールです。
イスラム教国のビールを飲んで、地中海沿岸をひと回りしてしまいそうな勢いですが、この辺りから味覚があいまいです。緑色の瓶のビールな感じの軽さがありました。

●エフィス・モルツ(600円)
トルコ産のビールです。
こちらは、ゴールデンとモルツの2種類があります。同じイスラム教国でも、ヨーロッパの文化が色濃く伝播しているところのほうがお酒が充実していますね。モルツをいただきましたが、青瓶のビールよりも麦芽が濃い印象で、日本人向きなイメージですね。

●セドラティン(700円)
ハーブ&スパイスリキュールとのこと。チュニジア産で40度あります。
香りは、ストレートにアルコールです。ヤバいヤツです。
味はイタリアのヴェルモットのアルコール度数を上げたような味わいですね。

●レバノンワイン(5,000円)
メニューには、ざっくりと「レバノンワイン」と書かれていますが、「シャトー・クサラ レゼルヴ・デュ・クヴァン」という銘柄です。
後日調べると、シラー40%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン30%。フレンチオークで12ヶ月間熟成とのこと。
確かに飲んだ瞬間は、ボルドーっぽい感じの重厚な美味しさがありました。香りからフランスの品種かな?とは思いましたが、すべてがフランスの品種でしたね。
レバノンは、紀元前からワインが作られ、地中海沿岸の都市に輸出されていたらしく、歴史はあります。それを考慮すれば、レバノンのワインは決して珍しいものではありませんね。土着のブドウ品種だったらもっと楽しかったかもしれません。

食後にはサービスでお菓子とミント茶が出ました。こういう点も本格的ですね。イスラム教徒の嗜好品というと、水たばことミント茶のイメージがあるので、これがいただけると最後まで外国気分です。


アラビア料理というもの自体が、世界中の美味しい料理があつまる東京でも珍しい存在ですから、満喫できるこちらのお店は貴重でしょう。また、種類豊富な珍しい瓶のビール数々は、ビール好きにもたまらないお店でしょう。
値段は、ちょっと高めですが、広尾なので周辺の飲食店の相場を勘案すればさほどでもありません。
興味のある人にはおすすめしたいお店ですね。

  • タッブーラ(1,500円)2018年5月
  • ゼノビアホンモス(700円)2018年5月
  • ジャバティ(250円)2018年5月

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2位

ル ビストロ (恵比寿、広尾、代官山 / ビストロ、ステーキ、ワインバー)

1回

  • 昼の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.3
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/09訪問 2017/09/30

まさに骨太ビストロ☆女性にも男性にもうれしいフレンチ

恵比寿駅近くのビストロです。
広尾方面に向かう道の裏通りにあります。この通りは、フレンチ・イタリアンのお店が多く、激戦区ですね。
こちらのお店は、2階にありますが、地下1階はテレビにもよく出る有名な中華料理店です。
そんな、ハイレベルな飲食店が多い場所で人気があるビストロです。

店内は、木目と石で統一され、天井も三角にしてあり、山小屋風です。フランスの農村部にある、センスのいいビストロという感じですね。

お店の名物は、LYB豚と呼ばれる銘柄豚を使った肉料理です。この豚肉は、名前になかなかのインパクトがありますが、ランドレース(L)、ヨークシャー(Y)、バークシャー(B)の3原種をかけあわせた、いわゆる三元豚です。
ランチメニューは、平日限定のビジネスランチなら1,100円とリーズナブル。ビジネスランチは、サラダ・スープ・メイン・パン・ドリンクなので、普段使いには十分でしょう。
他にMenuA(1,600円)はスープ・前菜・メイン・パン・ドリンク。MenuB(1,900円)は更にデザートが付きます。
どれも、前菜・メイン・デザートは、数種類から選べるプリフィクススタイルです。


いただいたのは、
■MenuB(1,900円)
・西洋ゴボウの冷製スープ
ランチコースのスタートはスープからです。
真っ白な仕上がりからは、ゴボウが想像できませんね。
西洋ゴボウは、日本のゴボウとは異なり、泥臭さが無い野菜です。こういうスーパーには並ばないヨーロッパの野菜を自然な感じで提供してくれるのが、恵比寿・広尾界隈のお店の魅力ですね。
繊維質もまったく感じない、滑らかで優しい味のスープです。

・LYB豚のリエットと鶏白レバーのムース
前菜は、5種類から1品選択です。スタンダードな料理ですがこちらが一番よさそうです。
丸いほうがリエット、楕円のほうが白レバーです。
リエットは、豚肉以外の素材は見えず、繊維が程よく残っているもののスジっぽさは無い、素晴らしい仕上がりです。それでいて脂分は少なめで、うまくまとめた印象がありますね。
私もリエットは作りますが、フードプロセッサーを使うとこのように繊維が残りません。かといって、フォークでほぐすと細かくほぐせないですね。もともとは保存食であるため、脂を多くしてコーティングするのですが、その脂の旨みで攻めるわけでもなく、仕上がりとしては女性にも美味しいリエットになっています。安っぽい表現ですが、豚肉で作ったツナ缶のような感じです。ですが、そんな安いものではなく、豚肉というしっかりとした素材を使いつつも重くならない仕上がりで優秀なリエットですね。
白レバーのムースのほうは、ある程度、力強い仕上がりになっています。
ムースというほど、ソフトな食感ではなく、白レバーの旨みを感じることのできるしっかりとした仕上がりになっていますね。フォアグラのように独特の風味を感じられる見事なムースです。
また、この2点を盛り合わせにしているところもよくできていて、イメージよりソフトなリエットと素材の個性をそのまま料理に活かしている白レバーのムースでバランスがいいですね。

・ブーダンノワールのテリーヌ仕立て
前菜は1種ですが、同行者とシェアしたので、2品紹介です。
ブーダンノワールとは、豚の血を加えたソーセージのことで、フランスの豚肉加工食品の王道です。
こちらのお店ではソーセージではなく、テリーヌにして提供していました。形状は変えていますが、下に敷かれたソースはりんごで、これはセオリーどおりの食べ方ですね。
気になるお味のほうですが、血による臭みは全く感じられず、口の中でとろける柔らかさです。前菜の中で一番柔らかいですね。
ともすれば、クセがあって日本人に敬遠されがちなブーダンノワールを上手に美味しく仕上げていると思います。
また、たっぷりの野菜とともにサラダ仕立てになっているので、見栄えや栄養バランスもばっちりです。

・LYB豚バラ肉のスパイスロースト
メインは、6種から1品選択ですが、ランチのメインがいくつかある中でも食べるべき1品です。
見た目は、厚みのあるバラ肉のローストですが、肉質が違いますね。ナイフがスッと入る柔らかさですが、脂身はジューシーです。噛むとジュワッと美味しい脂が出てきます。
ソースは不思議なソースで、飴色をしていますが、そんなに主張するものではありません。ローズマリーの香りがわずかにしますが、これは焼く際にお肉にまぶしたのかもしれませんね。
無心になって食べられる美味しい豚肉です。このボリューム感は男性も大満足でしょう。
付け合わせのマッシュドポテトは、実にシンプルに軽く作ってあります。フレンチだと、チーズなどの乳製品を加えたアリゴを添えることもありますが、こちらは生クリームで延ばした感じであっさりしています。これは力強い豚バラ肉に合わせるために軽いものを添えているのでしょう。肉を活かす副菜です。

・ババ オ ラム
デザートは、5種から1品選択です。
イタリアンのババは、ケーキの生地にラム酒ベースのシロップを吸わせたものですが、こちらのものは、シロップの中にブリオッシュのような生地が浸してあります。生地が吸いきれないぐらいのシロップなので、非常にジューシーです。シロップはラムの香りとともに柑橘の香りもして、暑い時期に心地いいですね。
また、ガラスの器への盛り付けもいいと思います。

・とろけるプリンちゃん
こちらは同行者のチョイス。卵と牛乳の濃厚さを感じ、バニラビーンズの風味もちゃんとしているスタンダードなプリンです。『本物』って感じがしますが、新しい驚きは無いので、堅実派な人や珍しさよりも質の高さを求める人向けのデザートでしょう。

・コーヒー
ドリンクは、コーヒー、紅茶がホットとアイスが選べ、それ以外にもアップルジュースとピンクグレープフルーツジュースがあります。
ごく普通に美味しいコーヒーですが、器にお店のロゴの豚がプリントされていて、かわいらしいですね。


接客も素晴らしく、お水やバゲットは催促せずとも持ってきてくれますし、明るくてはきはきしていますが自然な対応で非常にいいですね。また、そういう対応をすべての店員さんがしてくれるのもこちらのお店の特徴でしょう。

気軽に利用できるフレンチというと、女性が喜ぶようなかわいらしい盛り付けで、男性としてはイマイチな印象であったりしますが、こちらは低価格ながらも、しっかりとしたボリュームと味わいで男性でも大満足のまさに「骨太」です。それでいて、武骨な印象にならず、女性にも嬉しい華やかさもあるので、誰にでも楽しめるお店でしょう。
気軽なビジネスランチから、記念日のデートまで幅広く利用できるレベルの高いお店だと思います。

  • MenuB(1,900円)の『LYB豚のリエットと鶏白レバーのムース』2017年9月
  • MenuB(1,900円)の『ブーダンノワールのテリーヌ仕立て』2017年9月
  • MenuB(1,900円)の『LYB豚バラ肉のスパイスロースト』2017年9月

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3位

ラ ルーチェ (宮地 / イタリアン)

1回

  • 昼の点数: 3.7

    • [ 料理・味 3.7
    • | サービス 3.2
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/08訪問 2017/08/31

阿蘇の素材を使ったイタリアン

阿蘇神社の横参道にある小さなイタリアンレストランです。
阿蘇神社の横参道は商店街になっており、そこには多くの湧水が出ています。水基(水飲み場)は各店舗が趣向を凝らしており、これを巡るのも小さな観光です。

そんな、水と緑に溢れた商店街にある小さなイタリアンは、古い建物をリノベーションしたL字のカウンターだけのお店です。
建物の雰囲気は、いい感じに古びており、イタリアの古い建物というよりもアメリカ風な感じもしつつも、参道という日本らしい雰囲気も混じり、無国籍ながらも雰囲気がいいですね。

木々に囲まれ、水が流れる場所にあるので、夏でもそんなに暑くは無く、入口は大きく開けていてエアコンは使っていませんが、そんなに暑くはありません。

入口付近では、食べ歩き(飲み歩き)用にレモネードやオレンジネードを販売しています。観光客は少なく、経営は大変そうにも見えますが、お客さんの立場で見れば、広い空間を占有できて快適なので、今の訪問がおすめです。

メニューは、パスタ・リゾット・ピッツァが多いですが、前菜からメインまでバランスよく用意されています。前菜は1皿500円程度が主力の価格帯、パスタやピッツァは1,000円程度です。飲み物は、ワインのボトルが2,500円~とリーズナブルな価格ですね。


本当は、すべてのお店を巡り、しっかり食べたいところですが、胃袋に限界があるので、気になるお店の気になるメニューだけをいただきました。そのため、こちらではセコンドのみをいただきました。

いただいたのは、
■赤牛のタリアータ バルサミコソース(1,550円)
銘柄牛を使っており、この日は、阿蘇の赤牛です。肥後牛だと熊本県内での飼育ですが赤牛はま
さに地元の阿蘇の銘柄牛なので、これをいただきたかったため、大当たりです。
さすが、イタリアンでセコンドとして用意されているひと皿なので、お店の気合が感じられる料理ですね。肉質は大変良好です。赤身の部分の肉の旨みもいいですが、程よく脂も入っており、非常に美味しいですね。
このひと皿が一番美味しかったです。
赤牛の美味しさもさることながら、部位もいいものを使っているからでしょう。それでいて、この価格なのでお店の頑張りも感じますね。
味付けのソースも、バルサミコ酢を煮詰めたものですが、香りがいいです。良質のバルサミコ酢を使っているか、ポルトワインか何か、ワインも混ぜて煮詰めているかと思いますね。
上に盛られたルッコラも香りが良く、茎も太くしっかりしでいます。熊本は農業が盛んな県なのでこ
ちらもおそらくは地元産でしょう。風味がいいですね。

■阿蘇自然豚の塩グリル(250g)(1,350円)
こちらも銘柄豚を使っています。
豚肉ですが臭みが無いので、牛にも負けない味わいです。豚なので、リーズナブルな価格で量が食べられるのが魅力で、美味しい豚肉のグリルを口にいっぱい頬張ることができますね。
ガッツリと食べたい人におすすめしたい料理です。

●オレシジエード(300円)
割るお水を炭酸水と阿蘇の湧水が選べます。
東京でいただくならイタリアの炭酸水でいただきますが、ここで飲むなら阿蘇の湧水でしょう。オレンジの自然な甘さと爽やかさのある美味しいオレンジネードでした。


都内の一等地でも十分にやっていけるだけの実力があるお店かと思います。しかし、こちらの最大の魅力は、地元の素材であり、これがあるからこそ、レベルの高いイタリアンになっているので、この味を求めるならば、阿蘇まで足を運ぶしかないですね。
また、阿蘇にあるからこそ、賃料が安く、その分こ価格も抑えられている印象です。都内だったら2~3割ぐらい高くて当然な内容なので、阿蘇神社に来たら、こちらで地元の素材を堪能するのがいいですね。

メニューをテキスト化して投稿しました。ご利用の際は参考にしていただければ幸いです。

  • 赤牛のタリアータ バルサミコソース(1,550円)2017年8月
  • 阿蘇自然豚の塩グリル(250g)(1,350円)2017年8月
  • オレシジエード(300円)2017年8月

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4位

ハリマ・ケバブ・ビリヤニ (稲荷町、上野、新御徒町 / インド料理、インドカレー、パキスタン料理)

1回

  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.2
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.3 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/10訪問 2017/11/12

格の違いを見せつけてくれるビリヤニ


上野駅から徒歩数分のところにあるインド料理店です。

外観は、ビルの1階にある駅近くの小綺麗なインド料理店という感じです。しかし、こちらは食べログカレー百名店2017に選ばれた名店です。

店内は、暖色系の照明で、テーブル席のみ。奥には厨房が見えます。普通の店内ですが、ランチタイムのピークを過ぎた時間にも関わらず、非常に混雑しています。

ランチメニューは、非常に種類が多く、3種のカレーセットの950円からです。主力価格帯は、1,030円で、名物のビリヤニやニハリ、本格的なカレー等がありますね。

いただいたのは、
■ビリヤニセット(1,030円)
Bの『柔らかマトンビリヤニ』にしました。
注文の際に、辛さとパクチーの有無を聞かれます。英語ならコリアンダーリーフ、中国語なら香菜ですが、日本人に一番馴染みのあるタイ語のパクチーと言ってくれますね。
辛さは普通、パクチー有りでお願いしました。

メニューによると、ビリヤニ、ライタ、サラダのセットですが、実はサービス品がたっぷり出るとは知らずに利用していたため、後で大変なことになりました。
提供された順に紹介していきます。
・スープ
クミンの香りがするけど、口にすると酸味が最初に来て、後からじんわりと辛さが来ます。
・サラダ
レタス等の葉物にりんごが入ります。ドレッシングにも赤い粉が見えますが、りんご入りなのとスープの辛さで、辛さは比較的穏やかです。
・ラッシー
私が食べログレビュアーだからか、私のリアクションがいいのか、お店のサービス精神からか、マンゴーラッシーで提供してくれました。次のお客さんは通常のラッシーでした。マンゴーラッシーは私だけです。
マンゴーの量が多く、今回のメニューの中で唯一辛くないものなので、マンゴーの濃厚さがこの後、救世主となります。
・マトンビリヤニ
見た目が非常に華やかですね。お米は黄色のものもあればオレンジ色のものもあり、不思議です。
ライタも一緒に提供されますが、まずは、そのままいただきます。複雑なスパイスの香りが印象的ですね。パクチーがこれだけ散らしてあるのに色んな風味が混ざり、パクチーを強く感じないところがすごいですね。食べすすめると、ホールのグリーンカルダモンとクローブがありました。クローブは、その見た目が「丁」の字に似ていることから「丁子」といい、健胃作用がある漢方なので、残さずいただきます。
ロングライスですが、しっとりしているもののベタつかず、パラリと崩れますが、油っぽさはありません。
本物のビリヤニは、炊いて作っているんですよね?街のカレー店のスパイシー炒飯とは異なる食感と味わいです。
ラム肉はライスの中に4個ほど入っていますが、今までに見たことが無いぐらいのサイズです。このお肉の量があれば、フレンチ・イタリアンなら、メイン料理に出せるぐらいの量でしょう。大きいですが、骨も入っているので喜んで齧りつくとビックリするかもしれません。
これだけ大きいと、食べ応えも旨みも十分です。
・ライタ
ビリヤニはなかなかスパイシーなので、ライタをかけていただくと、少々マイルドになりますが、後からじんわりと辛さが出てきます。ライタにはチリパウダーが入っているのでこれが原因でしょう。
・ダルカレー
すごいボリュームがあるビリヤニと格闘していると、ダルカレーのサービスです。こちらは辛さマイルドですが、クミンシードも入り、別の方向性のスパイシーさがあります。

すべての料理が並ぶと、テーブルもいっぱいになりますね。そして、全体の量が非常に多いです。ちょっとしたフードファイトですね。
こんなにサービス精神旺盛なインド料理店は、初めてです。インド人のおもてなしの心に応えるには、完食するしかありません。加賀藩士の末裔として、武士道の誇りにかけていただきました。
どの料理もぜんぜん赤くないのにいろんなスパイスがあるようで、食べすすめるどの汗をかきますね。
私は、辛さにそんなに強くもないですが弱いほうでもありませんしかし、だんだん辛さが効いてきます。まず、最初に食べきったのはスープです。なかなかの辛さでしたが、ビリヤニを待っている間にいただきました。次に無くなったのはマンゴーラッシーです。辛さに対する救世主ですね。次はサラダ。野菜の味が舌をリセットしてくれます。
ここまでで、ビリヤニの残りが半分。ライタとダルカレーで大汗をかきながら、完食に向かっている途中、お店からの最後のサービスです。デザートが出ました。
・デザート
サラッと料理の名前を言っていたのですが、ビリヤニ苦戦していたので聞き逃しました。
お米の粒が見える、やや黄色いお汁粉のようなものです。ベトナムのチェーに似ていますね。
シナモンでしょうか?茶色い板状のものが入ります。

終盤は、ランナーズ・ハイならぬ、スパイシー・ハイな状態で、辛いのですが、無心で食べられました。必死に食べて何とか完食です。お店のサービス精神に応えることができました。


レベルの高い味にもかかわらず、量も多く、それでいて、価格も高くないということで、まれにみる名店だと思います。お店の方のサービスもいいですし、上野という大きな駅から近いという点も便利でしょう。いろんな面から優れているお店です。インド料理なら強くおすすめできるお店でしょう。

  • ビリヤニセット(1,030円)の『マトンビリヤニ』2017年10月
  • ビリヤニセット(1,030円)『サラダ』2017年10月
  • ビリヤニセット(1,030円)『スープ』2017年10月

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5位

アーンドラ・キッチン (御徒町、上野広小路、仲御徒町 / インド料理、インドカレー、ダイニングバー)

1回

  • 昼の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/12訪問 2017/12/23

インドカレーで胃袋が満タンになるまで米を食う!

JR御徒町駅南口よりすぐの場所にあるインドカリー店です。
食べログ百名店でカレー百名店に輝くという有名なお店です。

お店は、ビルの地下1階にあり、少し階段を下ったところにあります。
小さなお店ですが、入り口付近には植栽もあり、シンプルなれど雰囲気は悪くないですね。

店内も外観と同様にシンプルな感じで、装飾はほとんどありません。
奥に細長い店内にテーブル席が4人用テーブルが3卓と2人用テーブルが7卓あります。
人気店なので、混雑は覚悟していたのですが、ピークを外せばさほどでもないですね。

ランチメニューは、日替わりカリー2種類のAランチセットの790円~です。
また、平日ランチとホリデーランチではメニューが異なります。
ホリデーランチのほうが若干高めの価格設定。土曜もホリデー扱いです。

いただいたのは、
■ランチ・ミールス(1,290円)
「ミールス」とは、「南インドの米を主食とし、複数のカレーと副菜を盛り付けた定食」とのことです。
写真左手の奥より、時計回りにピクルス、サンバル(豆カレー)、ラッサム(トマトスープ)、ポリヤル、野菜カリー、マトンカリー、チキンカリーです。
こういう本格的なインドカリーのミールスは初めてです。恐る恐る、真ん中のバスマティライスでカリーをいただきます。
チキンカリーは、この中でも比較的辛く、スパイスも感じるバランスの良いカレーです。
マトンカリーは、ほうれん草なのか細かくなった葉物野菜が入っていますね。味わいは、マトンの旨みをはっきりと感じるものです。羊肉好きにはたまらない良質なカリーです。
野菜カリーは、ジャガイモ・ニンジン・インゲンのカレーで、乳製品を加えてあるようでコクがあり、野菜が美味しく食べられるカリーです。今までは副菜ぐらいの感じで野菜カリーを見ていましたが、この味わいなら十分に主菜になれます。
また、これはまったく辛くないので、「箸休め」ならぬ「舌休め」にちょうどいいですね。
ライスは、炊飯器で炊いているようで、インディカ米特有のパラパラ感はあるものの程々にふっくらしています。
最初に盛られたライスの半分を食べたところで、自動的におかわりのライスが来ました。しかも、最初に盛られていた以上の山盛りにしてくれます。
ポリヤルなるものは、ジャガイモとグリーンピースのスパイス炒めという感じの料理です。
ピクルスは、何か柑橘系のものを大きくひと切れカットしたものです。正直な感想としては、あまり美味しくないというか、食べ慣れない味です。
分からないものが多い食事ですが、料理人の店員さんが急に出てきて、私に食べ方指南です。
真ん中のライスにサンバルとラッサムをかけて食べるとのこと。しかも、サンバルが必ず先だそうです。そして、混ぜていただきます。バスマティライスはビリヤニだと非常に美味しいですが炊くと普通だと思っていただいていましたが、これで食べると適度なスパイスとスープの旨みが加わって、何とも言えない美味しさになります。食感もご飯のスープにより一粒一粒がバラバラになり食感も良くなった印象です。
料理人が来てくれたついでにピクルスについて聞くと、レモンのピクルスとのことです。確かに柑橘の皮の風味、果実の酸味、それに漬けた塩、スパイスが混じっていたので、未知の味でしたが、あれはレモンですね。
そして、料理人は、親しげに「もっと食べる?」と聞いてくるのですが、遠慮しました。
やっと、2/3ぐらいを食べたところで、隣のお客さんがライスのおかわりをしたために私にも、また、自動的にライスのおかわりが来ます。そして、サンバルとラッサムのおかわりを勧めてきますが、残っているものを食べきることも怪しいぐらいの状況なので遠慮しました。インド人の店員さんは、私にだけ、やたら親切です。
チャパティは、しっかりとした質感と質感と同様にしっかりとした旨みがある主食ですね。


味わいは、総じてスパイスによる刺激というよりも、いろいろなスパイスの調和を求めているという感じで美味しいと思います。そして、量も多いですから、思い切りインドカリーに浸りたいときに適したお店でしょう。
さすが百名店という味わいでした。同じ上野、同じインド料理のお店、同じ米を主食とした料理でもハリマ ケバブ ビリヤニとは全く異なる味わいでインド料理の幅の広さも感じますね。

  • ランチ・ミールス(1,290円)2017年12月
  • ランチ付属のラッシー2017年12月
  • 内観2017年12月

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6位

神名備 (西日暮里、千駄木、田端 / ラーメン)

2回

  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2017/11訪問 2017/12/01

ラーメンの概念を超越している『ごまの酸辣麺』

食べログラーメン百名店2017にも選ばれた高級ラーメン店です。

高級ラーメン店と表現するのは、単に価格が高いだけでなく、抜群のサービスだからです。
この界隈の飲食店の中で最も素晴らしい接客のお店でしょう。

素晴らしい接客のいくつかを紹介すると、相席はさせず、混雑していてもカウンター席は1席空けて案内します。2人で行けばカウンター席に2人で並んで座るか、テーブル席に案内されます。
ラーメン店ですが、おしぼりも提供されるだけでなく、女性には汁はねを予防するためのタオルも貸し出します。
お冷のおかわりは、継ぎ足しではなく、新しいものと交換されます。
会計が終わり、お店を出る際に段差やお店を出た後の公道の自転車の通行に注意するようにひと言添えてくれます。
他にもいろいろありますし、相手に応じた対応をしてくれるので、私が知らないサービスもあるでしょう。接客担当は女性で非常に丁寧かつ機敏に対応してくれて、恐縮してしまいます。
このような点からラーメン店ですが、女性がひとりで入れるお店です。

いただいたのは、
■ごまの酸辣麺(2,052円)
1杯2,000円超えのラーメンですから、注文には相当の覚悟が必要ですね。ちょっとしたフレンチのランチと同じぐらいの価格です。
前回の訪問で気になっていたメニューですが、お店が百名店に選出されたのもあって、思い切って食べてみました。
赤い汁に山盛りに盛られた緑色が映えますね。生の豆苗です。ここでも、お店の特徴たるサービスが冴えます。空の小鉢を用意してくれて、豆苗をこぼさぬように取り置くために使います。
スープをひと口いただくと、酸味はあまりなく、辛さも軽めですね。しかし、ここでお店の味の特徴たる香辛料の旨さが口の中に広がります。花椒は粉にしてあるようで、これの香りと痺れを感じますね。後からゆっくりとごまの風味と旨みが来ます。、香辛料とは、読んで字のごとく「香り」と「辛さ」を有する食品です。辛さだけでは香辛料としては不完全ですね。このスープのように「香る」ことで初めて「香辛料」と言えるでしょう。
食べ慣れた花椒以外は、、味から何を使っているのか特定できませんでしたが、カウンターに香辛料や漢方が並んでいるのがわかる気がしました。
香り高いのに食べているう、ちにどんどん汗が出るので相当の量の香辛料が入っていると思われます。
山盛りの豆苗は、生なのでシャキシャキの食感です。これをスープに絡めるとちょうどいいですね。スープと豆苗だけで料理として成立しそうなぐらいの完成度です。
スープや具のレベルの高さに埋もれがちな(物理的にも埋もれていますが)麺ですが、これだけの味わいのスープと合わせても弱さを感じないのでやはり、良質な麺なのだと思います。
非常に美味しいラーメンですが、ラーメンというよりも高級中華料理という印象です。『高名な中華の料理人が作った辛い麺料理』という感じです。ラーメンというと、もうちょっと、出汁に使う原材料の旨みが見える料理かと思います。このラーメンは、良質な出汁はベースにして、更に調理を加えているので、ラーメンの概念を飛び出していると感じました。ラーメン好きには変化球のラーメンだと思われるかもしれませんね。


出汁の良さが味わえる『塩』、料亭でも使用している高級な醤油で仕上げる『醤油』、そして、高級中華料理のような完成度の『酸辣麺』とどれを食べても美味しいお店なので、お客さんは迷うお店ですね。しかし、どれも美味しいことは間違いないので、自分の好みで選ぶのが一番だと思います。
不忍通り沿いにあるラーメン店です。

幹線道路沿いですが、駅からは離れており、西日暮里駅・田端駅・本駒込駅の3つの駅から歩いて行ける場所ですが、どこからもちょっと離れた場所です。
そのため、周辺には飲食店もあるものの個人営業の小さなお店の多いエリアです。そんな場所に1杯の値段が千円以上する高級ラーメン店があります。また、このお店の向かいにはつけ麺の有名店の哲の本店があり、ラーメンマニアには訪れるべきエリアとなっていますね。

お店は、昔の商店を改装したような小さなお店なので、車で通っていたら気づかないかもしれません。木製の渋い看板とお店の前に置かれたイスが目印です。

店内は、厨房に向かうカウンターが1本、それとテーブルが2卓あります。

ラーメン店としては珍しく、食券を買うのではなく、レジでの会計します。

お店に入ると、店としての格の違いを見せつけられますね。調理を担当する方と接客を担当する方の2名体制ですが、接客担当の方が親切過ぎます。
人数に応じて適切な席に案内し、おしぼりを提供してくれますし、メニューも「ゆっくりご覧になって決めてくださいね」ととても親切です。有名ラーメン店にありがちな、「端から詰めて座れ、席に着いたらすぐに注文しろ」みたいな態度は微塵もありませんね。
お冷ももちろんセルフサービスではなく提供されますし、寒い日だったからでしょうか、女性にはお冷に加えて白湯(さゆ)まで提供するきめの細やかなサービスです。
調理担当の方もビシッとコックコート姿で、キビキビと仕事をしています。2人の立ち居振る舞いを見ると、ここがラーメン店とは誰も思わないでしょう。

メニューは、1,296円のラーメンが塩と醤油があります。チャーシューメンも同様に塩と醤油があり、2,052円。他のテイストの麺類は酸辣麺がありこれも2,052円です。
ラーメン店なので、トッピングもあり、ご飯ものもありますが、特徴的なのはデザートが豊富な点でしょう。

いただいたのは、
■塩ラーメン(1,296円)
出てきたラーメンのボリュームは、チャーシュー麺が間違って出てきたのかと思うぐらいのチャーシューの大きさです。その下にはもやしを中心に野菜が盛られているので見た目にもボリュームがありますね。
スープをひと口いただくと、『濃い』です。単に塩味が濃いのではなく、とても複雑な味わいで風味豊かです。複雑な味わいは、もちろん、定番の素材によるものもあるかと思いますが、カウンターには多くの漢方が置いてあります。これが風味と味わいの秘訣なのでしょう。
その漢方由来の風味なのでしょうか、塩ラーメンでありながら、鼻を抜ける風味はまるで醤油ラーメンぐらいの豊かさがありますね。
麺は、凡庸な印象ですが、これだけしっかりとしたスープに合わせられる力のある麺ですから、能ある鷹が爪を隠しているだけで、他のスープで食べたら麺がひとり勝ちするような実力派なのでしょう。
チャーシューは、具の中でも抜群の存在感を示し、チャーシュー麺が2,000円を超える理由もわかるぐらいのレベルの高さです。
箸でほろりと崩れる柔らかさがあるものの、肉の質感があり、味というか風味がとても豊かです。肉の風味ではなく、何か加えられたものですが、これが繊細かつ豊かですね。中華料理では『五香』という複合スパイスのようなものを使いますが、これに近いですが、五香のようにストレートなものではなく、繊細なものです。
丼全体の複雑な香りや味わいの中で唯一、肉眼で確認できるものはニンニクぐらいですが、この効かせ具合も素晴らしく、他の素材の風味を崩さないようにわずかに効かせています。
食べ始めれば、誰でもこのラーメンに夢中になり、あっという間に食べ終えてしまうこと間違いないでしょう。

■醤油ラーメン(1,296円)
ベースのスープのみが異なり、塩と同じなのかと思いきや、盛られている具が違いますね。醤油には揚げニンニクがたっぷりと入ります。
通常の醤油ラーメンとは異なり、ものすごい力強い味わいです。醤油の塩気もなかなかですが、ベースのスープが力強いので結果的に醤油も立っているのかと思います。
それゆえにニンニクが入ってもー大丈夫なのでしょう。
一般的なラーメン店で、醤油ラーメンが好きな人は塩ラーメンを食べるべきで、豚骨などの力強いものを食べている人は醤油ラーメンを選ぶといいかと思います。

■季節の炊き込みおにぎり(162円)『鶏ごぼう』
ご飯もののサイドメニューは、1品ですが、季節で変わるようですね。
立派なサイズのおにぎりが、1個1個ラップにくるまれてカウンターあります。
持ち帰りもOKなのですが、ボリュームがあるので食べかけでも持ち帰りOKです。ラーメンのレベルが高いだけでなく、こんなところにまで気遣いがあるのがこのお店の特徴です。
ご飯は美味しいですが、ラーメンの特別さと比べると想定内の出来ですね。

会計が終わり、お店を出る際も気遣いの言葉があり、最後まで隙の無い接客です。
ラーメンという食べ物の概念を覆すお店でした。利用するまでは、「価格の高さで話題作りをしているそこそこ美味しいお店」だと、やや懐疑的に考えていたのですが、食べてみると味にふさわしい価格だと納得しました。

食文化というものは、進化するもので、寿司や蕎麦も今でこそ高級店がありますが、江戸時代は屋台でいただく大衆的な食べ物だったわけで、現代で大衆的な食べ物のラーメンが高級な食に進化していく過程の最先端のお店なのかもしれません。

  • 塩ラーメン(1,296円)2017年1月
  • 醤油ラーメン(1,296円)2017年1月
  • 季節の炊き込みおにぎり(162円)『鶏ごぼう』2017年1月

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7位

ベトナム料理 故郷レストラン 西日暮里店 (西日暮里、日暮里、千駄木 / ベトナム料理)

4回

  • 夜の点数: 3.5

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2019/06訪問 2019/08/05

中華料理のエッセンスを感じるベトナム風チャーシュー

西日暮里駅前の雑居ビルの2階にあるベトナム料理店です。

お店の前の道路にも看板は出ているのですが、アピールが弱い印象で入るのには若干の勇気がいる店構えです。

階段を上り、お店に入れば、人懐っこいベトナム人のお店の方が出迎えてくれます。
店内は、入って右手が禁煙エリア、左手が喫煙エリアと分煙になっています。どちらも、テーブルが数卓の小さなお店です。

メニューは、純ベトナム料理で、タイ料理などの近隣の国の料理は扱わない本格的なものです。
フォーやバインミーといったメジャーな主食系ももちろん豊富にありますが、蓮の茎のサラダやバインセオーといった、珍しい料理も多いですね。
オープン当初とは、メニュー内容も変えたようで、また、黒板におすすめメニューが掲げられるようになりました。

お客さんもベトナム人がほとんどで、まさに故郷を思い出すお店なのでしょう。

いただいたのは、
■故郷おつまみセット(980円+税)
名前がちょっと変わりました。ドリンク1杯とベトナムのハム・魚ピリ辛さつま揚げ・揚げ春巻きのセットです。生ビール頼むのがお得感がありますね。
ベトナムハムは、かまぼこのような食感がハムっぽくなくて、不思議な食感です。
揚げ春巻きは、前回食べたものと同じですが、セット用に小さく作られていました。
さつま揚げは、辛さはそこそこで、レモングラスの風味が効いた素敵なお味です。

■ベトナム風チャーシュー(850円+税)
新メニューです。豚バラ肉を使い、何か旨みのある広東料理のようなあんというか、タレがたっぷりとかかっています。ニンニクのスライスも盛られています。肉の旨みと脂の旨み、そこにタレの旨み、そこにニンニクの刺激も加わり、お酒がすすむ味わいです。
ニンニクがベストマッチですが、肉の量のほうが多いので、足りない分は卓上調味料にスライスニンニクがありますのでこれを使うといいでしょう。

■豚肉&海老の生春巻き(600円+税)
定番の生春巻きです。具によって価格が変わりますが、野菜の量が多くて、その味わいが強いので最もスタンダードなこちらがおすすめですね。

■鶏モモ肉ライム葉焼き(790円+税)
皮をパリッと焼いた鶏モモ肉にライムの葉の千切りをかけてあります。
ライムの葉により柑橘っぽい香りで溢れるのかと思いましたが、あまり感じることがなく、普通の鶏モモ肉焼きですね。

■辛い酸っぱい海鮮のフォー(900円+税)
「酸っぱい辛い」でトムヤムクン的な力強さを想像していました。見た目の色合いもなかなかですが、食べてみると、適度な酸味と適度な辛さで、トムヤムクンと比べるとだいぶマイルドですね。
薬味(別添えの具?)として、もやし、レタス、レモン、生唐辛子が付きます。もやしとレタスを入れるのは必須。薬味っぽい2種は酸味と辛さを強化したいなら、スープが温かいうちに入れると、味が全体に馴染むのでおすすめです。


近隣に住むベトナム人留学生の食事処でもありますが、エスニック好きの日本人にも認知されて、日本人のお客さんも増えてきましたね。私も含め、何回も足を運ぶ人もいるので新メニューを投入して飽きさせないようにしてくれています。なかなか優れたベトナム料理店でしょう。
西日暮里駅前の雑居ビルの2階にあるベトナム料理店です。

お店の前の道路にも看板は出ているのですが、アピールが弱い印象で入るのには若干の勇気がいる店構えです。

階段を上り、お店に入れば、人懐っこいベトナム人のお店の方が出迎えてくれます。
店内は、入って右手が禁煙エリア、左手が喫煙エリアと分煙になっています。どちらも、テーブルが数卓の小さなお店です。

メニューは、純ベトナム料理で、タイ料理などの近隣の国の料理は扱わない本格的なものです。
フォーやバインミーといったメジャーな主食系ももちろん豊富にありますが、蓮の茎のサラダやバインセオーといった、珍しい料理も多いですね。
オープン当初とは、メニュー内容も変えたようで、また、黒板におすすめメニューが掲げられるようになりました。

お客さんもベトナム人がほとんどで、まさに故郷を思い出すお店なのでしょう。

いただいたのは、
■故郷おつまみセット(980円+税)
名前がちょっと変わりました。ドリンク1杯とベトナムのハム・魚ピリ辛さつま揚げ・揚げ春巻きのセットです。生ビール頼むのがお得感がありますね。
ベトナムハムは、かまぼこのような食感がハムっぽくなくて、不思議な食感です。
揚げ春巻きは、前回食べたものと同じですが、セット用に小さく作られていました。
さつま揚げは、辛さはそこそこで、レモングラスの風味が効いた素敵なお味です。

■パクチー海老のサラダ・レギュラー(850円+税)
山盛りのパクチーのサラダで、周りに豚肉と海老が添えてあります。
ガッツリとパクチーを感じられるサラダです。

■海老とアボカドの生春巻き(650円+税)
さすが、ベトナム料理店だけあって、生春巻きだけで4種類があり、揚げ春巻きも合わせれば全部で6種類と充実しています。
具は、どれもスタンダードな感じで、こちらの海老とアボカドも王道の組み合わせですね。

■ソフトシェルクラブ揚げの塩味付け(800円+税)
ソフトシェルクラブは、こちらのお店における私のおすすめメニューです。
以前は、脚も混ざっていたと思うのですが、今回は、ボディのところのみでちょっと量は少なめですが、殻ごと食べられる柔らかい蟹は本物のソフトシェルクラブです。
塩味となっていますが、野菜も入って見た目が豪華ですね。

■ソフトシェルクラブ揚げのタマリンド味付け(800円+税)
タマリンドは、東南アジアではメジャーな食材で、豆類なのですが、ソースになったりジュースになったりする不思議な食材です。
甘酸っぱい、酢豚のような味付けで、日本人にはなかなか個性的に感じられます。
アジアの味を感じたいならタマリンド味、ソフトシェルクラブを純粋に味わいたいなら塩味がおすすめですね。

■ローストダック・ハーフ(1,500円+税)
実際は、レギュラー(2,100円+税)を注文しましたが、まるまる1羽で出るのではなく、ハーフサイズが2皿で提供されたので、写真との整合性をとるために便宜的にハーフという表示にしています。
広東料理のローストダックやローストグースの簡易版という感じのシンプルな味わいですが、盛り付けにパクチーが添えられているのと、ナンプラーベースのタレやレモン・生唐辛子などの薬味が付くのはベトナム風ですね。

■野菜&豆腐のフォー(850円+税)
シメはフォーにしました。
2品頼んだから調理が手間取ったか、麺は若干柔らかめでした。
白菜、小松菜、豆腐のシンプルなフォーは女性好みの優しい味です。

■しゃぶしゃぶ牛肉のフォー(850円+税)
しゃぶしゃぶ牛肉は、薄切り肉の意味でしょう。
肉の旨みがスープに出るのでこちらはしっかりとした味わいで、男性でも満足の味わいです。
また、どちらの薬味なのか、両方に共通なのか、レモン、生唐辛子、もやし、レタスが付きます。

●バーバーバー・瓶(490円+税)
ベトナムビールは、以前より値下げされて飲みやすくなりました。

●サンライズ・シャルドネ(1,980円+税)
ワインはさすがにベトナム産は無く、チリとカリフォルニアがあります。どちらも同額です。


都内でもお洒落な街にあるベトナム料理店は日本人が経営に絡んでいて、内装に凝り、料理も見た目重視だったりしますが、こちらはベトナム人によるベトナム人のための本格ベトナム料理店なので、本物の味が楽しめるのが魅力です。
価格やメニューも改定されて、使い勝手もよくなって日本人にもおすすめしたいベトナム料理店になりました。
西日暮里駅近くのベトナム料理店です。

エスニック料理好きな方にお店の話をしたら、興味を持ってくれたので2軒目としての訪問です。

前回は、豪快に飲み過ぎて、主食を食べていなかったので、今回はバインミーを狙い、かつ、晩酌セット的なセットの内容を確かめることを目的に訪問しました。


いただいたのは、
■レバーのバインミー(720円+税)
レバーのクセとパクチーが絡み合う個性の強いものをイメージしていましたが、レバーはペースト状でそんなにクセは無いですね。
バゲットもそんなにハードなものでもなく、こうやって具を挟むのにちょうどいい感じです。
シメに食べたので、これをいただく頃は相当酔っていたのと、バインミーをあまり食べたことがないので、感想というとこのレベルになってしまいます。

■故郷ビールセット(980円+税)
生ビールとベトナムのハム・魚ピリ辛さつま揚げ・揚げ春巻きのセットです。
生ビールは国産のビールなので普通です。
ベトナムハムは、かまぼこのような食感がハムっぽくなくて、不思議な食感です。
揚げ春巻きは、前回食べたものと同じですが、セット用に小さく作られていました。
さつま揚げは、辛さはそこそこで、レモングラスの風味が効いた素敵なお味です。
辛さが足りない場合は、お願いすると、生唐辛子をいただけます。結構効きますね。また、辛さを足したら、パクチーも欲しくなるので単品パクチー(100円+税)をこの日もいただきました。

●ネプカム(550円+税)
紹興酒のような風味のあるベトナムの焼酎です。お米由来で、かつ、熟成感のある風味が紹興酒のようですね。これを飲むころは、酔っていたので正確な味わいが表現できないです。

●ネプモイ(550円+税)
甘さのある香りがあったのは覚えていますが、他の記憶が無しです。
今回は写真を撮影しただけ上等です。

今回の訪問でも、そこそこお客さんが入っていて、新しいお店ながら、お店の人気が感じられました。
前回同様に飲み過ぎて、情報量が少なくなってしまいましたが、写真はちゃんと撮れたのでOKでしょう。お店の全容がわかってきたので、この2本のレビューで多くのお客さんが訪れてくれたら嬉しいです。

西日暮里駅前の雑居ビルの2階にあるベトナム料理店です。

お店の前の道路にも看板は出ているのですが、アピールが弱い印象で入るのには若干の勇気がいる店構えです。

お店に入れば、人懐っこいベトナム人のお店の方が出迎えてくれます。
店内は、入って右手が禁煙エリア、左手が喫煙エリアと分煙になっています。どちらも、テーブルが数卓の小さなお店です。

メニューは、純ベトナム料理で、タイ料理などの近隣の国の料理は扱わない本格的なものです。
フォーやバインミーといったメジャーな主食系ももちろん豊富にありますが、蓮の茎のサラダやバインセオーといった、珍しい料理も多いですね。

いただいたのは、
■春巻き盛り合わせ(1,350円+税)
生春巻き3本と揚げ春巻き1本の盛り合わせです。生春巻きはそれぞれ具が異なりますし、1本は2つにカットされています。そのため、2人でシェアすると4種類の味を楽しめますね。
ソースも2種類用意されていて、スイートチリソース系の生春巻き用のものと、ピーナッツを使つた濃厚な味のものは揚げ春巻きに使います。
生春巻きは、メインの素材がサーモンや海老と異なるものに対して、、使う野菜もニラであったり、大葉であったりと使い分けていてこだわりを感じますね。

■パクチー単品(100円+税)
パクチーを使った料理もありますが、既存の料理にちょっと足すならこちらがおすすめです。

■ソフトシェルクラブ揚げのタマリンド味付け(820円+税)
ソフトシェルクラブというのは、高価な食材なイメージが強いのですが、1皿に1尾を使いこの価格ですから他のメニューと比べて、非常に割安です。これは食べるべきメニューでしょう。
少しグニュッと柔らかさを感じつつも、揚げたことでサクッとしている食感がいいですね。また、殻を剥くことなく食べられるという点も魅力です。
味付けに使うタマリンドですが、日本人にはあまりなじみのない食材ですね。大航海時代における東南アジアの主力交易品のイメージが強く、具体的に何に使っているか、私も詳しくは知りません。また、タイ料理店やブラジル料理店でタマリンドジュース(缶ジュース)があるぐらいが日本人との唯一の付き合いなのではないでしょうか。
味わいですが、甘さのある味噌味といった感じです。この甘さがタマリンド由来かと思います。
日本人にも食べやすい味ですね。
しつこいですが、おすすめ料理です。

■魚の甘酸っぱいピリ辛ソース(890円+税)
魚料理の中でおすすめを聞くとこれを勧められたのでいただきました。
揚げた白身魚に甘酢あんをかけたもので、完全に中華料理ですね。お店の方は、日本人でも食べやすいようにこの料理を勧めてくれたのでしょうけれど、ベトナム料理店にこれを食べに来る人はいないかと思います。
異なる文化を持つ人間のやりとりでは、時には気遣いからこういうすれ違いも発生するかと思いますが、それも異文化体験の楽しみのうちですね。
また、この味わいは広東料理の定番ですが、それが南方に広がっていることもわかる実体験のひとつでもあります。

■豚肉&海老のバインセオー(920円+税)
ほかのお客さんが注文しているのを見て、興味を持っていただくことにしました。
大きなお皿に大きなお好み焼きのようなものが盛られていたからです。
食べてみると、お好み焼きというよりも食感をパリパリにしたクレープといった感じです。具が生地とは混じっておらず、包んでいるといったほうが正しい表現なようです。
大きいですが、パリパリの薄い生地なので、見た目ほどのボリュームはありませんが、焼くときに使った油がありますね。
具は、海老はゆで海老とお肉が丸々と入っています。ナイフでザクザクと生地を切ったら、くるんで食べる感じです。
脇には生野菜も盛ってあって、ヘルシーにいただける料理でしょう。

●333(590円+税)
ベトナムビールです。
暑い国のビールだけあって、軽い印象ですね。アサヒスーパードライに近い感じでしょうか?炭酸が強いと感じました。

●ハノイビール(500円+税)
こちらもベトナムビール
333と比べるとフルーティでバランスがいいですね。

●サイゴンスペシャル(590円+税)
333に近い感じですが、こちらのほうが全体的にしっかりとしている印象です。

他にベトナム焼酎(蒸留酒)も飲んだのですが、なかなかの強さで味を適切に表現できるアルコール度数ではなかったので、これはまた、別のレビューで語りましょう。ロックで注文すると、グラスにたっぷりと注いでくれるので酒飲みにはビールよりもおすすめですね。
料理は、ベトナムという外国の本場の料理をいただけるので、多少高くても納得です。お酒は、缶ビールや瓶ビールでも500円を超えてしまうので、ちょっと高くつきますね。今回の訪問で1人あたりの予算が5,000円を超えているのはお酒が原因です。


本場度100%の魅力あるお店でした。客層も日本人半分、ベトナム人半分といったところで、日本に住むベトナム人が故郷の味を楽しむ傾向にあるようです。日本人のお客さんは圧倒的に女性が多いですね。
ガッツリ飲むというよりも、生春巻きをシェアした後、主食系をいただくぐらいの食事で利用するお客さんが多いですね。
食事だけでもいいですし、飲んでも楽しいです。ベトナムの風に吹かれたくなったら、ここがおすすめです。

  • ベトナム風チャーシュー(850円+税)2019年6月
  • 豚肉&海老の生春巻き(600円+税)2019年6月
  • 鶏モモ肉ライム葉焼き(790円+税)2019年6月

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8位

(千石、巣鴨、駒込 / 東南アジア料理、カレー、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 3.5

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2017/06訪問 2017/07/02

貴重なミャンマー料理店で、本場の味を満喫

巣鴨駅近くのミャンマー料理店です。

インドシナ半島にある国の飲食店が首都圏には増えてきましたが、その中でも多いのは、やはり、タイ料理、その次に多いのはベトナム料理でしょう。それ以外の国の料理となると、なかなか無いのが現状です。そんな中、職場近くにミヤンマー料理店があるとのことで、訪問です。

お店は、非常に小さく、おそらくは、昔の住居兼店舗の物件を改装して使っているようです。入口付近のカーテンの先には急な階段があり、2階はお店の事務所か住居かという感じです。
そんな小さなお店なので、座席数も少なく、数席のカウンターと2人用のテーブルが4卓、それに4人用のボックス席です。2人用のテーブルもサイズが小さく、2人で利用すると手狭です。

店内にはミャンマー民芸と思しき飾りがいくつかあり、また、ミャンマーの写真集も置いてあり、店内は外国のようですね。

メニューは、小皿料理が400円程度、主食となるような料理が1,000円程度です。
何となく想像がつく料理もありますが、なかなか個性的なものもあります。特徴としては、揚げ物が多く、また、タイ料理やベトナム料理とニュアンスが近いものもありますし、サモサのようにインドに近いものもありますね。

いただいたのは、
■お茶の葉サラダ(580円)
どうやらミャンマー料理の中では基本的なメニューなようです。
お茶の葉が100%というわけではなく、キャベツなどの他の野菜も入ります。
お茶の葉というものも、葉物野菜のひとつと言う感じの存在感で、料理全体の中で出しゃばるわけではありません。生ではなく、軽く漬けてあるような感じですね。
他に揚げた空豆や小エビがはいりますね。これらの食感が加わるので、野菜だけの単調なものではなく、複雑な味わいになり、なかなかいい味に仕上がっています。
添えられた細い生唐辛子が、非常に辛いのが特徴的で、辛いを通り越して痛いぐらいです。見た目は冴えないインゲンのような感じですがすごい力を持っていますね。

■ミャンマー風たまご焼き(380円)
ミヤンマー風と幸いてありますが、タイ料理やベトナム料理恵も使いそうなチリソースをかけた玉子焼きで、見た目どおりの味ですね。

■ブゥティーチョウ(580円)
冬瓜の天ぷらです。
天種に水分があるので、揚げてもそれは変わりません。衣はちょっと油っこいのですが、どうやら、油を多用するのがミャンマー料理の特徴で、カラッと揚げないようですね。タレはパクチーが入る、ちょっと辛く、酸味のあるもので、こちらもタイ・ベトナムとの共通点がある感じです。

■サムサチョウ(380円)
インド料理の流れを汲むサムサです。
インド料理を出しているのではなく、インドとも地続きなので文化的に影響を受けたのでしょう。
インドのものと比べると、スパイシーさが違い、マイルドなカレー味という感じです。じゃがいもと玉ねぎが入った素朴なもので、軽いカレー味なので、子どもにも好かれそうな味ですね。

■ワッウーチャウー(580円)
中華の広東料理の腸詰やタイ料理にもある感じのソーセージです。
見た目の特徴は、細いですね。カルパスよりわずかに太いぐらいです。
味は、甘い!すこぶる甘いです。
広東料理は甘さと肉の旨みがあり、タイ料理は甘さもありますが、レモングラスなどの香りと辛さがプラスされています。ミャンマー料理は、何とストレートな甘さなのでしょう。お菓子のような味わいです。

■スペシャルダンパウ(1,050円)
インディカ米100%です。インドネパールカレー店でも、コストダウンと日本人向けにジャポニカ米を使っているところが多いので久しぶりに食べた印象です。
クミンと一緒に調理してあり、軽いカレー味のチャーハンと言う感じです。お肉も同じような味付けで、極端な辛さが無く、日本人にも食べやすいお米料理だと思います。
一緒に小皿が2皿提供されます。ひとつはサラダですが、もうひとつは辛い煮干しのような小魚で、漬物のようなポジションの食べ物でしょうか?

●タマリンドジュース(価格不詳・250円?)
メニューには無かったのですが、お茶の葉サラダの唐辛子があまりに辛く、缶が店内にあったので注文しました。
タマリンドは、豆類ですが、ジュースにする際は、豆100%で作っているわけではなく、糖類を混ぜたジュースに仕上げてあるので、泥水のような見た目に反して、やや甘さが強いものの飲みやすいジュースです。

●ミャンマービール(550円)
その名もミャンマービールです。ラベルが無く、シンプルなボトルのデザインが特徴です。ラガーですが、すっきり飲みやすいですね。

●ミャンマー産ダゴンビール(550円)
軽いのは東南アジアのビール全体に共通することですが、アルコールが8%と強く、まるで、ビールにアルコールを添加したような感じがします。


人生初のミャンマー料理でしたが、こちらならいろいろ食べられて、1品だけですべてを判断することなく、ミャンマーの食文化を感じることができました。他のインドシナ半島の国の料理に似ているところもあり、逆にインドからの影響を受けている部分もあり、ミャンマーの個性を感じることができますね。

  • お茶の葉サラダ(580円)2017年6月
  • ミャンマー風たまご焼き(380円)2017年6月
  • サムサチョウ(380円)2017年6月

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9位

都々井 (五反田、大崎広小路、大崎 / 立ち食い寿司、海鮮丼)

1回

  • 夜の点数: 3.7

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2017/03訪問 2017/03/18

ガード下の立ち食い寿司は無くなれども、立ち食い寿司の都々井は無くならず

五反田駅のガード下にある立ち食い寿司店です。

近年は、大手企業も立ち食い寿司を手掛けるようになり、都内にも立ち食い寿司店は増えました。しかし、少し前までは貴重な存在でした。
江戸時代は屋台から始まった大衆食の寿司です。立ち食い寿司店こそが、伝統的な寿司店のスタイルを色濃く残すお店だと私は思っています。
そういう意味では、五反田という山手線の駅のすぐ近くにある立ち食い寿司店のここは、最も利便性が高い、伝統的寿司店と言ってもいいお店でした。
そんなお店なので、多くの人に愛されてきたお店ですが、JR東日本からの通告により2017年3月18日で閉店とのことです。

この界隈で仕事をしていた時期があったので、こちらはなじみ深いお店でした。五反田は東急池上線の始発駅ということもあり、乗り換え駅でありながら、山手線の駅の中でも若干ローカルな駅です。こちらで飲んでいるときに池上線沿線に住む他のお客さんと、大田区の銭湯談義に花が咲いたこともありました。

閉店の1週間ほど前に情報がネットを介して多くの人に知られ、私のような疎遠になっていた常連を含め、多くの人がお店を訪問することとなり、お店の前には行列ができていました。

店内は、L字のカウンターで最大20人程度が入れますが、お客さんが多いようで、手が回らないのか、仕切りを置いて全体の7割ぐらいに規制していました。
カウンターには、蛇口が付いていて、ここで手を洗っていただくのですが、このスタイルはなかなか見られるものではありませんね。
また、店内の壁には浮世絵のコピーが飾られていて、小さな江戸情緒がありますね。

メニューは、お好みのにぎりが2貫150円~500円。おきまりの1人前も9貫で800円とリーズナブルな価格です。寿司種は切り置きしてあるものの、価格の中ではいいものを揃えてあるので、本物のお寿司を気軽に楽しめる魅力的なお店です。
飲むときには、季節のおすすめのおつまみもありますし、刺身の3点盛りが900円、5点盛りが1,400円であります。他にもお好みのにぎりのメニューをつまみでもらうこともできます。

いただいたのは、
■つまみ5点盛り(1,400円)
この日は、まぐろ・鯵・サーモン・イカ・ブリです。
どれも美味しいですが、ブリは脂がのっていて、さすが冬の味です。また、イカは、丁寧に包丁が入っていて、食べやすく、ねっとりと旨いですね。これは素材の良さよりも、包丁の技術で美味しくなったものでしょう。

■つまみ生ダコぶつ(吸バン)(500円)
いくつかあるおすすめメニューの中から選んだのはタコぶつです。
水ダコの足のちょうどいい太さのところで、吸盤を噛んだときの食感がいいですね。茎わさびをたっぷりと添えてあり、これの辛さでタコをいただくと、お酒がすすみます。

■ひもキュウリ(300円)
私の中でおすすめな巻物です。
貝ひもとキュウリの細巻きです。細巻きは少量ずつ食べられるので握りよりも肴としては優れていると思いますが、その中でも、都々井でおすすめしたい細巻きがこれです。
ひもが加わるのでかっぱ巻きよりも旨味があって、日本酒にはぴったりの巻物です。
お店は混雑しているので、巻物を持ち帰りにしてもらって家でやろうかとも思ったのですが、お客さんが大挙して押し寄せているので、店内に集中すべく、今は持ち帰りはやっていないとのことです。

■山ごぼう巻(250円)
こちらもあまり目立たない存在ですが、都々井では密かな人気メニューの細巻きです。
山ごぼうの漬物に大葉を巻いて作った細巻きは、食感はやまごぼうが、風味は大葉と、両者が役割分担をして、魚介でない巻物でも美味しいものにしてくれますね。

■活〆しまアジ(400円)
季節のおすすめからいただきました。
上品な白身で軽い脂とのバランスがいい魚ですね。「アジ」の名前がありますが、どちらかというと高級魚ですが、厚く切られていて、職人が握ってこの価格なのですから、むしろ、安いでしょう。

■こはだ(300円)
10年ぶりぐらいで都々井のこはだをいただきました。
2貫300円は、お店の中では中程度の価格です。昔の記憶ではもうちょっと安かった印象ですが曖昧ですね。
味わいも、もっとしっかりと酢で締めてあった記憶ですが、程よい締め感でよくできている印象です。
安くて、酸味が強くて、お酒にぴったりな記憶でしたが、私の中で美化されていただけかもしれません。

■玉子(150円)
甘すぎず、海老のすり身などが入らない、普通の玉子です。
強い存在感があるわけではなく、でも、ちゃんとしているという、都々井を象徴した味でしょう。

●瓶ビール(500円)
お酒は、種類が多くなく、瓶ビールと日本酒です。とりあえずの1杯はみんなビールをいただきます。

●日本酒1合・ひや(400円)
日本酒は岩手のあさ開きを用意してあり、あつ燗・常温・ひやが選べます。
400円という安さが魅力です。


高級な寿司店であれば、お店が満席になっても対処できるぐらいの職人の数がいますが、こういうリーズナブルな立ち食い店ではそうはいきません。
注文は、他のお客さんの食べ物の減り具合を見て注文するのがマナーです。混雑時に注文したいときは、ひと声かけておくと、順々に対応してくれるので、それまではお酒を飲みながら待つべきでしょう。食べ物が何もないときは、ガリで凌げると立ち食い寿司通です。

小さなお店で、カウンター越しに寿司職人と向かい合うスタイルですが、他の個人営業の寿司店と比べて、距離感は遠めです。お店の方はお客さんの会話に入ってくることはありません。いつも黙々と仕事をしている印象です。
今回も閉店を惜しんで顔なじみの常連さんが来ても、並んでもらっており、特別に優遇するようなことはしません。

大衆の味方である寿司店が無くなってしまうのは、実に残念なことですが、店主は五反田界隈で物件を探し、再出発を考えているとのことです。
ガード下の立ち食い寿司は無くなれども、立ち食い寿司の都々井は無くならずといったところでしょう。
新しいお店ができたら、応援のために訪問したいです。

  • つまみ5点盛り(1,400円)2017年3月
  • つまみ生ダコぶつ(吸バン)(500円)2017年3月
  • ひもキュウリ(300円)2017年3月

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10位

くりや (西日暮里、千駄木、田端 / 郷土料理、食堂)

2回

  • 昼の点数: 3.4

    • [ 料理・味 3.4
    • | サービス 3.1
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/03訪問 2017/03/25

満たしてくれるものは、胃袋だけではないはず

田端と西日暮里の間、不忍通り沿いにある定食屋さんです。

2017年4月1日で閉店との報を受け、慌てて訪問です。
レジの横には、閉店のお知らせとお礼が書かれた紙が1枚貼られていますが、それ以外は、前回訪問したときと何も変わらずです。

店内をよく見回すと、厨房の奥の冷蔵庫が大きいことに気付きます。お店はそんなに大きくないのに冷蔵庫の容積は大きそう。きっと、いろんな食材を揃えてお客さんを迎えるためのものでしょう。

いただいたのは、
■アジフライ(370円)
やや小ぶりな鯵が2尾使われたアジフライでした。あまり大きくないっていうところがいいですね。立派な大きな鯵も美味しいですが、大きな鯵は高いですから、手間はかかりますが、こういうサイズのものを出すことで安く提供しているのがうかがえます。
サクッと見事に揚がっていて、衣まで美味しいですね。お皿に残った衣のかけらまで丁寧に食べたくなるぐらいです。
添えられた野菜たちも、キャベツの千切りにトマトが2切れ、それにパセリとしっかり・たっぷりと盛り付けられていて、栄養バランスもいいでしょう。

■オムレツ(300円)
お店が儲かるようにこの日は、ダブルメインでいただきました。
副菜扱いで注文した主菜は、オムレツです。ハムエッグも300円なのですが、オムレツのほうが手間がかかるメニューなのに同じ値段だから選びました。
オムレツの具はハムだけなのですが、中は見事なトロッとした感じで安っぽさがありません。
野菜は、アジフライとまったく同じものが同じ量盛られています。アジフライでも安いのにオムレツは300円ですから、それなのにこれだけしっかり盛ってくれるお店の頑張りをこのレビューで称えたいですね。

■豚汁(260円)
非常に具だくさんの豚汁で、豆腐・大根・人参・ゴボウ・こんにゃく・豚肉などが入ります。「豚汁」ですが、豚肉は少ないんですよね。野菜がたっぷりの豚汁なんです。コンビニでサラダを買うよりも、この1杯のほうが野菜をたくさん摂れると思います。
「味噌汁より豪華かな?」と思って迷わず頼んだのですが、この日の味噌汁の具はしじみでした。しじみだったら味噌汁でもよかったかな~

■ご飯・小(150円)
これだけ立派なおかずがあると、ご飯も「大」にしたいところですが、「小」にすることで、コストもカロリーも節減しておきました。本当は、山盛りご飯を食べたいな~


いつもあると思うとご無沙汰になってしまうお店ですが、いいお店なので頻繫に行けばよかったと思うお店です。「いつまでもあると思うな親と金」的な、お店の存在を空気みたいに忘れちゃう、街や人に馴染んだお店ですね。
ちょうど、お店の建つ向きがいいのか、玄関側から太陽光が差し込み、スッキリとしていて清潔な店内は、ちょっと居心地がいい空間です。
お店は、あと1週間。できれば、居心地の良い空間でお酒が飲みたいです。
不忍通りの道灌山近くにある定食屋です。
同じ通りには、有名店の動坂食堂があります。動坂食堂と比べるとこちらのお店は小さめです。

お店は、歴史のありそうな雰囲気ですが、建物は新しくてきれいなので女性でも入りやすいかと思います。
4人用のテーブル4卓と2人用1卓、それにカウンターがあります。カウンターの上には大皿盛りになったお惣菜があります。

メニューは、基本的におかずが単品で、これにご飯大(300円)中(200円)小(150円)と味噌汁(150円)を付けて定食にするというスタイルです。
ご飯は、小で普通のご飯茶碗1杯分相当、中で小の2倍弱との説明でした。小に味噌汁を付けて300円になるので、おかずにぷらす300円で定食になると計算するのがわかりやすいと思います。
価格の変動の少ない料理は値札が掲げられていますが、魚料理は時価と書かれています。時価といっても、劇的に高いわけではありません。黒板に表示されていますが、価格以上のボリュームで出てきます。お得感はありますが、食べきれないリスクもあるので、女性は注意したほうがいいでしょう。
メインとなりそうなもののほかにポテトサラダや玉子焼きなどのサイドメニューっぽいものもありますが、玉子系は総じてボリュームがあるので、メインのボリュームを絞って頼むのが正解ですね。

いただいたのは、
■ロースカツ(500円)
衣は粗く、大きさはなかなかのものです。逆に厚さはさほどでもありません。脂身がやや多めで肉質は周辺のとんかつ専門店と比べてしまうと劣りますね。
山盛りのキャベツとトマトとパセリが付きますが、野菜にマヨネーズが必要な人はお願いするといただけます。
とんかつ専門店には負けますが、定食屋のとんかつとしては上出来でしょう。

■味噌汁(150円)
かつおの出汁がしっかりしていて、わかめ・ネギ・豆腐が入る標準的な味噌汁です。これが150円なのは高く感じます。
このお店のシステムならば、味噌汁無しにして、玉子焼きなどに予算をまわしたいですね。

■ご飯・中(200円)
ややかために炊かれていました。白菜の漬物と昆布の佃煮が付きます。

予算1,000円のランチとして、ご飯小と味噌汁で300円を引くと700円になります。この700円の使い方が、このお店を満喫できるかどうかの鍵でしょう。
300円のオムレツや玉子焼きを副菜として、メインを400円で選ぶとするなら、アジフライ(370円)や肉野菜炒め(370円)などが主力となるでしょう。緩急をはっきりと分けるなら、ロースカツにポテトサラダ(160円)などの組み合わせがいいですね。
予算を決めて、自分なりの組み合わせを考えるのが楽しいお店だと思います。

メニューの大半をテキスト化して投稿しました。ご利用の際は参考にしていただけると幸いです。

  • オムレツ(300円)2017年3月
  • アジフライ(370円)2017年3月
  • 豚汁(260円)2017年3月

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