行列のできるさんのマイ★ベストレストラン 2015

きっと明日いいことが。

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行列のできる (70代以上・千葉県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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2015年、この1年間も無事に完走することが出来ました。
応援し続けいただいた皆様には心から感謝いたします。
今回の応募が1月過ぎの締め切りとなり、ようやくきっちりとした1年間でのランキングを厳正正確に決められる条件が整いました。12月中に締め切られていた過去を振り返ると、あるべき姿のランキングにようやくたどり着いた感じです。

さて、2015年もトータル760件のレビューが加算されました。よく食べました(笑)。健康に感謝して食べることに専心した国内外の食い倒れ旅行も例年以上に充実。

1月 香港
4月 宮崎
5月 鹿児島
6月 香港
7月 イタリア・トスカーナ
8月 群馬
9月 神戸・明石
10月 大分
11月 宮崎
12月 高知

今回のマイベストは海外が含まれません。ここに海外で★5の番外ベストを。
1位 Antica Trattoria Botteganova(イタリアン、シエナ)(イタリア)
2位 Lung King Heen(広東料理、中環)(香港)

2015年ベストテンは順位こそつけさせていただきましたが、1位と10位は同じ重みであるという思いでピックアップしました。県別では、群馬、大分、宮崎3、高知、広島、鹿児島2、兵庫と上記の遠征からがほとんど。寿司3、和食4、イタリアン、洋食2、とジブンの嗜好そのものの比率とだぶっているような割合です。

マイベストレストラン2015の10軒の寸評を最後にひとことずつ記して終わりとします。

2016年も引き続きよろしくお願いいたします。

1位 さいとう 群馬から築地市場まで電車で通い、魚と氷を自らの手でもちかえるという大将の心意気。

2位 味あら井 採算を度返ししたようにも思える、客に入手できる最高のモノを提供する大将の心意気。

3位 一心鮨光洋 常に研究、常に前進で寿司の世界で創意工夫が顕著な大将の心意気。

4位 座屋 食材を最高に輝かせる切り口と見せ方が印象に残る本店店長の心意気。

5位 らんぷ亭 西洋料理のボーダーレスな極旨ディッシュを楽しませてくれるシェフの感性と技。

6位 季節料理 なかしま 大将の情熱とおかみさんのおもてなしがひと時涅槃に招待される至福空間。

7位 カイノヤ あくなき挑戦が続く鬼才シェフの唯一無二、鹿児島発カイノヤイタリアン。

8位 みょうが屋 ウリの焼肉はもちろん、家庭料理のジャンルまで一流のあるべき味を楽しめるシェフの技、感性、経験。 

9位 鮨生粋 寿司と料理のバランスが小気味いい食べるだけで心が和む大将の人柄。

10位 名山きみや 新天地鹿児島でエネルギッシュな和食の道を切り拓く兄弟の信念と心意気。

ジブンが食事をしていて、そういったところに感銘を受けました。ご参考にしていただければと思います。

マイ★ベストレストラン

1位

すし処 さいとう (運動公園、桐生球場前 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2015/08訪問 2015/08/29

4000件目の大台特別レビューは、桐生市郊外の奇跡の寿司屋さいとう。築地に行って観て自ら持ち帰る職人魂。

とうとう4000件目のレビューを上梓するにあたって、感慨深いものがあります。キリ番も40回目です。

3000件目を書いた時には、もう歳も歳ですから次の大台はないと思ってましたが息も絶え絶えなんとかたどり着くことができました。それもこれも、読者の皆様の励ましに依るものだと感謝しております。

次のレビューをいつUPするか、これはいろいろの考え方がありますが、一時期、いいね!の数がある数を超えたときにUPするのが一番親切なような気がして、それこそ状況次第で一日3件、4件と更新した時期がありました。食べるほうが追い付かなくてこれは止めましたが、そのときの蓄積が功を奏してあっという間の大台到達。これが感謝の大きな理由のひとつです。

食べログを始めたのが58歳でしたので、全くの遅咲き。飽きっぽい性格でまあ100レビューも続けばいいほうかな、と思いつつ。健康で食べることには執着してますから、ここまで続いたんですね。プロフィールにキリ番の年譜を載せてありますから振り返るのは簡単です。

2008.08.03    1件目    中むら家(我孫子・天ぷら)(千葉県)
2010.09.06 1000件目    双葉食堂(小高・ラーメン)(福島県)
2012.09.08 2000件目    ピッツェリア 緑のイスキア(鶴岡・ピザ、イタリアン)(山形県)
2014.04.26 3000件目    小松弥助(金沢、寿司)(石川県)
2015.08.29 4000件目    さいとう(桐生、寿司)(群馬県)

この7月に群馬県に寿司を食べに遠征しました。前橋に4泊してお寿司をエンジョイしましたが、そのとき行ったBar 宇野でのこと。

飲んで話があちこち飛び始めて、実は群馬に寿司を食べに来たんです。海なし県の群馬の寿司事情を”取材”しに、と言ったところ、マスターのサイトウさんから、桐生のさいとうさんに行きましたかって言われたんですよ。そして追いかけるように群馬県の快男児、なるちゃんことHDCAMさんからも同じ趣旨のメッセをいただき。

へえと思ってお店の場所を見ると、まあとんでもないカントリーサイド。いなかです。どうやって行くの?レンタカーじゃあ呑めないし、タクシー?一度は頭から消したのですが、真剣に調べたら中央前橋駅から電車で行けば赤城という駅からタクシーがありそうなんです。お~し。さいとうさんに予約の電話をしたのは火曜日。木曜には千葉に帰るというタイミングでした。明日の夜に席はありますかって。

大将が電話に出て、水曜日はお休みなんですよ、って。そんなもんですね。じゃあ出直すしかないじゃん。

で、仕切りなおして行ってきました。もう一回ちゃんと調べると、桐生に泊まることにして西桐生から赤城駅まで行ったほうが近いんですね。赤城駅の近くのタクシー会社に電話して、これこれの電車で行きますから駅で待っててください。行先は鮨のさいとうさんです、と。

赤城駅の改札を出ると、ちゃんとタクシーが待っていてくれて即さいとうさんへ。いやあ、本当に看板も分からないし、ナビがちゃんとピンポイントで教えてくれない限りたどり着きませんね。

店の中に入って大将にご挨拶。ビールをお願いして、やれやれでした。

まず驚いたのがネタ箱の中ですね。仕込みの終わったネタが美麗に並べられてます。

『先月実は前橋に寿司を食べに行って、そのあと寄ったバーでこのお店のことを教えてもらったんです。』

『ああ、サイトウ君じゃないですか?彼に声をかけてもらって、あの店で握ったこともあるんですよ。』

そうだったんだ。マスターが言っていたおいしいものを食べる会に大将が招聘されたんですね。

最初の皿は野菜です。サラダですね。

水ナス、きゅうり、おくら。どの野菜も新鮮そのもので味が濃い。ドレッシングが赤酢。この赤酢のうまさがすごいので、野菜がもう一段上の旨みになってます。

次のお皿はつまみのいろいろ。前菜ですが、懐石なら八寸と言ったところでしょう。

北寄貝、すみいか、あわび肝、甘唐辛子、あさり。どれもが粋なんですよね。お酒をいただきます。大将といろいろ話をしながら少しずついただきました。店を出るまでに数人の後客がありましたが、このときはジブンひとり。ゆっくり話をすることができました。魅力ある大将です。

『それでは、握りますか?』

『先ほどから拝見していますがこのネタ箱の中身すばらしいですね。最初にお造りでお願いできますか?・・・

ここだと仕入れはどうしてますか?前橋のお店とか、ああ、桐生でも双葉さんは築地から直でトラック便と聞きましたが。』

ネタ箱を開けて、何種類かの魚を取り出し、お造りを始めた大将に話しかけます。

『いやあ、やっぱり電話じゃあだめなんですよ。どうしても顔を見ないと。』

『と言うことは、まさか築地通い?』

『ええ、築地に行きますね。自分で見て、自分で持って帰って来ます。夏は氷を運んでいるようなもんで、ちょっと大変なんですが。』

大変、なんてもんじゃあないでしょ。すごい職人がいたんですねえ。

『それじゃあ、修行先は東京でしょ。東京で築地に通いながら修業したってことですよね。』

修業は銀座だったそうです。おそらく厳しい店での修行だったのでしょう。でなければ、桐生のしかもカントリーサイドから毎日のように築地に魚の顔を見に行かないでしょ。

さ、お造りができました。ネタ箱のものとまた違って一段とうまそうです。

本マグロ赤身、星鰈、あじ、みる貝、すみいか。

『この赤身、すごいですねえ。こんなおいしい赤身、本当に久しぶりです。』

『実は、これ、今年初めて津軽海峡であがったマグロなんです。戸井にあがりました。間違いなくおいしいと思います。』

函館の戸井のマグロといえば高級ブランド。水揚げ後の処理と保存がいいので今や極上の折り紙がついているマグロです。実はこの後築地で寿司を食べているときに店の大将が戸井であがったマグロの話をしましたが、おそらく同じものだったと思います。ジブンもそれ食べましたよ、って誇らしげに。そんなに数がありませんから。築地の職人もこの赤身は手放しでほめてました。

この赤身を食べに来ただけでも価値あるものでした。さいとうで食べたくて桐生に1泊してるわけですから。

続いて、うにごはん。めちゃうま。そして、すみいかのゲソ。このやろう的なうまさで、本当に申し訳ないです。

もう我慢できず、握ってもらいました。

寿司のうまさもすごい。この時点でもうこれは4000件目の重責を担ってもらうしかないなって。このおいしい魚を食べてもらうために、毎日築地まで行って魚を桐生まで持ち帰る職人魂。大将の身を削る努力でこのおいしいものが食べれるんです。土地のハンデを努力で補い。全部終わってお店を出るときに言われた値段。これまた驚きの安さでした。どこまでもお客さんに喜んでもらうが徹底してます。

もう毎日でも来たいお店ですが、そうもいきません。次回いつ来れるのか。楽しみです。

ということで、無事4000件になりました。ありがとうございました。最後に握りの内容を付記して終わりとさせていただきます。

①白いか、湯引き
②赤貝
③まこ鰈
④赤身
⑤トロ
⑥こはだ
⑦煮はまぐり
⑧北寄貝
⑨あじ
⑩車海老
⑪とり貝
*お新香
⑫あわび
⑬鯛
⑭穴子
⑮かんぴょう巻
⑯玉子焼き
⑰みる貝
⑱星鰈
⑲げそ
⑳赤身
㉑トロ
㉒こはだ

  • 赤貝
  • とり貝
  • 戸井産本鮪、赤身とトロその①

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2位

味あら井 (中津 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2016/01訪問 2016/01/21

4200件目の特別キリ番レビューは、大分中津の味あら井。極上の魚と和食の技で最高のもてなし。

(2016年1月 再訪)

タイトルは初訪時のものです。昨年10月の大分遠征でその豪快で繊細な魚料理に感銘を受けて帰京後すぐにこの1月の予約を入れました。この10月の時には中津から1日だけ日帰りで小倉に行って天寿しを訪問したのですが、今回は逆のパターン。小倉遠征の途中で1日だけ大分中津への日帰りを計画したのです。

行く前の晩の予報では福岡大分は大雪。あらいさんに直接電話してもし交通遮断があったらその時はスミマセンとお断りしてました。大雪なら行けなくなるし、出直して週の終わりに行けば今度は海が荒れて魚が獲れなくなる。

幸い雪はほとんど積もることなく、無事にあらいさんとの再会を果たします。あらいさんの笑顔を見ただけでも中津に来た甲斐があります。

この日も市場では最も手に入りにくく、最も値がつく魚が待っていてくれました。おそらく99%は築地に行ってしまういわゆる高級魚です。大型の白アマダイと大型ののどぐろ。東京の高級店ではお金がいくらに上がっても絶対に手に入れたい魚が、ここ味あら井にある奇跡。信用と実績があら井ルートを作っているのかというのが唯一想像できる合理的仮説です。

珠玉の魚料理でおなか一杯になりました。最後のおむすびは、おいしくても全部は食べれないほど。あらいさんのご配慮で魚にあったお酒も少しずついただきました。なんと、不思議なご縁で、カウンター席の空いた1席、ワタクシの隣に後で座った方は、マイレビュアーさんでした。こんなこともあるんですねえ。もちろん味あら井がその縁の結び役であることは間違いありませんが。楽しく、おいしい時間がまた一段と加速されました。

次回はいつまた大将に会えるかなあ。

*百合根団子、肉みそ、せり 温かいものからのスタートがよいです。

*青なまこ 料亭ではほぼ100%赤ナマコを使いますが、青なまこの最上級が最高の処理で出てくるとそれを凌駕するという味あら井の方程式。見事と言うしかありません。

○ひらめ生肝 手のひらに乗せて見せてくれた肝。これが何とひらめとは。口明けで入った客だけが見れる特権です。すぐに細かく刻まれますから。

*お造り ふぐ薄切り、厚切り、あおやぎ、しまあじ、むらさきうに、あおりいか、みる貝 ふぐはもちろん臼杵から。そして、ここで肝を使ったたれが登場するのですよ。しまあじも他所で食べるのとは全く違います。あおやぎもまたこの日の主役のひとつ。大将が是非食べて行ってという香り高い最高種でした。

*ひらめ生肝スライス ひらめは3kg級だそうです。ごま油などで軽く風味をつけられた珍品中の珍品。

○のどぐろ まな板に処理された魚が乗せられたのを見て、ん?なんだろ。でっぷり大きな腹を見せてます。のどぐろでした。何故この大きさののどぐろが手に入るんだ、と頭の上には?マークの王冠が。

*ふぐ白子、渡蟹、渡蟹卵、白子裏ごし卵水 茶碗蒸し仕立てで珍品をいただきます。

○白アマダイ脂肪 こんな大きな脂肪を持っているのかと驚くばかりですが、なぜか親近感を覚えます。

*白アマダイ蒸し脂肪乗せ どの料理もすごかったですが、これが飛びぬけていました。二度と食べる機会はないと思われる料理です。

*自家製からすみ かりかりに焼いた魚の上に乗せていただきます。

*青ナマコ、むらさきうに この組み合わせも楽しいです。全部最高の酒のアテ。

*あわび、車海老、聖護院蕪、生海苔 蒸してとろみをつけた熱々の椀。

*キヌ貝(姫貝)炙り これ、どこかで買いたい。

*はまぐり、タケノコ、ぎんなん、京人参 京人参のたれが抜群の相性

*味噌仕立て鍋、はまぐり、たけのこ、あおやぎ、うねすミンク鯨、牡蠣、赤貝 おいしいものが全部入った大なべ。カウンター席にいた4人分を一気に鍋仕立て作って小分け。うねす、最高です。

*自家製高菜おむすび、らっきょ、じゃこ、からすみ こんなにおいしいおむすびを完食できないなんて(涙)。

再会を約束して店を出ました。粉雪が舞ってました。


(2015年10月 初稿)

10月の大分遠征で訪問した中津にある味あら井。

その豪快でありながら繊細な和食の技と魚介の新鮮さ珍しさには度肝を抜かれました。この店は自分史の中に記録していつまでも記憶に留めたく、レビューのUPを遅らせてキリ番の重責を担ってもらうことに。

大分遠征全般をプロデュースしていただいたのはマイレビュアーのぴんころ地蔵さん。現在宮崎在住ですが大分出身であり、今もときどき大分に帰っているそうです。ワタシは今宮崎を遠征中であり昨日もぴんころさんとは2回食事を一緒にしました(笑)。そんな彼が絶対の一押しだったのがここ味あら井。その言葉に従ってお店を訪問しましたが、いやあびっくりしました。想像以上のすばらしい店であり料理でありました。そして、もちろん魅力ある料理人の大将も忘れることはできません。

予約の時刻にホテルから歩いてお店に到着。カウンター席に案内され、大将にご挨拶。

『行列さん、今日はいいものが手に入ったんです。まずは、それを見ていただきましょう。』

えっ、えっ、何ですか?でっかい発泡の箱のふたを開けると、中からびっくりするほどでっかい魚が出てきました。何何何?

『23kgのくえです。生きたままここに来ましたので、オトコ5人がかりで抑えて処置しました。暴れ方も尋常じゃあないですから。』

そして、この日は特別なクエ尽くしも。たとえそれがなくても、味あらいの真骨頂は十二分に楽しませていただいたと思ってます。お通しから〆のじゃこ乗せ炊き込みご飯まで、目がくらむような美食の数々。

くえは、刺身、焼きもの、肝、胃袋とさまざまな部位を適切な調理でいただきました。中では、炊き合わせ、唇の鍋が最高!これはもう人生で二度と口にすることがないであろう珍品中の珍品。キリ番の年表を開けばいつでもお店の名前を思い出すようにキリ番にしたのです。

早い時期に再訪したいです。冬の魚に時期に是非また大将に会いたい。すばらしい料理にめぐり会えて幸せでした。満点です。

*柿、白マイタケ、しめじ

*くえ、たいらぎ、赤うに、あおりいか、トロ

*関アジ 酢洗い

*白甘鯛はらみ、えんがわ

*くえ胃袋、きも

*土瓶蒸し はも、松茸

*くえ焼きもの

*あめた、いぼだい

*鱈白子、車海老、あわび

*自家製からすみ

*クリームコロッケ

*くえ唇炊き合わせ

*えびしんじょ、白甘鯛

*ミニトマト

*炊き込みご飯、じゃこ お椀、お新香

  • のどぐろ
  • 百合根、肉みそ、セリ
  • 青ナマコ、むらさきうに

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3位

一心鮨 光洋 (宮崎 / 寿司)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥15,000~¥19,999

2016/06訪問 2016/07/15

江戸前寿司を進化させ、創意工夫努力で一心前の新境地を拓く。旨さの凄みに加え、やさしく包まれるおいしさは是非食べていただきたい宮崎の至宝。

(2016年6月 再訪)

6泊7日の宮崎遠征ですが、初日と最終日には必ず一心に行くことにしてます。これが目的なんで。

初日には不在だった大将もこの日は所用が終わって東京から戻ってました。大将の前の席に座って一挙手一投足を見てます。握りの姿がきれいです。全身の力が寿司に向かい無駄なことは一切ない感じ。これで最高の寿司がいただけるのですね。最初から最後まで、ため息の出るようなおいしい寿司をいただきました。

今年年末か来年、また戻ってきます。

①いさき

②あおりいか

③あら

④金目鯛

⑤赤身

⑥中トロ

⑦大トロ

⑧こはだ

⑨黒あわび

⑩車海老

⑪うに

⑫穴子

⑬赤身手巻き

**カステラ

**お椀

**特製プリン

(2016年6月 再訪)

7か月ぶり、2016年では初めての宮崎。やっと宮崎に戻ってきました。もうふるさとみたいなものです。一度来てからすっかり気に入ってしまい、1年に2回ずつ通ってます。1年に2回行くのは、宮崎と香港だけ。

そして、一心鮨光洋は、宮崎滞在の初日と最終日にお伺いします。究極を言えばここの寿司が食べたくて宮崎参りを繰り返していると。

この日の寿司も大興奮でいただきました。1貫1貫、じっくりと味わいながらいただきました。ネタとシャリと握り、そのシンプルな3要素でここまで他の寿司とは全く違う世界を創出してきた一心鮨の大将。一度銀座で日本の寿司通を相手に勝負してほしいですね。今、店長以下最高のスタッフが揃っていますから、実現するには今しかないかもしれません。

この日はマネージャーのソムリエバッジがまぶしかったので、ペアリングワインで楽しみました。この至福の時が、滞在最終日にももう一回味わえるのですよ。

*紫カリフラワーのムース、うに、アスパラ添え

①すずき

②あおりいか

③赤身

④大トロ かま下 5枚づけ

⑤中トロ

⑥こはだ

⑦たいらぎ

⑧きす

⑨金目鯛

⑩すま鰹(やいと鰹)

⑪あじ

⑫毛蟹 あんかけを乗せて。リゾット風。

⑬車海老づけ

⑭黒アワビ

⑮唐津産赤雲丹

⑯岩手産むらさきうに 巻物

⑰穴子

*お椀

*カステラ

*デザート① スイカシャーベット

*デザート② 宮崎産マンゴー


(2015年11月2回目 再訪)

今回の宮崎滞在も6泊7日。そして、一心には絶対に2回行きたいので初日と6日目に行きます。このレビューは6日目の内容ですが、UPするときに写真をみながらまた感動を思い出しますので初日のUPからは日数をあけてUPしてます。

楽しかった宮崎遠征の締めくくりです。大将とマネージャーにご挨拶してからカウンター席に着席。赤星をお願いしていつものように寿司だけのおまかせをお願いします。前回が5日前ですからネタの種類としてはほぼ同じですが、前回とほぼ同じの感動もいただきました。次に来るのがこう楽しみです。

そして最後に、大将とマネージャーから誕生日祝いをしていただきました。またしても感激感激。最高の寿司、最高の雰囲気、そして最高のサービス。ありがとうございました。

①真かれい

②あおりいか

③天然かんぱち

④あかすえび

⑤松葉蟹

⑥金目鯛

⑦赤身

⑧しめさば

⑨中トロ

⑩さより

⑪赤貝

⑫さわら松前漬け

⑬車海老づけ

⑭たちうお

⑮のどぐろ蒸し

⑯やいとかつお(すま)

⑰北寄貝

⑱むらさきうに

⑲穴子

⑳カステラ

㉑バースデーデザート


(2015年11月1回目 再訪)

楽しみにして来た宮崎。その中でもトッププライオリティの一心鮨です。

宮崎駅に到着後に荷物をホテルに預けるとそのままお店に直行します。このルーチンもステキ。

入口でマネージャーにご挨拶し、カウンターでは大将にご挨拶。お二人ともばりばりやってました。大将から、

『行列さん、あれから全部みなおして変えたんです。是非味わってみてください。』という話が合ってますます期待が膨らみ。

この日は、握りだけのおまかせで、あるもの全部(笑)。

①くえ
 う~~。唸るほど際立って旨い。ネタのクエの旨みたっぷりもさることながら、シャリのおいしさが口の中で膨らみます。大将が言う変えた、というのはここですね。何をどうしたということはこっそり教えていただきましたが、なるほど、この研究熱心さがこういう寿司を生むのだと納得です。すごい。寿司好きな人には絶対おすすめの寿司屋ですね。

②あおりいか
 いかの旨みを最大限にするのは、いかに包丁を多く入れるかですが。そのお手本ですね。ねっとりとうまい。

③金目鯛 皮目だけの炙り。

④赤身
⑤中トロ
⑥すなずり お訊きしたら、おいしい疑問が氷解しました。築地の名門マグロ問屋から入れていたんだ。

⑦こはだ

⑧れんこ鯛 上品な味わいが身上ですね。

⑨あかすえび 海老で一番好き。

⑩赤貝

⑪ほし鰹 これ絶品です。

⑫さわら

⑬しめ鯖

⑭のど黒蒸し  これが今日一。

⑮北寄貝

⑯くえ

⑰生いくら

⑱あら

⑳穴子

*カステラ、玉子焼き

*お椀

*巣蜜もなか  これだけを食べに行く価値がある絶品もなか

おなかいっぱい。ごちそうさまでした。滞在中、もう一度おじゃまします(笑)。


(2015年4月2回目 再訪)

宮崎滞在6日目の昼。

宮崎に来た初日に訪問した一心鮨。明日はもう千葉に帰る日です。最後に、どうしてももう一回一心鮨で食べたい。大将の木宮さんの顔を見て帰りたい。この前来たのと同じ週ですから、おそらくネタはあまり変わっていないと思いますが、それでももう一度心いくまで食べてみたい。

予約して訪問しました。やはり、来てよかった。素晴らしさを再認識しました。すごいです。宮崎にまた戻ってきますが、またここには2度来たいですね。その時を楽しみにして。大将、マネージャー、ありがとうございました。

*わらび白あえ
*竹の子天ぷら

①いさき
②甲いか
③あかすえび
④赤身づけ
⑤トロ
⑥いわし
⑦こはだ
⑧さより
⑨赤貝
⑩あじ
⑪金目鯛
*あわびへそ

⑫あわび
⑬車海老づけ
⑭かつお
⑮毛蟹
⑯うに巻
⑰穴子
*おわん
*カステラ
*味噌キャラメルアイス

やっぱりすごい。★5しかない。

(2015年4月 初訪)

宮崎に着いてすぐランチタイム。

スケジュール的にはこの日の夜もヘビー級のディナーを控えていて、本来なら明日明後日に伺いたかった一心鮨光洋。しかし、それらが貸切と定休でこの日のランチを逃すと4日目まで待たねばならないと言う状況でした。なら、絶対に初日に行くしかない。このために宮崎に来たのだから。

駅前から店に向かって歩きます。途中に大きな公園があって、桜がほぼ散った下では花見のバーベキューが。気温26度のアウトサイドでビールもはかいったでしょう。店に到着。りっぱな料亭のような作りです。入口から見ると、ホールはテーブル席と長いカウンター席がゆったりと配置され、すでにお客さんは食事の真っ最中。個室も数があって、さすがに宮崎を代表する寿司店です。

マイレビュアーさんと合流の予定でしたが別件があるというので、話を通してもらっていました。大将とマネージャーにご挨拶して、大将の正面の席に案内されます。

『暑いですねえ。』と言いたくもなるんです。今朝、千葉の拙宅を出発した午前5時の気温は7度でした。およそ20度の気温差って、香港やマニラに着いたような感じ。瓶ビールをお願いします。おお、サッポロの赤星。一気に大将との距離感が縮まり、つまみからお願いしました。

*炊き合わせ
 春らしい香りと出汁の旨さで楽しめるアミューズ。山葵菜、たけのこ、うど、わらび、タラノ芽、鯛の真子。目の前に置かれている寿司皿や遠目で見えているワイングラスなど、五感で楽しめるようにきっちりと策が講じられている印象。

*新生姜のがり
 塩漬けにして辛み補正された新生姜を酢漬けにしたもの。あまり出くわさない味ですが、こういうガリもアリだと思います。お代わりしました。

①金目鯛
 金目が甘味を持ち、旨さがガツンときた最初の握り。熟成ばやりの昨今ですが、大将はブーム以前から熟成はじめネタの旨みを引き出す手法を取り入れて今更にもう一段先に行こうとしてます。鮮やかな味の広がりに思わず唸りました。

*シャリ食べ比べ
 今までも何回か寿司屋さんで経験させてもらっているシャリ食べ比べ。過去のものがすべて赤酢と白酢の差を味わう趣旨でしたが、この日は驚きでした。握りの差だけで味わいと変える。硬く握る、柔らかに握る、じゃないんです。握り方の工夫で寿司酢がかくも変わるものなのか。簡単に言えば手の中でアルファ化させる。

*生とり貝お造り 塩もよし。
*鰹お造り
ここでの大将のマジックは自家製の醤油とかなり多めのワサビを豪快に混ぜてそれを食するというもの。鰹の味が鰹ではない新しい味に激変してます。鰹も塩を使った下ごしらえで旨みが引き出されていて。

②いさき
③あおりいか 包丁の入れ方で旨みがはんぱない。
④アカス海老
こんな海老を食べたことがありません。味が濃くてコク味が深い。これも単にイキがよくて新鮮なアカス海老をのせているのではなく、塩水で下ごしらえの処理を施した後昆布締めにして旨みをマックスに。味への探求心と努力には頭が下がります。大きな料亭のようなお店をお客さんで埋めるという難題をこの宮崎で実現していく。並大抵の努力ではないとは思いますが、経験と創意と情熱なんだなと思います。

⑤あおやぎ 写真を見るだけでもう一度食べたい極上ネタであることが分かります。
⑥赤身づけ 中トロとあわせて、那智勝浦産。
⑦中トロ 熟、包丁ともに完璧。

⑧しめ鯖 薄く切った3枚付。 酢と煮切りを目的に応じて何種類か使い分けるやり方はまさに大将の真骨頂。江戸前から学んだものをそのエッセンスだけを残して独自の寿司道を切り拓いていく迫力を感じます。
⑨こはだ
⑩あわび これは、もしあれば絶対に食べてもらいたい逸品。あわびの概念が変わります。
⑪車海老づけ 一番独自性を感じたのがこの一貫。銀座のほとんどの店が茹でたての車海老で旨さをアピールしますが、まったく別の手法で茹でたてよりも更に旨みを引き出してます。⑩同様、あれば是非。

まだまだ食べたかったのですが、夜も控えておりますからここで止めていただきました。滞在中時間を作って再訪したいと思ってます。

*お椀 30種以上の魚から出汁をとった濃厚なお椀。
*味噌キャラメルアイス 地元の希少味噌を工夫してのデザート
*カステラ

大将、マネージャー、再会たのしみです。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
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4位

座屋 (高知橋、蓮池町通、高知駅前 / 日本料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2015/12訪問 2016/02/03

胸キュン、高知の珠玉座屋のおもてなし料理とおもてなしハート。

(2015年12月 再訪)

3日目の夜にお伺いして感銘を受けた座屋。これ以上の店は高知にはないと確信して最終日6日目の夜の予約をお願いしました。3日後です。席を確保していただき、再び座屋で食事ができることになりました。

1回目よりもまたもう一段上のおもてなしの心をいただきました。

1回目と料理がかぶらぬように、店長が細心の注意を払って仕入れ、そして調理までがらりと入れ替えて来ました。このおもてなしの心、なかなか他では経験することができません。たった一人の客のために、と感激のしっぱなし。メニュー構成で店長が苦心していたことはスタッフの方からお聞きしました。貼り付けた写真を見ていただけれ一目瞭然ですよね。

この日はカウンターに常連さんらしき他のお客さんも食事をしていて、料理ごとの説明はいやでも聞こえてきます。ああ、それって3日前にジブンいただきました、ということの連続でしたから、ジブンのお料理が同じ週の2回目の配慮だということが分かったんです。

この日も最高の料理で信じられない値段。使った金額の表示がおおざっぱすぎますが、実際は1万から数百円出ただけですから。前回は9000円でした。この内容の料理、接客、もてなしのココロでこの値段。満点以外には考えられません。

ありがとうございました。近くに行ったらまた寄らせていただきます。

最後に、この日の料理を記します。

*先付 鳥取産香箱水晶和え 水晶=水晶文旦

*お造り 本かつお、さわら、剣先いか

*焼き物 のどぐろ酒焼き

*揚げ物 西山きんとき(土佐きんとき)、鱈白子  

*炙り 赤座海老 塩、雲丹焼き

*蒸し アマダイ蕪蒸し

*炭火焼 美麗豚酒粕漬け

*ご飯 土佐ジロー、ぶりトロ焼き、塩、焦げ

*デザート りんごアイス


(2015年12月 初稿)

高知滞在3日目の夜は、一番楽しみにしていた座屋のディナーです。

毎月の各県食い倒れ遠征。最近は6泊7日が定着してますが、他県の場合およそ5,6軒の店は予約して行くんです。今回の高知遠征で予約を入れたのはここ座屋だけ。ワタシから見ると、高知市のお店の中で突出した全国区のお店ってここ座屋くらいしかないんですよね。あとは、いいお店。エクセレントがつかないいいお店。それでも全然いいので高知に来たわけですが、ちょっと寂しい気もしてます。

何故名店が育ちにくい風土なんだろう、と今回ずっと考えてましたが。ワタシが出した結論は、もっともっとの旨いもの追及よりも酒がメインで酒のアテがあればいい。とそんな風土ではなかろうかと。地元の方の意見をお聞きしたいですね。

さて、ビールをお願いした後いよいよコース開始です。カウンター席の中央に腰かけ店長とスタッフからいろいろと説明を受けながらの食事。お客さんとの距離感もすばらしく、それでいて温かいホスピタリティ、上質なサービスはさすがですね。高知、四国の食材を中心に創作的な感覚も持ち合わせた懐石料理。ここ高知本店で培ったノウハウ、実績をベースにして神戸、銀座、スペインとチャレンジングな出店は何よりも自信の表れと見ました。

*レンコンすり流し
 鶏出汁、鶏スープが味のベースになっていてそこに醸造調味料で奥行きを出していくレンコンのすり流し。今まで食べて来たレンコンすり流しとは全く違う味わいに驚かされました。器もすばらしい。ここからすでにテンションマックス。申し訳ないですが、高知の料理屋さんの中では断然断トツのクオリティです。じゃあ日本の中ではどうなんだということもあって銀座に勝負しに出店したのでしょう。

*お造り 
 驚きの2段構造の外には鹿児島産歯鰹の藁焼き。先日鹿児島に行ったとき初めて歯鰹を食べましたが、マグロのような脂ののった非常に旨い魚であることを知ってます。それが、藁焼きで出されてにんにくで食べる。もうこたえられませんね。わさびも静岡産を使っていてぬかりはないです。
 上のお造りを食べると下の段になる玉手箱。出てきたのは室戸産金目鯛の昆布締めと愛媛産の鯖。上質な魚、高知に来て初めていただきました。

*焼き物
 長崎産ぶり。運ばれてくるときから身がぷるぷる動いていて、旨いオーラ出まくり。合わせたからし菜も存在感がありました。

*揚げ物
 四万十川の青のり天。小さく揚げて重ねて配膳。これも食べたかったので二重丸。うつぼ唐揚げと大きな川海老の唐揚げ。ウツボも大物で実に旨い。

*香箱の甲羅詰め
 我がふるさと鳥取産香箱の甲羅詰め。これが大好きで、冬に金沢に行けば必ず食べますし、行かないときは銀座の鮨太一でこれを目当てに寿司を食べに行きます。先日も行ったばかり。まさか高知で食べれるとは。実は香港の三ツ星寿司店でも空輸のものを食べたことがあり、サプライズで食べると旨さが倍加するのは言うまでもないでしょう。

*徳島和牛ロースト
 ここで一転して肉になります。これなんですよね、一流の店は。後日海鮮居酒屋でこの流れでいただきましたが、魚も肉もよりおいしく感じられます。

*土鍋炊きご飯食べ比べ
 これがすごかった。この店のスペシャルティ。ご飯のおいしさをつくづく感じる幸せ時間です。太陽を一杯浴びたコメの旨さも出色。穀物臭がたまりません。
そのまま→土佐ジローのTKG→塩で→おこげ
 もうたまりません。

*デザート

と言うことで、味も見せ方もホスピタリティもサービスも全部を総合しても満点でしょう。この日は3日目の夜ですが、最終6日目の夜に席があるかどうか確認して、最後の夜にもう一度この至福時間を堪能してから高知を離れたい。予約の確認をしていただき、店長、スタッフのかたにお礼をもうしあげて店を後にしました。

  • お造り 本かつお、さわら、剣先いか
  • 焼き物 のどぐろ酒焼き
  • 炙り 赤座海老 塩、雲丹焼き

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5位

らんぷ亭 (宮崎 / 洋食、ヨーロッパ料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2015/04訪問 2015/11/23

初稿のタイトルは、3700件目のキリ番特別レビューは宮崎のらんぷ亭。極旨洋食とフレンチの見事な融合は稀有の存在。

(2015年11月 再訪)

宮崎滞在4日目の夜は、これも楽しみにしていた再訪必須御三家の1軒、らんぷ亭です。キリ番にあげてから半年ぶり。

ここもぴんころ地蔵さんと一緒ですが、まあ、とんでもない幸運な出会いが。宮崎の食をリードし、これと思った店を永年にわたって叱咤激励して実力店にまで育てあげてきた天ちゃんにお会いできたのです(敬称略)。すでにこの店のレビューでカルガモなどご親戚の方と食事をされていたことをUPされてますが、いやあ想像通りの素晴らしい方でした。カルガモもごちそうになり、シェフにワインをお願いしたら、先ほど天ちゃんに素晴らしい1本を開けましたので、ご一緒にいかがですかって。うえ~ん、とうれし涙。

*キッシュ
 確かにキッシュですけど、世の中で言っているキッシュのイメージからはほど遠く。ねっとりとコク味が口の中に広がる逸品。皆が口をそろえて絶賛する何を食べてもおいしい、がここでも。

*諸塚産猪ロースのロースト
 この日のお目当てがこれ。豚は猪の末裔?でしたっけ。猪の旨さは豚の比ではないと言われてますが、これを食べれば一点の曇りもなく納得するでしょうね。過去食べて来た猪の感動を今再びイン宮崎でした。

*盛り合わせ 
 これがすごいんです。シェフの感性の凄みが全部出てる自家製なんとかの一通り。ハム、サラミ、パテ、リエット、白レバームースなど。これだけのレベルで揃う店ってそうはないでしょう。

*小林産梶並農園野菜の小さな農園
 前回もいただきましたが、野菜が野菜じゃないほど旨い。今回の遠征でも梶並農園をおじゃまして焼き椎茸をごちそうになりました。無農薬で育てた野菜がどんだけ旨いか。高名なシェフたちが梶並さんの野菜を求めて全国から来ることがその品質レベルを雄弁に物語っていると思います。これ、必食です。

昼はみやちくでステーキ、夜はらんぷ亭で美食三昧。宮崎ってなんてとこなんだ(笑)。

今、気がつきましたが、ああ、ハッピーバースデーやってもらえばよかったあ。


(2015年4月 初稿)

宮崎物語第29章&最終章。

ジブンが7年近くも食べログにレビューを書き続けてこれたのも、この100件のたびにやってくるキリ番レビューのモチベーションがあったからこそだと思ってます。ココロから驚くような料理、短いながら料理人との濃密な会話、生きている実感を味わえる特別だった時間。

そのことをいつまでも残したい気持ちでレビューにしてキリ番に据える。そういう作業をしたいがために、毎日のようにレビューを積み重ねると言っても決して過言ではないです。99件のレビューがないとキリ番には到達できません。

そのくらい、ジブンの中ではキリ番を重要視して謂わばライフワーク。食べログの自己紹介プロフィールの中には、1軒目から100番ごとの店を挙げてます。これがジブン史です。そして、また1軒、今日新たに付け加えることができて幸せな気持ちです。

この4月。今年では、広島、香港に次いで3回目の遠征に選んだ宮崎。すでに28件のレビューでいかに素晴らしい土地だったかを紹介してきました。永年やっていますから、ああこの店はキリ番クラスだな、と食べている途中で感じます。こんなこと今までに経験したことがありませんでしたが、遠征中このお店の他にキリ番にしたかった別のお店が2軒もありました。

一心鮨 光洋、そしてみょうが屋。豊かな自然の恵みを背景にすばらしい料理を提供するこの2軒も間違いなくキリ番級だと思います。今回の遠征でいろいろサポートしてくださったマイレビュアーのぴんころ地蔵さんとみち☆こ♪さんのお蔭で質の高い料理に出会うことが出来ました。

この場を借りてお礼の意味を込めて書き留めたいこと。それは上記の2軒やこのらんぷ亭など、ここまでのレベルに永年にわたって引き上げてきた宮崎の天ちゃんさんの存在です。料理人は食べ手の関わりでどんどん成長していくことを目の当たりに見た6泊7日の宮崎遠征でした。天ちゃんさんが、もしも、他県の在ならその県の何軒かのお店も同じ道を辿ったと想像できるようなリーダーシップ。おかげで宮崎に行けばおいしいものが食べられる、ことが分かりました。

天ちゃんさんの存在を知ったのは、実は東京の極一流店でのレビューで。ジブンも興味がある店の何軒かで名前を見つけ、博多のお店でも。ナニモノ?(笑)。東京、博多で一番の料理を知っていてそれを基準にして宮崎の店を。食材で勝る宮崎のお店がどうなっていくか。一夕一朝ではできませんが、ちょうどいい時のめぐり会いでした。

さて、前ふりで1000文字になってしまいそうなんで、そろそろ本題に(笑)。

宮崎で最終の6日目。次の日には帰らなければなりませんので、後悔しないように絶対に行きたい店に行く!という不退転の気持ちです。ランチは一心鮨 光洋で至福の17貫。もう夕食が食べれなくてもいいやと思っての全力投球です。夕方には、フルーツ大野で南国フルーツ。この流れから、夕食は遅い時間にらんぷ亭の予約を入れてもらいました。

駅前のホテルから、いつものようにてくてくとお店まで。おなかが空きませんので2往復でもしたい気持ちです。お店はすぐに分かります。階段を昇って中2階のお店の前に。一呼吸して静かに扉を開けます。

おおお。こうなってましたか。実にいい感じの空間ですね。時間の流れに洗われて雰囲気が出てます。調度品や什器や椅子テーブルなど、懐かしさと温かみを感じる空間。夕食のピーク時間は過ぎているはずですが、店内にはテーブル席にもカウンター席にもお客さんがいて、みなさん、笑顔笑顔笑顔のシアワセナな顔をして笑ってます。

お店に話をしてもらっていましたので、カウンターのシェフの前に案内されます。ご挨拶して着席。シェフもまだまだ出てくるオーダーに忙しく対応してますが、少しの時間を見計らっていろいろ話をしてもらいます。さ、何をいただこうか。昼の寿司がまだ尾を引いていて、そんなには食べれませんが。

と言いつつ、ビールを頼んだ後とりあえずの1皿が出てきます。え~、ウニですかあ?すごい!

*日南どれウニと人参のコンソメジュレよせ
 ウニもまじうまですが、このジュレがすごい。人参がこんなにうまいなんて。上品なジュレと極上の生うに。いやあ、一気に食欲がわきました(笑)。

それじゃあ、ってシェフに相談します。

『実は、このフランス産骨付き仔牛ロースト(2人前)が食べたかったのですが、一人じゃあ無理ですよね。』

『いやあ、ダイジョウブですよ。食べたいものを言っていただければ、作らせていただきますから。』そうなんですね。このお店の懐の深さ、シェフの料理の引き出しの多さと技がこの店のウリでしたね。

よかったあ。一人では無理だとあきらめて、それならタンシチューにしようと思ってきてましたから。

カウンターの隣の席では、青年が二人でうまそうなものを食べてますよ。カニクリームコロッケ、いいなあ。他のテーブル席からのカニクリームコロッケのオーダーが入ります。そして、あっちゃあ、ビーフシチューまでも。ぐやぢい。

メニューをもう一度見ていると、れれれ?

パスタとかシチューとか和食系とかに交じって、こんなもの見つけました。

『あのお、失礼ですが、シェフはフレンチのご出身ですか?』

そうですとの答え。実はメニューの中にリエットを見つけたんです。すごい!とんかつからリエットまで。こんなお店ないですよ。

*小林梶並さん小さな農園(無農薬)
 新鮮で安全でおいしい野菜の代名詞、梶並さんのサラダです。農園仕立てで出てきます。どれも異次元の野菜といった感じでシェフ特製のピューレと土に見立てた調味料で。パワーがもらえる逸品です。

*わらび土佐煮
 こういう和食もすっごくおいしいです。料理はレシピではなくて、センス!

ワインはシェフのおススメをお願いしました。料理に合わせて出していただきます。

*川南豚のリエット、田舎風パテ、白レバームース 盛り合わせ
 リエットをお願いしたら、せっかくですのでパテや白レバーも食べていってくださいということで盛り合わせをいただきました。これも実に旨かったです。このお店は単に料理の幅が広いだけではなく、どの料理も完成度が高いところを伝えたいんです。何を食べてもおいしいとマイレビュアーさんたちが口を揃えて言うのもよくわかりました。

*フランス産骨付き仔牛ロースト
 ついに焼きあがりました。特製ソースと共に供されます。きれいなピンク色。肉質もよさそうに見え、実食。おおお、忘れてた!これって、ブルターニュ産の乳呑み仔牛の肉ですよね。まだ乳しか口にしてない肉ですので、牛肉のイメージではない極上の肉です。リブロースですね。いやあ、頭の中でこのメニューと”ブルターニュ産の乳呑み仔牛ロース肉”のことが結びついていませんでした。食べてみればすぐに分かりますが。

これこそ、望外の喜び。相談して食べてよかったああ。頭の中にブルターニュがあれば、絶対絶対オーダーしたメニューでした。しかもこの値段!

こういう店が宮崎にはあるんですね。ハンバーグもパスタもとんかつも宮崎牛のスタミナ焼きも宮崎であがった魚のカルパッチョも、全部全部食べたい。まさにキリ番にふさわしいお店だと思いました。また次回楽しみにお伺いします。ジビエもいただきたいですね。

と言うことで3000文字を超えたキリ番レビュー。いつもご愛読ありがとうございます。次のキリ番目指してがんばりますので、よろしくお願いいたします。応援ありがとうございます。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
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6位

季節料理 なかしま (白島(広電)、家庭裁判所前、新白島(JR) / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2015/01訪問 2015/01/29

3500件目のキリ番レビューは広島季節料理なかしま。職人肌の店主と気配りの女将が醸し出す極上の時間。

楽しみに行って来た広島遠征です。

究極の目的は、ミシュラン広島特別版でいきなりの三ツ星で掲載された季節料理なかしまで食べることでした。

聞く及ぶところでは、この三ツ星は多くの驚きで迎えられ一番驚いたのはお店のご夫婦だっと。その後、いろいろな評が目に飛び込んで来ましたが店と料理だけは実際に現場に足を運んで自身の五感で感じる以外それを知る手段がありません。いつかは行ってみたいと思っておりました。

キリ番も近づいておりましたので、OKならキリ番に抜擢、OKでなければもう一軒それに代わる店もちゃんと用意しておりました。キリ番に穴を開けるわけには参りません。

結論。お二人のもてなしの心、大将の職人技、研究熱心さに惚れ込んで帰って来ました。文句なしの満点、星五つです。

受章したとき、店は大将と女将さんとバイトの3人でやっていたそうです。訪問した時が8年目。よくぞお店を支えてきた常連さんには感謝です。こういうお店の良さをちゃんとわかるってオトナの感覚ですね。二人がやってきたことが間違っていなかったとミシュランはひとつのご褒美でしょう。

女将さんといろいろ話をさせていただきましたが、以後は、お店を始めた時の心でミシュランの★は忘れてお客様をもてなせばそれでいいんじゃないですかと言ってきました。もちろんお二人には十分分かっていることで、大将もジブンは不器用ですからと静かに笑っていました。

35回目のキリ番ですが、いつまでも記憶に残る店だと思います。季節が変わって料理が変わったらまたお伺いします。

お料理の方は、この日の献立を見て写真を見れば、その素晴らしさの一端は伝わるかも知れませんね。どれも手が込んでます。よく考えられています。基本のなかしまのお出汁がすばらしい。

*かにのしんじょ椀
聖護院でカバーをして蓋を開けた瞬間にはあれ?と思わせておいて、聖護院をとりのぞくと中から、ああ、としんじょが出現する仕掛け。兎に角お出汁がすごい。味と香りに酔いますね。どの食材も特級品。器までも古伊万里だったり特注品だったり。さぞかし立ち上げは大変だったと思います。

蟹はもちろん原木しいたけも感激の旨さでありました。

*お造り なかしまオリジナル造り醤油で
おいしいおいしいと食べきってしまい、写真がありません(笑)。結構なボリュームでした。特大わさびは広島吉和産。
・瀬戸内産平目
・よこわまぐろ
・福岡産さわら焼霜
・島根産水イカうに巻き
・瀬戸内産赤貝

*蓮根まんじゅう
岩国産蓮根。なかしまのスペシャルティで女将さんが詳しく説明してくれました。手が込んでます。蓮根料理をこれほどおいしいと思ったことはありません。

*蒸穴子
厨房にはお手伝いが一人入ってますが、それでも大変です。かなり仕込みで追い込んでいる感じですがそれでも料理の種類は多いし、手が込んでます。これを大将一人でやっていたんですね。驚異です。まあちょっと旨すぎ。穴子料理屋に行かなくてよかった。

*いのしし炙り
ダイスキな猪をここで食べることが出来るとは。めっちゃ旨かった。5倍食べたかった(笑)。

*とらぶぐぶつ切りポン酢
皮もいろいろと混ぜてとらふぐすべてを味わう感じ。瀬戸内の食材の一級品をすべていただいた感じです。しかも、一番おいしい料理法で。

*のどぐろの塩焼き
新春の盆に乗せたこの日のメインかな?のどぐろも大ぶりで満足この上なし。

・牡蠣の葱焼き
・白子の茶碗蒸し

・かぶらからすみお粥
もうしわけない、すまんすまん、と言いながら珍味をずっと食べ続けて。

・酒粕プリン
最後まで完璧ですね。今回は12000円のコースでしたが、この値段でいいんですかと。食べ歩きでまた一つの素晴らしい店、素晴らしい料理人に出会えて、幸せです。だからやめられません。元気な限り続けていこうと考えております。

と言うことで、無事3500件目を通過できました。いつもご愛読ありがとうございます。

(余談ですが)
最近、過去行った香港のレストランを最近の4渡航分だけ順次載せてます。そろそろ静かになった香港に行く予定をしており、混乱しないように行く前にすべて終わらして出発するつもりで懸命にUPしてきたのです。が、ちょっと間に合いませんでした(汗)。

食べログ海外版が始まったときに即刻UPしておけば迷惑をおかけしなかったのですが。

と言うことで、今回香港に渡った瞬間から、過去のものはストップさせてリアルタイムの記事になります。ますます混乱させてしまいますが、2015年の香港も味わっていただければと思います。

  • のどぐろの塩焼
  • 牡蠣のねぎ焼き
  • 蟹のしんじょ椀

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7位

カイノヤ (朝日通、天文館通、市役所前 / イタリアン)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2015/05訪問 2015/06/01

鹿児島物語第20章。世界レベルのシェフの才能で一度勝負してほしい。舞台は、あえてずばりパリ!

鹿児島滞在5日目の昼食。

鹿児島行きを決めてから、シェフのブログをずっと追いかけてました。6月初旬にイタリアに行くんですね。ジブンも6月下旬にイタリア食い倒れを画策していて人ごととは思えず激励を兼ねて訪問しました。

タイミングがよかったようで、出発前の準備、心の準備も含め、ちょっとてんやわんや気味。ワタシよりもイタリアのことをずっと知っているシェフですが、そこは殿に仕えるジイヤ的老人のワタクシ。岡目八目で、シェフにひとつ深呼吸をしてもらうつもりでいろいろな意見交換をさせていただきました。一見の客の分際で、・・・・、いつものことです(笑)。

さて、この日はじっくりとお料理をいただきながら寛いだ時間を過ごさせていただきました。まさに、聞きしに勝る才能ですね。何がすごいって、その独創性でしょう。これは、多くの他のシェフには申し訳ないですけど、持って生まれた感性の問題でいくら努力をしても感性をある程度以上は研ぎ澄ますことはできません。

ではそういう才能あるシェフの料理を進化させるのはどうすればいいか。方法はひとつだけ。

簡単です。まだ知らない未知の領域の食材、空気、土地、調味料、酒、客に遭遇させることで才能がもう一花開くと考えます。シェフはまだ若いですから、勝負できる年齢にあると思います。慎重に準備を進め、3年くらいの有期でもいいかも。その後のシェフ人生で絶対にプラスになることは目に見えてます。

どこに行くべきか。パリ!イタリアではない、パリ。

さて、この日はどんな料理だったでしょうか。肉コースとペアリングワインをお願いしました。ワインはどれも当を得たものでしたが、上手に説明できないので割愛。

*鱧のフリット
 まさかの鱧。おいしかったあ。前の月?に蕎麦屋で鱧の天ぷらをいただきましたが、ズッキーニやドライポルチーニといった食材に囲まれると旨かった鱧の天ぷらの上を行く料理になるのですね。

*じゃがバター風ビシソワーズ
 これも傑作でした。ビシソワーズを役者にするため、バターのジェラートと胡椒のエスプーマを引き立て役に配して。じゃがバター風に仕立てましたと説明を受け、まんまメニュー名に拝借。お店の一つのスペシャルティのようですね。

*ホワイト&グリーンアスパラ蒸し焼き
 そもそもが旨いアスパラの饗宴。まさに素材の味を引き立たせる減圧加熱調理?でしょうか。ここなんですね。東京まではこれでいい。パリではもう100度くらいひねってほしいのですが。舌が違う人種をひとまとめに唸らす調理って。

*サドルバック種チンタセネーゼ
 豚がメインでした。これも低温調理で、さくさくとした食感はまさに豚のステラマリス。牛より旨い豚があるんですねえ、と思わず膝をたたきなる逸品です。すっとナイフが入り、肉自身も切られたことに気がつかないナイフを落とすだけの摩擦レス。
イタリアでもトスカーナだけに行く旅行を計画している身としては、現地で食べるモノがひとつ増えた感じです。

*第一のパスタ 手打ちパスタ ピーチ 新にんにくヒューチャリング
 出来るイタリアンシェフはパスタがべらぼうに旨い。ピーチ、好きなんです。なかなか出てきませんけどね。トマト味のパスタは基本好きではないのですが、この味はウェルカムでした。

*第二のパスタ 稚鮎の焼きリゾット
 稚鮎をミキサーにかけてリゾットを調理。それを焼いてカットしてスープで食べると言う趣向。鮎の味がダイレクトに口の中で広がり、めっちゃおいしい鮎茶漬けやね。こういう感覚を感性と呼んでいるんです。

*カイノヤティラミス
 楽しませていただきました。黒糖アイスとごろごろメレンゲ。

この日は、たまたまランチはひとりだけ。鮨匠のむら、に続いてここでもひとり。何かある?(笑)
 
ゆっくりと話が出来ました。才能が余ってるシェフ、と言った印象。たぶん、どんな称賛を受けてもまだまだ真価を見せられていないもどかしさがあるのでは。その真価の全貌っていったいどんなになっているのかご本人も気がつかないほど大きいと感じました。パリで店を始める。狂いそうなほど悩みながら、気がついたら今まで見たこともない水面上の世界が見えてきた。

ジブンは老い先永くないですが、シェフがもう一皮むける姿と料理を見たいと思います。そのために長生きしなきゃあ。

  • 鱧のフリット
  • ホワイト&グリーンアスパラ蒸し焼き
  • サドルバック種チンタセネーゼ

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8位

みょうが屋 (宮崎、南宮崎 / 焼肉、ホルモン)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2015/04訪問 2015/11/25

宮崎牛を食べつくす狂喜乱舞は希少部位からホルモンまで。実力は絶品家庭料理の技でさらにプラスという凄腕調理人。

(2015年11月 再訪)

宮崎滞在5日目の夜はお待ちかねだったみょうが屋さんです。

先日、バーオークでばったりお会いした時はどなたなのか一瞬戸惑いましたが、厨房に入ると入るとさすがに一流調理人のオーラがまぶしい。

昼に続き夜もぴんころさんがお友達の航平カットクンを連れて合流してくれました。

飲物はおすすめの蕾千本桜。お奨めに従っていれば一番おいしいもの、一番いいものが出てきます。ここでは、なまじ自己主張しない方が正解です。千本桜、うま~。

最初は刀根鶏のモモ焼と手羽先上げ。若鳥がおいしいか地鶏がおいしいかというお話をマスターから聞きます。ものすごく博学なマスターで完璧なアンサー。その場で刀根鶏を検索してみると二代目の優しい笑顔がUPされてました。とことんこだわった宮崎の名品。マスターが焼くところを立って見てましたが、たいしたことはやってないです(笑)。

ほぼレアに焼いてカット。大皿に載せてお召し上がりください。見るからにうまそうですが、食べたらもう旨いもんてもんじゃない。旨すぎる。同行の二人は20歳代のバリバリですから、もたもたしてるとなくなっちゃう(笑)。堪能しました。手羽先は名古屋風甘辛の味つけ。これまた絶品すぎます。これは銘々が皿でもらいましたので、ゆっくり。

魚もすごいんですよ。入手先を教えていただきましたが、よくそのルートからと思える貴重品です。きはだは大きなブロックからカット、シマアジに酷似しているナンヨウカイワリとともに今宵の肴に。

そして、これは通販でも見つからなかったあおりいかの沖漬け。真いか、するめいか、ほたるいかでもおいしい沖漬けですよ。それをあおりいかで作ると言うなんというぜいたく。どこかに売ってませんか?

サラダ。一緒に食べたのなんでしたっけ(笑)。この辺記憶が飛んでます。

肉も食べたいようね、って誰かが言ってくれて。ああ、ありがたや。マスターがブロックを見せてくれました。こんなの初めて見ます。原価もこっそり訊きました。すごいなあ。全国のくいしんぼさん。宮崎にはとんでもない店がありますよ。そしてステーキ!焼き方も教えてもらいました。へ~え、手が込んでます。ただ焼くだけじゃあないんだ。焼きあがってこれも奪い合い(笑)。

そして〆はオムレツ。特製デミグラでいただきます。食べる前に、おおおおお。同行の二人、お店に居たお客さん、マスターもスタッフもおかあさんまで、ハッピーバースデー行列さん。大きな声で歌ってくださいました。みんなみんなありがと、うれしかった。

このオムレツも絶品以上。引き出しの多いマスター。お忙しい中ピンポイントで狙ったお店の食べ歩きも迫力満点。是非東京でお会いしたいですね。


(2015年4月 初稿)

宮崎初日の夜。

宮崎入りして早々のランチが一心鮨 光洋。そして、夜がみょうが屋さんという極楽シアワセ旅行です。店を選ぶのに宮崎は分かりやすいです。天ちゃんさんとぴんころ地蔵さんというお二人のマイレビュアーさんが、おいしい店のおいしいものを果敢に攻めて紹介してくれているからです。お二人のレビューを拝見していれば間違いない。嗜好もジブンと似てるようなんですよ。

というみょうが屋さん。とびっきりの宮崎牛が食べれるということで、ぴんころさんに言わせれば神であると。

昼でもかなり食べましたので、予約時間を少し遅らせていただきました。予約時間よりも少し早目に到着し入店。カウンター席に案内されます。マスターにご挨拶して。生ビールを頼んでいるところに3人が入店してきて。ここでぴんころ地蔵さんと会うことができました。仲間のお二人も同席。ガチ暇人さんと piipiiunkodaoさん。先日ぴんころさんのハッピバースデーをした仲間ですね。

でも、三人は焼肉ではなく、普通の食事(笑)。これが実にうまそうでした。焼肉が表に出てますが、実は家庭料理のたいへんな優良店だったんですね。毎日のようにここに来る、というのも分かります。その日の食材で食べたいものを言えば、極上の家庭料理が食べれる。めっちゃポイント高いです。

さて、ジブンはお目当ての宮崎牛ざんまい。

*お通し
この煮込みが旨かった。肉のエキスたっぷり。

*さがり、厚切りタン
最初からテンションが上がります。さがりを食べましたが、違う。全然ちがう。いつも食べてるさがりと同じ部位とは思えません。いい肉はどの部位でも旨い。そして、厚切りタンもうっとりするうまさ。アメリカ産、オーストラリア産、和牛の牡と雌の違いを訊きました。マスターは博識でもあるし、情報も新しい。いろいろな話を聞かせてもらって楽しい食事でもありました。

*肩ロース、ともさんかく、サーロイン
とろける旨さ。コク味の強烈さ。癖のないさらっとした牛脂。この組み合わせも甲乙つけがたいすばらしい肉でしたね。一番おいしいところをちょっとずつ出してくれるこのコースこそ神ではなかろうかと。こういう食べ方っていつも望んでいるんですが、なかなかやり方もよし、肉もよし、という店に当たらないんですよ。宮崎牛でこのシステム、ありがたい。

*カルビ3点、野菜盛り合わせ
内心、ご飯と食べたかった(無理ですけど)。悶絶カルビ。もうこの時点で★4.5以上は確定。

*せんまい、ハツ、小腸
内臓系ホルモンもすばらしいです。ホルモンって枝肉以外は全部ホルモンと言うので、タンもホルモンなんです。大阪のやまがた屋山形店主に教えてもらいました。ぐにゅぐにゅ系ホルモンも大満足。

*チャーハン
ふふ。もうどうする、ってくらい旨い!にんにくとかつお節でアクセントをつけていて、味が深いです。食べ切れずにテイクアウェイさせてもらいました。今朝冷たくなったのを食べましたが、ぜんぜん旨い。街の中華屋さんの旨いチャーハンとは一線を画し、ピラフライクと言えなくもない。これで、とどめの満点でしょう。

*デザート 不知火(日南デコ)
デコポンですが、甘くて濃くてうまかった。

*ぴんちゃん、ハッピバースデー特製フレンチトースト
カウンター席に座っていたご本以外の5人もご相伴にあずからせていただきました。めっちゃうま。作るところの一部始終を見ておりましたが、本格的ですね。ショートカットがない。特製牛乳やメープルシロップやシナモンを惜しみなく豪快に使い。

店名の由来などもお聞きして、いやあ、住宅地にぽつんと灯りが灯るこのお店。宮崎の奇跡かな。


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9位

鮨 生粋 (摂津本山、岡本、深江 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2015/09訪問 2015/10/11

4100件目の特別キリ番レビューは、神戸にある鮨生粋。旨い寿司と大将との会話で癒されます。

2015年9月の神戸遠征の時お伺いしました。

最寄りの駅がジブンにはなじみのない摂津本山というところです。一度では名前が頭に残らず行く前に会ったマイレビュアーさんには、たしか播州にある寿司屋を予約してるんですとか言ったような記憶があり。随分遠くまで行くんですね、とか言われました。(笑)

摂津本山は神戸駅から15分ほどで行ってしまう小さな駅です。商店も駅前に少しあるくらいで店まではてくてくと住宅街を進んで行きます。店の付近にも商店はありません。粋な寿司屋の意匠にふさわしく、道路から入口までもアプローチを設えて店に入る前に期待度が高まる工夫がされてます。

入口から入ってつけ場がある部屋に入ります。いやあ、最初からテンションがあがる店の作り。白木のカウンターがまぶしく、その高さがちょうどいい。やや低めのカウンター席は何か広々とした感じでジブン的にはベストな寿司を食べる環境だと思いました。店に品があります。

つけ場には大将がひとり。ご挨拶をしてからいろいろな話をさせていただきます。このときはちょうどお客さんもいなくて、じっくりと話をすることができました。静かな口調で話す大将。予約の段階でコースを言ってありましたので準備の方もできるところは進めていたのではないかと思います。最初から最後までよどむことなく、非常にスムーズな流れで楽しく食事をすることができました。

神戸遠征では結局何軒の寿司屋に行ったのかなあ。今思い出してみると8軒だと思いますが、調べたわけではないのであてにはなりません。それぞれの寿司屋には個性がありますし、出される寿司もさまざまですが、やはりこの店の料理と寿司は永く記憶に留めたく、少し時間が経過してしまうのは承知でキリ番にすることを決めていました。

ビールのあとは、料理からスタートです。

*泉州水茄子
 みずみずしくて爽やかな水茄子でのスタート。野菜からスタートする、水茄子も入っていた寿司屋に行ったことがある、と記憶を辿れば、4000件目の大台キリ番に指名した群馬のさいとうでした。キリ番2回連続で水茄子というのも何かの縁でしょう。

*鰹藁焼き、鯛
 最高の味わいを、ちょうどよくちょっとだけ。この分量がいいですね。これが粋ということ。最後まで食べると、この量の良さがよく分かります。

*蒸しアマダイ
 繊細な味です。このように、一番の旬なものを少しずつちょうどいい量を味わうコースがすごくいいです。今思い出しても最高の至福時間でした。

*うなぎ

*蒸しアワビ

*ジュンサイ

*鮎一夜干し

*みょうが海苔巻

お料理はここまで。いかにじっくりと話が出来たか想像できると思います。これ以降は握り。思わず東京で修業されましたかと訊いたくらい、実に旨い江戸前寿司でした。もうすぐミシュランガイドブックの2016年度版が出ますが、2015年度版ではこの店は二つ星。ふさわしいと思いました。寿司のラインナップを最後に記して、4100件目のキリ番レビューとさせていただきます。

いつも応援ありがとうございます。

①けんさきいか

②赤身づけ

③中トロ

④新子

⑤煮はまぐり

⑥生いくら

⑦赤ウニ

⑧ムラサキウニ

⑨のどぐろ

⑩はも

⑪穴子


*玉子焼き

*お椀

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10位

名山 きみや (市役所前、朝日通、水族館口 / 寿司、日本料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2015/05訪問 2015/06/07

3800件目のキリ番特別レビューは鹿児島物語最終章。名店への大きな一歩を踏み出した名山きみや。

鹿児島滞在の最終日の夜。

不思議なご縁で、連日満席の名山きみやに予約が入りました。

先般の宮崎旅行ですっかり気に行って2回もおじゃました一心鮨 光洋。先代を継がれた4人のご兄弟の内、次男三男が鹿児島でお店を始めたことをお客さんの会話から聞きました。その時はぼんやりと、鹿児島に行く機会にはお店に行けたらなあとそのくらいの気持ちでしたが。

実際は、鹿児島県のどこの街に店を構えたのか、名前は何というのか、何も訊かずに宮崎を後にしました。今振り返って当時の心理を告白するなら、ひとつは鹿児島市内でなかったらがっかりするから訊かないでおこう。そして、もし一心鮨にいたときに予約をお願いすれば連絡してもらえたと思いますが、偉くもないのに万一特別な待遇で迎えられるのもジブンらしくないと。

なまいき言わせていただけるなら、この3800回続けて来たレビューは、ごく普通の一般人の視点で捉えた日記物語であることを自負してます。会社の金で飲食するとか仕事がらみの接待でとか札束で予約をねじ込むとかの立場では書いてません。光洋で予約を入れてもらうこととは、全く次元の違う話なんですが、コネライクという点でちょっと。オトコの美学と言わせてください。

ジブンで、自力で、鹿児島に行って店を調べて、予約が取れなかったらしょうがないじゃん。普通の人が普通にする手順です。

鹿児島入りしたのは日曜日。ホテルに入って、PCを立ち上げ、宮崎・一心鮨光洋・鹿児島・新店で検索開始。

すぐに分かりました。ついでにcainoya塩澤さんの指導の件も(笑)。

その場で電話します。かくかくしかじかなんですが、今週金曜までに入れてもらえる席がありますか?

よかった。最終日の金曜。18時半にお店に来てくださいと。電話を置いて何時間も経たないのに、宮崎のぴんころ地蔵さんからメール。予約取れたんですか?うらやましい、って。宮崎の人はココロが熱い。お店までは歩いて5分のホテルに泊まっていたのも縁でしょうか。

翌日、同じ名山堀にある焼鳥の鹿児島ひらくに直接予約に行った帰りに名山きみやに寄って、お二人にご挨拶しました。これで金曜日はにこにこ顔で行くだけ。

名山きみやにて。

素晴らしい食事でした。濃密な3時間。もともと素地があるお二人ですから、店が垂直立ち上げなのは承知してましたが。一成さんと一樹さんがとびっきりの料理でもてなしてくれた3時間。4月1日にオープンした店とはとうてい思えないグレードの高さ。

しかし、お二人もこれで満足しているのではないと思います。まだまだ上がある。伸びしろがある。いったんはどの店にも引けを取らない内容を確立させての船出だったと思いますが、まだお若い二人のこと。次の手を考えているに違いありません。六本木龍吟を目標にと言う方もいます。

鹿児島旅行。

いろいろありました。最後に名山きみやで締めくくれたのも何かのご縁。お店を出たあとも、お店からも宮崎からもお礼の電話をいただきました。お礼を言うのはこっちなんですけど。このお店を3800件目のキリ番レビューに選ばせていただきました。

*鹿児島茶 あさつゆ アペタイザーに抽出茶。静かにスタート。
*ほたて 磯辺焼き 海苔も特別なこの磯辺焼き。反則やないか(笑)。
*生さくらえび かき揚げ 風味をより強烈にするラスト炙り。勉強になります。
*伊勢エビ、鱧、夏野菜
*紅海老、あずきはた
*赤うに
*新玉ねぎすっぽんスープ、じゅんさい
*真鯛白子燻製
*トビウオなめろう

①こはだ 熟成5日目
②こはだ 熟成2日目
 
*フォアグラ茶碗蒸し
*かます 木の芽焼き

③赤いか
④春日鯛
⑤トロ
⑥のどぐろ
⑦いさき
⑧生とり貝

*土鍋ごはん
*自家製わらびもち マルサラ
*ふかむし あさつゆ

何ともすばらしい一大絵巻でした。

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