サムゲタン専門店、土俗村。
当店は観光名所の一軒で、日本人のお客さんも多いお店です。
サンゲタンは、韓国の地鶏のサムゲタン、烏骨鶏のサムゲタンがある。
どちらもボリュームたっぷり。
味わいはシンプル。
サービスで朝鮮人参酒がつきます。
フリーサービスのカクテキ、キムチが旨い。
別注した当店のパジョン(ネギチジミ)は、口に合わず終いにて。
ところで。。。サムゲタンを味わう我々の隣の客が黒い料理が運ばれてきた。
「あれなに?」
「烏骨鶏じゃないかな?」
と、
「薬はいりますか?」 とスタッフ。
「薬?」
「えっ? 薬? 薬って。。。オッタタンだ!」
「オッタタン?」
「手につくと腫れる植物、日本語でなんていうんですか?
「手につくと腫れる植物?」
「そう、黒いやつ」
「黒い? 漆?」
「あっ、それです。漆で煮た鶏です」
「えっ?・・・ え~~~~~~~~~~~~~~~~~!
オッタタン。。。漢字にすると “漆鶏湯”。
烏骨鶏に漆を加えて煮込んだ料理。
体質改善に効果があるとされる田舎で作られる家庭料理だそうだ。
漢方薬では使用される漆ではあるけれど、漆の傍を通過するだけでもかぶれる人がいるくらる強烈な特性を持つ漆を一般家庭料理に使うとは・・・
オッタタンを注文すると、「薬は入りますか?」 と店のスタッフが尋ねてくれる。
アレルギーの人が口にすると、軽い症状でも全身が腫れるとか?、重症症状に陥る人などは入院あるとか?、それほど強烈な料理ゆえ、オッタタンを扱う料理店には、食前に飲む抗アレルギー剤が用意されているのだそうだ。
それも凄い話だ。
「ジゲンさん是非味わってみてください」
「ちょっとヤバイでしょ」
「もしアレルギー起こしたら、顔が2倍くらい膨れます」
って・・・
もちろん味わってみたかいのは山々だった。
が、翌日帰国するし、仕事もあるので、まさか入院なんてことになったら洒落にならないので、この度は断念。
この日は隣客のオッタタンを眺めるだけにした。
それでも、漆の香りが漂ってくるほどの料理だ。
次回、韓国滞在時間に余裕がある時までの持越しテーマになった。
初めて味わうことを躊躇した料理に出合ったのだった。
残念!
オッタタン、食べてみたいな~