オビキンさんのマイ★ベストレストラン 2017

勝負ランチ

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

料理って、必ず地域の風土や歴史にルーツを持っていて興味深いです。一時代の商業的成功で終わらない、超時代的な料理との出会いが楽しみですねー。昨年もそんな料理たちとたくさん出会いました。
また、お店の姿勢も美味しさのひとつです。美味しけりゃいいわけじゃなく、気遣いや活気があるお店がやっぱりいいんです。
今年もたくさん、ごちそうさまでした!
そしてレビュアの皆様、昨年も大変お世話になりました。私の支えになっているのはレビュアの皆様の励ましだけなんです。
心より感謝申し上げます。皆様のレビューもまた大いに参考にさせていただきます。本年もよろしくお願いいたします。

マイ★ベストレストラン

1位

おかもと鮮魚店 (下関 / 居酒屋、海鮮、食堂)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2017/08訪問 2017/09/14

圧巻のネタと驚愕の安価、名店「鮮魚 おかもと」。

★殿堂メニューが多数あります★
 下関の夜。その名が全国に知られている「おかもと」に来ました。海鮮好きなら避けて通れないお店です。
 お店に入るとまず圧巻のクーラーケースとご対面です。どれが何という魚だか全くわからないほどの、魚貝ぎゅうぎゅう詰めのケースです。もうテンパッてしまいます。ムーンウォークの足取りで席へ向かいます。

 席にもメニュー表はありますが、ケースまで戻って「これと、これ」という頼み方もできます。確かウニ、大トロ、ふく(=ふぐ)、くじら肉があったのは覚えていますが、ここは冷静なツレに見に行ってもらうことに。
 しばらくしてツレがもッドテ来ました。噛んだ、戻って来ました。どうやら「のどぐろ」を「煮付け」でお願いしてきたそうです。しかも、1,100円だとっ。ツォハッ!でかした!

 さてお刺身を…と思っても、あのクーラーから選ぶとキリがなさそうなので、盛り合わせでいただきます。あとは「関サバ」!瀬戸内海の幸!

「刺身盛り合わせ」。
 11種類も盛られていました。これで一人前1,000!参りました。鯛、鰤、鯨、かんぱち、鰹、鯖、鮭、蛸、烏賊、謎の貝など。それぞれは小ぶりですが、これだけオールスターが揃えば大満足。すべて捌き立て。新鮮プリプリ。

「関さば」。
 背と腹あわせて20切れも!脂ノリノリ。まろやか。歯応えグンバツ。これは食べておかないと損しますよ。美味いっ!

「のどぐろ煮付け」。
 このサイズでこのロープライス。で、うんまい。魚そのものが甘い。だから出汁は甘さ少し控えめ。肉厚で食べるところがたくさんあってなお嬉しい。幸せ。
 せっかくなので山口の地酒「獺祭三割九分」をいただきます。安くないですよ。お、米の味!濃いぞ。なるほどこういう味なのか。ジャズな感じです。ある程度日本酒を飲んできていないと、良いと云われる理由がわからない味です。グイグイ飲んだらだめですよ。チビチビいくほうが美味しいですよ。

「ふぐ唐揚げ」。
 たぶん刺身で食べても美味しいんだと思いますが、旬ではないことを考慮して唐揚げにしてもらいました。というのは負け惜しみで、予算面の問題です…。こちらも身が厚く、ホクホクです。もちろん解凍ではないはず。だから水っぽくありません。

「うに」。
 無理を言ってハーフサイズでお願いしたら、苦笑いこそなかったものの「わかったよっ」てな感じで柵をばっさり半分にぶったぎってくれた模様。ありがとうございます。私は赤ウニを食べた事がないので、これが赤かどうかわかりません。バフンの味ではないので、紫の可能性が高いです。もしかしたら赤かも…いやわかりません。紫っぽい味です。
 経木のような薄いヘラでゴッソリご飯にのせる習慣があるようですが、ご飯はないので海苔にのせていただきます。ここでも貧乏臭い食べ方をしてしまいます。写真の通り、チョボッとずついただくんです。これも、美味いですねえ。

 まだ旅は初日。財布事情もあって今日はこの辺でお勘定です。いきなり至福の海鮮タイムでした。瀬戸内と日本海の両方の幸をいただけるのが山口県の魅力です。いやあ、安かった美味かった。ごちそうさまでした。

最寄駅 JR山陽本線「下関」(山口県)

  • 関サバ ¥1,500
  • のどぐろ煮付け ¥1,100
  • うに ¥時価(ハーフでおそらく¥1,500程度)

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2位

うを徳 (東向島、曳舟、京成曳舟 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2017/04訪問 2017/04/23

憧れの「うを徳」。素敵な夜になりました。

★殿堂メニュー 幸コース ¥9,500(税込)
 永き苦節を越えて初めて「うを徳」の暖簾をくぐりました。年に数度の贅沢です。席は、奥の座敷テーブルは使用せず、カウンター6席。先客2名がすでに舌鼓をうっています。もの静かな若旦那が丁寧に接客して下さいます。今夜は若旦那に時間を委ねたいと思います。
 先付けは「穴子の骨焼」。静かな滑り出し。添えられた藻塩、これが最後まで重宝する逸品です。

「新潟糸魚川こごみ、余市あん肝スモーク」
「京都塚原の筍、小柴の墨烏賊」
 立て続けのカウンターパンチにいきなりダウン寸前です。なんでしょう、このピュアな美味しさは。土と海の幸の融合。日本のトラディショナル。久しぶりに頬がキュッとする感じになりました。美味いーっ!あん肝、ブォーーノっ!筍と烏賊なんて、ミント和えですよ。まいりました。

「京都菜の花酢味噌、サワラの藁炙りニンニク醤油」
 なんというビジュアル。貫入青磁の器に、トロ鮪と見紛う鰆。脇侍はエメラルド色に輝く菜の花。抑え気味の酢味。鰆が纏うニンニク醤油の宴。美味すぎて目をつむるしか表現方法がありません。
 
「京都塚原の筍と奈良のフキのお椀」
 落ち着きを取り戻すお吸い物。我に返ります。いえ、このお椀も上等です。興奮冷めやらぬお椀です。

 ここで登場した醤油皿に注目です。伊万里焼ですが、なんとバルタン星人とウルトラマンの図柄です。このユーモアが「うを徳」にはあるんです。楽しませてくれますね。

「大分とらふぐ白子ポン酢かけ」
 黒と金の艶やかな器に、純白の白子。表面を覆う幕の弾力。中の身の甘さ。なんだーーこれ。こんな白子って、あるんかーい。最強やないかーい。いつまでも熱いのもいい。もう…あと一回しかダウンできないぞ。すごいぞ、うを徳。

「屋久島の鰹の炭火炙り、東京のウドきんぴら」
 志野焼の白釉の器に、これまたトロ鮪と見紛うカツオの赤い肌。脇侍は若草色のウド。きんぴらの概念、覆されますね。気持ちがチンピラみたいになります。ウドの名産地として名高かった武蔵小金井生まれの私、今はどうなんでしょうね。そして、カツオの炙り。屋久島のカツオとはあまり聞いたことがありませんでしたが、これは驚愕のカツオです。なんという上品な脂。舌でトロけてなくなっていく、しとやかな質。ああ。もう。

 ここまででも充分満たされたのに、ここからがいよいよクライマックス。寿司9貫の波状攻撃の始まりです。もうダメ、これ以上ヤメテ。

「那智勝浦のまぐろ中トロ」
 まるでライブで一番盛り上がる曲をオープニングで使ってしまうもったいなさを感じるファン心理の逆手をとるスタートです。最後にアンコールでお願いしたいネタです。でも、受け入れるしかありません。どれ。…。……。………。言葉にすれば放送事故となります。写真で察していただければ幸いです。こんな美味い食べ物が世の中にあったのか…。

「明石の鯛 塩とタレ」
「竹岡のサヨリ」
 もう私の拙い解説は逆効果かと思われます。とにかく、写真から読み取っていただければ幸いです。

「浜名湖の鰻小丼」
 どうしてこのタイミングでそんなところを攻めてくるの…。気持ち良すぎます。酢メシで鰻もハジメテ。これ、降参です。鰻、美味すぎです。

「まぐろ大トロ」
 どうしてこのタイミングでそんな攻撃をしてくるの…。私が一番感じるトコロを…。大トロは最後にして欲しいのに。見て、この肌を。感じて、この味を。おおおお。すげえ。解説不可能。

「淡路の鯵」
「有明の小肌」
 鯖の光り輝く肌。締まった身。江戸前鮨の真骨頂。

「まぐろ赤身」
 ここで定番の登場ですか。ものすごい流れです。なんという弾力か。赤身を食べてるんだか自分の舌を食べてるんだかわからなくなります。

「羅臼の馬糞雲丹」
 最後はバフンウニです。手巻きで登場です。苦み?ありません。甘いだけです。ただ甘いだけです。感動のフィナーレです。

「いばらきのシルキースイーツ焼き芋おきなわマンゴー長崎オレンジ」
 デザーーート。普段酒の席ではまったくデザートなど食べませんが、見るからに美味しそうなのでパクリ。うーーん。マンゴーってこんなに美味しいんだ…。芋も、まったくモッサリしてなくてサッパリしてます。おざなりな。形式的なデザートではありません。最後まで、本気。世界遺産の「和食」のプライド。

 料理も器も、一級です。このクオリティとボリュームに対する価格も驚愕です。記念の夜、素晴らしいお店と出会いました。東向島「うを徳」、いい思い出ができました。ごちそうさまでした。

最寄駅 東武伊勢崎線「東向島」(墨田区)

「うを徳」ホームページ CLIC → http://ameblo.jp/maguro39/

  • 那智勝浦まぐろ大トロ
  • 浜名湖の鰻 小丼
  • バルタン星人の醤油皿

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3位

フィオッキ (祖師ケ谷大蔵、成城学園前 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2017/11訪問 2017/11/25

ここは北イタリア ペッリチェ渓谷。ドラマティック「フィオッキ」の夜。

★殿堂メニュー 鴨、大麦、ポルチーニ茸のミネストリーナ
 今夜はちょっと背伸びして祖師ヶ谷大蔵「リストランテフィオッキ」さんにおじゃましました。店内は暖かい雰囲気で家庭的な空気が漂います。さすが名店、照明のルクスが絶妙です。ウェイトレスさんも対応が丁寧です。

 予約時に「ヴァルド派の郷土料理コース」でお願いしました。そのヴァルド派について説明がありました。中世のイタリア、小さな町で宗教的相違による迫害を受けたヴァルド派は北イタリアの山岳地帯の渓谷に追いやられ、住み着いたそうです。素朴ながらイタリアの原風景を想像させてくれる料理が期待出来そうです。
 また、オリーブを育てる文化がないので、料理にオリーブオイルは使わないそうです。

「バーニャカウダ」
 なんだこのソースは!これは美味い!いきなりこうきたか。クルミ油を使用しているそうです。このソースだけでビール一本いけます。

「鰻とパプリカ、赤ワインのテリーヌ、ハーブのサラダ」
 ハーブたっぷりです。ちょっと苦手な葉っぱもありますが、カンゾウのパウダーとハチミツが助けてくれます。

「信州鱒のコンフィパンチェッタ巻き、胡桃オイルとフランポワーズヴィネガーのマイオネーゼ」
 信州で時間をかけて育った鱒だそうです。身が引き締まっています。マヨネーズ、おいしいですね。

「鴨、大麦、ポルチーニ茸のミネストリーナ」
 なんだこのスープ!芳醇な香り!香りだけで日本酒一合はいけます。キノコの香り、甘い大麦、そして柔らかい鴨肉。毎日昼ご飯はこれだけでOK。究極のダイエットフードかも知れません。ミネストローネの概念、覆りますよ。これは美味い。

 ソムリエがワイン初心者の私にもすごく丁寧に1本1本説明して下さり、おいしいワインをいただくことができました。白も赤も、お好み通りに提供してくれます。ワインて、美味しいのは美味しいんですね。

 シェフの堀川亮氏が挨拶にきてくれました。堀川シェフ、美味しいですよ、美味しいですおー!

「岡山の山羊のチーズのニョケッティ、野菜のインティンゴロとタイムバター」
 コロッとしたニョッキと野菜が、チーズなどで和えられた料理です。説明は受けたのですが、一体想像がつかない料理です。ただただ、とにかく美味しいだけです。こんな食感なかなかないですね。味の解説は無理です。美味いっ!以上。

「スッパ・バルベッタ」
 ヴァルド派が住んでいるピエモンテ州の「ズペッタ」という料理です。スッパは、この地方の方言で「豚のスープ」、バルベッタは「短いひげ」。グリッシーニ、キャベツ、チーズなどを層にしてグリルしたものです。長~いグリッシーニの見た目から「豚のヒゲ」とも呼ばれているそうです。グリッシーニとはパンの一種らしいですが、パスタかマカロニのような質感です。
 スープということですが、グリッシーニが全て吸ってしまい、液状ではありません。ナツメグが大量に使われていて、人の1年分のナツメグをこの一皿で消費できます、とのことです。しかしナツメグの味は前面に出しゃばらず、複雑な香りのソース?スープ?です。キャベツがいい味出してます。これももちろん美味しい!

「仔羊の藁包みロースト、ヴァルド派の農家料理」
 キター、豪快な肉料理。ほぼ生肉の様相です。家庭のストーブの火でじっくりじっくり時間をかけて藁包みで焼いた、というより炙った羊肉です。傍のココットには灰が入っていて、中からポテトが丸のまま出てきました。これもじっくり熱を加えているそうです。
 ヒツジ、美味い!表面は熱で焼けていますが、中まで火が通っていないので、レアです。骨も手で持ってしゃぶりつきます。まるで獣のように肉に食らいつきます。「はじめ人間ギャートルズ」の「マンモスの肉」を思い出しますね。白ワインから、またビールへ乗り換えます。これ、ビールでしょう!

「ドルチェ」
 柚子づくしのお口直しです。アイスと果実のブレンド。柚子はちょっと苦手なので、顔を酸っぱくさせて食べきりました。

「ペッリチェ渓谷の情景」
 標記の品名で提供されたのは、
 山羊のミルクのビアンコマンジャーレ、木苺、ブルーベリー、ヘーゼルナッツのジェラードとプラリネ、甘草(カンゾウ)のシロップ煮。険しいながらも生き生きとした生活の場「ペッリチェ渓谷」を表現した荒々しいデザートです。

「小菓子とカフェ」
 エスプレッソと共に小さなシューが。すでにお腹一杯なのですが、頑張っていただきました。基本的に、スウィーツは私には不向きな料理なんです。飲兵衛なので、甘いお菓子はちょっと…ね。

 いやあ、お腹いっぱいです。フレンチやイタリアンのコース料理でお腹一杯になることは珍しいのですが、おそらく原因は、生の羊肉をしゃぶり尽くして満足した後にボリュームあるデザートの3連発、だと思います。
 特筆は、ミネストローネ、スッパ・バルべッタ、仔羊の藁包みロースト。とりわけミネストローネ。これは美味かったなあ。もっと食べたいなあ。
 サービスもさすがでした。ウェイトレスもソムリエも、声がいいんです。なんとなくうっとりしてしまいました。

 ヴァルド派の郷土料理、堪能しました。満足!わざわざお見送りしていただいた堀川シェフ、ごちそうさまでした。美味しい夜、いい記念日となりました。

最寄駅 小田急線「祖師ケ谷大蔵」(世田谷区)

「Fiocchi」ホームページ CLIC → http://www.fiocchi-web.com/index/

  • 仔羊の藁包みロースト
  • 鴨、大麦、ポルチーニ茸のミネストリーナ
  • スッパ・バルベッタ

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4位

青竹手打ラーメン 日向屋 (富田 / ラーメン、餃子)

1回

  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.9
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/05訪問 2017/05/20

佐野ラーメンを知らずに今まで何をしてたんだ俺は。

今日の一品 チャーシューメン ¥850
 まずは行列情報から。日曜日。私の到着は開店20分前の10:40。駐車場は最後の1台空き、滑り込みセーフ。座席数30に対して、自分は20番目。何とか一回転目入店ゲットかも。11:00、のれんが出ます。列は60人ほどになっていました。
 ありゃっ。私の前の家族連れもアウト。座れたのはおそらく16名。中を確認すると、4人テーブルに2人掛けがほとんど。計算上、60人の列は4回転で全員入店できるわけです。
 開店から35分後、中へ案内されました。つまり待った時間は55分。以上、行列情報でした。

 朝起きて突然「佐野ラーメン」モードに突入。佐野ラーメンとは何なのか、どのお店が美味しそうなのか一気に調べあげて、安車に飛び乗り、北東へハンドルを切りました。突発的確変です。

 目指すは佐野が誇る人気店「日向屋」。こちらのマスターは、同じく佐野ラーメンの大御所「田村屋」ご出身だということです。その繊細な匠技を堪能したいと思います。
 カウンターから厨房を望みます。マスターの、ダイナミックな平ザルの湯きり。スープのいい香り。早く早く、もう待ちきれませんて。

「チャーシューメン」。5枚の柔らかそうなチャーシューの間から、3〜4本のメンマが恥じらって見えます。麺は見えません。レンゲでスープをすくいます。なんと麗しい透き通った黄金色。
 豚骨、鶏ガラに、牛スジの甘みをブレンド。そして鰹節と鯖節。広がる宇宙。ギャラクティカマグナム!!なんだこのスープは!美味すぎるっ。佐野の方達は、いつもこんなラーメンを食べているのか。確かにあっさりサッパリのスープですが、底が見えない深みというか、強さがありますね。旋律はシンプルなのに心を揺さぶるベートーベン「運命」のような。

 麺をいただきます。佐野ラーメンは手打ち。青竹を足ももに挿んで全体重をかけて延ばす、あの光景です。なので不揃いな麺が特徴ですが、こちらのはまあまあ太さがそろっている方だと思います。そして…食感!これもすごいっ。モッチモチでツルッツル。こりゃあ美味いっ。平打ちも正解。噛み応えバツグン。青竹手打ちは、パフォーマンスじゃない!あれじゃないとこの麺ができないんだ!

 チャーシューは豚バラロール。なんて甘さだっ。脂身も多いのですが全然しつこくない。スープと麺にものすごく合う味です。この三位一体攻撃、ジェットストリームアタック!チャーシューが美味しいと思ったのは久しぶりです。佐野、恐るべし。

 で、もちろんスープも全部飲み干して完食です。すべてが完璧です。何かだけが特化して美味しいのではなく、全体の足し算引き算のバランスが完璧です。いやすべてかけ算ですね。三次元の立体攻撃です。いやあ。参りました。正直、佐野ラーメンをナメてました。恐れ入りました。

最寄駅 JR両毛線「富田」(栃木県佐野市免鳥町)


  • チャーシューメン ¥850
  • チャーシューメン ¥850
  • 澄んだスープ

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5位

ベンガル料理プージャー (町屋駅前、町屋、荒川七丁目 / インド料理、インドカレー)

1回

  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 3.9
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/09訪問 2017/10/07

都電往き交う清秋の日足。昼餐は町屋「プージャ」にて。

 魅惑の酒場が多い町屋。陽が高い町屋を歩くのは久しぶりです。今日はベンガル料理「PUJA(プージャ)」へ訪問です。マンションの中庭側の地下1Fにありました。張り切って開店5分前に到着しましたが、誰も並んでいなくて拍子抜け。結局食べ終える直前まで他にお客さんは来ませんでした。

 店内の座敷では、お店のお嬢ちゃんがお人形で一人遊びをしていました。しっかりしたお子さんで、外のトイレの場所まで教えてくれました。ありがとうね。

 今日のカレーは「チキンカレー」「えびのスパイシーカレー」「ひよこ豆カレー」。欲張って全部いただきます。ライスは+100円でバシュモティ(バスマティ)ライスにしてもらいました。
 じっくり作っています。配膳まで15分ほどかかりました。期待が持てます。

「チキンカレー」は骨付きと骨なしの2ピースのチキン入り。ん?何だろうこの味…。これはっ!何だかわからないけど、美味いっ!スパイスの解析なんて到底できませんが、甘さ、辛さ、コク、キレすべてを持ち合わせています。この味は初めてだぞ。その辺のインド料理屋とは全然違います。オリジナリティ高いです。どちらかというと甘いかもしれません。辛さを演出するだけがスパイスではないと再確認させられます。深い味です。これは美味い。

 ちなみにバスマティライスはホロホロと崩れます。バスマティとは香りの女王という意味だそうです。ベンガルの最高級の香り米、とメニューには書かれています
 質感だけでいえば、日本のライスが粘土なら、バスマティライスは砂のようです。このバスマティライスがいいですね。カレーを軽くさせてくれます。

「えびのスパイシーカレー」は、なるほど辛いです。海老はプリプリに反っくり返ったのが2ピース。うーん、美味いスープだ。最後の一口はこのカレーで締めよう。

「ダルカレー」ももちろん美味い。柔らかく煮込まれたひよこ豆たちが、胃袋にやさしく溶け込んでいきます。今まであまりダルカレーの違いって感じた事がなかったのですが、これは、いい。

 予定通り海老カレーでフィニッシュです。なんと後味のいいこと。食後のデザートなんて絶対いらない。いつまでもこの後味の余韻に浸りたい。

 ガッツリいただかせていただきました。なんとまあ美味しい昼メシだったこと…。ベンガル料理の底力、しかと胃袋に納めました。

 都電が行き交い活気溢れる商店街、台風一過の清秋の昼。町屋にプージャあり。

最寄駅 JR・都電荒川線(さくらトラム)「町屋」(荒川区)

「PUJAプージャ」facebook CLIC → https://ja-jp.facebook.com/Puja.Bengali.restaurant/

  • 海老カレーとダルカレー セット ¥1,100
  • 海老カレーとダルカレー セット ¥1,100
  • チキンカレー¥900

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6位

米山 (赤羽岩淵、赤羽 / ホルモン、もつ焼き、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2017/11訪問 2017/11/03

人気にはワケがあるんですねえ。絶品もつ焼き、赤羽岩淵「米山」。

★殿堂メニュー ハツ ¥300
 急がないと!赤羽から競歩のフォームで歩きます。祝日前日。17:40に到着。さあ並びは何人⁈
やった。私は5人目でした。1回転目のプラチナシートゲットです。

 さて18:15、開店時間です。今夜は5分遅れの開店で18:20に入店です。本郷「もつ焼きじんちゃん」は奥から詰めて座るのですが、ここは好きなところに座って行くようです。カウンター内ではご主人がお一人で切り盛りします。飲み物はシャリキン系が人気ですが、まずビールを頼んで、落ち着いてオーダーを組み立てます。

 「じんちゃん」と違ってご主人が温和で丁寧なので落ち着くお店です。オーダーは紙に書いてカウンターに置いておくだけで、あとはご主人が順番に料理を提供するシステムです。串焼きの提供は今はやっていないので、各人の前にある鉄板で自分でモツを焼きます。

 最初にマカロニサラダなどで時間をしのいで待つ、というスタイルではなくなったようで、はじめから肉が提供されます。お椀で供されます。逆に煮込みやマカロニサラダは最後に提供されました。ただ最初の料理の提供まで、入店から20分以上はかかります。お酒はチビチビやりましょう。

 本日いただいたものは…(提供順に)

・鉄板焼き
 「タン」¥300
 「レバ」¥300
 「ハツ」¥300
 「チレ」¥300
 「やわらか豚ハラミ」¥300

・アラカルト
 「マカロニサラダ」¥380
 「あっさり煮込」¥570

・串
 「つくね」1本¥200
  (2本縛り)

・ビール¥620
・レモンハイ¥470

 1皿は、串に換算すると2本半くらいの量です。
 肉はどれも絶品です。新鮮なもつばかり。どうやって仕入れているのか知りたいなあ。全部肉厚でお値段以上の価値あり。そ・し・て、美味いっ!
 特筆は、「ハツ」、「あっさり煮込」、そして「つくね」。これらは食べておいた方がいいですね。煮込みのスープの味ときたら!つくねの塩加減ときたら!ハツの新鮮さときたら!東十条「埼玉屋」の大将には申しわけありませんが、同等の高品質もつは、ここにもありましたよー、大将。

 腹一杯です。ああ美味かった。また来ます。ごちそうさまでした。

最寄駅 JR「赤羽」・メトロ南北線「赤羽岩渕」(北区)


  • 左「チレ」¥300 右「ハツ」¥300
  • 左「ハツ」 右「チレ」
  • やわらか豚ハラミ

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7位

立食い寿司 根室花まる 銀座店 (銀座、日比谷、有楽町 / 立ち食い寿司)

3回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2023/05訪問 2023/05/07

口内で弾ける北海道「立食い寿司 根室花まる」銀座店。

 5月2日はまぐろの日。さてこちらは通し営業なので半端な時間に飲みたくなったらいつもここです。ごく自然に足が向きハッと気がけば並んでいます。根室花まるは店によってクオリティが違いますが、ここは北海道以外の店舗では最高SSランクです。

 カウンターに独り客が入るスペースがあっても、先に2人客が並んでいれば順番通り待つシステムです。8分ほど並んでついに席へ案内されました。席と言っても立ち飲みです。

 両隣が独り女子。珍しい現象に勝手に気もそぞろ。まあこんなオープンな銀座の立ち食いでこのオッサンにロマンスが生まれるわけはないので、気を引き締めて集中して寿司を楽しむことにします。しかしよく食べるなあ女子たちも。

●白身三貫 ¥790
・青ぞい
・とろびんちょうまぐろ
・熟成平目昆布締め
40円お得セットです。

●いわし ¥190
 肉厚。脂がのって甘い。
●たらば蟹ふんどし ¥370

大将が「シャリがなくなっちゃったよ…この桶にそっちのちょうだい」ともう1人の板さんに懇願。この時大将から名言が。
「シャリがなければ闘えません。」
その通り。刺身屋ではなく寿司屋ですからね。私たちも一緒に闘っていきましょう。もっと食べて大将を困らせましょう。

●炙りとろサーモン 焦がし醤油 ¥190
●炙りえんがわ 焦がし醤油 ¥190
 サーモン、美味っ。えんがわ、最強っ。

●ぐるむきぼたんえび ¥370
 ぐるぐると巻かれた、剥きぼたん海老。優しい甘みを湛える贅沢な一口。
●紅鮭筋子醤油漬け ¥270
 文句なし。口内で弾ける北海道。

さてそろそろ締めます。
●とろにしん ¥190
 これも肉厚。にしんで甘みを感じるなんて珍しいことです。
●中トロ
 私はコースじゃない限り、いつも中トロで締めます。一番好きなものを最後に食べる習性です。邪道、素人、貧乏くさい、などと言われようとも、中トロで締めるのです。だって美味しいんですもの。

 今夜も至福の30分。時間単価にすると廉価ではないのかもしれませんが、花の東京・銀座にてこんなリーズナブルでハイクオリティな寿司屋さん、他にありませんよ。いやあるかもしれませんが私はここが好きです。根室万歳。
 ごちそうさまでした。GWのいい思い出となります。
 3月になって3回目の「交通飯店」、これまでの2回は大行列で諦めてしまいましたが、あと3日で閉店という今夜、どんなことがあっても諦めないで何時間でも待つと強く決意して臨んだ今夜! 店頭には「夜営業は25日で終了しました」の表示。…ということは! もう2度とあの店内に踏み入ることが出来ないことが確定しました。あばよ、チャーハン…泣

 この街を出ようと思い、新富町へ。しかしまた新富町でチェックしていたお店3軒に立て続けにフラれてしまいました。トボトボ歩いて北上し、再び身分不相応の街、銀座へ。月末なのであまり高価なお店には…。

 そこで思い出したのが、東急の地下! あそこならそれほど財布を傷めずに心を満たすお店が!

 根室花まる! やった、誰も並んでいない。カウンターご空いています。コロナ禍で客足が遠のいているのかしら…心配…というのは建前で本音はカウンター空いててラッキー!です。

 壁一面に書かれたり貼られたりしている今日のおすすめを、漏らすことなく頭で復唱していきます。そして本日の大まかな流れを組み立てます。先頭バッターは赤身、そこに白身や貝を交互に当てはめながら、いつすじこを投入するか、トリは……などとゲームプランを整えます。

 コロナ禍は口頭ではなく紙に書いて渡すオーダーシステムになりました。その方がこちらもテンパることなく間違えずにオーダーできます。

●野村産 ほたて白子握り ¥190
●本鮪赤身 ¥190
●道産 平目昆布〆 ¥370
●えんがわ ¥120
●炙りさば ¥190
●とろにしん ¥190
●紅鮭すじこ醤油漬け ¥
●道東産 春ほっきひも ¥270
●天然キングサーモン ¥270
●本鮪中トロ ¥370

以上、本日のベンチ入りメンバーでした。特に後半の並びは美しい。いや、美味しい。一つひとつの解説などいりません。チームとして最強ですから。

 オーダーしてから出てくるのが速いから、客の回転も速いです。滞在時間は大体20分から30分。
 私も長居せずお会計。それが粋。ごちそうさまでした。北海道、ありがとう。魚介たち、美味しく生まれてきてくれてありがとう。
今日の一品 炙りえんがわ ¥194
 札幌「根室花まる西野店」の、ド肝を抜く回転寿しのクオリティに驚いた昨夏。その根室花まるの味が立ち食いで楽しめると聞いて、銀座へやってまいりました。数寄屋橋交差点の「東急プラザ銀座」のB2Fにありました。実は前回訪問時は長蛇の列であきらめましたが、今夜は平日の17時ちょうどの訪問で、席が空いていました。よしっ。
 ビールを飲みながら、落ち着いて壁メニューとテーブルのメニューを交互に血眼で見ます。落ち着け落ち着け。まずは…推しメニューで攻めましょう。いや、貝でいくか。
「活北寄貝」。こ、これ、美味い。こ、この価格でいいのか!?いいぞいいぞ、根室花まる。さすがだぜ、根室花まる。
「トロにしん」。網走産。推しメニューです。新鮮ですねえ。焼きにしんは少し苦みがあって、それが美味しいのですが、苦みなし。トロですね正に。
「黒瀬のぶり」。宮崎県志布志湾産。これも推しです。うん。肉厚でぶりぶり。だからぶりなのだ。さすがぶりトロですな。志布志恐るべし。
「しまあじ」。ここで頭を冷やすためにさっぱりシマアジです。困ったときのシマアジです。好きです、シマアジ。
「炙りえんがわ」。おお。おおお。ほのお。こっれっはっ、美味いっ。脂が多いだけだったり、または半分凍っていたり、のえんがわが多い中、これは絶妙のノリ。炙ったということもありますが。炙って何が悪い。むしろ「魔法をかけた」というべきでしょう。えんがわ、愛してます。
「真だら昆布〆」。浜中産。釣りものだそうです。キュッと引き締まっていますが、口の中で崩れ落ちていくソフトさ。
「あぶらがれい」。根室産。本場ものです。名前ほどあぶらぎっていないのがいいですね。さっぱりした脂感。焼いても美味しそうです。
 さてクライマックス。「炙りトロサーモン」。もちろん、ノリノリ。美味いさ。特に言う事ないくらい。
 ラスト、「本鮪トロ」。ラストサムライ。いわずもがな。あっというまに舌でとろけてなくなってしまいました。立ち食いであることを忘れますね。ああ美味い。
 職人さんと西野店の話をしたら、もちろん知っていました。発寒川だね、と。さすが。時間にして30分の滞在。天下のザギンのシースーで、これだけ食べて、2,000円台!参りました。私の身の丈にあった寿司屋です。ごちそうさまでした。平日作戦、成功です。

最寄駅 JR「有楽町」メトロ「銀座」(中央区)

「根室花まる」ホームページCLIC→http://www.sushi-hanamaru.com/store/detail.html?sid=180379724145

  • とろにしん ¥190、中トロ
  • 炙りえんがわ 焦がし醤油 ¥190、炙りとろサーモン 焦がし醤油 ¥190
  • 紅鮭筋子醤油漬け ¥270、ぐるむきぼたんえび ¥370

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8位

進来軒 (穴川、スポーツセンター、天台 / 中華料理、ラーメン)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/01訪問 2017/01/09

浅草来々軒直系「進来軒」伝説の醤油ラーメン。紫綬褒章では?

今日の一品 ラーメン ¥530
 日本の醤油ラーメン発祥と云われる「浅草来々軒」は3代でその幕を閉じてしまい、私は食べた事がありません。しかしその3代目のもとで10年ほど来々軒を支えた方が、千葉で同じ味を継承し続けていると聞き、正月早々訪れてみました。現在、来々軒直伝の醤油ラーメンはこちら「進来軒」と「祐天寺来々軒」しか提供していないようです。貴重な血統です。
 カウンターへ案内されました。女将さんは、他の客に対しても、カウンター席に案内することを申しわけなさそうに応対しますが、そんなこと決してありません、カウンターがいいんですよ。間近でご主人の舞を拝見できるんですから。注文はもちろん「ラーメン」にします。しかし…魅力的な献立が沢山ありますねえ。隣の客の茄子ピーマン肉炒め、向こうの客のチャーハン、テーブル客の天津飯…。一瞬間迷いましたが、ここはラーメンで!鬼の形相でオーダーを伝えます。
 店内は客足が途絶えず、ご主人と女将さんのお2人が絶え間なく動き回っています。お二人の無駄の無い動きと息の合った流れるような仕事ぶりに、しばらく見とれていましょう。
 待つ事12分ほどで配膳されました。熱い丼ぶりを両の手でしっかり持って置いてくれます。熱いだろうに、プロですね。おお、これが、「ラーメン」か。全ての醤油ラーメンの原点か。感激。
 線の細いメンマ、場を和ませるうずら卵、牙城を守る朴訥な叉焼、そして主役の椅子に座する女神のナルト。鮮やかなブライトトーンのブラウンスープから、恥ずかしそうに顔を見せているのはストレート細麺。一子相伝(ではないが使ってみたかった)の直系ラーメン。一糸乱れぬど真ん中直球ラーメン。心して、いただきます。
 スープ。醤油の甘みを感じます。鶏、カツオの風味。自然食材から滲み出た脂。参りました。逃げも隠れもしない、ド直球。駆け引きゼロ、ド真ん中勝負。「普通」の何が悪い。「スタンダード」という個性。どんな流行や時代のうねりにも流されることはない、期待通りのスープ。嗚呼、美味い。
 麺。歯応えバツグン。防腐材・調味は無添加。ストレート形状。江戸っ子が蕎麦をズルズルっとすする、あの食べ方が一番むいています。小池サンが食べる、あの食べ方です。
 ナルトはモチモチ。味が染みたやさしい叉焼。ううーん。美味しい。あの人気ラーメン屋の味も、あっちのコッテリチャッチャ系も、みんなここから来てるんですか。感慨深いです。
 もし、来々軒のことを知らずにこのラーメンをいただいていたら、自分はどんな感想を持ったことでしょう。おそらく、味に関しては「普通」の評価だったと思います。あまりにも典型だからです。しかし、チャーハンに付いてくる「中華スープの素」みたいなスープと同じスープでラーメンを提供するその辺の中華料理屋とは明らかに一線を画す、深みのあるスープです。このなんだか深みのある「普通のスープ」が、醤油ラーメンの原点だという事実は紛れもないので、その稀少性と、後世への貢献度を踏まえて、高く評価したいと思います。
 ご主人、女将さん、ありがとうございます。益々お元気で、醤油ラーメンを提供し続けて下さい。私は遠いのでなかなか行けませんが…。ごちそうさまでした。

最寄駅 JR千葉〜モノレール2号線「穴川」(千葉市稲毛区)

ラーメンデータベースCLIC→https://ramendb.supleks.jp/s/9759.html

  • ラーメン ¥530
  • ラーメン ¥530
  • ラーメンのストレート麺

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9位

ヤマト (人形町、浜町、東日本橋 / 肉料理、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2017/12訪問 2017/12/06

酒の後は絶品土鍋炊きご飯でシメっ。人形町の人気炉端「YAMATO」。ビブグマンとは!

 浜町からも人形町からも歩いて4分ほど。数年前からメモしてあった「YAMATO(ヤマト)」さんに予約して訪問しました。オフィス街の土曜なので予約も大げさかな、と思ったのですがとんでもない。お客さんで席は一杯です。帰ってから調べたら、こちら「ミシュランビブグルマン」を3年連続で載冠されているようです。知らなかった!

 店内は、中心に炭が置かれた大テーブルを10人で囲んで楽しむようです。これが2テーブルあります。カウンターと違い、ロの字なのでお互いの顔がよく見え、自然と知らない方たちと会話が始まる可能性を秘めています。それというのも、フロアを仕切る女性が愛想が良くて、他の客の料理も説明してくれたりするので、テーブル毎の会話を促しているような感じです。とはいえ、カウンター慣れしている方ならそうなるのでしょうが、ご夫婦やカップルなどは、やはりそうはいかないようです…。

 先ほど「フロアを仕切る女性」といいましたが、失礼しました。この方こそ炉端焼き専門職の炉端シェフでありました。今夜はよろしくお願いいたします。

 メニューは、定番が2枚と、今日のおススメが1枚。おススメは価格が書かれていないのでちょっとした料亭気分です。もちろん主力は「炉端焼き」。そして最後は名物「鍋炊き込みご飯」。さあ、小さな宴会を始めましょう。

お通し「白子の豆腐、長芋のたまり漬け」¥不明
 豆腐、甘い!白子の味が最後に広がってくるので後味良し。家で絶対に作れないお通しに、高い価値を感じてしまいます。

「大根、とうばん味噌」¥500
 立場は前菜です。ミニ大根、細ねぎ、万願寺唐辛子、キャベツ。これを、美味しい赤味噌ブレンドでいただくんです。「この味噌だけで一杯は飲める!」という台詞が、フロアマスターとカブりました笑。

「富山産ぶり刺身」¥不明
 肉厚。迫力があります。食べ応え充分。口で、トロッ、と。口でトロッとね。なくなるんです。いいブリですねー。

「特大はまぐり」¥1,000
 いよいよ炉端焼き開始です。まずは特大はまぐり。女将曰く、自然に開くまでじくり待つそうです。上側の殻は火が来ていないので素手でさわれるそうで、ワイルドな女将の貝さばきが見られます。
 醤油ダレをかけて、お皿に供されます。おおっ。美味い。もったいないので3口くらいに分けて食べたいのですが、噛み切りづらいので結局ひと口で食べてしまいました。うーん、美味しい。一口で食べるのは惜しい。

「まこも筍」¥不明
 まこも筍は初めて食べます。これは…とうもろこしか!というほど甘いです。まるで本当にとうもろこしをいただいている感じです。これが筍。タレも効いています。

「ヨーグル豚」¥900
 ヨーグルトン、と読みます。網に乗せられたのは板状の岩塩。すでに熱せられた岩塩。この上に肉を置いて焼くそうです。思いのほかすぐに焼けます。おお、美味い。絶妙な塩味。口溶け良し。上品な脂感。柔らかなカルビ、という感じです。あっという間に食べきりました。

「合鴨の朴葉味噌焼き」¥800
 昔、俳句で読んだ句が師匠に褒められました。その時使用した文句が「味噌と朴葉」だったので、なんだかこの料理には思い入れがあります。
 でっかい朴葉に、大豆がごろごろ入った赤味噌ベースの合わせ味噌。間からは遠慮気味の合鴨。味噌を焦がすくらい焼くかと思ったら、鴨に火が通ったと判断した時点で炉端シェフが網から下ろしました。味噌は…辛い。というよりしょっぱい!このしょっぱさ、日本酒が合いますね。立て続けに箸でつつくには、ちょっと塩っぱすぎます。
 合鴨は、味噌の量に比べるとちょっと少なく感じます…。いじきたない性格ですみません。

 しかしこの味噌が、最後に本領を発揮するんです。とって置くべきですよ、みなさん。

「ズワイガニの土鍋炊きご飯」¥不明
 最後は名物の土鍋炊きご飯をいただきます。調理に50分かかるということで早めに注文しておきました。価格はわかりません。基本的に不明瞭会計なので、私のようなビンボー人にはドキドキです…。
 土鍋炊きご飯の具材は、かき、桜えび、ずわい蟹の3種から選べますが、ずわい蟹をチョイスしました。
 いい香り!そして甘い!これはいいシメになります。普段は〆にお米を食べる習慣はないのですが、これは別格です。飲兵衛の別腹。鍋ひとつ食べきれるか不安だったのですが、なんのなんの。あっさり食べきりました。これは美味い。また味噌汁がいい。しじみ。これがご飯によく合います。いやあ、後味良し。いい〆です。

 家や職場から近くはないので人形町はまだまだ開拓不足です。しかし意を決して「ヤマト」へ来て本当に良かったです。ああ美味しかった。店員も皆さんきめ細やかな対応をして下さり、心地よい時間を過ごせました。
 ただ、決して安いお店ではありません。そうしょっちゅう行ける感じではないのですが、ここぞというときに「勝負店」としてまた利用したいと思います。もう少し明朗会計であれば…助かるのですが。いいお店でした。ごちそうさまでした。

最寄駅 都営新宿線「浜町」・メトロ日比谷線「人形町」(中央区)

「YAMATO ヤマト」HP CLIC → https://www.8010tokyo.com/

  • ヨーグル豚 ¥900
  • ズワイガニの土鍋炊きご飯
  • 富山産ぶり刺身 ¥不明

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10位

ダルバートダイニング (大塚駅前、大塚、巣鴨新田 / ネパール料理、ダイニングバー、カレー)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/04訪問 2017/04/22

ネパール料理専門、屋号はズバリ「ダルバート」。都電ビューもオカズです。

今日の一品 ダルバートマトン ¥1,050
 大塚はいいお店がたくさんあります。いくつか未訪の大器店があるのですが、今日はネパール気分。駅前のネパール料理専門店「ネパリダイニングダルバート」に足を運びました。どストレートの屋号に自信の現れを強く感じます。
 階段を上がり2階。店内奥の大窓の席に座りました。眼下には都電の軌道があります。特等席です。さて、「ダルバート」というお店に来たのだから当然ダルバートをいただきます。お肉を選べますが、もちろんマトンでいきます。ライスの量がわかりませんが、思い切って「特製フライドライス」もオーダーしちゃいます。
 マスターお一人で切り盛りしていました。ただ、あいにくの天気で他にお客さんがおらず、早めの調理・配膳となりました。ラッキー。
 ダルバートはワンプレートに、ケールかのようなほうれん草の炒め物「サグ」、ポテトと茄子のスパイシー炒め「タルカリ」、トマトピューレのような「アチャール」、ピクルス、お新香のような野菜付け合わせ、中心にライス、という構成です。そして主役のダルスープは別カップで供されます。ではいただきます。
 ライスにダルスープを半分ほどかけます。そして熱いことは知りながも右手をライスにブッこみます。あちっ。急いで口へ。おおっ。美味い。ダルスープ、いいぞ。タルカリも、あちっ。おお、炒め物もうまいぞ。美味い上に熱いので手の回転が速くなり、落ち着いて食べられません。頭を冷やしてくれるのがお新香?たち。冷めるまで待っていては料理がもったいないので、やはりどんどんかき込みます。
 マトンはどうでしょう。おおお、やはり美味いっ。良く煮込んであって、牛肉かと思いましたよ。しかし味は確かにマトン。ダルスープに合いますね。
 今日のダルは、マース、チャナ、ムスロ、ということです。黒っぽい豆がマースか。チャナはひよこ豆、ムスロはレンズ豆。スパイス類と豆の甘さが絶妙。そこにマトンの野生的な味。最後の方は、スープも炒め物も漬け物もライスの中で混ざり合って、深く、そして広がる、マクロな料理となっていく、それがダルバート。ここのダルバート、クセを抑えて食べやすく、美味いですなあ。
 さて「フライドライス」はといえば、バターチャーハン、いやバタードライカレーといった風情です。これも美味い。バクバクいけますね。ビリヤニとは全然違います。むしろ中華。美味しくないわけがない。これ、毎日食べたいなあ。美味いなあ。
 このお店、気に入りました。大塚にはまだまだ行きたい店がたくさん残されているのですが、偏って通ってしまいそうです。うん、大満足。手からはスパイスの香り。そのまま帰途につきます。ごちそうさまでした。

最寄駅 JR・都電荒川線「大塚」(豊島区)

「ネパリダイニングダルバート」facebookCLIC → https://ja-jp.facebook.com/DalbhatOtsuka/

  • ダルバート マトン ¥1,050
  • ダルバート マトン ¥1,050
  • フライドライス ¥750

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