『コート・ロティ 1990 ギガル』Yuchiuさんの日記

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2011.02.11
イグレック


頑なに家族経営を貫く老舗メゾン!


「ギガルといえばローヌ、ローヌといえばギガル」と言ってもいいほどローヌ地方を語る時、切っても切り離せないのが『E.ギガル社』で、マルセル・ギガル氏はそのオーナーになります。 ギガル社は、希少なお宝ワイン、シラー種から造られるコート・ロティの単一畑ムーリンヌ、ランドンヌ、テュルクで世界中にコート・ロティの偉大さを知らしめました。 現在でも、コート・ロティ、コンドリューを含む45haの自社畑を所有し、新しい畑からも、エルミタージュExヴォトやサンジョセフ・ヴィーニュ・デ・オスピスなど優れたドメーヌ・ワインを次々と生産する一方で、500を超えるブドウ栽培農家から購入するブドウで、きわめて水準の高いネゴシアンワインを造り出しています。コート・デュ・ローヌから上級キュヴェまで、品質が安定して高く保たれている点では、他の造り手を寄せ付けません。

ギガルについて(インポーター資料より)

初代エティエンヌがアンピュイの町に社を構えたのは1945年。その後現在のオーナーである息子マルセルの代になり、同社の名声のもととなる区画の数々をコート=ロティに取得。その後もかつてエティエンヌが働いていたコート=ロティの老舗ヴィダル・フルーリィ社、2001年にはサン=ジョゼフの名ドメーヌ、ジャン=ルイ・グリッパ、さらにはローヌ北部に10ヘクタールほどを所有するドメーヌ・ド・ヴァルーイを取得し、現在では総面積30ヘクタール以上を所有する名実ともにローヌを代表する生産者となっている。



最初に購入したラ・ムーリーヌは66年ヴィンテージから発売されたが、最上のコート=ロティが生まれる2つの急斜面、コート=ブロンドとコート=ブリュヌのうち、前者の区画から生まれる。以前はドメーヌ・デルヴューが所有していた畑で、広さは1ヘクタール。栽培されているのはシラー種89パーセント、ヴィオニエ種11パーセントの割合で、平均樹齢は75年に達する。



次は78年にリリースされたラ・ランドンヌ。ラ・ムーリーヌがあるコート=ブロンドに隣り合うコート=ブリュヌの斜面にある区画。10年以上をかけて、20弱の所有者に分割されていた区画をまとめ上げた。広さ2ヘクタールに植えられているのはシラー種のみ。70年代前半の植え付けがほとんどであるため、ラ・ムーリーヌに較べると樹齢は若いものの、パワーでは勝っている。3番目に世に出たギガルのスーパー・スターがラ・テゥルク。85年がファースト・ヴィンテージで4,000本程のワインが市場に出回った。ラ・ランドンヌと同じコート=ブリュヌに位置する1ヘクタール弱の区画。



98年11月にリリースされた最新のコート=ロティがシャトー・ダンピュイ。コート=ブロンドとコート=ブリュヌにそれぞれ3区画ずつ計6区画、広さ8ヘクタール弱の畑から生まれるワインで、95パーセントのシラー、5パーセントのヴィオニエ種を使用。それらのぶどうは19世紀に植えられたものも混ざり、樹齢は異常に高くなっている。また、ファースト・ヴィンテージである95年はマルセルの息子フィリップが、初めて収穫から仕込みまでを父と共に行なった最初のワインでもある。これらのワインはギガル独特の製法で生み出される。特徴のひとつは30度に達する高温で2~3週間に渡る長期間の仕込み。もうひとつは、100パーセントの新樽を用いて42ヵ月近く(シャトー・ダンピュイは36ヵ月)熟成させることにある。そのためワインはほとんど黒に近いような濃い色調で、ぶどうの成分が最大限に引き出された、スケールの大きなものとなる。



上に述べたドメーヌ産の超弩級コート=ロティだけでなく、生産量の多いACローヌを始めとするネゴシアンものも総じて水準が高く、それは赤のみにとどまらず、白にもあてはまる。殊にコンドリューには力を入れており、92年には新たに2ヘクタールの畑を買い足し、ワインにはラ・ドリアーヌという畑名を付けて94年ヴィンテージから発売した。さらには取得したジャン=ルイ・グリッパの畑からのサン=ジョゼフをはじめ、それまでポートフォリオになかったクローズ=エルミタージュ等、今後も続々と新たなアイテムがお目見えすることになっている。




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