京夏終空さんのマイ★ベストレストラン 2015

【京夏終空の脱グルメ考】生きるってコトは食べるコトだ!

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

まず、昨年と同じく、2015年、今年初めて出逢ったお店、また、ウマいと認識し通い始めたお店の中から選択した。
また、僕の基本的な考えである再訪回数も考慮した。1回食べてウマいモノはたくさんある。旅行先や出張先などで出会ったモノは別として、いとも簡単に行ける場所にあるのに再訪しないというのは自分自身納得できない。きっとウマくないのか、CP的に行けないのか、ウマいと錯覚しただけではないかという想いが強い。だから、再訪回数が何より重要だと思う。

ちなみに、食べログを始めた2013年から3年連続で僕の訪問回数ナンバーワンは「讃岐うどん河野」である。
おやつ感覚にも、食事としても、フラリと週1~2回は寄っている。

マイ★ベストレストラン

1位

みのや (西ケ原、西ケ原四丁目、滝野川一丁目 / とんかつ、食堂)

4回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999

2022/08訪問 2022/08/19

豊島区駒込7丁目、「みのや」。【14th】


この偉大なるお二人の背中を何度見てきたコトだろう・・・。

何々ブランド豚よりも、希少部位の何とかよりも、金に物を言わせ贅食する客層に迎合するコトなく、自分たちのスタイルで、真摯に火に油に向き合い、手をかけ、加減や按配に思いを寄せ、食材を昇華させる。

ソレこそが、とある店の「料理」だと言えるのだと思う。

物流が過度に発達した今現在、ブランド豚も希少部位も素人でも簡単に手に入る世の中である。
低温揚げだってできるし、ヒマラヤ岩塩だってスグに手に入る。

僕は、ある時から外食で、知り合いの店とか付き合いなどの関係を除いて、1人だけでは焼肉店に入らなくなった。
こう言っちゃ何だが、ましてや焼肉なんて、料理というのもおこがましい。
タレの漬け込みが素晴らしいとか、付け合せの某が特別だとかの場合以外、自分好みの良い肉なんて、いくらでも手に入る。
ほぼ焼くだけである。

いや、イイと思うんだ。
背伸びしたり、舞い上がったりしなければ、見えない景色もあるだろう。

僕は、「適齢」という部分なんだろうと考える。
若者が成長の過程において、たまに背伸びしたりする分には別にイイが、今の世の中は、いい歳こいた大人が、そういう醜態を晒しているような気がする。

知命を超えているのに、不惑のまだまだずっと手前。
アラサーやアラフォーなどと言うカッコ良さげなコトバを都合良く作って、而立や不惑から目を反らしてきた分の、未熟の賜物ではないかと思ったりする。


この店で、今までも何度もこの光景を目にしてきたが、今回は特に、お二人の後ろ姿を見ながら、しみじみと、そう思ったという話である。


さて、食事である。
この日は、夜遅くに宴の約束があったため、早めの軽い夕飯という感じだった。


ロースかつ定食」(800円)+「エビフライ」(480円) ーー 写真の通り。

なので、ライスもキャベツも少なめでと申し出た。

昭和の美味なるトンカツである。
今風に言えば、揚げ過ぎなぐらいの表情。衣もカタい。

肉に赤みがガッツリとさすトンカツなんて、街中のトンカツではあり得なかった。
火が通っていないと、突っ返されるのがオチである。

50年前の物流や、冷蔵・冷凍技術とは、今は違う。
あの頃のトンカツを求めるなら、この店を自信を持って勧める。

エビフライも同様の方向性の衣を身にまとっている。
下味のコショーが、いかにも昭和っぽい。
タルタルソースなんてコトバは、幼少時、知らなかった。
と言うか、無かったのかも知れない。

エビフライにも、ソースである。
ココは、デパートのレストラン街にあるファミリー食堂ではなく、トンカツ屋だ。

付け合せのマカロニサラダが、いつも優しい味わいでイイ感じ。

そして、そしての豚汁。
東十条のお兄さんの店とは違い、キャベツでなく白菜である。
この豚汁が、また締まるんだな。

満足。ごちそうさまでした。


こだわりの肉、こだわりの衣、こだわりの揚げ方、こだわりの食べ方。
いずれも大事な要素であろう。

でも、本当にこだわるべきは、料理に向き合う真っ直ぐな気持ちなのではなかろうか。
そんなコトを思ったりする。

いや、間違ってもらっては困る。
グルメな話ではない、脱グルメの、豚かつ定食がたった580円の店の話である。


(文責:京夏終空、2022.8.19)
(35件/3.41)


僕らは、あまりにも無防備に、珍しくて普通に美味しいモノを、絶賛していたりしていないか?

と、常々思うのである。


令和の時代のトンカツに物申すつもりはない。
いや、バブルを越えた平成の時代もそうだった。

でも、昭和のトンカツは、基本的に衣であり、ソースであったと思う。
もちろん、肉質もあったが、同じベクトル上の優位かどうかがほとんどで、大きくはみ出るモノは稀だった。

ところが、昨今、肉の素人までが肉質について、何々豚だからどうだとか、稀少部位でどうだとか、そんな論調が急激に増えてきた。

いや、別に各々の好みであろうかと思うし、別に異論を唱えるつもりは無い。

でも、我々の世代の、ごちそうであったトンカツは、そういうコトよりも、衣であり、ソースであり、もっと単純に純粋に美味しいモノであったと思う。

きっと、何もトンカツに限ったコトではないのだろうが、妙に珍しい食べ方や、珍しい食材に、過剰なまでに食いついている気がしないでもないのである。

三元豚でも、四元豚でも、どこどこ高原豚でも、イイのであるが、例えば、スーパーマーケットなどで買って、素人でも作れるような、その部分に、過大に食いついているような気がするのである。

また、トンカツに塩などと言うのは、塩が美味しい助けを借りて、ようやくトンカツが美味しくなるのではないか?などと逆説的に考えてしまっている古い人間である。

塩をウリにしているようなトンカツ屋に行ったら、ぜひやって欲しい。
試しに、その塩、ご飯にかけてみればイイ。
とびっきり美味しいご飯に、…なるから。


この店の、トンカツを食べていると、いつも同じような想いがするのである。

強く、真っ当な、トンカツだなって。


今回は、「ひと口カツ定食」(750円)を食べて、思い巡った所感である。


(文責:京夏終空、2020.8.18)
(26件/3.44)


トビきり安くて、雰囲気があって、ウマけりゃ、何の文句も無い。

今どき、マトモな「豚かつ定食」が550円。…何て素晴らしいんだ。


あの東十条「みのや」の弟店である。
もう、5年近く前になるが、偶然に見つけた店である。レビューもした。
その後、10回ぐらいは通ったが、前回からは、もう1年以上経つだろう。

久々にコチラ方面に用事があった際に寄ってみた。


豚かつ・ウインナー定食」(800円)+「ハムエッグ」(270円) ―― 写真の通り。

久々なので、少々欲張った。
カタい衣の、やや揚げ過ぎな感じの、昔ながらのトンカツである。
豚肉の質がどうこうとか、稀少部位の肉がどうこうとか、そういうレベルで語って欲しくないトンカツである。

そもそも、トンカツが何故トンカツなのか?と言えば、衣で揚げるからトンカツなのである。
だから、衣であり、揚げ方を云々と語るならまだわかる。

高い肉買ってきて、家で揚げたって、美味なるトンカツはいとも簡単にできる。
素人にもスグに出来るようなモノを、さも職人技のような雰囲気で語られても、困るのである。

だから、僕は、こういうトンカツに出会った時、「強いトンカツ」だなって思うのである。

いや、800円とか1,000円でのレベルの話ではない。
たった550円の「豚かつ定食」の話である。

ウインナー、美味しい。
出来合いのウインナーを焼くだけではない。
キチンと、手数がある。包丁仕事も、香辛料もソースも。

ハムエッグ。
こういう感じが、盛り上がる。
目玉が2つ、キチンとある。

豚汁、ウマい。
以前も書いたと思うが、東十条よりコチラの方が好み。
ダシの程度も、使い方も好み。

あぁ、豚かつ定食に付いてくるポテサラも美味。
はんなりと、イモ感を大事にしている。

大満足。
ごちそうさまでした。


この店、食べログの物差しなら、「3.40」なんか越えちゃイケない気がする。
そういう店じゃないと思うんだ。
妙に期待されても困る店だと思う。


各々好みだから、別にどうこう言うつもりは無いのだが、最近の食の傾向として、調理人の技よりも、食材そのものの方に重点が置かれて語られるような気がする。

ホントに美味しいモノって、そうだったかな?

家庭料理などの場合は特に、母親がつくる、普通の食材の食卓に、ホントがある気がするのだが…。


(文責:京夏終空、2019.12.4)
(24件/3.41)


うわぁ~、豊島区にも「みのや」があったんだ!

あの、とんかつの名店、東十条の「みのや」が駒込の奥地にあった。駅で言えば、JR駒込、JR巣鴨、メトロ西ヶ原、都電西ヶ原四丁目、都営地下鉄西巣鴨など、微妙にどこからも遠い。(笑)
昔、東京外大の西ヶ原キャンパスがあった頃は、このあたりもよく来ていたのだが、最近は、王子や駒込にチャリで行き来する時の、たまの寄り道だったりするエリア。

僕の個人的な結論から書けば、東十条の「みのや」よりもウマいと感じた。
価格設定は、ほぼ同じだと思う。場所の不便さからか、東十条の口コミが本日現在98件なのに対し、コチラは13件。ちょっと寂しい感じがする。

その日、夕方の中途半端な時間17時前だったと思う。近くの北区西ヶ原での仕事の合間に早めの夕食をとった。染井銀座の方まで行こうとしていたら暖簾がかかっているとんかつ屋を発見。
その名も「みのや」。入るでしょ。(笑)


オヤジさんが一人、休憩中のような感じでテレビに見入っている。
何にしようか、調理場上の壁に掲示されているメニューを眺める。
あれ?…コレ、ホントに「みのや」でしょ。
「ココ、東十条のみのやさんと関係あるんですか?」
「あぁ、あれはアニキの店なんだ。」と言う。
やっぱり、どうしてもそんな感じにしか見れなかったメニューの数々。
途中から、お母さんも戻ってきて、2人体制になる。

メチャクチャにテンションが上がる。


ロースカツ定食」(¥750) ―― 絶対に550円の「豚カツ定食」を食べるべきだったのに、テンションが上がり過ぎて、見境を失くした。
エビフライ」(¥450) ―― おまけに、こんなモノまで追加してしまった。

ロースカツ定食は、豚ロース肉のカツに、キャベツの千切りとマカロニサラダ。それに、とん汁とご飯が付く。ロースカツはキチンと脂がのっていてウマい。と、いうか「みのや」のあの硬い衣だ。揚げは、コチラの店の方が時間的にやや長い。見た目も揚げ色が濃い。カラシが効かないのはコチラも同じ。ただ、マカロニサラダは水っぽくない。薄いケド。ご飯は、同様にお皿に山盛りスタイル。そして、最大の違いが「とん汁」。キャベツと豚肉でなく、白菜と豚肉なのだ。汁自体も、ムリにカツオを多めに使うコトなく、バランスがイイ。白菜のとん汁、メチャクチャウマい。まぁ、この「みのや」のとん汁を僕自身は、みそ汁と呼んでいるのだが…。

エビフライは、12~13cmクラスのモノが2本。そして、太い。エビを捌く様から下味をキチンと付けているトコロまで見ていた。丁寧な仕事ぶりである。コチラは、やや揚げが浅い。濃厚なエビの旨みと食感がイイ。みずみずしさと裂きイカ系の中間の歯応え。プリプリというより、ブチブチッ。エビ食ってる感がハンパない。ロブスター系の食感。ウスターソースが合う。お皿には、同じようにキャベツの千切りとポテトサラダがのっている。マカロニサラダではなく、ポテトサラダだ。ウマい。シンプルなポテサラ。どうやら、この店マヨネーズの使い方が控え目な感じは東十条ともに共通するトコロだ。ご兄弟なので、お母様の教育姿勢にも想像が及ぶ。

この日は、衝撃とともに感動さえ胸に抱いて帰路についた。


それから、2日後、再び僕はココに向かった。

この日は、ランチタイム。13時ちょっと前だっただろうか。前回は通しで1人キリだったのだが、今回はカウンターに3人、テーブルも1つ埋まっている状況。あぁ、やっぱり人気があるんだと、何だか安心した。


豚カツ・ハムエッグ定食」(¥800) ―― 「豚かつ定食」(¥550)に「ハムエッグ」(¥270)を追加するより、ちょっとだけ安い。「豚かつ」は、赤身中心で脂身は少ししかなかった。前回のロースカツより厚みがあるような気がする。大きさはほぼ同じ。デカい。550円の豚カツ定食の肉とすれば、十分アリ。衣もやはり硬い。コレ、あまりガッつくと、口の中をケガする感じ。ソコがウマいんだけど。
キャベツの千切りにマカロニサラダ。ご飯ととん汁。別皿でハムエッグ。玉子2コの目玉焼きに、やや高級な感じのハムが2枚、一体になって焼かれている。キャベツも少々敷かれていた。黄身がトロトロ状態で、口を近づけて吸い込むタイプの焼き具合。ご飯の上で黄身ご飯にするのもイイ。
それにしても、白菜のとん汁、ウマい。
大満足。ごちそうさまでした。


お話をした。「みのや」さんは、以前は、八王子や大宮(別名)など、親族関係で5店舗ほどあったようだ。僕自身は、人気店の東十条にばかり通っていたので、話しなどする機会は無かったが、この店の初訪時にいろいろお聞きした。結構面白いオヤジさんで、話し好きな方なので、オフタイムを狙って話をすると面白いと思う。お母さんも、もの凄く丁寧にお仕事されていて、とても好感がもてる感じの店でもある。
東十条の「みのや」でお兄さんと一緒にやられてから独立したそうだ。東十条の「みのや」の開店が昭和35年12月25日で、コチラの開店が昭和44年11月17日だと、スラスラ話された。いずれにしろ長い。多くの人々から愛され続けている何よりの証拠がその歴史にある。

僕は、老夫婦の健気な感じの店や昔ながらの店に安易に同情票を入れたりするのはキライだ。
それを、最大限考慮しても、この店はイイ店だと思う。
「とんかつ」、きっと、この店のとんかつよりウマい店は山ほどある。好き嫌いの好みという以前に、肉質や油や、細かく評価したらキリがない。この店は、そんなモノサシでは計れないモノがある。わかる人だけ、わかればイイ。決して上から目線でなく、自然にそう思える。そんな店だ。


(文責:京夏終空、2015.7.5)


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レモンハイ」(¥450)「アジフライ(単品)」(¥270)からの「豚かつ定食」(¥550)、イイ。
アジフライは2枚。付合わせは、キャベツの千切りのみ。
豚かつ定食には、マカロニサラダがプラスされる。
東十条のみのやもそうだが、マヨネーズの使い方が奥ゆかしい。濃い味に慣れきってしまった世代には薄く感じるかも知れない。
東十条とこの店を合わせ考えた時、このご兄弟を育てられたお母様にも頭が下がる想いである。


豚かつハムエッグ定食」(¥890)、コレも、イイ。
それにしても、この店の、油がギラギラ浮かない豚汁と言う名の「みそ汁」。最高にイイ。
揚げ物+ソースありきのみそ汁。
ほのかに香る上質の鰹節の風味。最高だ。


上記記事の初訪問から、何度も通っている店である。2015年マイベストレストランにも投稿した。
(追加記事を書こうと、一旦作業を途中にすると、「下書き保存」しか選択肢がない。そうすると、全く、お店の口コミ欄から消えてしまう。で、慌てて、再投稿をすると、更新しか選択肢がない。記事なく更新するのはためらわれるので、メモ書きを追加した。)

(文責:京夏終空、2016.3.21)


  • 途中・全体図。
  • お二人の背中。
  • ロースかつ。

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2位

光陽楼 (ときわ台、上板橋 / 中華料理、ラーメン、カレー)

2回

  • 昼の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2019/11訪問 2019/11/20

板橋・ときわ台、「光陽楼」。【1st】


ホントは、近くに欲しい、ほんわかした街中華。

池袋西口界隈で、「光陽楼」1店舗と、「生駒軒」2店舗を、この数年で失った。
共通するのは、どちらも鶏油を上手く使った昔ながらのラーメンだった。

その味わいを求めて、わざわざ出かけるようになってしまった…。(泣)


寒くはなってきたが、まだ昼の日差しは暖かい。
自転車で、池袋から、ときわ台まで20分少々。
この店のラーメンを食べに行く。


ワンタンメン」(550円)+「チャーハン(小)」(450円) ―― 写真の通り。

ワンタンメンの湖面が美しい。
鶏油の輝きは、ことのほか、僕には美しく見える。
懐かしくもあり、優しくもあり、そんな表情が、何より嬉しい。

今まで書いてきたコトを読み返したりしないので、どう書いてきたが知らないが、ラーメン自体は、昔ながら系の中の一分野であろう。鶏ガラ・野菜をメインに、豚ガラも含まれる感じ。
普通の醤油味の中華そばの延長線でありながら、どこか特徴がある。
ソレが、鶏油の使い方であり、スープの豚ガラの部位なんだと思う。

チャーハンは、もう、作っている音で、この店のスゴさがわかる。
何度聞いても、この店のチャーハンを作る音は、イイ音だなぁと思う。
音声データを添付したいぐらい。(笑)

鉄鍋にカチャカチャ、カツカツって回し炒めされている音に、ジュワジュワジュワっと、小刻みに押し焼きされている音。
そのリズムが、何とも心地良い。

そして、出てくるチャーハン。
コレだけ見てしまえば、昔ながらのチャーハンでしかないかも知れない。
昨今言われていたパラパラチャーハンでなく、元祖パラパラチャーハンである。
油が以前よりも少なくなった気がするので、よりそんな感じの出来である。
特に冬場は、その感じが増す。

よく「しっとりチャーハン」を、油の為せる技のみに捉えている人々がいるが、そうでなく、いわゆる水分量でしっとりする場合もあるのだ。
だから、そういう場合は、その時期の湿度によったりもする。

この時期だかこその、パラパラチャーハンを旬でいただいたとも言える。

いやいや、小賢しいことをわざわざ書き出すまでもなく、昔ながらの、ラーメンとチャーハンの王道的な存在である光陽楼で、普通に食べただけの話である。

でも、もの凄く、満足している自分がいる。
ごちそうさまでした。


※ちなみに、「チャーハン(小)」というモノは、メニューには無い。
 ラーメンもチャーハンも食べたい人間用に、少なめで50円引きされたメニューである。


「光陽楼」、いろいろな街にある。
昔は、もっと多かったが、年々少なくなってきているような感じがする。

僕自身も、この食べログを始めてから、「生駒軒」とともに、意識して訪問したりしてきた。
味わいの差は、明らかにある。
単なる暖簾分けや、チェーン店ではないんだと思う。

この店、僕が、今現在訪問している「光陽楼」の中で、一番の店だと思っている。


お父さんがチャーハンを、お母さんがラーメンをつくってくれる。
勝手な想いだが、いつまでも、お元気で、頑張って欲しいと願う。

いつも、味と共に、大事なモノをいただいている。


(文責:京夏終空、2019.11.20)
(10件/3.17)

気に入った店には、続けて訪問する。ソレが、流儀。

キャバクラでもなんでもそうだ。最初のダッシュが重要だ。初訪と二回目の訪問。この間隔が短ければ短いほどイイ。
そして、ホントに気に入れば、続けるコトに意味がある。
逆に言えば、意味はソレしかない。(笑)


焼肉ライス」(¥650) ―― 豚肉の焼肉だ。関西人につき、焼肉ライスで豚肉と言うトコロから書きたい。甘辛のタレにまぶされた豚肉焼き。ややあんかけの状態のようにトロリとからめてある。キャベツに添えられているマヨネーズにもからめながら食べる。うん、王道だ。そして、逆にキャベツには、焼肉のタレをからめながら食べる。コレも、王道だ。とんかつと違って、主従関係が強烈でない場合、味を同化させても抵抗は少ない。まぁ、人それぞれ好みではあろうが。
肉、ご飯ともに量は申し分ない。ガッツリ食える。

ワンタン」(¥400) ―― 来ました。この値段で、ラーメン丼ぶり、なみなみ一杯。ワンタンの数、数え知れず。ワンタンの羽衣が湖面いっぱいに広がり美しい。主演:ワンタン。助演:ワカメ、シナチク、ナルト。監督:光陽楼のオヤジ。
無難に生姜に頼るコトなく、鶏ガラと野菜の旨みを抽出しているスープ。イイ。

焼肉ライスを食べ、ワンタンスープをすする。最高だ。この店、僕の好みに合うから、何を食べてもウマい。
大満足。ごちそうさまでした。


イイ店だ。通うであろう。間違いなく。あわよくば、もう少し近くであったらいうコトはないが、自転車を飛ばしても、20分。一応、自転車での行動範囲の目安である環七を出てしまうが、江古田の天下一品に通う男、コチラも通うコトであろう。
これからは、良い季節だ。

前回お話ししたお母さんとも、ちよっとお話しできたし。ホント、イイ店だと思う。


次回は、チャーハンを攻めたい。
今回、出前でチャーハンが入っていたようで、その作る音が響いて来たのだが、間違いなくウマいに決まっている。ウマいチャーハンは音でわかる。規則正しい、カツッカツッカツッっていうやきめしスタイルの音。
僕の好みだと思う。押し焼き、返し焼き…。その音が、していた。


(文責:京夏終空、2015.8.28)


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また見つけてしまった「光陽楼」。今度の「光陽楼」は、大アタリ。

街中の何気ない中華屋に入ってチャーシュー麺を食べるのが好きだ。
その中でも、同じのれんの店で「生駒軒」と「光陽楼」に、特に最近興味を持っている。「生駒軒」は、池袋本町の「生駒軒」で十分満足しきっているのだが、未開の生駒軒を見つければ入るようにしている。「光陽楼」に関しては、約20年以上愛用の池袋「光陽楼」を失ってからは、まだ納得できる店に出会えていなかった。北区滝野川、旧中山道沿いにある西巣鴨「光陽楼」もなかなかではあったが、唸るほどではなかった。
結論から言えば、今回は、この「光陽楼」に唸らされた。

駅で言えば、東武東上線「ときわ台」と「上板橋」の中間。車の場合、川越街道東新町交差点を北上し、踏切を超えると右手に見える。もうちょっと行くとビッグボーイなどがある。何度も通っている道なのだが、今まで何故か気づかなかった店。

昼過ぎの15時位だった。扉を開く。先客1組3名。白い感じの店内、天井が比較的高いセイか、4人掛けテーブル席が5つほどのこじんまりとした店の割には、狭さは感じない。


チャーシューメン」(¥650) ―― チャーシューの間から麺をつかみ、ひとすすり。ウマい。あわててスープも口に運ぶ。間違いない。鶏油だ。昔ながら系の中で、僕は、こういう感じのラーメンが一番好きだ。池袋本町「生駒軒」にも近い。しかし、油の雰囲気とは別に、さらにカエシを入れる前のスープの状態も想像できる。鶏ガラと野菜のみを使った、純粋鶏ガラ系のスープだ。豚骨は使っていない。鶏の部位までの考察は出来ないが、間違いなく動物系は鶏ガラオンリー。カエシ醤油も薄口。塩もやや使っている感じ。全体をほんわかさせて、鶏ガラスープと鶏油の旨みを際立たせる。イイ。
麺は、よくある細縮れ系中華麺で、特段の感想はないが、こういうラーメンには、こういう麺で十分だ。チャーシュー、大きなモノが5、6枚。コレも、赤身中心のシッカリつくられたチャーシューでウマい。
もう、最初の一口目から感動してしまったので、頭の中の思考回路がやられているのかも知れない。否定的な思考は削除されて続けている。すべて肯定。ポジティブシンキング。
ウマい、ウマいと調子にのってきた。

焼き餃子」(¥350) ―― 勢いで追加注文した。僕は、通常醤油・酢・ラー油を3:3:4位の感覚でラー油を多めに食べるコトを常としているが、その出来上がりを見て、それではもったいないと思い、4:4:2にしてチョコンと付けにしてみた。素朴と一言で言えない美味しい餃子。浅めの焼きだが、具材も皮も主張する。イイ感じだ。
大満足。ごちそうさまでした。


先客が帰って、1人になったタイミングで、フロアに出ていたおかあさんに声をかけた。何と、池袋の「光陽楼」と同じ、亀有光陽楼の出だと云う。僕が、池袋光陽楼に20年以上通っていた話をすると、今度、ソコのオヤジさんと会うから、伝えておきますとのコト。急に無くなったので、心配していたが、お元気だとのコトだけで十分嬉しい。
また、出過ぎた話なのだが、鶏ガラ、鶏油の使い方の上手いコトにも話が及んだら、わざわざ厨房の中からオヤジさんが出てきてくれて、ラーメン談義に花が咲いた。

今は、大勝軒系や、丸長系などという時代からさらに次の時代に移り変わろうとしているが、この光陽楼や生駒軒系の時代も確かにあったコトがよくわかった。「光陽楼」の看板だけで最盛期には300店舗以上あったのだという。「堀切光陽楼」と「亀有光陽楼」がハシリだと云う。50年以上昔の話らしいが…。

でも、こうして、僕が馴染んでいた池袋光陽楼のオヤジさんと、時を同じくして亀有光陽楼で修業されたオヤジさんのお店に出会えて、心の底から嬉しい。

当然、また来ることを約して店を後にした。


(文責:京夏終空、2015.7.2)

  • ワンタンメン。
  • チャーハン(小)。
  • 店内様子。

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3位

生駒軒 (梶原、荒川車庫前、上中里 / 中華料理、ラーメン、餃子)

4回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999

2023/03訪問 2023/04/25

北区堀船・都電「梶原」、中華料理「生駒軒」。【2nd】


続・現存し、僕が知っている「生駒軒」ではNo.1である。

あくまでも、ラーメン・チャーハン・餃子の評価での、僕の好みの店という話ではあるのだが。


生駒軒のああだこうだについては、今まで書いてきたので繰り返さない。
ただ、年齢とともに、よりこの店の味わいが好きになってきたように思う。

こういう店、いわゆる普通の町中華・街中華を、かなりの高評価にしてしまうのは、偽のグルメに侵されている側面も考えられる場合が多い。

しかし、そう認識した上でも、棲家からは不便な場所にあるにもかかわらず、こうして通っているのだから、好きなんだろう。


少しだけ生駒軒を語れば、その系列では、僕の好みで言えば、鶏油を使っているかどうかで、まず好みの差が出る。
だから、地元・池袋にも3店舗あったが、圧倒的に池袋本町の生駒軒を愛用していた。
まだレビューすらしていないが、台東区三筋の生駒軒もそうであり、何度か通った。

もっと遡れば、約25年ぐらい前、京橋の企業戦士だった頃は、京橋生駒軒に、週2,3で通っていた人間である。


さて、この店である。
僕が初めてこの店のレビューをした後も、生駒軒の最古店説や、ネットではいろいろ書かれている。

『生駒相互親睦会』の名簿の先頭に書かれている件もあり、今までのネットでの通説、東向島の玉の井店や人形町店の説を押し破って、急浮上してきた感じがする。

ただ僕自身は、あくまでも「歴史」や「肩書き」で訪問しているのではなく、「味」で通っているので、そんなコトはどうでもイイ。
気にはなるけれど・・・。(笑)


チャーハン」(650円)+「餃子」(500円) ーー 写真の通り。

何度も書いてきたので繰り返さないが、美味なるチャーハンである。
チャーハンが、なぜチャーハンなのかを教えてくれる感じがする。

回し焼き、押し焼きが繰り返される。

カツッ、カツッ、カツッ、ジュー、ジュー、ジュー、ジュー。
カツッ、カツッ、カツッ、ジュー、ジュー、ジュー、ジュー。

美味しいチャーハンは、その音でわかったりする。

カツッ、カツッばかりではダメだ。
ジュー、ジューの押し焼きがあって、焦げとのギリギリの勝負をしているチャーハンこそが、僕の好きなチャーハンである。

ましてや、使っている油に鶏油が入っている。
米が焦げる味わいと、鶏油が焦げる味わいの調和なのである。

見た目には、黒ずんだ焦げではないかも知れないが、紛れもなく焦がしている。
ソレが、炒める飯、チャーハンと呼ぶに相応しいと思っている。

そして、付いてくるスープが何とも心地よい相性である。


餃子も古き良き日本の昔ながらの町中華の一つのパターンの味わいである。
生ニンニクの辛さが舌を刺激し、噛み応えのある皮が一つの世界観を包み込んでいる。
決して厚みのある皮ではないのだが、存在感がある。

餃子の餡自体にも下味がつけられているので、醤油はほとんど要らない。
ラー油だけで美味しく食べられるし、お酢を少々入れても良い。

うん、美味しかった。
ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2023.4.25)
(13件/3.16)



現存し、僕が知っている「生駒軒」ではNo.1である。

あくまでも、チャーシューメンとチャーハンの評価での話ではあるのだが。


生駒軒のああだこうだについては、今まで書いてきたので繰り返さない。
ただ、年齢とともに、より生駒軒が好きになってきたように思う。

「生駒軒」という暖簾は、あまり体系的に捉えた情報が無い。
ただ、こうして何店舗かに訪問していると、ある特徴がわかる。

例えば、ラーメンに鶏油を使っている系と、そうでない系譜がある。
愛用していた地元・池袋2丁目の「生駒軒」は使っていなかったが、最愛用していた池袋本町の「生駒軒」は使っていた。
京橋・築地・月島・東中野・菊川(現:生駒菜館)は使っていないと記憶している。
台東区三筋とこの梶原の店では使っている。

僕は、鶏油の生駒軒が今は好きなのだ。


焼豚メン」(850円)+「半チャーハン」(450円) ―― 写真の通り。

チャーシューメンが10円値上げし、半チャーハンが30円値上がった計算になる。
今まで勝手に1,260円払ってきたが、1,300円だった。

前回までと全く同じメニューなので、新たに書くコトもない。

変わらない美味しさである。
こういう感じ、僕にとっての最終系なのかも知れない。

生姜と鶏油のチャーシューメン。
また赤身のチャーシューが何とも美味。

いつも書いていると思うが、麺も注文しているにもかかわらず、必ず付いてくるチャーハンスープ。
コレが、またイイのだ。

うん、ほっこりとじんわりと美味しい。
ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2022.2.1)
(9件/3.13)


この店も、わざわざ都電を途中下車して寄る店である。

梶原駅には、そうそう用事は無い。(笑)
でも、例えば、都電で東池袋四丁目から荒川方面に向かう場合など、ちょっと途中下車の時間を考慮し出かけたりするだけである。


「2回目」と表示されるが、15回目ぐらいだと思われる。
僕は、基本的に自分で「4.0」以上の評価をした店で、比較的身近にある店には、まず再訪しているし、その再訪で評価を確認し、微調整をしている。

遠方の観光地や出張先などは別にして、好きな店だからこその評価であり、好きなら再訪するでしょ。
それに、食べログレビュアーとしての責任も感じるし…。(笑)

ただ、十人十色、あくまでも、自分の好みというコトである。
ただ、その「好み」も時系列でとらえれば、変わっていく可能性もある。
そして、年齢とともに微調整を加えるわけである。

若干、評価を上げた。


「生駒軒」、東京にはたくさんある。
ただ残念ながら、我が地元・池袋では3店舗とも閉店した。
東池袋にあった「東池袋・生駒軒」を随分昔に、池袋2丁目にあった、ジャスト地元の「池袋・生駒軒」を2014年7月に。そして、僕の最愛の生駒軒だった池袋本町にあった「池袋本町・生駒軒」を2016年3月に。

この店から比較的近くの北区豊島の店、築地・月島・御徒町界隈の2店・東中野など、レビューした店もあれば、まだしていない店もあるが、今まで相当数の生駒軒には訪問してきた。
約20年前頃には、職場の近くだった京橋・生駒軒に週に2,3日は通っていた時期もあった。
その店も随分前に無くなったのだが…。


さて、この店である。
ここ最近、食べるモノは、いつも同じである。

チャーシューメン」(840円)+「半チャーハン」(420円) ―― 味については繰り返さないが、ラーメンの油感が前よりもやや強くなった気がする。

永福町大勝軒並みのデカい器に、これまた、なみなみ一杯に入れられたスープが何ともイイ。
そして、半チャーハンにも、必ず付いてくるスープもイイ。

今の人は、きっと、単に「昔ながらの中華そば」で済ましてしまうだろうラーメンだが、似ている同様のラーメンを何杯も食べてきたからこそ、この店の一杯が非凡であると僕は感じる。
薄いのでなく、淡い。しかし、力強さがある。
濃いモノが必ずしも力強いとは限らない。淡い力強さだって存在する。

そう思っているのだが…。

大満足。ごちそうさまでした。


今回、10ヶ月近く空いた。
お父さんもお母さんも元気そうで何よりである。

メニューに無い「半チャーハン」をいつも勝手に注文し、勝手に1,260円払っているが、メニューに無いからこそ、値上げされたかどうかも確認せずに、先手を打って、お釣りの無きよう、ちょうどで払う。

大丈夫かな?(笑)


(文責:京夏終空、2019.3.30)
(5件/3.07)


2015年、マイベストレストラン入り!

僕は、この3年、マイベストレストランは、その年に初めて出会った店から選ぶようにしている。
そうしないと、毎年、ほぼ同じになってしまう。
50年も生きてくると、そうそう変わらない。それが「おすすめレストラン」であったりする。

未アップであったが、昨年12月の1回目の訪問後に書いた文章である。
9月に初訪し、今まで5回訪問している。

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いよいよ12月に入り、年も押し迫ってくる雰囲気が街中にあふれ出す時期がやってきた。
普段、どちらかと言えばあまり賑やかでない商店街も、クリスマス用の電飾などを店頭に掲げているので、何だかちょっとだけ華やいだ気分が感じられる。

その日、夕方18時過ぎ、僕は、梶原商店街にいた。王子駅から都電で2駅、明治通りに分断されるように、駅のホームが北側と南側に分かれている。梶原駅を降りるとスグそこに梶原商店街はある。
道幅こそ広めな商店街なのだが、人出の数は少ない。川魚専門店や惣菜を売っている肉屋などの前に若干の買い物客は認められるものの、小学校の校門前にあるような昭和の文房具屋や、地味な色合いのおもちゃ屋や、どうやって生計を立てているのか心配になるような洋服店などがある。

踏切のベル音や、軌道をギィーっと走ってゆく都電の音の雰囲気が、昭和感を満載に感じさせる原因の一つでもあるような気がする。

「生駒軒」、この店を目指して僕はやって来た。今年の9月の初旬に訪問してから、気に入って通っている。
食べるモノは、いつも「チャーシューメン」(¥840)と「半チャーハン」(¥420)である。まだ、決して常連と言えるほどではないが、地元の人であろう客も、僕が「半チャーハン」をコトバにして注文すると、「えっ?そんなメニューあったっけ?」というような感じでメニュー表をのぞき込む様子に遭遇する。ちょっと優越感に似た雰囲気に浸れる。
何なら、小銭も用意して、おつりの無いよう¥1,260を提供台のトコロにおいて店を後にするときも同様な感覚を感じ取れる。あの人は、メニューに無いモノを注文して、なおかつ価格まで把握しているんだと…。

しかし、そんな小市民的な満足感?感慨?を抱きたくて僕はこの店に通っているわけではない。

ウマいのだ。

いや、正確に言えば、合っているのだ。

この味に…。そして、この街に…。


僕は、梶井基次郎の檸檬執筆時ではないが、古くて見すぼらしくて美しいものに強くひきつけられると思う時がある。

この梶原商店街は、その感覚が、まさにビンビン来るのだ。

ココに通うのは、まだ当分やめられそうもない。

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一度だけ、「餃子」(¥470)も食べてみたが、なかなか美味しい。ニラ・ニンニクの王道の焼き餃子だ。

あと、お水は混雑時は、セルフになるようだ。
入口付近にあるウォーターサーバー下にコップがあるので、それを取って自分で水を入れる。
土曜日の昼は混んでいる感じが強い。

また、出前に行くとしばらく戻って来ないので、その間、待つコトになる。
テレビもあるし、週刊マンガもある。

そういう店である。


(文責:京夏終空、2016.1.16)


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またまた見つけてしまった「生駒軒」。

やはり、調べてソコにあると知って行くより、偶然出会った方が、感動は大きい。
そして、ウマけりゃ、感動を通り越して、この店に出会えたコトをひたすら感謝する。


北区堀船、王子駅から荒川方面の明治通り沿いに都電の線路を越えるあたり、「梶原銀座商店街」「梶原仲銀座商店街」がある。今は「ショッピングロードかじわら」の名で親しまれているようだ。その商店街の中に、この「生駒軒」はあった。

1週間ほど前に、偶然に東中野「生駒軒」に出会い、今回は短い間隔での強い引きになった。昼の仕事も終わり、夕刻商店街をブラブラしていた18時半過ぎ、最近はすっかり日も短くなった。夕食の買い物客に交じりお店を見てのそぞろ歩き。それほど大きな商店街ではないが、魅力的な店々が並ぶ。しばらくすると、「中華料理 生駒軒」の看板を発見。東中野は「中国料理」だったが、旧池袋店も池袋本町店もココも、頭に冠しているのは「中華料理」である。その違いなどがあるのだろうか。

赤い庇に、黄色文字で「生駒軒」と書き抜かれている。商店街と細い路地の角地であり、路地側の窓は開け放たれていた。カウンター席と、奥に団体席のようなテーブル席がある。ご夫婦でやられている感じ。オヤジさんは、難しそうな雰囲気を漂わせていて、調理中の眼差しが鋭い。


焼豚メン」(¥840) ―― 素晴らしいビジュアルだ。器の表面が、ほぼチャーシューで覆われている。厚みはあまり無いが、1枚がデカい。そのチャーシュー、メチャクチャウマい。脂身の少ない赤身部分のキレイなチャーシュー。ほぼ、ひと目惚れ状態である。
麺は、細縮れの多加水麺の中華そば。スープは、最初に生姜の風味がくる。鶏ガラ醤油だと思われるが、豚ガラもプラスされているかも知れない。生姜と書いたが、その風味は、よくあるような生姜の使い方・配分でないので、スープを飲んでいると、そのアクセントが単調になっていない。深みのようなモノまで感じる。このスープ、かなり気に入った。似たようなモノはきっと山ほどあるが、独特さは光っている。
メンマ・薬味ネギも美味しいし、イイ働きをする。そして食べ進むと、器の底から海苔が1枚出てきた。斬新だ。はじめは、何か、中央部がやけに黒々としているコトに懸念を抱いていたが、海苔だったのだ。そして、終盤に、その海苔がバラけて、スープを飲む際にレンゲですくうと、その切れ端が入ってくる。コレ、計算されているような気がする。この店のオヤジ、タダ者では無い?

半チャーハン」(¥420) ―― メニューには無かったが、出来ますか?と聞いて出してもらった。だから、価格は合計金額の1,260円から差し引いた額とした。なかなかの量がある。味は、やや薄めだが、ラーメンのスープを飲みながらでも活きる味付け。やきめしタイプ。バランス的に玉子が多いと感じた。ウマい。
よく、こういう注文の仕方をすると、チャーハンのスープが省略されるケースがあるが、この店は、キチンと、半チャーハンにもかかわらず、スープが付いてきた。そして、そのスープが酸味を帯びた濃いめのスープで、ラーメンのスープとは別物で美味しいのだ。コレも、イイ。

全てにおいて、よく考えられている料理だと思った。
単なる町の中華屋の「生駒軒」では無い気がした。
大満足。ごちそうさまでした。


また、スグ再訪するコトだろう。帰りしな、商店街から、明治通りを越え別の商店街「上中銀座」にも足を向けた。ウマそうな弁当屋、うどん屋など、意外にシッカリした感じの店がある。どんどん進んで行くと、JRの線路端に出た。
その時、急に雨が降り出した。あわてて、近くにあった町工場の軒下に避難した。この辺りは、町工場のような感じの工場も多い。軒下でしばし佇んだが、なかなか雨は止みそうにない。いよいよ本降りになった感じだ。工場の人が1人、ずぶ濡れになって出先から自転車で帰ってきた。
「あぁ~、やんなっちゃうな。びしょ濡れだ。」
「スミマセン、軒をお借りしてます。」
「急に降ってきたね。ゆっくりしてってよ。」
その町工場は、昔の小学校の校舎のような、建物の真ん中に長い通路がある一風変わった造りだ。よくないとは思いながらも興味本位で少し中の方へ入ってゆくと、金属加工の独特の油のニオイがした。
あぁ、雨のニオイと、この油のニオイの二重奏。懐かしいな。遠い昔、よく感じたニオイだ。

後ろで大きな音が鳴り響き、振り返る。
スグわきの、線路を、満員電車が通過して行った。


(文責:京夏終空、2015.9.3)

  • 僕のパターン。
  • チャーハン。
  • 餃子。

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4位

宮本商店 (大山、板橋区役所前 / ラーメン)

2回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 3.9
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 3.9
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ~¥999 ~¥999

2017/02訪問 2019/10/09

板橋・大山駅スグ、博多ラーメン「宮本商店」。【1st】訪問40回以上。


僕にとって都内ナンバーワンの「博多ラーメン」。

以前にも書いたが、博多ラーメンと一口に言っても、いろいろある。
前回アップから日が開いたが、相変わらずコンスタントに通っている店。


僕の博多ラーメンの原点は昭和60年代に博多の中洲の名も覚えていない屋台で食べたラーメンの味である。
その頃を含め、博多や小倉などでは10店舗くらいの店で、自分なりに食べ比べをした。

東京にも多くの博多ラーメン店が出店している。また、ラーメン博や百貨店の催事出店の博多ラーメンもそれなりに数をこなして食べてきた。
でも、どうしても、その屋台のラーメンの味を上回る店には出会えなかった。

長年出会わなかった味に、ココで出会えた。


「一蘭」も好きだ。「一風堂」もウマい。「博多天神」や「博多風龍」も、替え玉サービスのうえ、手軽で安くてイイ。
シーンによって使い分けはできる。でも、どの店も味を調え過ぎていて、本来の屋台の素朴な豚骨の味わいから遠くなっているような気がしていた。「ばりこて」「じゃんがら」…他にもいろいろ食べてきた。
コトバが悪いが、引っ掻き回し過ぎている、こねくり回し過ぎている。

一番は、美味しくしようと整えている。
美味しくて、何がイケない!―― もう一人の僕が、そんなコトバを吐く。

でも、求めているモノとは違うと、知っているもう一人の僕が答えるのだ。


大塚の長浜「ぼたん」には足繁く通った。獣臭が心地よい豚骨ラーメンだった。
でも、博多で感じた味とは基本的に違うと思いながら食べていた。

いろいろ考え出すとわからなくなるのだが、僕は、個人的に博多ラーメンに、あえてつくられた「旨み」や「口当たりの良さ」や「ガッツリ感」や、逆に「上品さ」や「優しさ」も含めて、求めていないんだと思う。

ただ、純粋に朴訥に、豚骨のダシをストレートに出すコトを求めているのかも知れない。
調味料の味や旨み成分が全体を司るようなラーメンを求めていない。

豚骨、豚のガラを炊き出し、その本来豚の骨が持っている良さを出すためだけに、丁寧にスープに対峙し、手間をかけられたうえで出来あがったスープを欲している。

博多から送られてくる麺に、ストレートなスープ。
スープに混ざる骨砕粉、その味わいまで、この店のラーメンが好きだ。


ラーメン」(650円)、以上。


(文責:京夏終空、2017.2.24)
(口コミ初投稿が2015年9月、きっと、もうスグ50回位の訪問になると思う。)
(3.09/2018.1.21)

(※写真は、後日掲載。)

でも、純粋に、僕にとっては「博多ラーメン」店として大事な店なのである。

昨年2015年9月のオープン間もない頃から、異常な通い方をした。
お得な「替え玉回数券」のような感じのモノを購入し、度々訪問した。最初は週2位のペースだったと思う。
深夜が多かった。23時半位から24時半位。
池袋にも数ある博多系ラーメン店をよそに、自転車を飛ばし大山に向かったコト数知れず。


ラーメン店の宿命でもあるのだが、アルコールの提供という問題がある。
ビールを軽く飲んでからラーメンをすすりたい。当然、そんな方々も多いだろう。僕の愛する「麺屋 ごとう」でもそういう光景に何度となく出くわした。

しかし、かなり飲み屋っぽい雰囲気になってくると、これまた、純粋にラーメンをすすりたいという人からは敬遠されがちになる。
僕は、酒も好きだが、ラーメン好きとして、そのへんの境界線の引き方がホントに難しいのだろうと思う。企業として利益優先で考えれば、アルコールの提供は重要になってくるコトも何となくわかる。
かつて、吉野家では、牛丼を純粋に楽しみたい客のために、酒量の規制をしていた。しかし、今は逆に「吉呑み」などといって、本格的にアルコールを推奨し提供し始めている。フロア分けなど、最低限の苦しい対策はあるが、「ちょい呑み」を前提にしていたとしても、ヤカラ飲みするお客がいれば、奇声などの中で牛丼を純粋に楽しめなくなる。

この店も、そうなってゆくのかも知れないと危惧を抱いていた。場所柄というコトも多分にあるだろう。大山での酔い方も何となくわかる。そして客層もある程度見てきたつもりである。


僕は、基本的に、この店のラーメンに惚れたのだ。
オープン間もない頃から、基となる味は変わらないが、いろいろな面で試行錯誤を繰り返して、ようやく落ち着いてきた様も見てきた。
でも、最近はどうなんだ?…という気が、正直しなくもなかった。


ある時、ならば、自分も、一度ココで飲んで酔ってからラーメンをすすってみよう。
そんな気持ちが急に芽生えた。

濃いめの焼酎の割りモノを短時間に2杯飲んだ。
あえて、隣にいた、やはり呑み客とも会話した。
そして、ラーメンをすする。

そうしてみて、初めてよく解かった。

この店の店主のラーメンに対する情熱が。

呑み客を否定するわけではない。
また、妙なドラマ仕立ての演出でも何でもない。

純粋に、ただ一杯のラーメンをつくる、その真摯な眼差しに、賭ける想いが伝わってきた。

やはり、間違ってはいなかった。
ならば、僕も、そういう気持ちでいよう。

純粋に、ホンモノのウマい博多ラーメンを食わせてくれる店だと。


(文責:京夏終空、2016.5.29)


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博多ラーメンで、こういう評価をしたのは初めてである。

僕は京都だが、博多出身の知人、友人、飲み友達など多くいる。東京の博多ラーメン店においても、同じ博多出身なのだが、全員が「アレは博多ラーメンでない」という意見が一致するコトはあっても、「コレこそが博多ラーメンだ」という意見が一致するコトはなかなか無い。それぞれ好みがあるように、好きな店は大きく意見が分かれる。
僕自身、博多の屋台でラーメンを食べたのは、30年位前に2度の訪問、15年位前に1度の訪問で、合計10店舗近くは食べていると思う。それぞれ、特徴がありひとくくりに語れないのだが、その中でも一番最初に食べて、メチャメチャウマいと思った店の味が何となく基準になっているし、そのラーメンこそが、僕にとって博多の屋台のラーメンの味としてインプットされているのである。


ラーメン」(¥650) ―― その味に、出会った。
食べた瞬間、懐かしさとともに、コレだ!という思いが甦ってきた。
最近食べた博多ラーメンを思い出す。「一蘭」「一風堂」「わ蔵」「がッとん」「とっしん屋」「哲麺」「ぼたん」「じゃんがら」「」「龍吟軒」「由丸」「斗樹」それに「博多天神」「博多風龍」など。そのどの店でも感じなかった想いが、今回来た。いや「キター」と書くべきか。
見た目は、白濁色のよくあるタイプの博多ラーメンだ。やや油が多く浮いている感じがした。チャーシュー、刻みキクラゲ、青ネギという基本的な具材。麺はバリカタでお願いした。一口、麺をすすり、噛みしめると、ガッツリくる。ウマい。麺が、今までにありそうで無かった感じがする。スープ、甘みが少なく、豚骨のエキスの抽出が濃厚な味わい。簡単にクリーミーなどと言いたくない。マイルドでも無い。豚骨の骨の髄まで丁寧に抽出した、骨砕粉まで滑らかに味わいとなっている。スープを飲み干した時、器の底に見える。その骨砕粉の色で、わかるコトもある。黒っぽい場合、茶色の場合、赤っぽい場合。それぞれ、抽出のレベルがあると思う。
表面に見受けられた油っぽいモノは、食べる際には全くオイリーさを感じない。豚骨スープとスグに馴染んで、口当たりを良くする程度だと感じた。
チャーシューは小さめだったが、味は良い。キクラゲも食感ともどもイイ感じだった。もちろん、青ネギの果たす役割も大きい。
高菜、紅生姜は、少しづつ試してみたがイイ。辛子高菜でなく、高菜が合う感じがまた良い。ゴマは、今回は見送った。
メチャクチャ、ウマかった。
人それぞれ好みがあろうが、僕にとっては、今まで東京で食べた博多ラーメンの中で、ダントツ博多の屋台で食べた原点のラーメンに近いように感じた。
大満足。ごちそうさまでした。


食後、思わず、店員さんに声をかけた。コレって、ホントの屋台の味ですよね?
控えめな返事ではあったが、そのコトバに自信の様なモノも感じられた。麺などはやはり、博多の屋台で使っているモノを送ってもらっているのだと云う。だから、麺自体は、博多のとある屋台のモノと全く同じモノだと言える。

この日は、残念ながら、軽く飲みながら食事をした後だったので、替え玉までいかなかったが、次回は、このラーメンを目指して食べに行くつもりだ。
ホントに、イイ店に出会った。

お店の造り自体は、前の前の店からあまり変わってない。
「正解はラーメンでした」→「ひかり」ときて、この店である。
また、最近、同じ大山では博多ラーメンの「がッとん」もオープンした。徒歩2,3分圏内に「龍吟軒」を含め3店舗の博多ラーメン店が出来たコトになる。ちょっと前にオープンした家系の「武蔵家」も健闘している。大山も、ラーメン店の選択が豊富になってきた。


最後に、食べログ掲載についても快諾をいただいたコトを付け加える。
今回は、勢い余ったレビューしかできなかったが、次回訪問後、再度レビューしたいと思う。

まだオープンして間もないので、整ってない部分もあろうかと思う。
屋台で食べるつもりで、フラッと寄ってみてはいかがだろう。


(文責:京夏終空、2015.9.22)

  • 跡地。
  • とある日のレシート。

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5位

ひだ (十条、東十条 / 食堂)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ~¥999

2016/07訪問 2019/10/06

十条仲通りの定食屋の優良店「食事処 ひだ」。【5th】★カツカレーうまし!


ちょっと上からな物言いになるが、十条のホントにイイ店、初公開。

十条駅近隣での定食系のお店は、「からし焼き」という特殊武器を持つ「味の大番」を除けば、「ランチハウス」「三忠食堂」「天将」などの名前が挙がりやすい。しかし、今回、この店の3回目の訪問で、ブッチギリの自信を持ってアップする。
地元池袋では「美松」という25年以上愛用の定食屋を知る者としても、十分におススメできる。


初めて入ったのは3年ほど前であろうか、焼魚の定食を食べ、普通にウマいという印象だった。そして、2回目は、焼肉系の定食を食べて、やはり普通にウマいと感じた。ただ、味が丁寧だという想いはずっと残った。
そのままであれば、きっと「定食屋の良店」程度の印象しかなかったかも知れない。

しかし、食べログレビュアーを始めて、初めて訪問した今回は、そういう意識のもと食べてみたら、他店を凌駕するウマさが光るように感じた。「十条カレー戦争」というモノが勃発している最中、食べログから参戦。


カツカレー」(¥900) ―― コレ、一口目からコクが襲う。恐ろしいカレーだ。食べていくうちに徐々にではない、スプーンを口に運んだ瞬間に深いコクを感じる。そして、カツの肉質がまた好みだ。

カツカレーにミニサラダが付く。ミニサラダと言っても、結構な量が入っている。キャベツの千切り、レタス、スライスキュウリ、トマト。立派なサラダと言える。テーブルにあるサウザンアイランド系のドレッシングをかけて食べる。イイ。

そして、カツカレー。どうして、こんなに山盛りなのかなぁ~。ご飯の量が多い。10年前なら食べられたであろう大盛ご飯。その上にカツがのせられ、カレーがガッツリかけられている。

カレーのルーは、豚肉と玉ネギが形状を維持している感じ。その具材も多く目に映り、具沢山な印象を受ける。欧風というより昔家庭でつくられていたような感じのカレー。いや、その作った日の翌日の朝に無理やり食べさせられるカレー、と言った方が的確かも知れない。「2日目のカレー」のウマさについては、度々書いているが、心理的に、えっ、また今日もカレーなの?と、とことんマイナスな心理状態であるにもかかわらず、コクが増していて結果的に、ウマいとなる。ホントは、僕たちが考えているより、かなりウマいのだ。きっと。(笑)

そう、そんな感じのカレーなのだ。事実、僕は、この日、この大盛ご飯の対処の仕方に頭を悩ませながら食べたのに、最後の一口までウマいのだ。何故、ご飯が残せなかったかは、この日、僕の後に入った4名ほどでご飯が終了し、その後何人も来店するのだが、ご飯が切れちゃって…と、お客を入店させなかったのだ。そんな状況で、ご飯を残すことは、どうしてもできなかった。だから、無理やり食べた。(笑)
それでいて、ウマいのだから、もう、メチャクチャウマいとしか言いようが無い。

カレーのルーは食べ方もあろうが、ご飯に対しては、やや少なく感じた。僕のカツカレーの常套手段は、トンカツ定食とカツカレーを同時に楽しむ方法だ。ルーが上からかかってしまっているが、ソレを裏返し、ご飯になすり付け、なるべくサラの状態のカツに近づける。そして、ご飯の白いトコロを掘り出し、そこへ移動させ、ソースをぶっかけて食べる。まぁ、トンカツ定食というよりは、ソースかつ丼に近いのだが…。そうするコトにより、ルーの残量と、ご飯の残量を調節しながら食べる。「カツカレーの二刀流」である。カツとソースの相性の良さは言うまでもない。ウマい。この店のカツは、片方に脂身がキレイに入っているロース肉だ。それも、コレは全くの当てずっぽだが、アメリカ産豚のデュロック種ではなかろうか。僕の好きな豚肉の味がする。


個人的には、神保町「キッチン南海」(3.7評価)、池袋「とんぼ」(3.9評価)、馬場の「馬場南海」(4.2評価)でのウマいカツカレー、その間をこじ開けるカタチで、今回、十条「ひだ」(4.0)を参戦させる。厳密な種別的には異なるような気もするが、同じカツカレーというコトでアリだと思っている。

今回は、他の席に配膳される様々な定食にも目をやった。唐揚げ、イイ。エビフライ、もの凄くイイ。あぁ、間違っても、定食でご飯大盛にしてはイケない。丼ぶりに2合半位の量をムリやり盛り付けている。

切り盛りされているキレイなお母さん二名もイイ感じだ。悪い意味でなく、やる気がみなぎっているような、逆に、やる気が無さそうな、相反する二つの不思議な雰囲気をたたえている。
絶えず、ありがとうございます。ありがとうございます。と、呪文のように繰り返す様や、時折見せる素敵な笑顔がたまらない。多少、ルーが固まっている部分があろうが、そんなコト位、全く意に介さずに許させてしまうオーラもある。(笑)

イイ店だと、再認識した。今回、初めて1人で訪問したが、いろいろゆっくり観察できて、なおかつ、大きな拾いモノをした感じで、意義ある食事となった。

大満足です。ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2015.7.13)


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<非更新再訪メモ>(2016.7)

とんかつ・海老フライ・焼魚なども食べるが、やはり、カツカレーに戻ってしまう。

厨房のお姉さん、どんどん若くなっていくような気がするのだが…。
いつも、素敵な笑顔でありがとうございます。

カウンターでカツカレーを食っている人より。(笑)


<非更新再訪メモ>(2016.11)

今回、ちょっと感じたコト。
カツカレーのカレーのルーの「酸味」に特徴がある気がしてきた。
時間をかけてよく煮込まれたであろう粘質に注意がとらわれがちだが、それと対照的に新鮮なフルーティーな酸味が潜んでいる。
そのアンバランスが、心地良い味のバランスを生み出している。


(※写真は、後日掲載。)

  • 跡地。

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6位

おにぎりぼんご 板橋店 (新板橋、板橋、下板橋 / おにぎり)

8回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 3.9
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ~¥999

2024/03訪問 2024/03/23

板橋区板橋1丁目、旧中山道沿い「板橋ぼんご」。【12th】


この「板橋ぼんご」も、ようやく認知度が上がってきたのだろう。

この食べログでも、10年近く前から見ているが、ココ1年半ほどで、口コミが95件から275件と、急激に180件も増えた。

おにぎりの「ぼんご」は、大塚だけじゃないよ。>と、ずっと書いてきたが、もうその必要は無かろう。

今は、きっとジャストのオンタイムをハズせば、イイ感じである。

この日は、平日の夕方17時半過ぎ頃、店内飲食で先客2組3名。持ち帰り客が1名。
適度に賑やかである。

そう、僕は、2015年のレビューで、こうも書いている。

ひょっとして、僕は、「おにぎり1人で食べられない症候群」かも知れない。>と。

「おにぎり」と言うと、その原体験は、弁当であり、遠足であり、皆でワイワイガヤガヤと楽しく食べてきた気がするのである。

1人きりの部屋で食べる「おにぎり」や、仕事の時間に追われ、ただ腹を満たすだけのためにオフィスで食べる「おにぎり」は、同じ「おにぎり」であって、同じ「おにぎり」でないと、強く思うのである。

楽しく食べたい。・・・その1点に尽きる。
そういう意味で、「イイ感じ」だと書いたのである。

しんみりと、大将とサシで食べるのもどうかと思うし、ましてや、1時間待ち、2時間待ちで食べるのも、個人的には、「おにぎり」では無いのでは?と思ってしまっている。

気楽に気軽に、構えず、皆で楽しく食べたい。


おにぎり3コ+とうふ汁セット」(850円)+「特別具材・プラス分」(200円) ―― 写真の通り。

*特別具材プラス分は、スジコが150円、ウニクラゲが50円である。


選ぶモノ、大体一緒な感じになってしまう。(汗)
でも、好きなモノを選ぶのだから、仕方が無い。


スジコ」、大塚の「ぼんご」で25年ぐらい前に初めて食べた時から、「ぼんご」のスジコのファンである。普通のおにぎりが210円で、スジコだけ250円だった頃である。
この南魚沼産・岩船産のコシヒカリとの相性か、「ぼんご」の炊き方との相性か、甚く気に入っている。

ウニクラゲ」、コレもまた、大塚愛用時代からずっと食べている。こう、何と言うか、酒が強めに感じる相性である。
もう少し、コメの温度が高かったら、酔ってしまいそう。(笑)
そして、その手前の、絶妙な温度感。イイ感じである。

焼きタラコ」、もう、コレに関しては、「ぼんご」に限らず、単に昔から好き。
至極、個人的な好みである。

とうふ汁」、はんなり優しく美味。
こういうダシ感の味噌汁が王道なんだと思う。
昨今の「味噌汁」と言う名の、ダシの押し売り的な、脅迫的な味噌味のダシ汁と比べて。

セットの漬物は無くなったか。

「おにぎり」の「にぎり」も、この店の昔より、ずいぶん柔らかく握るようになったと思う。
少なくとも10年ぐらい前は、両方の店舗を並行利用していたので、比べても、明らかにカタめに握られ、かつ大きさも、コチラの方が大きかった。

移転した「大塚ぼんご」が異常に大行列なので、直近での比較はできていないが、「楽しく食べる」という部分を除けば、僕は、個人的にこの「板橋ぼんご」の方が、価格的にも安く、大きさ的にも大きかったので、約10年前から上の評価をしていた。

この店の大将と思しき方、適宜にいろいろな指示が出ていて、素晴らしいと感じる。

全ては、美味なる「おにぎり」1つ1つのために。
そんな感じが伝わってくる。

ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2024.3.22)
(275件/3.53)


続々々々々・おにぎりの「ぼんご」は、大塚だけじゃないよ。

最近、板橋駅界隈での仕事が度々あって、このエリアに滞在する時間が長いので、当然にこの店への訪問頻度も高くなる。

また、この界隈のある程度いろいろな店を知っている中での、おにぎりの選択。
当然にそういう気分が多分にある状態での訪問なので、食べて納得できるし、評価も高くなる。


おにぎり2コ+みそ汁セット」(540円)+「特別具材・塩さばプラス分」(20円) ―― 写真の通り。

2コのセット、「イカ明太子」「塩さば」。
何度も通っていると、意識せずに同じモノになったりする。


イカ明太子」、酒のアテとしてだけなんてもったいない。
おにぎりの具材のラインナップとしても、最高にウマいと思う。

熟成させたイカ刺しを塩で。
ソレを、アツアツの明太子ご飯で食べる。
さらに、海苔をまぶしてみる。
そんな感じ。


塩さば」、塩加減、ほぐし方、配分、申し分ない。
弱めの火の通し方が、絶妙なのかも知れない。
身が活き活きしている。

ソレに、ほんのり香るゴマ油の風味。
今度、塩サバを食べるときに、ほんの少々、ゴマ油をまわしてみたい。


みそ汁、この店の豆腐汁、いつも美味しいと思う。
漬物も大事。
やや渋めのお茶もイイ。

おしぼり、手食文化のおにぎりの必須アイテム。

ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2022.8.30)
(95件/3.47)


続々々々・おにぎりの「ぼんご」は、大塚だけじゃないよ。

最近、板橋駅界隈での仕事が多く、このエリアに滞在する時間が長いので、当然にこの店への訪問頻度も高くなる。

ある程度いろいろな店を知っている中での、おにぎりの選択。
当然にそういう気分が多分にある状態での訪問なので、食べて納得できるし、評価も高くなる。


おにぎり3コ+みそ汁セット」(760円)+「特別具材・すじこプラス分」(100円) ―― 写真の通り。

」、普通っぽいが、普通じゃない。
味わいも、ほぐし方も、配分も上々。

すじこ」、ちょっと高いけど、大塚に比べたら全然安く感じる。
この味わい、他の具材では替えがきかない。

最後に、「あさり」。
甘辛な感じのこういう一品、締まる。
生姜も、ほんのり香る。

みそ汁、この店の豆腐汁、いつも美味しいと思う。
漬物も大事。
やや渋めのお茶もイイ。

おしぼり、手食文化のおにぎりの必須アイテム。

ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2022.3.18)
(86件/3.48)


続々々・おにぎりの「ぼんご」は、大塚だけじゃないよ。

最近、板橋駅界隈での仕事が多く、このエリアに滞在する時間が長いので、当然にこの店への訪問頻度も高くなる。

ある程度いろいろな店を知っている中での、おにぎりの選択。
当然にそういう気分が多分にある状態での訪問なので、食べて納得できるし、評価も高くなる。


おにぎり3コ+みそ汁セット」(760円)+「特別具材・塩さばプラス分」(20円) ―― 写真の通り。

イカ明太子」、酒のアテとしてだけなんてもったいない。
おにぎりの具材のラインナップとして、もっと一般的になって欲しい。

塩さば」、塩加減、ほぐし方、配分、申し分ない。
弱めの火の通し方が、絶妙なのかも知れない。

最後に、「まぐろ角煮」。
甘辛的な感じのこういう一品、締まる。
マグロの風味も、じんわり美味。

みそ汁、この店の豆腐汁、いつも美味しいと思う。
漬物も大事。
やや渋めのお茶もイイ。

おしぼり、手食文化のおにぎりの必須アイテム。

ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2022.3.18)
(86件/3.48)


続々・おにぎりの「ぼんご」は、大塚だけじゃないよ。

この板橋の「ぼんご」も、ようやく認知と評価を得てきた気がする。
7年前ほどにレビューしたときは、口コミが11件、評価は「3.5」を大きく下回るモノだったと記憶している。
本日現在、大塚の「ぼんご」が、1,009件の口コミで「3.77」の評価にトップ5,000の勲章まで付いている。
比べると、81件の「3.56」では、まだ寂しい感じだが、応援したい。


おにぎり3コ+みそ汁セット」(760円) ―― 写真の通り。

毎回同じようなモノになってしまう。

焼たらこ」「まぐろ角煮」は前回と一緒である。

うにくらげ」も以前食べた気がするが、今回は酒が強かった。
きっと、瓶を開封してから間もない状態だったのだろうと想像する。
キライじゃないけど。

おにぎり、美味しい。
記憶にある限り、52,53年前から好きな食べ物の一つである。
こんな食べ物は数少ないかも知れない。
ハンバーグ、目玉焼き、カレー・・・、どういう順番に出会っただろうか。

一つ、大塚との大きな違いは、この店の「おにぎり」は、本当の「おにぎり」なのだ。
大塚のような型枠を使わない。
だから、詰めて、整える、そういう工程が無い。

ご飯を専用のまな板の上に置き、具材を入れる窪みを作り、具材を入れたら握って海苔を巻く。

20年愛用している大塚の「ぼんご」を悪く言うつもりはないのだが、この板橋店の方が、ホンモノのおにぎりのような気がする。

今回作り方をしみじみと見て、そう思った。
ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2022.2.15)
(81件/3.56)


続・おにぎりの「ぼんご」は、大塚だけじゃないよ。

6年ほど前に初めて訪問して、今回で、4,5回目か。
前回レビューは、約1年前。

その後、何だか、急に大人気になったようで、今では、昼間などは、40分~50分待ちなどザラになったようである。
コロナ禍だったからなのかも知れないが、土曜日の昼前が特にスゴいように感じた。
圧倒的に電話注文が多く、11時過ぎ頃からピークをむかえている感じ。

店内飲食の場合も、時間に余裕がある人に限られているようでもある。


さて、僕はと言えば、久々に訪問しても、注文するモノは変わらない。(笑)
ギリギリのピーク前だったか。


おにぎりセット3コ+とうふ汁」(760円) ―― 写真の通り。

「まぐろ角煮」、コレ、説明すると言うより、個人的な昔からの好みなので、なかなかハズせない。
大塚でも、15年、20年という感じで食べ続けている一品で、逸品。

「あさり」、浅炊き、やや甘めのしぐれ煮で、本来の好みからはややハズれるのだが、ご飯の甘味まで引き出す感じで気に入っている。

「焼きたらこ」、コレも個人的好み。焼きが良いので、1粒1粒の感覚まで伝わってくる。

種別で言えば、砂糖、砂糖、塩分。
ご飯との相性を考えながら、後味を想像しながら、食べ順を決める。

とうふ汁が、アツアツで、またウマい。
食事が上手く流れる。

最後に、漬物とお茶ではんなり。

うん、日本人だ。
この、昔は何気なくほんの当たり前だった食事こそが、今は興奮となる。

そして、ご馳走のようにも感じる。

脱グルメの中の真のグルメを感じる。
満足。
ごちそうさまでした。


前回、前々回の2回のレビューがまるでウソのようである。
もう、僕の「おにぎり1人で食べれない症候群」を語る必要の無い店になったと思う。


(文責:京夏終空、2021.10.2)
(64件/3.55)

おにぎりの「ぼんご」は、大塚だけじゃないよ。

前回レビューから5年が過ぎた。
この間、人を連れて1回訪問した覚えはある。
その時に思ったのが、柔らかくなった、という印象である。

つまり、大塚に近づいたとも言えるし、今回などは、大塚より柔らかくなった気がした。

僕の好みの注文では、価格が大塚より安いので、大塚より良い評点を与えていたのだが、唯一、「おにぎり1人で食べれない症候群」的な部分において、マイナス評価をしている。
(「おにぎり1人で食べれない症候群」については、前回レビュー後段を参照。)


さて、先月久々に大塚「ぼんご」を訪問した勢いで、コチラも訪問した。
そして、全く同じモノを食べてみた。


すじこ」(330円)+「まぐろ角煮」(230円)+「とうふ汁」(150円)、ココまではセット割引で、合計640円+「マカロニサラダ」(150円)、総合計790円。 ―― 写真の通り。

ちなみに、大塚では、
「すじこ」(560円)+「まぐろ角煮」(260円)+「とうふ汁」(180円)、で千円ちょうどだった。

つまり、360円安いのだ。
今回は、210円安くてマカサラが付いてくる感じ。

個人的には、20年近く愛用している大塚ぼんごに愛着はあるのだが、コチラの板橋ぼんごも、人気が出てきたのか、賑やかな感じになってきて、イイ雰囲気である。

繰り返しになるが、僕は、おにぎりは、賑やかに食べたいと思うのである。

その「賑やかさ」も味なんだと思う。

ご飯の温度は、板橋の方が高いと思う。
すじこの量も、やや少なめ。
他の違いの詳細は、よくわからないが美味しかった。

安くて、美味しければ、何の文句も無い。
ごちそうさまでした。


(文責:京夏終空、2020.8.8)
(42件/3.53)


ようやく訪問できた板橋の「ぼんご」。

大塚の「ぼんご」や池袋Echikaの「ぼんたぼんた」のレビューでも書いたが、「おにぎり」は、この日本に根付く手食文化の「寿司」との双璧の食べ物。現代の人々も幼稚園の遠足などから始まって、大人になってもコンビニで買って食べたりする身近な食べ物。簡潔にして奥深いと思っている。

さて、大塚の「ぼんご」に「3.7」をつけた以上、それより上の評価をするなら、という意味で「3.8」とした。
という結論から書くが、味的な旨さは変わらない、そして大塚より安くて、やや硬めで大きい。


おにぎり2個+とうふみそ汁セット」(¥510) ―― 大塚の同じセットより60円安い。そして、1つのおにぎりに大塚よりやや厚みがあるのだ。また、あの大塚の柔らかい握りよりやや硬めであるというコトは、密度が高いと考えられ、ご飯の量が多いと思われる。僕は、自分のお腹の膨れ具合でそう感じたので、思い切って店員さんに聞いてみたら「いや、別に意識はしていないんですけどね。」という回答だった。否定せずに、本店に対し謙虚なコトバではあったが、事実と受け取れた。
豆腐のみそ汁にお揚げさんが入る。ネギの量もやや多い。ウマい。

マグロ角煮」、大塚では10年以上前から食べている僕の定番。比べるためにあえてコレにした。ウマい。角煮の味は変わらないと思う。違和感が無かったから。でも、ここ何回かは大塚でも食べていないので1年以上ぶりかも知れない。

あさり」、これは、初めてのような気がする。あさりの佃煮なのだが、浅めの煮方で、甘めの味付けがなされている。いわゆる若炊きだと思う。ホントは桑名の「貝新」の深炊きの濃い「しぐれ」ファンとすれば、そのような種別を望むが、東京ではなかなか食べるコトができない。閉店した池袋の「名古屋うどん」では、よく食べたなぁ。でも、これはこれでウマい。

「おにぎり」は双方とも、ご飯の質感も味わいも良好である。温度的には、コチラの方が、やや温かめである気がした。
大満足。ごちそうさまでした。


と、ここまでの論調では、大塚より板橋の方がすべて優れているような印象を受けるかもしれないが、重要なコトが1つある。
「おにぎり」は、冒頭に書いたように遠足で食べたり、ワイワイガヤガヤ皆で食べる方がウマい食べ物だと思う。かつて、1人でアパートで食べた「おにぎり」は、どこか侘しさがつきまとっていた気がする。時間の無いときにオフィスで仕事しながら食べた「おにぎり」は、腹を満たすだけであって、味気なかったと思う。

そうなのだ。大塚の「ぼんご」は人気があり、いつも多くの人で賑わっている印象だが、この板橋の「ぼんご」は、何度か前を通っていたにもかかわらず入店に踏み切れなかった理由は、その1点に尽きるのだ。1人で食う「おにぎり」を想像してしまっていた自分がいた。
今回は、前を通りがかったときに、先客がいて、「よし」と言う気になったし、持ち帰り客も含めて、その後何人も来店があった。当然時間帯もあろうが、やはり、他人とはいえ「おにぎり」は1人で食べたくない。賑やかな雰囲気で食べたい。池袋Echikaの「ぼんたぼんた」はイートインが増設されて、可愛いお姉さんの前で食べるからよりウマイのだ。あれ?話が…。

ひょっとして、僕は、「おにぎり1人で食べれない症候群」かも知れない。


(文責:京夏終空、2015.9.30)

(※写真は、後日掲載。)

  • おにぎり3コセット。
  • スジコ。
  • ウニクラゲ。

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7位

焼きたてチーズタルト専門店PABLO 表参道店 (明治神宮前、原宿、表参道 / 洋菓子、カフェ、ケーキ)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 3.9 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2015/12訪問 2016/01/08

原宿、ジャニショの隣りのチーズタルト店「パブロ」。


実は、大阪では、半年ほど前に食べたコトがある。

!!! あっ!スミマセン! 誤作動です。  まだ、下書き中。(-_-;)

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8位

ごはん屋さくら (由比 / 海鮮、食堂、そば)

2回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 3.9
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2015/12訪問 2019/10/11

静岡・由比の「ごはん屋 さくら」。【7th】


由比の浜で、桜エビ・シラスのかき揚げ「駿河丼」などを堪能。

2015年12月の訪問である。
2015年10月に、池袋東武の催事「2015富士の国 山梨・静岡物産展」に出店していたコチラのお店を利用した。レビューしたようにかなり記憶に残る食事となった。その後も、僕の中では、どんどん想いが募り、とうとう現地まで出かけたのだ。

たかが、2ヶ月位のコトだったが、恋焦がれるようにして、この店に向かった。
京都⇔東京間の各駅停車の旅をしていた時だ。「由比」の駅で降りた。

駅から、この店までの徒歩ルートが、難しい。
駅のホームから、この店の後ろ姿は見えているのだが、東海道線の線路を渡らなければならない。適当に向かったが、国道1号も渡らねばならないようになり、結局は東名高速もくぐり、由比の漁協がある港の方面に出てしまった。それでも、お店の方向に向かうと、国道をくぐれそうな小さなトンネルが前方に見えたので、ソコに入ると真っ暗で、行き止まり。で、今来た道をほぼ戻り、車がバンバン走る国道沿いを何とか歩き、到着した。
何故か、僕の後を付いてきていた人もいたが、同様にこの店を目指していたようで、ほぼ僕と同じルートで到着していた。

後で、お店の人に聞けば、全く反対側からのアプローチならスグだったのだ。一部、階段を使うが、帰りは、信じられない位スムーズに駅に戻れた。


お店に着くなり、10月に池袋で利用し、美味しくて来たコトを話すと、お水を持って来た女性スタッフが大声で厨房にいた方に「お父さん!池袋から来たんですって!」と伝える。他の女性スタッフ何人かも同時に色めき立つ。
何だか、ヒーローが到着したような扱いで、やや照れ臭かった。

メニューを見て、いろいろ迷う部分もあったが、やはり同じモノを食べようと思った。
ソレが、食べたくて来たのだから…。

駿河丼」と「桜エビのクリームコロッケ」。
「駿河丼」は、桜エビとシラスのかき揚げが各々のせてある天丼である。
食事の詳細は、前回のレビューに譲る。

とにかく、コレが美味しいのだ。
前回、ああだこうだと書いたが、一番は、質感の秀逸さではなかろうか。
その品質をつくり出すために、桜エビのほんのり上品な風味を最大限に生かす工夫がされている。そして、その風味の淡く上品な雰囲気が何とも言えない。
桜エビのかき揚げなどは、藤沢や大船あたりの立ち食いそばでも食べれる。でも、そういった類のかき揚げとは、全く別格のレベルの高い風味がある。コロッケもそうだ。淡い味わいなので、濃いモノに慣れきってしまっているとわからなくなりそうな感じではあるが、間違いなく風味の上品さには優れている。

僕が、あまりにも納得顔で、何度もウマいウマいと言いながら食べていたからだろうか、桜エビの漁の風景を撮った写真帳をスタッフが持ってきてくれて、桜エビ漁の講義を受けた。
自分たちで漁をし、天日干しし、納得のいくモノだけを使っている。
その当たり前な流れが、現在の都心における食品流通において一番欠落している部分でもある。価格優先、商売優先で考えられた商品しか流通しないのが現実だろう。

いずれにせよ、僕は、この日から早や1年半近くになるが、この店のレベルの桜エビに出逢いていない。
下書き整理中につきアップした。
ごちそうさまでした。


この日、もう一つ買いたいモノがあった。桜エビクリームコロッケに軽く振って食べた「桜エビの髭塩」だ。
1ケース500円位だったろうか?、土産用と自分用で3ケース買わせていただいた。


お父さんと呼んでいたが、ホントのお父さんなのだろうか?
女性スタッフ3,4名ほどが皆そう呼んでいたような気もするから、ひょっとして、皆、娘さんだったのだろうか?
いずれにせよ、アットホームな雰囲気良い店だった。
温かい接客を受けた。
駅までの帰り道を店の外まで出てきて教えていただいた。


あの冬から、2度目の春を迎えた。
いい季節になってきた。今年は、夏前に行ってみようか…。


国道沿いの、看板の大きい、妙に新しい造りの建物などの外観を持つ店に、警戒感を抱いたりしてスルーする傾向があるように思う。
いくつかの店が、一発屋のようにつくってはガッと一時儲けては潰し、などとやっている現実もある。

中には、美味しくて、こういう温かい店もあるコトを知って欲しいと思う。


(文責:京夏終空、2017.4.3)

(※写真は、後日掲載。)

池袋で、駿河湾の「桜エビ」と「シラス」のかき揚げに舌づつみ。

池袋東武の「2015富士の国 山梨・静岡物産展」に出店していたコチラのお店で食事をした。

いつもは、池袋東武のラーメン店の出店ブースになっているコトが多いが、今回は珍しく定食屋のようだった。
催事出店のため、サービス・雰囲気の評点は控えた。


駿河丼」(¥1,512) ―― 丼が桜エビのかき揚げシラスのかき揚げと2つのせで豪華である。桜エビのお吸い物や、桜エビの佃煮のようなモノなど桜エビづくしといった感じであった。
かき揚げは双方とも、カラッと揚げられているタイプで、重くなく軽くて繊細な感じがするかき揚げであった。桜エビもシラスも言ってみれば、かなり細い具材である。あまり小麦粉にまぶし過ぎてしまうとボテッとしてしまう。そこらへんがよく考えられていてるかき揚げでもあった。
かぶりつくと、イイ香りが立ちこめる。特に桜エビは、香ばしさとエビのもつ独特な甘さが融合した、ホントにイイ香りであり、味である。天丼のタレも軽くかけられていて好ましい。
桜エビの佃煮のような小鉢も堪能できたし、桜エビのお吸い物もなかなか風味が良く美味しいと思った。付合わせに漬物もあったが、コチラもセンスのあるチョイスだと思った。
濃い味に慣らされ過ぎていると物足りないかも知れないが、すべてにおいて、素材そのものの風味を大事にする姿勢が考えられている料理であり、催事出店のレベルとしては、かなり驚かされた。

桜エビクリームコロッケ」(¥648/2コ) ―― コチラも気になって注文。全体的には普通のクリームコロッケだが、コチラもやはり桜エビのイイ香りがクリームと相まって美味しい。クリームコロッケの中にマカロニが入っていて、ソレもアクセントになってイイ。
ソースを出されたが、そのままで十分美味しく食べられた。

テーブルに「桜えび髭塩」なるモノが置かれていたので、かき揚げの一部分をちぎって、また、コロッケの一部に、と確かめたのが、コレがまた美味しい。桜エビ自体、小さなものだが、そのヒゲを取って乾燥させ塩と混ぜるという何とも手の込んだ塩だが、それだけのコトをした味は、十分に出ていると思う。コチラも満足。

駿河丼、コロッケと大満足の食事となった。
ごちそうさまでした。


「由比」なら、東名で行っても、あっという間なので行く価値はありそうだ。

あれ?でも、降り口あったっけ?……パーキングエリアから脱出方式か?


(文責:京夏終空、2015.10.15)

  • いただきもの。
  • 外観。

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