虎太郎がゆくさんのマイ★ベストレストラン 2017

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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2017年に初めて訪れたレストランの中から評価の高い順にピックアップしました。

マイ★ベストレストラン

1位

蕃 YORONIKU (恵比寿、代官山、広尾 / 焼肉、ホルモン)

25回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥6,000~¥7,999

2023/10訪問 2024/01/26

よろにくの松茸2023

まもなく麻布台ヒルズの新店がオープンして、そちらがよろにくグループの旗艦店になるというので、ひょっとしたら自分が恵比寿に来るのはこれが最後になるかも。

そんなこともあり、恒例の秋の松茸づくし、心ゆくまで堪能させてもらいました。

【2023年10月のおまかせ】
★フィレミニョンの炙り
★牛刺しの裂き松茸、キャビア乗せ
★ユッケブルスケッタ
★ハラミ片面焼き
★三ツ矢サイダータン(タン元)
★タレ2種(ランプ?、ツチノコ)
★サラダ
★松茸コロッケ
★松茸コプチャン土瓶蒸し
★タレ2種(シャトーブリアン、シルクロース)
★タン先とネギのしゃぶしゃぶ
★松茸フライ入りヒレカツサンド
★トリュフすき焼き
★松茸入り石焼ビビンバ
★冷やし和牛担々麺
★かき氷2種
YORONIKU蕃の夏のおまかせコースをいただきました。

お目当ては去年食べそびれてしまった夏の大定番「和牛もろこし」(正式名称は不明)。2年越しで食べることができて幸せこの上ないです。

この日のコースはいつもとはやや様相が違って、かなり正統焼肉に近い内容で、使うお肉をやや変えたり、焼き方を変えた感じで出てきました。当たり前ですが、焼肉屋としての「基本動作」あっての創作料理ですからね。最初からキワモノに走るのとはワケが違います。

一通りお肉をいただいた後は冷やし担々素麺からのかき氷で締め。ごちそうさまでした!
4月のYORONIKU蕃は花山椒をたっぷり使ったおまかせコースで。

花山椒と和牛って元々相性が良くてご存じの通り、しゃぶしゃぶにして食べるのが定番になっていますが、ここではよろにく流の解釈で花山椒x和牛の新たな境地を切り拓いている感じ。

今年のコースも去年までの定番料理だけではなく、今年の新作料理も織り交ぜた構成になってました。新作では花山椒を乗せた和牛お稲荷さんが秀逸で、甘く炊いたお揚げと甘めのタレを絡ませた和牛の組み合わせが味、食感ともに良く合ってました。花山椒は香り付け程度で。

他は花山椒とコプチャンのみぞれ鍋や花山椒のヒレカツ丼などの定番料理も相変わらず最高。毎年このコースが食べられている幸運を冗談抜きに神様に感謝したいくらいです笑

【2023年4月のおまかせ】
★フィレミニョンの炙り
★特製肉素麺
★特製肉稲荷 花山椒乗せ
★エロタン
★タンのつけ焼き磯辺風
★タレのお肉2種(ツチノコ、ザブトン)
★カイノミ塊焼き
★ミノのお吸い物
★花山椒入り特製和牛コロッケ 花山椒乗せ
★タレのお肉2種(シャトーブリアン、シルクロース一口ライス巻き)
★ミノ
★コプチャンと筍のみぞれ鍋 花山椒たっぷり乗せ
★トリュフすき焼き
★特製ヒレカツ丼 花山椒乗せ
★特製和牛冷やし担々麺
★かき氷2種(抹茶、白熊風)
毎年楽しみにしている節分のYORONIKU蕃。

今年も運良くお邪魔させていただきました。焼肉という既存のカテゴリーを超越して焼肉というジャンルを初めて料理にまで昇華させた歴史的なお店だと思っていて、まさに「よろにくの前によろにくなし、よろにくの後によろにくなし」の状態(笑)

この日もいくつかの定番料理と恒例の限定特製和牛恵方巻きをいただき、さらに新作料理もいくつかいただき大満足の内容。

聞けば最近は海外からのお客さんが9割近くを占めているそうで、この日もホールは日本語以外の言葉が飛び交いまくってました。別に海外客を優先して取っているわけではなく、フラットに予約を受けたら結果海外客が多くなったということです。海外から来られたゲストにはここで食べた焼肉をきっかけにいろんなところに是非食べに行ってほしいですね。

次回は春に花山椒が出ることに伺わせていただきます。

【2023年節分のおまかせ】
★炙りフィレミニョン
★鱈の白子とシルクロースの柚子窯
★特製ローストビーフトリュフ添え
★タン元(エロタン)
★タレのお肉2種
★サラダ
★タンコブ(タンと塩昆布)
★ミノのお吸い物
★特製和牛恵方巻き
★上ミノ
★シルクロース一口ご飯巻き
★タン下のみぞれ鍋 黄ニラ添え
★ヒレカツサンド
★トリュフすき焼き
★フグの白子の石焼ビビンバ→シルクロース茶漬け
★特製冷やし担々麺
★かき氷(抹茶とミルクのミックス)
今年も松茸の時期を見計らってやってきました。

何度も書いているように和牛x松茸の組み合わせで都内でこちらのコースを超えてくる店はないと個人的には断言できます。ただ、食材と厨房、料理人のキャパの都合で全員に提供できないのが辛いところ。なので、もしこの時期にこちらの常連から誘われることがあれば何を差し置いても駆けつけるべきかと。

今年は大好きな焼鳥屋の親方夫妻とともにお邪魔させていただき、絶品料理に舌鼓を打ちながら飲食業界のあれやこれやを席についてくれたVanneさんずっと語らってました。思い出に残る楽し美味しい一夜でした。
4月のYORONIKU蕃は花山椒を使った料理を堪能。

ユッケ、コロッケ、お茶漬け、牛カツ丼いずれも和牛に花山椒を合わせて最高の一皿。

松茸、節分と合わせて誘っていただける限りずっと通いたい。

ご馳走様でした。
これも年イチのお楽しみYORONIKU蕃謹製特製和牛恵方巻きをいただく会に参加。

年々改良が加えられて完成度が上がっている。本当に美味しい。

今年は新作の冷やし担々麺も付いて楽しい節分Night
年イチのお楽しみ、YORONIKU蕃の松茸コース。
和牛X松茸では都内では比類なきコース。
今年もありがとうございました。
梅雨の時期にお邪魔した蕃YORONIKU。

お目当てはこの時期、一部の常連だけに振舞われる「和牛もろこし(正式名称不詳)」。芯から外し、外側を揚げたとうもろこしで和牛(赤身系のお肉)を巻く。未だ他店で真似されていないこちらのスーパーオリジナルメニューです。

その製法はファンの間でも謎に包まれており、それ故にパクリ被害にも遭ってないのでしょうが、登場から5年近くが経とうというのにヒントすら掴めていません(笑)

もちろん見た目の奇抜さだけでなく、味もまたパーフェクト。とうもろこしの甘みと和牛のうまみが渾然一体となって喉を過ぎていきます。なかなかお目にかかれない代物ではありますが、機会があれば必ずチャレンジして欲しい一皿です。
今年の節分が2月2日とは知らず、節分当日に予約をねじ込んでやってまいりました。

お目当ては「スペシャル和牛恵方巻き」。常連限定で、一般には出してないのですが、毎年そのクオリティにびっくりさせられます。

今年は店にいたVanneさんも一緒に実食。オーナー自らうまい、うまいって言ってました(笑)

時間も遅かったので、恵方巻き食べた後はアラカルトでカルビやロースやら、それも自分で焼いて食べました。今年の節分は、Yoroniku蕃で初めてトングを握った記念日になりました。

最後は、これまた試作品のいちごショートかき氷を食べてお開き。

とても楽しい節分の夜になりました。
毎年楽しみにしているよろにくの松茸。

計ったように10月中旬に予約を入れて、仕入れがあるのをひたすら祈ります(笑)

そして、今年も行いが良かったのかしっかり入荷されていました。神様、ありがとうございます。

今や「和牛x松茸」の組み合わせは珍しくも何ともないのですが、料理としての完成度、コースとしての完成度ではよろにくに右に出る焼肉屋はないと思ってます。

料理は毎年の定番ものからその年の新作まであの手この手でゲストの関心を引き出す手法は流石の一言。ああ、また今年も行きたい!
大好きなよろにくにもかかわらず、ようやく今年1回目。

某超人気焼肉店の若社長と伺わせていただきました。さすがにVanneさんも少しやりにくそうでした、スミマセン(笑)

当日は、いつものように絶品料理を食べながら焼肉業界のあれやこれやをワイワイと。

夏の定番になった感のある「和牛もろこし」や「酢牛」、「カツサンド」「和牛茶漬け」「トリュフすき焼き」などここでしか食べられない和牛料理をみんなで堪能。

最後は早川料理長謹製の「バスチー」も出てきて今宵も腹パン。

次は秋に伺わせていただきます。松茸に当たるといいな~。
花山椒のちらしに続き、実山椒と梶谷農園のハーブちらしもいただきました。

使ってるお肉は花山椒ちらし同様に和牛の時雨煮です。

実山椒の方は花山椒が実山椒に変わっただけなのですが、あくまで個人的な好みとしては花山椒より実山椒の方が食べやすい気がしました。原価の関係かお値段も随分とリーズナブル。

ハーブちらしは東京のレストランでもお馴染みの梶谷農園のハーブがふんだんに使われているのですが、何よりよく入手できたな、とその仕入れ力にまず驚きです(笑)普段の営業でも最近は使ってるのでしょうかね?

食べた印象は「サラダちらし」でした。ハーブの香りがあるので、時雨煮がどっちかというとアクセントのような役割。それでもしっかりと冷たいご飯と合う仕上がりになっているのはさすがです。

来月は久々にお店で食べます。楽しみ。
YORONIKU蕃もテイクアウト開始。

用意してくれたのはこの季節限定「花山椒フィレちらし」。Vanneさんがインスタで試作しているところを見てて、メッチャ食べたいと思い即購入。

正直、他のお肉系テイクアウトとはコンセプトも完成度も全然違いました。敢えて言うと、牛肉弁当の不朽の名作、はつだの「和牛弁当」に近い印象。冷めても美味しい、というか冷めた方が美味しいというまさに理想のお弁当。

残念ながらもう販売はストップですが、間違いなく牛肉弁当史に残る名作と言えるでしょう。
去年はおまかせで食べた特製和牛恵方巻きですが、今年はお店から招待される格好でいただくことができました。この恵方巻きを食べるためだけ30分の滞在(笑)

目の前で料理長の早川さんが作って、出来たてをいただくというこの上もない贅沢を今年もさせていただきました。ありがとうございます。

今年も松茸の時期に伺うことができました。

いつもありがとうございます。

未だ「和牛」X「松茸」でここを超える店に出会ったことはありません。
2ヶ月ぶりのYORONIKU蕃。

この日は久しぶりに食べログのレビュアーさんたちとの「オフ会」

こちらが初めての方もいらして、喜んでいただけたようでよかったです。

次回は、年イチのお楽しみ松茸コース(勝手に自分で呼んでるだけ)で。
約3カ月ぶりのYoroniku蕃。

この日も色々出していただきました。

一凛のラー油を使ったという「よだれ牛」に始まり、和牛タンの磯辺風、片面をカリカリに焼いたネギハラミ、酢豚ならぬ「酢牛」、牛タンがゴロゴロ入ったタンカレーなど新作料理もたくさん堪能させてもらいました。

この季節の定番、肉の玉蜀黍巻き、テッパンのカツサンド、シルクロース茶漬けも安定の美味さ。

ただ、美味しいだけじゃない集まったゲスト全員がハッピーになれる、自分にとっての特別な場所です。
昨年の秋以来のYoroniku蕃。

伺ったのがちょうど2月の頭でしたので、期せずして「節分スペシャル」とでも言うべきお料理をいくつかいただきました。

・特製和牛恵方巻き
・豆まきセット(という名の和牛白子ポン酢)
※店内で豆まきをするということは決してやってません(笑)

そして、今回”ロゼカツ”はサンドウィッチではなく”カツ丼”に。かつて、生粋では一度食べたことがありましたが、こちらでいただくのは初。笑っちゃうくらい美味しかった。

それ以外にもハンバーガーやシルクロースのお椀なんかも出してもらって、今宵も大満足。

毎回新たな感動に出会える焼肉屋です。
今年も松茸の時期によろにくにお邪魔しましたよ~。

牛肉に松茸って組み合わせ的には抜群に合うんだけど、料理としての完成度で見た場合、ここよろにくの松茸コースの右に出るものはないと確信してます。

誰もが口にできるわけじゃないけど、チャンスが巡って来た時はそれこそ親を質に入れてでも駆けつけるべきだと思います(笑)
大体3ヶ月に1回のペースで通ってるよろにく。

最近はVanneさんが恵比寿にいることもあり、こちらの利用が続いています。

この日も例によって料理はすべておまかせで。

コースの前半~中盤は極上肉を色んなアレンジで食べさせてもらいます。カイノミの塊焼きとかトモサンカクのトウモロコシ巻きとか大好きです。

終盤は、カツサンドなど定番モノに加えて、今回はまかない用のカレーとか、実はレギュラーメニューだったという石焼ビビンバとかコムタンスープ、更にわがまま言ってシルクロースのお茶漬けも出してもらって今宵も大満足。

次に伺うのは秋になるかなあ、また松茸の時期に行ければいいけど。
今宵も恵比寿で楽しい肉パーティー。

今年最初のよろにくは恵比寿で。

白子が旬だったので、白子を使った料理を2皿ほど。

あとはブルスケッタ風ユッケ、炙りトモサンカクの韓国海苔巻き、カツサンドなどなど定番のおまかせ料理を出していただきました。

スポンサー付きなのを良いことにワインもちょっと良いの(ドンペリニョン、アルマヴィーヴァ、オーパスワン…)を開けて、この夜はこのテーブルだけなんだか随分とバブリーなことに。

それにしてもこれだけお肉が出てきても食べ疲れしないのは本当に凄い。

今年もお世話になります。
仲良しメンバー6人で師走のYORONIKU蕃。秋の松茸以来3ヶ月ぶり、3回目。

いつものように予約時に大体の予算を伝えて後はお店のおまかせでお肉と料理を用意してもらいました。

恵比寿では生肉も出すことができるということもあり、ユッケなどの生ものやフィレミニョンなど軽く炙っただけのレア系メニューから穏当にスタート。

前半のハイライトは、ボタンエビのシルクロース巻きにオリジナルのビスクソースをかけたもの。和牛と海老の食感と香りのコントラストを楽しむ一皿。美味いな~。

中盤は、シンプルな焼き物が続きます。タンはどこまでも舌触りが艶かしく、京都祇園の三芳インスパイアという塩昆布のグルタミン酸の旨みとの組み合わせに悶絶。

じっくりと火を入れて焼き上げる塊のカイノミは、あっと驚くカッティングに一同驚愕。シンプルに塩とニンニクチップでステーキっぽくいただきます。

そして、中盤のハイライトは、真鯛とトモサンカク、芽ねぎの巻き寿司風。これは敢えてキッコーマンの市販の醤油で。これもそのうちどこか他の店に真似されちゃいそうな一品です。

ハチノスのお吸い物を挟んで後半戦は、シルクロース、ザブトンのすき焼き風白トリュフがけ、カツサンドなどよろにくが誇る昇天肉料理の連続。

それらに加えて今回は、以前一度「試作だよ~」と言われて食べさせたもらった牛モツ(コプチャンだったかな?)のみぞれ鍋が登場。「この寒い時期に有り難いなー」なんて、思ってたら途中から鍋になんと毛蟹の身を投入!!!

以前、蟹を使った牛肉料理を考えてると言ってましたが、まさかこのような形で・・・。ただ、まだまだこれは改良の余地ありのようです。

〆は、これまた初登場のハンバーグ。周囲はご飯で”土手”を作りその上にはトロトロ卵。その見た目から”ひまわりハンバーグ”と呼ぶそうですw。当然このハンバーグもウケ狙いではなく、肉を粗く挽いて、つなぎは最小限にとどめレア目に焼き上げた逸品。もうお腹も心も一杯ッス。

最後は、定番のカキ氷で口の中をさっぱりさせて、今宵の肉の宴はお開き。

今夜もご馳走様でした~。

【2017年12月のコース】
★ナムル
★軽く炙ったフィレミニョン
★ユッケのカナッペ
★サラダ
★ボタンエビのシルクロース巻きをビスクソースで
★1枚目のタン
★2枚目のタンは塩昆布で
★シンシン
★ツチノコ
★ハツ(実は名物の一つ)
★カイノミ(カットが素敵!)
★真鯛とトモサンカクの巻き寿司風
★ハチノスの吸い物
★シルクロース食べ比べ
★シャトーブリアン
★ミノ
★牛モツのみぞれ鍋、後から試しに毛蟹投入
★シャトーブリアンのカツサンド
★ザブトンのすき焼き風、白トリュフ掛け
★ジャンボリスペクトのひまわりハンバーグ
★かき氷(宇治金時)
★かき氷(しろくま風)
(お酒)
★ビール
★ワインほどほど

毎年楽しみにしているよろにくの松茸。

今年は9月にオープンした恵比寿の新店でやってもらいました。和牛と松茸のマッチングをとことん突き詰めた料理の連続にメンバー一同悶絶。

日本料理の技法から松茸と和牛にアプローチした料理を出す店はいくつかありますが、ここよろにくの松茸は紛れもなく肉料理から松茸にアプローチ。これはやはり唯一無二。

しかも使ってる松茸のクオリティが国産の最高級レベル。この松茸に最高クラスの和牛を合わせるのだから素材としても申し分ありません。

そして、素材の良さだけに単に頼るだけではなく、誰も考えつかないような一皿を仕立て上げ、計算され尽くしたコースで出てくるのがよろにくの真骨頂。

「美味い!」を通り越して、畏敬の念すら感じてしまう圧巻の松茸コースです。

誰もが口にできるコースではありませんが、「よろにく愛」があればいつかは辿り着けるかもしれません。

【2017年9月のおまかせ】
★湯葉の柚子風味
★肩サンカク 生の松茸 キャビア
★フィレミニョンの炙りと焼き松茸
★松茸入り肉稲荷
★グリーンサラダ
★厚切りタン
★薄切りタンと松茸、塩昆布
★鳥取田村のトモサンカク
★ツチノコ
★カイノミ塊
★コプチャンと松茸の土瓶蒸し
★ミノ
★サーロインと松茸、絞り松茸、金粉かけ
★シルクロース
★シャトーブリアンのカツサンド
★イチボのすき焼き風白トリュフがけ
★シルクロースロース茶漬け
★半田そうめん
★焙じ茶かき氷
★しろくま風かき氷
(お酒)
★ヴーヴクリコ黄(シャンパーニュ)
★ニュートンパズル(ナパバレー)
★アルマヴィーヴァ(チリ)

恵比寿駅東口に新たにオープンした野村不動産の複合飲食ビル「GEMS恵比寿」。その最上階に入るのが青山よろにくグループの新店舗。系列ではよろにくみすじ生粋に続く4店舗目になります。

ちなみに「蕃」と書いて「えびす」と読みます。言うまでもなくオーナーのVanneさんとかかってます(笑)

その新店のオープン初日に有り難くもお声がけいただきお邪魔して参りました。この日集まったゲストにはこの新店でのレギュラーコースが供されたようです。ただ、自分たちは既に別のところで1次会を終えてからの訪問だったので、いただいてのはお茶漬けと写真の巨大フィレカツサンド。

ちなみこのフィレへの火入れは「肉バカ」こと小池克臣氏によるものです。

この一見馬鹿げたカツサンド、食べてみると悲しいくらいに美味しくて思わず笑ってしまいました。

他の系列店同様、ここもあっという間に予約困難店になるでしょうが、よろにく同様これからお世話になりまーす(早速9月の終わりに松茸コースを堪能)。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

緒方 (四条(京都市営)、烏丸、大宮 / 日本料理)

5回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥50,000~¥59,999 ¥30,000~¥39,999

2022/08訪問 2022/09/01

夏の終わり

5月以来の緒方さん。8月下旬という食材的には夏と秋の端境期。季節の食材にフォーカスする料理というより、普段より技巧を凝らし、魅せる料理中心の献立だった印象です。

特に記憶に残ったものを一言メモ。

雲丹御飯
炊き立ての熱々のご飯に有明の赤雲丹をどっさりと。ご飯の熱で雲丹の香り倍増。

アマテ鰈
身の色が黄色?金色?明石産らしいけど、脂が多いとこのような色になるそうです。

鰻の白焼き
熊本の海鰻を捌いて即白焼きに。敢えて身のブリブリ感を楽しむ一皿

じゃがいものから揚げ
2時間以上かけて揚げたもの。もはや尊さすら感じる。

枝豆御飯
突如これだけ塩味がばっちり効いて、目の覚めるような衝撃(笑)こいつがこの日のメインなんじゃないかと錯覚するような一杯

【2022年8月の献立】
★雲丹御飯
★生湯葉と車海老のお椀
★あまて鰈エンガワ肝付き
★炙り石垣貝の茗荷和え
★鰻白焼き
★胡麻油で香り付けした落とし鱧と浮袋、生姜醤油で
★鱧の肝焼き
★じゃがいものから揚げ
★茄子、オクラ、蛸の子の冷やし炊き合わせ
★枝豆御飯
★鮪づけ丼
★鼈スープのラーメン
★蓮根で作った甘味
【飲み物】
★ビール(小瓶)
★お酒(日日、黒龍しずく)
【お土産】
★お煎餅
およそ2年ぶりの緒方さん。

5月という日本料理にとっては春と夏の食材の端境期に当たりますが、そんな時期にこそどのようなお料理を振舞うのか、料理人の感性や真の調理技術が問われるタイミングでの訪問。

結論から言うと、食材に頼り過ぎず、構成を工夫することによって普段にも増して重層的な内容の献立となってましたし、一皿一皿の満足度も本当に素晴らしいものがありました。

しっかり品数をいただいたのに食後感の軽さにもまた驚嘆してしまいます。

次回は真夏の訪問を予定してますが、今から楽しみです。

【2022年5月の献立】
★蕗のお寿司
★新玉ねぎのお椀
★虎魚のお造り
★初鰹と鰹節
★鰻の八幡巻き
★生雲丹と海苔の天ぷら
★茄子と蛤の揚げ物、木の芽添え
★とり貝の紐と肝
★とり貝の炙り
★えんどう豆のお粥
★金目鯛と新生姜の炊き込みご飯
★桜海老のかき揚げと冷たいお蕎麦
★黒蜜蓴菜
(飲み物)
★ビール
★麦焼酎のソーダ割x2

お勘定:約50,000円
3年ぶりの緒方さん。

料理の印象は少し変わりました。以前に比べると革新的な要素がやや形を潜め(個人的には難解なほどに革新的すぎるきらいまであったのですが)、よりオーソドックスな京料理に回帰してきた感がありました。

きっとこうやってこれからも色々と進化を遂げていくのでしょうね。

そして、料理もさることながら、設えの素晴らしさと店内に流れる空気感は決して東京の店では味わうことのできないもので、ここで時間を過ごすためだけにわざわざ京都まで来る価値があると断言できます。

先日、京都の別の店でここ数年東京の日本料理のレベルがグンと上がって、(関西在住の方は絶対に認めないでしょうがww)わざわざ京都まで来る理由がなくなってきたね、という会話をしたのですが、まだまだそんなことはないですね。

次回は予定をなんとか合わせて秋が深まる頃に訪れたいな。
(English version is following)

今年3月以来の緒方さん。

この日のお目当ては「松茸」。東京では不作が伝えられる中、しっかりここでは丹波の松茸が用意されておりました。

魚を中心に良い食材は築地に集まると言われて久しいですが、殊京料理に好んで使われる食材については、この説は当てはまりませんね。

この日のおまかせでは、大きな松茸半分を使った天ぷら(サプライズ感のある提供方法でした)と松茸ご飯が用意されていました。「松茸づくし」とまではいきませんが、最初と最後を松茸で締めるあたりがさすが。

松茸以外の料理も鱧や鮎、天然鰻などが出てきましたが、どの料理も素材の良さは活かしつつもやや「ひねり」を効かせた緒方流。

味付けは相変わらず塩味を極限まで削いで、正直この手の料理を食べ慣れていないと美味しく感じられないかもしれません。自分も食べる時は味覚に神経を集中させ、いつもよりもゆっくり味わうように心がけています。

それにしても後から見返してみると今回は油を使った料理がものすごく多かったですね。食べてる時は油っぽさなど微塵も感じなかったので気づかなかったのでしょうね。

これだけ油を使った料理を並べるにはきっと何らかのメッセージがあったのでしょうかね。その場で聞けばよかったです(笑)

たった2回の訪問ですが、緒方さんの料理(素材の選び方、構成、提供方法)や店の設えは自分がイメージする京懐石の典型になっている感すらあります。当分の間は京都の他の日本料理店に行った際も「緒方さんと比べて…」ということが続きそうです。

【2017年10月のおまかせ)
★丹波の松茸天ぷら
★鱧にゅうめん
★鰆、白カジキのお造り、赤雲丹
★天然鮎のから揚げ 実山椒醤油
★鱧の油かけ、新銀杏のあんかけ
★無花果の天ぷら
★琵琶湖産天然鰻の蒲焼に茗荷を添えて
★揚げ湯葉の鼈出汁あんかけ
★松茸ご飯
★自家製手打ち蕎麦
★焼きわらび餅
(お酒)
★ビール
★日本酒(おまかせで2合ほど)

お会計:約40,000円

This is the first time that I come to Ogata since March this year

The main attraction of the day was "Matsutake mushroom". While we heard that there was a bad harvest in Tokyo, we had Matsutake mushrooms from Tanba here.

It has been said for a long time that good ingredients, mainly fish, are concentrated in Tsukiji, but this theory does not apply to the ingredients favored particularly in Kyoto cuisine.

On this day's omakase, we were served tempura with half a large Matsutake mushroom (which was a surprise way to serve it) and Matsutake rice. It may not be "Matsutake mushrooms", but it's true that they finish the first and the last with Matsutake mushrooms.

Although dishes other than Matsutake mushrooms also came out such as a hamo fish, a ayu fish, and a wild eel, Ogata's style in which a "twist" was put into effect a little while taking advantage of the goodness of an ingredient in every dish.

The seasoning is still the same as before, but the saltiness is shaved to the limit, and to be honest, if you are not used to eating this kind of food, you may not be able to feel the taste. When I eat myself, I try to focus on my taste buds and savor them more slowly than usual.

In retrospect, there were a lot of dishes using oil this time. When I was eating it, I didn't feel the slightest bit of greasiness, so I probably didn't notice it.

I wonder if there was some kind of message behind the arrangement of dishes with so much oil. I should have asked him right then and there (laughs).

I've only been to the restaurant twice, but I even feel that Mr. Ogata's cooking (selection of ingredients, composition, and serving method) and the setting of the restaurant are typical of the Kyoto Kaiseki that I have imagined. For the time being, I'm sure I'll continue to say "Compared to Ogata-san..." when I go to other Japanese restaurants in Kyoto.

[October 2017's Omakase]
Matsutake tempura of Tanba.
hamo noodle
Spanish mackerel, sashimi of white swordfish and red sea urchin
Deep-fried ayu fish in soy sauce with Japanese pepper
grilled Hamo with oil and ginkgo nut with starchy sauce
Fig tempura.
Grilled wild eel from Lake Biwa with Myoga
Deep-fried Yuba with starchy sauce of chicken broth
rice with Matsutake mushroom
Homemade hand-made soba noodles.
Yaki-warabi mochi
(Drinks.)
Beer.
Sake (about 2 cups at your discretion)

Payment: Approximately 40,000 yen
春の京都食旅で念願の緒方さんにお邪魔しました。

お店は、四条烏丸の交差点から徒歩で3分ほどの四条通りから少し入った路地にあります。京都らしい長屋の建物で裏には箱庭もあります。昼だとカウンターからでもその風情を楽しむことができます。

この日は昼間の回でカウンターを貸切。気の合うメンバーで美味しい食事をいただき、食後はご主人の緒方さんも交え、最近の東西の飲食店事情などを語らう場になり、発熱により激烈体調不良ではありましたが、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

料理は、3月らしく貝が主役とも言える内容。牡蠣、平貝、本みる貝、赤貝と貝つくしとまではいきませんが、これだけの貝を一度に食べることもそうはないはず。さらに京野菜をふんだんに使ったお椀、鮮烈な春の訪れを感じさえる木の芽寿司など京都らしい季節感を大事にした構成はさすがです。

飾り付けもまた美しく、こういったところは正直東京の日本料理店が束になってかかっても叶わないような凄味が京都のこのクラスの日本料理店にはありますね。

料理の量もものすごくたっぷりで、〆のご飯とお蕎麦(そもそもどちらかを選ぶのですが、最初からどっちも食べる気満々(笑))を食べられるかな、と不安になったりもしましたが思いのほか軽い感じで食後感はばっちりでした。

料理は全般的にいわゆる典型的な薄味和食で、塩は素材の持つ旨みや甘みを引き出すためだけに使われているかのよう。出汁の引き方も東京の日本料理店でいただけるそれとはやはり大きく違って、昆布中心のふんわりと素材を包み込むかのような出汁です。

出汁に関しては、東京の鰹節中心のくっきりとした輪郭の出汁に慣れた舌にはやや物足りなく感じることもあるかもしれません。どっちが良いとか悪いとかではなく、これは東西の食文化の違いだと思います。

京都の日本料理は経験値が全然低いですが、皆さんが絶賛される理由がまだ少しだけですが分かった気がします。ご多分に漏れずなかなか予約困難ではありますが、また機会を見つけて訪れてみたいです。

【2017年3月の献立】
★木の芽寿司
★丸大根と堀川牛蒡のお椀
★サヨリのお造り
★ぐじの笹焼き
★五島の牡蠣の揚げ物とサツマイモ風船
★平貝、本みる貝、赤貝を酢味噌と醤油で
★伊勢海老の蕪餡乗せ
★白魚の玉じめご飯
★蕎麦
★柚子焼き餅


※飲み物はお茶とお水、お酒はほとんど舐めるくらい(涙)

お会計:約29,000円

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3位

CHIUnE (新富町、銀座一丁目、東銀座 / イノベーティブ、フレンチ)

3回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥40,000~¥49,999 -

2018/01訪問 2020/01/31

すっかり見慣れた光景

オープンしてようやく1年ちょい。

東京を代表する予約困難店になりました。1日12席だし、海外からのゲストもかなり多いので、そりゃそうでしょうね。

ちなみに次の予約は1年以上先になってます。

こちらのお料理、もちろん人によって好みはあると思います。ただ、唯一無二、ここでしか食べることのできない料理を創造する料理人にはきちんの各方面からのリスペクトが集まります。

その点では東京のTop Tierのレストランマーケットはまだ健全と言えるのかもしれません。

【2018年1月のコース】
★虎河豚の白子のスープ
★原木椎茸とビーフン
★牡蠣のムニエルにジャガイモのソース
★白トリュフ入れコンソメスープ
★金目鯛のグリルに蛤のソース
★尾長鴨のローストになめこのピューレ・赤ワインソース
★猪味噌漬け焼き
★松葉蟹のおじや
★紹興酒のアイスクリーム
(お酒)
★泡(ドン・ペリニョン)
★白(マコン・ブッシエール ル モンサール)
★赤(シャトー・コルトン・グランセイ)

オープン以来半年ぶりのCHIUnE。大方の予想通り、この半年で食べログでの評価もうなぎ昇り。岐阜時代を考えればそれも当然かと。

個人的に予想が外れたのは予約困難度。いくら6席(x2回転)という限られた席数とはいえ、客単価が40,000円を超えてくるようなレストランなので、そうそう先まで予約は埋まらないだろうと思っていたら、今回訪れた時点で年内はほぼ満席というビックリ仰天な状況。恐れ入りました。。。

そんな話はさておき、この日のお目当てはズバリ「鮎」でした。岐阜時代を知る何人かの方から「サトシ君の鮎は凄いよ」と聞いていたのでその詳細は聞かずに当日を楽しみに。

飲み物、最初の1杯目はシャンパーニュをいただこうとしたら、スタッフから「1皿目の鮎に合わせて、1杯目は是非ビールで」との提案。鮎とビールの相性の良さを流石によく分かってますね。

出していただいたのは、飛騨高山のクラフトビール。泡がきめ細かく、苦味も効いたしっかりした味わいのビール。

これに合わす鮎はというと、鮎の姿はなくペースト状のスープのようなものが。聞くと鮎をワタごとペーストにして塩で軽く味付けしただけとのこと。スプーンで口に運ぶとしっかりと鮎の風味が。

ある意味口の中で噛む手間を省いてくれた料理とも言えますが、発想が普通じゃないですね。もちろん、鮎をそのまま焼いて塩で食べた方が美味しいのかもしれませんが、料理としてのサプライズ、完成度、オリジナリティを考えると明らかに記憶に残る一皿でした。

その後はビーフン、鱧の冷製、コンソメスープ、天然鰻、小鴨のローストと続き、最後はシェフが「唯一の足し算の料理」と称した、郡上味噌と果物のソースで味付けした黒豚のグリル。そしていつもの紹興酒アイスクリームで締め。

コースの構成、料理の雰囲気は正直前回とほとんど変わらないんだけど、トータルの満足度では前回より今回の方が上でした。

正直使ってる食材のシンプルさやかかっているであろう経費などを考えるとお父様のお店同様、超強気な価格設定にも関わらず予約が埋まるのも何となく分かる気がしました。現に今回は自分も次の予約と取りましたし。

外食だとどうしても「原価+経費」で妥当と思える価格を考えてしまうのですが、これに今後は「技術料」という要素も加えて考える時代がそこまで来ているんですね。

【2017年7月のコース】
★和良川の鮎
★原木椎茸のビーフン
★鱧 トマトソース 蓴菜
★ポルチーニ茸とトリュフの入ったコンソメスープ
★宍道湖の天然うなぎ ジャガイモのソースとキャビア
★小鳩のロースト なめこのソースとお酢のソース
★天城黒豚 郡上味噌と果物のソース
★紹興酒のアイスクリーム
(お酒)
★クラフトビール
★グラスシャンパーニュ
★グラス赤ワイン


お会計:約38,000円
銀座一丁目、いわゆる木挽町と言われるエリアに2017年12月にオープンした古田諭史さんのお店。

ご存知の通り、お父様は岐阜「開化亭」の創業者で、現在はこちらと目と鼻の先にある超絶中華「フルタ」のご主人。諭史さん自身も岐阜で「Satoshi.F」という名で自らの店を構えていましたが、このたび晴れて東京進出。

僕は岐阜のお店には行ったことはないですが、シェフとは一度ある食事の席でご一緒したことがあって、とても味覚と美的感覚が研ぎすまされて、食材や調理方法、お酒はもちろんのこと、器や店の設えなどに関する造詣が、この若さにして異常に高いことに驚いたのを覚えています。そして、岐阜にいたとは思えない料理関係の人脈の広さにもビックリ(笑)。

さて、この日は愛すべきマイレビュアー、サプレマシーさんの貸切会に参加させてもらいました。席はカウンター6席のみで、今はまだ1日1回転ですが、近々17:30〜と21:00〜の2回転制にされるとのこと。

料理はおまかせのみで、確か25,000円〜だったかな。お酒は、今流行りとも言えるワインペアリングが用意されていて、16,000円とやや高めですが、食前酒でいきなりドン・ペリニョン(ペアリングには含まれません)が出てきたり、一級畑のワインなどがさらっとに出てきます。ちなみに1杯の量が少ないハーフペアリングも用意されていて、僕はそちらにしました(なお、この日は仕事の都合で店に着くのが遅れてしまい、1杯目のドンペリを飲み逃すという悲劇…)

肝心の料理ですが、簡単に言ってしまうと先に述べた人物像通り、研ぎ澄まされた料理センスとネットワークが存分に駆使された料理の連続。料理のカテゴリとしては、ワインのセレクトや調理法的にはフレンチに近いでしょうが、ほぼノンジャンルと言って良いでしょう。”先鋭度”で言えば、麻布台のSUGALABOと名古屋のトゥ・ラ・ジョアの中間くらいの印象です。

アミューズの炭火焼にした天然虎河豚の白子を裏ごししたスープは、塩分を極限まで落として白子の甘みを楽しませ、途中からは上に乗せたキャビアと絡めることで塩分が加わり、料理としての完成度が増すという仕掛け。

次に出てきたビーフンは古田家の”シグニチャー”とも言える料理(笑)。使ってるビーフンは台湾産で開化亭、フルタそして開化亭ご出身山下シェフの「わさ」と同じものだそうです。ここではビーフンは毛蟹を一緒に和えられ、太白胡麻油で軽く香り付けされ、これまた塩っけはギリギリ感じるか感じないかといった具合。蟹の身の甘さと蟹味噌の旨みが存分に楽しめる一皿でした。

その後は炭火焼きした野鳥のチョリソーが出てきて、続いてコンソメスープ。このコンソメスープが仲良くさせてもらってるレビュアーさんの言葉を借りれば「悶絶」ものの美味しさ。この日一番の料理を選べ、と言われれば躊躇なくこのスープを選ばせていただきます。

コンソメのベースは3種のハムと地鶏ということですが、ハムは岐阜BON DAVONのペルシュウ、パルマハム、金華ハムが使われているとのこと。BON ADVONのペルシュウは、自分の知る限りでは東京のレストランでは恵比寿のペレグリーノとSUGALABOにしか卸されてないと思うのですが、それをコンソメスープに使っちゃうのだから色んな意味で大したものです。

このスープには写真を見れば分かる通り、黒トリュフがふんだんに使われているのですが、これもスープの上に削るのではなく、先にスープボウルにトフュフを削っておき、その上から熱々のコンソメスープをかけて、蓋を閉じ少し蒸らせてから食べさせてくれます。すべてのゲストが一斉に蓋を取るのですが、その蓋を空けた瞬間に襲ってくるトリュフの鮮烈な香りは、たぶん1週間くらいは忘れられないと思います(笑)

この後は魚料理、肉料理2種と続き、最後は蝦夷鮑の”おじや”(リゾット)で締め。使ってる尾長鴨も猪も故郷の岐阜のもの。やはりあちら方面には強いルートを持っているようですね。いずれも調理のプレゼンテーションも抜かりなく、ゲスト全員が楽しい気分に。最後の猪の”味噌漬け”の炭火焼は、炭火焼特有の香ばしさと味噌と唐辛子の強い味付けで前半に出てきた繊細な料理とは真逆の料理。正直ご飯が食べたくなりました(笑)

きっとこれからたくさんのゲストのフィードバックを受けて、料理もサービスもお酒も色々と変化していくことになるのでしょうが、また今後が楽しみなレストランが一つ東京に誕生しました。

最後に下世話な話もしておくと、お値段的にそこまで超絶予約困難店にはならないかもしれませんが、食べログのスコアは半年後には4点台中盤にまで上がってると思いますよ〜。

【2017年1月の料理】
★炭火焼にした天然虎河豚の白子を裏ごししたスープにキャビアを乗せて
★噴火湾の毛蟹と和えたビーフン
★野鳥のチョリソー/じゃがいものソース 生マッシュルーム クレソン
★3種のハムと地鶏から取ったコンソメスープと黒トリュフ
★愛媛八幡浜のヒラスズキのバターとニンニクのソテー/焼いた千両茄子のピューレに太白胡麻油、塩。
★木曽川の尾長鴨のロースト/なめこのソースと鴨の汁、赤ワイン、シェリー酒のソース
★揖斐川の猪のバラ肉炭火焼/郡上味噌、バスク産の唐辛子、ラフランスに漬けた炭火焼
★蝦夷鮑と鮑の肝のおじや
(お酒)
★ワインペアリング(ハーフ)

※グラスで8杯出ました(僕は最初のドンペリ飲んでませんが(涙))

お会計:約42,000円

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

日の出 (西桑名、桑名、益生 / 日本料理、郷土料理)

2回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2019/06訪問 2019/09/12

すごい!蛤 2019

2年ぶりの日の出。

蛤の産卵前の絶好のタイミングで伺うことができました。何でもこの時期は本当に予約が取れないそうです(逆に産卵後の時期はめっちゃ閑散とするらしい)。いつもありがとうございます。

料理の内容は前回とほぼ同じ。心なしか蛤のサイズが前回より小さかった気がしますが、その分お値段も安くなってました。聞けば、前回は特別に大き目のものを揃えてもらったのだとか。

蛤鍋そのものは当然美味しいのですが、個人的には〆にいただく素麺が最高ですね。

この日も前回同様帰り際には「もう当分蛤は食べたくない」という感想を残して桑名の街を後にしました。
三重県桑名にある蛤づくしの料理がいただける料亭です。

桑名にはいくつかこのような蛤料理の店があるようですが、名実ともにこちらが一番で、しかも5月から6月にかけての時期が蛤が旬を迎えるということで訪問を心待ちに。

名古屋から近鉄に乗ること約20分で桑名に到着。駅からは徒歩だと15分〜20分くらいかかりますが、季節的にも散歩するにはちょうど良い距離です(ただし、駅からお店までの間、何もありません…)

料亭ですので、店の中はいくつかの部屋に分かれていて、それぞれの部屋に仲居さんが付いてくれます。部屋は座敷ですが、テーブルと座椅子が配置されています。

料理は先付(凡庸です)の蛤鍋という流れ。この日は、更に幹事様の取り計らいにより焼き蛤も追加でいただきました。焼き蛤は事前にお願いしておく必要があるとのことです。

鍋は座敷の片隅に出汁の張られた状態で用意されてあり、時間になれば仲居さんが火をかけ、人数分の蛤を鍋に投入していきます。頃合いになれば鍋から引き上げ、1人3個ずつ鍋に取り分けていきます。これが3回、計9個もの蛤をいただくことになります。

鍋に使われるのは大体4、5年ものの蛤だそうで、身はぷっくらと詰まって噛むと心地の良い弾力と旨味たっぷりのおつゆが飛び出してきます。いや、これは本当に美味いです。そもそも見た目からして東京で見る蛤と明らか大きさも身の張り具合も違いますし、鍋のように蛤そのものの味をダイレクトに味わう食べ方自体をなかなかやらないので、これは軽い衝撃です。

最初は10個も蛤ばかりで飽きないかな?と思ってましたが、寧ろ最後はおかわりをしたかったくらいです。

鍋の途中には蛤から出たダシを使って葛切りや野菜が出てきて、最後の残った出汁は〆のそうめんと雑炊でいただきました。

焼き蛤は鍋の合間に出してもらいましたが、これは調理場で調理されて出てきます。焼きに使われるのは鍋で使うのより更に立派な7、8年ものだそうで、鍋のものより一回り大きいサイズ。更に身に張りもあり、鍋でいただくのとは異なり蛤が持つすべての旨味を中に閉じ込めているため味わいが濃厚。もはや官能的でさえあります。

生まれて初めての蛤づくしでしたが、のっけから桑名で一番の店で、しかも最も旬な時期に来てしまうという何とも贅沢な体験をさせてもらいました。場所柄そう頻繁には来れませんが、また来年ご縁があることをお祈りしておきます。

※蛤鍋は事前に連絡しておけばお土産でも用意してくれます。1日に獲れる蛤の量に制限があるので、少し前もって予約するのが良いかと思います。聞くところによると、お土産でも店で出すのと同等の蛤が使われているそうですよ。

【2017年5月半ばのコース(内容は幹事様におまかせ)】
★先付
★蛤鍋(蛤3個 x 3皿、葛切り、お野菜、素麺、雑炊)
★デザート
(お酒)
★ビール少々
★日本酒少々


お会計:約15,000円

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

重よし (明治神宮前、原宿、表参道 / 日本料理)

3回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥10,000~¥14,999

2018/01訪問 2019/03/14

大人の社交場

久々に近くまで来たので、電話を掛けてみたら席の用意ができるというのでお邪魔しました。

昼も夜も一応お値段の決まったコースはあるようですが、常識の範囲内であればこちらから予算を指定することも可能です。

料理は食べ疲れの一切しないものばかりで、食後の余韻を大切にする方向けと言えるでしょう。

お客さんは昔からの常連が大半ですので、一見さんは多少肩身の狭い思いをするかもしれませんが、ご主人も時より話しかけてはくれますし、こちらから聞いたことにも優しく答えてくれます。

びっくりするような有名人と隣り合わせになることもしばしばですので、そういったことに一切動じない紳士・淑女のみの社交場ですね、こちらは。

【2017年1月お昼の献立】
★黒豆、醪に漬けた豆腐、唐墨
★姫小鯛のから揚げ、銀杏
★国東の生牡蠣
★白子豆腐と焼き椎茸のお椀
★墨烏賊、サヨリ、鮪のお造り
★氷見鰤のつけ焼き
★海鼠の酢の物
★新筍、里芋、蕗の炊き合わせ
★親子丼、お新香、味噌汁
★フルーツ


お会計:約10,000円
前日の夜に訪問したのですが、その晩「うちは昼もやってるよ」というので、昼と夜でどんな違う顔を見せてくれるのか知りたくて早速昼も来てみました。

夜同様、おまかせもできるようですが、ランチコースでお願いしておきました。

いつもそうなのか分かりませんが、お昼は夜に向けての仕込みをやりつつ、お弟子さんたちが料理を作るようで夜同様どの料理も手間暇かけた跡が伺えしっかりと美味しいです。

ただ、ランチコースだとややシンプル過ぎて本当に定食を食べているような感じになってしまうので、よそ行きのご馳走を期待して行くならやはり夜に来るのが良いと思います。

ただ、夜同様昼もリクエストすれば材料さえあれば何でも作ってくれそうな感じで、常連らしき隣のお客さんは親子丼を注文してましたし、ご主人から「おすそわけ」と言ってランチコースには含まれない、常連さんに出すだめのアサリの酒蒸しをしれっと出してくれたりしました。

【2017年5月ランチコース】
★季節野菜のゼリー寄せ
★野菜の出汁だけ作った茶碗蒸し
★鰹のたたき
★のどぐろの塩焼き
★茄子の煮びたし
★御飯、味噌汁、お新香
★グレープフルーツゼリー


お会計:約7,000円
神宮前にある日本料理店。

山手線の原宿駅から歩いて3分ほど。明治神宮表参道を明治通りに下る途中のビルの1階に店はあります。1階とはいっても実質半地下のような造りで、大きな道路沿いにもかかわらず案外見つけにくいかもしれません。僕も何十回と前は通ってますが、ここに重よしさんがあるとはずっと気づきませんでした。

現在も主人を務める佐藤憲三氏がこの場所に店を出したのが昭和47年(1972年)ということですから今年で45年。もはや東京の日本料理のレジェンドといっても差し支えないでしょう。

このサイトではつい最近まで評価が芳しくありませんでしたが、ミシュランでは一応2つ星ですし、漫画『美味しんぼ』でもたびたび作中に登場するお店として名前くらいは聞いたことある人も結構いるのではないでしょうか。

元々こちらには興味はあったのですが、マイレビューさんと「さすがに伝手なしで行くのはちょっとハードル高いよね」と話をしていたところ、とある食事の席でご一緒した方がInstagramを通じてこちらの常連であることが分かったため、お願いをして連れてきていただきました(ちなみに一緒に行こうと話し合ってたマイレビュアーさんは、同じ方の紹介で先にこちらに抜け駆け訪問されております(笑))

さて、当日。この日は案内いただいた常連の方が予め予算をお店に伝えておいてくれたようです。聞くと料理は予算がある場合はある程度融通を聞いてもらえるようです。また、お客さん1人1人に出した料理は細かくメモを取っておられて、原則同じものは出さないそうです。そういう意味ではここはリピートしない本来の良さはわからないのかもしれませんね。このサイトでの評判が上がらなかったのもその辺が理由かもしれません。

肝心の料理は畏まった会席料理ではなく、ややくだけた感じのカウンター割烹のスタイルに近いです。常連ともなればカウンター越しにご主人向かって「xxx、作ってよ」とかご主人から「○○さん、xxx食べる?」というやり取りも有りな雰囲気です。

出てくる料理は至ってシンプルなものが多いです。ただどの料理も一見シンプルに見えてその実は物凄く手間が掛かっていて、鼈のスープやじゃがいもの煮っ転がしなどは調理工程を聞くと本当にビックリしてしまいます。そして、味わいも滋味深く、手間暇をかけた本当の料理を思う存分楽しむことができます。京味などもそうですが、やはり昔の料理人は皆こうやって手間暇を惜しまず「仕事」でお客さんを惹きつけていたのだなあとしみじみと思いました。

接客に関しては、ご主人はこの道50年のプロの料理人ですから店に来るお客さんの器量、知識、興味などもよく観察しておられるようで、カウンターに座ってある程度日本料理に関する会話ができる方がこちらでの食事をより楽しめる気がします。

こんなこと書くと「うちはそんな難しい店じゃない」とご主人に怒られてしまいそうですが、そういった立ち居振る舞いができる大人向けの料理屋であることは間違いないと思います。

また近いうちに再訪する予定です。

【2017年5月のおまかせ】
★裏ごししたグリーンピースと湯葉
★北海道のホワイトアスパラガス
★三陸産の鮑
★三河の車海老と秋田のたらの芽
★雲丹とイカの耳に海苔を挟んで
★鰹
★牡丹鱧
★鼈のスープ
★那智勝浦の鮪、徳島の真子鰈、宮城閖上の赤貝
★東京湾小柴の渡り蟹
★長良川の鵜飼の鮎
★東京湾竹岡の甘鯛のフライ
★ジャガイモの煮っころがし
★ハマボウフウのおひたし
★小柱のかき揚げ丼、お新香、あさりの味噌汁
★フルーツ
★作りたてのわらび餅
(お酒)
★ビール
★日本酒(黒龍吟風)


お会計:30,000円

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

ペレグリーノ (広尾、恵比寿 / イタリアン)

3回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥60,000~¥79,999 -

2019/12訪問 2020/03/14

予約難易度と料理のクオリティが正比例するレストラン

12月のペレグリーノは白トリュフをふんだんに使ったコース。

魚を使った料理が前菜とメインで合わせて3種。良い魚を使うことはもちろん、処理の仕方が相変わらず寿司屋、日本料理屋顔負けの腕前。

パスタは白トリュフの香りを思う存分堪能できる自家製タリオリーニ。それも目の前で打ちたてのものを。

お肉のメインは真鴨のロースト。絶妙な火入れで悶絶級の美味さ。参りました。

後半戦はいつものようにハム祭り。

個人的好みは一貫してパルマハムとトルタフリッタ。

ワインもたくさんいただいて大満足の3時間半。
久々のペレグリーノ。

相変わらず料理もワインペアリング(そしてティーペアリングも)も高橋シェフのこだわりが凄まじい。

この夜の料理に使われた食材は、生の鯵、生雲丹、山独活、筍、花山椒などほぼ日本料理でも使われるようなものばかり。

それらを想像も絶する手間をかけて、イタリアンの一皿に仕立てていきます。

そして、セコンドまで食べ終わると、いよいよ最近新調されたというめちゃくちゃかっこいいスライサーでカットされる「ハムタイム」。

以前は、セコンドの前にこの「ハムタイム」があって、その後セコンドという構成だったと記憶してますが、今回はハムがセコンドの後に。個人的にはこの流れの方が好みです。

ハムはかなりの種類があり(それがまた楽しい)、味のインパクトもプレゼンテーションのインパクトも大きいので、セオリーとしては異質でしょうがメインの後にハムというのがここでは合ってると思います。

プラチナシートの名に十分値する素晴らしいディナーでした。
恵比寿にあるとにもかくにもゲストの目の前でカットして提供されるハム、サラミが超絶有名なイタリアン。

シェフは高橋隼人さん。坊主頭のその風貌からは一見イタリア料理のシェフには到底見えませんが、イタリアハムの本場パルマでも修行経験のあるバリバリのイタリア料理の料理人。

また、こちらは公に知られる東京のイタリアンの中でも屈指の予約難度を誇ることでも有名。一般予約はもはや実質不可能。行きたい方はツテを見つけるしかありません。

店はすべて高橋さんが1人で切り盛りし、1日1回転、席数も6席という寿司屋以下のキャパ。その6席の配置が相当ユニークでゲスト同士が向かい会う形ではなく、すべてのゲストが横並びで、目の前でシェフが料理の仕上げをしたり、ハムを切ったりしているところを眺めながら食事をするというスタイルで、劇場型というよりもはや自分たちが舞台の中にいる感覚に陥ります。

お酒はワインペアリングが主体で、料理に合わせていろんなワインを出してくれます。お酒が飲めない方にはお茶主体のノンアルコールドリンクのペアリングで対応してくれます。

料理はその日のおまかせコース1本で一斉スタートになります。コースは、この店のシグニチャーであるハム、サラミを挟んで前半、後半に分かれるような構成。ハム、サラミは通常は4皿ほどのようですが、この日は幹事様の計らいにより特別に9皿も用意していただきました!

コースの構成からも分かる通り、やはりここでは切りたてを食べさせてくれるハムやサラミがやはり主役。もちろん、メインやパスタが脇役というわけではないですが、ハムのインパクトに比べるとやはりその存在が霞んでしまうのは致し方ないところなのかな、と。特に後半の料理にそれが顕著でした。それくらいハムのインパクトが強烈。

ハムもサラミも言わば生鮮食品なので、常に「酸化」との闘いなわけで、その意味においては切り立てを食べさせてくれるというのは最高の贅沢ですね。

中でも圧巻だったのは、日本で唯一のパルマハム職人多田昌豊さんの作るBON DAVONの「ペルシュウ」の食べ比べとパルマハムの最高峰「クラテッロ・ディ・ジベッロ」の2つ。この体験できるのは世界中探しても間違いなくここだけ。それだけで訪れる価値があるといっても過言じゃないです。

ペルシュウもクラテッロも他でも食べたことはありましたが、同時にしかも切りたてを食べたのは当然初めてで、その味、香り、舌触り、口溶けとまさに官能的という言葉以外が見当たらない体験でした。

ハム、サラミ以外も特に前半の料理は秀逸で、中でも長野産のぎたろう軍鶏を使ったブロートとパルマ伝統のラヴィオリ「カペレッティ」などはうっとりとする美味しさで、思わず一同無言(笑)。

牡蠣のソットオーリオもまた、この時期でこのサイズの牡蠣が食べられるのか!というほど大ぶりな牡蠣を低温のオリーブオイルで熱を入れて旨みを引き出し、さらにそこにアンチョビやパセリで香りづけ。口に入れると牡蠣の旨み加えて、ハーブ類の鮮烈さ、アンチョビの塩気などが何層にもなって押し寄せてくる感じで卒倒しそうになりました(笑)

最初からそんな感じなので、およそ4時間のディナーがあっという間。もちろん、頻繁には来られないし、そもそも「次来れんのか?」という疑問もありますが、ここもまた唯一無二なお店であることには間違いありません。

お誘いいただいた幹事様に本当に感謝です。ありがとうございました。

【2017年5月のコース】
★軍鶏のブロードにパルマ伝統の小さなラヴィオリ
★ホワイトアスパラガスのフラン
★牡蠣のソットオーリオ、小松菜とサルサヴェルデ添え
★ハム・サラミ(9皿)
★白甘鯛、新筍とフルーツトマト
★自家製タリアテッレにトルコ産モリーユ茸のクリームソース
★仔羊のアッロースト
★イタリアのミルクプリン”ラテインピエーディ”
★宮崎産マンゴーのタルト
(お酒)
★ワインをグラスペアリングで約10杯(極少量ものも含みます)

お会計:29,000円

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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7位

寿司栄 (東千葉 / 寿司)

4回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 -

2019/02訪問 2019/04/18

超進化系街場寿司

久々の寿司栄。

この夜もつまみもにぎりもお酒もたくさん出してもらいました。いつものように帰路に着く頃にはもうヘロヘロでした。

正直、つまみもにぎりも都内の高級店にはない「野暮ったさ」があるんですが、ひと目見て、ご主人の説明を聞き、口に入れるとその一皿、一貫に注ぎ込まれたご主人の並々ならぬ情熱を感じずにはいられないんです。

それこそがこの地にあって、遠方から強烈なファンを集める寿司栄の凄さなんだと思います。
1月に続き今年2回目、この半年で3回目の寿司栄。

この日は、初めてこちらに連れてきてくれた常連様の会。メンバー的に予想はしていたけど騒々しい会でした。さぞや他のお客さんは迷惑したことでしょう。ゴメンナサイ。。。

とにかくつまみが絶品で、かつ品数も多いので、毎回毎回お酒をセーブしようとするのですが、あの日本酒を見せられると飲んでみたくならずにはいられません。この日も写真には残ってないですが、十四代や東洋美人のレア酒含め6、7杯。しれっと黒龍火いら寿とか普通に出てきて途中からちょっとお会計が心配に。。。

つまみは相変わらずご主人の渾身の仕事ぶりが光ります。一見、魚を切って出してるだけに見えても物凄い手間が掛かってたりするので侮れません。つまみだけでも10種以上。ただ、ここでは見慣れた光景。

にぎりは、やや甘みに特徴がある赤酢のシャリで、そのある種”田舎っぽさ”が人によってはクセになるのでは。あまり”シュッ”したシャリではないので、好みは分かれると思います。僕は嫌いじゃないですけどね。

にぎりは全般的に創作色が強く、芽ネギを巻いたトロ、蟹トロミルフィーユ、味噌付き富山海老などはこちらのスペシャリテと勝手に位置づけてます。

今回はにぎりもたっぷりの20貫弱。後半は他のお客さんが捌けたこともあり、さすがにペースアップ。つまみの所要時間が2時間で、にぎりは1時間強といったところ。

こんだけ食べて呑んだので、お会計はさすがに余裕の30,000円越え・・・。

帰り際にはご主人に「nionioさんの好みはもう分かりましたから」とのお言葉。はい、また必ず来ますよ~(笑)

【2018年4月のおまかせ】
(つまみ)
★蛍烏賊 のれそれ 唐墨
★白エビ ブランデーに漬けた唐墨
★シマアジ
★蝉エビ
★ガスエビ食べ比べ
★桜鱒
★万寿貝
★金目鯛と塩昆布
★真鯛と唐墨パウダー
★大吟醸唐墨とブランデー唐墨食べ比べ
★寿司もなか(あん肝としゃり)
(にぎり)
★天草の赤雲丹
★白川(白甘鯛)
★鯖 x2
★赤貝
★さより
★真鯛
★毛蟹とトロのミルフィーユにぎり
★小鰭
★赤身づけ
★トロの芽ネギ巻き
★金目鯛
★玉子(なぜか中盤で・・・)
★とり貝
★トロ
★味噌付き富山海老
★鉄火巻き
★石鯛
★煮蛤
★アオリイカ
★穴子 塩とつめ
★鰻の手巻き
(お酒)
★ビール
★Nature-H Sparling
★風の森 真中採り
★黒龍 火いら寿
★十四代のスーパーレア酒
★東洋美人の非売酒
★田酒 純米吟醸
★花薫香 純米大吟醸


お会計:約35,000円
昨年の11月以来2回目のすし栄。

今宵も悶絶つまみと絶品日本酒、更に創作にぎりに舌鼓。

そして、今回はちゃんと電車で東京まで帰りました。

それにしてもこちらの北陸方面からの仕入れ力はハンパないですね。

東京の寿司屋、日本料理屋を含めても右に出る店はまずないでしょう。

なんやかんやでまた春に参ります。

【2018年1月のおまかせ】
(つまみ)
★のれそれ
★〆鯖
★帆立 唐墨和え
★塩水雲丹
★鯛の焼き霜
★北陸産 雌の毛蟹
★カワハギ 肝、海苔、ネギ和え
★のどぐろのタレ焼きとシャリ
★がす海老
★しま海老
★鮪のカマ炙り
★唐墨
★あん肝とシャリ
(にぎり)
★ほっき貝
★鰤炙り
★赤貝
★毛蟹とトロのミルフィーユ
★墨烏賊
★サヨリ
★馬糞雲丹
★トロ手巻き
★富山海老
★こはだ
★トロたたき、白えび、馬糞雲丹、鱒の子、いぶりがっこ
★天然鰻手巻き
★鯖棒寿司
★穴子 つけ焼き
★穴子 たれ
★玉子


お会計:約28,000円
千葉にあるとっても有名な寿司屋。

元レビュアーで寿司食いの大御所のお導きにより訪問して参りました。

訪問前からとにかくつまみが秀逸、日本酒の品揃えが圧巻、帰りは電車で帰りたくなくなるという話を聞いておりましたが、間違いなくいずれも真実でしたw

場所は、千葉駅からタクシーで10分弱。住宅街の中にぽつんと佇む、外観からはここで全国の寿司好きを唸らせるつまみや酒、にぎりが出てくるとはとても思えません。

店内のカウンターは席数多めで、15席くらいあったかな。すべてのお客さんにご主人が相対して、つまみ、にぎりを出してくれます。

目の前にはタネを入れる透明の冷蔵ケースがあり、その日のつまみとにぎりになるネタが所狭しと入っています。きっと先代の頃まではそこらにある街のお寿司屋さんだったのでしょうかね。その名残が店内各所に見ることができます。

この日はひょっとしたら通常のおまかせではなく、ちょっと特別仕様だったのかもしれませんが、とにかく聞いていた通り、つまみの内容と品数がもの凄い。

しかもどのつまみも単に新鮮な魚介を切って出すのではなく、一手間も二手間もかけた最高の酒の肴ばかり。これで日本酒が進まないわけがありません。

寿司屋ではとことんにぎり重視な自分ですが、このつまみ攻撃には圧倒されます。つまみが出終わる頃には入店から2時間近く経ってた気がします。

にぎりも独自のルートで仕入れた魚介が次々と目の前に並びます。「創作寿司」とカテゴライズされることもあるようですが、個人的には悪い意味での創作性を感じることはほとんどありませんでした。

にぎりの形などはさすがに都内の高級人気店のそれとは一線を画してはいますが、このワイルドさもある種この店の魅力だと思いました。

それにしても後から見返すとつまみだけでなく、にぎりまでもが酒の友になるようなものばかりでため息が出ますね。

開店の18時と同時に店に入って、店出たのが21時過ぎ。もう到底電車で帰る気にはなれませんでした。。。

美味しくて、楽しかったのでまた年明けに伺うことにしました。

【2017年11月のおまかせ】
(つまみ)
★焼き白子にブランデーの焼きカラスミ
★秋刀魚の肝、秋刀魚
★昆布森の塩水雲丹
★カワハギ肝醤油
★香箱蟹
★がす海老
★萬寿海老
★イクラ
★秋刀魚の海苔巻き
★ブランデーに漬けたカラスミと大吟醸酒漬けたカラスミ
★自家製の蟹味噌
★せんぽうしの牡蠣
★能登の海うなぎ手巻き
(にぎり)
★鰤の砂ずり
★閖上の赤貝
★のどぐろ
★大トロすきみ
★鮪のすきみの隣
★富山海老
★鮪砂ずり
★平目のエンガワ、タケ炭の塩で
★浜中のバフン雲丹
★玉子
★鯖の棒寿司
★穴子 塩 つめ
★小鰭
(お酒)
★日本酒おまかせ(半合を5杯くらい)

お会計:約28,000円

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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8位

てんぷら 成生 (新静岡、日吉町、静岡 / 天ぷら)

5回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥20,000~¥29,999

2021/01訪問 2021/05/08

静岡食材の天ぷらショー

旧店舗最後の訪問となりました。

年明けの寒い時期でしたので、静岡の冬の食材を思う存分堪能させていただきました。

特に根菜が素晴らしかった。どれも生命を感じずにはいられない天ぷらたち。こんな天ぷらを揚げられるのは日本広しといえど本当に志村さんしかいないでしょう。

根菜以外だと最初の白メバルと蛤が特に印象に残りました。白メバルは磯魚特有の身のきめ細かさと白身のホクホク感に、蛤は熱を入れることで滲み出てくる甘みとレアめな食感にそれぞれ悶絶卒倒しそうになりました(笑)

次回は春に新しい店舗に参ります。
他でも書きましたが、たきや、蕎ノ字、にい留、そしてここ成生が現代天ぷらのトップランナーだと思ってます。なので、この4店については定点観測を怠らないようにしているのですが、如何せんここだけは自力予約ができません(笑)

食べ歩きを趣味にする人間としては、こういう店は人気が爆発する前に押さえておかなかればならなかったのですが…

この日は名古屋の友人の席にお呼ばれ。貸切でしたので、お酒も持ち込み大いに食べて飲んで盛り上がりました。

そして、この日の白眉は蛤、次点は軽く油通しした伊勢海老でした。

秋には別の場所に移るそうですが、席数が増えるわけではないので、引き続き予約は友人にお願いしないとなりません…。
3年連続3回目。

自分にとっては行きたいのになかなか行けない、数少ない訪問難易度のとっても高いお店(予約取れなくて、行きたくもないお店は多数w)

この2日前がにい留さんだったので、期せずして今をときめく地方天ぷらの二大巨頭食べ比べというこの上もない贅沢をさせてもらいました。

今回の訪問はちょうど1年ぶりくらいだったので、前回とだいぶネタは被っていますが、それでも鮮烈な記憶を今回も残してくれました。

魚も野菜も地物に拘り、その素材に合った揚げ方を徹底する、なので成生の天ぷらには何が主役というのはなく、言ってみればすべての天ぷらが主役級の働きをしてくれます。

過去3回とも夏の訪問なので、次回こそは別の季節に訪れてみたいですね。

ここだけはいつでもお誘い待ってます(笑)
ちょうど1年ぶりの成生。

もはや実質紹介制になってしまっていて、予約を取れる人もだいぶ限られるようです。

今回も地物の魚介、野菜を思いっきり堪能させていただきました。

前回も感じましたが、やはりこちらは野菜の揚げ方に特徴がありますね。

魚介も地物にこだわり、海老も地物の入荷がなければ揚げないという徹底ぶり。

今もって唯一無二の天ぷらには違いないけど、やや脂が回ってしまうところはひょっとしたら好みが分かれるかもしれません。

次はいつ行けんのかなあ…(遠い目)
静岡市にある今や全国から客が押し寄せる天ぷら屋。

アクセスは静岡駅からタクシーで1,000円以内、徒歩でも歩けない距離ではありません。

店内はカウンターのみ7席ほどで、今は18時と20時30分の2回転制のようです。8月下旬の訪問時点で年内の予約は埋まっており、2018年の予約はまだ受けていないとのこと。

いやはや、すごい人気です。店はオープンして10年ほどですが、年を負うごとに口コミで評価が広まり、特にここ最近の加熱ぶりにはご主人もやや戸惑っておられるようでした。

料理はおまかせ1本で、時間的制約もあり追加注文は基本難しそうです。

食材は、静岡産のものを可能な限り取り入れており、この日も一部を除いてすべて静岡産でした。その中でも野菜に関しては、鮮度や甘みに相当拘っておられます。

使っている油は胡麻油メインなので、東京で天ぷらを食べ慣れている人には馴染み深い香りだと思います。

そして、この店の天ぷらの最大の特徴とも言える揚げ方、というか天ぷらの食べさせ方はある意味天ぷらの常識を覆してくれます。

じゃがいもやかぼちゃなど火の入りにくい野菜は、薄く切ることなく大きな塊のままかなりの長時間、じゃがいもに至っては1時間程度をかけてじっくりと揚げていきます。

それも単に弱火で揚げるのではなく火、加減を調節しながら余分な水分を飛ばしつつ、素材のもつ甘みをじっくり引き出していきます。

旬を迎えた鮑も天ぷらで揚げるのですが、火が入りすぎると硬くなるので、食感を損なわないようにさっと揚げて、後は余熱を使って中心にまで熱を入れていきます。

天ぷらというと、揚げたてを食べるものという固定観念がありますが、この鮑の天ぷらに至ってはしっとりと熱が回って衣も柔らかくなった状態で食べさせるというやり方です。

なお、それ以外のネタは他の天ぷら屋同様に揚げたてを食べさせてくれます。

確かに他にはない天ぷらが食べられることは事実で、全国からお客さんが集まるわけも良くわかりました。

場所柄頻繁には訪れることできませんが、また機会があればお邪魔したいと思います。

【2017年8月のおまかせ】
★メイチ鯛のお造り
★大葉で挟んだ太刀魚
★おくら
★丸茄子
★メゴチ
★ヤングコーン
★浜名湖産の天然車海老
★甘鯛
★栗かぼちゃ
★鮑、鮑の肝のせ
★万願寺唐辛子、削り節のせ
★穴子
★穴子の骨
★じゃがいも(メークイン)
★天丼
★葛餅
★煎茶(香煎)
(お酒)
★ビール
★日本酒1合

お会計:約17,000円

  • (説明なし)
  • (説明なし)
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9位

くろ﨑 (渋谷、表参道、明治神宮前 / 寿司、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2017/07訪問 2017/09/06

どこにも染まってないのがいい/くろ﨑

渋谷にある人気の寿司屋。

よく”渋谷ではダントツ”とか、”寿司不毛の地にあって”とか言われることが多いようですが、自分に言わせれば渋谷に限らず都内でも指折りの寿司屋だと思います。

大将の黒﨑さんはいわゆる有名店での修行経験はほとんどなく、ほぼ独学で今のくろ﨑のスタイルを確立。色々食べ歩いたり、先輩職人たちと交遊する中で今の形を作り上げてきたんだと思います。

店はまだできて3年ほど。行くたびに良くなると言う人もいて、きっと色んな面でまだまだ発展途上なのだなあという先入観を持って訪問。

場所は、渋谷といっても青山寄りで人によっては渋谷じゃなく青山と言ってしまいそうなロケーション。渋谷の喧噪からも全く離れています。

店内は照明やや暗めでカウンター8席ほど、奥には個室もあってこの日は2番手さんがそちらで握っておられたようです。

席間はやや狭めかな。もうちょい余裕があると嬉しいけど、銀座のあらいや新橋のしみづも似たような感じなので長居しない分には苦にはならないと思います。ただ、隣などに居合わせたお客さんとの相性が良くないとちょっとキツい感じかも。

時間は、平日は18時と21時一斉スタートの2回転制。この日は1回転目の席でした。

料理は、基本前半つまみで後半にぎりという構成ですが、つまみの後半ににぎりが挟まったり、にぎりの途中の少しつまみが出たり、やや変則スタイル。

つまみはお造り、蒸し物、焼き物、酒肴とバランスよくどれもお酒が進むものばかり。この辺は言わば料理センスを感じますね。

にぎりは赤酢主体のシャリで、すっきりした味わい。米はやや固めに炊かれて個人的には好みなタイプ。欲を言えばもう少しシャリは大きくても良いかも(と思ったので途中からちょっと大きめに握ってもらいました)。

ネタも鮪はやま幸から入れておられるようで、良いものが使われていました。それ以外もピンネタとまではいかなくとも先ほどのシャリとよくバランスの取れたにぎりで総じて満足。

中でもこの日特に良かったのは車海老。大分の天然物だったようですが、とにかく火入れが最高。いわゆる半生にもかかわらず、甲殻類特有の臭み皆無。火を入れた時に出る甘みと生の食感の両方が同時に楽しめる1貫。今年食べた海老のにぎりの中でも最高のものでした。

こういうあっと驚く1貫があるとまた次も来てみたいっていう気持ちになりますね。

お酒も色んな銘柄が揃っていて、ビールで喉を潤した後はおまかせで2人で合わせて3合ほどいただきました。

先に述べたとおり、いわゆる有名店での修行経験がない分、逆にどこの寿司屋の色にも染まってないのが良い方向に作用している気がします。

まだまだ背中は遠いでしょうが、5年後、10年後には阿佐ヶ谷のなんばや日本橋蛎殻町すぎたのような名声を得る寿司屋になってるかもしれないですね。

また伺わせていただきます。

【2017年7月のおまかせ】
(つまみ)
★はしりの枝豆
★アイナメ
★真子鰈
★馬糞雲丹(余市)
★蒸し鮑と肝醤油(大原)
★天然鰻(天草)
★牡丹海老の茶碗蒸し シマエビの頭の出汁で
★紫雲丹小丼(函館)
★稚鮎のペースト
(にぎり)
★カワハギと肝
★金目鯛(下田)
★シンコ(佐賀)
★天然車海老(大分姫島)
★鰯(3枚付)
★太刀魚塩焼きのにぎり
★トロ
★赤身
★クエ
★穴子
★干瓢巻き(手巻き)
★鯖(お好み追加)
★鯵(お好み追加)
★玉子
(お酒)
★生ビール
★日本酒2人で3合


お会計:約26,000円

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