『美味しい珈琲とは?』及第クレーマーさんの日記

松本城(令和6年4月27日)

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日記詳細


令和3年4月5日(月)
       
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「珈琲は柔な生鮮食料品! 日本の珈琲協会が謳っている"賞味期限1年"
なんて出鱈目の最たるものです。 焙煎後の珈琲豆はカーボン(C)そのも
の、酸化後の炭酸ガス(CO2)放出も必然で、賞味期限は豆で1週間、粉に
して3日が限度です。
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  < 朝用  浅炒り  150cc(7~10グラム/人) >
  < 昼夜用 深煎り  130cc(8~12グラム/人) >


「注意事項」

(1) 珈琲豆は抽出直前に珈琲ミルで挽いてください。 挽きだめは不可
  です。 尚、珈琲豆の保存時は極力、大気に触れる事の無いように
  注意してください。 保存用のキャニスターがあればいいのですが
  無い時は密閉蓋のあるガラス瓶で保存し、内部にビニール袋を詰め
  て空気の滞留を減らすように努めてください。

(2) 珈琲ミルは本来は珈琲を挽く折に熱を持たないように、ゆっくり挽
  く事ができる手動ミルがベターです。 電動ミルの場合は数秒回転
  してストップし、内部の豆を揺すり豆の位置を常に変動させるよう
  にしてください。 ずっと同じ場所で回転させていると熱を持って
  急激に酸化が進み香りが抜けがちです。

(3) 新鮮な豆(焙煎後1週間以内)を使い抽出する折はドリッパーは1穴
  (メリタ)がベターです。 3穴のカリタ製は本来の賞味期限が切れ
  酸化した珈琲豆の抽出には向いているかもしれませんが --- ? 
  要するにドリッパー内で湯だまりを作ると酸化した珈琲豆のエグミ
  まで抽出されるので早く濾過するよう考案され3穴となったものな
  のです。 新鮮な豆の場合は1穴のメリタドリッパーを使い内部で
  湯だまりを作りつつ濾過する浸漬式に近い濾過法が最適です。 
  その折、臼の様に内側にできた濾過層にゆっくりと湯をかけ濾過層
  を崩す事のないように中央部分にのみ湯を注いでください。 重要
  なポイントは1湯目から3分以内に抽出を終える事です。 以降は
  豆がふやけエグミの抽出になりがちです。

「珈琲に関する考察」

  珈琲豆のブランド(ブラジル、キリマンジャロ、コロンビア等)によ
  る味の差なんて本来微々たるものです。 珈琲豆は何処の生産地で
  も混栽が多く、単一の豆種(ティピカ種、ブルボン種、ムンドノー
  ボ種等)での単独栽培は一部の特殊地域を除き、ほとんどなされて
  いません。
  そういう事から味わいの差はテロワール、精製法、焙煎度の違いが
  大きく珈琲ブランドの違いによる差というものは少ないと思われま
  す。 もちろん国家、地域の花形産業になっているジャマイカのブ
  ルーマウンテン、ハワイのコナ、パナマのドンパチゲイシャ等の数
  種の豆は国家努力、企業努力もありこの限りではありません。
  一般的な大量生産珈琲豆の場合、味わいの大きな差は焙煎度合いか
  ら出来(しゅったい)します。
  浅炒り豆は酸味が強く、深炒り豆は苦味が増します。 また抽出時
  の湯温によっても影響があります。 80度程度で抽出すると酸味が
  強化されますが90度以上になると苦味が強化されます。 
  浅炒り豆、深炒り豆の差の他、豆の挽き具合、抽出時の湯温によっ
  て、いかなる珈琲でも創造可能です。
  巷間 伝えられているモカ、マンデリン、コロンビア他の珈琲豆の
  一般的な味わい比較は大手珈琲メーカーが多種類の珈琲豆を上手く
  販売ラインに乗せるため工夫し作った販売戦略の一環で実際の味わ
  いの主たる要因は焙煎度合いによるものです。
  しかしここ20年、そういう独占ビジネスはまかりならんと日本でも
  海外に倣い後発の個人珈琲業者が集まって特別な意味合い含め"スペ
  シャルティ"なる言葉を謳い文句にしてビジネスにしているのがスペ
  シャルティ珈琲という範疇です。
  思うに従来、独占体制にあったコモディティ珈琲(別名コマーシャル
  珈琲)の豆を丁寧にピッキングし上手く焙煎すれば何らスペシャルテ
  ィ珈琲に劣る物ではありません。
  最近の個人業者はコモディティ珈琲と自分たちが押すスペシャルティ
  珈琲の差別化をする為にワインに倣い珈琲豆の生産者の顔が見えてい
  る云々を言いますが、全てがそうなのか不自然な所が多々垣間見えま
  す。 これもスペシャルティを謳うがためのビジネス戦略の一つの様
  に思えます。
  
  つまり家庭で普通に珈琲を楽しむなら安いコモディティ珈琲豆を購入
  し丁寧にピッキングし、上手く焙煎すれば十分で、高価なスペシャル
  ティ珈琲に騙される事なく素敵な珈琲生活を楽しめると思います。
  
  先ずはストレートのブラックで珈琲のすっきりした味わいを認識して
  もらえれば嬉しいですね。 

  珈琲ってワイン同様、深みのある生鮮食料飲料です。




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