ノバンディさんのマイ★ベストレストラン 2010

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

2010年は、とんかつラブ、の年。
ベストレストランは、東京都内のとんかつ屋を選んでみました。

なお、ベストレストランのエントリーにレビューが間に合わなかったのですが、
 ・「あげづき」@飯田橋
 ・「自然坊」@久が原
 ・「すぎ田」@蔵前
の3店も、とてもお気に入りです。

マイ★ベストレストラン

1位

はせ川 (両国、浅草橋、森下 / とんかつ)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2014/02訪問 2014/02/19

納得の平田牧場三元豚熟成とんかつ

久々に訪問。
今度は「ヒレカツ定食」(180g、1800円)を頂いた。

いや~、ヒレカツも美味しいですね。
平田牧場三元豚のヒレ肉は、きちんとヒレ肉ならではの滋味溢れる肉質で、
それでいてワンランクもツーランクも上の肉質。旨味凝縮。
衣のサクサク感も秀逸で、肉とのバランスも良い。
流石に「極上ロースカツ」ほどの感動はないが、他店のヒレカツに比べると格段に美味しい。★4.3


■2010年7月-----
「極上ロースかつ」(2800円)。

私自身、平田牧場三元豚を崇拝しているわけではないけれども、
これはもう、平田牧場三元豚の美味しさに納得せざるを得ないとんかつだと思います。

これまでのトンカツ経験から言って、
一口に平田牧場三元豚といっても、いろいろあるのですよ。
もちろん個体差があると思うし、頼むメニューによって違うのかもしれないけど、
他店の平田牧場三元豚とは肉質のレベルが全く違っておりました。

厚切りされた、ロース肉。厚さ3cm強。
脂は、脂らしい美味しさに溢れ、赤身は、赤身のきめ細かな粘性がある肉質で旨味がたっぷり。
咀嚼すると、脂からも赤身からも、旨味がいくらでも染み出してくる。
噛んでも噛んでも、後に繊維質だけが残らない。
他店の平田牧場三元豚とんかつでは、その旨さ、もうちょっと染み出して欲しい、と思うことしばしば。
正直、あの池上「燕楽」、千鳥町「燕楽」でさえも、僅かながら、そのような気持ちを覚えた。

豚肉をいい状態にまで熟成させたが故に到達できる旨味。

そんな豚肉をここまで分厚くカットされたら、もはや言うことは無いでしょう。
食べ応え十分、旨味も十分、量目も十分。
価格的には2800円と少々高く感じますが、この満足度を考えると、納得の価格です。

平田牧場三元豚の魅力をこれでもかと堪能することが出来ると思いますので、
平田牧場三元豚がお好きなな方なら、是非一度お試し頂きたいと思います。

なお、この評価は、「極上ロースかつ」に対してのもの。
他のメニューはどうでしょう。一度廉価なとんかつも試してみたいと思っています。

  • ヒレカツ定食(180g)
  • ヒレカツ定食(180g)
  • ヒレカツ定食(180g)

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2位

双葉 (上野御徒町、上野広小路、御徒町 / とんかつ)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2010/07訪問 2010/08/24

ある高み

計算し尽くされて、その高みに辿り着くのか。
あるいは、単なる偶然の産物なのか。

御徒町のとんかつ屋。
とんかつ好きで知らない人はいないともいわれる、ここ「双葉」。

そのとんかつは、余分な脂身を削ぎ落とし、叩いて柔らさを出し、
低温で揚げて肉の旨味を封じ込め、衣はサクッとさせ、
といった、美味いとんかつを作るための諸条件をきちんとクリアしたものであるのは間違いないのだが、
実際に頂いてみると、単にそれだけでは到達できない「ある高み」に到達しているように思える。
上手く表現できないのだが、このとんかつを頂くと、全く次元が違うところに連れて行ってもらえる気がする。

「とんかつ定食」(2940円)。

第一印象は、さっくりと軽い。
衣は、サックリと。
肉も、比較的軽い。でも、肉の味わいはしっかりと。間違いなく、抜群に美味しい豚肉だ。
肉は、脂身なく、赤身部分だけで、均一かつ上質な豚肉のうま味を味わえる。
しっくりと、自然に合わさる、衣と肉。非常にバランスがいい。
それを音で表現するなら、サクッとジュワッと。
肉汁や油の染み出しは抑え気味なので、衣のサクッとした感じが口の中で長く続く。
この肉汁の出方は、例えるなら、岩間から旨味が噴出し染み出すのではなく、
スポンジから旨味が滲み溢れ染み出してくる感じ。

派手に肉汁が出るわけでもなくて地味なのだが、
また、肉と衣の剥がれも見られるのだが、
また、揚げ時間を短くして生っぽい部分を残すわけでもないのだが、
それらは「美味しいとんかつ」の本質ではないと気づかされる。
要らないものは削ぎ落とされ、必要な本質だけが残され、
それがある高みに向かう、まさに職人技のとんかつ。

唸りました。

  • とんかつ定食
  • とんかつ定食
  • とんかつ定食

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3位

ぽん太 (代官山、中目黒、恵比寿 / とんかつ)

1回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2010/07訪問 2013/04/30

豚肉と衣のいい関係

ん~。「ぽん太」と「ぽん多」、どっち~?
ん~。レビュー書いてて分からなくなってしまう。
えっとー。御徒町の2つの「ぽんた」は多い方の「ぽん多本家」「蘭亭ぽん多」で、
ここ代官山の「ぽんた」は太い方の「ぽん太」ですね。
でも。とんかつの方向性は「ぽん多本家」と「ぽん太」が近いんですよね。
だから混乱しちゃう。

ってのが、基本知識。

で、ここ代官山。太い「ぽん太」に行ってみた。

御徒町の「ぽん多本家」がすごい入口だったので、
代官山の方は更にどんだけ重厚な店構えなのかと思っていたら、
意外にも街の普通のこじんまりとしたお店だったのでビックリした。
店内も、こじんまり。家庭用の扇風機が、首振ってるし。

頂いたのは、「とんかつ定食」(2800円)。

じっくりと低温で揚げられているため、暫くの待ち時間の後にご登場。
とんかつの衣は、比較的柔らかめ。
肉のアク(?)が付着していたり、
おそらくカットするときの影響だと思うのだが、一部が欠け落ちていたりしていて、
必ずしも綺麗な衣ではない。

一方、中の豚肉は、繊維質が素晴らしくぷりぷり。
その中から溢れてくる、肉汁。それも、上品な旨味がたっぷり。
美味しい。美味しすぎる。
でも、逆に、肉の旨味だけが際立ち、次第に飽きてくるような予感さえ覚える。
いくら美味しいものでも、単調だと次第に飽きてくるのだ。

ところがだ。
この一見ダメな衣と、この美味しすぎる豚肉は、距離がありすぎて合わないように思えるのだが、
それが、予想外に素晴らしい相性の良さを見せる。

とんかつは、豚肉が主役だから、衣はでしゃばってはいけない。
では衣は、優等生的に、いい子にしていればいいかというと必ずしもそうではなく、
むしろダメダメな感じを漂わせるものでなければ、豚肉が引き立たないのではないかと思えるのだ。
このとんかつ、美味しい豚肉とダメな衣の組み合わせによって、
双方の欠点を補いあい、いいところだけを残す。
例えば、豚肉の溢れる肉汁によって、衣のべちゃ感は気にならなくなり、
衣の控えめなサクッとした食感は、豚肉の旨味が暴走するのを抑える。

この豚肉にこの衣、の必然性を感じざるを得ない。

この最強のタッグを組んだとんかつは、懐が深い。
もちろん何もつけずにそのまま頂いても美味しいのだが、塩も合うし、甘めのソースも合う。
とんかつの旨味がしっかりしているから、塩でもソースでも、基本の味がぶれない。
その基本の味をベースに、塩をつけたときの美味しさ、ソースをつけたときの美味しさが広がる。

また、定食としてのバランスも、非常にいい。
ごはんはあくまで控えめで、決して主役の邪魔をしない。
味噌汁は全体を纏めあげる。
お新香は口の中をさっぱりさせ、時折塩分が濃い白菜の漬物に舌が覚醒させる。
すべてが必然的。

素晴らしいとんかつ、素晴らしいとんかつ定食、と思う。

  • とんかつ定食
  • とんかつ定食
  • とんかつ定食

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4位

鈴文 (蒲田、蓮沼、京急蒲田 / とんかつ)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2010/02訪問 2010/08/19

分厚いのにふんわりな豚ロースのとんかつ

蒲田。
とんかつ 丸一」と人気を二分する、有名なとんかつ屋さん。
ランチで訪れた。

安い価格設定のものもあったが、折角なので、
「特ロースかつ定食」(2100円)
を頂いた。

事前情報では、厚さ3センチ。
そんなバカなと思ったら、ホントだった。
そんなに厚かったら固いだろうと思ったら、柔らかかった。
でも脂身ばっかりだろうと思ったら、むしろ少なかった。
一口目からそんな衝撃が訪れた。

食べ進むと、霜降り牛肉のようなとろける食感があることに気づく。
でも味はしっかりと豚肉。まるで霜降り豚肉。
まるで上質で柔らかなローストポークが、衣をまとっているかのようでもある。
火の入れ方が少々生っぽい感じがするが、嫌味を感じる一歩手前のギリギリライン。
生肉が白く硬く変化する途中過程なので、様々な味わいがある。

衣は、あくまでもサクサクを貫く。
その自己主張するサクサクは、普通なら目立っても良さそうなのだが、
肉の前に脇役と化してしまう。

その肉は、単なるロース肉ではないことは容易に想像がつく。
銘柄の違い?
部位の違い?
叩くなどの下ごしらえの仕方?
分厚いカットによるもの?
それとも揚げ方?
真相はよくはわからないけど、そんなことはどうでもよくなってしまう、
本能的に美味しく楽しいとんかつだ。

大きな口を開けてガブッ。
衣がサクッ。
肉がジュンッ。
ジュンッ、ジュンッ、ジュンッ。
そしてゴクッ。

正確に、このリズムが刻まれる。

厚いからどこをかじっても食感はほぼ同じ。
厚いのにサイズが大きいから何度も何度も繰り返す。
楽しい、美味しい、このリズム。

いいわ、これ。

最初、ランチのとんかつが手頃な価格だったのでそっちでもいいかと思っていたのだが、
いやはや、特ロースかつ定食すごくいい。

分厚いとんかつは他店にもあるけれど、肉の旨味、衣との一体感、食後の満足感、
どれをとってみても、こちらのとんかつは特筆ものと思う。
同じような方向性の池上「燕楽」も特筆ものだが、
鈴文の方が、揚げ方が浅く肉の生っぽさを楽しめる。
なお、鈴文の修行先の大森「丸一」は、代替わりされており、
こちら鈴文の方が個人的には美味しいと思う。

  • 特ロースかつ定食
  • 特ロースかつ定食
  • (説明なし)

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5位

丸一 (大森、大森海岸 / とんかつ)

3回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 3.3
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.3
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 ¥2,000~¥2,999

2021/05訪問 2021/06/11

きれっきれの油切れ

再訪。4回目。
大森にある、とんかつ屋。

頂いたのは、
「大とんかつ定食(ロース)」(2,200円)

衣の油切れが素晴らしく良い。
油で揚げたのではなく釜焼きなのではないかと思えるくらいに油がキレキレ。
衣のパン粉が油で唇にまとわり付くようなことはなく、歯を入れると「サクッ」と。
そして、パン粉が油で焦げることで生じる旨みがいい感じ。
衣からは油分だけでなく水分もよく抜けており、
これにより豚肉とのバランスが素晴らしく良い。
このバランスの良さは、数あるとんかつ屋の中でズバ抜けている。
世の中には、低温揚げや、派手な生パン粉揚げなど、いろいろな衣があるが、
このドライな感じの仕上がりこそが、これぞトンカツ本来の味わいを出せる、
王道の衣ではないかと思う。

豚肉は、旨みを多く含みすぎないタイプのものを使用。
このため、豚肉そのものの主張が弱い。
しかしながら、だからこそ、この衣とのバランスがとても綺麗。
もし旨みが多すぎる豚肉だと、それを受け止める為に衣がもっと派手にならざるを得ない。

このバランスが、ここ丸一のとんかつの最大の特徴。
このバランスの良さを多くの人に感じていただきたい。

職人技です。
再訪。3回目。
大森にある、行列ができるとんかつ屋。
ただし、行列ができるのはランチタイムであって、夜は比較的入りやすい。
営業時間が短いのはネックだけど。

夕食で訪問。
席に着くまで待ち時間ゼロ。
店内はほぼ満席。
料理はすぐ出てきた。

頂いたのは、
「大とんかつ定食(ロース)」(1,900円)

かなり大きめなサイズ。
お肉しっかり。衣は比較的薄めでサックリ。
厚い脂身はカットされて適度に脂身が残った状態で、バランスが良い。
口の中に入れた際に、脂身だけになるということはなく、脂身比率がいろいろ変化する。
これにより味わいに変化が出る。
それも、赤身部分にしっかりとした旨味があるからだ。
豚肉らしい滋味が含まれた旨味。これが脂の旨味をしっかりと受け止める。

薄い衣なので、ジャンボサイズのとんかつでも豪快にワシワシと頂ける。
食後は背徳感よりも征服感の方が勝り、至福。
再訪。
前回訪問は、ほぼ毎日とんかつを食べまくっていた頃。バカだね、まったく。
ただ、おかげで、美味しいとんかつかどうかの味の区別は良く分かるようになった。
ただ、体重は凄いことになったけれどね。

閑話休題。

夜訪問。
頂いたのは、「大ひれかつ定食」(確か2,000円)。
大きなサイズのひれかつが3つに、ご飯、豚汁、香の物が付く。

ひれかつは肉厚。ちゃんと中まで火が通っている。にもかかわらず柔らかな食感。
きめが細かくしっかりとした繊維質ではあるが、繊維質自体が短いのか、
しっとりし過ぎてもおらず、また硬すぎもせず、
ヒレ肉の味わいがソフトな肉繊維の間からジュワジュワと染み出してくる。
比較的薄めで若干ハードな衣との相性やバランスがよく、咀嚼していて大変心地いい。

このひれかつが3つもついて、存分に堪能。
ただ、結構なボリュームがあるので、割とたくさん食べる人でないと最後まで楽しめないかもね。
僕は良く食べる方だし、この豪快さが好きなので、このひれかつはかなり好き。

味は★4.0。コスパ考慮でプラス★0.1。

■2010年7月-----
とんかつ屋、数あれど、こちらのお店ほど記憶に残るとんかつを出すお店はないと思う。

何が記憶に残るか。

その圧倒感。
そして、満足感。

しかしこれは、恐らく、こちらのお店の最大とんかつ「ロースかつ定食(300g)」(2200円)を頂かなければ
得られないものだと思う。

お皿に乗った、そのフォルムは、スゴイとしか言いようが無い。
大きな皿の半分以上を覆いつくす。
そして、分厚いロース肉の断面が、圧倒する。
何故なら、肉の断面の最も厚い部分は5cm弱。平均でもゆうに4cmはあるだろう。
肉の中心部はほんのりとピンク色。きめ細かな肉の繊維質を予感させる。

これだけ分厚いと、味が単調だったりするのが常なのだが、このとんかつは一切そういうことが無い。
というのもだ。
もちろんロース肉自体が旨い。味わい深く、美味しさが非常に分かりやすい方向の肉質だ。
しかしながらそれ以上に、ロース肉の部分部分の味の違いがクッキリと出て際立っている点が特徴だ。
ロース肉は一般に、1枚ものでも実際には幾つかのパーツがあり、その部分部分毎に味わいが異なるのだが、
こちらのとんかつは、その部分部分が物理的に綺麗に分かれ、それが丁度一口サイズになるので、
一口毎にいろいろな味わいの違いを楽しめる。この感動は、他のとんかつでは得難い。

また、派手につけられた衣は、しっかりと揚げられ、仕上がりは硬めではあるのだが、
肉の方の質感が凄いので、この硬い衣でさえも肉が主役で衣は脇役でしかないという感覚。
ただ、しっかりと揚げられているので、衣に少々の苦みが残り、そこで衣の存在の主張を感じる。

塩は、岩塩、天塩、シママースと、私が見た限りは3種類用意されていた。
この中では、岩塩が圧倒的に美味しい。
一方、ソースも、なかなかいける。
このお肉ならではの味で、よく研究された感のあるソースだ。
また、キャベツのざく切りも、このとんかつには合っている。

いや~、これだけ豚肉を食べると途中で飽きてきそうなもんだけど、飽きないんですよね。
繰り返しになりますけど。
そもそもこの豚肉、とんかつに非常に合う豚肉と思います。
恐らくですが、蒲田「鈴文」の豚肉と同じ種類ではないでしょうか。

なお、調理は、二代目と思われる若旦那。
作りは非常に大雑把なんだけれども、その大雑把さ故に得られる豪快さ。

完食後、爽やかな達成感が訪れます。
美味しいとんかつをお腹いっぱい食べたい、という欲求を満たしてくれます。
豪快系のとんかつとしては、淡路町「やまいち」と双璧と思いますが、
個人的には、こちら大森「丸一」の方が豪快さという点で魅力が溢れているように思います。

なお、評価は、単純に味だけならば★4、衣がついた豪華さも含め総合的には★4.5。
しかも、これは「ロースかつ定食(300g)」限定の評価。
そのようにお考えいただけると幸いです。

  • 大とんかつ定食(ロース)
  • 大とんかつ定食(ロース)
  • 大とんかつ定食(ロース)

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6位

西麻布 豚組 (乃木坂、六本木、表参道 / とんかつ、カレー、豚料理)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2010/07訪問 2010/10/02

お得なランチ、特ロース厚切り

お店によれば、

  B級グルメと思われがちなとんかつも、
  素材や調理に徹底してこだわれば、
  こんなに美味しい「ごちそう」に。

うん、まさにその通りと思うお店。素材にこだわっているとんかつ屋は世の中沢山あるけれど、
とんかつの調理にこれほどまで徹底的にこだわっているお店はあまりないように思うし。

場所は、乃木坂駅からも六本木駅からも、ちょっと歩く距離。
建物はこじんまり。
中は、古びていながらも新しい感覚も採り入れ、ちょっといい雰囲気。デートでも使える。

今回、ランチで利用した。

メニューを見ると、様々な銘柄豚がずらりと並んでいる。このラインナップはすごい。
まだ味わったことがない銘柄豚もメニューに並んでいるので、
これまでに頂いたことのある銘柄の豚を頼むか、はたまた、未知の豚に挑むか、悩んでしまった。(笑)

で、結局選んだのは、
 「本日の特選銘柄豚ランチメニュー 特ロース厚切り」(2000円)
つまり、私、豚の種類の選択は放棄し、お店にお任せにしてしまった。(笑)
ただ、その分、価格的にはかなり安くなっている。

ちなみに、こちらのお店のとんかつは、結構な価格。軽く3000円オーバー。
メニューを見ると、一瞬たじろいでしまうほど。

さて。
程なくして登場した、とんかつ。
非常に丁寧な仕上がり。

衣は、卵と小麦粉の部分がしっかりと揚げられ、しっかりとした歯ごたえ。一方、パン粉はサクサクで軽い。
この、ダブルの食感が、素晴らしくいい。
普通に揚げたら、こんなダブルの食感は生まれないと思う。これまで他店で見たことないし。
一度しっかり揚げた後にパン粉をまぶして二度揚げするなどの、
何等かの工夫が施されているのではないかと思う。

一方、豚肉、さすがにいいですね。
「銘柄豚使用」とのことで、日によって・注文によって使われる豚の種類も変わると思われる。
他店でこういうスタイルだと、肉質にがっかりすることが多いが、
こちらのお店のこの日の豚肉はスペシャルな味わいだった。
肉の厚さは、「厚切り」ということで約3cm。
繊維質がしっかりとしていながらも、噛み締めると程よい弾力があり、咀嚼するのが心地いい。
繊維質の間から肉そのものの綺麗な肉汁が溢れ、しっかりとした豚肉の味わいを楽しめる。
また、脂身の美味しさも見逃せない。自分の身体にスッと馴染むような、油っこさを感じさせない脂身。
この脂身の旨さと、赤身部分の旨さとが融合した味わいのバランスは見事だ。
更には、衣との相性も良く、この肉にこの衣、の必然性を感じるものであった。

また、御飯、味噌汁、香の物に至るまで、キッチリと纏め上げられている。
素晴らしいとんかつ定食と思う。
これで2000円はお得でしょう。皆さんの評価が高いのも頷けます。

これなら、次回また訪問したいと思うし、
また、今回頂かなかった銘柄豚を指定でとんかつを頼んでみたいと思う。
それに、この調理の丁寧さなら、それが3000円台、4000円台であっても、納得して注文することができるし。
そういう意味で、今回2000円で試せたのは良かった。

ところで、最後にちょっと横道に逸れるが。

以前の私は、1食2000円オーバーのとんかつ定食を頼むには、相当の勇気を必要としていた。
しかし今では、このくらい出せばかなり美味しいとんかつを頂くことができることが分かってきた。
とんかつはシンプルな料理であるが故に、美味しいとんかつを作ろうと思うと、やはり、
いい豚肉が使われている必要がある。
もちろん、「いい豚肉」は、食材代がそれなりにかかってしまうので、
こうした3000円越えのような価格設定はある程度致し方ないのだと思う。

ましてや、だ。
例えば、イタリア料理店やフランス料理店で、メインで豚料理を頼んだりすると、
軽く3000円前後するではないか。これはよくて、とんかつはダメ、というのは道理に適っていない。

しかしながら、だ。
では2000円越え、3000円越えのとんかつを出すお店が全てが全て美味しいかというと必ずしもそうでない。
いい食材を使うだけではなく、それを昇華させる調理技術が必要なのだ。
調理の仕方如何で、豚肉が美味しくなったり、そうでなくなったりもする。

そこでこのお店なわけだが、
素晴らしく美味しい豚肉を使用されており、また、調理も素晴らしく良く、
とても美味しいとんかつに仕上がっている。
「ああ、これなら、この価格も納得できる」、というお店ではないかと思う。

なお、評価は、暫定的に★4.5としておきます。

  • 本日の特選銘柄豚ランチメニュー 特ロース厚切り
  • 本日の特選銘柄豚ランチメニュー 特ロース厚切り
  • 本日の特選銘柄豚ランチメニュー 特ロース厚切り

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7位

ぽん多本家 (上野広小路、上野御徒町、御徒町 / 洋食、とんかつ)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2019/03訪問 2019/03/02

低温揚げにする必然性がよく分かるカツレツ

再訪。3回目。

カキフライを頂きに訪れたのだが、売り切れ。

そのため、頂いたのは、
「カツレツ」(2,700円)
それと、ご飯のセット(540円)

いや~、やっぱりここのカツレツは美味しいよ。
8年前とんかつを食べまくっていた頃にも、ここは別格だと思っていたけれど、
今回、8年ぶりに訪れてもその美味しさは変わらず。

脂身は綺麗にカット。豚肉の赤身の旨さだけで勝負。
低温揚げなので、肉汁をしっかり蓄え、豚肉ならではの滋味もあり。
衣はカラッと揚がり、ザクザクとした食感が心地よい。
豚肉の味わいを衣の空気で更に広げる。

低温揚げにする必然性がよく分かるカツレツ。
2010年9月再訪。
今度は、評判のポークソテーを頂いてみた。
とんかつ同様、肉がかなり分厚い。約2cm弱。
表面に軽く衣がつけられ、香ばしく焼き上げられている。
肉の味わいは言うに及ばず。とんかつ同様のクオリティを見せてくれる。
しかしながら、美味しいのだけれども、物足りない。
ずっと同じ味、ずっと同じ食感、なのだ。さすがに飽きてくる。
他店のポークソテーと比較して、そりゃもちろん美味しいので、
ポークソテーが食べたくなったら真っ先に思い浮かべるお店かもしれないが、
やはりせっかくこちらを訪れたのであれば、とんかつの方を頂いてしまいそう。

■2010年5月-----
やっぱり御徒町。
とんかつ食べるなら、御徒町。
前もって行くお店を決めててもいいし、御徒町に着いてからお店を決めてもいいし、
なんだったら、実際にお店に行ってみてから入るかどうかを決めてもいい。

ところがだ。こちらのお店は、事前に「どうしても今日はここ」と決意をしてから行かないと、
お店に着いて、ひるんでしまう。
だってね~。風格の店構え。重厚な扉。外から中が伺えない造り。しかも、高級とんかつ店。
オメカシして行かないと、怖いオヤジさんにギロッと睨まれたりするかもしれないし。

まぁ、そういうわけで、この日は「絶対にぽん多」、「蘭亭ぽん多 ではなく、ぽん多 本家」と決めて、
こちらに訪れた。
実はこれまで、何度もひるんだ経験があるんです。(苦笑)

さて、実際に入ってみるとさ、意外となんでもなくてさ。拍子抜け。
普通のとんかつ屋、洋食屋でした。(苦笑)

ただ、メニュー見ると、やっぱり高級店です。
頂きました、「カツレツ」(2625円)、「御飯・赤だし・漬け物」(525円)。
ここでも、3000円オーバー。御徒町、高いよ。

さて、カツレツ。
綺麗に脂身を削ぎ落とした、立派な豚肉。
ちょっと叩いているのだろう、柔らかめな肉質。
豚肉らしい豚肉で、旨味と肉汁がたっぷり。
揚げは低温で、でも仕上げはカリッと。
ちょっと粗めのパン粉も、しっかりと揚がっている。
肉の柔らかさに対して衣の硬さと厚さがちょっと気になるけれども、問題なし。
貫禄の、美味しいとんかつと思います。

低温で揚げられているので、豚肉の美味しさそのまんま、という感じ。
高温で揚げると、豚の脂の香ばしさが際立ち、また、衣の焦げの感じが、赤身に移ってしまうように思うので、
まぁそれはそれで良さもあるのだけれども、低温揚げは低温揚げならではの良さがあり、
こちらのお店はそれが良く引き出せているのではないかと思う。
個人的には、低温揚げのとんかつのお店の中では、代官山「ぽん多」とこちらが、双璧のように思う。
代官山「ぽん多」との違いは、代官山「ぽん多」はちょっと叩き過ぎで肉の旨味は滋味重視方向であるのに対し、
こちらは、叩きは少なめで比較的しっかりした食感があり、サシが肉の中に入ったような華やかの豚肉の美味さがある。
また、揚げ方も、御徒町のこちらのお店の方が、どちらかというと派手。いずれにしても、高級感がある。

次回は、評判のポークソテーを頂いてみたいと思っている。

  • カツレツ
  • カツレツ
  • カツレツ、ご飯、味噌汁、香の物

もっと見る

8位

銀座平田牧場 (銀座、東銀座、日比谷 / とんかつ、しゃぶしゃぶ、豚料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2010/07訪問 2010/09/05

他の銘柄豚にはない、金華豚の上品な味わい

とんかつ屋巡りをしていると、「平田牧場三元豚」によく出くわす。
この「三元豚」のとんかつについては、また別のお店のレビューで記載することにして、
今回は、同じ平田牧場が誇る「金華豚」のとんかつについて書いてみたいと思う。

ところで、平田牧場直営のとんかつのお店は、今や全国に数多くある。
多くのお店はデパートなどの商業施設にあり、賑わっている模様。
私自身、6年程前に日本橋のお店を一度訪れたことがあるのだが、
店内は忙しなく、あまり落ち着いて頂くことができなかった。
そんな中、予てより一度ちゃんと金華豚のとんかつを頂いてみたいと思っていたので、
今回は、平田牧場直営のとんかつのお店の中でも、恐らくは最も落ち着いたお店であろう、
こちら銀座のお店を訪れてみた。

訪れたのは、平日の夜。
真夏とあってか、お客さんはゼロ。
高級感溢れる広い店内に私一人。
予想以上に落ち着いた雰囲気の中で(笑)、ゆっくり楽しませて頂いた。

頂いたのは、「平牧金華豚のロースかつ膳」(2800円)。
御飯、味噌汁、小鉢、香の物が付く。
また、とんかつにどうぞということで、藻塩と、すり鉢に入った胡麻も付く。

出てきた料理は、さすが銀座、と思わせる丁寧なお仕事。
御飯も、味噌汁は、大変質の良いもの。
小鉢も、香の物も、十分及第点。
そして、何といっても、丁寧な仕上がりのとんかつが大変美しい。
いや~、やっぱり、銀座のお店を選んでよかった。
他の直営店と比較して価格は高めなのだそうだが、
どうせなら丁寧に調理されたこちらの方が存分に豚肉の味を楽しめる。

さて、気になるとんかつ。金華豚のとんかつ。
結論から言うと、いや~、お見事です。

厚さ2cm強のロース肉が、ほんのりとピンク色。
頂いてみると、きめの細かな繊維質が大変心地よい食感で、
噛み締めると、これまた大変心地よい肉汁が程よく染み出してくる。
黒豚のような豚肉の滋味の主張はなく、
もち豚のような華やかさはなく、
三元豚のような分かりやすい旨味があるわけでもないのだが、
これら他の銘柄豚にはない、上品な味わいがある豚肉だ。
旨味がワンランクもツーランクも上のステージにある、という印象。
また、脂身の美味しさは特筆もの。

衣も、オーソドックスながら、キッチリと丁寧に揚げられている。

このとんかつは、藻塩が最も合うと思うが、これだけ豚肉に旨さがあると、
すり胡麻にソースを加えたものでも、胡麻に負けることなく、美味しく頂ける。

総じて、満足度が高いとんかつと思う。
あまりにもストレスなくいただけるので、食後に、逆に少し物足りなさも。w

  • 平牧金華豚のロースかつ膳
  • 平牧金華豚のロースかつ膳
  • 平牧金華豚のロースかつ膳

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