やっぱりモツが好きさんのマイ★ベストレストラン 2012

春は山菜・夏は川魚・秋は茸・冬は獣肉・モツは一年中

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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モツと名乗る以上BEST3はすべてモツ焼きのお店にしました。
まるい、埼玉屋、豚小家、どのお店も今年も何度も通ったお店です。

その中でも1位に選んだまるいは2012年を象徴するお店と言えるでしょう。
2012年7月から飲食店で牛のレバ刺しを提供することが出来なくなりました。
牛レバ刺しの代名詞的存在であり、レバ刺しマニアの聖地とも言えた押上のまるい。
名物だった厚切り親子牛レバーが焼き物でしか出せなくなりました。
何とも悲しく衝撃的な出来事でした。

そうそう、押上という場所は今年スカイツリーで一躍全国区となりました。
スカイツリー開業とレバ刺し提供禁止直前期が重なった2012年6月。
まるいには平日の開店前から凄まじい行列が出来ていました。
ただでさえ回転の悪いお店なのに、あまりの行列の凄さに唖然としたものです。
そういえば今年最後の外食もまるいでした。

4位は岐阜県瑞浪市の柳家、2012年食べログで全国2位評価をキープしているお店。
仔熊、うり坊、仔鹿、などなど、囲炉裏の炭火で焼く希少食材の数々は感動ものでした。
ここでしか食べられない最強料理。
2012年は夏と冬に訪問してそれぞれの季節の楽しみを味わえました。

5位はインド料理店カマルプール。
インド料理店は火加減の妙が分かっていない。
そんな既成概念を打ち崩すお店でした。
若焼きのタンドール料理に衝撃を受けての選出です。

6位は炭火串焼きの興、こちらも火加減絶妙な焼鳥を味わえるお店です。
鍋も美味しかったですが、やはり一番の名物は炭火を駆使した焼鳥でしょう。
レバー、ハツ、つくねで感じる焼きの技術の高さ。
ちなみに4位~6位は今年食べログで存在を知ったお店です。
来年もこのような出会いがあると良いのですが。

7位は鰻の魚政。
今年は20軒ほど鰻屋巡りをしましたが、一番感動した美味しさだったのがこちら。
池袋かぶと、岐阜県関市しげ吉の関西風直焼きの鰻も衝撃でした。
南千住尾花のとろける関東風鰻も素晴らしかったです。
しかし鰻重として総合力で一番秀でていたのは魚政でした。
養殖ブランド坂東太郎と硬めに炊いたお米とのハーモーニーは2012年最高の鰻重でした。

8~10位は熊本のお店を選出。
今年も11月に熊本旅行。

熊本の3軒の中では一番順位の高い七福神。
今年の熊本旅行の中では一番美味しいと思ったお店です。
馬レバー、カワハギ、サバ寿司と相変わらず秀逸。
満寿一純米吟醸という店主お勧めの日本酒が美味しかったのも好印象でした。

むつ五郎は去年より魚の質が落ちていたので☆は最高評価でも今年は9位です。
来年は去年のように感動級の魚に出会いたいものです。

最後10位は馬焼肉で感動したらむ。
馬は刺身で食べるものと思い込んでいましたが、既成概念が打ち壊されました。
七福神やむつ五郎は何年も前から通うお店ですが、
らむは初訪問でありながら菅乃屋を抑えてランクインとなりました。

マイ★ベストレストラン

1位

もつ焼 まるい (押上、とうきょうスカイツリー、本所吾妻橋 / 牛料理、もつ焼き)

3回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2018/04訪問 2019/01/14

【★5.0】牛も豚も鶏も(昔は馬も)【0040-3】

681文字★

グレープハイ(450円)ルビーorホワイト
レモンハイ(380円)

お通し(ジャガイモの煮付けと青菜)
黒タン刺(880円)2人前
牛にこみ(580円)
なんこつホイル焼(600円)
白(450円)3人前
黒タンカルビ焼(700円)2人前
一元豚バラ(100g 600円)
一元豚ロース(100g 750円)
鳥皮ガーリック煮トマト入(500円)2人前
仔牛ローストビーフ(850円)2人前
牛レバスライス焼(780円)

馬肉はハイパーインフレーションな値上がりによって高嶺の花となってしまいましたが、
まるい(3.78)は牛、豚、鶏を楽しむだけでも満足度5.0満点クラス。
良質なお肉をここまで豊富かつ廉価に楽しめるお店を他に知りません。

仔牛のローストビーフは仔牛のウチモモ肉を使っているとのこと。
炭火で肉塊を炙っているので中心はレアーな火入れ。
仔牛なのでアッサリとした旨味ですが、それゆえボリュームあってもペロリといけます。

鳥皮ガーリック煮は醤油と酒で味付けして手羽先も入れているそう。
串焼き(焼鳥)や揚げ物(皮煎餅)のようなパリパリ食感の鶏皮も美味しいですが、
プルプルとコラーゲン的な美味しさを楽しめるこのガーリック煮も秀逸。
鶏皮の煮込みでは立石の鳥房(3.59)と同店が下町のツートップでしょうか。

希少な「一元豚」はお値段の少し安いバラ肉のほうが気に入りました。
もっとも同店の豚メニューでNo.1なのは「白」、豚のシロとテッポウの炭火焼きです。
特製のニンニクダレで味付けた白は後を引く美味しさで3人前でも足りないぐらい。
1,108文字★

鳥インフル(エンザ)によって仏産の鴨やフォアグラが手に入らなくなっていますが、
押上のまるいでは馬がインフレ(ーション)していて食べるのが困難となっていました。

2012年4月には100g900円だった馬ステーキが現在100g3,000円に。
850円だった馬刺は1,800円に値上がりしていて驚愕。
仔牛のローストビーフは5年前と同じ1人前850円という安さだったので、
馬肉の仕入れ価格が純粋に急騰してしまったのでしょう。

レバ刺しが禁止され、馬は異常に高騰、にもかかわらず平日17時から満席(しかも狭い)。
10年前のように毎週訪れるほどの魅力はなくなってしまったのですが、
相変わらず出てくる肉やモツのクオリティは高くて値段もまだまだ安いです。

ポテトサラダ(お通し)
黒タン刺(780円)
牛にこみ(480円)
白(450円)
黒毛和牛ステーキ(150g1,200円)
ほほ肉ガーリック煮(480円)
牛レバスライス焼き(780円)
仔牛ローストビーフ(1人前850円)
地鶏皮(380円)
豚こにく焼き(400円)

家庭的なポテサラはともかく、1品目の黒タンから質量を兼ね備えた逸品。
焼肉屋に行ってもまず出会えない良質な黒タン(黒毛和牛のタン)。
これが厚切り4枚(1人前)で780円なのは流石まるい。

続いては煮込みで牛の腸、白で豚の腸の強烈な旨味を堪能。
まるいのスペシャリテとも思う白は湯通しした豚のシロとテッポウを炭火焼きに。
適度に脂が落ちることで意外とアッサリした口当たり。
かつては1人で4人前をペロリと平らげたことを思い出しました。

黒毛和牛ステーキは150g1,200円、つまり1g8円。
大手チェーンのいきなりステーキでは立ち食いでアンガス牛が1g8円。
まるいは黒毛和牛でこの値段というのが驚異的です。

ほほ肉ガーリック煮には何故か手羽先やその骨も入っていました。
下町の個人店ならではの不可思議な構成ではありますが、
黒毛和牛ステーキより美味しいとも思う頬肉と大量のニンニクに舌鼓。

規制前の時代はレバ刺しとして提供されていたレバスライス焼き。
現在はかなり強めに火を入れての提供になってしまいましたが、
それでもレバーに甘みとコクを感じて良質なのがよく分かります。

ローストビーフは焼きムラがあったり、地鶏の皮は火入れがレアー過ぎたりと、
オヤジの火入れ技術は達人クラスの焼き師に比べれば劣るでしょう。
それでも圧倒的な食材力と、格安と言われる大手チェーンすら凌駕する安さ。
最後の地鶏皮と豚こにくが出るまで4時間待ちましたが、やはりまるいは素晴らしいです。
4,451文字★

白が380円から450円に値上がり。
黒毛和牛ステーキ(1,200円)、黒毛和牛カルビ焼(1,300円)、
新しいメニューも増えていました。

赤身派のまるいだけあって黒毛和牛ステーキは赤身メインのお肉。
次回は黒毛和牛カルビ焼も試してみたいと思います。
レバーは相変わらずウェルダンに近い火入れで、
かつてレバ刺しの聖地と讃えられていた頃の面影は無し。

ただ馬刺し、黒タン、白などは相変わらず素晴らしい。
レバ刺しを楽しめた頃には及ばないまでも、
現在も何度も再訪したいお肉の聖地とも思うお店です。
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食べログのレビュアー様ら6人でのオフ会で利用しました。

料理が出てこないことで有名な押上のまるい。
土曜日に団体利用するのは無謀だったのかも知れません。

同店で料理を注文してから出てくるまでの最長記録は2時間半でしたが、
今回はローストビーフの到着が注文から5時間20分後と大幅に記録更新。
6時間にも及ぶ超長時間のオフ会となりました。

お通し(野菜と油揚げのお浸しのようなもの)
馬刺(900円)3人前
黒タン刺(680円)5人前
牛レバたれ焼き(800円)2人前
牛にこみ(380円)2人前
白(380円)4人前
ガツ刺(480円)2人前
ほほ肉ガーリック煮(480円)2人前
なんこつホイル焼き(600円)2人前
馬ステーキ(100g900円)300g
仔牛ステーキアボカド(100g850円)300g
地鶏すきみ焼き(400円)3人前
ささみ刺(500円)2人前
仔牛ローストビーフ(1人前850円)4人前

お会計6人で39,848円、1人あたり約6,641円。
6時間滞在してこの値段なのでお店はあまり儲からないでしょう。
ずっと床に座りっぱなしだったので疲れました。
土曜日は過酷です。

※平日であればこんなに時間はかかりません
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2012年最後の外食はマイベストレストランまるいでした。
この日(12月29日)はまるいも年内最終営業日。

レバーは親仔とも売り切れで、他にも色々と無いものがありました。
仔牛の肉は余っているということで仔牛ローストビーフ(2人前1,700円)、
最後にはお店定番の仔牛サンドイッチ(500円)をテイクアウト。
仔牛の肉は牛肉よりアッサリ淡白な面もありますが、これはこれで美味しいです。

意外と牛タンが残っていて黒タン刺し(680円)、黒タンカルビ焼き(700円)を2人前ずつ。
黒牛のタンがこの値段でこの量出てくるお店が他にあるのでしょうか。
タンカルビはおそらくスジの部分なのでしょうが、独特の食感と脂が美味しいです。

白、馬刺、ほほ肉ガーリック煮といつものメニューも忘れずに。
どの料理も量・質を兼ね備えリーズナブル。
相変わらず提供速度は遅く店内も狭いですが、年内最後の外食に相応しい内容でした。

飲み物は最近定番となっているグレープハイ(400円)。
有名高級青菓店と同じ仕入先という良質グレープフルーツが丸ごと1個出てきます。
生搾りグレープフルーツ果汁の瑞々しさが極上のグレープハイ。
肉はもちろん、さりげなく飲み物もハイレベルです。
3人で行って合わせて1万円程度、安いです満足です。
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2012年6月末は牛レバ刺し規制直前&スカイツリー開業で鬼畜のごとき行列。
現在(2012年8月)は少し落ち着いたようですが、人気店に変わりはありません。

親仔牛レバーはかつてはレバ刺し、少し前はタタキでしたが、現在は中まで火を通して提供しています。
商品名も牛レバスライス焼(780円)となり、値上がりしたうえに味が落ちました。
悲しいことですが、美味しいものではなくなってしまいました。

レバ刺し好きの聖地とも言えるお店だったのですが、
おかしな法律のせいでその魅力は失われてしまいました。
大変残念です。

レバーの魅力は事実上失われてしまいましたが、
それでも他のメニューは安くて美味しく最高の1軒であることに変わりはありません。
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スカイツリー開業に沸く押上。
しかしモツ好き人間にとって押上のランドマークと言えばここまるい

かつてはレバ刺しが代名詞のお店でしたが、
規制強化により2012年3月現在はタタキとなっております。
今後はタタキすら出せなくなるかも知れませんが。

とはいえレバー以外のメニューも素晴らしく、
牛、豚、鶏、馬と様々な肉の美味さを堪能できます。

京成線の押上駅改札口からお店まで徒歩で10分近くも歩きます。
店内は狭く、満員が常態なのでギュウギュウ詰め。

料理は大将1人で切り盛りしているところに注文が殺到するので、
1時間待ち2時間待ちは覚悟しなければなりません。

しかしそれらの弱点を凌駕する素晴らしさがこのお店にはあるのです。

リーマンショック前は毎週のように通っていました。
その頃は親牛、仔牛、馬のレバ刺しを食べては悶絶しておりました。

このお店の超厚切りレバ刺しは他に類を見ない別格の素晴らしさでした。
毎週レバーを貪っては生きる糧としておりました。
自分がモツ好き人間になるのを決定づけた思い出のお店でもあります。

お店の立地は京成線・東武線・浅草線・半蔵門線の押上駅から徒歩10分。
押上駅B2出口を出て右手、四ツ目通り沿いを錦糸町方面に直進。
朝日信用金庫を超えたら右折、直進して公園が見えたら左折、
右手に公園を見ながら細い道を進むと左手にお店が見えてきます。

お店はカウンター8席、6人テーブル1卓の狭い1階と、
民家のリビングとしか思えない2階にちゃぶ台3卓20席程度。
寒い時期や雨でなければ店外に席も作られます。
店外まで合わせると40人近くは入れるのでしょうか。

店内は狭いです。
しかも人気店なので満員です。
1階のテーブルも2階も相席になることが多いです。
肩を寄せ合う雑多な雰囲気が嫌いな人には向かないお店です。

また30人以上のお客さんの料理を大将1人で切り盛りするので、
料理の提供スピードは最悪クラスです。
炭火でじっくり料理するので時間がかかるのは当たり前なのですが。
自分は最長で2時間半待ったこともあります。

それらはもう覚悟のうえで入店。
飲み物まずは生ビール大(750円)を注文。

このお店は飲み物の注文すら時間がかかることがあるので、
大きめのドリンクで水分を確保します。

毎週通っていた頃は焼酎をボトルキープしておりました。
ボトルならドリンクオーダーが一度だけで済むので。

女将さんからお通しを渡されます。
本日はおからでした、日によって変わります。

料理は親牛と仔牛のレバ刺し(タタキ)に黒タン刺し、馬刺しと注文。
今日はカウンターなので、大将と会話しながら料理を楽しみます。

刺身類はこのお店の中では一番提供スピードが早いです。
馬刺し(850円)はヒレとロースの赤身部分が厚切りで大量に出てきました。

熊本の霜降り馬刺しと違って脂のとろける旨味はありませんが、
柔らかくヘルシーなこの馬刺しも素晴らしいです。

しかも厚切り、食べ応え抜群かつ美味。
東京でこの質この量の馬刺しにはなかなか出会えません。

続いて黒タン刺し(680円)、黒牛のタンです。
4切れしかありませんが、素晴らしい旨味。
悶絶する美味さです。

冷蔵庫からレバーを取り出す大将。
でかい、なんて大きなレバー。

巨大なレバーの塊から1人前の分量を切り分け、
炭火の上に敷かれた網の上でレバーに火を通します。

このお店の焼き物はこの網の上で焼かれます。
網の面積は広くないので、一度に沢山の料理は捌けません。

大将曰く、美味しい料理に時間がかかるのは当たり前とのこと。
こういうコンセプトなので、時間に余裕があるときに来るお店ですね。

親牛レバー(680円)仔牛レバー(680)と皿に盛られてやってきました。
超厚切りの、あり得ない量です。

ガッツリと食べるレバー。
素晴らしい、火が通っていても素晴らしいレバー。
胡麻油と塩で食べると、もう最高です。

このお店の塩はフランス産の粒の大きな塩。
この塩がまたレバーの美味さを引き立てますね。

焼き物が出来上がるまでレバーや馬刺しで凌ぎ、
いよいよシロ(380円)が焼けてきました。

いわゆるシロとテッポウの部分が炭火で焼かれ、
お店特製のニンニクダレがかかっています。
ネギ入りだと100円アップとなります。

このシロが後を引く美味さ。
個人的には埼玉屋の上シロ、のんきのシロタレより好きなシロです。
まるいに来たら必ず注文する逸品です。

続いてナンコツホイル焼き(500円)。
ミンチ状のナンコツとタマネギがホイルの中で焼かれ、
仕上げにかけられた日本酒で蒸し焼きとなっています。

これは優しい味でリリーフに良いですね。
挽き肉のような形状となったナンコツの食感も面白いです。
レンゲでホイルの中のスープまで飲み干します。

煮物料理からは、ほほ肉ガーリック煮(480円)を注文。
醤油ベースで煮込まれた柔らかいホホ肉に、にんにくがドッサリ。
カットにんにく、すりおろしにんにくと肉の上にかかっていて強力です。
にんにく臭くなるのを覚悟してオーダーするメニューです。

豚こにく焼き(380円)も焼けてきました。
大将にどの部位か聞いても内緒とのことで教えてくれません。
豚1頭から1個しかとれないのだとか。
独特のネットリとした食感で、塩味が美味しいです。

最後に馬ステーキを100g(900円)をお願いします。
馬刺し用の馬肉をタタキ程度に炙り、お店特製のニンニクダレで。
焼き物のなかでは比較的提供スピードの早いメニュー。

個人的には馬刺しよりステーキのほうが好きです。
馬肉にかかっているニンニクダレがたまりません。

本日は地鶏すきみ焼きが売り切れで鶏は楽しめませんでしたが、
牛、豚、馬と肉の素晴らしさを堪能できました。

肉好きな人にとっては楽園のようなお店ではないでしょうか。
質と量を兼ね備えながら値段も非常にリーズナブルです。

帰り道は聳え立つスカイツリーを眺めながら押上駅へ。
最高の気分で、今日も大満足です。

※写真の一部は一緒に行った友人による撮影です。
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2012年4月初投稿、2012年5月、8月、2013年1月更新、2014年3月、12月更新

  • 2018.4 仔牛ローストビーフ(850円)2人前
  • 2018.4 一元豚ロース(100g 750円)
  • 2018.4 なんこつホイル焼(600円)

もっと見る

2位

埼玉屋 (東十条、王子神谷、十条 / もつ焼き、居酒屋)

2回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 ¥6,000~¥7,999

2018/03訪問 2018/05/01

【0006-2】和牛リブロースの「アブラ」や豚の「白レバー」が反則的に美味しい

919文字★

生ホッピー(460円)
生レモンハイ(460円)

串9本コース(1串160円)
1.アブラ タレ
2.上シロ 塩
3.レバ 塩
4.ハツ 塩
5.ネギマ 塩(岩中豚バラ肉と深谷ネギ)
6.チレ ガーリックバター
7.カシラ 塩
8.タン 塩
9.シャモ サルサソース
~追加~
シロタレ
ドカンタレ(大動脈)

生野菜(420円)
ポルコ(350円)
煮こみ パン付(830円)
レバーステーキ(600円)
牛のタタキ(830円)
豚のレッソ(700円)

いつもの通り生野菜(クレソンと大根のサラダ)が強制的に出されますが、
原価割れしているのではないかと思うアブラ(和牛のリブロース)から始まる串9本コースが圧巻。
レバーは豚のレバーとは思えないほど脂ノリノリな「白レバー」。
アブラー(脂を愛する人)には5.0満点クラスの感動ではないでしょうか。

久しぶりに訪れたら「レバーステーキ」に「豚のレッソ」といった新しいサイドメニューもありました。
レバーステーキは埼玉屋クオリティの超良質な豚レバーを厚切りカット。
バルサミコ酢、オイル、ハーブ、ニンニクチップ、ガーリックバターなど洋食のような装いです。

こういう洋の味付けも意外と秀逸なのが同店(ポルコも豚耳をカタルーニャ風に味わえて美味しいのです)。
素材のレバーは他店では扱えない超一級品。
料理としての総合力は食べログ3.90の洋食店でも到底敵わない異次元の美味しさとなっていました。
レバー料理の最高峰の1つかも知れません。

豚のレッソは岩中豚のバラ肉をレッソ(イタリア語で茹でる)した「茹で豚」。
春菊も添えてあってポン酢でサッパリと味わいます。
これは豚小家(小岩)の岩中豚の「茹で豚(680円)」と似ている料理。
豚小家のほうが厚切りでボリューミーなので、こればかりは豚小家に軍配でしょうか。

それでも同店でしか味わえないオンリーワンの豚料理は数多く、豚だけでなく牛も超絶ハイレベル。
1串160円のアブラは都心であれば5倍の値段になってもおかしくないですし、
牛のタタキも脂が上質で都心の高級焼肉店も顔負けなクオリティの高さでした。
3,781文字★

6月12日に施行された例の規制の後に訪問してみました。
しかし保健所からの指摘で数年前からレバ刺しなどの提供を既に自粛していた埼玉屋。
前回の内容と比べて満足度に変化は無かったです。
1串の値段が160円(外税)に値上がりしていたことのほうが痛手でした。

この日は、あぶら、上しろ、れば、はつ、ねぎ間、ちれ、かしら、たん、しゃも。
座ると自動的に出てくる串が9種類。
お通し代わりに強制的に出てくる生野菜(420円)。
生レモンハイ(460円)、生ホッピー(460円)とともに味わいます。

ポルコ(350円)、煮込みパン付き(780円)、牛のタタキ(780円)、
ベーコンステーキ(840円/100gで出てきたのは200gぐらい)。
大将の機嫌を伺いながらアラカルトも注文。
空気を読まずに注文しても拒否されることが多いのです。

他にも裏メニューの串をいくつか注文。
2人でお会計14,440円、1人あたり7,220円。
値上がりの影響を感じる支払額の高さとなってしまいましたが、
モツと牛肉の美味しさと大将のエンターテイメントは相変わらず。
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久しぶりに行ったら少し変化がありました。
食べ終わった串を皿に置く場合は縦に置くルールとなったようです。
その上に大将が焼いた串を置いていきます

消えた牛刺しの代わりに牛のたたき(650円)がメニューに。
こちらは醤油だけで頂くことになります。
やはり刺身には劣りますが、このお店は牛肉の質も良いので十分美味しいです。

本日の牛甘露煮(650円)はとき卵と一緒に出てきてスキヤキ風とのこと。
生卵でマイルドになった牛肉もまた美味。
やきとん屋なのに何故か牛肉もハイレベルなのも魅力の1つでしょう。

レバーの焼き加減が一時期よりはレアに戻り、ハツはガーリックソースで提供されていました。
色々なモツ焼き屋を回りましたが、やはりトップクラスのお店だと思います。
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東京のモツ焼き屋には変なお店というか、独特なお店が多い。
その中でも二大巨頭と言えるのが立石宇ち多゛と、東十条埼玉屋でしょう。

着席すると注文もしていないのに、お店の大将が焼いた串を勝手に目の前に置いていきます。
そしてドヤ顔で「美味いだろう」とか厚かましく言ってきて、ボディーランゲージまでしてきます。

顔の赤い客がくると入店拒否、酔っていたら味が分からないだろうとのことです。
初訪問のときはビックリしたものですが、今ではもう慣れてしまっています。

規制が厳しくなった現在は初訪問の頃に比べると、
ホワイトボードに書かれたメニューも随分変わってしまっています。

このお店が最高評価☆5の理由は串だけでなくサイドメニューにもありました。
牛刺し、豚レバ刺し、豚タン刺しはこの値段で食べられる料理としては最高クラスの美味。
現在は全てメニューから削除されました。
特にレバ刺しタン刺しはいまだにこのお店を超えるものに出会えません。
思い出として美化されてしまっている可能性もありますが。

ベリーレアの豚レバー、焼かないで供されるアブラタレ(牛リブロース)。
これらも1串140円で食べられるレベルを遥かに凌駕していました。
同様にこちらも現在は諸事情により出せなくなっています。

現在の埼玉屋だけで評価するなら☆4.0~4.5程度が妥当とも思いますが、
思い出のお店でもあるので☆5のままとしております。

お店の立地はJR京浜東北線の東十条駅から徒歩3分ほど。
南口(東京方面からだと電車の最後尾のほう)を出て左折、坂を下って行きます。
しかし何だってこんな坂の上に駅を作ったのでしょうか。
坂を下り直進して右手にローソンが見えたらその先を右折、右手に埼玉屋があります。

ちなみに左折すると新潟屋というモツ焼きの名店もあります。
ご近所にモツ焼きの名店が2軒もある不思議な土地、それが東十条。

なお両方行きたい場合は埼玉屋を1軒目にしなければなりません。
前述のとおり酔客は入店拒否されるおそれがあります。

焼き場を囲むコの字カウンター20席とテーブル3卓の店内。
お店の奥にも席はあるようですが、まだ入ったことがありません。
着席すると飲み物のオーダーを聞かれます。
このお店では生ホッピー(460円)を注文することが多いです。
サーバーから注がれるホッピーはモツ焼き屋では珍しいです。

シャーベット状に凍った焼酎に生ホッピーが注がれて登場。
頼んでもいないのに渡される事実上のお通し生野菜(420円、クレソンと大根のサラダ)に、
シャリシャリ生ホッピーでまずは東十条まで遠征してきた疲れを癒します。

そして始まる大将のモツ焼き「独演会」。
本日まずはアブラから。

アブラと言っても牛のリブロースで他のモツ焼き屋のアブラとはモノが違います。
タレにつけてレアで焼き、目の前の皿に乗せてきます。

食せば牛の脂の旨味に恍惚、これは1串140円で食べられる味のレベルではありません。
倍以上の値段でも注文するであろうレベルの逸品。
おかわり絶対禁止の、大将曰く赤字のサービスメニュー。

続いてプリッとしたレバーが店内のお客さんに紹介されます。
大将曰く白レバ、脂の乗った甘いレバー。

昔は焼き加減ベリーレアでしたが、規制強化された今では火を通したレアの塩焼きで提供されます。
とはいえ美味しい、素材としてはこのお店より美味しい豚のレバーは食べたことがありません。
焼かないでそのまま食わせてくれと言いたいぐらいです。

3串目は上シロ、いわゆるテッポウ(直腸)の部分です、これも塩で焼かれます。
このお店の大将(強制)おまかせコースではアブラ、チレ、シャモ以外は塩での提供になります。

このお店のモツは素材が抜群に良いので塩で焼くだけのほうが、素材が活きて美味しいと思います。
このお店のタレはタレで非常にレベルが高いのですが、アブラ以外ではあまり出番がありません。

ハイレベルな上シロを堪能したあとはネギマ。
豚のバラ肉とネギが交互に刺さった串。

この豚バラはブランド豚の1つ、岩中(いわちゅう)豚のバラ。
大将曰く芝浦(食肉市場)でナンバーワンの豚だそうです。

良質な豚の脂とさっぱりしたネギがマッチしてこれも良し。
アブラ、レバー、上シロ、ネギマが、埼玉屋の串の四天王と個人的には思います。

このあたりでホワイトボードを見て、ポルコ(豚耳のカタルーニャ風)なんかを追加注文しても良いと思います。
洋風に味つけされたコリコリの豚耳が秀逸です。

最近は牛の甘露煮という新メニューが加わったようです。
リブロースをスキヤキ風に甘辛く煮たとのこと。
一緒に行った友人はこの甘露煮を絶賛しておりました。

串のコースはハツ塩が出され、続いてチレ(脾臓)が出されます。
このチレは出されてすぐ食べてはいけません。
女性従業員がその上にガーリックバターをかけてくれるのです。

チレのガーリックバター。
他のモツ焼き屋だと網脂と一緒に焼いたりするチレですが、
ここ埼玉屋ではガーリックバターで油脂を添加してきます。
アッサリしたチレとバターがマッチして良いです。

さらにカシラ、タン、ナンコツをそれぞれ塩で。
どれも素材の良さが光ります。

コースの最後はシャモ。
これもちょっと待ってと言われ、サルサソースがかかります。

これで串のコースは大体終了。
10串でも1,400円、串のレベルを考えれば全然安いと思います。

たしかにモツ焼き屋は1串100円前後で出しているお店も多いので、
1串140円はモツ焼き屋にしては高めの値段設定ではありますが、この味なら納得でしょう。
好みの分かれる独特の接客でありながら、この味を求めて今日も店内は満員です。

コースが一通り終わったあとは串を追加注文しても良いと大将から言われますが、
注文しても「ダメ」と断られることも多いです。

ホワイトボードには牛のステーキというメニューもありますが、注文しても拒否されたりします。
じゃあメニューに書くなよと言いたくなりますが、まあこういうお店ですので。
大将の気分次第なのか、出してくれるときもあります。

注文の自由が制限されている、独特なお店であることには留意が必要です。
外食のときに接客を重視する人は来店しないほうが良いかも知れません。
お客様は神様という考え方の人は来店してはいけません。

この独特の雰囲気を楽しめる人にとっては素晴らしいお店です。
ファンも多いがアンチも多い、読売巨人軍のようなお店。

東京のモツ焼き界を代表するアクの強いお店です。
個人的には定期的に通う、大のお気に入りのお店なのです。
_________________________________
2011年12月初投稿、2012年6月、11月更新、2015年6月更新

  • 2018.3 店舗外観
  • 2015.6 店舗外観

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3位

豚小家 (小岩、京成小岩 / 豚料理、もつ焼き、居酒屋)

13回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2024/01訪問 2024/01/18

【★5.0】アブラ天国【0018-13】

514文字★

お通し(330円、内税)半熟煮玉子
もつ刺し 5点盛り(1,430円)りんげる、がつ、はらみ、たん、はつ
れば(88円)
あぶら(110円)
きくあぶら(110円)
しろ(143円)
てっぽう(176円)
ゆでぶた(858円)ニンニク醤油
とろ玉 白角煮(858円)
黒豚カルビのガーリックバター焼き(858円)
ればーたつた揚げ(528円)
ナンコツ唐揚げ(528円)

時代の流れなのか同店(3.64)の注文方法がタブレットに変わっていました。
口頭注文ならではの細かいリクエストが伝わらないのではないか。
そんな不安が頭をよぎりましたが杞憂でした(いつも通りに出てきました)。

同じ料理ばかり食べてしまうので変化は楽しめませんが安定の美味しさ。
88円を堅持するレバー串だけで他店400円ぐらいのレバテキを凌駕する満足感。
久しぶりに注文した黒豚カルビの脂ノリがいつもより良いような気もしました。

今回もアブラー(脂を愛する人)向き料理のオンパレード。
スコア4.00を超えるような高級店は淡麗アッッサリした料理が主体となりますが、
そういう高級店では絶対に出てこないような脂っ濃さにこそ価値のあるアブラ天国。
881文字★

お通し(330円、内税)半熟煮玉子
もつ刺し 5点盛り(1,430円)りんげる、がつ、はらみ、たん、はつ
ればー(88円)
あぶら(110円)
きくあぶら(110円)
しろ(143円)
てっぽう(176円)
茹でぶた(858円)
とろ玉白角煮(858円)
ればーたつた揚げ(528円)
鉄板 明太ガーリック焼きめし(704円)

コンビニのローソンが「悪魔のおにぎり」なんて商品をヒットさせていたようですが、
同店(3.70)の料理も例えれば「悪魔の豚料理」と言えるでしょう。
モツ、脂身、ニンニク、高級レストランでは禁忌となる三大要素を重ね合わせています。

筆者が最近通っている和食店は鰹節に頼らない美味しさを志向しているのですが、
そういう美味しさとは対極に位置するであろう濃厚旨味爆弾。
高級レストランしか美味しいと感じられない人には受け止めきれないヘビーな一撃。

例えば脂身たっぷり岩中豚の厚切りバラ肉をドカーンと盛り付けた「茹でぶた」。
このヴィジュアルに怯む人のほうが多いようですが好きな人はニンニクダレまで掛けちゃう。
1人で1皿をペロリと食べられるような人が同店の常連と化していきます。

先日は都心の某高級焼鳥店で黒さつま鶏(鹿児島県の地鶏)の皮を食べたのですが、
おそらく下処理の段階でボイル、脂を落として蕩けるような食感に仕上げていました。
しかし地鶏の皮なんて筆者からすれば脂が軽やかなのでそんな脂抜き処理は蛇足。

地鶏の皮はストレートに焼き上げるほうが美味しいと思います。
むしろそんな処理をしては同店のシロに近い味わいとなってしまって、
(シロは適切に下処理しないと臭みが出てしまう部位なので蕩ける食感への変質は合理的)
同じような美味しさなのにシロより3倍も高いという悲しい結末を迎えることになります。

下町の小岩にしては酒が高いと批判される同店ですが都心に比べれば破格の安さ。
ガブガブ飲んでバクバク食べても2人で1万円を切りました。
控え目に飲んでも1人で1万円を軽く超えてしまう都心に行くのが馬鹿らしくなってきます。
2,253文字★

若者の食べログ離れなんて話を聞きます。
スコアやランキングよりInstagramの写真を参考にお店を選ぶそうですが然(さ)もありなん。
食べログを支える高所得レビュアー様は、どちらかと言えば成人式より還暦のほうに近い年齢層。
高級レストランのオフ会に参加すると食べログ歴10年の筆者が最年少ということも珍しくないです。

人間40歳を超えると「カルビの脂が食べられなくなった」なんて言い出しますし、
そもそも親子以上に年齢が離れて味覚の好みが同じなんてあり得ないでしょう。
高所得の皆さんが好む高級レストランばかり高評価となっても若者の参考にはなりません。
(だからこそ食べログも百名店なんてシステムを導入しているのではないかと思料。)

カルビの脂について言及しましたが脂身を苦手に思う人は少なくないようで、
例えば高級フレンチに於いて脂身は禁忌となっているのか、
ヴィアンド(メインの肉料理)に豚肉を使ってもバラ(カルビ)を使うのは基本的に避けます。
脂身より赤身肉のほうが火入れの妙味を味わえるという理由もあるかも知れません。

レフェルヴェソンス(4.55)今帰仁アグーのロースとカブリ
カンテサンス(4.52)花悠仔豚の後ろ足
レストランオオツ(4.14)花悠仔豚の骨付きロースとバラ
セララバアド(3.87)セレ豚の肩ロース
ラ ターブル ドゥ ジョエル ロブション(3.78)梅山豚のロース
ジョンティ アッシュ(3.77)金華豚の肩ロース
ロドラント ミノルナキジン(3.73)ガルシアポークの肩ロース
ル ゼフィール(コートドール出身)キントア仔豚のヒレ

以上1万円を超えるコースでヴィアンドに豚肉を使っていた例を挙げてみましたが、
バラ肉はレストランオオツぐらいで、しかも骨付きロースのほうが主役という扱い。
仔豚なので親豚より脂身がアッサリしており脇役なら使えるという判断でしょう。
(それでも苦手なお客さんは食べないのでバラだけ我々のテーブルに回ってきたことあります。)

しかし脂身が好きな人にとって最高に美味しい部位と言えばバラ肉。
フレンチなど高級レストランはバラ以外を使うので安くなっているのかも知れません。
同店(3.74)はそこに目を付けて岩中豚のバラ肉を大量に仕入れているのではないでしょうか。

バラ肉の串焼き、つくね(バラ肉だけを使用した生つくね)、白角煮(バラ肉の白醤油煮)、
茹でブタ(茹でたバラ肉)、ギョーザ、酢豚、唐揚げ、これら全て岩中豚。
例示したヴィアンドには入っていませんが脂身の美味しさに定評あるブランドで、
フレンチ百名店の参宮橋キノシタ(3.76)が自家製ベーコンに岩中豚を使用。
ビストロ百名店の東銀座IBAIA(3.73)がバスク風ローストに岩中豚を使用。

同店の岩中豚で筆者が最も気に入っている食べ方が「茹でブタ(748円、内税)」。
ラーメン二郎のアタマを岩中豚に置き換えたような料理なのですが、
若者すら怯むレベルの脂身たっぷりな構成でこれを食べられる人間は限られます。

そして味付けにネギポン酢orにんにく醤油を選べるのですが筆者は絶対に後者。
ネギとポン酢でアッサリ食べるなんて発想は無くてコッテリに特化させます。
脂身は高級レストランに於いて禁忌と申し上げましたが、
この大蒜(にんにく)もまた臭いの強さから高級レストランでは禁忌。
ダブルで禁忌を冒している神をも恐れぬ料理なのです。

脂身たっぷりで大蒜臭いという10人中8人は避けそうな料理ですが、
10人中2人ぐらいは存在するであろうマニアにとっては究極の美味。
ファンタジーの世界で例えれば禁呪を思わせる圧倒的かつ破壊的な旨味の強さを楽しめます。

フレンチのシェフだって再現しようと思えばそれは容易なのでしょうけど、
何十人とお客さんが訪れてマニアックなメニューも書ける同店とは異なり、
1日数組のお客さんしか相手にしないフレンチでは絶対に出せません。
だからこそ下町の大衆料理が食べログGOLDのフレンチを上回るという逆転現象が起こります。

和食は引き算の料理、フレンチは足し算の料理、なんて言われますが同店は超足し算。
こちらは岩中豚では無いのですが「黒豚カルビのガーリックバター焼き(748円)」は、
禁忌のカルビと禁忌の大蒜にバター(脂身に油脂)まで加えるという暴力的な足し算。

しかし脂身が好きな人間にとって黒豚の脂身は岩中豚の脂身よりアッサリしているので、
バターでコッテリ感を増すほうが丁度良くなるという狂気の世界。
脂身だけでなくモツの美味しさにも魅力あるお店なのですが、
あまりにも長くなってきたのでまた別の機会に書きたいと思います。

なお本日食べた料理は以下の通り

チャージ(330円)煮玉子
もつ刺し 5点盛り(1,320円)りんげる、がつ、はらみ、たん、はつ
ればー(88円)
はつ(88円)
あぶら(110円)
きくあぶら(110円)
はらみ(110円)
かしら(110円)
しろ(132円)
てっぽう(165円)
うずら巻き(220円)
とろ玉白角煮(748円)
茹でブタ にんにく醤油(748円)
鉄板ちーずとんぺい焼き(748円)
黒豚カルビのガーリックバター焼き(748円)
岩中豚の唐揚げ(638円)
豚喉なんこつの唐揚げ カレー味(528円)
れば竜田揚げ(528円)
鉄板明太モッツァレラチーズガーリック焼きめし(748円)
703文字★

チャージ(300円)半熟煮玉子
りんげる刺し(480円)
れば 塩(80円)
てっぽう 塩(150円)
しろ タレ(120円)
喉なんこつ 塩(150円)
あぶら タレ(100円)
きくあぶら タレ(100円)
岩中豚の旨辛よだれ豚(780円)夏季限定メニュー
鉄板バリ辛ガーリックバター焼きめし(580円)夏季限定メニュー

(注)表示価格は外税です

壁を見ると新メニュー「岩中豚のサムギョプサル(1,380円)」を見つけたのですが、
夏季限定メニュー「岩中豚の旨辛よだれ豚(780円)」も気になったのでこちらを注文。
イメージとしては「茹で豚」を口水鶏(よだれ鶏)のような麻辣味にして、
細く刻んだネギやキュウリでサッパリと味わう料理。

茹で豚(例えればラーメン二郎のアタマ)はバラ肉の脂身を重いと感じる人も多いので、
こういう風に野菜たっぷりピリ辛味のほうが食べやすいのかも知れません。
(濃厚コッテリ好きな人は大蒜醤油の茹で豚が一番と思います。)

りんげる刺しは単品で注文すると胡麻油とポン酢のような味付けがデフォルトとなってしまうので、
刺し盛りのときのように胡麻油と塩を別添えリクエスト。
この胡麻油塩をレバー串に転用しても「レバテキ」のように楽しめてオススメです。

夏季恒例のバリ辛ガーリックバター焼きめしは遠慮無く結構な辛さなのですが、
(同店には地獄巻きレベル6という一般人には拷問レベルに辛い料理もあるのです)
辛味のおかがで穏やかになった大蒜の風味やお米の美味しさを楽しめて〆までレベル高し。
コロナ禍でも19時半ぐらいには満席となって予約の無いお客さんを断っていました。
469文字★

チャージ(300円)半熟煮玉子
もつ刺し5点盛り(1,200円)はつ、たん、はらみ、りんげる、がつ
とろ玉白角煮(680円)
茹で豚 ニンニク醤油(680円)
豚喉ナンコツ唐揚げカレー味(480円)
れば 塩(80円)
レバーたつた揚げ(480円)
はらみ 塩(120円)
かしら 塩(120円)
てっぽう 塩(150円)
しろ タレ(120円)
ちれ 塩(100円)
あぶら タレ(100円)
きくあぶら タレ(100円)
うずら巻き タレ(200円)
黒豚カルビのガーリックバター焼き(680円)
岩中豚唐揚げ(580円)
鉄板明太モッツァレラチーズガーリック焼きめし(680円)

(注)表示価格は外税です

食べログのスコア4.50を超えるレストラン(日本全国に62軒)15軒には行ってみましたが、
高級レストランとは方向性の異なる、脂の旨味や内臓の旨味に特長ある同店。
コッテリした料理が多く野菜は無きに等しく(料理写真は茶色ばかり)、
絶対に万人ウケはしないのですが、好きな人にとっては高級レストランを超える満足感。
1,069文字★

チャージ料(300円)半熟煮玉子
りんげる刺し(480円)湯引きした産道
れば 塩(80円)
豚喉ナンコツ唐揚げカレー味(480円)
てっぽう 塩(150円)
しろ タレ(120円)
あぶら タレ(100円)
きくあぶら タレ(100円)
茹で豚 ニンニク醤油(680円)
なすと大葉の肉巻き天ぷら(580円)
鉄板明太モッツァレラチーズガーリック焼きめし(680円)

(注)表示価格は外税です

新たな食との出会いを求めて日本全国を巡っているのですが、
やきとん(もつ焼き)に関して東京のレベルの高さは日本一と確信しております。
地方を巡れば巡るほどその確信が深まってきています。

大消費地である東京(の芝浦食肉市場)には日本全国から優秀な豚が集まってきますし、
特に東側の下町エリアでは駅ごとに老舗の名店が幅を利かせており新興店との争いも激しいです。
(例えば小岩駅も北口の大竹や南口の一力などの老舗が根強い支持を受けています。)
そして捨て値で仕入れることが可能な豚モツは安さも異常。
(競争原理が働いていることもあって下町であれば1串100円台に収まっています。)

先日は高知県の繁華街で人気となっている大串モツ焼き店を訪れてみたのですが、
同店のような大串レバーが280円という値付けでした(同店は驚愕の80円です)。
(江戸川区とはいえ一応)東京23区内に在りながら地方都市の3分の1未満という超絶安値。

そして値段以上に圧倒的な差を感じたのが火入れの技術。
表面が黒焦げになるぐらいウェルダンだった高知某店に対し同店レバーの何と美しいこと。
モツ刺しを食べるときの味変アイテム「胡麻油塩」を転用してレバ刺し風の味付けにすれば、
80円とは思えないほど完成度の高いレバーを楽しめて東京の凄まじさを痛感します。

岩中豚、黒豚、アグー豚といった日本全国から選抜した豚の中でも特に脂身の美味しさが素晴らしい岩中豚、
未だ同店を超えるモノに出会えていないテッポウなどを楽しんで本日も大満足。
そして豚とは全く関係無いのですが、ジャンキーな鉄板焼きめしの美味しさも非凡でした。

東京では無理して松茸ご飯を食べるよりも、こういうジャンク飯のほうが満足度が高くなります。
(塩と脂と米の組み合わせという人間の本能に訴求する美味しさなのです。)
カシラアブラ、キクアブラ、岩中豚バラ肉の脂身、ジャンク飯などヘルシー志向とは対極の料理ですが、
脂っ濃くてコッテリした美味しさを好む人にとって、同店はまさにシャングリラ(桃源郷)。
480文字★

チャージ(300円)半熟煮玉子
もつ刺し5点盛り(1,200円)はつ、たん、はらみ、りんげる、がつ
れば(80円)
しろ(120円)
てっぽう(150円)
豚喉ナンコツ唐揚げカレー味(480円)
茹で豚(680円)
あぶら(100円)
きくあぶら(100円)
シャキねぎ盛り(280円)
鉄板バリ辛ガーリックバター焼きめし(580円)

※表示価格は外税です

80円なのにプリプリのレバーが巨大串で登場してくる同店。
かつてのようにレアーな焼き加減は不可能となりましたが、可能な限りで若焼きリクエスト。
レバーを串から外して、刺し盛りのネギと胡麻油塩を転用することにより「レバテキ」風にも楽しめます。
「シャキねぎ盛り(280円)」もメニューにあるのでネギを増し増しにするのも良し。

岩中豚の脂身たっぷりバラ肉の「茹で豚」もお気に入りメニュー。
ブランド和牛として名高い松阪牛の霜降り肉より個人的には美味しいのではないかと思っています。
(もっとも松阪牛もピンキリあるのかも知れません。)
こちらも680円ということでコスパ満点ではないでしょうか。
331文字★

チャージ(300円)半熟煮玉子
茹で豚(680円)
岩中豚の鉄板特製ギョーザ(480円)
れば(80円)
あぶら(100円)
きくあぶら(100円)
かしら(120円)
たん(150円)
てっぽう(150円)
まるしろ(200円)
自家製とんつくね(2個 380円)
鉄板バリ辛ガーリックバター焼きめし(580円)

※表示価格は外税です

夏メニューの「鉄板バリ辛ガーリックバター焼きめし」には地獄巻きの唐辛子を転用しているようです。
レベル6の辛さになると筆者では耐えられなくなるぐらい辛い地獄巻き。
鉄板バリ辛ガーリックバター焼きめしも予想外に辛かったです。
しかしバターでマイルドになりますし、お米との相性も良くて、夏の〆に良いかも知れません。
378文字★

チャージ(300円)半熟煮玉子
とろ玉白角煮(680円)
れば(80円)
もつ刺し5点盛り(1,200円)はつ、たん、りんげる、てっぽう、がつ
はらみのタタキ(580円)
レバーたつた揚げ(480円)
茹で豚(680円)
はらみユッケ(580円)
豚喉ナンコツ唐揚げ カレー味(480円)
しろ(120円)
てっぽう(150円)
あぶら(100円)
かしら(120円)
たん(150円)
はつ(80円)
鉄板明太モッツァレラチーズガーリック焼きめし(680円)
岩中豚唐揚げ(580円)
鉄板カレーチーズガーリック焼きめし(680円)

※表示価格は外税です

定期更新。
卓上の七味を「豚喉ナンコツ唐揚げ カレー味」にかけてもスパイス感が増して良いです。
〆の鉄板焼きめしはジャンキーな味なのですが、タレをかけて鉄板でパリッと焦げたお米が美味。
425文字★

お通しの半熟煮玉子(チャージ1人300円)
れば(80円)
はつ(80円)
あぶら(100円)
きくあぶら(100円)
しろ(120円)
かしら(120円)
てっぽう(150円)
豚喉ナンコツ唐揚げカレー味(480円)
茹で豚(680円)
黒豚カルビのガーリックバター焼き(680円)
もつ刺し3点盛り(900円)はつ、たん、りんげる

80円のレバーを限界数(この日は4人だったので8本)まで注文して、胡麻油塩と一緒にレバテキ風に。
料理に比べるとお酒は安くないのですがシャリキンボトル(凍らせた金宮焼酎のボトル)を入れて、
「レバテキ」とホッピーを合わせて楽しんでいました。

岩中豚バラ肉の脂身が蕩ける茹で豚、同店のスペシャリテと思うテッポウ、真空低温調理のモツ刺しなど、
お腹いっぱいになるまで飲んで食べて1人3,000円チョットは相変わらず驚愕のコストパフォーマンス。
特に健啖家なモツラーに評価の高くなるお店ではないでしょうか。
719文字★

半熟煮玉子(お通し)
れば(80円)
はつ(80円)
あぶら(100円)
きくあぶら(100円)
しろ(120円)
はらみ(120円)
かしら(120円)
たん(150円)
てっぽう(150円)
地獄巻き(180円)
うずら巻き(200円)
ポテトサラダ(380円)
もつ煮込み(480円)
レバーたつた揚げ(480円)
豚喉ナンコツ唐揚げカレー味(480円)
茹で豚(680円)
とろ玉白角煮(680円)
黒豚カルビのガーリックバター焼き(680円)
鉄板明太モッツァレラチーズガーリック焼きめし(680円)
もつ刺し3点盛り(900円)はつ、たん、りんげる

今月は1串200円もする黒豚のやきとん、アグー豚のやきとん、1串150円の上州豚のやきとんを食べましたが、
1串80円~150円の同店のやきとんのほうが安くてボリュームあって美味しいです。
コストパフォーマンスまで含めた総合力の高さは圧倒的。

美味しさという点でNo.1と思うやきとんは「てっぽう(豚の直腸)」。
表面はカリッと焼き上げながらフワッとやわらかく、口の中に流れてくる脂の旨味が堪りません。
今まで食べ歩いた中では全国No.1のテッポウ。

茹で豚(岩中豚のバラ肉)、あぶら(カシラアブラ)、きくあぶらを同時に注文してみたのですが、
これら脂っ濃いトリオが勢揃いしたときの破壊力はアブラー(脂を愛する人)歓喜。
「ラーメン二郎」の豚より遥かに良質な脂身を楽しめる茹で豚、蕩けるやわらかさのカシラアブラ、
クニュクニュフワフワした独特の食感のキクアブラ(腸周りの内臓脂肪)。
それぞれに特長があって堪りません、モツラーやアブラーな人にとって同店は桃源郷。
572文字★

黒ホッピー(450円)
半熟煮玉子(お通し)
もつ刺し3点盛り(900円)ハツ、タン、リンゲル
れば(80円)
きくあぶら(100円)
てっぽう(150円)
まるしろ(200円)
まるてっぽう(280円)
茹で豚(680円)
豚喉ナンコツ唐揚げカレー味(480円)

中野の久遠の空が2017年8月17日にリニューアルオープン(再開)したり、
新小岩の彩波が2017年12月13日にリニューアルオープン(移転)したりと激動の2017年だったモツ業界。
その中で味、値段、雰囲気、サービスなど総合力でNo.1評価と思うのは2017年も小岩の豚小家

提供速度が遅かったのも今は昔の話で今回もスムーズに料理が出てきました。
相変わらずボリュームとクオリティを兼ね備えていて、その美味しさは高級レストランをも凌駕。
高級レストラン(特に日本料理店)では豚モツは扱わないですが、
プリプリのレバーや脂の乗ったテッポウ、複雑な旨味を持つ内臓脂肪など好きな人には堪らない美味しさ。

日常の延長線ぐらいのお支払いで非日常な美味しさを楽しめるのは、粉もの、エスニック、そしてモツぐらい。
数ヶ月~数年も予約の日を待って数万円をお支払う高級飲食店も勿論美味しいのですが、
当日予約でも数時間待てば味わえる豚モツのほうが筆者にはありがたい存在です。
11,381文字★

数量限定で、ちれ(100円)、のどぶえ(150円)、きくあぶら(100円)、
まるしろ(200円)、まるてっぽう(280円)が新メニューに。

おばこ(新小岩)に匹敵する巨大なキクアブラ。
厚木のシロコロホルモンよりフワフワで圧倒的に美味しいマルテッポウ。
チレは同じ味が巨大串で続くので2人で1串をシェアで良いかもです。
秋元屋系のチレのように網脂と交互に「網脂間」にするほうが好き。
キクアブラは「よく焼き」で更に美味しくなりそうな予感も。

定番のお通し(半熟煮卵)、茹で豚、80円とは思えない巨大レバー、
ナンコツ揚げ、レバーたつた、モツ刺し(低温調理)5点盛り。
ビールで乾杯してキンミヤのボトル2本空けて黒ホッピーも飲んで、
1人あたり3,000円少々なのは相変わらず最強のコストパフォーマンス。

食べログ活動の一環で松川や京味など最高級店にも行きましたが、
モツ好きであれば1回の食事に5万円など遣わなくとも、
3,000円で大満足となってしまいます。
___________________________________

豚の生食が禁止されてモツ焼き屋にとっては受難の時代となりましたが、
こちら豚小家ではタン刺しとハツ刺しを真空低温調理に。
生に近い滑らかな食感を維持しておりアイディアに感服。

レバ刺しは真空低温調理でもボソボソしてしまうということで、
ハラミ刺し(580円)、ハラミユッケ(680円)が代わりに登場。
もちろん真空低温調理した豚のハラミです。

レバ刺し、レバテキ、レバニラ炒めなどはメニューから消えましたが、
刺身用のレバーがレバー串に回るようになってレバー串の美味しさはアップ。
1串80円とは思えない圧巻の量と圧倒的な美味しさに。
ればーたつた揚げも特別仕様で感動級の美味しさに。

コンプライアンスによってまるい(押上)、埼玉屋(東十条)は満足度が下がりましたが、
豚小家だけは規制前と変わらぬ魅力を放っており驚愕しました。
土曜日に予約無しで訪問したら入店待ちが7組と凄いことになっていましたが、
それも納得の美味しさと安さでモツ焼き界におけるトップクラスの名店。
___________________________________

食べログのレビュアー様ら4人でのオフ会で利用しました。
豚小家→いなかむらと小岩の定番ハシゴ。
食べた料理は以下の通り。

お通しの半熟煮玉子
もつ刺し5点盛り(1,200円)
→レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
茹で豚(680円)
れば塩若焼き(80円)
はつ塩若焼き(80円)
たん塩若焼き(150円)
かしら塩若焼き(120円)
てっぽう塩(150円)
あぶらタレ(100円)
しろタレ(120円)
地獄巻レベル6(280円)
キャベツ盛り(200円)
銘柄豚三種盛り(880円)
→黒豚、イベリコ豚、岩中豚
うずら巻き(200円)
豚喉ナンコツ唐揚げカレー味(480円)

岩中豚のバラ肉を買ってみたい…。
ネットの通販サイトを見てみると、
100g400円ぐらいはするようでした。
こちらの茹で豚は680円でありえない重量感。

地獄巻レベル6は以前より小さくなったような。
上に乗る唐辛子がもっと凶悪だったように思います。

とはいえオペレーションの早さは安定、
満席でも料理の提供はストレスフリー。
モツの質も高いレベルで安定。
最強店への道を突き進む豚小家。

4人でお会計11,080円、1人あたり2,770円。
2時間テーブル席で飲み食いしてこの安さ。
___________________________________

食べログのレビュアー様ら4人でのオフ会で利用しました。
中2日でまたしても豚小家オフ会。

お通しの半熟煮玉子
もつ刺し5点盛り(1,200円)
→レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
れば塩若焼き(1串80円)
かしら塩若焼き(1串120円)
あぶらタレ(1串100円)
しろタレ(1串120円)
てっぽう塩(1串150円)
茹で豚(680円)
とろ玉白角煮(680円)
黒豚カルビのガーリックバター焼き(680円)

4人でお会計8,990円、1人あたり約2,247円。
お店に申し訳ないぐらいの安さ。
岩中豚に黒豚、丁寧に下処理したモツ。
これだけ味わってこの値段で済むお店は他にあるのか。
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食べログのレビュアー様ら4人でのオフ会(二次会)で利用。

タイ料理店インターの後はお店の目の前にある豚小家へ。
全国クラスの名店が向かい合っている小岩おそるべし。

お通しの半熟煮玉子
もつ刺し5点盛り(1,200円)
→レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
れば塩若焼き(1串80円)
かしら塩若焼き(1串120円)
しろタレ(1串120円)
てっぽう塩(1串150円)
茹で豚(680円)

4人でお会計7,410円、1人あたり約1,852円。
いくら二次会とはいえ飲んで食べて1,000円台。
この値段ではありえない美味しさ。
個人的には1万円超のレストランより好みの味。

かつてはオペレーションに難のあった同店ですが、
改善されたのか前回同様に提供がスムーズでした。
名店への道を着々と歩んでいる小岩の顔。
豚好きモツ好きにとっては楽園のようなお店です。
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岩中豚の旨塩鍋(大鍋2,900円)を注文。
季節限定の鍋メニュー。
これでもかと岩中豚のスライスが大量投入。
岩中豚の肉団子も巨大サイズで流石は豚小家。
なお鍋は2月いっぱいで提供終了となるようです。
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食べログのレビュアー様ら3人でのオフ会で利用。

お通しの半熟煮玉子
もつ刺し5点盛り(1,200円)
→レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
はつ塩若焼き(1串80円)
かしら塩若焼き(1串120円)
れば塩若焼き(1串80円)
茹で豚(680円)
あぶらタレ(1串100円)
しろタレ(1串120円)
てっぽう塩(1串150円)

スーパードライ中瓶やシャリキンホッピーを飲んで、
3人でお会計7,910円、1人あたり約2,636円。

オペレーションが課題と言われる同店ですが、
この日は全ての料理が出るまで1時間半弱。
開店と同時に入店したこともあるのですが、
予想外の早さに食べるのが追いつかなかったです。

別の日に訪問した友人もスピードアップを感じており、
最近はオペレーションが改善されつつあるのでしょうか。
安定してこの提供スピードなら、もう完全無欠。

今回はシロ、テッポウが一部冷めてしまったのですが、
冷めると味は格段に落ちるように感じました。
やはり焼き立てアツアツを食べてこそでしょう。
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食べログのレビュアー様ら4人でのオフ会で利用。

お通しの半熟煮玉子
おしんこ盛り(380円)
もつ刺し5点盛り(1,200円)
→レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
茹で豚にんにく醤油(680円)
黒豚カルビのネギ塩焼き(680円)
豚喉ナンコツ唐揚(480円)
ればー塩若焼き(1串80円)×2
はつ塩若焼き(1串80円)×2
はらみ塩若焼き(1串120円)×2
しろタレ(1串120円)×2
あぶらタレ(1串100円)×2
てっぽう塩(1串150円)×4

キンミヤのシャリキンボトルを2本空け、
4人でお会計11,520円、1人あたり2,880円。

今日は串のレバーが良かったです。
1串80円とはとても思えないクオリティと重量感。
胡麻油と塩で食べるとレバテキみたいでした。

シロとテッポウは相変わらず素晴らしい下処理。
岩中豚に黒豚も銘柄豚の名に恥じない旨味。
しかも銘柄豚を使用しながら破格の安さ。
これだけ飲んで食べて3,000円いかないのは凄いです。
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食べログのレビュアー様ら8人でのオフ会で利用。
熊本のレビュアーさんが上京されるということで、
お招きして中1日でまたしても豚小家オフ会。
食べた料理は以下の通り。

お通しの半熟煮玉子
キャベツ盛り(200円)
シャキネギ盛り(280円)
ピリ辛キュウリ(280円)
もつ刺し5点盛り(1,200円)×2
→レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
茹で豚にんにく醤油(680円)×2
豚喉ナンコツ唐揚(480円)×2
ればー塩若焼き(1串80円)×4
はつ塩若焼き(1串80円)×4
はらみ塩若焼き(1串120円)×4
しろタレ(1串120円)×4
てっぽう塩(1串150円)×4
あぶらタレ(1串100円)×2
地獄巻レベル6(1串280円)×2

生ビール、ホッピー、ハイボールなどで飲んで食べて、
お会計21,470円、1人あたり約2,683円。

今回特に良かったのはシロ。
とろとろに蕩ける食感でタレと見事にマッチ。
レバー、ハツ、テッポウも一昨日より良質でした。
モツだけでなく精肉の岩中豚まで一昨日より美味しい。

一昨日のオフ会より今回のほうが遥かに美味しかったです。
同じ週の訪問で同じメニューでありながら、
クオリティに波があるのもモツ焼き屋の宿命でしょうか。

毎回このクオリティであることを保証できないのですが、
2,000円台で飲んで食べてこの美味しさは別次元。

小岩ではタイ料理店も同じくクオリティが安定しないのですが、
大当たりのときは5.0を超えるような凄まじい美味しさですし、
そもそも安いので外れてもご愛嬌と思えてしまいます。
遠方から遥々いらっしゃる方には運試しとなってしまいますが。
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食べログのレビュアー様ら5人でのオフ会で利用。

お通しの半熟煮玉子
キャベツ盛り(200円)
シャキネギ盛り(280円)
もつ刺し5点盛り(1,200円)レバ、タン、ハツ、ガツ、リンゲル
茹で豚にんにく醤油(680円)
黒豚カルビのガーリックバター焼き(680円)
豚喉ナンコツ唐揚(480円)
ればー塩若焼き(1串80円)×5
はつ塩若焼き(1串80円)×5
しろタレ(1串120円)×5
てっぽう塩(1串150円)×5
あぶらタレ(1串100円)×2

お会計14,110円、1人あたり2,822円。

前回訪問に比べるとレバーとテッポウがダウン。
タン刺しはアップといった印象。
モツは同じお店でも日によって質が安定しないのです。
とはいえ飲んで食べて2,000円台はやはり破格。
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食べログのレビュアー様ら6人でのオフ会で利用。

お通しの半熟煮玉子
もつ刺し5点盛り(1,200円)×2 レバ、タン、ハツ、ガツ、リンゲル
茹で豚にんにく醤油(680円)×2
ればーたつた揚げ(480円)
手造り黒豚ギョーザ(480円)
ポテトサラダ(380円)
ピリ辛キュウリ(280円)
おしんこ盛り(380円)
山芋千切り(380円)
ればー塩の若焼き(1串80円)4串
はつ塩の若焼き(1串80円)4串
たん塩の若焼き(1串150円)3串
はらみ塩の若焼き(1串120円)3串
しろタレ(1串120円)3串
てっぽう塩(1串150円)3串
あぶらタレ(1串100円)2串
地獄巻レベル6(1串280円)2串

以上を肴にシャリキンボトルを2本入れてホッピーで割り、
6人でお会計18,310円、1人あたり約3,051円。
料理は控えめに注文したつもりでしたが、やっぱり凄い量です。
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食べログのレビュアー様ら8人でのオフ会で利用。
注文した料理は以下の通り。

お通しの半熟煮卵
ピリ辛キュウリ(280円)×2
ポテトサラダ(380円)×2
たん塩若焼き(1串120円)4串
はらみ塩若焼き(1串120円)4串
はつ塩若焼き(1串80円)8串
もつ刺し5点盛り(1,200円)×2 レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
茹で豚(680円)にんにく醤油×2
ればーたつた揚げ(480円)×2
ればー塩若焼き(1串80円)8串
しろタレ(1串120円)4串
てっぽう塩(1串150円)4串
うずら巻タレ(1串200円)4串
あぶらタレ(1串100円)2串
地獄巻レベル6(1串280円)2串

以上の料理に瓶ビール、ホッピー、金宮ボトル、あらごし梅酒などを飲み、
お会計8人で24,490円、1人あたり約3,060円。
2軒目はもちろんタイ料理店いなかむらへ移動です。
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食べログのレビュアー様ら5人でオフ会を開催

お通しの半熟煮卵
ピリ辛きゅうり(280円)
ポテトサラダ(380円)
ればー竜田揚げ(480円)
茹で豚にんにく醤油(680円)
もつ刺し5点盛り(1,200円)レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
れば塩若焼き(1串80円)
はつ塩若焼き(1串80円)
はらみ塩若焼き(1串120円)
あぶらタレ(1串100円)
しろタレ(1串120円)
てっぽう塩(1串150円)

以上の料理とビール、ホッピー、烏龍茶などを楽しみお会計11,860円。
今回はお酒をあまり飲まなかったこともあって1人あたり2,372円でした。
伝票を撮影してチェックしたところ、お通しの半熟煮卵は無料。
串は大串でモツ自体も良質、茹で豚の豚肉はブランド岩中豚。
この価格帯の飲食店としては日本最強クラスと思っています。
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2013年6月1日(土)、移転先でリニューアルオープン。

新しいお店の場所は小岩駅北口から徒歩4~5分。
源八船頭くうと同じ通りにお店はあります。
旧店舗はカウンター6席にテーブル8席の小さなお店でしたが、
新店舗はカウンター6席、テーブル12席、座敷20席と規模拡大。
店員も3人増員されていました。

値段や串の大きさは旧店舗から据え置き。
冷蔵庫が大きくなったため瓶ビール(500円)が新メニューとして追加。
アサヒスーパードライの中瓶で500円となります。

料理の質は旧店舗と変わらずでした。
この日はシロタレが特に秀逸。
店舗は大きくなりましたが、料理の質や値段を維持していって欲しいものです。
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2013年5月に移転前最後のオフ会を2回開催。

5名参加のとき

お通しの半熟煮卵
ピリ辛きゅうり(280円)
ポテトサラダ(380円)
新玉ねぎポン酢(380円)
もつ刺し5点盛り(1,200円)レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
ればー竜田揚げ(480円)
れば塩若焼き(1串80円)
はつ塩若焼き(1串80円)
はらみ塩若焼き(1串120円)
たん塩若焼き(1串150円)
あぶらタレ(1串100円)
しろタレ(1串120円)
てっぽう塩(1串150円)

6名参加のとき

お通しの半熟煮卵
ピリ辛きゅうり(280円)
ポテトサラダ(380円)
もつ刺し3点盛り(1,200円)レバ、ハツ、タン
ればー竜田揚げ(480円)
茹で豚(680円)
れば塩若焼き(1串80円)
はつ塩若焼き(1串80円)
はらみ塩若焼き(1串120円)
あぶらタレ(1串100円)
てっぽう塩(1串150円)

いずれもお会計は3,000円未満。
2回とも二次会にタイ料理店いなかむらを訪問するという、
小岩黄金コースを堪能しておりました。
食べログレビュアー諸氏の胃袋は化け物です。
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食べログのレビュアー様ら4人でのオフ会で利用しました。
料理は以下を注文。

お通しの半熟煮卵
ピリ辛きゅうり(280円)
ポテトサラダ(380円)
もつ刺し5点盛り(1,200円)レバ、ハツ、タン、ガツ、リンゲル
ればー竜田揚げ(480円)
茹で豚(680円)
れば塩若焼き(1串80円)
はつ塩若焼き(1串80円)
はらみ塩若焼き(1串120円)
たん塩若焼き(1串150円)
てっぽう塩(1串150円)

はつ、はらみ、てっぽうはおかわり。
こちらの串の真価は塩の若焼きにあると思います。
大串でありながら味も素晴らしく、コストパフォーマンスは最強。

この日はホッピー、赤霧島、耶馬美人などを飲んで4人で14,420円。
1人3,605円でお腹いっぱい美味しいモツを堪能できます。
6月1日(土)に移転しますが、移転後もこの満足度を維持して欲しいです。
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旧タイトル:モツと岩中豚の隠れた名店

2013年6月1日(土)よりお店の場所が変わります。
移転先の住所は江戸川区西小岩1-27-9シャストインビル
現在は14席のキャパですが30席程度まで増えるようです。
移転前の休業等については現時点では未定とのこと。

満席で入れないことも多いお店なのでキャパ増加は嬉しいところ。
拡大路線に走って質が落ちる飲食店も多いですが、こちらはどうなるか。
今後に期待したいと思います。
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東京江戸川区の小岩には、豚料理が美味しい隠れ家的名店があります。
路地裏の目立たない場所にありながら満員で入れないこともあるお店。

大振りの焼きとん串で満足。
岩中(いわちゅう)豚や黒豚を使った豚料理に恍惚。
さらにレバ刺しやタン刺しと、モツ刺しを楽しむこともできます。
小岩の名店豚小家です。

お店の立地はJR総武線の小岩駅から徒歩3分ほど。
小岩駅北口を下りて左手(大黒屋が見えます)を線路沿いに進み、
東京スター銀行が見えたら右折(銀行の向こうにはサイゼリヤ)。
直進すると左手にモツ焼き大竹も見えますが、それをスルーしてさらに直進。
「味居屋」で左折すれば豚小家の赤い看板が見えてきます。

同じ小岩駅でも京成線の京成小岩駅からは徒歩で20分ほどかかるので、
京成小岩駅から歩くのはお勧めできません。

店内はカウンター6席に、2人用テーブル1卓と6人用テーブル1卓の小さなお店。
モツ焼き屋と違ってデートにも利用できそうな雰囲気のお店。
カップル客や女性客が多いのもこのお店の特色です。
一般的にモツ焼きを扱うお店はオヤジの憩いの場となっています。

ゆっくりとできるお店なのですが、席数が少ないので満員のときは入れず泣くことに。
23時過ぎに行って、満員で入れないことも何度もありました。

座るとドリンクオーダーを聞かれるので、まずは白ホッピー(400円)。
このお店は焼酎にこだわっていてメニューにブランド焼酎も色々あるのですが、
ホッピーが美味しいのでホッピーを注文することが多いです。

ナカはシャリキン(シャーベット状の金宮焼酎)。
グラスも凍ってギンギンに冷えています。
そこに冷えたホッピー(ソト)を注げば、キンキンに冷えた美味しいホッピー完成。

飲み物と同時にお通しの半熟煮卵が出てきます。
この半熟煮卵がさりげなく激うまです。
とろっとした半熟の黄身に、味の染みた白身、そして薬味のネギ少々。
シンプルイズベストと評価したいほど単純だが美味いのです。
このお通しの美味さからして、お店に期待が持てます。
お通しの煮卵を肴にシャリキンホッピーを飲むだけで既に良い感じになっています。

料理のオーダー、まずはモツ刺しから。
単品でも注文できますが、3点盛り(900円)か5点盛り(1,200円)で注文することが多いです。

レバ、ハツ、タン、テッポウ、ガツ、コブクロ、リンゲル、コラーゲン、
8種類のモツ刺しから好きな3点(5点)を選ぶことができます。
レバ、ハツ、タン以外はボイルしてあり、コラーゲンとはカシラアブラの部分です。

本日はレバ、ハツ、タンの3点で注文。
刺身のタレとして胡麻油塩が出されます。
頼めば醤油やポン酢も出して貰えますが、胡麻油塩だけで十分美味いです。
薬味としてネギの他におろしニンニクもついているので、ニンニク醤油というのも良いでしょう。

胡麻油に塩で食すレバ刺し、ハツ刺し、タン刺し。
どれも美味しいです、臭みは少なくモツの旨味を感じるハイレベルな刺身。
シャキッとしたネギと合わせてもまた美味しいです。
煮卵とモツ刺しだけで、もうお店に来た価値あります。
しかし豚料理も美味しいのが、この豚小家

続いては、茹で豚(680円)をニンニク醤油で。
温野菜(キャベツとモヤシ)の上に、厚切りの岩中豚バラ肉が乗っています。
味はニンニク醤油かネギポン酢を選べ、トッピングが変わります。

今回はニンニク醤油で頼んだのでガーリックチップが上に乗っています。
ネギポン酢の場合はネギが乗っているところにポン酢をかけることになります。

ニンニク醤油をかけてお肉を食せば、その美味しさに唸ります。
ブランド豚岩中豚のこってりしたバラ肉が茹でられたことで少しさっぱりしており、
その肉の旨味と良質な脂とニンニク醤油がマッチしてとても美味しいです。
岩中豚を使ったメニューでは、とろ玉白角煮(680円)もおすすめです。

岩中豚だけでなく黒豚も扱っているこのお店。
黒豚カルビのガーリックバター焼き(680円)も注文。

ジュージュー焼けた鉄板の上で黒豚が焼けており、
ニンニクの入ったタレにバターが乗っています。
黒豚カルビにバターまで乗って、脂っ濃くて健康には悪そうですが美味しいのは確かです。

そしてこのお店にきたらモツ焼きも必食です。
焼きとん串はモツだけでなく精肉も扱っており、どれも大振り。
銘柄豚の3種盛り(880円、黒豚、岩中豚、イベリコ豚の3種)が人気のようですが、
レバーやテッポウといったモツの部位も秀逸です。

80円のレバー串、これが大振りというかそれを超えた巨大なサイズ。
普通のモツ焼き屋の倍以上のサイズなのに1串80円という不思議なメニュー。
若焼きで食べれば味もGOOD、塩でもタレでも美味しいです。

そしてテッポウ串(1串150円)。
レバーよりサイズは小さいし値段も倍近いですが、これは凄く美味しいです。
塩で頼むと胡麻油を上にかけてくれ、これがお気に入りです。
カリッとジューシーでシロモツの旨味を感じるテッポウにノックアウトされます。
一緒に行った友人は埼玉屋の上シロより豚小家のテッポウのほうが上と評しておりました。

岩中豚も串で食べようかと、岩中豚ゴマネギ塩串(1串280円)も注文。
美味しいのではありますが、このお店だったら茹で豚のほうがお気に入りではあります。

モツ焼き屋としては、同じく岩中豚を扱う東十条埼玉屋よりは、
焼きの技術もタレの美味しさもまだ劣るようには思いますが、
このお店の串の大振りなところは結構気に入っています。

それにこのお店はモツ焼き屋というより豚料理専門店と表現すべきと思います。
総合的に見て非常にレベルの高いお店なのは間違いありません。

その他にも、揚げ物メニューではレバー竜田揚げが一押しです。
刺身でも食べられる新鮮なレバーを油で揚げて、半生ぐらいになっている素晴らしい竜田揚げ。

〆に鉄板で焼いた焼きめしを食しても良し。
地獄巻きという青唐辛子に豚肉を巻いた危険メニューもあるので、
辛さに耐えられるなら試してみるのも面白いです。

様々な形で豚の美味しさを堪能できる隠れ家的名店。
岩中豚の茹で豚、テッポウ串、レバー竜田揚げは必食。
お店が小さいので満員にだけは注意です。
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料理寸評、【】内は標準点3.0に対しての料理の評価点

【5.0】茹で豚にんにく醤油
…脂たっぷり岩中豚のバラ肉を茹でた逸品。
マイレビュアー様たちによれば脂が強過ぎて常人では食べきれないとのこと。
そういう方にはネギポン酢で食べることをお勧めします。
コッテリした料理が好きな人には最高に美味しいです。
【5.0】てっぽう塩
…大きめカットのテッポウは外カリ中トロッ。
塩だと上に胡麻油もかかって、それが美味。
今のところ日本最強のテッポウと思っています。
【5.0】れば塩
…80円でこの量はありえません、質より量ですが圧倒的量。
若焼きでお願いすれば味も悪くありません。
【4.5】もつ刺し5点盛り
…レバ・ハツ・タン・ガツ・リンゲルを指名するのが定番。
西大島こん平には劣るもハイレベルなモツ刺したち。
【4.5】レバーたつた揚げ
…レバ刺し用のレバーを何と竜田揚げに。
レアに火の入った角切りレバーは刺身とは違った味わい。
【4.5】はつ塩…80円なのにこの量と質は出色、こちらも若焼きがお勧め。
【4.2】はらみ塩…若焼きがお勧め、ジューシーで凄まじい肉感。
【4.0】うずら巻タレ…薄切りの豚肉、ホクホクのうずら卵、タレが渾然一体。
【4.0】しろタレ…人によっては堀切のんき名物シロタレ以上とも言う一品。
【4.0】たん塩…若焼きがお勧め、分厚くジューシー。
【3.8】黒豚カルビガーリックバター焼き…不健康そうでも間違いなく美味しい。
【3.8】お通しの半熟煮卵…さりげなく美味しい。
【3.8】とろ玉白角煮…岩中豚のしっとりした角煮、スープと一緒に。
【3.5】あぶらタレ…立石ミツワ名物アブラタレに匹敵する質と量。
【3.5】鉄板とんとろガーリック焼きめし…細かくカットされた豚トロが良いアクセント。
【3.5】鉄板カレーチーズガーリック焼きめし…カレーとチーズは焼きめしに合います。
【3.4】銘柄豚の三種盛り…黒豚、岩中豚、イベリコ豚の食べ比べ。
【3.4】なんこつ塩…気管の部分、骨っぽさはなく柔らかい。
【3.3】こぶくろ塩…コリコリとした食感で悪くない。
【3.3】ザルしゃぶ…同じ茹でるなら「茹で豚」ぐらい厚切りのほうが好き。
【3.2】岩中豚の唐揚…鶏の唐揚があるなら豚の唐揚があっても良いと思う。
【3.0】地獄巻ノーマル…青唐辛子を豚肉で巻いたスパイシーな串で辛い。
【3.0】旬野菜の肉巻き3種盛り…ズッキーニ、トマト、梅しその3種、ズッキーニが一番。
【2.9】ゴマしそとんつくね…肉のパサつきが気になる。
【2.8】豚もものりめんたいチーズ…モモ肉のパサつきが好みではない。
【1.5】地獄巻レベル3…この辛さになると拷問に感じてきます。
【1.0】地獄巻レベル6…この辛さは常人では食べられません。
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2011年12月初投稿、2012年3月、7月、9月、11月更新、
2013年4月、5月、6月、8月、12月更新、2014年2月、5月、6月、11月更新
2015年2月~4月更新、11月更新、2016年6月更新

  • 2024.1 黒豚カルビのガーリックバター焼き(858円)
  • 2022.10 茹でぶた(858円)
  • 2021.10 岩中豚の唐揚げ(638円)

もっと見る

4位

柳家 (瑞浪市その他 / 郷土料理、日本料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥15,000~¥19,999

2012/12訪問 2017/05/22

【0100】四季折々の自然の恵みに感謝

10,285文字★

冬の山は寒く気温は1℃、入口横では猫が2匹丸くなっていました。
この時期は柳家の繁忙期となるようです。
日曜12時半頃の訪問でしたが、既に駐車している車多数。
この日は昼から6組の来客があったとのことでした。

お店の焼き師は三代目と弟さんの2人で、基本的に付き切りで接客するスタイル。
そのため流石に今回は食事が始まるまで待たされました。
また隣の宴会の大声が聞こえてくるなど事実上貸切状態だった前回に比べると、
サービスや雰囲気といった点では残念な面もありました。
そのかわりお会計時に値引きサービスがありましたが。

ジビエ好きの聖地とも言われる柳家ですが、やはりこの時期のジビエは格別です。
ジビエしか出てこないのでジビエ好きでないとわざわざ行く価値は無いかも知れません。
夏はジビエより川魚が中心なのでジビエに興味が無い人でも楽しめると思います。

前日に名古屋ののむくらうGazzatで仔鴨にスズメと楽しんできたジビエ好きの自分は、
熊、猪、鹿などを楽しめるジビエメインの冬の柳家も最高です。
鴨は年明け1月からとなるようで、残念ながら今回は味わえませんでした。
とはいえ11月、12月は柳家の真髄を味わえる時期のようです。

今回も相変わらず4人集まらず3人での訪問になりましたが、おかげでメインが2つ出てきました。
基本は4人以上での予約、例外的に3人、2人は受け付けないとのことでした。
実際に2人で予約しようとする人はいないそうですが。

慌しかったおかげで発見もありました。
若女将が囲炉裏に置いたジビエと、弟さんが責任を持って最初から焼いたジビエを食べ比べ、
柳家は素材だけでなく焼きの技術も素晴らしく高いことが分かりました。
焼くべきところはしっかり焼き、一部はレアな焼き加減で提供されるジビエ。
メインの味はもう至高の美味と表現するしかありません。

前回同様へぼ(蜂の甘辛煮)を最初に味わったのですが、
クロスズメバチではなく今回はオオスズメバチでした。
一部サナギも入っていますがこれも良い味でビールの肴にバッチリです。

ジビエの口直しにと出された大根は生のままのものをスライスして塩を振っただけ。
それでも美味しい大根、柳家は野菜も美味しいです。

仔熊のカルビで熊のお肉を初体験。
前述の通り今回は三代目ではなく三代目の弟さんが焼き担当となりました。
見ると素晴らしい脂の乗り具合の仔熊。
本日は全部タレ焼きとのことで囲炉裏の炭火で焼いた後、壷に入った秘伝のタレで味付け。

仔熊カルビは肉に独特の弾力があって気に入りました。
同行者の1人はこの歯応えがダメでなかなか飲み込めなかったそうですが、
自分は他の動物の肉では味わえないこの弾力と食感の虜になりました。
脂はバターのようで濃厚な旨味、野生の肉とは思えません。
家畜の霜降り肉では味わえない野趣ある味に恍惚となります。
霜降り牛より脂がしつこくないです、家畜と野生の脂の違いでしょうか。

うりぼうロースは弟さんの気が変わって塩焼きとなりました。
初夏に頂いた害獣駆除の猪より美味しいです。
前回は三代目に焼いて貰いましたが、焼き師の腕が互角とすれば、
夏より冬のほうがジビエは美味しいということでしょうか。

仔鹿ロースはタレ焼き。
鹿肉と相性が良いとのことで山葵の漬物も出されます。
この山葵がビックリするほど美味しくて、焼いている間に食べ進めてしまいます。
そして仔鹿も夏の害獣駆除の仔鹿より美味しかったです。

ジビエはここまでで、後は猪鍋と自然薯となります。
猪鍋は囲炉裏にぶら下げられ、最初の1杯だけよそって貰い後は自分たちで食べていきます。
赤味噌の鍋の中には猪肉、ネギ、カブ、春菊、ゴボウ、コンニャク、サツマイモ、豆腐など。
一味や七味も出されますが結局かけずに完食しました。

自然薯は女将さんによそって貰いました。
麦飯にかけた自然薯、ネギ、青海苔。
素朴ながら自然を感じる味で〆ることになります。
きゅうりの漬物、デザートのみかんも味わい柳家を後にします。

自分は牛、豚、鶏といった家畜の肉ももちろん大好きです。
しかし野生動物の肉はそれとはまた違った野趣に富んだ素晴らしい味。
ジビエの価値が分かる人にはたまらないと思います。
ここでしか食べられないであろう味を求め、是非また訪問したいものです。
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岐阜県には囲炉裏で焼く天然の食材を楽しむ桃源郷のようなお店があるらしい。
山奥の趣ある建物で山や川の恵みを堪能できるとのこと。

食べログで知ったこのお店は愛知県に君臨する美食家レビュアーPLEYEL先生が長年ご常連のお店。
自分もPLEYEL先生のレビューを拝読してお店の存在を知り感動、はるばる岐阜まで行ってきました。
柳家について参考になるレビューをご覧になりたい方は、
PLEYEL先生のレビューをご覧になってください。

自然の恵みを味わうお店なだけに季節によって出てくる食材は変わります。
何が出てくるかは訪問者の食運次第といったところでしょうか。
夏は川魚、冬は野生動物がメインとなるようです。
2012年6月訪問時は天然の鮎が主役という印象でした。

そしてこのお店は訪問までの難易度が非常に高いお店です。
会員制というわけではなく、お店の敷居自体が高いわけではないのですが、
最低予約人数4人という縛りとお店の立地が訪問への障壁となります。

ご主人が囲炉裏に付き切りで焼いてくれるスタイルのため、
訪問の際は4人以上集めなければならないのです。

お店は岐阜県瑞浪市の山の中にあります。
名古屋駅から電車で1時間の瑞浪駅からさらにタクシーで20分。
そのような遠隔地に自分以外3人も連れ込まなければならないのです。
食道楽のため1万円以上払い、さらに岐阜の山奥まで付き合ってくれる人を。

東京在住の自分にとってこれは非常にハードルが高いです。
結論から言えば4人も集まりませんでした。
実は3人でも1卓42,000円払えば予約は受け付けてくれるのです。
とはいえ4人分の食事を3人で食べなければならないのでお勧めできません。
基本的には4人以上集めて行くべきお店です。

今回は愛知県在住の友人と三重県在住の友人を誘って行きました。
東海地方に住む彼らなら比較的容易な立地となります。
とはいえ日程調整は困難で、やっとのことで当日を迎えました。

集合場所は名古屋駅。
自分は東京から新幹線で柳家のためだけに名駅までやってきました。
三重県の友人の車で名駅から直接柳家に向かいます。
名駅から柳家までは車で1時間20分ほどかかりました。

瑞浪市の山道を登り、カーナビに従い住宅街を走ります。
岐阜県の山奥とはいっても住宅街の中にお店はあります。

住宅街で発見した柳家の案内看板に従い道路を少し登ると、
古民家風の建物の前に白い秋田犬が寝そべっています。
おかみ犬のサクラです。
吠えたりせず大人しい利口な犬でした。

しかしこの建物は旧館のようで、本日の食事は少し登った場所にある本館。
柳家には本館、別館、かつて使っていた旧館と建物が3つあるようです。
民家と区別がつかないので初めてだと戸惑います。
車を別館の先に駐車、駐車場からは住宅街を見下ろせます。

予約したのは昼の12時ですが11時半前に到着してしまいました。
本館に入ると、準備は整っていないがもう入っても良いとのこと。
われわれ3名で貸切状態ということです。

予約の際リクエストしていた通り、掘り囲炉裏席に案内されます。
あぐらで食べるより足を伸ばして座ったほうが楽だと思います。
古民家を移築したという本館の内部は素晴らしい雰囲気です。

席には虫の佃煮のような小鉢が用意されていました。
囲炉裏にはまだ黒い炭が置かれているだけです。

若女将に撮影許可を求めると快諾してくださいました。
このあと三代目のご主人にも許可を頂いたのですが、
基本的に食べログには好意的対応のお店のようです。

飲み物はとりあえずビールをお願いします。
運転手の友人は水道水で…。
山奥のここでは水道水のほうが美味しいのではないかとフォローを入れます。

ビールはアサヒスーパードライの大瓶。
若女将にビールを注いで貰い、乾杯します。
早速ビールの肴に小鉢の虫を食べます。

これはクロスズメバチの蜂の子でした。
この地方では“へぼ”と呼ばれる滋養強壮食品。
栄養価が高いだけでなく味も美味しいです。

見た目どおり佃煮のような甘辛い味ですが、
幼虫のプニュっとした食感、サナギのカリっとした食感。
珍味だけでなく美味でもある驚きの食材です。
ビールの肴にもバッチリ合います。

囲炉裏に燃えた炭がくべられ、まずはアマゴが焼かれます。
ダム湖でとれたアマゴとのことです。
串に刺されたアマゴが3匹。
4人分の食事の注文ですが、1品の量は3人前で種類を増やしてくれたようです。
10,500円のコースを4人分予約しましたが、実質14,000円のコースとなったようです。

このお店の料理はおまかせのコース料理のみで最低価格1人前10,500円。
ちなみに人気なのは11,500円のコースとのこと。
1,000円加算するたびに焼き物が1品増えていくようです。

アマゴを焼いている間にサツキマスのお造りが出てきました。
ちなみにアマゴもサツキマスも元は同じ魚で、
サツキマスのほうは海老などを食べて身が赤くなるそうです。

サツキマスの味は脂臭くないサーモンの刺身という印象です。
チェーン居酒屋や回転寿司で人気、庶民の味方サーモン刺身。
脂が乗りすぎて脂臭いのが弱点だったりしますが、
このサツキマスはそのような弱点がなくトロっとした食感と濃厚な旨味があります。
薬味の大葉と海草もさりげなく美味しいです。

三代目がザルに乗せられた天然鮎を紹介してくれます。
どうぞ撮影してくださいと、わざわざ目の前に置いてくれます。
鮎は一般的な塩焼き用が6匹、小型の丸干しが3匹、開きの陰干しも3匹。
本日は1人あたり4匹も天然鮎が振舞われます。
この時期の柳家の主役は天然鮎なのでしょう。

鮎は三代目の釣り仲間が友釣りで釣ってきたようで、
鮎の表面についている傷は友釣りによるものとの説明を受けます。
三代目ご自身も釣りに行くことがあるそうです。

続いて塩焼きにされたビワマスが紹介されます。
滋賀県の琵琶湖からやってきてくれたそうです。
こちらは囲炉裏で焼くのではなく、既に焼かれた姿で登場。
アマゴや鮎などより大型で、これを3人分に分けて食べることになります。

川魚たちの紹介が続きましたが、唐揚もやってきました。
川海老の唐揚とアマゴの稚魚の唐揚。
この川海老の唐揚は個人的には本日一番の感動でした。

殻まで美味しく食べられる海老。
三代目は殻をゆかりのえびせんみたいでしょうとおっしゃっていましたが、
坂角総本舗には悪いですが次元が違います。
サクサクの川海老は殻が凄い美味しいです。
身より殻が美味しい海老は初体験でした。

アマゴの稚魚も丸ごと食べるホッコリとした白身の身が極上。
どちらの唐揚もビールと相性最高です。
なんという贅沢なビールなのでしょう。

囲炉裏ではいよいよアマゴが焼き上がったようです。
成魚の塩焼きは稚魚の唐揚とはまた違った趣があります。
頭部も骨も柔らかいのでそのまま頭からムシャムシャいけます。
頭から尻尾まで余すことなく全てが美味しいです。
丸ごと食らう、これこそ魚の一番美味しい食べ方でしょう。

こういう食べ方のできる魚って普段はなかなか出会えません。
骨が硬かったり、内臓が苦かったりして身ばかりを食べてしまいます。
柳家の出す川魚おそるべしです。

さらに天然鮎の丸干しが焼き上がります。
小型の鮎なだけに焼き時間も早いようです。
こちらも丸ごとガブリ。
塩水につけて干したという干物ならではの熟成の味が良いです。
小さいとはいえ天然鮎の美味しさは格別です。

皿に取り分けられたビワマスも登場。
矢継ぎ早に川魚料理がやってきて食べるのに忙しくなってきます。
とはいえ3人とも凄いペースで食べまくっています。
どの料理も非常にレベルが高いことの証明でしょう。

ビワマスはそのままの塩焼きでも二杯酢で食べても美味しいです。
火が通っていながら身はパサつかずしっとりしています。
絶妙の焼き加減で焼かれているのでしょう。

系統は鮭の焼き物に近いのでしょうが、
これだけ絶妙に焼かれた鮭を普段口にすることがありません。
ピンクの身だけでなく皮も非常に美味しいです。
二杯酢で味に変化をつけてもまた良し

食べるのは止まりません。
天然鮎の陰干しが焼けてきました。
こちらは開いて内臓が取り除かれているので身だけの美味しさを味わえます。
日陰で干して熟成された身の味は塩焼きとは違った旨味が出ています。
梅雨の時期は室内で干されるので質が落ちるそうです。
梅雨前の今の時期に味わえたことは幸運でした。

そして本日の主役とも言える天然鮎の塩焼き登場。
干物のような変化球も美味しいのですが、王道はやはり塩焼きでしょう。
鮎のヒレにはかなりの塩がついてしまっているので、
ヒレは外して塩分調整したほうが良いかも知れません。

とりあえず1匹目は頭から丸かじり。
頭の次に口の中に入る、鮮烈な鮎の肝がとても美味しいです。
肝ゆえのホロ苦さは少しだけありますが臭みなく純な天然鮎の肝。
この肝の美味しさは塩焼きならではないでしょうか。
もちろん淡白ながら旨味も兼ね備えた身も抜群に美味しいです。
香魚と言われるだけあって天然鮎特有の香りも素晴らしいです。

本日モツを味わえたのはこの鮎ぐらいなのですが、
天然鮎ならではの鮎モツの鮮烈な美味しさは貴重な体験でした。

2匹目は蓼(たで)酢と一緒に出されます。
蓼食う虫も好き好きの諺で有名な蓼。
鮎との相性が良いことでも知られる食材です。
緑色の酢につけて少しサッパリと2匹目の鮎を頂きます。

ここで愛知県の友人が鮎を1匹プレゼントしてきました。
これから出てくる天然鰻や肉類を前に余力を残しておきたいそうです。
さすがに3匹目の鮎のヒレは残してしまいました。
ヒレといってもほとんど塩の固まりなのです。

ヒレを残した皿は片付けられてしまったのですが、
最後の雑炊を食べるときに残しておけば良かったと思いました。
塩の固まりなだけに塩分調整ができます。
ヒレだけでも十分酒の肴になるという点でも残しておいたほうが良かったです。

川の恵みの連続攻撃により満腹感も得てきたのですが、
柳家のおもてなしはまだ続きます。

若女将がザルの上に乗せられた獣肉を紹介します。
害獣駆除により仕留められた仔鹿のロースと猪のロースとのことです。
冷凍物ではなく最近駆除された獲物だそうです。
川に続いて山の恵みも楽しめることになりました。

猪はウリボウより少し大きな40キロぐらいのサイズで、
長野県境あたりで仕留められたものだそうです。
猪も大きいものは120キロぐらいになるそうですが、
そのサイズだと味はダメになるとのことです。

まずは猪から焼かれます。
三代目が囲炉裏の炭火でじっくり焼いていきます。
その間に天然鰻(うなぎ)の蒲焼きが紹介されました。

最近は稚魚の不漁で価格が高騰している鰻ですが、
天然鰻といえばまさに鰻好き垂涎の高級品。
先日近所の鰻屋で天然鰻の鰻重はいくらするか聞いたのですが、
時価で6,000円~1万円はすると言われました。
こちらは関西風に焼き上げられた天然鰻の蒲焼きです。

囲炉裏の猪からは脂が流れ出しますが、炭の上にはかかりません。
この焼き方は囲炉裏ならでは。
串焼きとしては最高の焼き方かも知れません。
塩胡椒で味付けされ、仕上げにだけ炭の上で焼かれます。

ハサミでカットされて皿に取り分けられた猪ロース。
三代目曰くサーロインの部分で最高の部位とのこと。
粒マスタードが添えられてお好みでつけて頂きます。

猪ロースは脂身の部分が非常に美味しいです。
脂身に比べると肉の部分はオマケという印象です。
肉も少しパサつきながら美味しい肉なのですが、
良質な脂が口の中に流れ出す脂身こそ至高です。

自分が赤身より霜降りを好む人間だからかも知れませんが、
猪は脂身だけ焼いて出してくれと言いたいぐらいです。
普段は東京のモツ焼き屋でアブラ(豚の頭や腸の脂)だけを美味しく食べています。

三代目に猪のモツはないのか尋ねてみますが、
内臓を食べられるのは猟師の特権のようです。
一番美味しい部分を食べられるのは猟師と猟犬だけ。

猪のレバーもレバ刺しにして食べてしまうそうです。
牛などの家畜に比べると野生動物のレバ刺しはリスクが高いようですが、
その美味しさの前にはリスク承知で食べてしまうのだとか。
味わうには猟師と仲良くなるか自分で山に狩りに行くしかないのでしょう。

この囲炉裏の炭火で猪のモツ焼きなんて出来たら最高なのでしょうが、
モツの入荷はなかなか難しいようです。
鮮度が命の部分もありますし、豚のようにはいかないのでしょう。

冬になり鴨の狩猟が解禁される時期は鴨のレバー、ハツ、砂肝は出るそうです。
この囲炉裏で焼かれる鴨のモツ焼きはどんな味なのでしょうか。
熊などの野生動物も味わえますし、冬にもまた訪れたいものです。

そして天然鰻の蒲焼きが皿に取り分けられてやってきました。
身厚の天然鰻が4カット皿に乗っています。
山椒が添えられているのでお好みでつけて。

関西風の蒸さない蒲焼きでタレは濃い目です。
パリっとした皮と身厚でふっくらした身。
既に満腹に近いですが美味しいのは間違いありません。

タレが濃い目ですがせっかくの天然鰻なので、
そのポテンシャルが分かるように白焼きでも良かったように思います。
山葵を薬味に塩や醤油でサッパリと食べても美味しそうな鰻でした。
何しろ食べまくった後なのでタレが少し重かったです。
そう感じたのは関東風の鰻を食べ慣れているせいかも知れませんが。

食べるのに夢中になっていましたが三代目は仔鹿を焼いています。
これが本日最後の焼き物となります。
こちらはタレにつけて焼かれています。

猪同様ハサミでカットされて皿に取り分けられた仔鹿ロース。
柚子胡椒が添えられてお好みでつけて頂きます。

左端の脂でグジュっとした部分から食べます。
三代目はそこが一番美味しい部分とおっしゃいます。

うはっ何じゃこりゃ。
仔鹿ロースの中でもこの部分は恍惚する美味しさ。
先ほどの猪ロース脂身よりもさらに柔らかい食感で口の中でとろけます。
こんなに美味しい肉がこの世にあったんだなあと感激。

ここを食べてしまうと残りの仔鹿ロースが蛇足になってしまいます。
血の滴るロースの赤身部分ももちろん美味しいのですが、
最上の部位を先に食べたらもう残りカスでしかありません。
食べる順番を逆にすれば良かったです。

この仔鹿ロースはお造りでも食べられるぐらい鮮度も質も良いそうです。
脂の部分は焼いて、赤身は刺身で頂けたら最高だったかも知れません。
ただ鹿刺しと自然薯は食べ合わせが悪いらしく、
自然薯も出す柳家では鹿刺しは出していないそうです。

三重県の友人は本日一番は仔鹿だったと言っていました。
川魚たちを食べまくったあとでも感じるこの美味しさ。
バンビちゃんに感謝です。

口直しに大葉とキュウリの浅漬けが出されます。
これが信じられないぐらい美味しいキュウリ。
愛知県の友人は本日一番はキュウリだったと言っていました。

川魚や野生動物目当てでやってきた柳家ですが、
野菜も凄まじく美味しいです。
こんなに美味しいキュウリは人生で初めてでした。
瑞々しく鮮烈なキュウリに大葉も素材が最高なのでしょう。

口直しのキュウリのあとはしばらく料理は出てきません。
調理場では何かを煮ているようでした。
怒涛の絶品料理の余韻を楽しみながらしばし休憩。

鍋で煮ていたのは鮎雑炊だったようです。
囲炉裏でも塩焼きと干物で4匹出されましたが、〆まで鮎の鮎尽くし。
初夏の柳家では天然鮎が主役となるようです。

天然鮎は煮ても美味しいです。
鮎のダシの効いた雑炊は上品ながら良い味しています。
今までの料理に比べると塩は薄め。
どうせならここに3匹目の塩焼きで残した鮎のヒレを入れたかったです。
このままでも十分美味しい鮎雑炊ではあるのですが。

キュウリの漬物と、デザートにスイカとアメリカンチェリー。
これで本日のコース料理は終了となるようです。
キュウリ漬とアメリカンチェリーは普通に美味しいぐらいですが、
スイカは甘くてとても美味しかったです。

先代の女将さんとも話す機会があり、お店の歴史なども伺いました。
お店が現在のような囲炉裏スタイルになったのは先代の発案で、
それまでは普通の料理屋だったそうです。
一時は転職も考えたそうですが、囲炉裏を導入したところこれがヒットしたそう。
お店の発展に尽力した先代は残念ながら昨年お亡くなりになり、
先代とともに柳家で11年学んだ三代目が今はお店を取り仕切っています。

最初のヘボから最後のスイカまでどの料理も非常にハイレベル。
骨すら残らないほど美味しい川魚に獣肉まで堪能。
珍しい食材を楽しめた貴重な体験であり、味もまた格別なものでした。

珍しい食材を扱うお店なだけに同業者(料理人)の来店も多いそうです。
写真を撮影し色々と質問する我々も料理人ですかと聞かれましたが、
3人ともただの食道楽で趣味として純粋に楽しんでいただけなのです。

コース料理(42,000円)とビール大瓶3本でお会計44,200円。
200円はサービスで値引きして頂けて3人で44,000円の支払いでした。
ビール大瓶は1本700円といったところでしょうか。
1人1万5千円弱の支払いですが、高いとは感じません。
三代目付き切り、店内貸切で最高の料理を楽しめてこの値段は安いぐらいです。

三代目がおっしゃるにはワインもリーズナブルに取り揃えているそうです。
普通に買っても1万円ぐらいのワインを1万2千円程度で出しているとか。
今回は川魚ばかりでビールが最高に合いましたが、
冬は鴨や熊にワインを合わせるのも素晴らしいでしょう。
冬の再訪を誓い柳家を後にします。

東京に住んでいて飯田橋駅前で神田川の悪臭を嗅いだりすると、
日本の川には汚染と絶望しか感じないのですが、
日本の川にもこれだけ素晴らしい恵みがあるんだと驚かされます。

川と山からとれた自然の食材、どれも素晴らしい逸品ばかりでした。
日本の自然の恵みに感謝したくなる、そんなお店でした。

囲炉裏で美味しい料理を提供してくださった、
三代目のご主人をはじめ柳家の皆様に感謝。
食べログでお店のレビューをしてくださったPLEYEL先生にも感謝。
柳家まで無理して付き合ってくれた友人たちにも感謝です。

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2012年6月20日時点での食べログ全国ランキングTOP5
未在4.79②柳家4.69③鮨さえ喜4.66④カハラ4.66⑤みなとや旅館4.64
食べログ登録店舗701,205軒のうち全国第2位に輝くお店です(2012年6月20日現在)。

2012年12月15日時点での食べログ全国ランキングTOP5
①未在4.67②柳家4.64③さえ喜4.63④トゥ・ラ・ジョア4.61⑤横浜うかい亭4.60
食べログ登録店舗726,730軒のうち全国第2位に輝くお店です(2012年12月15日現在)。
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2012年6月訪問時3人42,000円のコース(実質14,000円のコース)で出た料理
・へぼ(クロスズメバチの蜂の子)
・サツキマスのお造り
・川海老の唐揚とアマゴの稚魚の唐揚
・アマゴの塩焼き
・天然鮎の丸干し
・ビワマスの塩焼き
・天然鮎の陰干し
・天然鮎の塩焼き2匹
・猪ロースの塩胡椒焼き
・天然鰻の関西風蒲焼き
・仔鹿ロースのタレ焼き
・キュウリと大葉の浅漬け(口直し)
・天然鮎の雑炊
・キュウリの漬物
・デザート(スイカ、アメリカンチェリー)
※その日によって料理の内容は変わるので、同じものが出てくるとは限りません
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2012年6月初投稿、2012年12月更新

  • 2012.12 仔熊カルビを囲炉裏で焼きます
  • 2012.12 仔熊カルビのタレ焼き
  • 2012.12 うりぼうロースを囲炉裏で焼きます

もっと見る

5位

タンドールバル カマルプール 木場店 (木場、東陽町 / インド料理、インドカレー)

8回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2020/02訪問 2020/02/06

【★4.5】方向性の違う美味しさ【0123-8】

831文字★

カマルビア(680円)
カマルレッドアイ(680円)
白子のマサラソテー(980円)
砂肝のコンフィ(580円)
マサラなめろう(780円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(780円)
鴨肉のタンドール焼き(1,230円)
仔羊ミックス(1,230円)
クリーミー海老カレー(1,300円)
カキの白カレー(1,350円)
イエローライス ピクルス付(350円)

前日は食べログでスコア4.78を叩き出す全国No.1ハイスコア高級鮨店で40,000円ほど散財したのですが、
スパイスやクセの強い食材を許容できる人にとっては同レベルの満足を得られるであろう同店(3.79)。
上品で高級な料理とはまた方向性の違う美味しさを味わえます。

ブルーチーズの臭みと旨味、ニンニクの臭みとパンチの強さなど楽しめる、ゴルゴンゾーラクルチャ。
日本人の8割~9割ぐらいが美味しいと思えるであろう高級鮨店に比べると、
クセの強さ、臭いの強さ、脂っ濃さなど、好みの分かれる要素が多数あるのですが、
好きな人にとっては高級鮨店ではまず味わえない剛速球ストレートのような美味しさを楽しめます。
(高級店では臭いの強さからニンニクが禁忌となっていることが多くてこういう味わいに出会えません。)

本日はラムチョップやシークカバブの取り扱いこそ無かったですが、白子のマサラソテーはアイディア商品。
レアーに火を入れたトロトロ食感な白子にスパイスを合わせ独特のクセを消してあって、
そこにシャキシャキしたブロッコリーを合わせるなど食感の対比にも妙味。

同じくラムや鴨肉もインド料理店とは思えないほどレアーな火入れとなっており、
フレンチのような火入れとインド料理店ならではのスパイスとの融合を楽しめて大満足。
平日の早い時間であれば閑古鳥が鳴いているので気軽に訪れることが可能というのも嬉しいポイント。
(食べログハイスコアな高級鮨店は月単位どころか年単位の予約待ちも珍しくありません。)
717文字★

カマルビヤ(600円)
自家製サングリア(700円)
生キウイラッシーハイ(680円)
マサラチャイ(300円)

エビのアチャール(630円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(750円)
仔羊ミックス(1,180円)×2
マグロとアボカド マサラなめろう(780円)
鰯の冷製 カレーリーフの香り(580円)
骨付きラムチョップ(1,280円)×2
鴨肉のタンドール焼き(1,180円)
冷やしラッサム(480円)

ブナ オイスター(1,000円)
クリーミー海老カレー(1,400円)
ラムミントカレー(1,380円)
シーフードと夏野菜 冷やしカレー(1,300円)
バスマティライス(350円)
タンドーリ ロティ(350円)

クイックメニューのエビのアチャール、チーズナンの最高峰ゴルゴンゾーラクルチャ、
タンドール窯でレアーに焼き上げた羊肉や鴨肉、バスマティライスと混ぜ合わせたブナオイスター、
孤独のグルメでも紹介されたラムミントカレーなど定番メニューが相変わらず美味しい。

壁メニュー(季節メニュー)の鰯の冷製は骨の硬さが少し気になりました。
これは圧力鍋などで骨までやわらかく煮込んだほうが美味しくなりそうな予感。
マグロとアボカドのマサラなめろうは以前のブリなめろうより好印象。
夏ならではの冷やしカレーには和のハーブのミョウガまで入って爽やかでした。

そして本日の白眉だったのが壁メニューの骨付きラムチョップ。
脂がたっぷりと付いた羊肉の骨周りならではの旨味の強さがスパイスとマリアージュ。
ボリュームが凄いので食べ応えもあって最高でした。
同店のラムチョップとシークカバブはレギュラーメニュー化を望みます。
478文字★

カマルビヤ(600円)
エビのアチャール(630円)
砂肝のコンフィ(480円)
仔羊ミックス(1,180円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(750円)
鴨肉のタンドール焼き(1,180円)
焼穴子(780円)
ブナ オイスター(1,000円)
バスマティライス(350円)
ラムミントカレー(1,380円)
クリーミー海老カレー(1,400円)
ナン(300円)

レギュラー外メニュー(壁メニュー)に焼穴子(780円)が登場していました。
筆者はアブラー(脂を好む者)なので、今の時期のアッサリした穴子よりも、
10月ぐらいの脂ノリノリの穴子のほうが好きなのですがスパイスと穴子も意外と相性良し。
穴子をスパイス塗れにしてタンドール焼きにするインド料理店を他に知りません。

ブナオイスター(1,000円)は本日も牡蠣を残して潰してバスマティライス(350円)を投入。
韓国料理の石焼ビビンバの如くゴチャ混ぜにすれば、カキチャーハン(1,400円)より美味しい。
注文するメニューが固定化されてきていますが何度食べても美味しいものは美味しいのです。
432文字★

カマルビヤ(600円)
砂肝のコンフィ(480円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(750円)
仔羊ミックス(1,180円)
鴨肉のタンドール焼き(1,180円)
エビのアチャール(630円)
ブナ オイスター(1,000円)
バスマティライス(350円)
ラムミントカレー(1,380円)
カキの白カレー(1,300円)

注文するメニューが定番化してきており新しい発見は無いのですが、それでも相変わらず別格の美味しさ。
チーズナンの最高峰と思う「ゴルゴンゾーラクルチャ」はチーズ好きには至高の逸品。
これより美味しいチーズナンには未だ出会えません。

いつもはブナオイスターの残った油にバスマティライスを投入して「チャーハン」にするのですが、
今回は牡蠣も少し残してスプーンで潰しながらバスマティライスと混ぜてみました。
細かくなった牡蠣の身がお米や油とマリアージュ、この「牡蠣チャーハン」は傑作ではないでしょうか。
何だかんだで新しい発見もあったりします。
766文字★

マサラナッツ(300円)
砂肝のコンフィ(480円)
ブナ オイスター(1,000円)
チーズクルチャ(650円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(750円)
レバーとハツのグリル(680円)
鴨肉のタンドール焼き(1,180円)
バターチキン(1,250円)
ラムミントカレー(1,380円)
バターチキン(1,250円)
クリーミー海老カレー(1,400円)
カキチャーハン(1,400円)
ナン(300円)×2
バスマティライス(350円)×3

(壁メニュー)
カキの白カレー(1,300円)
白子のマサラソテー(1,280円)
マサラなめろう(780円)マグロとアボカド
仔羊ミックス(1,180円)×3
チョコナッツクルチャ(600円)

本日もカマルビヤ(600円)からスタート。
冬ということもあってカキの白カレーや白子のマサラソテーが壁メニューにありました。
白子は旨味が弱くて、もっと濃厚クリーミーな味わいを求めたいところですが、牡蠣カレーはヒット。
グレービーの甘みと濃厚さがプリプリの牡蠣を引き立てます。

外国人スタッフは「ビリヤニ」と言う牡蠣チャーハンも冬のお楽しみ(牡蠣の無い季節はラムチャーハン)。
たっぷりの油で牡蠣をスパイシーに炒めたブナオイスターも良いです。
ブナオイスターの残った油をバスマティライスと和えても、牡蠣チャーハンより美味しいぐらいの絶品。

チーズクルチャとゴルゴンゾーラクルチャを食べ比べてみましたが、やはりゴルゴンゾーラの圧勝。
参加者6名のうち4名がゴルゴンゾーラクルチャをテイクアウト購入していました。
鴨肉のタンドール焼きはいつもより火入れが強いのが気になりましたが仔羊ミックスは火入れ良し。
1人あたり5,000円ぐらいでここまで楽しめるお店もなかなか無いと思います。
673文字★

マサラナッツ(300円)
エビのアチャール(630円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(750円)
仔羊ミックス(1,180円)
鴨肉のタンドール焼き(1,180円)
秋刀魚のタンドール焼き(880円)
ラムミントカレー(1,380円)
バターチキン(1,250円)
名物 鯖カレー(1,200円)
バスマティライス(350円)
カキチャーハン(1,400円)

本日もカマルビア(580円)で乾杯してスタート。
ビールを飲むたびに刻んだパクチーが口の中に入ってきて、レモンの風味と相俟って爽快です。
パクチーを上手く活かしたビアカクテルと思います。

ゴルゴンゾーラクルチャ、仔羊(ラム)ミックス、鴨肉のタンドール焼きは安定の美味しさ。
これらを食べずして同店のことは語れないのではないでしょうか。

タンドール料理では季節限定のイレギュラーメニュー「秋刀魚のタンドール焼き」も注文。
和食の秋刀魚の塩焼きのように箸でチビチビと食べていったのですが、
スパイスに漬け込まれたのか秋刀魚の内臓に独特のスパイス感があって美味しい。
頭や尻尾もタンドール窯でカリッと焼き上げられているので可能な限り食べてしまいます。

店先の看板メニューには焼き秋刀魚と秋刀魚のなめろうがオススメと書いてあって、
一見さんはここが本当にインド料理店かと驚くようですが確かに個性的なお店。
コアなエスニックファンには意外と低評価な同店ですが、
唐辛子の辛さに頼らずとも美味しいお店でインド料理初心者にも優しいです。
インド料理への登竜門としてもオススメ出来ると思います。
934文字★

エビのアチャール(630円)
砂肝のコンフィ(480円)
鰤のマサラなめろう(780円)
タンドーリ ベジ(700円)
骨付きラムチョップ(1,280円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(750円)
ひよこ豆のサラダ(600円)
仔羊ミックス(1,180円)
鴨肉のタンドール焼き(1,180円)
カキチャーハン(1,400円)
ラムミントカレー(1,380円)
カキの白カレー(1,300円)
名物 鯖カレー(1,200円)
バスマティライス(350円)

本日も北村シェフはホール担当で、料理はインド人シェフに任せていました。
このスタイルになった当初は火入れやスパイス使いがオリジナルより落ちたのですが、
今では完全コピーと言えるぐらいレベルが上がっていて驚愕。

満席のお店をシェフ2名とホール2名で回していましたが滑らかなオペレーション。
時間がかかるのではと大量にオーダーしたのを後悔するほど提供が早かったです。
料理人としての能力だけでなく経営者としての手腕もレベルアップしたのでしょう。

そしてタンドーリ ベジに至っては甘い味付けにマイナーチェンジしてあって以前より美味。
チャナの粉をローストしたもので甘くしているそうです。
この味付けのほうが野菜に甘みとコクが加わって食べやすいと思いました。

限定メニューの「なめろう」は味噌ではなくカレーを鰤に合わせたようなイメージ。
カレーの主張が強いので鰤である必要性はあまり感じないのですが、
ネットリした食感とカレーの味がなかなか合うので注文しても損は無いでしょう。

仔羊ミックス、鴨肉のタンドール焼きなどは火入れが以前よりレアーに。
肉のカットも厚切りになっているような印象で食べ応えもアップ。
日進月歩でお店の料理も向上していっているのでしょう。

カレーでは限定メニューの「カキの白カレー」が気に入りました。
カシューナッツ、生クリーム、お酒で濃厚クリーミーに仕立てたカレー。
バターチキン系の甘くてナッティな味ですが美味しさのレベルは超絶。

全体的な満足度は北村シェフが腕を奮っていた頃に戻ったどころか、
もしかしたら当時より上になっているかも知れません。
都内のインド料理店では総合力トップクラスと思います。
8,826文字★

砂肝のコンフィ(480円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(750円)
ラム肉のクミン焼き(1,100円)
鴨肉のタンドール焼き(1,180円)
あん肝とブロッコリーのマサラソテー(1,000円)
王様のラム(1,150円)
ラム肉のシークカバブ(1,180円)
ブナオイスター(1,000円)
鰤のタンドール焼きレモンリーフマサラ(1,080円)
チーズクルチャ(650円)
ラムミントカレー(1,380円)
バターチキン(1,250円)
鯖カレー(1,200円)
カキチャーハン(1,400円)
チョコナッツクルチャ(600円)

いつもの通りまずはカマルビア(580円)で乾杯。
パクチーとレモン入りの爽快な生ビールで、夏に飲みたいという声も。

スラ(インドワイン)のシラーズ(ボトル3,100円)の後は、
自家製サングリア(700円)、カマルレッドアイ(620円)などを飲み、
「タンドールバル」カマルプールのバル的な部分も楽しんでいました。

北村オーナーによればレッドアイはクミン、ブラックペッパー、チリ入り。
スパイスやハーブの入ったカクテルの美味しさもまた同店の魅力でしょう。
個人的にはサングリアが一番気に入りました。

料理は北村オーナー自らが腕を奮っていた頃に比べると、
火入れが少し強いような印象もあるのですが相変わらず美味しい。
この日は季節メニューの鰤とあん肝が面白かったです。

あん肝も鰤も食材としてはそこまで良質に思わなかったのですが、
スパイスとの組み合わせで食材が昇華して美味しい料理に変身。
ミントチャトゥニを纏って焼き上がったような緑色の鰤の切り身は、
レモンかレモングラスのような爽やかな香りも感じて、
脂の乗った鰤のオイリーさや生臭さを上手く消していました。

一番美味しかったのはお気に入りのシークカバブ。
レアーに火を入れたラムの挽き肉はネットリ食感で恍惚の美味しさ。
初訪問の頃に比べると料理の値段が随分とインフレしていますが、
スパイシーな料理もカクテルも素晴らしいインド料理の名店。
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食べログのレビュアー様ら4人でのオフ会で利用しました。

2014年8月13日に孤独のグルメseason4で放送された同店。
今は電話の繋がらない人気店となっています。
幹事レビュアー様は100回電話をかけたとか。

新しく食べた料理の感想を追加。

【3.0】タンドリーベジ(700円)
…孤独のグルメで井之頭五郎が食べていた料理の1つ。
スパイスなどでマリネされた彩り野菜を、
串に刺してタンドール釜で焼き上げています。
同店のタンドール料理の真髄はレアーに焼き上げる肉。
野菜はサラダやカレーで食べるほうが好みでした。

【4.5】冷やしラッサム(480円)
…現地味で出す南インド料理店のラッサムは酸味が強いですが、
こちらのラッサムはまろやかで飲みやすいです。
冷製ラッサムは同店のラッサムより更にまろやかな口当たり。
今まで飲んだラッサムの中で一番好きです。

【4.2】ラムチョップ(1P 1,000円)
…1ピース1,000円とは思えない凄い重量感のラムチョップ。
フレンチだと倍ぐらいの値段になりそうです。
そしてフレンチではあり得ないスパイスの強さ。
ミントなどのスパイスで肉をマリネして、
中心は赤さが残るレアーな火入れに仕上げています。
スパイス好き、ラム好きにはたまらない一品。
フレンチでラムチョップを注文するのが馬鹿らしくなります。

【3.5】焼穴子(680円)
…カリッと焼き上げてスパイシーな穴子。
本当はもう少し身がふっくらしているほうが好みですが、
肉を焼くより扱いが難しいのかも知れません。
ラムや鴨のようなレアー感とスパイス感の融合は味わえず、
美味しいのですが少し物足りなさも。

今回は4人で赤ワインを2本空けて色々な料理を注文。
1人6,000円とインド料理店にしては高額となりましたが、
個人的には12,000円のフレンチより満足度が高かったです。
テレビの影響が落ち着いた頃にまた食べに行きたいと思います。
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食べログのレビュアー様ら5人でのオフ会で利用。

生のパクチーとレモンが入ったビールのカクテル、
カマルビヤ(580円)でまずは乾杯。
3,100円の赤と白のインドワインのボトルを空け、
料理は以下を注文。

ゴルゴンゾーラクルチャ(700円)
砂肝のコンフィ(480円)
キーマクルチャ(700円)
焼鯖(600円)3Pのところ4Pで
帆立のマサラソテー(900円)3Pのところ5Pで
鴨肉のタンドール焼き(1,050円)
ラムミックス(980円)3Pのところ5Pで
バターチキン(1,250円)
ラムミントカレー(1,250円)
鯖カレー(1,200円)
バスマティライス(350円)
ナン(300円)
カキチャーハン(1,400円)
ラッサム(400円)

お会計5人で23,410円、1人あたり4,682円。

相変わらず素晴らしいのはラムの焼き物と、
チーズたっぷりのゴルゴンゾーラクルチャ。
この2つはもう5.0満点で良いかも知れません。
インド料理店も他に巡りましたが超えるものに出会えず。

帆立に鯖とイレギュラーメニューも注文。
帆立はカマルプールらしいレアーな火入れ。
不思議な食感でディルやフェンネルの香りが心憎い。
鯖はレアーではなく中まで火を通していました。
美味しいのですが〆鯖のようなレアーのほうが面白そう。
タタキで食べられる鰹とかも焼いて欲しいと思ったり。

鴨は以前と異なり脂の多い部位ではなく赤身の部位。
前のほうがジューシーで好きだったのですが、
鴨は赤身のほうが多くのお客さんに好まれるのでしょう。

本日は北村シェフ(オーナー)は厨房に立たずホール係、
インド人シェフが2人厨房で腕を奮っていました。
北村シェフに比べると火入れは強いように感じましたが、
カマルプールの味は出せていたと思います。
シェフ3人体制で余裕が出てきたようで現在は無休営業。
料理の提供スピードも早かったです。
インド人シェフの火入れが北村シェフクラスになれば、
もう文句の無いインド料理の名店だと思います。
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食べログのレビュアー様ら5人でのオフ会で利用しました。

砂肝のコンフィ(480円)
エビのアチャール(580円)
ゴルゴンゾーラクルチャ(680円)
ラム肉のシークカバブ(780円)
ラム肉のクミン焼き(750円)
王様のラム(780円)
鴨肉のタンドール焼き(880円)
クリーミー海老カレー(1,200円)
ラムミントカレー(1,200円)
ナン(300円)
バスマティライス(300円)
ラッサムスープ(380円)
ラムチャーハン(1,200円)

ラム肉や海老カレーは4ピースなので人数に合わせて5ピースにして貰いました。
その分値段も標準価格よりアップしていると思います。
以上の料理にワインボトル2本、カマルビヤ、ラッシーなどを楽しみ、
お会計17,600円で1人あたり3,520円。

本日はレギュラーメニューではないシークカバブがありました。
粗挽きの羊肉をレアーに焼き上げた逸品でタマネギのアクセントも良し。
実は2日前にシターラ青山でもシークカバブを食べており、
きめ細かいフワフワのシークカバブでそれはそれで美味しかったのですが、
やはりこの肉感、レアー感は最高でカマルプールのほうが好みです。

クリーミー海老カレーはトマトとココナッツミルクのカレーでしょうか。
系統的には同店のバターチキンに似た味のようにも思いました。
酸味は穏やかで甘さとコクがあって美味しいグレービー。
スパイス感も強くなくインド料理に慣れていない日本人にも合いそうな印象。

シークカバブをはじめタンドール料理は相変わらず絶品。
インド料理店の中では個人的に一番好きなお店です。
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食べログとRettyのレビュアー様ら7人でのオフ会で利用しました。

3,000円のコースで出てきた料理は以下の通り。
砂肝のコンフィ、ひよこ豆のサラダ、ゴルゴンゾーラクルチャ、
エビとアサリのブナ、タンドリーチキン2種、タンドリーラム2種、
鴨肉のタンドール焼、カレー3種、ナン・ライスおかわり自由。

カレーはダバインディアやアーンドラダイニングと比べるとスパイス感に物足りなさもあるのですが、
やはりカマルプールのタンドール料理は相変わらず秀逸です。
仏産鴨をレアーに焼き上げたタンドール鴨は下手なフレンチの鴨料理より美味しいです。
ビガラードソースやオレンジよりスパイスのほうが鴨には合うかも知れません。
そして鴨より美味しいラムは王様のラム(カルダモン)とクミン焼きの2種類。
インド料理のスパイス使いに一番マッチするのはやはり羊肉なのでしょう。

カレーはスパイシーチキンキーマ、ダルカレー、さばのスープカレー。
無難に美味しいのですが辛さやスパイスは控えめ。
サービスでラッサムも出てきましたが今まで飲んだラッサムの中で一番甘口でした。
トマトがかなり主張していて酸味が控えめなので日本人には合いそうな印象。

追加でチョコミントクルフィー(400円)、カンパリのグラニテ(400円)。
クルフィー(自家製ミルクアイス)よりグラニテのほうが気に入りました。
カンパリがかなり効いていてアルコールの強いグラニテ(シャーベット)。
グレープフルーツの苦味も結構出ていて好みの味でした。

スイーツを追加したりカマルビヤやボトルワインを2本空け、
お会計は1人あたり約5,000円。
この日も相変わらず満足度は高かったです。
のりめんたいクルチャも注文しておけば良かったと少し後悔。
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2013年の初外食はカマルプールでした。
2ヶ月ぶりぐらいに訪れてメニューを見たら、全体的に値上がりしたようです。
ワインリストからグローバーが外れスラだけになり、
シラーズ(赤)もシュナンブラン(白)も200円値上がり。
お気に入りの砂肝のコンフィが380円から480円に100円値上がり。
お気に入りだったタンドリーポークはメニューから外れてしまいました。

とはいえ新メニューのジンガアチャーリー(580円)とマディラカバブ(800円)を試してみました。
ジンガアチャーリーは酸味の効いた小エビの冷製。
アーンドラ・キッチンのジンガープルスほどは酸味が効いておらず日本人向けの味。
エビ以外にもキノコか何かが入っているようでした。
これぐらいの酸味なら美味しく頂けます、やはり店主の味覚センスは自分好みです。

マディラカバブはタンドリーチキンを皿に盛り付け、マディラ酒を入れて皿でフランベしています。
テーブルに提供された段階ではまだ皿から炎が上がっています。
チキンは鶏モモの部位で、火加減ミディアムややレア寄りで絶妙。
有象無象のインド料理店ではもうタンドリーチキンを食べる気がなくなる逸品でした。

砂肝コンフィ、ゴルゴンゾーラクルチャ、ラムクミンと定番のタンドール料理も相変わらず美味。
最後は海老と帆立のカマルマサラ(1,300円)、ナン(300円)で〆ます。
少し辛味がありながらクリーミーな仕上がりの海鮮カレー。
本場のスパイス使いが好きな人には物足りないかも知れませんが、
個人的にはここのカレーぐらい日本人向けなほうが好きです。

値上がりとメニュー変更は残念でしたが、相変わらずインド料理店では一番満足度が高いです。
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牡蠣の美味しい季節になり、メニューが変わったと聞いて再訪。
牡蠣と茸のホワイトマサラ(1,200円)、ブナオイスター(850円)、牡蠣チャーハン(1,300円)と牡蠣尽くしで堪能。
スパイスと牡蠣が合うのか疑問でしたが、どれも美味しかったです。
ブナオイスターや海老とアサリのブナ(680円)の残り汁はバスマティライス(300円)にかけると美味しいです。

今回初めて試したタンドリーポーク(740円)もラム同様に若焼きで気に入りました。
中が赤い豚バラ肉なので抵抗がある人もいるでしょうけど、これは美味しかったです。
キーマクルチャ(600円)も初めて食べましたが、これはチキンキーマが少しパサつく感がありました。
個人的にはゴルゴンゾーラクルチャのほうが美味しいと思いました。
3人で訪問してスラのボトルを赤白それぞれ空けてきました、インドワインのボトルは2,000円台でお得感があります。
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今のところNo.1インド料理店と思っているのがここ木場のカマルプールです。
ちなみにカマルプールとは「蓮の花」という意味らしいです。

若焼きというかミディアムレアのタンドール料理は絶品。
この日はシークカバブはありませんでしたが、砂肝は相変わらず素晴らしい食感。
火加減なのか、スパイスの力なのか、どうやってこの食感を出しているんでしょ。
レバーやハツも試しましたが、やはり秀逸なのは砂肝でした。

ダバインディアアーンドラ・キッチンより日本人向けの味と思います。
先日アーンドラでもバターチキンを試してみましたが、カマルプールに軍配でした。
バターチキンだけなら小岩のサンサールは更に一味上のようにも思います。

大衆酒場好きの自分としてはラッシーに金宮焼酎を入れたら美味しそうとか思っていましたが、
実際にメニューを見たら、カマルラッシー春雨(600円)なるラッシー割りアルコールドリンクがありました。
春雨カリー(泡盛)とラッシーを合わせたドリンクで独特の味です。
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インド料理専門のマイレビュアー様主催のオフ会で利用しました。
スパイシーだが辛くないインド料理を食べようという試みです。

このお店はダバインディアの元フロアマネジャーが独立開業したお店。
ダバインディア同様ラマナイヤシェフの味を受け継ぎながら、
お店独自の味も切り開いているという印象のお店です。

お店の立地は東西線の木場駅から徒歩5分ほど。
木場駅2番出口を出て右手に進み、沢海橋を渡り東陽3丁目交差点へ。
交差点で右折すれば左手にお店が見えてきます。

店内はカウンター6席にテーブル4卓で合わせて20席の小さなお店。
落ち着いた雰囲気の店内でデート利用客も多いお店でした。
オーナーシェフと女性店員2人でお店を回しているので、
サービスは少し後回しになるかも知れません。
人気のお店のようで本日も満席に近い状態が続いていました。

今回はマイレビュアー様の組んだコースで1人3,000円相当の料理となります。
インドの赤ワイン、グローバーとスラのボトル2本は、
マイレビュアー様からご馳走になってしまいました。

グローバー(カベルネシラーズ)で乾杯すると、最初の料理がやってきました。
マサラパパド、砂肝のコンフィ、蓮根のアチャールの盛り合わせです。
なおグローバーは香りが強く、独特の臭いでしっかりとした赤ワインでした。

パパドとアチャールは無難といった印象でしたが、砂肝のコンフィは秀逸でした。
砂肝なのに砂肝特有の歯応えはなく、しっとりとした柔らかな食感です。

低温の油でじっくり煮ただけで砂肝がここまで柔らかくなるのでしょうか。
スパイスの力も借りているのかも知れません。
味はもちろんスパイスが効いていて砂肝の旨味もありジューシーで美味しいです。
南インド料理ならではの砂肝ではないでしょうか。

次に出てきたのは、ひよこ豆のサラダ。
これもひよこ豆の中にまでスパイスの味付けが染み込んでいます。
先日別のお店で似た材料を使ったサラダを食べましたが全く別物。
スパイスでサラダに南インド料理ならではの独自色を出しています。

ひよこ豆自体は大して美味しくない食材との認識でしたが、
これはなかなか美味しく食べられるサラダになっていました。
これがスパイスの力かと感心します。

続いてゴルゴンゾーラクルチャ。
このお店では普通のチーズクルチャだけでなく、ゴルゴンゾーラのクルチャもあります。
チーズ好きなら絶対こちらのほうが好きになると思います。

青カビチーズゆえ特有の臭いがあって万人受けはしないでしょうが、
チーズ好きにはたまらないクルチャです。
クルチャの中にチーズもたっぷり入っていて、チーズと生地のバランスも良いです。
ピザよりもシンプルですがピザより美味しいと思います。
これを食べるとピザには定番のトマトソースすら余計と感じてしまいます。

さらにタンドール料理の盛り合わせがやってきます。
ラム肉のクミン焼き、王様のラム、シークカバブの3点盛りです。
王様のラムは見た目が白いのでヨーグルトに漬けているのでしょうか。
メニューを見るとカルダモンも使っているようです。

この3点のタンドール料理は素晴らしかったです。
何が素晴らしいかと言えばまず火の通し方です。
どれも若焼きで火加減が絶妙。
シークカバブは中がネットリとした食感で最高です。
とりあえず人生で食べた中でのカバブのランキング暫定1位は
カマルプールのシークカバブとなりました。

ラムのほうもナイフで切って中を見ると、火加減が絶妙なのが分かります。
そしてラムの部位も脂の乗った良い部位を使っています。
見た目は不揃いなのですが、グジュっと脂の乗ったラムは最高です。
クミンとカルダモンでそれぞれ味に変化もあり、
どちらもスパイスが絶妙に効いていて美味しいです。

肉の部位と火加減によって高評価のタンドール料理ですが、
小さいお店だからこそ出来るものなのかも知れません。
自分のように普段からモツ焼き屋で若焼きを食べ慣れている人間は問題ないですが、
中まできちんと火が通っていないとダメという人も多いです。

ダバインディアのような大箱では万人受けする調理法でなければならない、
とはマイレビュアー様のご指摘。
ゴルゴンゾーラのように好みの分かれるチーズも同じことが言えるかも知れません。
このお店は万人受けするお店というより、好きな人は好きになるお店なのでしょう。
そして自分はダバインディアやアーンドラ・キッチンより、
カマルプールのほうが高い評価となりました。

ワインは2本目のスラ(シラーズ)へ。
こちらのほうがスッキリとしていて飲み易いワインでした。
グローバーより値段は安いですが女性ウケしそうなワインです。

カレー4種とナン、バスマティライスも到着。
カレーはラムミントカレー、ホワイトラムキーマ、海老と帆立のカマルマサラ、
ダルサーグ(レンズ豆とほうれん草)の4種となります。

ダルサーグは豆をすり潰した食感が苦手でしたが、他の3種は美味しく頂きました。
カマルマサラはダバインディアのシャクティマサラには劣るも、
なかなか美味しい海鮮カレーでした。

美味しくて甲乙つけがたいのはラムミントとホワイトラムキーマ。
どちらもラムのカレーですが、それぞれラム肉の形状が異なり、
ミントで爽やかなラムミントと濃厚なホワイトラムキーマでは違った趣があります。
ラムミントは大きめカットのラム、キーマは大きめの挽き肉となったラムの食感が楽しめます。
2種類の形でラムとカレーの美味しさを楽しめました。

最後はラムチャーハンで〆ます。
ラムがゴロゴロと入っており、バスマティライスのスパイシーなチャーハンです。
これもラム肉が美味しいです。
こういう脂の乗った部位のほうが肉は美味しいと思います。
アーンドラ・キッチンのマトンビリヤニより個人的には好きなチャーハンです。

主催してくださったマイレビュアー様に感謝してオフ会も無事終了となります。
主催者様が写真を撮らない主義のレビュアー様のため、
レビュアー4人集まったオフ会なのに誰も写真撮影しないという、
食べログレビュアーとしては異質なオフ会となっておりました。
再訪の際は写真撮影も試みたいと思います。

今回は辛くない料理のコースだったため、
マイレビュアー様は持参のグリーンチリで辛味を増しておりました。
御徒町のアーンドラ・キッチンで分けて貰ったそうです。
辛いものが好きな方は一味違う世界も楽しめるようです。

本日一番気に入ったのはシークカバブでした。
しかしこれはレギュラーメニューではなく日によるとのことです。
食べられるかは運次第となるかも知れませんが、
再訪して他のメニューも併せて色々と試したいと思います。
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2012年7月初投稿、2012年9月、10月更新、2013年1月、6月、8月更新、
2014年5月、8月更新、2015年11月更新

  • カキの白カレー(1,350円)
  • マサラなめろう(780円)
  • クリーミー海老カレー(1,300円)

もっと見る

6位

(三ノ輪、三ノ輪橋、荒川一中前 / 焼き鳥、居酒屋、揚げ物)

3回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2022/05訪問 2022/05/07

【★4.2】火入れと沖縄料理【0190-3】

1,014文字★

近年は高級焼鳥ブームなのかOMAKASEをチェックすると1万円を超えるお店が多くて、
しかも予約可能人数が2名以上とハードルが高いうえに予約が取れない。
そんな高級焼鳥ばかりが食べログの百名店に選ばれているという嘆かわしい状況。

確かに客層は価格帯に比例するので下町出身の筆者でも絶句することがありますが、
赤提灯の名店は高級焼鳥の半額未満で美味しさがそれ以上ということも珍しくないです。
そんな名店の1つと思っているのが同店(3.64)。

本日はゴールデンウィークということでレバーやハツが品切れ。
食材が無いのでコース対応になりましたが沖縄(うるま市)出身のご主人の個性が光ります。
もちろん焼鳥(銘柄鶏の「信玄どり」などを使用)の火入れも相変わらずの素晴らしさ。

生ビール中(550円)キリン一番搾り
泡盛 龍 30度(Glass 450円)
お通し(300円)生野菜の胡麻油和え
3,000円コース
1.旬菜盛り合わせ
1-1.自家製鶏白レバーのパテ
1-2.沖縄じーまーみ豆腐とインゲン豆のピーナッツ和え
1-3.沖縄産島らっきょう浅づけ
1-4.もずくとゴーヤの酢の物
1-5.スーチカー(豚肉の塩漬け)と人参しりしり
1-6.クーブイリチー(昆布の炒め物)
2.サラダ(九条葱とカクテキのサラダ)
3.串焼き6本(つくね、せせり、ももねぎま、砂肝、ぼんじり、トマト肉巻)
4.揚げ物(パリパリ手羽先揚げと新じゃがポテトフライ)
5.焼きおにぎり
沖縄そば(850円)紅豚、鶏ガラ、カツオの合わせ出汁
宮古島産茶豆

2012年9月に初めてお邪魔して10年になるのですが沖縄色が強くなったような印象。
コース最初の「旬菜盛り合わせ(アラカルトで注文する場合は1,200円)」の内容が、
白レバーのパテを除いてガチの沖縄料理となっており驚愕しました。
下手に都内で沖縄料理店に行くよりも同店のほうが洗練された味付けで美味しいと思います。

もも肉は信玄どり(以前は大山鶏や日向鶏でした)を使うようになって美味しさアップ。
絶妙に火を入れてプリッと変質しており旨味も食感も素晴らしかったです。
生ビールや泡盛をガブガブ飲んでも1人あたり5,000円チョット。
OMAKASEで食べ手レベル61になるまでプレミアム店とやらを巡ってみましたが、
やはり下町で赤提灯を巡るほうがお店の個性を感じられて楽しいです。
568文字★

生ビール中(550円)キリン一番搾り
瓶ビール(530円)キリン一番搾り中瓶
季節の生しぼりサワー(550円)メローゴールド

お通し(300円)白菜浅づけ山ワサビのせ
ポテトサラダ いぶりがっこ入り(500円)
豆腐よう(700円)
いちごと鶏生ハム(380円)
カキのオイル漬(380円)★
手羽先揚げ(3本 440円)
鴨汁うどん(700円)

もも(240円)大山どりのねぎま
生かわ(240円)★
つくね(180円)★
レバー(190円)
ハツ(160円)★
せせり(180円)日向どり★
ぼんじり(190円)
ササミ わさび(240円)

(注)★印の付いた料理がオススメ!

扱う鶏は地鶏ではなく大山鶏や日向鶏といった銘柄鶏。
どうしても素材力で高級焼鳥店に劣る面を否めないのですが火入れの妙味でそれをカバー。
安くて美味しい焼鳥を楽しめる下町の名店として三ノ輪に君臨しております。

豆腐よう、鶏生ハムは自家製でなく既成品とのことですが酒のアテに良いです。
一品料理でこの日の白眉だったのが「カキのオイル漬」。
よくある缶詰や瓶詰めのオイル漬とは異なり牡蠣がプリプリでフレッシュ。
オイル漬けも「浅漬け」な浸かり具合で、マリネのようなサッパリした味付けが秀逸。
焼鳥だけでなく一品料理の美味しさも同店の魅力でしょう。
4,336文字★

食べログのレビュアー様ら7人でのオフ会を開催。

定番のレバー、ハツ、つくねに前回品切れだった生かわ(1串220円)も注文。
生かわは他店の皮と異なり厚みがあって脂っ濃くジューシー。
コッテリ系の串が好きな人にはたまらない美味しさです。

焼そらまめ(380円)は1人前で3本程度。
外側の鞘は炭火でこんがり黒くなっていますが、中は丁度良い火加減。
薄皮ごと食べても美味しいです。

本日のおばんざいは、タケノコとがんもの煮もの(400円)、
ゆで豚とキノコの塩こうじドレッシング(400円)、
かぶの甘酢づけ(350円)、茹でアスパラバター(400円)。

蕪(かぶ)の酢加減の塩梅が好みでした。
串が美味しいだけでなくサイドメニューも充実しているのが同店の特長。
万人にお勧めできるお店としてオフ会も企画しやすいです。
是非また訪れたいお店です。
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食べログのレビュアー様ら7人でのオフ会を開催。

今回食べた料理は以下の通り。

お通しの枝豆醤油漬け
つくね塩(1串160円)
きも塩(1串160円)
こころ塩(1串160円)
おばんざい3種盛り(900円)
手羽先揚げ塩(12本740円)
きもタレ(1串160円)
砂肝塩(1串130円)
ぼんじり塩(1串190円)
牛ハラミ(1串240円)
谷中しょうが(480円)
なす焼(380円)
鶏の水炊き鍋(3,000円)
鍋の〆にラーメンと雑炊

おばんざいは3種盛りを2つ注文。
新ごぼうと牛肉の煮もの、鶏皮ゆびきポン酢、茹でアスパラバター、
ポテトサラダ、インカのめざめコロッケとこの日の全種類味わいました。

ポテサラもコロッケもインカのめざめを使用というこだわりよう。
このお店は野菜の仕入れにも強いこだわりがあります。
谷中しょうがも瑞々しくて美味しかったです。
なす焼は高い炭火の技術でとろける焼き加減に。

初めて食べた牛ハラミは上に大根おろしがテンコ盛りでどうかと思ったのですが、
食べてみるとジューシーなハラミとサッパリおろしがマッチして美味しかったです。
これは良いハラミ串でした。

焼鳥も言うまでもなく秀逸で美味しいです。
相変わらずお店の大将の炭火で焼く技術力は高いです。
修行をしていないわけではないが自力でのし上がったと豪語する大将。
一番のお勧めは生かわ(1串220円)だそうですが、
この日は10串注文する客がいて既に品切れ。
再訪の際は忘れず注文したいです。

金宮焼酎のボトルを2本空け、お店の常連レビュアー様のボトルを空けたりして、
結局1人4,530円の支払いとなりました。
肉だけでなく野菜も楽しめるので万人に喜ばれるお店ではないでしょうか。
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2012年10月末に食べログのレビュアー様とオフ会を開催。
レビューをアップするのを失念していたため今更ながら更新しておきます。

オフ会開催の発端はたまたまお店で大常連レビュアー様と遭遇したこと。
せっかくなのでオフ会でもということで、あらためて興で再会。
ネット上での面識すらなかったもう1人の大常連レビュアー様もお誘いして結局7名で宴会。
大常連2名のおかげか、お通しがいつもより豪華バージョンな気もしました。

この日はせっかく人数が集まったので鶏の水炊き鍋(3,000円)を2盛り予約注文。
1盛り2~3人前との説明でしたが7人で2盛りでも十分過ぎる量。
この日はお店一番の売りであろう炭火焼の串よりも、鍋を楽しむ会となっていました。

自家製コラーゲンスープという鍋ですが、コンロ点火前の鍋にはプルプルの塊が入っているだけ。
白い煮こごり状のコラーゲンスープに火を入れると溶け出して液状のスープとなり、
その中に鶏モモ肉、つくね、野菜などを入れるとどれも美味しく頂けます。

野菜の中で驚いたのがしめじの大きさ。
丹波産の大粒しめじということですが、野菜にも強いこだわりを感じます。
このお店は鶏はもちろん、野菜の串焼きや料理も秀逸です。
鍋はボリュームもあって、これで3,000円ならお値打ちと思います。

鍋の〆はまずラーメン、残ったスープでさらに雑炊も頂き、結局スープすら残さず完食。
気付いたら3時間以上の宴会となっており、終電を心配する羽目になる参加者もいました。
その後12月末にも個人的に行きたかったのですが、貸切ということで断念。
機会があればまたオフ会を開催したいものです。
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友人らと4人で訪問。
団体で行くと色々なメニューを楽しめるのが嬉しいところ。
飲み物はワインのボトルと金宮のボトルを注文。
金宮のボトルはホッピーで割って飲んでいました。
ホッピー好きなので金宮のボトルがあるのは好印象です。

料理では相変わらず、きも、こころが秀逸。
火を通さず中が生のレア焼きと違って、火を通しながらレアの鶏モツ。
このレベルの焼き物を出せる焼き師は全国でも少ないのではないでしょうか。

新しく試したメニューでは砂肝のから揚げ(420円)が良かったです。
串で食べるより唐揚のほうが美味しいと感じました。
きも、こころ、つくね、そして砂肝唐揚はこのお店での定番となりそうです。

かぶとみょうがの浅づけ(470円)のミョウガも美味しかったです。
このお店は野菜メニューも非凡です。
冷やしすだちフルーツトマトのすだちと岩塩をかける料理法をパクって、
家庭でも美味しくトマトを頂いております。
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東京台東区の三ノ輪。
遊郭吉原の最寄駅という認識ぐらいしかなかった三ノ輪駅ですが、
周辺には焼鳥の名店も存在します。

銘柄鶏を使用しているという訳ではないようですが、
炭火による絶妙な焼き加減で素材を引き立てます。
特にきも(レバー)、こころ(ハツ)でその真髄を味わえます。
三ノ輪の名店炭火串焼興です。

お店の立地は東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅から徒歩4~5分。
三ノ輪駅2番出口を出て右手にあるワイズマートで右折。
通りを進むと左手に三ノ輪の老舗酒場やってるぞ遠太
遠太を過ぎた先、道路の左手にお店はあります。

店内は厨房前に直線カウンター7席。
厨房内の焼き台を覗くと当然炭火の焼き台。
テーブル席も何卓かあるようです。

店員は焼き師も含め全員坊主頭。
最初は坊主バーにでも入ったのかと錯覚しましたが、
長髪や髪を染めている店員よりは清潔感を感じるかも知れません。

飲み物はホッピー(550円)を注文。
中320円外260円と大衆酒場ほど安くはありません。
瓶ビールがキリン一番搾り中瓶で500円と、
ホッピーより中瓶のほうが安くなっています。

アルコールの種類は豊富で、地酒にカクテルやワインも。
再訪した際はパイナップルサワー(470円)も飲んでいました。
これは生搾りの果肉入りサワーのようでした。

お通しはマヨネーズが添えられたハムとミニトマト。
再訪の際は揚げ出し豆腐と蓮根の煮物が出てきました。
日替わりとなるようです、値段は不明。

焼鳥は2串縛りで1串130円~、ほとんどは1串150円以上です。
おまかせの6串盛りなら部位指定は出来ないものの1串ずつ頂けるようです。
10串盛りは可能か尋ねると10種の串を1串ずつ焼いて貰えました。

きも(160円)、こころ(160円)、ねぎま(160円)、つくね(160円)、
ぼんじり(190円)、うずら肉巻(220円)、アスパラ肉巻(220円)、
むねチーズ串(220円)、しいたけ串(210円)、エリンギ串(210円)。
これら10種がやってきました。

一番美味しいのはレバー(きも)。
大振りでレアな焼き加減のレバーは中が温かいのにボソボソせず滑らかにとろけます。
これは炭火焼の技術に唸ります。
このお店で一番お勧めしたい串です。

レバーに次ぐ美味しさだったのがハツ(こころ)。
こちらはレバーほど重量感はありませんが大きめカットのハツ。
こちらも焼き加減はレアで柔らかい食感。
ハツならではのプリっと感は乏しいですが、フワフワ系のハツも素晴らしいです。
この2種類を食べるだけでも三ノ輪に行く価値があります。

レバーとハツが飛び抜けていてそれに続いて美味しいのはつくね。
フワフワ柔らかく口の中でとろけるツクネながら、
中に入っているナンコツと思われる粒々感が鮮烈です。
食べて感動したのはレバー、ハツ、ツクネでした。

他のメニューは感動するほどではなかったのですが、
どれも焼きの上手さを感じます。
しいたけ、エリンギはジューシーに焼き上げられていて、
瑞々しくて野菜串としてはかなりのレベル。

み(セセリ、160円)、もも串(220円)といった精肉部位は、
焼き加減は良いのですが銘柄鶏ほどの旨味は無いかも知れません。
白色系の串より赤色系の串に好印象でした。

サイドメニューは鶏系、野菜系と色々用意されています。
冷しすだちフルーツトマト(480円)はすだちを搾って岩塩とともに。
480円と値は張りますが美味しいトマトということに間違いはありません。

とり皮せんべい(420円)は量は凄いのですが、皮の旨味はイマイチ。
手羽先揚げ(6本380円)もそうですが揚げ物は焼き物ほど火加減の妙はありません。
このお店は鶏自体が良質というより焼きの技術で鶏を昇華させる印象です。

再訪時に食べた牛すじ煮込み(470円)は、
スジ肉でありながらシチューのように楽しめました。
豆腐、大根、人参と野菜も入っています。

モツ焼き屋ほど安くないので調子に乗って食べていたら6,000円超えましたが、
再訪時は美味しかったものだけ食べて3,000円以下。
レバー、ハツ、ツクネが個人的に思うお店の三本柱です。
自分は焼鳥より豚のモツ焼き派なのですが、
これらを食べにまた訪れたいお店です。
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2012年9月初投稿、2012年10月更新、2013年1月更新、3月更新、4月更新
2012年10月食べログのレビュアー様とオフ会を開催
2013年3月食べログのレビュアー様とオフ会を開催
2013年4月食べログのレビュアー様とオフ会を開催

  • 2022.5 旬菜盛り合わせ
  • 2022.5 旬菜盛り合わせ
  • 2022.5 九条葱とカクテキのサラダ

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7位

うなぎ 魚政 (四ツ木、八広 / うなぎ)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2016/09訪問 2017/05/22

【0098】天然鰻と養殖ブランド坂東太郎の食べ比べ!

4,933文字★

鰻肝佃煮(865円)
鰻珍味セット(1,080円)
浜名湖産天然うなぎ 志ら焼(10,540円)
うなぎ坂東太郎 うな重特上(5,880円)
肝吸い(215円)

四ツ木の道路拡張工事に伴う移転で駅前の一等地にお店を構えた魚政。
移転後は初めての訪問となります、料理は全て事前に予約。

アサヒスーパードライ中瓶(700円、表示価格は内税)で乾杯。
ビールの後は村祐 特別純米(755円)、松緑 辛口(540円)と日本酒。
今回は安いお酒にしましたがプレミアムな日本酒も揃っています。

まず最初に出てきた料理は鰻肝佃煮。
こちらは肝だけを市場から仕入れているのではないでしょうか。
つぐみ庵(駒込)の肝ほどではないですが臭みや苦味があって、
好きな人には風味と捉えられる範囲とはいえ素材の良さは感じられず。

素材の良さを感じられたのは続いて出てきた坂東太郎の肝わさと骨煎餅。
うな重に使う特上の坂東太郎の捌きたてです。
肝にはレバーや向こう骨も含まれているのですが純な味わいで臭み無し。
やはり鰻の肝は捌きたてに限ります。

そして骨煎餅から別格な美味しさだったのが浜名湖産天然鰻。
天然鰻は1尾を4人でシェアしていたので味わえた量は僅かですが、
骨から溢れ出てくる旨味の強さが坂東太郎を凌駕しています。

意外なヒットだったのが鰻珍味セット。
東京の西部には専門店も多い「鰻串」の、カブト、ヒレ、肝のセットです。
肝焼きは佃煮同様にそこまで良さを感じなかったですが、
カブトは骨を丁寧に処理してあって食べやすくて美味しい。

白眉だったのがヒレで凄まじくジューシーで旨味も鮮烈。
川二郎、新宿かぶと、更には高級店の池袋かぶとすら凌駕しそうな美味。
城東エリアでこんな美味しいヒレ串に出会えるとは衝撃でした。

魚政は東京の鰻店だけあって関東風がデフォルトなのですが、
希望すれば蒸しを入れない地焼きも対応してくれます。
ジビエの天然鰻を蒸してはダメでしょうと天然鰻は地焼きの志ら焼で。

4年前は利根川の天然鰻を仕入れていましたが最近は利根川で獲れないようで、
今回の天然鰻は浜名湖産とのことでした。
東向島のうを徳で毎月のように天然鰻を食べた経験からすると、
浜名湖産は産地特有のクセが少なくてバランスが良いような印象です。

大きいサイズの天然鰻だと1尾3万円となってしまうので、
今回は事前に1万円ぐらいの小さいサイズでとお願いしていました。
醤油、山葵、そして鰻の肝が入っているという「肝塩」が登場。
肝の緑色と苦味を感じる塩でなかなか面白いアイテムです。

浜名湖産天然鰻の志ら焼は安定の美味しさ。
国内最高級の宍道湖産のような特有の野趣は無いですが食べやすく、
皮がもっとパリッとしたほうが好みも身も皮もバランス良く味わえて美味。

しかし同店の真髄を感じたのは少し蒸しを入れた関東風の鰻重でした。
尾花(南千住)などフワトロ系の関東風に比べると皮の食感が残っており、
蒸しの効果か身はトロリとやわらかく、表面は炭で軽く焦げて香ばしいです。

硬めのお米との親和性は最高で鰻重として日本最高峰と思う美味しさ。
食べログ活動で、かぶと(池袋)、つぐみ庵(駒込)、田代(尾張瀬戸)、
尾花(南千住)、しげ吉(関)、うな富士(鶴舞)、うを徳(東向島)など、
鰻の高評価店にも行きましたが鰻+ご飯の鰻重としては同店がNo.1評価。
(白焼きに関しては先代の頃の池袋かぶと、うを徳のほうが好みではあります。)

いつか天然鰻の鰻重やうなわさ重も食べてみたいですが、
1万円を遥かに超える値段となってしまいそうなのが悩ましいところ。
天然鰻を4人でシェアした今回でもお支払いは1万1,000円ぐらいとなりました。
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東京葛飾区の四ツ木。
大衆割烹ゑびすをはじめ庶民的な名店が多い土地なのですが、
何故か鰻(うなぎ)の名店もあります。

扱う鰻は国産養殖鰻、ブランド養殖鰻「坂東太郎」、利根川産天然鰻の3種。
もちろん天然鰻は5~10月頃までと時期が限られますが、
天然鰻や坂東太郎を食べられるお店は貴重です。
坂東太郎の生産者によれば、仕事の確かなお店にのみ供給しているとのこと。
この魚政はそのうちの1軒なのです。

注文してから鰻を捌く特注活鰻(とくちゅうかつまん)なので時間はかかります。
しかし関東風に蒸されて柔らかくなったブランド鰻のとろける食感には悶絶します。
その鰻とアルカリイオン水で炊かれたお米との一体感にさらに悶絶。
待つ甲斐ある鰻がそこにはあるのです。

お店の立地は京成線の四ツ木駅から徒歩7分ほど。
駅改札より左手、細い路地裏を抜けてまいろーどへ。
モツ焼きの名店吉かを右手に見ながら直進。
左手にセブンイレブンが見えたら右に進みます。
進んでいくと道路沿い左手にお店が見えてきます。

店内は厨房エリアが壁で仕切られており、
大将親子の姿を見れるのは基本的にお会計時のみ。
1階には4人用テーブルが1卓だけ。
2階に6人用テーブル2卓、座敷のテーブル3卓10席。
合わせて26席の小さなお店です。

カウンター席がないので1人での訪問は気が引けます。
(平日夜に電話をしたら1人でも予約できましたが。)
鰻の名店というと店内も豪華だったりするお店も多いですが、
店内だけを見ると平凡な下町の飲食店といった印象です。
ところが出てくる鰻重は信じれらないぐらい素晴らしいのです。

電話予約のときにあらかじめ坂東太郎の特上(5,500円)を注文。
中サイズなら3,500円ですが特上いっちゃいました。
予約の際に名前と電話番号を聞かれます。
電話予約しておいたほうが待ち時間は少なくなるようです。
天然鰻と坂東太郎は特注活鰻でしか調理してくれません。
お店に到着すると2階の座敷席に案内されます。

このお店は焼酎、日本酒のラインナップが豊富で有名な地酒も多く、
森伊蔵や魔王、百年の孤独に、十四代や飛露喜などもあります。
生ビールもあって鰻店としてはかなり酒にこだわっています。

金に糸目をつけなければこれらの名酒を飲んで、
天然鰻と養殖鰻の食べ比べをしたいところなのですが、
そんな贅沢をできる身分ではありません。
自制して飲み物は八海山の冷酒1合(630円)にします。
八海山も十分美味しいお酒です。

捌きたて坂東太郎特上の骨せんべいと肝わさがすぐに出てきます。
お店によっては鰻重が出てくるまでお茶で我慢ということも多いですが、
鰻重の料金の中に骨せんべいと肝わさがセットで入っているのはありがたいです。
肝吸いは200円と別料金ですが肝わさが無料なら納得です。

お通し(100円)の昆布の湯葉巻きも出されます。
お通し代を取られるといっても100円だけです。
味は100円以上なので不満はまったくありません。
むしろ鰻の登場まで酒のアテにできるので100円なら嬉しいぐらいです。
鰻重が出来上がるまで八海山を飲んでゆっくり待ちます。

サクサクの骨せんべい、少し塩が強いですが酒のアテには良いです。
骨でも感じる坂東太郎の強い旨味から鰻本体にも期待が持てます。
揚げたてサクサクの骨は本当に美味しいです。

肝わさは湯通しした肝と薬味にワサビとミョウガ。
繊細なのでワサビを軽くつけてもワサビが勝ってしまいます。
チョンとワサビをつけてミョウガと一緒に頂きます。
骨ほどの感動はありませんが、無難に美味しいです。

昆布を円筒状に巻いて、さらに湯葉を巻いてかんぴょうで結んだ、
お通しもの昆布巻きも良い味しています。
これらを肴に日本酒を飲んでいるだけでとりあえず幸せになれます。

周りでは家族連れが小さな子どもたちに鰻を振舞っています。
父親が心して食えと子どもに言っていますが確かにその価値ある味です。
親の心子知らずかも知れませんが。

美味しく酒を飲んでいたので時間を忘れていましたが30分ぐらいでしょうか、
いよいよ坂東太郎特上の鰻重(5,500円)が到着。
肝吸い(200円)、香の物も一緒にやってきます。

箱を開けると炭火で焼き上げられた鰻の香りにテンションが上がります。
鰻は丼が良いか重箱が良いか争いもあるようですが、
はっきり言って美味ければどちらでも構いません。

せっかくなので生ビール(580円)も注文します。
鰻店によっては瓶ビールのみというお店も多いですが、
やっぱり生ビールのほうが瓶より美味しいと思います。

まずは山椒をかけずに鰻の身をパクリ。
とるるんと蕩ける脂の乗った身厚の鰻。
これぞ関東風ならではの鰻の食感。
しかも柔らかいだけでなく凄い旨味を感じます。

これが養殖ブランド坂東太郎の実力か。
一口食べただけで美味しさのあまり顔がにやけてしまいます。
蒸し時間の調整にも応じてくれるそうですが、これでベストでしょう。
タレは控えめの濃さで鰻の引き立て役になっています。

山椒をかけて今度はご飯と一緒に掻き込みます。
かけなくても美味しいのでそこはお好みで。
特上坂東太郎の大きさに比べるとご飯の量は控えめ。
お米の炊き加減は硬めです。
しかしそのご飯と鰻がベストマッチでした。

とるるんとした鰻には硬めのご飯が本当に良く合います。
あまりの美味さにガツガツと掻き込まれていく鰻重。
先ほどの家族連れが言っていた、心して食えの言葉が胸に刺さります。
しかし本当に美味しいものをゆっくり食べることなど出来ません。
美味しさの前には理性などかき消されるのです。

身厚ながらとるるんと蕩ける鰻と硬めのお米が一体となり口の中に幸せを。
一息入れたところでキンキンの生ビールをゴキュゴキュ流し込みます。
このコンビネーションには悶絶します。
鰻、お米、生ビールが三位一体となって至福の一時をプレゼントしてくれます。

本能のまま鰻重を貪っては生ビールを。
気付いたら鰻重は完食していました。
食べる手が止まらないほどの美味さでした。
5,500円の鰻重を一気に消し去ったのには少し悔恨の念もあります。
しかし人はそんな一瞬の快楽を求めて生きているのかも知れません。

完全に残ってしまった香の物は酒のアテに。
6種類ぐらいある漬け物はどれも味が良く、残っていた八海山とも合います。
肝吸いは薄めで鰻重の前には薄い印象しか残りませんでした。
モツ好きな自分とは言え本日は肝より身の美味さに悶えていました。

お会計のとき大将の姿が見えたので鰻について質問してみました。
鰻の実物を息子さんが出してくれて撮影の許可まで頂きました。
特上の坂東太郎、中サイズの坂東太郎、天然鰻と出してくれます。

天然鰻は時価でサイズによって6,000円~1万円ぐらいになるそうです。
秋口のほうが栄養を蓄えて美味しくなるそうです。
高嶺の花ではありますが天然鰻も食べてみたいものです。
天然鰻は腹が黄色というか緑色というか明らかに養殖鰻とは違う色をしています。
丁寧に説明してくれた大将親子に感謝です。

このお店から自転車で10数分離れた南千住には尾花という鰻の名店がありますが、
味に関してはこちらのほうが自分好みでした。
とるるん鰻と硬めなお米の、ソフト&ハードな食感が最高でした。
お店の雰囲気では尾花に到底及ばないでしょうが、
純粋に味だけを求めるならこのお店の鰻重は尾花を凌駕します。
少なくとも自分はそう思います。

5,500円は高い値段ですが都心で同じ物を求めたら更に高価になるように思います。
下町葛飾に名店あり、最高の鰻重を楽しめるお店です。
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2012年6月初投稿、2016年9月更新

  • 2016.9 うなぎ坂東太郎 うな重特上(5,880円)
  • 2016.9 うなぎ坂東太郎 肝わさと骨煎餅
  • 2016.9 浜名湖産天然うなぎ 志ら焼(10,540円)

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8位

和食 七福神 (花畑町、熊本城・市役所前、通町筋 / 居酒屋、海鮮、郷土料理)

4回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2024/02訪問 2024/02/06

【★4.5】みやび鯛は新たなキラーコンテンツとなれるか【0003-4】

775文字★

東京から熊本県に来ております。

10数年前から通っており注文メニューが固定化している同店(3.33)。
新規レギュラーとなるメニューになかなか出会えないでいたのですが、
みやび鯛(天草の養殖ブランド真鯛)に可能性を感じました。

雪漫々(Glass 880円)
萬屋次兵衛(Glass 660円)

お通し(カレー風味のマカロニサラダ)
西原産シルクスイート天ぷら(サービス芋天)

お刺身の盛り合わせ 5種盛り(2,000円)みやび鯛、カンパチ、甲イカ、サバ、タコ
天草直送 皮はぎの造り 肝付(2,750円より)
特選馬刺 たてがみ付(2,200円)
馬レバ刺しのぶつ切り(1,870円)

天草産赤なまこ酢(900円)
一文字のぐるぐる(385円)
揚げ立て辛子蓮根(715円)

地ダコの唐揚げ(770円)
馬スジと大根のあっさり煮(385円)
馬ひものあみ焼 タレ(880円)
さつま地どりのゴロゴロ焼(770円)

サバ寿司一本(1,870円)
馬のねぎトロ巻(1,320円)

ブランド産地として最高級と謳われる明石(兵庫県)を筆頭に、
鳴門(徳島県)、加太(和歌山県)、柳井(山口県)、今治の藤本さん(愛媛県)、
瀬戸内海の良質な天然真鯛を食べてしまった弊害で養殖は微妙に思うことが多いのですが、
どういうわけか感動を覚えてしまった「みやび鯛」。

個人的に熟成タイプの真鯛よりも活かったような食感を残す真鯛を好むので、
地物というアドバンテージを有することが功を奏したのでしょうか。
もちろん素材として良質ということもあると思います。

食べログmagazineでも紹介された「鯛のわん」というお取り寄せグルメ。
こちらも仮屋湾(佐賀県)で養殖した真鯛を使っているのですが、
九州の西側で育った真鯛は養殖といえ侮れないのかも知れません。
1,578文字★

東京から熊本県に旅行で来ております。

日本全国の高級鮨店で肝を乗せたカワハギの握りを食べる機会も何度かあったのですが、
今のところマイベスト「カワハギの肝」となっている同店。
カワハギの肝が美味しくなる条件は何なのか考えてみることにしました。
なお今回の食事内容は以下の通り。

生海苔(お通し)
天草直送皮はぎの造り 肝付(2,000円~)
特選馬刺 たてがみ付(1,800円)
馬レバ刺しのぶつ切り(1,500円)
馬ひものあみ焼 タレ(700円)
七福神流手羽先の唐揚げ(5本 500円)
サバ寿司一本(1,500円)
天草地ダコの唐揚げ(700円)
一文字のぐるぐる(350円)
地物 牛肩ロースサイコロステーキ(1,500円)
地物 蒸し渡り蟹(2,000円)
サツマイモの天ぷら(サービス)

行きつけの鮨屋(都内)で聞いた話ではカワハギは天然より養殖のほうが高値とのこと。
フォアグラと同じ理論で養殖カワハギのほうが丸々と肥えて肝も大きくなるようです。
同店のカワハギは天草直送の養殖と聞いた記憶があります。

そして生簀から捌いた活カワハギの肝という点もポイントではないでしょうか。
泳いでいるうちに身が痩せ細るので美味しさという面では評価の低くなる生簀の魚ですが、
肝に関してだけは生簀からの捌きたてのほうが鮮度抜群。

牛も肉は熟成させたほうが美味しいですが、熟成ホルモンが美味しいという話は聞きません。
むしろ朝挽きの新鮮な内臓が最も美味しいのではないでしょうか。
魚介の肝に関しても同じことが言えると思います。
別のお店ですが熊本の生簀料理店で食べたサザエは身より肝の美味しさのほうが光っていました。

更に同店のカワハギは2,000円~と比較的リーズナブルな価格設定でありながら肝が特大サイズ。
広島の居酒屋で4,000円~の生簀のカワハギを姿造りで食べる機会もありましたが、
倍値でありながら同店のカワハギより肝が小さくて失望した思い出があります。

地物産直、捌きたて新鮮、丸々と肥え太った「フォアグラ」の如き肝を塩だけでシンプルに貪る。
(なお同店の塩はシベリア岩塩から天草の塩に変わっていました。)
甘くて濃厚なカワハギの肝をダイレクトに味わえて最高でした。

今回の旅行では40,000円ぐらいの散財となった九州前高級鮨店など南九州3県18店舗を回りましたが、
モツラーの筆者にとって一番美味しかった料理はこのカワハギの肝でした。
肝に比べると淡泊で旨味の弱い身も、お通しの生海苔と合わせることで旨味を補完して美味に。
カワハギの白身と生海苔の意外な相性の良さは今回の新たな発見でした。

そしてサービスで出てきたサツマイモの天ぷらが異常に美味しい。
前回はシルクスイート、今回は紅はるかとのことですが、甘み薄くとも旨味濃厚で気に入りました。
こういう野菜の予想外な美味しさも地方旅行の醍醐味かも知れません。

馬レバーだけは以前に比べボリュームが少なくなってクオリティの低下も著しいのですが、
これは熊本の馬肉業界全体に感じている問題で、馬レバーの全国的な需要増が原因でしょう。
牛のレバ刺しも豚のレバ刺しもご禁制品となって唯一の合法レバ刺しとなっている馬レバー。
かつては鶴屋デパート(熊本を代表する老舗百貨店)地下の菅乃屋で、
ハイクオリティな馬レバー(刺身用)が捨て値で投げ売りされていたのが懐かしいです。

サバ寿司一本、馬ひものあみ焼(タレ)は相変わらずの美味しさ。
食べログでは23時まで営業となっていますが華金のこの日は20時50分頃にラストオーダー。
週末はいつも満席の人気店でフラッと入るのが困難なときもありますが、
カワハギの肝、サバ寿司、馬ひも、サツマイモは熊本でのマイ定番グルメとなっております。
2,176文字★

東京から熊本県に旅行で来ております。

15年ぐらい前のオープン当初に見つけて現在に至るまで何度も通っている同店ですが、
熊本の中心地で馬や魚など郷土料理をバランス良く楽しめて酒類も良質なものがお手頃価格。
(熊本の地酒ではないですが、雪漫々800円、百年の孤独1,000円で楽しめます。)

カワハギ佃煮(お通し)
天草直送 皮はぎの造り 肝付(2,000円~)
お刺身の盛り合わせ(1,500円~)真鯛、カンパチ、甲イカ、〆サバ、地ダコ
馬レバ刺しのぶつ切り(1,500円)
馬ひものあみ焼 タレ(700円)
サバ寿司一本(1,500円)
天草鯛の刺身ば塩コンブ巻で(800円)
地どり 天草大王のネギ焼き(750円)
ナマコ酢(800円)
揚げたて辛子蓮根&一文字ぐるぐる ハーフ&ハーフ
タイラギ(平貝)のバターソテー
特選馬にぎり
熊本西原シルクスイート(サツマイモ)天ぷら

この15年で食経験を積み重ね、サバ寿司の酢飯に物足りなさを感じるようになったりもしたのですが、
カワハギの肝に関しては同店を超えるほど感動的に美味しいものにはまだ出会えていません。
生簀から活きを捌いてすぐに味わえるからか、大振りカットだからか、シベリア岩塩のおかげか。

天草直送というカワハギのお造りにはプリップリの肝がドッサリと添えられています。
お店によっては肝をポン酢と合わせ易いよう細かく叩いてしまうところもありますが、
この特大サイズの肝をそのまま味わってこそ至福ではないでしょうか。

デフォルトの味付けであるポン酢、または九州特有の甘い醤油で味わっても良いのですが、
筆者のお気に入りは同店で昔から取り扱っている「シベリア岩塩」との組み合わせ。
岩塩でありながらサラサラで粒が小さくて、旨味と塩味のバランスが素晴らしいです。
このシベリア岩塩で甘みの引き立ったカワハギの肝の美味しさは5.0満点クラス。

おまかせ何万円とする高級鮨店でもタネ(身)と酢飯の間にカワハギの肝を挟んだりしますが、
活きの捌き立てではないからか同店ほど直球的な美味しさを感じられたことはありません。
またこれだけ大きなサイズの活きカワハギなのに2,000円という安さも出色。
翌月に訪れた広島の某居酒屋ではもっと小さな活きカワハギなのに4,000円を超えていました。
そのお店で同店ぐらいサイズの大きなカワハギを求めると8,000円~9,000円になるとのこと。

そして同店の魚介メニューでカワハギの肝に匹敵する満足度の高さなのがサバ寿司一本。
長崎のサバを使っているそうですが、紫蘇と胡麻を入れた酢飯の上にドカーンと乗る身厚なサバ。
銀座であれば1本5,000円でもおかしくないですが同店では1,500円。

酢飯に関しては銀座のほうが洗練されているとは思うのですがコストパフォーマンスは最高。
前述のシベリア岩塩をこのサバ寿司に少し振りかけてもサバの旨味が引き立ちます。
都内でこのレベルに美味しい魚介を求めると軽く1万円は超えてしまうでしょう。

一方で馬肉や天草大王(熊本の地鶏)といった肉メニューも充実している同店。
個人的には「馬ひも」が素晴らしいと思いました。
馬のアバラとアバラの間のお肉で、牛で言えば「中落ちカルビ」のような部位。

歯応えが強いため刺身にするには薄くスライスする必要があるので、
個人的には同店のように「あみ焼き」にするのが一番だと思っています。
タイラギのバターソテーもそうですがタレの味付けが絶妙なのも同店の魅力。

この旅では馬桜グループの熊本馬肉横丁(3.56)でも馬ひもの焼肉を食べる機会がありましたが、
同店の馬ひものほうが圧倒的に美味しいと感じました。
700円というお値段の安さでコストパフォーマンスも高いです。

一方で馬のレバーは以前に比べるとクオリティが落ちているでしょうか。
これは熊本の飲食店全体に言えるのかも知れませんが、馬レバーの質が低下しています。
牛や豚のレバ刺しが禁止された弊害で需要が急拡大している馬のレバー。
良質なものを東京など資本力のある地域に奪われてしまっているのかも知れません。
この旅で食べた馬レバーはいずれも昔ほどの感動が無かったです。

しかしリピータのお客さんにサービスで出しているというシルクスイートの天ぷらに大感動。
過去に食べたサツマイモの中でも最高クラスに美味しくて驚愕しました。
熊本西原(空港の近く)産というシルクスイート(2012年に発表されたサツマイモの新品種)。

適度な甘み、シットリ食感、そして何より旨味の強さが尋常ではなかったです。
衣と油が加わることで活性化したシルクスイートの旨味に唸っておりました。
輸送費の問題から東京ではまず出会えないであろう熊本の地野菜。
こういう地方でしか味わえない感動的な美味しさも旅の醍醐味ではないでしょうか。

居酒屋ということでメニューの種類は豊富なのですが全て「当たり」ではなく玉石混淆。
チョイスした料理次第では3.0~3.5ぐらいの満足度に終わってしまう可能性も否定できません。
筆者と味覚が合うモツラーでアブラーな方には、カワハギの肝、馬ひも、サバ寿司一本、
そしてシルクスイートの天ぷらを強くオススメしておきます。
2,728文字★

前回初めて友人を連れていったら気に入って、是非また行きたいとのことで今回も訪問。
友人の一番のお気に入りポイントは山形の雪漫々大吟醸を800円で飲める点。
この日は雪漫々縛りと宣言してひたすら飲み続け、会計金額を跳ね上げていました。

自分のお気に入りポイントはカワハギとサバ寿司です。
この日は食べログのクーポン利用でカワハギが2,000円、
辛子蓮根がサービスとなったようです。

お通しは切干大根の煮物。
祝日前の夜ということもあるのか店内は満席で、最初に料理の提供が遅くなるとの告知がありました。
その割には早い提供でストレスは感じませんでした。

馬スジ大根煮込み(400円)はアッサリと良い味。
辛子蓮根(サービス品)は揚げたて、やはり辛子蓮根は揚げたてに限ります。
レンコンの天ぷらが美味しいのは周知の通りですが、辛子味噌の詰まったレンコンも良いものです。

天草直送皮はぎの造り肝付(2,000円)は必食メニュー。
厚切りと薄切りになって皿に並べられた白身の身、そして何といってもブリンブリンの大きなキモ刺し。
食べ方はポン酢推奨ですが醤油も出して貰い、薬味のミョウガとともに頂きます。
カワハギのキモは濃厚、鮮烈、旨味、美味。
東京の大衆酒場で食べたカワハギは肝が小さく質もイマイチでしたが、これは別格の美味しさです。

馬レバ刺のぶつ切り(1,300円)も頼んでカワハギと馬のキモの食べ比べ。
個人的には濃厚なカワハギのほうに軍配。
ぶつ切り馬レバのコリコリ食感も捨てがたいところですが。

カツオのたたき(1,000円)、天草地ダコのぶつ切り(800円)は他の料理と比べると普通でしょうか。
一方で天草鯛の塩こんぶ巻き(800円)は良かったです。
これは関西系の料理でしょうか、塩こんぶを鯛の刺身で巻いています。
塩こんぶの塩気と昆布の旨味が鯛を引き立てます。

去年は刺身で食べたタイラギを今年はお勧めというバター焼きで。
タイラギ貝柱バター焼き(1,000円)を食べた友人は刺身よりバター焼きと評していました。
刺身も良いですが加熱とバターの力でもう一味美味しくなっています。

最後はもはや定番となっているサバ寿司一本(1,300円)。
大葉や白胡麻入りの酢飯の上に身厚かつ浅〆のサバ、上には昆布。
卓上のシベリア岩塩につけて頂きますが、これは感動の美味しさ。
サバ自体が凄まじく美味しいのですが、酢飯や岩塩と合わさってさらに美味しくなっています。
やはり素晴らしい逸品です。

大将に勧められて飲んだ静岡の満寿一純米吟醸(700円)も良い日本酒でした。
雪漫々に比べると少し甘めですがコクもあって素晴らしく美味しい日本酒。
東京に帰ってから通販で買おうと調べましたが、造り手が亡くなり今年廃業した酒蔵とのこと。
幻とも言える日本酒を味わえたのは貴重な体験でした。
機会があれば是非また飲みたい美味しいお酒です。
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東京から熊本に旅行で来ております。
熊本に来たら必ず食べるレバーが2つあります。
それは馬のレバ刺しとカワハギの肝刺し。
どちらも濃厚な味に絶頂を味わう、モツ好き垂涎の食材と言えるでしょう。

その2つを一度に食せるのが、熊本郷土料理が全般的に美味しいここ七福神
本日はランチに紅蘭亭の中華料理を食べていたので、
友人からはスローフードで行こうとの提案を受けます。

開店直後の17時から入店、一番乗りでカウンター席へ。
お通しは魚介類と野菜のマヨネーズ和え、まあ悪くないレベルです。

料理はコウネ付の馬刺しに、馬レバーのぶつ切り、平貝刺しと刺身ばかりを注文。
お店の大将から平貝はバターで焼こうかと提案されるも、友人がナマ好きのため全部刺身でいくことに。

平貝(タイラガイ、タイラギ)はネットで調べると有明海と瀬戸内海が主な漁場の貝とのこと。
有明海に面した熊本の地物の1つでもあるわけでしょう。

ぶつ切りにされた馬レバ刺しのコリコリ感を生ビールとともに楽しんだら、
一番のお目当てである生簀に泳ぐカワハギも注文。
ビチビチ跳ねるカワハギを大将が絞めて、お造りにしてくれます。

カワハギは薄切りの刺身、厚切りの刺身、肝の刺身となって出てきました。
肝が大きくて、とても美味しそうです。
刺身の薬味にミョウガがついてきます。
魚にミョウガは珍しいと思いますが、これがカワハギの肝と合うのです。
ポン酢を出してくれますが、ポン酢よりワサビ醤油でいきたいと思います。

プリップリッの大きな肝刺しを薬味のミョウガとワサビ醤油で頂けば、至福。
白身の身の刺身も悪くないですが、やはりこの濃厚な肝の味がたまりません。
このお店では馬レバーよりカワハギの肝が秀逸だと思います。
個人的に思うこのお店の目玉はカワハギです。

馬と貝と魚の刺身に生ビールがグイグイ進みます。
スローフードを提案した友人は「だって美味いんだもん」とか言って、
なんだかんだでハイペースに食ってます。

天草大王モモ岩塩焼きや馬ヒモたれ焼き、馬スジ煮込みといった、
熊本ならではの素材を使った温菜料理も注文。

天草大王は身が硬い熊本の地鶏ではありますが、
このモモ焼きはむしろその歯ごたえと旨味が良いと思いました。
タレの絡まる馬のヒモ(アバラの部分)の脂の美味しさも良し。
馬スジ煮込みは、塩煮込みなのか澄んだ色のスープです。
上品な味で柚子胡椒と一緒に食しても良し。

生ビールの次は山形の地酒雪漫々大吟醸を。
前に東北で働いていた友人によれば、なかなか入手できないお酒とのこと。
素晴らしい日本酒で料理が引き立ちます。

最後はボリューム満点のサバ寿司でフィニッシュ。
個人的に思う、カワハギに次ぐこのお店の目玉商品です。

胡麻や大葉入りの酢飯と厚切りの鯖の切り身がマッチして最高です。
大将からは醤油につけてもと言われますが、個人的には塩をかけるのが好きだったりします。

このお店は塩にもこだわっていて、シベリア岩塩がテーブルの上に置いてあるのです。
そのシベリア岩塩をサバ寿司に少々かけると、サバ寿司をさらに美味しく感じられます。

馬のレバーにカワハギの肝と、陸と海の美味しいレバーを堪能し、
〆にはハイレベルな鯖寿司。
山形の美味しい地酒との相性も良し。
ここ七福神は熊本のお気に入りのお店の1つなのです。
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2011年12月初投稿、2012年12月更新

  • 2024.2 サバ寿司一本(1,870円)
  • 2024.2 天草直送 皮はぎの造り 肝付(2,750円より)
  • 2024.2 揚げ立て辛子蓮根(715円)

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9位

むつ五郎 (花畑町、辛島町、熊本城・市役所前 / 馬肉料理、郷土料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2012/11訪問 2017/05/21

【0001】馬と地魚で感じる熊本の素晴らしさ

2,402文字★

繁華街にある熊本グリーンホテルの地下1階という立地からして最高なむつ五郎
熊本トップクラスの霜降馬刺しや馬の臓物、熊本の地魚などを味わえます。

今回も馬刺(2,200円)、コーネ刺(400円)と同じ皿に盛られて到着。
霜降り馬刺しはルイベ状での提供なので個人的には常温にしてからのほうが美味しいと思いますが、
やはり口の中で脂のとろける馬刺しは最高です。

レバー刺(900円)は新鮮で濃厚な旨味とコリコリした食感がたまりません。
牛が規制され豚や鶏も自粛するお店が多い中、馬のレバ刺しだけでは合法的に提供できます。

脳みそ(800円)といった馬の希少部位が味わえるのも魅力。
甘辛く味つけされた脳みそは独特な旨味と白子のような食感が楽しめます。
一部は肉のような食感もありますが、なかなか面白い部位です。

刺身盛合せ(2,730円)はマグロ、イカ、タイ、ウニ、〆サバ、車海老と盛られています。
確かに美味しいのですが去年の刺し盛りの身震いするほどの美味しさはありませんでした。
その日の仕入れによって魚の味は若干変わるのかも知れません。

この日の満足度からすると☆5は贔屓し過ぎになってしまうのですが、
食べログの口コミ1件目にしたお店で、ここを☆5として他のお店を採点する際の基準にしようとした原点のお店。
変わらず☆5評価にしておきます。
なお店内は満席でした、人気のようで何よりです。
この日は去年色々と教えてくれた大将が不在だったようです。
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東京から熊本に旅行で来ております。
十数年前に初めて熊本を訪れて以来、熊本の馬刺しのファンであります。

熊本訪問の際はむつ五郎か菅乃屋へは必ず馬を食べに行きます。
そして今回の旅行で最初に訪れたのがここむつ五郎。
祝日の夜20時過ぎ、お店は比較的空いており友人と一緒にカウンター席へ。
過去に訪れたときは満員だったこともあったので空いていて良かったです。

料理ですが、お通しのゴボウやコンニャクの甘辛煮からしてレベル高し。
お通しの美味しいお店はこれからの料理に期待が膨らみます。

そしてまずは馬のレバ刺しで先制攻撃されます。
九州の甘口醤油と胡麻油が混ざったようなタレと、
新鮮でコリコリの馬レバーが絶妙のハーモニー。
臭みはなく旨味だけしか感じない抜群にレベルの高いレバー。

焼肉酒家えびす事件以後に熊本を訪れるのは初めてだったので、
レバ刺しがメニューにあるのか実は不安でした。
馬ではありませんが東京のモツ焼き屋ではレバ刺しがメニューから消えたので。
無事食べられて良かったです、熊本まで来た甲斐がありました。

馬刺しとコウネ刺しも出てきますが、まだ少し冷たいので待ちます。
個人的には霜降りの馬刺しは、常温に近いほうが脂がとろけて美味いと思います。
それまでは馬の珍刺し、脊髄、脳味噌や馬串などを楽しみます。

座っている目の前にお店の大将がいて、色々と馬の部位について説明してくれます。
珍刺しは馬のペニスの部分をボイルしてあり、豚足のような食感を辛子酢味噌で。
脊髄はまるで白子ポン酢、なめらかな食感です。
脳味噌は脊髄に似た食感を甘辛く炊いた感じで、御飯のおかずになる味付け。
馬のペニスや脊髄や脳味噌を食べられるお店なんてなかなかないでしょう。
美味というよりは珍味といった感じですが、熊本ならではの楽しみ方。

馬串はジューシーに焼けた馬肉と辛子酢味噌のマッチが美味しいです。
バラエティに富む馬料理を肴に生ビールをグビグビといってしまいます。
メニューにあるルージュやマメは入荷なしとのことで断念。

そろそろ常温になってきた馬刺しも感激する美味しさ。
霜降りの馬肉がお口の中でとろけるのです。
こんなに美味い馬刺しは熊本でしか食べたことがないです。

そしてコウネ刺し、馬のタテガミの脂の部分。
脂を刺身で食べるなんて狂気の沙汰かと最初は思ったものですが、
これが全然くどくなくスーッと美味しく食べられてしまいます。

東京のモツ焼き屋でもカシラアブラやキクアブラといった脂の串がありますが、
刺身(火を通さない生)で食べられる脂はちょっとないです。
馬の実力おそるべし。
さすがに脂の塊なので提供される量は少量ですが。

一通り馬を楽しんだあとは、魚も食べるかということで刺し盛りも。
メニューにあった甲貝とは何か大将に尋ねると、
有明海の名産とのことでその甲貝も刺し盛りに入れて貰います。

マグロ、タイ、ブリ、車海老、甲貝の刺し盛り。
この刺し盛りがまた絶品、馬肉料理屋なのに何故魚まで美味いのか。
どの魚介も東京ではなかなか頂けないレベルの高さ。

その中でも鯛の刺身が感動する美味しさでした。
新鮮で弾力のある歯ごたえなのに濃厚な旨味。
こんなに美味しい鯛は今まで食べたことがありません。

本日は馬刺しより鯛刺しに感動してしまいました。
馬刺しは過去にこのお店で何度も食べているのですが、鯛は初体験の衝撃でした。

車海老もプリプリの身が口の中で踊り最高。
熊本の地酒香露も注文し、熊本の山海の恵みに舌鼓。
最後に馬のタン刺しも常温にして食し、その脂の旨味に唸ります。

大将から馬刺しも盛り合わせに出来ると聞きますが、
それは最初に教えて欲しかったです。
次に訪問するときは馬も魚も刺し盛りでいきたいところです。
馬の刺身でも魚の刺身でも大満足です。

モツ好き、馬刺し好き、魚好き、熊本好きな自分にとっては天国のようなお店。
熊本最高のお店、いや日本でも最高クラスのお店です。
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2011年12月初投稿、2012年11月更新

  • 2015.5 まとめ用再掲載
  • 2015.5 まとめ用再掲載
  • 2012.11 馬刺(2,200円)、コーネ刺(400円)

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10位

馬刺・馬焼肉 らむ (花畑町、辛島町、熊本城・市役所前 / 焼肉、馬肉料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2012/11訪問 2017/05/23

【0279】驚嘆の馬焼肉

2,137文字★

東京から熊本に旅行で来ております。

桜なっとうを商標登録しているというらむ
昭和34年創業の老舗馬肉料理店のようです。
個人的には桜納豆より馬焼肉で真価を発揮するお店と思います。

現地での情報収集や食べログを見て気になっていた同店。
評判の高い馬焼肉を食べに訪問してみました。
明るい店内にはカウンター8席とテーブル5卓30席。

2人での訪問でしたがテーブル席に案内されます。
赤い革張りのソファ椅子に着席。
テーブル中央にはガスコンロが設置されています。

飲み物は生ビール中(525円)を注文。
日本酒、焼酎、ワインとアルコールは一通り揃っています。

お通しに馬のスジと大根の煮物。
澄んだスープをしていて、塩煮込みのようです。
とろとろに煮込まれた馬スジがアッサリ塩味で美味しいです。
お通しから味にセンスを感じ、これからの料理に期待を持てます。

料理はやはり焼肉盛合せ(3,150円)を注文。
馬焼(特)、馬焼(並)、ミノ(ホルモン)、心臓の根、
これら4種盛合せが約3人前入るとのことです。
焼肉を注文すると黄色い皿に入ったタレを出されます。
焼肉用の塩ダレで、これが馬焼肉には合うそうです。

焼肉の準備が整うまでは刺身を楽しむことにします。
レバー刺し(1,365円)はブツ切り馬レバーに最初から胡麻油と塩。
コリコリで濃厚な旨味の馬レバ刺しは熊本旅行の楽しみ。
禁止された牛レバーと違って馬レバーは堂々と刺身で食べられます。
まず馬レバ刺しを食べて悦に入るのが熊本での定番です。

コウネ刺し(525円)は馬のタテガミの脂の刺身。
大きいサイズのコウネが厚切りカットで出てきます。
脂なので大量に出てくると困惑する人もいるかも知れませんが、
コッテリ好きな自分としては嬉しい限りです。
コウネ自体も良質で、口の中でとけていく甘い脂の旨味がたまりません。

入口に登録商標と大きく書いてある桜なっとう(840円)も注文。
納豆の上に小さく刻まれた霜降り馬刺し、卵黄、刻みネギ、からしが乗ります。
よく混ぜてから頂きますが、納豆は別に要らないかも知れません。

〆にとろ馬さしフレークご飯を食べましたが、そちらのほうが好みでした。
同じく細かくカットされた馬肉を掻き混ぜて食べる料理ですが、
納豆よりご飯と合わせるほうが個人的には美味しいと思います。

卓上のコンロにジンギスカンで使うような黒い鍋がセットされます。
いよいよ馬焼肉の準備が整ったようです。
皿の上には4種類の焼肉とニラ、タマネギ、ナス。
店員がトングで中心に肉を置き、鍋の周りには野菜を配置します。

馬焼(特)はレアな焼き加減で取り皿に渡されます。
塩ダレにつけて食べますが、これは素晴らしい美味しさ。
今回の熊本旅行で一番感動したのはこの馬焼肉です。
火が通って活性化した馬の旨味と脂が塩ダレとマッチしています。

菅乃屋むつ五郎といった馬刺しの名店でも、
焼き物に関しては馬刺しほどの美味しさではありませんでした。
ところがこの馬焼肉は同店の刺身より美味しいかも知れません。

馬は牛より淡白な肉質なので馬刺しで食べるのが一番かと思っていましたが、
そんな既成概念を打ち崩す美味しさです。
焼肉の味に関しては間違いなく菅乃屋を凌駕しています。
(馬刺しは菅乃屋に軍配が上がりますが。)
これは新しい発見でした。

店員が焼き方を見せてくれた後は自分たちで焼きます。
馬焼(並)は馬焼(特)より脂が少ないですが、
肉の旨味を感じてこちらも美味しいです。

ミノ(ホルモン)はその名前からすると馬の胃なのでしょうか。
クセが少なくホルモン焼きとしては熊本トップクラスかも知れません。
精肉部位だけでなく内臓部位もきっちり美味しいです。

心臓の根は大動脈の部分でしょう。
コリコリしてイカに似た食感、これもまた乙な味です。
野菜もさりげなく美味しく、焼肉を堪能。

もう少し食べようと、馬ホルモン味噌煮込み(840円)を注文。
お通しのスジ煮込みが秀逸だったので味噌煮込みも試してみました。
馬ホルモン特有のクセは少しあるのですが、
とろとろに煮込まれていて美味しいです。

味噌がホルモンの臭みを上手く抑えています。
東京下町の牛や豚のモツ煮込みのほうが安くて美味しいかも知れませんが、
馬の煮込みでここまでレベルの高いものにはなかなか出会えません。

〆は前述のとおり、とろ馬さしフレークご飯(840円)。
ご飯の上に脂の乗ったピンクのフレーク、卵黄、ネギ、海苔と乗っています。
醤油をかけて混ぜると、おじやのように水分が出てしまっています。
しかし脂が乗って渾然一体となった旨味が口の中でとろける美味しさを感じます。
一緒に行った友人はこのご飯が一番のお気に入りだそうです。

お通しから〆までどの料理もレベル高し。
特に馬焼肉の美味しさは、久しぶりに感動を伴う発見でした。
馬肉は刺身こそ至上と思っていましたが、価値観が揺るぎました。
馬は焼いても美味しいのです。
熊本旅行の際はこちらも外せないお店となりそうです。

  • 2015.5 まとめ用再掲載
  • 2012.11 焼肉盛合せ(3,150円)馬焼(特)、馬焼(並)、ミノ(ホルモン)、心臓の根
  • 2012.11 店員が焼き方の見本を

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