【大阪・心斎橋】スパイスの深い香りに包みこまれて

出典:kurodaさん

【大阪・心斎橋】スパイスの深い香りに包みこまれて

日本有数の繁華街、大阪・心斎橋周辺で、スパイスが薫るエキゾチックなお店8店を厳選し、ここに紹介します。スパイスの深い香りのなかに溺れてみませんか?

更新日:2024/02/25 (2018/07/07作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる2666の口コミを参考にまとめました。

スパイス香るお店が急増中

 大阪メトロ・御堂筋線、長堀鶴見緑地線の心斎橋駅周辺は、百貨店、専門店、高級ブランド店などが集積する大阪を代表するとともに日本有数の繁華街です。
 この心斎橋に集積するルイ・ヴィトン、グッチ、カルティエといった、高級ブランド店では、店内に飾られた色とりどりの商品に目が眩み、その値札を見てさらに目が眩みます。
 今では外国人の姿が非常に多くみられ、心斎橋筋商店街を歩く人々は、今や日本人より外国人の方が多いといった様相です。
 その外国人も多様化してきて、中国人・韓国人だけではなく、今や南アジアやアラブ諸国など、ヒンディーやムスリムの人たちが急増しています。
 それに呼応して南アジアやアラブの料理店が増えてくるのも必然。心斎橋筋商店街の裏通りに入ると、ときおりスパイスのいい香りが漂ってくることも。
 心斎橋周辺にあるスパイスの香り高いお店7店を厳選し、ここに紹介します。スパイスの深い香りのなかに溺れてみませんか?

辛激屋

辛激屋

 大阪市営地下鉄の長堀橋駅近く、千日前通のひとつ北の通りを心斎橋方面に少し進んだところ、ハートンホテルの手前のビルの1階にあるカレー屋さんです。
 店内はカウンター席のみ10数席。カウンター内には若い店主とオバチャンのふたりが息の合った様子で注文に応えています。

スープカレーのような後追い激辛の「黒カレー」

辛激屋

 「黒カレー」はご飯にカレーを横掛けして差し出してきました。出てきたカレーはその名の通り黒っぽく、そしてスープカレーの如くシャブシャブです。
 口に入れると実に芳しい香りが先ず鼻に来て、その後、辛さが襲ってきます。トマトの酸味がかなり強くて爽やかさもあります。辛さはそこそこかな?…と思ってたら、後からジワジワ強力な辛味になってきて、額から汗が垂れてきました。具のメインは鶏肉です。これがほろほろになるほど煮込まれていて、実にまろやか。

辛激屋

 付け合せの酢キャベツも味覚に変化を加えていていいですね。
 このカレーの辛味は強烈だが、独特の香味もあって、なんだかクセになりそう。中毒性を持つカレーといえるでしょう。

カオス スパイスダイナー

カオススパイスダイナー 四ツ橋アメリカ村店

 市営地下鉄・四ツ橋駅の5号出入口を出て、四つ橋筋をほんの少し南に下がったところ。いわゆる「アメリカ村」の西側にあるスパイスカレーのお店です。
 お洒落なカフェ風の店内は懐が深く、入口側に厨房に面したカウンター席と、その背後に一段高くなったベンチシートと背の高いテーブルが並びます。そして奥にテーブル席があるようで、全部で40席のまあまあの収容力。

ハーブとスパイスの個性がぶつかり合うスパイスカレー

カオススパイスダイナー 四ツ橋アメリカ村店

 この日のランチカレー・3種あい掛け(1,134円)は、ポークキーマ、ミントチキンマサラ、オレンジピールポークマサラとなっています。
 丸い平板なお皿の中央にターメリックライスがこんもりと盛られ、いにその周囲に3種のカレーが流し込まれ、手前に色鮮やかなアチャールが添えられています。
 ポークキーマは、おそらくこのお店の基本となるカレーのようで、豚肉の旨みを活かしつつスパイシーな風合い。ミントチキンマサラは大ぶりな鶏肉とともに、程よい酸味が特徴的な清涼感のある仕上がりです。
 さらにオレンジピールポークマサラ はチャツネとハーブの爽やかな風味が特徴的で、豆やフレッシュトマトも引きたっています。

カオススパイスダイナー 四ツ橋アメリカ村店

 ライスは硬めに炊かれた「ジャポニカ」で、粘りのあるテクスチャーはインドカレーとしては違和感があるが、これはこれで、シャバいカレーとの相性は悪くない。
 全種類をざっくり混ぜ合わせ、カオスな風味を楽しんでみると、それぞれの味が主張しあい、ぶつかり合っています。強い酸味を持つアチャールもそれに輪をかけてきます。
 ハーブやスパイスの香りの高いこのスパイスカレー。目でも楽しめるヴィジュアル系といってもいいかもしれません。

アリーズ キッチン

アリーズ キッチン

 地下鉄・心斎橋駅の梅田方向寄りの出口から地上に上がり、御堂筋と長堀通の交差する新橋交差点から東へすぐのところ。長堀通と鰻谷通に挟まれたビルの地下1階にあるパキスタン料理のお店です。
 エキゾチック店内は30席足らずのテーブル席と、奥に少しばかりの小上がりがあり、異国情緒が溢れる雰囲気の中、大きな液晶テレビからはベタな日本の民放TV番組が流れています。

「日本一美味い」と自信満々のビリヤニ

アリーズ キッチン

 「ビリヤニ」とはナツメグ、クミン、コショウ、クローブ、カルダモン 等の多数のスパイスをギーと共に炊き込んだご飯。斑に炊き上がったのを敢えて混ぜずに彩を見せています。
 ひと匙口に運ぶと、少しピリ辛で、それよりもスパイスの香味が際立っている。パラパラした口当たりだが、パサついている訳ではない…旨い。具はタンドリーチキンのようなスパイシーな鶏肉です。
 添えられているコールスローのような野菜と一緒に食べると、さっぱりとした風味になってこれも旨い、白いスープ状のものはヨーグルトを主体にしたドレッシングのようだが、これをご飯に掛けたらもっとさっぱりして、スプーンが進みます。

アリーズ キッチン

 このお店のお料理はもちろんハラール。食事中、新たに現れた男性二人組のお客さんはアルジェリアからのツーリストのようで、彼らムスリムにとってもこういうお店はありがたいでしょうね。

カレーや デッカオ

カレーや デッカオ

 市営地下鉄・心斎橋駅の北東方向に5分ほど、南船場にあるスリランカカレーのお店です。
 屋外階段で2階に上がったところに入り口があり、中に入ると左側に厨房とカウンター席、右側は壁に面したカウンター席、奥には1卓のテーブル席となっていて、全15席ほど。店主と女性スタッフの2名で営業されています。

七色の味わい・スリランカカレー

カレーや デッカオ

 ランチメニューの「欲張り!スリランカセット」(1,200円)は、角ばったお皿にターメリックライスが盛られ、チキンカレーとマトンのカレーの小鉢がそれぞれ乗せられています。
 ライスの横にはアチャール風のトマトサラダ、手前にナスの炒め物、鮭の解し身に見えるのはココナッツのサンバルかな?さらにカッタサンボル、ルヌミリスが添えてあります。
 チキンカレーはさらっとしたタイプ。スパイスの香味は強いが辛さは実に控えめです。やや酸味があるのでスッキリとしています。大ぶりの柔らかい鶏肉がゴロンと入っいて食べごたえもあります。
 マトンカレーはドロッとしていて、マトン特有の風味と食感が残っていて、羊好きには堪らん旨さです。こちらも辛さは控えめですね。

カレーや デッカオ

 これらのカレーを濃厚な味わいのナスの炒め物やさっぱりとしたトマトサラダとともにライスに絡めると、複雑に味が変化してくる。さらに辛さと食感の強いココナッツを混ぜ合わせると実に重層的な風味になります。
 食べ進めているうちに、カレーや付け合わせがランダムに混ざり合って混然一体の様相を呈してくる。これがスリランカカレーの醍醐味なんですね。美味しいだけでなく身体にもよさそうですね。

セイロンカリー

セイロンカリー

 市営地下鉄堺筋線、長堀鶴見緑地線・長堀橋駅から北東方向の南船場1丁目。オフィスビルの1階にある、その名の通りスリランカ料理のお店です。
 店内は4人掛けのテーブル席、および変形L字型のカウンター席からなる全30席。華やかなスリランカらしい飾り付けがなされています。

カラフルなビジュアルも味のひとつのスリランカカレー

セイロンカリー

 ライスに数種類のカレーを掛けた家庭料理の定食「アンブラ」(1,000円)は、ポーク、キーマ、フィッシュなどからメインのカリーが選べ、+200円でライスをバスマティーに替えることができます。
 大きめの丸いお皿の中央にバスマティーライスが盛られ、周囲にフィッシュカリーやダルカリー、そしてサンボルなどの副菜が数種類のカリーが配されています。この日の魚はヨコワとのこと。
 先ずこのカラフルなビジュアルに見惚れます。色鮮やかで実にアジアチック。立ち上がってくる香りも良いですね。ライスの上にパパドが乗っていて、立体的になっているのも魅力的です。

セイロンカリー

 フィッシュカリーは筒切りした身をそのまま煮込んでるので、大きな骨が混ざっています。けっこうな辛口だが、スパイスの香味が立つとともに赤身魚の旨みが引き出されています。
 これらカリーとバスマティーライスを混ぜていただいてみます。完全に混ぜるのではなくて、ざっくり混ぜると、ひと匙ひと匙違った味わいがあって実に楽しい。豆や野菜の甘みがあったり、魚の旨みが現れたり、ココナッツによって一気にトロピカルになったりします。
 食べてる途中からそんなに辛くないのにもかかわらず、汗が滲んでくるのが解る。これは代謝を高めてるんでしょうね。何だか体が軽くなったような気がします。

Spice Curry Osaka Shall We Spice

Spice Curry Osaka Shall We Spice

 大阪メトロ御堂筋線、長堀鶴見緑地線・心斎橋駅から直結、大丸心斎橋店本館B2Fのフードコート「心斎橋フードホール」にあるカレー店です。
 お店はフードコートの北側の一角に厨房と注文カウンターを構え、その横にはこのお店専用の、10席ほどのイートインスペースを設けています。

フードコートに現れた「薬膳スパイスカレー」

Spice Curry Osaka Shall We Spice

「スパイスカレー ベジタブル(ホット)」(1,280円)は、カレーのお皿は奥にライスがこんもり盛られ、その周囲にカレーソースが流し込まれています。そして7種の温野菜がごろっと転がっています。

Spice Curry Osaka Shall We Spice

カレーソースはさらっとしたテクスチャーで、数十種を配合したというスパイス感が際立ちます。ホットながらそれほど辛さは感じません。

野菜は南瓜、蓮根、アスパラガス、さつま芋、ズッキーニ、パプリカ、ヤングコーン。大きめのカットで、それぞれの風味や食感の変化が楽しめます。

ポッシュデリー 南船場店

ポッシュデリー 南船場店

 地下鉄御堂筋線、長堀鶴見緑地線・心斎橋駅の3番出入口からすぐ、新橋交差点より北西側の御堂筋沿いの大阪豊田ビル・地下にあるカレーショップです。
 一面が総ガラス張りの中が丸見えなお店は、キッチンを囲うL字型のカウンター席のみ15席。男性店主おひとりで営業されています。

大きな塊肉のビーフカレー

ポッシュデリー 南船場店

「ビーフカリー」(800円)は、白い平皿の奥側にターメリックライスが盛られ、全面にカレーソースが流し込まれています。そして三つの塊肉がカレーソースの中に鎮座しています。

カレーは程度なスパイス感はあるが、スッと引いてそれほど残らない。さらっとした質感で、塩味、甘味、酸味が程よくバランスされています。

ポッシュデリー 南船場店

塊肉のビーフはスプーンで簡単に切れ、口に運ぶとホロッと解れる。肉の旨味を感じさせつつも優しい風合いなのが流石です。

※本記事は、2024/02/25に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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