satotsujiさんが投稿したぎおん 阪川(京都/東山)の口コミ詳細

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ぎおん 阪川祇園四条、京都河原町、三条京阪/日本料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2015/01 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

【祇園で最上等の割烹!】

【2015年1月中旬再訪】

2年8ヶ月ぶりの再訪です。
京都に来るのも5回目。
大阪で仕事があったのですが、どうしてもこの時期の京都の美味しいお料理を頂きたい、
と思い、1週間前の予約で参りました。
途中下車です。

20時過ぎに来たのですが、常連の女性のお一人のお客様、ご夫婦で初めて訪問された方、
そして私の予約した4名が、席が空くのを待って外におりました。

お店の構造上、入り口と出口が別々にあるおかげで、出て行くお客様に我々がお待ちしているのを
見ないで済むので、前からいるお客様に気を遣わせないで良いようになっております。
早い時間のお客様は、舞妓さん達と一緒で、夜の祇園の街に消えていきました。

さすがに、祇園の一流店だけのことはあります。

さて、前のお客様たちが出て行かれ、ちょっと待つと席の準備も出来たようで、
お店の中に召しいれられます。

お席はカウンターで、丁度、ご主人の前です。
緊張しますね。

今宵もお任せのコース、それにちょっとだけアラカルトを頂きました。

なにぶん、東京もんにとっては大変敷居の高い、祇園です。
なにせ上京とは、『京に上がる』、です。本来は東京じゃないんですね。

なので、わたくしも借りてきた猫よろしく、常連さんのお邪魔になってはいけないので、
写真などはほとんど撮りません。

さすがに、ご主人の前の席を用意していただいておりますので、真剣なまなざしで
料理を作るご主人の前でパシャパシャと写真を撮るのは憚られます。

ただ、唯一、お正月の時期、本日15日までしか出さないお神酒を頂けるとのことで
若竹で作った、杯ととっくりはせっかくなので写真にとらせていただきました。

以下、食べたものです。

・先付け
黒豆、金粉盛り
自家製唐墨
子持ち昆布
黒豆、素晴らしいですね。色といい、つやといい、ここまで作るのに、大変なお手間でしょう。
自家製唐墨も、肉厚に切っていただいて、大根と一緒に食べるとお酒が進みます。
子持ち昆布は、秋田のたかむらさんで男鹿半島の凄いのを
食べさせて頂いたので、あちらが一枚上手。

・お刺身、海苔
いつもの海苔がついています。
これと、烏賊を細切りにしたものを一緒に食べます。
山葵も実に良い味です。
鯛は、身がかなり締まってしっかりしていました。
雲丹も甘くて大変美味。

・高級食材、琵琶湖の子持ち本もろこ(諸子)炭火焼き
これは本日の最高の一品。
わざわざ、これを目指してこられる方がいるのが、納得できます。
備長炭で、時間をかけてトロトロとじっくり焼きます。
薄い青緑がかった色が
ほんのり焼き目がつき、
黄色がかり、
最後は全体的に飴色に仕上がる
焼き加減が絶妙で最高。
最初、噛むと、香ばしい皮の香りとカリッとする歯ごたえ。
中は、しっとりとして、本もろこ(諸子)の卵のフカっとした味。
この手の銀色のお魚では、
北海道の天然シシャモ(柳葉魚)も素晴らしいですが、
こちらの本もろこ(諸子)はわざわざ東京から食べに行く価値ありです。

あと、一緒に食べた、長ネギも絶妙の美味さです。
長ネギって、地味な脇役に思われますが、鷹匠壽なんかでも
天然の青首鴨を焼いたあとの鴨脂で焼いて最高の味に仕上がりますが、
長ネギを美味く食べさせられる店で、外れる店はないでしょう。

・名称忘却 
野菜をジャガイモの様に固め
繊維は野菜のそれ
はらはらと崩れる
出汁も、薄味、まさに引き算なのだが、だからこそ引き立つ
やはり心から素晴らしいお味です。
前回は、蓬饅頭で見事な味でしたが、今回は何饅頭というのか
わかりませぬが、やはり見事なお味でした。

・ふぐの白子の焼き物
目の前の七輪で備長炭で焼いてくださいます
隣の席のご夫婦が先に食べて美味しそうだな~という目で
見ていましたところ、その後に出していただきました。
一口目、熱々です。
火傷しそうになるので、
舌の上でコロコロと転がしながら、
少しづつ冷めるを待ちます。
これがいいんです。
味は実に濃厚。で、外の皮はパリッと焼きあがって、
このギャップもまた見事。
秋田のたかむらさんでも美味しいのを頂きましたが、
これは、阪川さんが更に一枚上手。
違いは七輪焼きの為でしょうか。
京都って、すごいですね。

・琵琶湖の天然スッポンの土瓶蒸し
生姜の香りが素晴らしい。

これは、暮れに新橋の趙楊さんで頂いた、同じ琵琶湖の天然スッポンと
天然朝鮮人参のスープで超絶な味を味わったので、やや劣りました。
が、日本料理では美味であるのは間違いありません。

・若狭のくじの酒蒸し
前回の若狭ぐじの浜塩の兜を焼いていただいたのがあまりに絶品で、感動しました、
とご主人にお伝えすると、今回はせっかくだから酒蒸しを味わってみては如何でしょう、
と提案され、こちらにすることに。
 柚子とカボス
 昆布だし
 ぐじ出汁
 骨も入って良いだしがでています
こちらも見事で、骨の周り、ほほ肉、あごの部分のお肉など、さまざまな部位がそれぞれ
違った味や噛み応えを出して、鯛が大好きになる人の気持ちが良くわかります。
非常に上質なお味で、特に骨の周りは、お行儀がよくありませんが、しゃぶりつくのが
何よりです。ご主人も、それをわかっていらっしゃって、ちゃんと食べ終わると追加の
お手拭をもってきてくださいます。
酒蒸しも素晴らしいお味。

やはり、鯛は、当店で食べるものが一番です。

・追加でこのわたの七輪焼き
少し、移動の時間までまだ間があるので、このわたの七輪焼きを頂きます。
残ったお酒のおつまみに、このこのわたの七輪焼きが絶品なのです。
このこのわたは、ご承知の通り、海鼠(なまこ)の腸・はらわたです。
通常は、塩辛のようにして食べるのでしょうが、こちらでは
このこ、くちこ、ばちこと言われる海鼠(なまこ)の卵巣の干物のような
三角形に近い状態で、七輪で焼きやすいようになっていました。
この大きさにするためには、相当量の海鼠が必要です。
半生であったものを、やはりあの七輪と炭火で徐々に焼いていくことで、
しぼみながらプックラと膨らみ、良い焼き色が出てきます。
いきなりバクリと一口で飲み込むような料理ではなくなく、
少しづつ、味わいながら、一口食べては、日本酒を飲み、チェーサーのお水で口をすすぎ
また一口食べては、日本酒を飲む、ということを繰り返すと、
至極の美味さが何回も楽しめます。

この夜だけで、雲丹、唐墨、このわた、という日本の三大珍味を一晩で食べきって
しまいました。なんとも贅沢な夜ごはんです。

・〆のご飯と赤だし
〆のご飯も、山椒の実が入った、ごくごく小さなしらすの入ったご飯です。
毎度のことですが、お代わりをしてしまいました。
赤だしのお味噌汁には蜆がたくさん入っていて、こちらも美味しかったです。

・水物
デザートも完成度が高く、大満足。

タクシーに外で待って頂いておりましたが、やはりいつ来ても満足度が高いお店です。
ちなみに、コースでなくても、2軒目に軽く寄ることもできるようですので、
そういう利用方法もあるようです。

夜、21時が入店の最後の時間ですが、そこからゆっくり2時間くらい食べる、
というやり方や、2軒目あるいは3軒目で立ち寄って、1~2品だけ頼んでお酒を
楽しむ、ということも出来るようで、この自由闊達さは祇園の割烹ならでは、
と思いました。嗚呼素晴らしい!

【2012年5月初訪】

私は、京都は正式には、3回目の訪問。
ちゃんと食事をするのは今回で2回目。
一見さんには多分最も不釣合いであろう祇園の町の最高級割烹。
そこに当日予約で行くなんて、なんともしきたりに不案内と思われそうだが、
こんな機会はそうそうない。
お言葉に甘えて行く事に。

祇園に来るのも人生初。
予約までの数時間。薄暮の祇園の町を見物する。

20:30になると、ご主人より携帯に、『ご用意が出来ましたのでいつでもお越し下さい』、と丁寧な連絡を頂く。

薄暮の中で見た、祇園南町と夜の風景はまた違う。どこからか、三味線の音も。
ああ。祇園なんだな、と実感する。

一度昼間に下見で通った店前に行く。
戸を開けると、目の前にカウンターが。
厨房には、ご主人と、若いスタッフが4~5人、テキパキと動いている。
この時間なので、お客さんの多くは、出来上がっている。
ほとんどの方は、地元の常連さん。
京言葉が耳に心地よい。

あまり飲めないので、最初から熱燗で。かぶとのご主人が、美味い酒は燗だとより味わいが出る、と言っていたのを思い出して頼む。

○ 桜海老などを使ったお通し。風味が良い。

○ 刺身盛り合わせ。(よこわ:本マグロの幼魚、若狭ぐじ:赤アマダイ、雲丹) どれも絶品。熟成度合いも完璧。
   海苔を巻いて食べることも出来る。

○ 蓬饅頭の餡かけ。蓬饅頭に、海老が入っています。ほのかな出汁の風味。これも絶品。

○ 浜塩した若狭ぐじの頭の焼き物。絶品。感動の一品。このお頭の焼き物は、表面、頬肉、目の周り、エラ周り、と別の料理ではないか、と思わせるぐらいの味わい。これはまことに御馳走です。当店ならではでしょう。

○ のどぐろの煮物。これは、非常に濃い味付け。かつ、長葱はとろけるように煮込まれていて、甘い。のどぐろは、この力強い味付けが一番なのだろう。これだけで、ご飯がいけてしまう一品。

○ 筍の漬け焼き。絶妙な歯ごたえ、香り、味、姿。素晴らしい!塚原の朝取りの筍だそうです。

○ 浜塩した若狭ぐじの椀物。昆布出汁と、先ほど食べた若狭ぐじの頭の骨を炙って、椀にしたもの。今日、阪川さんで食べて良かったと思わせてくれる一品です。捨てるところが無い、鯛、それも浜塩の若さぐじ。完璧です。

○ 京都の山で取れた、山菜の天麩羅。まだ若い小さなものばかりなので、ほのかな苦味です。

○ 半生このこの炙り。このオレンジ色の炙ったものはなんだろう、と思っていると、ナマコの卵巣を半生に干したものだそうです。一口、二口で食べ終えてしまう、この半生このこの炙りは、実は相当量のナマコを使っているそうです。不思議な美味しさを味わい、熱燗に合います。

○ じゃこご飯と赤だし、お新香。かなり満腹だったが、じゃこご飯をお代わりしてしまいました。

○ デザート

総括。
どこかの誰かのレビューで、関東の懐石でかなり高得点でも、京都の懐石の中に来たら普通になる、と語られていましたが、確かに京都の和食は凄い!出汁良し、素材良し、腕良し、水良し、で流石に1000年の都だけのことはあります。日本料理の真髄を知りたければ、やはり京都でしょうね。

阪川さんは私は一発でファンになりました。

京都に来る機会はそうそうはありませんが、年に何回かは食べにこられるように努力したいと思います。

関東のレビュアーさんも可能であれば、阪川さんに遠征して頂き、この味わいを堪能してもらえれば幸甚です。

  • 2015年1月中旬。

2015/01/18 更新

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