5回
2022/09 訪問
「茶」の香り、「禅」の雰囲気、「華」やかな中国料理の香りを引き出し、いつも至福の時間を与えてくれました
喧騒を離れた南麻布の一角にひっそりと佇む一軒家…ここ【茶禅華】は、感度の高い食通が集う中国料理店です…料理長は西麻布の【麻布長江】や日本料理の名店【龍吟】で研鑽を積んだ川田智也氏…日本の食材の豊かさを中国の技法で表現する“和魂漢才”の精神に基づき、中国料理を更に進化させています…料理はもちろん、コースにお茶を合わせて楽しむ『ティーペアリング』も魅力で、これを目当てに来店する客も多いのだそう…和と漢の絶妙なバランス感覚で作られる、シンプルで滋味深い料理や香辛料を効かせた力強い料理と、中国茶の競演はここならではの楽しみ方です…和の心を添えた繊細な中国料理…ひたむきに素材と対話した一皿が、ジャンルという概念を超える…
【飲み物】
ティーペアリング
❶炭酸東方美人(台湾)
❷京都府甘露茶(日本)
❸大禹嶺烏龍茶(台湾)
❹蜜香高山烏龍(台湾)
❺清香鉄観音茶(福建省)
❻熟成普洱花茶(雲南省)
❼梨山高山烏龍(台湾)
❽熏香正山小種(福建省)
❾武夷岩茶奇蘭(福建省)
➓ 武夷水仙红茶(福建省)
⓫薔薇ホットティー(茶禅華自家製)
【長月コース】
■ 青山綠水
京都玉露のだし、茶油、素麺
清らかなスープに極細の素麺、玉露のオイルが数滴…まるで一服のお茶をいただくような清涼感で胃がすっと開く、優しくて温かい味が体に染み渡る美味しい清湯スープ
■ 酒酔大蝦
ボタンエビの紹興酒漬け
30年ものの紹興酒を合わせていただきます
最強のエビと究極の紹興酒漬け、海老の旨味と濃厚さが倍増するでござるよ…旨味がいい
■ 啤酒香魚
長野県天竜川の鮎を活きたまま黒ビールに入れることで、鮎を酔わせてから薄衣をつけて揚げたもの…カラッと揚がった鰌からふわっとした芳醇、そして噛みしめればじわりと静かに力強さへ…鮎のポテンシャルが引き出され、奥行き、深みが驚くべきものになっていく
■ 香港焼味
鶏肉チャーシュー(南部鶏)
丁寧に焼かれた叉焼、頂く寸前まで炭火で温めて
皮目はパリッとしていて、噛むとジューシー
鳥手羽先(南部鶏)
手羽先の甘辛揚げ、皮パリッと中ジューシー、最高です
ゴーヤの酢橘漬け、大豆の煮もの
■ 雲丹米粉
新作登場です…雲丹とネギのビーフンです、イタリアンを意識した仕立てで
■ 雉雲吞湯
雉のスープ
雉のワンタン
茶禅華スペシャリテのスープで、雉のワンタン何杯でもおかわりをしたくなる
■ 清淡干鮑
岩手県吉浜産35頭吉品干鮑
料理が出る前に予め干したままの状態の干し鮑をテーブルの上に置いて見せて下さった…
充分に乾燥し、深いべっこう色や飴色で、色艶が良く…
特有の香り、独特の深みのある味、もちっとしたすべらかな食感…川田チェフ特製の清淡ソース一緒に、この組み合わせが、旨味が滲み出る、最高級品
■ 姜葱烤魚
唐津のクエの炭火焼き
脂がのった金目鯛をナンプラーベースの香港風たれと高温のピーナッツオイルでいただく一品…すだちが口のなかの脂をさっぱりとさせてくれます…理想的な仕上がり
■ 麻辣亀鳳
この料理唐辛子が主役です…笑
カラッと揚げた手羽先をたっぷりの唐辛子、山椒、ネギ、葉ニンニク、パクチーと一緒に炒めています、手羽先の中にはスッポンが詰められています
真紅に染まった鉢の中から、香りと共に手羽を引き出す…辛味と痺れの目眩く輪舞…その中心で微動だにしない鶏の旨味…完璧なバランス
■ お口直し
ほおずきのコンポート
飾りと香りの八角
■ 紅燒三宝
宮城県気仙沼アオザメのフカヒレ
北海道毛蟹
千葉県鮑
鮑の肝雑炊
紅焼とは醤油風味の煮込みのことで“三宝”とはアオザメのフカヒレと毛蟹そして鮑のことを指すんだとか…名前の通り豪華な食材を理想的な組み合わせ
■ 今日時菜
鹿児島キングオクラのせいろ蒸し
生姜のタレ
簡単な味が、実に魅力的…
■ 茶禅排骨
ラムチョップ
クミン
香味野菜と合わせて
ネギ
リピーターへ絶大な人気を誇るラムチョップ、見た目にも食欲をそそるラムチョップの炭火焼き…ラム肉と相性抜群なクミンを合わせて、パンチの利いた味わいに…炭火焼の火入れは中華と和食の技の絶妙なバランスを実感…旨味たっぷり
■ 清淡光麺
鶏出汁
香港細麺
毛蟹 XO醬
麺とスープだけで勝負する麺料理だということです…途中で毛蟹のXO醬を加えます
■ 荔枝紅茶
ライチのソルベ
ライチの紅茶ゼリー
ライチのプリン
タピオカ
■ 杏仁豆腐
最後に王道杏仁豆腐
冷製と温製杏仁豆腐の食べ比べ
温かいの方が好きです、葛粉で固めたもちもちの食感、めちゃくちゃ美味しかった…
■ 芝麻湯圓
白胡麻団子
2022/09/07 更新
2022/04 訪問
不思議な空間、3.5時間の至福の時間を与えてくれました...昇華の至福と感動の中国料理を味わうことができました...
南麻布の閑静な住宅街にひっそりと店を構える中国料理店「茶禅華」…日本料理にも精通した川田氏が「和魂漢才」をコンセプトに創る一皿は、丁寧な仕込みから緻密な味付けまで、素材を最大限に生かす調理法を徹底する…和の心で昇華させた逸品は革新的でありながら滋味深く、中国料理の新たな一面を垣間見せてくれる…中国茶・台湾茶・日本茶など、風味豊かなお茶と料理のティーペアリングもまた、人々を魅了してやまない…
今回は岩手県吉浜の干し鮑を使った特別コース…う有無を言わせないほどの完璧なものであった
【飲み物】
ティーペアリング
❶ 京都甘露(日本)
❷ 文山包種(台湾)
❸ 岩茶奇蘭(福建省)
❹ 清香鉄観音(福建省)
❺ 古树銀針(雲南省)
❻ 梨山高山(台湾)
❼ 正山小種(福建省)
❽ 岩茶奇丹(福建省)
❾ 30年熟成凍頂烏龍茶(台湾)
➓薔薇レモングラスのスパイスティー(茶禅華自家製)
⓫抗白菊花(台湾)
【値段】66000円(税込)
【吉品干鮑を楽しむコース】
■ 蛤蜊米粉
千葉県九十九里ハマグリ、京都玉露のだし、茶油、素麺
いつも通り凛とした、澄んだスープに茶油を使った当たり障りのないベジタリアンヌードルから始まり
極細の三輪素麺をお京都玉露ベースの清湯スープ
今回蛤蜊が主役です
■ 紹興扇貝
帆立貝の良いところだけ引き出した紹興酒漬け
3時間紹興酒に漬け込んだ帆立の紹興酒漬けは、紹興酒の上品な香りが素材の甘みを引き立て、とろぷり食感
■ 文蛤春捲
パリパリ過ぎるので手で食べてとアナウンス…初めは蛤の旨味と生姜の香り、後から蕗の薹の風味と苦味が追いかける…パリッパリの春巻き中に文蛤の旨みが凝縮されています、春の訪れを感じさせる一品
■ 蜜汁叉燒
蜜汁河豚
蕪の酢橘漬け、大豆の煮もの
叉焼は炭火の入った七輪とともに供されるプレゼンテーション…表面は飴色で何度も蜜を塗っては落ち着かせてあるのが素人目にも分かった…しっとりとした上品な味わいのチャーシューはも、脂と蜜の甘さが相まって美味…河豚の甘辛揚げ、皮パリッと中ジューシー、最高です…
■ 山葵海蜇
青柚子
静岡クラゲ
河豚の皮
玉葱
大きくて肉厚なクラゲを、紫蘇と山葵の爽やかに、コリコリというかバリバリ、山葵の香りがすっきりと箸休め
■ 雉雲吞湯
雉のスープ
雉のワンタン
茶禅華スペシャリテ定番のキジのワンタンスープ
雉のスープに雉のワンタンと朝鮮人参、百合根
淡くクリアなスープに漢方特有の風味
■ 清淡干鮑
岩手県吉浜産35頭吉品干鮑
料理が出る前に予め干したままの状態の干し鮑をテーブルの上に置いて見せて下さった…
充分に乾燥し、深いべっこう色や飴色で、色艶が良く…
特有の香り、独特の深みのある味、もちっとしたすべらかな食感…川田チェフ特製の清淡ソース一緒に、この組み合わせが、旨味が滲み出る、最高級品
■ 清蒸河豚
河豚
ネギ
河豚の蒸し物を堪能、プリプリで甘い旨味…お出汁一绪にがめちゃくちゃ合うです…
淡い味わいが多い茶禅華のコースの中でも分かりやすい味わいで、甘味が際立つ
■ 麻辣河豚
揚げ河豚
唐辛子
山椒
蒜苗
フロアに漂う麻辣の香りがここにきて食欲を誘う…大量の唐辛子の中から掘り出された河豚、刺激的な辛さがクセになる辣子河豚、この料理唐辛子が主役です…笑…
■ 口直双莓
イチゴ酢漬け
台湾干し梅の八角煮
■ 紅焼魚翅
気仙沼フカヒレ姿煮
フカヒレ雑炊
高級中華の代名詞フカヒレ姿煮、今日は気仙沼の青鮫フカヒレです…最上級のスープでじっくり煮込んだフカヒレの姿煮です…型崩れのない美しい見た目と、きめ細やかな繊維のぷりぷり食感が自慢…黒酢を少しかけても美味しいですよ…
旨味スープが雑炊のもとになって登場、理想的な組み合わせ…10杯も食べられます…最高の味わいであった
■ 腐乳豆苗
こんなに太くて風味豊かな豆苗は初めて、にんにくが効いたパンチのある味わい
この簡単な味が、実に魅力的
■ 茶禪鴿子
油を掛けて火入れした中華風鴿子
シグネチャーの一つ、最初に足が出てきたが、皮はパリパリ咬むとジューシーでとても旨味の強いものであった…そして胸肉、最後に頭が出てきた
今まで先入観にあった臭みなども全くなく美味しく頂けた…最高の一品
■ 清淡光麺
鶏出汁
香港細麺
毛蟹 XO醬
麺とスープだけで勝負する麺料理だということです…
鶏スープは淡くクリア、麺は香港細麺で
■ 奇異血柚
生姜のアイスと血柚
キウイジュース
中華のデザートかと言われれば違うけど美味しい
■ 杏仁豆腐
冷たい杏仁豆腐と温かい杏仁豆腐の食べ比べ
温かいの方が好きです、葛粉で固めたもちもちの食感、めちゃくちゃ美味しかった
■ 芝麻湯圓
白胡麻団子
酢橘
生姜
ほんのり甘味のついたお茶の中に沈めてある
コースの締めに相応しい一品
2022/04/12 更新
2021/12 訪問
再訪中華料理のミシュラン三つ星店…昇華の至福と感動の上海蟹コースいただきました…
今年も三つ星おめでとうございます…今回は上海蟹コースにお茶ペアリング、上海蟹尽くしでした…上海蟹コースは悶絶級の旨さ…シンプルかつ高い技法と…ひとつひとつ驚かせて喜ばせてくれる…本当にすごく美味しくて感動でした…驚きと発見がある完璧なイノベーティブシノワを堪能…中国茶・台湾茶・日本茶など風味豊かなお茶のティーペアリングもあるので、お酒が飲めない人にも是非…
川田智也シェフは、もともとの中華の技法に和食の技を取り入れる「和魂漢才」をモットーに、客にはとにかくタイミング良くベストな状態で提供するということをストイックに実践しているようである…上質すぎる空間でシェフ川田智也氏が和魂漢才の精神で手がけた美しすぎる料理…超满足…
ミニマムなのにプレミアム感があって、このレストランは「茶禅華」という言葉ですぐにわかります…私はいつもデザインにはこだわるのですが、東京の居住区にあるこの珍しいデザインの禅の雰囲気には拍手を送りたいです…このレストランのデザインコンセプトは、中国の文化的要素と日本の職人技を組み合わせて、静かな禅の雰囲気を伝えることです…熟成したワインのポットのように、控えめで気取らない贅沢な空間がデザインされています...ダイニングエリアに導く柔らかな光、上質なデザイン素材、温かみのあるウォールナット材、硬い漆喰の壁など、すべてがミニマリズムを表現しています...ダイニングエリアの光と竹林の影の組み合わせが、考え抜かれたディテールと相まって、より洗練された空間を作り出しています...ティーキャビネットとウォールキャビネットは、空間の背景として機能し、全体のコンセプトの流れを維持しながら空間を作り出し、最終的には料理に焦点を当てています...
ご馳走さまでした、ありがとうございます…
また来年もよろしくお願いします…
【飲み物】
【ティーペアリング】
❶清香鉄観音(福建省)
❷古樹普洱(雲南省)
❸京都甘露(日本京都)
❹熏香小種(福建省)
❺翠峰高山烏龍(台湾)
❻岩茶奇丹(福建省)
❼阿波番茶(日本德島)
❽凍頂烏龍茶30年熟成(台湾)
❾文山包種(台湾)
➓東方美人(台湾)
【値段】60700円(税込)
【師走】
■ 乾杯一献
東方美人茶スパークリング(台湾)
水出しにしたお茶に炭酸を加え、シャンパングラスで
■ 香虎竹茶
高知県須崎市の虎竹茶に鶏の出汁を使った
奈良県極細三輪素麺
優しくて温かい味が体に染み渡る美味しい清鶏湯スープ
■ 黄金皮蛋
中国四川省黄金ピータン
卵黄をくり抜いて下に敷き
間には豆乳を挟み
上は紅茶のジュレと卵白を砕き合わせたもの
■ 蟹黄春捲
パリパリの揚げられた皮の中に
上海蟹とフカヒレ
パリッと噛んだ瞬間に上海蟹の上品な香りがふわっと
■ 酔大閘蟹
紹興酒に漬けた酔っ払い蟹
❶上海蟹メス 蟹味噌は濃厚であり、黒い内子は舌触り良く、チューチュー喰らい付いて食べる
❷上海蟹オス アッサリ気味だがコクや甘みも十分強い
❸上海蟹蟹爪肉 オスとメスの爪の先がスプーン盛られて出てきた、右のオスの方から食べる
❹生姜普洱(雲南省)
■ 紫蘇海蜇
紫蘇
クラゲ
クラゲに紫蘇を和えもの、食感を楽しむためには左側から食べる方が良いのだそう…コリコリザクザクっと食感
■ 雉雲呑湯
雉のワンタン
朝鮮人参
茶禅華のスペシャリティであり、きじの里の雉を血抜きせずに時間をかけて水出しして、灰汁をとり、上澄みだけを抽出した大変クリアなスープである…雉のワンタン、
■ 四川鶏翅
鶏の手羽先
上海蟹肉
フカヒレ
大量の唐辛子の中に手羽先が入っている…素晴らしい香り…プリッとジューシーな肉の中には蟹肉とフカヒレも入っている…唐辛子、山椒の香りが最高です
■ 蘋果甘梅
口直しに林檎と梅
■ 鴛鴦蒸蟹
上にオスとメス二匹分の内子と味噌を混ぜ
真ん中に上海蟹の身
下にはオスの白子を添えてありました
生姜を効かせた黒酢醤油
格別に旨さ、格別に美味しい…サイドの黒酢で引き立てられた濃厚なうま味…
■ 炸羅蔔糕
大根餅
半分はそのまま
半分食べたところで大根おろしを加えて味変
今まで食べて来た大根餅とは最高の味…めちゃくちゃ甘い
■ 蟹皇魚翅
❶気仙沼気仙沼青鮫フカヒレ、上海蟹肉あんかけ、鶏の白湯スープ
きめ細やかな繊維のぷりぷり食感が自慢…濃厚な旨味が凝縮した…黒酢を少しかけても美味しいですよ…
❷フカヒレと蟹のソースにご飯、イタリアアルバ産白トリュフかけて
悶絶級リゾットです…トリュフの強い香りが鼻に抜ける中、味わいは言うまでもなく、もう食べたいな
■ 脆皮鵪鶉
鵪鶉一匹
頂点唐辛子
鷹の爪
クミン
腿肉は五香粉を塗り、麦芽糖をかけて繰り返し揚げる、北京ダックのような中華風…マーガオの香りが効いた胸肉は、藁でスモークし炭火焼にする和の手法で仕上げます
■ 香港湯麺
香港細麵
XO醬を絡めた上海蟹を添えて
中国でいう湯麺(タンメン)は、麺とスープのみのラーメンを指します…濁りなき清澄な淡麗スープ…完飲
■ 麻婆豆腐
鶏肉の麻婆豆腐
新瀉県米
ザーサイ
漢方のスパイスたっぷりの麻婆豆腐、2種の豆板醬と豆鼓醬を使用、漢方の素材も入る…美味しい米一緒にを3杯食べました…笑
■ 草莓珍珠
ココナッツのアイス
グレープフルーツ
タピオカといちごのソース
そのままでも美味しいし、ソースをかけてももちろん豊かに美味しい
■ 杏仁豆腐
冷たい ゼラチン系
温かい 葛粉で固めたもちもちの食感、大好き
■ 胡麻団子
奄美喜界島の胡麻
とろとろの熱い胡麻餡が入って、超濃厚の食感
2021/12/20 更新
2021/09 訪問
過剰な演出はなし食べたときの感動こそが最高の料理…中華料理のミシュラン三つ星店…願念の茶禅華さん…
ロゴマークの「茶禅華」は、ミニマルでありながら上品なデザインで、訪問者がお店を見つけやすくなっている…私はいつもデザインにはこだわるのですが、東京の居住区にあるこの珍しいデザインの禅の雰囲気には拍手を送りたいです…このレストランのデザインコンセプトは、中国の文化的要素と日本の職人技を組み合わせて、静かな禅の雰囲気を伝えることです…熟成したワインのポットのように、控えめで気取らない贅沢な空間がデザインされています...ダイニングエリアに導く柔らかな光、上質なデザイン素材、温かみのあるウォールナット材、硬い漆喰の壁など、すべてがミニマリズムを表現しています...ダイニングエリアの光と竹林の影の組み合わせが、考え抜かれたディテールと相まって、より洗練された空間を作り出しています...ティーキャビネットとウォールキャビネットは、空間の背景として機能し、全体のコンセプトの流れを維持しながら空間を作り出し、最終的には料理に焦点を当てています... 茶器も素晴らしいものが並びます、茶器の絵付けが繊細で、美しい、年代物もあり…中国景德鎮瓷器や日本有田焼や九谷焼、めちゃくちゃ綺麗…これがミシュラン三つ星店のハードウエアの基準ですよね!
今夜の長月コースは、澄んだスープに茶油を使った当たり障りのないベジタリアンヌードルから始まり...3時間ワインに漬け込んだ海老の紹興酒漬けは、ワインの上品な香りが素材の甘みを引き立て...パリパリのサンマの春巻きは、口の中で弾けるキャンディーを食べているようで...炭火の窯で熱と香りを逃がした手羽先あんかけは、香港の焼肉屋さんの味とは全く違いました…キジのワンタンスープはキジの出汁で作られていてとても美味しいです…ほこずきの八角煮は口直しの料理としてとてもクリエイティブです…気仙沼フカヒレ姿煮は濃厚ですが油っぽくなく、黒酢を加えているのが素晴らしいです…その後はフカヒレ雑飯を10杯も食べられます...笑...今晩の蒸したカブは、台湾桃園の腐乳のソースで、カブの全ての味を復元するための最も独創的な調理法で、とても感動的な味...人気のクミンラムチョップは全く臭くなく、全体的に抑えた甘みや油分、控えめな調味料の使い方は極懐石料理的…素晴らしい味です...食事の最後にある3種のデザート、私には2種類の杏仁豆腐が価値ある勝者でした...ここでしか食べられない熱々の杏仁豆腐、最高です...
唯一無二のペアリング、その日の気温や湿度に合わせて茶葉を選び、細やかな温度調節をしながら毎朝淹れている…コース料理に、台湾茶から国産まで…この日のお茶は、台湾の文山包種、中国福建省の正山小種·寒天烏龍茶·岩茶奇蘭、京都の甘露など全12種のお茶を合せます…
今夜の川田シェフは、日本獨一無二の食材、風土嗜好に合わせと中国の調理法を使い、様々な補完的なお茶を使って、「茶」の香り、「禅」の雰囲気、「華」やかな中国料理の香りを引き出し、3.5時間の至福の時間を与えてくれました...昇華の至福と感動の中国料理を味わうことができました...
ご馳走さまでした、ありがとうございます…次回の上海蟹を超楽しみ…
【飲み物】
ティーペアリング
❶乾杯東方美人茶スパークリング(台湾)
水出しにしたお茶に炭酸を加え、シャンパングラスで
❷京都甘露(日本)
❸文山包種(台湾)
❹寒天烏龍茶(福建省)
❺清香鉄観音(福建省)
❻正山小種(福建省)
❼岩茶奇蘭(福建省)
❽阿波番茶(德島)
❾薔薇レモングラスのスパイスティー(茶禅華自家製)
➓30年熟成凍頂烏龍茶(台湾)
⓫古树銀針(雲南省)
【値段】55000円(税込)
【長月おまかせコース】
■青山綠水
京都玉露のだし、茶油、素麺
極細の三輪素麺三輪をお京都玉露ベースの清湯スープで…優しくて温かい味が体に染み渡る美味しい清湯スープ…
■酒酔大蝦
ボタンエビの紹興酒漬け
最強のエビと究極の紹興酒漬け、海老の旨味と濃厚さが倍増するでござるよ…旨味がいい…
■秋香春捲
サンマ
大葉
パリッパリの春巻き中に秋刀魚の旨みが凝縮されています…
■香港焼味
鶏肉チャーシュー(南部鶏)
鳥手羽先(南部鶏)
蕪の酢橘漬け、大豆の煮もの
手羽先の甘辛揚げ、皮パリッと中ジューシー、最高です…
■酸橙海蜇
青柚子
クラゲ
玉葱
■雉雲吞湯
雉のスープ
雉のワンタン
茶禅華スペシャリテのスープで、雉のワンタン…
■清蒸北貝
ホッキ貝
XO醬
パクチー
春雨
ホッキ貝を堪能、プリプリで甘い旨味…XO醬一绪にがめちゃくちゃ合うです…
■辣子鶏块
揚げ鶏肉
唐辛子
山椒
蒜苗
唐辛子に埋まってる鶏肉を食べる、刺激的な辛さがクセになる辣子鶏、この料理唐辛子が主役です…笑…
■お口直し
ほおずきの八角煮
■紅焼魚翅
気仙沼フカヒレ姿煮
フカヒレ雑炊
高級中華の代名詞フカヒレ姿煮、今日は気仙沼の青鮫フカヒレです…最上級のスープでじっくり煮込んだフカヒレの姿煮です…型崩れのない美しい見た目と、きめ細やかな繊維のぷりぷり食感が自慢…黒酢を少しかけても美味しいですよ…
旨味スープが雑炊のもとになって登場、理想的な組み合わせ…
■清蒸蕪菁
千葉県中台菜園蕪のせいろ蒸し
台湾桃园豆乳ソース
根も葉も食べて、油を使わない蒸し蕪、優しく甘いな…この簡単な味が、実に魅力的…
■茶禅羊肉
ラムチョップ
クミン
香味野菜と合わせて
ネギ
リピーターへ絶大な人気を誇るラムチョップ、見た目にも食欲をそそるラムチョップの炭火焼き…ラム肉と相性抜群なクミンを合わせて、パンチの利いた味わいに…旨味たっぷり…
■麻婆豆腐
新潟県白ご飯
漢方のスパイスたっぷりの麻婆豆腐、2種の豆板醬と豆鼓醬を使用、漢方の素材も入る…
■清淡光麺
鶏出汁
香港細麺
毛蟹 XO醬
麺とスープだけで勝負する麺料理だということです…
■季節白桃
白桃
グレープフルーツ
ココナッツアイスクリーム
タピオカ
桃ソース
■杏仁豆腐
冷たいと温かい杏仁豆腐の食べ比べ
温かいの方が好きです、葛粉で固めたもちもちの食感、めちゃくちゃ美味しかった…
■芝麻湯圓
白胡麻団子
酢橘
生姜
2021/09/08 更新
今年も三つ星おめでとうございます…今回は上海蟹コースにお茶ペアリング、上海蟹尽くしでした、上海蟹コースは悶絶級の旨さ、シンプルかつ高い技法と、ひとつひとつ驚かせて喜ばせてくれる、本当にすごく美味しくて感動でした、驚きと発見がある完璧なイノベーティブシノワを堪能、中国茶・台湾茶・日本茶など風味豊かなお茶のティーペアリングもあるので、お酒が飲めない人にも是非
川田智也シェフは、もともとの中華の技法に和食の技を取り入れる「和魂漢才」をモットーに、客にはとにかくタイミング良くベストな状態で提供するということをストイックに実践しているようである…上質すぎる空間でシェフ川田智也氏が和魂漢才の精神で手がけた美しすぎる料理、超满足
ミニマムなのにプレミアム感があって、このレストランは「茶禅華」という言葉ですぐにわかります…私はいつもデザインにはこだわるのですが、東京の居住区にあるこの珍しいデザインの禅の雰囲気には拍手を送りたいです…このレストランのデザインコンセプトは、中国の文化的要素と日本の職人技を組み合わせて、静かな禅の雰囲気を伝えることです…熟成したワインのポットのように、控えめで気取らない贅沢な空間がデザインされています.…ダイニングエリアに導く柔らかな光、上質なデザイン素材、温かみのあるウォールナット材、硬い漆喰の壁など、すべてがミニマリズムを表現しています…ダイニングエリアの光と竹林の影の組み合わせが、考え抜かれたディテールと相まって、より洗練された空間を作り出しています…ティーキャビネットとウォールキャビネットは、空間の背景として機能し、全体のコンセプトの流れを維持しながら空間を作り出し、最終的には料理に焦点を当てています
【飲み物】
【ティーペアリング】
❶ 東方美人スパークリング
❷ 清香鉄観音(福建省)
❸ 宮廷金毫普洱(雲南省)
❹ 生姜宮廷金毫普洱(雲南省)
❺ 清香鉄観音(福建省)
❻ 翠峰高山烏龍(台湾)
❼ 薰香正山小種(福建省)
❽ 岩茶奇蘭(福建省)
❾ 阿波番茶(日本德島)
➓ 大紅袍(福建省)
❶❶ 白菊茶(安徽省)
【値段】70000円(税込)
【睦月】
■ 黑龍米粉
福井銘酒『黒龍』の酒粕にビーフンを合わせています、優しくて温かい味が体に染み渡る美味しさ
■ 黄金皮蛋
中国四川省黄金ピータン、卵黄をくり抜いて下に敷き
間には豆乳を挟み、上は紅茶のジュレと卵白を砕き合わせたもの、舌に絡むねっとり感と豆乳のクリーミーな味わいが最高だ
■ 脆皮響鈴
新作の上海蟹料理、右左の揚げ雲呑にはそれぞれ雌と雄の上海蟹肉と蟹味噌を乗せて、パリッとした食感と噛んだ瞬間に上海蟹の上品な香りがふわっと、想像を超える美味しさ、たまらない
■ 酔大閘蟹
紹興酒に漬けた酔っ払い蟹
❶上海蟹雌 蟹味噌は濃厚であり、黒い内子は舌触り良く、チューチュー喰らい付いて食べる
❷上海蟹雄 アッサリ気味だがコクや甘みも十分強い
❸上海蟹蟹爪肉 雄と雌の爪の先がスプーン盛られて出てきた、右の雄の方から食べる
■ 香檸海蜇
愛媛県産姫レモンをくり抜いた中に入れられているのは、クラゲと葱油和えの冷菜、コリコリザクザクっと食感と檸檬の強い酸味が心地よい
■ 雉雲呑湯
爽やかな甘味のある蕪を浮かべて
茶禅華のスペシャリティであり、きじの里の雉を血抜きせずに時間をかけて水出しして、灰汁をとり、上澄みだけを抽出した大変クリアなスープである、爽やかな甘味のある蕪を浮かべて、シンプルな味わい
■ 鴛鴦蒸蟹
上に雄と雌二匹分の内子と味噌を混ぜ、真ん中に上海蟹の身、下には雄の白子を添えてありました、生姜を効かせた黒酢醤油、格別に旨さ、黒酢で引き立てられた濃厚なうま味、至福のひと時、最高な幸せ
■ 香辣鶏翅
大量の唐辛子の中に手羽先が入っている、手羽先の中には上海蟹の餡とフカヒレが詰められています、唐辛子と山椒の香りが食欲をそそる、プリッとジューシーな肉の中には蟹肉とフカヒレの旨味がとても美味しい
■ 八角草莓
口直しは八角の香りと甘味がある苺のコンポート
■ 炸羅蔔糕
半分そのまま、半分食べたところで柚子おろしを加えて味変、めちゃくちゃ甘い、今まで食べて来た大根餅とは最高の味
■ 蟹皇魚翅
❶気仙沼気仙沼青鮫フカヒレ、上海蟹肉餡掛け、鶏の白湯スープ
きめ細やかな繊維のぷりぷり食感が自慢、濃厚な旨味が凝縮した、黒酢を少しかけても美味しい
❷ イタリアアルバ産黒トリュフと共に供されるのが先程の餡で作った悶絶級リゾットです、トリュフの強い香りが鼻に抜ける中、味わいは言うまでもなく、もう食べたいな
■ 花椒鴿子
腿肉は五香粉を塗り、麦芽糖をかけて繰り返し揚げる、北京ダックのような中華風、花椒の香りが効いた胸肉は、藁でスモークし炭火焼にする和の手法で仕上げます
■ 香港湯麺
中国でいう湯麺は、麺とスープのみのラーメンを指します、途中で上海蟹XO醬で味変で加えると旨味が増す、濁りなき清澄な淡麗スープ、完飲
■ 晚白珍珠
晚白柚とココナッツのアイス、下にはタピオカ、そのままでも美味しいし、ソースをかけてももちろん豊かに美味しい
■ 杏仁豆腐
暖かい杏仁豆腐と冷たい杏仁豆腐が食べ比べ、冷たいのほうはゼラチン系、温かいのほうは葛粉で固めたもちもちの食感、大好き
■ 小豆湯圓
中の餡は北海道小豆、柔らかく、とろけるような口どけの団子でした