2回
2022/12 訪問
紫式部のように蕎麦前と七種のお蕎麦を通じて物語を伝えてくれる素敵な いまふくさん
私の師匠であり、神さまであるS様より
「京都へ行ったら、必ずお行きなさい。」と
御指南頂いた、いまふくさんへ伺いました。
女将さんと御主人の温かい笑顔と
私の名前とメッセージを手書きして
くださったお品書きでお出迎え
いただきました♡
唎き蕎麦のコースをお願いしました☺︎
①熱盛 あなぐま汁
栃木興野 八溝在来等外
基本的に流通されない等外
ヴァイオリンが奏でるような複雑さと
旨みを織りなしている。
あなぐまの脂が重くなく、油膜きかのように軽い。
旨みだけがかろやかに伝うお汁。
美味い☺︎
②平打ち六兄弟
トマトソース・自家製のお塩と共に
トマトは更科に織り込まれていますが、
種のまわりのみずみずしい部分を
味わえるような平打ちに驚きます。
しかも六兄弟それぞれが舌に触れた時の
タッチ感、味わい、甘み、もっちり度が
異なるのです!
個性を放ちながらもまとまりよいのが
嵐みたいです。
トマトソース、お塩だけでお酒が進んじゃいます☺︎
後味の引き具合が素晴らしい。
③海鮮ちらし
京都美山
パフェみたいに美しい彩りに心躍ります。
わさびが淡雪のように儚さと美しさを
兼ねています。
酸が立ちすぎない凛としたお酢の塩梅、
数の子の使い方が実に妙。
お蕎麦の旨みをたたせる構成に
頬が弛みまくってしまう。
お魚の甘み、弾力も活きた一杯。
④焙煎
茨城県全砂郷 水府在来
1/3を引き込んだ四万十川のお塩と共に
塩ソムリエの方が提案してくれた
つゆと合わせると柔和性がでるように
なっていました♬
ここにきて、水切りの仕上げが変わり、
潤いがあるお蕎麦現る。
御主人の表現力の幅を感じ、
にやりにやり♡
そして…
名の如し、『焙煎』
香りが素晴らしく、目の奥から
目覚めさせられるほどの力。
私の目の前で焙煎して頂いたか!と
思うほどです。
※某コーヒー(●スカフェのCM曲 「目覚め」が脳内でかかりました)
香りの強烈さと異なり、味わいは深く
縦のラインを感じる味わいの高低を
感じとれる、わくわくするお蕎麦♡
⑤萌芽
山形鶴岡 越沢在来 新蕎麦
発芽そばですが、『萌芽』という表現に
心揺さぶられました。
よき響きですね。
香りが愛らしい甘さがしました。
見目麗しく、フレッシュさあり
姫さまのようなお蕎麦。
奥歯に若々しいあたりがつき、
心地よきお蕎麦☺︎
発芽そばを札幌の蕎麦切り春のすけさん、
東京のゆきさんで手操っていたことを
お伝えすると発芽そばと向き合っている
職人さんがいること、札幌でもいただけることを
喜ばれていました。
⑥熟成
長野伊那 入谷在来
面体にしてから熟成かけたお蕎麦
穀物感が深い
ここまでの深みと香りに高さを感じとれる
技術に私の心臓がビートをもの凄い
速さで刻みました。
そして、とてつもなく旨みがすごい♡
踊ってしまうほど旨みがすごい。
脳天直撃した旨みでした♡
⑦温蕎麦
京都美山 常陸秋そば
味わいの丸みを感じる輪郭と
ホールド感が凄い。
喉を通ったときの充実感あるお蕎麦。
フルコーラスを歌い終えた後のような
充実感です。
御主人の水切りが実に素晴らしく、
水切りの音と仕上がりのギャップに
都度、感動しました。
そして酒肴の盛り合わせは、『ひき算の美学』が
すべてに通じていました。
あなぐま、鹿、ひぐまの身のやわらかさと
一切の獣感が感じない。
御主人は素晴らしいハンターさんと
ご縁があってと仰せでさしたが、
命のバトンを渡すに値するからこそだと
私は感じました。
御主人は紫式部のようにお蕎麦を通じて
物語を伝えてくれる方でした。
実に素晴らしい時間でした。
命のバトン、しかと受けとらせていただきました。
ごちそうさまでした♡
また伺います♡
2024/01/12 更新
一昨年、初めて伺ってから素敵なご夫婦のおもてなし、
そして厳選されたお蕎麦とお料理、お酒に魅了されて
京都に来たら、必ず伺う大切なお店です。
京都4日目は京都を締めくくるにふさわしい
いまふくさん☺︎
今回は利き蕎麦コース ノーマルをお願いしました。
※前回はプレミアムだったので。
地酒で喉を清め、12品の酒肴盛り合わせを目で愛で、
舌でいまふくさんの世界を堪能します。
酒肴盛り合わせの全体像は、私の中ではディズニーシーのように
夢と希望が詰まっている素晴らしい世界です。
魚介が多く、ジビエも楽しめて「なんてことでしょう!」と
感嘆し、蕎麦前時間を謳歌します♡
しっかりと楽しんだ後はメインディッシュ♬
①京都美山 常陸秋
香&薫がよき
孤の字を描く味わいと香りに手が震えます。
皿ごと持ち帰りたいと即座に思ってしまいました。
微分なのに、しっとり長女肌のようなお蕎麦
②宮崎高千穂 椎葉在来
滴る美しさに息が荒くなってしまいました
ひと口いただくと、あずきの炊き立てのような
ほくほく感がたまらない
そこからの甘みと味わいの流れがよき☺︎
③栃木県那須烏山 ハ溝在来
紳士的な佇まいの香り
端正な中に色気あるお蕎麦
④茨城県赤土 水府在来
旨み甘みからの爽やかさにうっとり
手刈り天日干しだからか!
実に美味♡
生産者さん 高齢で引退されてしまったそうで
去年から菊谷さんが復活させる動きをしてるとのことです。
⑤山形県鶴岡 超沢在来
頬触りと豊かさがたまらない!!
二噛みすると、瑞々しさがスパーク
「うわぁ〜☺︎」と歓喜の声が漏れました。
⑥鳥取県伯耆 日光在来
玄粗挽き こそば
喉に触れるまでの味わいの弧の描き方が雅♡
濃厚な味わいと香り良き〜
⑦温蕎麦
蟹汁 鱈白子
蟹のはんなりした甘みに心奪われ、白子の味わいと
蕎麦の旨みに攻略された私。
今回は大切に育てられた背景や大切に保管されたからこその
味わいストーリーを感じとれた素敵な蕎麦時間でした。
御主人、女将さん、いつもありがとうございます。
また何度もお会いしたいご夫婦なので、後日秩父にある
三峯神社でお二人のことを祈願してきました☺︎
またお会いする日を楽しみにしています。