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ぽん多本家上野広小路、上野御徒町、御徒町/洋食、とんかつ
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昼の点数:4.4
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¥4,000~¥4,999 / 1人
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料理・味 4.4
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|サービス 4.5
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|雰囲気 4.4
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|CP 3.5
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.4
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| サービス4.5
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| 雰囲気4.4
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク- ]
20年ぶりのカツレツ
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2023/10/15 更新
かつて家族で上野の美術館によく行っていた時期、帰りに食べに行く店は幾つかあったけれど、ある瞬間に途絶えたのがこの〈ぽん多〉。
ある瞬間、というのは、ご主人の代替わりの時に重なっていて、〈カツレツ〉の油が重たくなった(父母談)とかで、ちょっと間合いを取って落ち着くのを待とうか、といって行くのを見合わせているうちに、父はあの世に旅立ってしまった。
行く機会を見失って幾星霜、気が付けば20年弱。最近、愛読している〈東京最高のレストラン〉でも信頼しているマッキー牧元氏が絶賛を寄せてもいるから、おそらく往時の味を取り戻しているだろう…と、そろり、様子見に。
日曜、雨の御徒町。さすがに20年、景色も変わるし、場所もイマイチ記憶に残っていないのでちょっと迷う。重厚な扉を押して開く。11:00過。気持ちのいいお迎えの言葉に従って、2階へそのまま通される。
注文は〈カツレツ〉と〈ご飯・赤だし・おしんこ〉のセット。
10分ほど待って、〈カツレツ〉が来る。
粗めで軽やかな衣。確かこんな感じだったなぁ。一緒にセットされたいわば定食セットで、「ごはんお替りの際はお声がけください」なんて、嬉しい一言が添えられる。何しろこの雰囲気、ご飯のお替りを言い出すにはちょっと勇気が要る。
さすがに20年近くも前のこと、往時の記憶は定かではないけれど、長い年月を生き抜いて来たこの店の地力を感じる。今時、このレベルの厚みを持っているトンカツを出す店はあるが、脂を過剰に強調するようなタイプではなく、それでもはっきり美味しく感じられるレベルの脂を備えて、肉は弾力を持ちつつ歯で噛み締めるうちに肉の旨味を感じるもの。
サイドを固める赤だし、おしんこも当然のように手抜きが無い。ふっくらやわらかな、品よくもられたご飯も美味しく炊かれているのが、カツレツを食べる手を推し進めていく。
わかってはいたけれど、やっぱり、この店は凄いな。
行き届いた店の管理から来る、古びて居ながら清潔で落ち着いた雰囲気、きめの細かくバランスの取れた接客、お値段は高めだけれど、それに見合った値打ちの、思わず良心的と言ってしまうような出来映え、手抜きのなさ。
理由があったとはいえ、20年ぶりというのはさすがに不義理というもの。もう少し足繁く来てもいいじゃないか、、、なんて食べ終えて落ち着き、まわりを見る余裕が出来てみれば、隣のお客さんたちが頼んでいた〈穴子フライ〉に目が行く。2尾まるっと揚げた圧巻の大きさに、なんじゃこれは、と圧倒されてしまう。こいつは近いうちにまた来て食べないと。あまり間を空けると〈カツレツ〉の誘惑に目が眩んでしまうから…と心に誓う。
「雨の中お越しいただきありがとうございました」。階下で支払いを済ませると、ご当主かわからないが、入って来た時と同様の気持ちいい送り出しの言葉。
こちらこそ20年も空けてすいませんでした。次はすぐに参りますね。