蓼喰人さんが投稿した菊谷 大塚別亭(東京/巣鴨新田)の口コミ詳細

蓼喰人の「蕎麦屋酒」ガイド

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蓼喰人 (男性・東京都) 認証済

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掲載保留菊谷 大塚別亭巣鴨新田、大塚駅前、大塚/そば、居酒屋

1

  • 夜の点数:4.9

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2017/02 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

菊谷さんの技術の粋を堪能。石神井時代を思い出させる雰囲気も好ましい

 巣鴨の菊谷さんが、本店からほど近い大塚に支店を出すという話は随分前から聴いていた。
 店が出来上がったのは昨年中だが、本格的な営業開始は今月からと言う事が自身のHPで述べられていた。
 早々に出掛けられたk846さんのレビューに後押しされて、何としても伺わねばと思っていた。

 場所は折戸通りという大塚から庚申塚に向かう古い通りに面しており、おり戸やぶという私が以前から時々寄っている佳店の1.2軒先。
 目立つ外観では無く間口も狭く、内部もカウンター6席のみ。
 かつて私が足繁く通った、石神井公園の店舗(現在の「野饗」)を彷彿させる。

 営業形態は完全予約制のコースのみで、予約が入った時だけ店主がこちらに出向いて店を開けるという、蕎楽亭の長谷川さんと同じようなスタイル。
 金曜日の夜、2.3日前に電話を入れて訪れる。
 2種類のコースの内、5,000円の方をお願いしておいた。

 夜の営業は6時半からで、7時少し前に到着。
 カウンターの中には、昔から見ると大分恰幅の良くなった菊谷さんと和服姿の美女が居る。
 ちなみにこの方は奥さんでは無くお手伝いの女性で、新店を設けるに当たりこちら専門のスタッフとして抜擢された。

 まずはビールで始めるが、「多摩の恵」という福生の石川酒造で出している地ビール。
 ピルスナータイプの癖のない飲み口が、なかなか美味い。

 コースの内容は次の通り。
 「先付」が2種。
 一つ目は「蕎麦味噌」:定番の味だが、甘目の味噌と炒った蕎麦のバランスが好ましい。
 二つ目は「芹とえのきのお浸し」:芹のほのかな苦みと歯触りが心地良く、出汁の含ませ加減も程よい。

 「天ぷら」:天種はまず海老が2尾。
 パプアニューギニア産の天然物とのことで、しっかり目の火通りだが旨味はきちんと感じられる。
 野菜は千葉の紅はるかというサツマイモと下仁田葱だが、どちらも自然の甘みが嬉しい。
 油は上質の玉締めの胡麻油を使っているとのこと。
 これらを2種の塩(対馬の藻塩・ヒマラヤ岩塩)で食べさせる。

 「三種盛り合わせ」:本店でもおなじみのチーズのかえし漬け・自家製糠漬け・鯖の燻製の3種で、いずれも安心できる味わい。
 
 この後の一品料理は、数種類の中から2品を選ぶスタイルで、今回は次のふたつをチョイス。
 「鳴瀬牡蠣のオイル漬け」:東松島産の大粒の牡蠣が3個。
 たっぷりとした食べ応えで旨味が濃く、柔らかく仕上げた技にも感心。

 もう一品は「鴨葱」:独特の放し飼い養殖を行っている「西崎ファーム」の合鴨を使用し、そのもも肉のスライスと千住葱を合えてある。
 改めて相性の良さを確認せてくれる逸品。

 追加で「自家製レバーペースト」を少し出してもらう。
 'ご主人のお兄さんお手製'とのこと。
 癖が無く滑らかな味わいを、蕎麦チップスに乗せて。
 
 「蕎麦がき」:金砂郷の常陸秋そばの粗挽きを使用し、練り上げたものを一度湯掻いてからお椀に盛られて登場。
 味・香り・舌触り、いずれも申し分のない仕事。

 料理に合わせる選りすぐった酒の品揃えも間違いない。
 「辨天娘」「四季桜」「睡龍」、ほかにも何種類か。
 これらをお勧めに従って、燗酒・常温・冷酒などで楽しむ。

 締めの蕎麦は、4種類出される。
 出てきた順に「長崎諫早の2年熟成」「益子 秩父在来」「金砂郷 常陸秋そば」「益子 挽きぐるみ」。
 いずれも見事にそろった綺麗な蕎麦で、茹で上げも精妙のため'唎きそば'のネーミング通り、それぞれの香りや味の違いが楽しめる。
 個々の盛りもたっぷりで、いささか腹が膨れるのが難と言えば難。
 もちろん切れの良い「つゆ」の出来も素晴らしく、自然体の蕎麦湯も好ましい。
 
 菊谷さんの技術の粋を堪能し、実にくつろいだ時間を過ごせた。
 本店では最近はゆっくりと会話する機会も無かったが、久々にカウンター越しに語り合えたことも嬉しかった。
 
 今回は調子に乗ってやや飲みすぎたため、支払いは一万円近くになったが、コースの内容からすれば極めてリーズナブル。
 まことに有り難い分店の誕生を慶びたい。

  • 看板

  • ビール「多摩の恵」

  • 「蕎麦味噌」

  • 「芹とえのきのお浸し」

  • 「海老の天ぷら」

  • 2種類の塩

  • 海老天を藻塩で

  • 紅はるか・下仁田ねぎ

  • 燗酒

  • 「辨天娘」

  • 「三種盛り合わせ」

  • 「チーズのかえし漬け」

  • 自家製「ぬか漬け」

  • 「鯖の燻製」

  • 「鳴瀬牡蠣のオイル漬け」

  • 旨味も食べ応えも十分

  • 「四季桜」

  • 「鴨葱」

  • 鴨とねぎの取り合わせは絶妙

  • 「睡龍」

  • 自家製「レバーペースト」

  • 懐かしい'猫の皿'で

  • 「蕎麦がき」

  • 山葵醤油でいただく

  • 和服美人のお酌で

  • つゆを注ぐ

  • 1枚目「長崎 諫早」

  • 2枚目「益子 秩父在来」

  • 3枚目「金砂郷」

  • 4枚目「益子 挽きぐるみ」

  • 自然体の蕎麦湯

  • 選べる「一品料理」

2017/02/12 更新

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