6回
2021/08 訪問
阿蘇産山に惚れ込んだ夫婦の野菜とジビエ
地産地消好きの私が阿蘇産山地方でもっとも惚れ込んでいる店、Asoうぶやまキュッフェ。
阿蘇産山の集落から離れた奥地にオープンした土日祝限定営業の究極の地産地消レストラン(地産どころか自分たちで全ての野菜を作っている)。東京の店を数店経て、熊本市内で10年ほど店をやり、いよいよ自分たちのやりたいスタイルを追求すべくこの産山に移り住んだ夫婦、牛舎をリノベーションして作ったレストランは雰囲気抜群。
今回は初めてのディナー訪問、思う存分飲んで食べて近くの宿であとは寝るだけという流れで。
自家製のイノシシの燻製にはパクチーの種やルッコラの花が添えられるんだけどこれらももちろん食べられて小粒ながらも存在感のあるアクセント。丁寧にそだてた小麦のガレットは前回もいただいたけどチーズで片面を焼き上げたスタイルはワインにも合う。そろそろパンが焼けるくらいの収穫量になってきているそうで次が楽しみ。
大豆とグリーンピースの食感が残る優しい味のスープの後は、柔らかなイノシシの煮込み。
イノシシに添えられたひょうたんがまた可愛い。
メインは夏らしく鹿、あばらの骨もつけた状態でいただいた。
ほどよい甘みのソースは熊本らしく赤酒を使っているそう、さすがのセンス。
臭みがなく食べやすい鹿、イノシシもそうだけどこの辺りのジビエの天才がしっかり下処理をしているからの美味しさ。
みんなでワインをたっぷり空けて大満足のディナー、晴れていれば星空も眺められて外の焼き場でデザートってのもできたかもしれないなあ。
8人でワイン5本空けて1人13000円弱という感じ。
コスパ的には昼の方が良いかもしれないけど飲める夜はやはりありがたい。
パスタも食べたいので次はドライバー見つけてランチかな。
2021/08/10 更新
2021/03 訪問
阿蘇産山に惚れ込んだ夫婦の野菜とジビエ
地産地消好きの私が阿蘇産山地方でもっとも惚れ込んでいる店、Asoうぶやまキュッフェ。
阿蘇産山の集落から離れた奥地にオープンした土日祝限定営業の究極の地産地消レストラン(地産どころか自分たちで全ての野菜を作っている)。東京の店を数店経て、熊本市内で10年ほど店をやり、いよいよ自分たちのやりたいスタイルを追求すべくこの産山に移り住んだ夫婦、牛舎をリノベーションして作ったレストランは雰囲気抜群。
4回目の訪問もランチに猪のシャルキュトリー盛り合わせを追加して。
阿蘇復興道路ができたことで市内からも断然行きやすくなったものの、これまで行った店の中でも五本の指にはいる僻地。
標高もそれなりに高く、冬は雪と凍結で行き着くことが困難になるため休業。3月の営業再開の日を狙っての訪問。
2月にワインのイベントをやったそうでその時に作った屋外のジビエ焼き釜ができていた。暖かくなったらここを囲んでワインを飲みながらじっくりジビエを焼きたいそう、素敵すぎる!
今回は新メニューにチャレンジされており、追加オーダーした猪シャルキュトリーに加え、3年越しで量を増やしながら育て上げた自家製そば粉のガレット、猪の出汁でとったスープなどもいただけ、猪フルコースのような他では食べられない内容となった。なお、ランチは基本的にパスタコースとジビエコースがあるため、半々で選んでみんなで分けるスタイルがオススメ。
猪のシャルキュトリーは、レバーにロースに肩、バラと一頭買いだからこそできる盛り合わせ。
レバーも癖のない仕上がりだし、猪の脂身の甘さがたまらない。これは冬の季節だけのスペシャリテだろう。
そば粉ガレットはチーズと合わせてサラダとともに。そば粉の香りがこのチーズとの相性も良く、とっても美味しい。
コールラピや菜の花など春の素材とともに、猪のボイルハムも隠れており、これまたガレットと一緒にいただくと美味しかった。
スープはこれまでのポタージュのようなスタイルから猪と野菜でとったクリアなコンソメに。
冬山で取れた猪からそれはもう素晴らしい旨味と野菜の甘みがスープに溶け込んでいた。
パスタも猪肉がごろりと乗った(これでも2人前を5人で割った)ボリュームたっぷりのパスタ。ほろほろになるまで柔らかく煮込まれた猪は、メインで登場する骨付きの豪快な猪とはまた別物のような仕上がり。
メインの猪は肉や脂の力強さと豪快さ、骨周りについた肉のうまさなどジビエらしさを堪能できる炭火焼に柑橘のソースを添えてさっぱりと仕上げている。山ねこ軒とはまた違うアプローチだけど、好きだなぁ。
デザートは平飼いたまごと濃厚ジャージー牛乳の自家製プリン。
やはりこれもここでしか食べられないお味。
シェフのこだわりのコーヒーを浅煎り、中煎り、深煎りで飲み比べしながらいただいた。
次回こそ近くに宿を取りディナーで訪問し、思い切りワインとともに楽しみたい。
遠いけどわざわざ行く価値のある素晴らしいお店だと思う。
2021/03/12 更新
2020/12 訪問
阿蘇産山に惚れ込んだ夫婦の野菜とジビエ
熊本空港から1時間半ほど、産山の集落から離れた奥地に2年前にオープンした土日祝限定営業の地産地消レストラン。
東京の店を数店経て、熊本市内で10年ほど店をやり、いよいよ自分たちのやりたいスタイルを追求すべくこの産山に。
友人を連れて3回目の訪問。
朝はマイナス5度になるという産山、お店の中には薪ストーブが完備されているものの、暖かい格好で行くのが良いだろう。
この日は運良く暖かかったので安心だったけど、凍結もありうるのでスタッドレス必須だと思う。
ドライバーを確保できたため、ありがたくもこちらのワインを楽しむことができた。
基本はナチュールワイン、珍しい生産者のものを色々揃えており本当に悩むけど、今回の泡、白、赤はどれもグッドチョイス。特に泡は糖質を加えてないから炭酸は強くないけどキリリとした味わいが良かった。
冬になると野菜もガラリと変わり、芋や根菜類も出てきたりして、少し火を通しての仕上げが甘みを引き出して本当に美味しい。スープというよりペーストに近い大豆のスープも素材の甘みとわずかに残る大豆の粒感がまた良い。
ジビエは冬しかいただけないという猪にありつけた。パスタにも大きな肉がゴロリと乗り、メインでは骨つきをたっぷりといただいた。猪は臭みもなく、驚くほど食べやすい。ワインにももちろん相性抜群。
飲んで食べて大満足のキュッフェ。
やはりワインをいただけると満足度も格段に上がるなあ。
大好きなお店、また春にお伺いしようと思う。
2020/12/29 更新
2020/09 訪問
阿蘇産山に惚れ込んだ夫婦の野菜とジビエ(再訪)
熊本空港から1時間半ほど、産山の集落から離れた奥地に2年前にオープンした土日祝限定営業の地産地消レストラン。
東京の店を数店経て、熊本市内で10年ほど店をやり、いよいよ自分たちのやりたいスタイルを追求すべくこの産山に。
初回訪問で感動し、友人を連れて2回目の訪問。
すごい場所にあるけど今回は迷わず行けた。
ナビは「御湯船温泉館やすらぎ」に合わせ、あとはひたすら不安になるほどの細道を行くと、
大分県との県境間際にある産山キュッフェが見えてくる。
今回は前回訪問よりあまり時間が経っていないため、ほぼ同じ。
野菜が多少代わり、スープが栗と玉ねぎのスープに。
野菜はゆうに20種類以上はあるのではないかという宝箱のようなサラダで、
イノシシのレバーを凍らせて削ったものや、鹿のリエットなども添えられている。
スープは渋皮をほんの少し加えているためほのかな苦味を効かせた栗の風味たっぷりのスープ。
素材をそのまま生かしたここならではの料理に感動する。
ジビエは同じく鹿。
パスタのお肉は前回同様柔らかに煮込まれたもの、ボリュームもたっぷり。
グリルはお尻・もも(だいこん)・内腿の3つの部位の違いを楽しみながらいただいた。
この日はドライバーなのでワインが飲めなかったけど、素晴らしいナチュールワインラインナップで、
次回こそはドライバーを連れて行きたいところ。
最後のプリンはもう素材の良さが際立っており、
同行者のベストオブプリンの称号までいただいてしまうほど。
こだわりのコーヒーをいただきながら堪能した。
冬もなんとかまた行きたいなあ、
イノシシの美味しい季節のうちに…
2020/09/22 更新
2020/08 訪問
阿蘇産山に惚れ込んだ夫婦の野菜とジビエ
熊本空港から1時間半ほど、産山の集落から離れた奥地に2年前にオープンした土日祝限定営業の地産地消レストラン。
東京の店を数店経て、熊本市内で10年ほど店をやり、いよいよ自分たちのやりたいスタイルを追求すべくこの産山に。
産山は知らなくとも「井さんのあか牛」というワードであれば東京の人もピンと来るかもしれないけど、まさにその井さんがいるのがこの産山。東京や関西の名だたるシェフたちが井さんを表敬訪問(毎年?)した際に井さんがここでランチをと勧めたお店でもあり、私はそれをフェイスブックで捉えて以来ずっと行かねばとマークしていたというわけ。
不安になるほどの細い山道を抜けるとポツンとこちらが。
元は牛舎だったところを古民家再生でレストランにしたそう。
土日祝しか営業しないわけは、それ以外は農作業をしているから。
いずれはワインを自分たちで作りたいからぶどうを育てていると目を輝かせる。
ジビエは地元の師匠が銃を使わず罠で仕留めた最高品質のものだけを持って来てくれるそう。
都会生まれだけど家もまばらなこの産山の地に移住し、自然と向き合い恵みを受けながら試行錯誤の生活を楽しんでいらっしゃる。
ランチはパスタコースかジビエコースなんだけど、
どちらも食べたいからとジビエコースにパスタを3人で大盛り1皿追加しシェアする形でお願いした(4900円)。
食べてみるとわかるけど、とにかくすごいボリュームで追加でなくとも数名でパスタとジビエを分けてオーダーしシェアする形で十分だろうと思う。パスタコースと言えどソースにジビエがたっぷり乗っているのでいずれのコースでもジビエが主役であることには変わりない。
まずは自家製野菜をふんだんに盛り込んだプレートから始まる。
花ズッキーニ、ナス、空芯菜、トマトは4種、キュウリは2種、ワラビなどの山菜に珍しい1口瓢箪。
大葉にエゴマに花パクチーと、これだけのお野菜を自分たちで作っているのが驚きな内容。
それぞれの名前と特徴を丁寧に説明してくださった。
自家製の猪のハムには花パクチーを合わせ、キュウリには冷凍してから鰹節のように削ったという猪のレバーを。
野菜が主役のお皿でもジビエがしっかり存在感を出していた。
大豆と焼きタマネギの食べるスープは、
大豆を粗く砕いた食感と風味を楽しめ、タマネギが甘さを加え、
オートミールのような仕上がりの優しいお味。
添えられた自家製グリッシーニもエゴマの香りが良い。
パスタには赤ワインで柔らかく煮込んだ鹿肉。
鹿肉とは思えないほどスッキリ癖のない肉質でホロリと柔らかく崩れる。
言われなければ鹿とはわからないだろうと思うほど。
いよいよメイン…肉かなりデカイw
鹿肉の内腿と外腿が一人300gほどの盛りで登場した。
大きな塊で焼く方が美味しく仕上がるとのことで、
時間をじっくりかけて遠火で燻す感じで焼き上げたそう。
この断面の美しさには惚れ惚れ、こちらも鹿とは思えない澄んだ味わい。
デザートは放し飼いの卵で作ったプリン。
甘みも控えめでカラメルの苦味が卵の美味しさを引き立てる。
シェフがこだわりまくっているというコーヒーも浅煎り中煎り深入りと
それぞれ豆と煎り方を変えて楽しませてくれた。
お料理も素晴らしいのだけど、この地での生活とチャレンジを心から楽しんでらっしゃるお二人のおもてなしが印象的だった。
料理の合間を見計らっては我々ともう1組それぞれについて食材のことや生活のことなど色々話してくださり、
なんとも言えない食後の幸せ感に包まれた。
冬は猪も美味しくなるそうだし、飲兵衛のお二人が揃えたナチュールワインも楽しみたい。
ここは季節を変えながら通いたいと強く思える素晴らし過ぎるお店だった。
2020/08/10 更新
地産地消好きの私が阿蘇産山地方でもっとも惚れ込んでいる店、Asoうぶやまキュッフェ。
阿蘇産山の集落から離れた奥地にオープンした土日祝限定営業の究極の地産地消レストラン(地産どころか自分たちで全ての野菜を作っている)。東京の店を数店経て、熊本市内で10年ほど店をやり、いよいよ自分たちのやりたいスタイルを追求すべくこの産山に移り住んだ夫婦、牛舎をリノベーションして作ったレストランは雰囲気抜群。
年内最後の営業日にランチ予約、雪が降っている!との連絡がありスタッドレスで訪問。
産山はこの時期気温がマイナスになるほどの寒さ、薪ストーブの暖かさが嬉しい(それでも結構寒い)。
冬にお伺いするとイノシシが定番なんだけど、この日も骨つきロースのイノシシをかぶりついて美味しくいただいた。
スープはシーズン最後の栗を渋皮を少し残して燻製にしてスープにしたとのことで、絶妙な苦味が美味しい。さすがのセンス。
復興道路のおかげで今まで2時間以上の道のりだったのが半分になっていきやすくなったのも嬉しい。
引き続き定期的に通って進化を見ていきたい大好きなお店!!