Mr.ぴぃさんが投稿したマツシマ(東京/代々木上原)の口コミ詳細

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マツシマ代々木上原、代々木八幡、代々木公園/中華料理

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2018/01 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

あさよさを誰まつしまの片こゝろ

近江蕉門のひとり、路通が遺した選書に俳聖芭蕉の松島への想いを詠んだ句がある。
鼻紙の端に書かれた其の句はおくのほそ道の旅に出る直前に詠まれたもので、おくのほそ道に芭蕉は松島を詠むことは無かった。
さて、食の徘徊士ぴぃも芭蕉と同じ想いを秘め、此方への訪問、愉しみで仕方なかったことを告白しておこう(笑)
料理が愉しみなことは勿論、其れ以上にアルコールとのペアリング、此れに惹かれて仕方がない。
中国酒で本当に満足出来る組み合わせが可能なのか?
おっと、紹興酒自体があまり好みでなく、白酒等一部のスピリッツ以外は然程興味がないと云う中国酒は門外漢に近い爺ぃが何を云うのか思われるかもしれないが、仮に中国料理と云うジャンルで料理に合わせた酒が提供出来るなんて面白いと思うのでしょ、呑ん兵衛なら…なんて酔狂はいないかな(笑)

さて、記憶違いも多々あるとは思うが、本日の桃舐(笑)、以下の通り

前菜6種盛り
摘み3種盛り
干し肉の辛炒め
里芋の炒め物
牛肉の黄牛肝菌ソース煮込み
鮟鱇の骨付き唐揚げ 葱山椒和え
韃靼そば 茸付け汁添え

最初に登場した酒は福建省竜岩の黄酒沈缸酒缸缸好。米に出来る赤麹を粉にした調味料を紅曲と云うが、此れに沈缸酒独自の古来伝承技法を使って作り出す薬曲を加えた現代版黄酒。独特な香りと程好い甘みが特徴の酒。口切の酒としては優秀で、6種の前菜(帆立の紹興酒漬け、紅心大根の酢漬け、鮟肝五香煮、子持ち昆布の腐乳天ぷら、鯖の烏龍茶スモーク、イチボの辛みソース和え)どれとも相性が良い。嬉しい。
スモーク香が食欲を呼び起こす鯖、ねっとりした味わいが甘美を誘う鮟鱇、プチプチ感が堪らない腐乳天ぷら、紹興酒で香りを纏った帆立、此れにイチボが辛みで参入、其れ等の箸休めとして紅心大根がしっかりと前菜をまとめてくれるのだ。でも、紅心大根は1種に含めないかも(笑)

次も摘みと云う位置付けかな、摘み3種(炸乳扇、炸米灌腸、蒸し鶏の香草炒め物)に対し内蒙古の黄酒、乳清を原料とした醗酵酒百吉納奶。
炸乳扇は雲南省白族の伝統的なカッテージチーズで作る料理で、乳扇のパリパリ揚げ。炸米灌腸は山岳地方に住む苗族の料理で血餅の腸詰め揚げ。最後はタイ族と云ったと記憶するが、蒸し鶏の香草炒め(和えと云った方が良いかも)。此の中では炸米灌腸が一番好みで、豚の大腸の中に糯米が入っていて、其れがサクサクと口の中に消えていく。

中国を代表する紹興酒ブランドの雄古越龍山。同社紹興酒の復刻版が神気で、此れが自家製干し肉とがっぷり四つに組む。貴州省黔南プイ族の料理と説明を受けたが、自家製の干し肉、スルメイカ、茸等に干し唐辛子が組み合わさった炒め物。旨みがぎゅっと凝縮されており、後からやってくる炒め物の辛みと渋味を伴う紹興酒は良い相乗効果が生む。

此処で登場するのは上海老酒石庫門。
「あれ?」
一瞬首を傾げたが、料理を見て納得。説明では上海マミーの味と云われたが、香りと食感が愉しい里芋とは同郷のよしみという奴で、此れがナカナカ合うのだ。里芋の中には葱が潜んでおり、シャキシャキ感が里芋の旨さを引き出してくれる。
単純ながら奥深い味わいの里芋、此処迄どの料理も舌鼓を打ち続けるぐらい旨かったのだが、若しかすると此れが一番良かったかも…此れがあったら、一晩中呑んでいられると云ったシンプル過ぎる理由のため(笑)

肉料理は牛肉の煮込み。忘れてならないのは黄色ポルチーニ。雲南省は野性茸の宝庫で、そう云えば以前別の店で食べた茸鍋にも此奴が入っていたっけ。良い香りを肉に沁み込ませ、さぁ食べてと迫って来る肉の友に台湾老酒の20年物が用意。此れ老酒が持つ渋味が堪らなく、見た目の量よりも軽やかに肉を身体に放り込む。

正直な気持ちを云えば、何処かでワインを挟んで来るのかなぐらいに思っていたが、中国酒だけで、此処迄料理と絶妙な距離を保って満足させてくれるのは予想外でああるが、その言葉の前に「嬉しい」を三つぐらい付けても決して罰は当たらないだろう。

肉の後に鮟鱇、魚の登場だ。鯰の代替かなと思うが、特段、店に質問はせず。唐揚げなので、先の肉には負けていない。此れに青山椒、青唐辛子、長葱が添えられている。骨をしゃぶって旨い旨いと呟く幸せ。紹興市内の東に位置する湖を名に付した紹興酒東湖が料理の〆の中国酒だ。

最後は韃靼そば。彝族の茸汁で食べる。本日の相方はご飯を望んでいたようだが、鶏にポルチーニ、白霊茸、杏茸等が入った慈悲深い汁で満足。

で、酒代だけなら5000円!
そうそう、只の呑み助ですと名乗った店主、白酒で知らぬ者なし水井坊をいっちゃってくださいとテーブルに出して頂いた。OH、スピリッツ!

食後、店とも談笑タイムに花が咲き、烏龍茶を愉しんだことは、此れ亦事実。でね、爺ぃ、芭蕉と違って書いちゃうし(笑)


2018/02/19 更新

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