Mr.ぴぃさんが投稿したアルドアック(東京/代々木八幡)の口コミ詳細

おやぢの作法

メッセージを送る

Mr.ぴぃ 認証済

この口コミは、Mr.ぴぃさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

閉店アルドアック代々木八幡、代々木公園、代々木上原/スペイン料理

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2017/10 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

Volver

代々木八幡に潜むスペイン料理の佳店。

興味深い店があるが、行ってみないか
知人の言葉を受け、早速予約を試みる。が、今スペインに行っており、予約の受付は先になる由。後で店主に聞くと、今の料理を直に知り、取り入れるものがあれば取り入れていきたいからなんとか毎年1回はスペインに足を運んでいると云うことだ。
予約の段階でコース、Degustacionをお願いする。
最初は少し取っ付き辛い感じがしていたが、店を出る頃には結構色々な話を教えて頂き、本当に愉しい時間が過ごせた。

席に付き、最初の質問がアルコールは好きか、呑むか、強いか。
答える前に、知人の顔を見てなのだろうか、ペアリングセットを薦められる。酒の好みはしっかりと聞いてくれたので、何処ぞのインチキペアリングのようなことはないだろうと、店の申し出を快く受ける。

最初に登場するのはヴェルムト。ビエルム・ロホは20種類程のハーブが入った赤ワインをベースにしたヴェルムトだが、食前酒としては良いフレバーだ。
周囲のボトルを見てにんまり、少しまったりした気分の処に洒落た銀の食器の上の軽い摘みaperitivoだ。生ハムとフエ、此れにアンチョビ風味のオリーヴだ。フエはサラミをイメージして貰うのが良いだろうか、ドライソーセージだ。生ハムにしても、フエにしても、此れから呑むぞと云う気分を盛り上げてくれるには最適の序曲だろう。

今の時代、厳密な意味でシェリー酒と云ってはいけないのかもしれないが、すっきりとしたアンダルシア州北側に位置するモンティージャ・モリレスのロス・アミーゴス・フィノが二番手だ。繊細な樽香とローストしたアーモンドのような香り、後に続く苦みが心地良い。
これに対峙するタパはアホ・ブランコ、白いガスパッチョと呼ばれる冷製スープだ。本来なら、葡萄がアクセントになるのだろうが、今日の具材は林檎と帆立、其れにミントが良いアクセントとなっている。アーモンドのクリーミーな仕上がりが、フィノとフィット、味わいが増幅される。

前菜は二皿あり、一皿目は魳の炙り。ワインなんだろうか、酢酸系の香りがほんのりと、表面の炙りが無ければ生と云われても通るような繊細さを身に纏い、パセリやコリアンダーを使ったソースを絡ませて食べる。
此れに合わせたワインはボトルにSPの文字がすっきりと浮かびあがったパルティーダ・クレウスSP。イタリア人がカタルーニャ地方に居を構えた蔵で生産されたビオ系のワインで、独特の酸味が魅力的だ。
炙りの付け合わせは大根と蓮根。共に酢漬けされている。酸味が被っていないので、喧嘩せず、酸味が際立ってくる感じは大層嬉しい。

料理が美味しくて、酒が旨くて、会話が愉しい。ひょんな処で、店主からロゼは好きかと問われる。
この時点で、料理もアルコールも万全で、好きとか嫌いを何処かに置いて、云われるが儘、店主に委ねてしまおう。知人も同じ考えだ。
眼の前に登場したのは2本のボトル。記憶に間違いが無ければ、エミリオ・ルスタウ社のシェリーとカスティーリョ・デ・マエティエラ社のロゼ。此処でシェリー界の大御所とリオハのワインが登場。先ずはロゼ。何と軽やかな。対するシェリー、嗚呼、此れ大好き。
テーブルに出て来た二皿目はソパ・デ・マリスコス。玉葱を炒め、トマトをあわせた魚介スープでバスク風。具材は槍烏賊。なんと烏賊が柔らかく旨いのだろうか。烏賊に寄り添うように盛られているのはパンとハムを揚げたもの。軽やかなロゼでもしっかりとしたシェリーでもどちらでも満足が出来るスープだ。

ピキージョピーマンの詰め物。此方の店のスペシャリテだ。鱈と海老のすり身がピーマンに詰められている。横にはマッシュルームに豚の脂身がのせられたもの。バルサミコのアリオリソースとパプリカのアリオリソース。
料理に集中していたこともあり、銘柄迄押さえきれなかったが、リオハ産の白。キャーな旨さだ。

米料理はアリオリソースが添えられた墨烏賊のパエジャ。
此れには、グラスから蜂蜜香が匂いたち、口に含むと熟成した果実の味わいのエスコーダ・サナフーヤ社のエルス・バソテッツが迎える。黄金色の、ひと口毎に味わいが変わる不思議を愉しむワインだな。

肉料理はイチボ。スペイン料理らしいのは付け合わせにレンズ豆の煮込み。他に青梗菜と里芋。
肉に合わせるのは。異端児の造るテルモ・ロドリゲスのLZ。スペインの土着に拘り、貴族の葡萄テンプラニージョは華やかな香りにシルキーなタンニンに彩られ、未だカジュアルなチケットだが、其のコストパフォーマンスは良好だ。

postreにチーズケーキ。其の横には琥珀色で柔らかな辛口が売りのペドロ・ヒメネスのグラン・バルケーロともうひと種類。

云われるが儘、酒を嗜み、料理を喰らう。満足を得たいなら此れ。で、満足以外の言葉は見当たらないんだな。


2017/11/26 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ