Mr.ぴぃさんが投稿した虎穴(東京/馬喰横山)の口コミ詳細

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虎穴馬喰横山、東日本橋、馬喰町/中華料理、スイーツ

1

  • 昼の点数:4.6

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2017/04 訪問

  • 昼の点数:4.6

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

不入虎穴不得虎子

其の翼は禿鷲、其の尾は蛇、スイスに本部があると云われ、翼の生えた巨大な虎の像が余りにも有名。日本を始め、アメリカ、インド、ブラジル等に支部が置かれ、日本支部は都内某所、国際貿易センター内にあり、国際芸能/スポーツプロモーター・ミスターX事務所を名乗る。団体の正式名称は、Tiger's Cave Wrestling Co., Ltd
あらら? 何處で間違えてしまったのだろうか(笑)

広東料理をベースにした創作系中華料理店。
平日昼餉の担担麵が富に有名だが、矢張り、此方はコースの利用が良いのではないだろうか。
現在は、6千円、9千円、1万2千円のコースがあり、其の日の食材で店主お任せの料理が楽しめる。
週末昼、無理を承知でコースをお願いする。ひとりでやっているので、待たせるが良いかと云われたが、其れに引き下がっていては此方の食事は儘にならない。
麦酒を呑みながら、のんびり昼下がりを愉しむ旨伝え、予約終了。

本日の功成事立矣(笑)、以下の通り
そら豆の揚げ雲吞
春の前菜
地鯛と新玉葱の揚げ春巻き
蓮根と筍のスープ
羽太とホワイトアスパラの汁浸し
黄韮と和牛肩ロースの胡椒炒め
辛み和えそば
黒酢かけ杏仁豆腐

料理名は適当なんで、聞き流して頂いて構わない。
春から初夏にかけて息衝く命の苦みが其処彼処に散りばめられた魅惑の昼餉の始まりは、生ビールで其の幕が開く。

そら豆と人間の付き合いは古い。地中海、西南アジアが原産地と推測されるそら豆が中国に伝播したのは紀元前3000年の頃と云われ、日本には8世紀頃に渡来したようだ。
そら豆を濾し、其れをそら豆大、そら豆の形状に雲吞生地で包んで揚げたものが最初のひと皿。そら豆よりもそら豆の味わいで、温雅の中に甘さと独特の香りが広がっていく。

前菜は豪勢だ。蛸とうるい、行者大蒜を蕗の薹のソースで食べる。サクッとした歯触りと軽い滑り、独特の食感と甘みの中にある風味、そしてプリプリの海の香りが爽やかな苦みと春の芳香に包まれるのだから、ビールの咽喉越し誘わない訳がない。

鯛と新玉葱のコラボは酢橘の優雅な香りを纏うことにより、深く濃い味わいに変わる。先の揚げ雲吞とは全く違う味わいだ。玉葱の瑞々しさと甘さが匂い立つようで、白身が其の辺の旨さを上手く吸い込んで、揚げた香ばしさが加わるのだから、そりゃぁ旨いわな。

羽太は宮崎産と云うことだ。ホワイトアスパラと菜の花の上に皮がパリパリ、身はフワフワの羽太が乗っており、白濁のしっかりとした出汁を吸い込んで、食べるのを待ってるのである。羽太の皮と菜の花の違った苦みを噛み締めると、其々が汁を吸っているのだが、違う旨さを連れて来て、此れをビールで一気に流し込む幸せたるや、言葉で表現しろと云っても無理なのだ。無理ではあるが、其れを如何にかして伝えたい、知って欲しい、そんな気持ちでいっぱいだ。

スープはホクホクできっと身体に良いんだよなと云った味わいで、其の中に加賀の蓮根と京都の筍が待ち構えているのである。シャクシャクと云う音も、もちろん、蓮根と筍其々が奏でるのだが、軽やかにハーモニーとなって心持が豊かになっていく。
そして、スープの慈愛が身体の中にじんわりじんわり広がって、心地良く身体が温まっていく。其の中に冷えたビールをゴクリと送り込む。嗚呼、気持ちが良くて仕方ない。

仄かに甘く、淡く上品な香りの黄韮は青韮とは違う味わいで、この脇役がしっかりと役割に徹すると、肉の旨さが際立ってくる。勿論、少し喧嘩をしても強い味わいでぶつかり合うことが愉しい場面もあるのだが、今日のコースでは脇をしっかりと固めた肉料理が食べたいと思うのが本音。コースとしての余韻を残しながら、しっかりと肉を食べたと云う満足感に浸る。

〆は山椒がしっかりと利いた和えそばで、もう少し食べたいなと思わせながら、美味しいお茶を口に含むと、あら不思議。良い加減でお腹が充たされていることに気が付く。

週末は担担麵を始め、話題の麺類をやっていないこともあるが、表に出ている品書きを見ては殆どの客が踵を返す。
一部の客は強行突破を試みるが、店主が大きな壁となり、其の扉を超えて来る者はほんの数えるばかり。
其の台詞。ひとりでやっているので、お待たせします。突っ慳貪に少し強面な店主がそう云うと、なかなか踏み込んで来れんわなと思うが、店としてそれで良いのか、と同行者とヒソヒソ(笑)
待つと云っても知れたもので、アラカルト単品繋ぎでも旨いのにな。

旨いお茶を飲み、杏仁豆腐でお腹を落ち着かせ、愉しい時間を終わらせることにした。

季節を感じて食べる中華のコース料理を愉しみたいと思うなら、此方の店はありの店だろう。
現時点で店主がひとりなので、のんびりとアルコールと気の合った知り合いと会話を愉しむ気持ちは必要だろうけどね(笑)

2017/05/02 更新

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