drunkwhaleさんが投稿した寿し ひでたか(北海道/すすきの)の口コミ詳細

酔鯨の美しき酒呑みたち

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寿し ひでたかすすきの(市営)、豊水すすきの、すすきの(市電)/寿司

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.7
1回目

2017/02 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.7
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

北の大地で出逢った卓越した「仕事」

寿しひでたかさんに行ってきました。

私は鮨をはじめ美味しいものが好きですが、写真撮影禁止だとか全員きっちり同時にスタートだとかなんだか敷居の高い店はあまり好きでなく、ゆったりと美味しい肴で心穏やかに呑みたいだけなのです。(禁煙は居酒屋、バー以外に関しては歓迎派です)
ですので訪問する前にかなり口コミだとかを参考にします。特に「よくなかった」評価をされている方の口コミ。
このひでたかさんはどこを見てもそういう悪い評判がないのです。

長くなりましたがそういう事前の期待をまったく裏切らない素晴らしい味、雰囲気、接客でございました。

カウンター8席のみ
予約必須の人気店ですが、この日はグループのキャンセルが出たとかで我々夫婦とお1人のおじ様のみでした。

まずはビールはもちろんサッポロクラシック
これが今回最後のクラシックかなぁ~

寿司下駄・・・でいいんですよね?陶器でも。には右下に山葵真ん中にワカメ。

手元のお盆には箸と醤油、塩

まずはアテから

◆八角の昆布〆
足が早く北海道でないとなかなか生では戴けない八角。
昆布〆は初めて戴きましたがこれだけ旨味が出ますか(驚)
のっけからあっさりと期待を超えてきました。

◆襟裳岬で獲れたツブ貝
本当に細かくもう隠しきれない隠し包丁が入っていてツブ貝なのにものすごく柔らかい舌当たり。
それでいてツブ貝特有のコリコリとした食感はしっかり残っています。

◆浜中産蝦夷バフンウニのリゾット
大将曰く、一応鮨屋ですんで「うみごはん」ということでとのこと(笑)
すっかり大好物になってしまった雲丹ですが、またもやなんじゃこりゃと(いい意味で)。
雲丹と御飯のバランスがものすごくいいのと、微妙に御飯が食感があってクランチチョコのクランチみたいな。
そこにすこぶるクリーミーな雲丹が相まってこれはもうデザート。
ちびちびとこれで呑みたかったのに次々に箸が進んでしまって一瞬でなくなってしまいました。

◆メヌケ 網走一本釣りものを一週間熟成
またこれも素晴らしい仕事。
一週間寝かせたことによって甘味が強まりしかし歯ごたえもちゃんとある。味わい全体がよくなじんでまとまってコクが深まっています。

ここで日本酒にスイッチ。

◆愛宕の松純米吟醸彗星(北海道限定)
穏やかなバナナのような香りに和三盆を思わせる柔らかで上品な甘味がフワッと広がり名残惜しむように余韻が消えていくキレの良さ。
上品な甘みがメヌケの甘味とナイスマリアージュ。

◆タチ炙り
北海道ではタチという鱈の白子です。
さすがの下処理なのでしょう、雑味がまったくなく、軽く振ってある塩でシンプルに戴くと本当に表面だけ炙ってあるだけなのでスルッと口いっぱいにクリーミーさが広がります。

◆大トロの湯煎、漬け ローストビーフ風山わさび添え
最近年のせいか大トロがだんだん苦手になってきているのですが、これは大トロを湯煎することと山わさびのおかげでクドくなく何枚でもイケそうでした。
お酒すすむわー。

◆会津娘純米生うすにごり雪がすみの郷
大将からの「季節柄おりがらみなんかどうですか?」との言葉で一も二もなくお願いしました。
雪のような白く微かに濁ったうすにごり酒で口当たりやさしく、フレッシュで爽やかながらも優しい味わいです。

◆噴火湾で獲れた帆立の磯辺焼き
丁寧に醤油を塗りながらじっくり焼かれたのでしょう。帆立は柔らかいまま、しっとりとした味わい。

◆牡丹海老の昆布〆
牡丹海老も昆布で〆たものを戴くのは初めてです。富山で白海老の昆布〆を戴いたことはありますが牡丹海老はより濃厚で口中にまとわりつくような旨味が。

◆増毛産水ダコの煮ダコ
水ダコはやわらかく煮ダコに向きますが下処理が甘いのか固くなっちゃってることが結構あって残念なんですが(真蛸や飯蛸は塩もみして固い方がいいようには思います)、これは本当に文字通りやわらか煮。これも事前に入念に仕事をなされているのがよくわかります。お味もしっかりとつきながら蛸自体の味もよくわかりついつい口がほころびます。

◆積丹半島で獲れた鮟肝ポン酢
鮟肝というとなんだかボソボソした仕上がりで粉っぽいものによく出会うのであまり好きではないのですが、ひでたかさんは低温調理されているそうで本当にしっとりとした溶けるような舌触り。いやぁ~この鮟肝なら大好物です。

さてそろそろ握ってもらいましょう。
ということでガリが寿司下駄に乗りました。
美味しい鮨屋ってやっぱりガリもきちんと美味しいですよね。

◆魴鮄一晩熟成酢橘と塩で
これも魴鮄の強い旨味と食感を損なうことなく熟成されています。
白身魚は塩で戴くのが美味しいですよねぇ~。

◆飛露喜特別純米生詰
飛露喜唯一の通年販売している酒。
定番ゆえにオーソドックス。つまりは究極の食中酒です。
ひでたかさんは本当にその時食べているものにあったお酒を出してくださいます。お酒もお任せっきりで間違いないです。

◆春子鯛昆布〆
醤油は既に塗られています。春子鯛はただでさえ仕込みの大変な魚ですがこりゃまた仕事が入っていてまたもや昆布〆です。昆布〆が大好物な私にはたまらない展開。どちらかというとあっさりとした味わいの春子鯛が昆布〆にすることで旨味を増して実に美味。塗られている醤油は出汁醤油なのでしょうか?しつこくなくいいバランスです。

◆墨烏賊
塩が既にふってあります。烏賊は塩に限りますね。ねっとり舌にまとわりつくような粘り気と噛めば噛むほど出てくる旨味がたまりません。

◆車海老
茹でたてで中はレアです。これも醤油が既に塗られています。車海老の鮨は生こそ至高で茹ではイマイチと思っていましたがこういう仕事をすれば逆に茹でた方が甘味、旨味が出て美味しいんだなと教えられました。見た目でわかると思いますが、茹でているのに活きがいいんです。

女性には食べやすいようにと二つに切って供されます。
こういう心遣いも素晴らしいです。
うちの奥さんは「おかげで二度美味しい♪」とおっしゃってました(笑)

◆勝山 特別純米 縁 -EN- 生酒
丁寧な造りがうかがえる心地よい香りとお米の旨味が楽しめるお酒。
宮城の酒はこういう感じが多い気がします。

◆苫小牧で獲れた北寄貝カボスと塩で
もはや完全に隠し包丁じゃありません(笑)
これが北寄貝かというぐらい柔らかい。舌の上ではとろけるように柔らかく、しかも噛むとしっかり北寄貝。この仕事にお金を払うわけです。高くて当たり前なのです。

◆ノドグロの炙り
これは石川県産で築地経由で入ったものらしい。美味しいものなら産地を問わないというスタイル、嫌いじゃないです。炙りでいい具合に脂が落ちてさらりと美味しかったです。

◆積丹半島で獲れた毛蟹
茹でたてで供されます。軍艦巻きがあまり好きじゃないので握りスタイルで出されるのはうれしいなぁ。これただ茹でてるだけなのかなぁ?すごい旨味と甘味が強くて出汁で煮たんじゃなかろうかと思うぐらい。

◆亀齢辛口純米八拾【生】
香りがよくてフレッシュな味わい。なるほど、いったん口をリセットしろということでしょうか。それぐらい毛蟹の旨味、強かった。

◆鮪のヅケ
静岡ものとのこと。大将曰く、魚問屋からこの鮪と大間の鮪とどっちがいいか聞かれたので美味しい方と言ったらこっちだったそうです(笑) 「大間っていう方が喜ぶお客さんも多いんですが美味いほうがいいですよね~」と。はい、まったくもって同意であります。
確かに美味しかったです。ヅケの具合が抜群でしたね。

◆トロ
これも同じく静岡もの。この包丁が入ることによってなんか食べやすい。ここの鮪、なんかフジタ水産の鮪を思い出しました。アレも美味しかったけど自分で切ったので、「こういう風に切ったらもっと美味しいのか」なんて思いながら食べました。

◆新政 特別純米生原酒No.6R-type
言うまでもない新政ナンバーシックス。
白桃を思わせる穏やかで甘い香り、フレッシュな味わいと上品な酸味。
トロの脂を流します。

◆コハダの漬け
コハダ、酢が強すぎる店が多いように思うのですが、こちらひでたかさんはどちらかというと甘味を感じる酢の締め方。いやぁ~これは美味いですよ。旨味を強く感じられるバランスで私は好みでした。

◆穴子
羽田沖のもの。これは特筆すべきものはなかったですが、たぶん他が美味しすぎるだけでこれも平均点以上だとは思います。

◆玉
ここでいったん締めの玉。
ふんわり甘めで食後のデザート風。
生カステラのようなしっとり感と味わい。

◆十四代中取り純米無濾過
言わずと知れた十四代。こちら無濾過の中取り純米はメロンのような香り。純米でここまでの香りが出せるのが十四代たる所以。

◆まんさくの花(秋田県)純米大吟醸生原酒 愛山酒
愛山の特徴ともいえる上品な甘味。生原酒のフレッシュ感がありながら落ち着いたまろやかな酒質。

追加でメヌケを握りで戴いて〆

俗にいう蝦夷前でありながらシャリはマイルドな赤酢。これが実にネタに合うのとシャリが若干小さめなのが上品でよかったです。

あと日本酒をオーダーするとチェイサーのお冷を出していただけるのも○。

また、カウンターの端に小さく「携帯電話使用禁止」みたいな立札あったんですが店主に聞くと「あまりにひどいお客さんとかマナーのわからない外国人の方に説明しやすいように置いてるだけで写真とかも他のお客さんの迷惑にならなければ大丈夫ですよ~」とのこと。ありがたく写真撮らせていただきました。

最後に、向かっている時に道を間違ってしまい予約時刻に遅れそうだったので電話させてもらったんですが、電話に出られたのはお母さんでしょうか、「すみません道を間違って10分くらい遅れそうなんですけど」と申し出ますと「大丈夫ですよ、お待ちしておりますので」と温かいお言葉。さらに「すみません急いで向かいますので」と申しますと「いえいえお気をつけてごゆっくりお越しください」と。
もうこの時点でこのお店のホスピタリティは素晴らしいと感じ、実際3時間弱滞在したでしょうか、本当に素晴らしいおもてなしでございました。

再訪間違いなしです。

2人でこれだけ食べて飲んで\51,300。プライスレス。

2017/10/16 更新

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