わらわーるどさんが投稿した天婦羅 みやしろ(東京/中目黒)の口コミ詳細

グルメぐらしのこーすけの食べログ

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わらわーるど (20代後半・男性・東京都) Tabelog Reviewer Award受賞者Tabelog Reviewer Award受賞者 認証済

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天婦羅 みやしろ中目黒、祐天寺、代官山/天ぷら、日本料理、海鮮

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.8
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.8
1回目

2023/02 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

“食”を通じて日本中を旅できる天麩羅屋

中目黒に“食”を通じて日本中を旅できる天麩羅屋がある。鮨「おにかい」系列の「天麩羅 みやしろ」だ。灯台もと暗しと言わんばかりに外国人が足繁く通うこのお店は4年連続ミシェラン一つ星獲得店。厳選された食材により、普段、天麩羅を口にするときメインに感じる「海老天」ですら前菜に感じられるほどに、どの天麩羅も非の打ち所がない。一度食べれば鮮明に思い出せるエクスペリエンスを詰めること間違いなし。

◆場所
中目黒駅から徒歩3分

◆営業時間
【ランチ】 11:30 ~ 14:00
【ディナー】18:00〜23:00

◆定休日
月曜日

◆混雑状況
平日の夜に足を運びました。
Table Checkでの予約必須のお店です。

◆中目黒の蛇崩・伊勢脇通りの裏道に所在。
一見古民家のようだが、「みやしろ」と記載のある橙色のポストが目印。隠れ家と想像しつつドアを開けると、通路となっており、その先に約2時間ほど食を楽しむためだけに用意されたひとつの洗練された空間が広がっている。

まずは【ゆり根まんじゅう】からコースがスタート。ゆり根に白玉粉を含ませることでマッシュされたように滑らかなゆり根まんじゅうは、中にザラザラとした食感が光る。餡かけはそのまま食べると少し濃いめだが合わさることで優しい味わいに感じられる丁寧な職人業。

つぎに串で手渡しされたのは【車海老】。さらっと火を通し赤く色付いた実の引き締まった車海老は泡醤油、キャビア、わさびのドレスを身に纏っている。しゅわっと醤油を感じた後にぶりんと少し前まで生きていたかのように息吹を感じる弾力。

そのまま【海老天(車海老)】から天麩羅がスタート。「天麩羅みやしろ」の天麩羅は口にしたときに衣をほとんど感じない軽やかさと食材そのものの味が最大限に引き出されるように設計されている点が魅力だ。海老天はぷりぷりというよりも引き締まった果肉を十分に感じられる内容で口にするとジュワッと旨みが熱を持って噴き出る。ツルりとした尻尾もパリポリと煎餅のようにして。

みやしろ名物のひとつ【海老天海苔巻き】はみやしろ監修として「おにかい」系列の鮨屋でも口にできる。私も「野毛のおにかい」でこちらを口にして以降、ずっと”天麩羅 みやしろ”の名前を覚えていたので”みやしろ“で実際に食べられるのが嬉しかった。パリッとした海苔に海老天、とろりとした濃くて甘い秘伝のタレが形容。

車海老のエンドディッシュは【車海老のあごあし】。車海老の足というと高級天麩羅屋では定番メニュー。ほろほろと砂のように崩れてしまう印象もあるが、天麩羅みやしろの車海老のあごあしは繊細ながらしっかりとした力強さも感じられる。

個人的にハイライトだったのは【山形県産タラの芽】。わさびを口にするとアリルイソチオシアートという成分によってツーンと感じるが、「たらのめ」でも同じように揮発性を感じられるのは初めての経験だった。一口、天麩羅を口にすれば独特の青さ(苦味)が身体中を駆け巡る。タラの芽の苦味成分にはポリフェノールが多く含まれているそう。食べた後にも余韻を十分すぎるくらいに残していく。

大ぶりの【鮑】は“鮑の肝のソース”につけてしゃぶしゃぶに。贅沢に3切れの鮑は浸す秒数によって柔らかさが変わり、10秒ほど浸すと固くコリコリとした生食感、長めにつけると柔らかく磯の風味をより感じられた。さらに鮑の肝ソースに【ごはんの天ぷら】を入れることでリゾットに大変身。癖のない上質なバフンウニも大胆に投下。

「苦いのが大丈夫な人は塩で、苦手な人はツユで召し上がって下さい」と紹介されたのは本日の野菜2品目【新潟県産のふきのとう】。太陽のシンボルのような見た目の“ふきのとう”はボリューミーで、独特の苦味がしばらく余韻を残す。翌朝も息をするたびにふきのとうを感じられるくらい強烈だ。

【山口県産のアマダイ】は鱗付きで。甘鯛は鱗の付き方や厚みがちょうどよく、魚の中でも唯一“鱗”が食べられる食材だそう。鱗はポリポリとしていて海老の足の食感に1番近いかもしれない。

続いて【からすみ餅】。みやしろ流のからすみは柔らかく仕上げるのが特徴だそう。また、塩気はあくまでも卵の味を引き立てる程度というこだわりでお餅のパリッとした食感から始まり、ふわりと柔らかいお餅、そして丁寧に仕込まれたやさしい味わいのからすみが織りなすハーモニーは、新鮮且つ斬新だ。

また【長崎小長井産の牡蠣】は牡蠣の常識を覆すのに十分だ。醤油のスプレーで振りかけた大粒の牡蠣を、海苔を巻いてそのままいただく。「ひもの方から食べて下さい」と店主の一言でこりこりとした食感を堪能後、2口目を頬張ると、そこに広がったのは思わず言葉を失うクリーミーでとろける牡蠣。口の中に広がる濃厚な牡蠣の海は、とどまる事を知らない。

趣向が代わり今度は【石川県産の五郎島金時芋】。ひとつは何もかけずそのまま、もうひとつはすだちをかけて。五郎島金時というと、高系14号の選抜品種の日本で一番の糖質系のさつまいも。敢えて収穫量を制限し、栄養をしっかりと吸収した五郎島金時のほくほくとした食感と程よい甘さが、コース中盤でその魅力を最大限に発揮する。すだちも絞るだけでまるでトリュフのように香りがふわりと広がった。

焼き物からは“海の宝石"とも称されるとらふぐの白子を使用した【とらふぐの白子塩焼き】。極めて絶妙な火入れで提供されたとらふぐの白子は口に入れた瞬間に癖なくクリーミーにとろける。濃厚でありながらも、やさしい味わい。

また、【栃木県産の椎茸】には驚いた。アワビを思わせるむっちりとした笠から旨味たっぷりの汁が溢れだし食感は椎茸と疑うほどぷりぷり。

本日のメインとも言うべき【和牛のシャトーブリアン】。まず胡椒の実を二粒噛んでから頂くスタイル。大葉の清涼感と湯葉の繊細さ、そして計算尽くしの絶妙なレア加減のシャトーブリアンはどこまでも柔らかく圧倒的だ。2口目はお塩を少しつけて。そうすると、より存在感がくっきりとする。一言で言うと口の中がカーニバルだ。相反する表現をも使ってしまいたくなる。

世界で1番贅沢な【海苔の天ぷら】は海苔の天婦羅と言いつつもこれでもかと乗せられた本鮪の漬けが印象的だ。しかし、口にすると納得。飲み物のようにとろける鮪を凌駕して海苔の風味が押し寄せてくる。ピリリと効いたわさびもアクセント。

【ニュージーランド産のアスパラ】は「まずは先端から食べて下さい。根の方は余熱が通りますので。」と店主のアナウンス通り頂くと言葉通り根の方はジュワッと旨み成分が溢れ出る。食べ終えた後に提供された“一番根元の部分”はしっかりと火が通っているためアツアツだが、そうすることでジュワっとアスパラのスープが
口の中に溢れだし、これでもかという余韻を残す。

天麩羅最後は【千葉県富津産のキス】。1週間熟成したキスを"まずはそのままで"。衣のサクッとした食感と熟成されたキスのしっとりしながらも繊細で深みのある味わいが口の中いっぱいに広がる。お塩を少しつけて二口目。えもいえぬ旨みが口元を占領する。

ご飯ものは昆布締めで炊いたご飯に蒸らしたトマト。塩とお酒だけで味付けしたもので、まずはそのままいただき、次に【芝海老、アスパラガス、帆立のかき揚げ】を混ぜて。こちらは“おにぎり”にして持ち帰ることもできる。一緒にテーブルに運ばれた出汁が染み渡る【しじみ味噌汁】や【おしんこう】も絶品だ。

最後に粒感を感じられる自家製の塩羊羹で食の旅は終了。

“天麩羅は1秒が大事”と思わせられる二度と忘れぬ体験ができました◎

2023/02/23 更新

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