11回
2023/06 訪問
実直なバランスの追求により生み出された唯一無二の清湯つけ麺。
2023年6月18日(日)
本日は不意に思い立って約11ヶ月振りにこちらの店を訪問です。
こちらは品川区を代表する名店であり、尚且つ私の中では都内での数少ないリピート店です。
先ずは整理券を獲得すべく7時50分に到着すると、店の前では既に8名の先客が大将と多賀子さんの到着を待つ状況です。
2人の到着と共に整理券を入手し、尚且つ最近は辛いメニューが続いた事から今回は「豚鴨つけそば」の食券を購入しました。
因みに、私はこちらでは通算して恐らくこのメニューを最も数多く食べている様な気がします(笑)
そして、11時41分にLINEの呼び出しを受け、席に着いて食券を渡すと7分ほどで待望のつけ麺が到着です。
既にレビューで記録したメニューですので詳細は割愛しますが、何度食べても感動が薄れる事のない極めて完成度の高い味わいでした。
海藻が練り込まれた中細麺は冷水で存分に締められていて、豚や鴨と共に魚介が効いた醤油スープには大量の刻みネギが浮いています。
そして、麺をスープに漬けると熱で小麦の甘味が膨らむと共に、豊潤なスープの旨味が加わる事で味わいに驚異的な広がりが生まれます。
敢えて高級な食材を多用する事なく、バランスを実直に追求する事で生み出された「多賀野」の真骨頂と言える唯一無二の味わいでした。
一方、今年の4月で創業28年目を迎え、お2人共恐らく古希を目前に控えた年齢になられていると思われます。
御夫婦の引退と共に「多賀野」は閉店となる可能性が高い事から、今後は若干頻度を上げて出来る限り定期的に通い続けたいと思います。
ご馳走さまでした。
※トッピングの「くんせい玉子」は毎回同様に、私からの差し入れに対する店側からのサービスです。
2023/12/22 更新
2022/07 訪問
私の中では最後まで未食であった酸辛担麺がナンバーワン!
2022年7月30日(土)
昨日はラーコンパニオンのリクエストで久々にこちらの店を訪問です。
先ずは早朝に店を訪れ、整理券を獲得すると共に唯一未食であった「酸辛担麺」の食券を購入しました。
その後、店の向かいの喫茶店で彼女と合流し、12時22分にLINEの呼び出しを受けて再び店に戻りました。
尚、彼女は選択に相当悩んではいたものの、初訪であるとの理由から「特製中華そば」に決めた様です(笑)
そして、到着から35分ほどで店内に案内され、席に着いて待つ事5分ほどで待望のラーメンが到着です。
スープは仄かな赤味を帯びていて、細麺の上にはチャーシュー、味玉、海苔、刻みネギや玉ネギ、山椒と鷹の爪を配った白髪ネギが乗っています。
尚、味玉は毎度の如く整理券を得た後に九品仏の「コムン」で購入したクロワッサンを皆様に差し入れた事に対する無言のサービスと思われます(笑)
先ずはスープを飲んでみると、辣油の辛味は至って緩やかに効いていて、酸味は輪郭を保ちながらも尖る事なく極めて円やかに纏められています。
出汁は煮干しが主体の乾物魚介と思われますが、決して濃厚ではないものの雑味を伴う事なく魚介のキレが極めて鮮やかに保たれている印象です。
一方、スープからは明確な酸味と共に仄かな甘味を感じる事から、酸味は加糖により刺々しさが取り除かれた甘酢で与えられている様に感じます。
また、後味からは微かに動物の気配を感じる事から、魚介系が味わいの主体を占める一方で動物出汁も若干ながら加えられている様な気がします。
そして、白髪ネギと共に麺を食べてみると、小麦の甘味やスープの旨味に山椒の風味が重なる事で味わいに一段と奥行きや膨らみが増す印象です。
因みに、麺やチャーシューは他のメニューと全く同様である事から、今回のレビューでは敢えて各々についての詳細な説明を割愛させて頂きます。
食べ終えた感想ですが、私が今までこちらで食べたメニューの中では一番印象に刺さる味わいでした。
私自身は酸辛担麺が些か苦手ではあるものの、こちらの酸辛担麺はあくまでもラーメンとして成立する味わいに纏め上げられている様に感じます。
あと、これはメニュー全般について言える事ですが、こちらの魅力は旨味の濃度ではなくキレを重視する老舗ならではの味作りであると感じます。
そして、今回食べた酸辛担麺に関しても、その様な味作りの思想が存分に反映されている様に感じます。
ただ、こちらのメニューは何れも素晴らしい味わいである事から、全メニューを制覇した上で改めて訪れると反って選択に悩みそうな気がします(汗)
ご馳走さまでした。
2023/12/22 更新
2022/01 訪問
多様な風味が見事に調和した辛いつけ麺。
2022年1月15日(土)
本日は娘のリクエストで約4ヶ月振りにこちらの店を訪問です。
先ずは8時40分に到着し、20番の整理券を獲得すると共に私の「からいつけそば」と娘の「特製中華そば」の食券を購入しました。
そして、12時33分に店内に案内され、席に着くと待つ事12分ほどで待望のつけ麺が到着です。
全粒粉入りの中細麺は冷水で締められていて、辣油や香辛料が浮いたスープの中には細切れのチャーシュー、刻みネギ、搾菜が入っています。
先ずは麺を食べてみると、低加水寄りの中細麺が若干硬めに茹でられていて、小麦粉の風味とモチモチとした弾力を見事に兼ね備えています。
こちらの麺には海藻が練り込まれている様ですが、それにより麺帯の保湿性が増す事で低加水である割には弾力が保たれている様に感じます。
次にスープを飲んで見ると、辣油の辛味を軸とつつも胡椒や山椒の風味と共に酢の酸味や出汁の味わいが極めてバランス良く存在しています。
出汁は鶏や豚の動物系に魚介類と思われるものの、自ら味わう限りでは香辛料でマスキングされている為か豚が強めに出ている様に感じます。
そして、麺をスープに漬けて食べてみると、絡んだスープの複雑な風味に小麦の甘味が重なる事で味わいに分厚い奥行きや膨らみを与えます。
尚、別皿に盛り付けられた具材は他のつけ麺メニューと一緒である為、今回のレビューでは内容の詳細に関する記録を割愛したいと思います。
そして、別皿のチャーシューをスープに入れてから温め直して貰うと、滲み出た豚脂がコクを与える事で味わいに一段と厚みが増す印象です。
食べ終えた感想ですが、前回ニボ美がこのメニューを絶賛していましたが、その意見を素直に飲み込めるほど極めて素晴らしい味わいでした。
恐らく今までこちらで食べた中では、一番好みに近いメニューと言っても過言ではないかも知れません。
ただ、あまりに美味し過ぎて夢中で食べてしまい、その結果充分に味わえなかった事から相当チープな記録となってしまいました(汗)
改めて訪れる機会があれば、次回も今一度このメニューを注文して慎重に味わいつつ食べたいと思います。
ご馳走さまでした。
2022/01/16 更新
2021/09 訪問
辛いメニューも絶品!
2021年9月4日(土)
本日はニボ美のリクエストでこちらの店を訪問です。
彼女が「ごまの辛いそば」のカップ麺を食べた所、想像以上に美味しかったので店の味を試してみたいとの事です(笑)
先ずは私1人で8時に到着し、12番の整理券を得ると共に私の「特製ごまの辛いそば」とニボ美の「からいつけそば」の食券を購入しました。
そして、ニボ美と駅前の「ドトール」で合流し、LINEの呼び出しと共に店に戻って席に着くと待つ事僅か3分ほどで待望のラーメンが到着です。
茶白色のスープには辣油が所々浮いていて、全粒粉入り中細麺の上にはチャーシュー、味玉、メンマ、刻み玉ネギ、白髪ネギ、海苔が乗っています。
そして、白髪ネギの上には唐辛子や山椒の粉、白胡麻が散りばめられると共に辣油が掛け回されています。
先ずはスープを飲んでみると、醤油の風味や辣油の辛味と共にペースト状に挽いた胡麻やナッツのコクが口の中に広がります。
出汁は「中華そば」と共用と思われますが、胡麻やナッツのペーストが主体である為に出汁の存在感は些か希薄である印象です。
ただ、スープからは魚介的な風味を殆ど感じない事から、こちらの名物である魚介の追い出汁は行われていない様な気がします。
一方、胡麻やナッツのペーストはきめ細かな仕上がりで、スープがサラリとしている割には胡麻やナッツのコクや旨味が舌に極めて鮮明に伝わります。
尚、スープからは微かに味噌の風味や加糖の甘味を感じる事から、恐らく胡麻やナッツのペースト以外にも豆板醤が若干使われている様な気がします。
次に麺を食べてみると、低加水寄りの中細麺が若干硬めに茹でられていて、靱やかな歯応えと小麦粉の風味を見事に兼ね備えています。
そして、麺にはスープが存分に絡み込み、噛み締めるとスープのコクと麺の甘味が混ざり合う事で味わいに一段と深い奥行きを与えます。
次にチャーシューを食べてみると、何時もの豚腿肉や豚バラ肉の煮豚以外にも刻みチャーシューが入っています。
ただ、チャーシューに関しては何度も記録しているので、今回のレビューでは詳細についての記載を割愛致します。
そして、白髪ネギを麺に絡めて食べてみると、ネギの甘味と山椒の風味が加わる事で、味わいに一層膨らみやスパイス感が増す印象です。
食べ終えた感想ですが、構成的には坦々麺に似ているものの、味わいは至ってラーメン寄りに仕上がっていて、オリジナリティー溢れる極めて素晴らしい味わいでした。
尚、ニボ美は「からいつけそば」のあまりの美味しさにスープの温め直しをも忘れて黙々と麺を啜っていました(笑)
改めて訪れる機会があれば、次回は私も「からいつけそば」を是非試してみたいと思います。
ご馳走さまでした。
2021/09/04 更新
2021/01 訪問
昨年最も魅了された絶品醤油つけ麺。
2021年1月9日(土)
本日はニボOLと一緒にこちらの店を訪問です。
先ずは整理券を得る為に1人で店を訪れて、受付番号1を獲得すると共に「豚鴨つけそば」の食券2枚を購入しました。
そして、開店10分前に2人で一緒に店に戻り、店内に案内されて席に着くと待つ事11分ほどで待望のつけ麺が到着です!
過去にレビュー済ですので詳細については割愛しますが、麺の保つ風味やスープとの相性については何度味わっても素晴らしいの一言に尽きます!
因みに、スープを温め直す前に豚バラ肉のチャーシューを仕込むと、脂身がスープに溶け出る事で味わいに一層コクが増す事に最近気付きました(笑)
一方、ニボOLも味には満足していたものの、小柄な彼女には麺量が些か多過ぎた様で、予定していたデザートを食べに行く前に満腹に達していました(苦笑)
次は未食の「ごまの辛いそば」或いは「からいつけそば」を是非試してみたいと思います。
ご馳走さまでした。
2022/05/29 更新
2020/12 訪問
2020年マイベスト醤油つけ麺!
2020年12月26日(土)
本日は三週連続でこちらの店を訪問です(笑)
整理券を取りに8時37分に訪れると、受付番号9番で前回と同様に二巡目での案内です。
私が今年戴いたラーメンの中でも5指に入る「豚鴨つけそば」を戴いて年内の「多賀野」を締め括る事にしました(笑)
そして、LINEで呼び出しを受けてから店に戻り、席に着いて待つ事7分ほどで待望のつけ麺が到着です。
レビューに記録済ですので詳細は割愛しますが、醤油つけ麺に限定すると私が今年戴いた中ではダントツの味わいです!
そして、今日も最高に美味かったです!
来年改めて訪れた時は、未食の「ごまの辛いそば」或いは「からいつけそば」を一度是非試してみたいと思います。
ご馳走さまでした。
2020/12/26 更新
2020/12 訪問
塩つけそばも素晴らしい!!
2020年12月19日(土)
昨日は三週間連続でこちらの店を訪問です。
先ずは整理券を得る為に8時22分に到着すると、この時間で既に受付番号7番(二巡目の2人目)の状況です(汗)
多賀子さん曰く、地元の常連客は早朝から整理券を取りに訪れるとの事です。
今回は「特製粟国の塩つけそば」の食券を購入し、店に戻って席に着くと待つ事3分ほどで待望のつけ麺が到着です。
麺や具材は「特製豚鴨つけそば」と同様で、琥珀色のスープには細切りチャーシュー、ネギの微塵切り、白胡麻が仕込まれています。
先ずは麺を食べてみると、低加水寄りの中細麺が硬めに茹でられていて、噛み締めると全粒粉の香ばしい風味と共に小麦粉の鮮明な甘味を感じます。
次にスープを飲んでみると、若干強めでいて丸みを帯びた塩味と共に出汁の膨よかな旨味が舌にジワリと伝わります。
出汁は鶏や豚の動物系に乾物魚介と思われますが、動物出汁が味わいを占めつつも「豚鴨つけそば」対比では魚介の風味が幾分伝わり易い印象です。
また、スープには鶏油らしき香味油が浮いているものの、先日戴いた「豚鴨つけそば」に比べて油分を若干低めに抑えている気がします。
因みに、このスープには「豚鴨つけそば」で感じた酸味は見当たらず、甘味も明確に主張する事なく後味として微かに感じる程度です。
そして、麺をスープに漬けて食べてみると、先週衝撃を受けたばかりの「豚鴨つけそば」と甲乙付け難いほどの素晴らしい味わいです!!
とは言え、特別な決め手がある訳ではなく、凡ゆる素材の風味が絶妙なバランスを保つ事でこの味わいを生み出している印象です。
ただ、中盤戦でスープを温め直して粒アラレを入れて頂いたものの、シンプルな塩スープだとアラレの風味が些か勝ち過ぎている様に感じます。
食べ終えた感想ですが、極めて僅差ではあるものの、私個人的には「豚鴨つけそば」の方が自分好みに感じます。
とは言え、今回戴いた「粟国の塩つけそば」も一切非の付け所が無い素晴らしい味わいだったと思います。
因みに、私が店に戻った11時36分時点では予想待ち時間が何と150分にまで達していました(汗)
整理券システムの導入により並ぶ必要は無くなったものの、相変わらず都内屈指の難関店である事には変わりない様です。
因みに、年内は29日までの営業で、年明け後は7日から営業再開との事でした。
再び「豚鴨つけそば」を食べる為に、何とか年内にもう一度ぐらい足を運びたいと思います。
ご馳走さまでした。
2020/12/20 更新
2020/12 訪問
神レベルの絶品つけ麺!!
2020年12月11日(金)
本日は二軒目にこちらの店を訪問です。
11時25分に到着すると、整理券番号32で22組(72分)待ちの状況です。
今回は前々から非常に気になっていた「特製豚鴨つけそば(A)」の食券を購入しました。
因みに、一軒目の「葉月」はこちらの待ち時間を利用して訪問しています(笑)
12時51分に呼び出しのLINEを受け、店に戻って席に案内されると待つ事9分ほどで待望のつけ麺が到着です。
麺の器には微かに緑味掛かった全粒粉入りの中太麺が盛り付けてあり、醤油スープの中には細切りのチャーシューと共に微塵切りのネギが大量に入っています。
また、別皿には「特製」の具材としてチャーシュー、メンマ、味玉、刻みネギ、海苔、鷹の爪をあしらったナルトが盛り付けてあります。
先ずは麺を食べてみると、低加水寄りの中太麺が硬めに茹でられていて、噛み締めると全粒粉の香ばしい風味と共に小麦粉の仄かな甘味を感じます。
尚、低加水寄りにも関わらず強いコシや弾力を保っているので、恐らく麺には「中華そば」と同様に布海苔が練り込んであると思われます。
次にスープを飲んでみると、醤油の風味と共に酸味や加糖の甘味を感じるものの、何れも軽めに留めてある為に出汁の風味が舌に適度に伝わります。
尚、出汁は豚や鶏の動物系に若干の魚介系と思われますが、魚介系は酸味や甘味にマスキングされていて煮干しか魚介節かは舌では最早判断出来ません(汗)
一方、スープからは鴨らしき風味も仄かに感じるものの、鴨肉と言うよりも鴨脂に似たコクや甘味を感じるので、多分出汁ではなく香味油から来る風味の様な気がします。
そして、麺にスープを漬けて食べてみると、全ての風味が絶妙に絡み合う事で単独の味からは想像が付かないほど素晴らしい味わいを生み出します!
あまりの美味しさに我を忘れてひたすら麺を啜り続けていると、大将から「スープを温め直します」との有り難いお言葉を頂きました。
温め直したスープには粒アラレが入っていて、スープを吸ったアラレが麺に大量に絡み付く事で口の中が更にスープの味わいで満ち溢れます。
一方、チャーシューは「中華そば」と同様に豚腿肉と豚バラ肉の煮豚ですが、豚バラ肉をスープに投入すると脂が溶け出す事で味わいに一層のコクや甘味を与えます。
食べ終えた感想ですが、兎に角何が何だか分からない内に完食してしまい、只々美味しかったと言う言葉以外に何も思い浮かびません。
未食のメニューが未だ沢山あるものの、こちらではもう二度と他のメニューは選べない様な気がします。
ニボOLを無理矢理連れて来て、別のメニューを頼ませてシェアするしか無さそうです(悪)
11月から土曜営業が復活した様ですので、時間の許す限り今後も足繁く訪れたいと思います。
ご馳走さまでした。
2020/12/12 更新
2020/12 訪問
抜群の安定感を感じる丁寧に作り込まれた逸品。
2020年12月5日(土)
本日は1年7ヶ月ぶりにこちらの店を訪問です。
最近は土日休みでなかなか訪れる事が出来ませんでしたが、大将のTwitterで本日は営業していると知り衝動的に訪れてみました。
事前予約の為に9時43分に訪れると、私の前には既に15組が登録を済ませている状況です。
店員さんに教わりつつLINEでの呼び出しを設定し、先に「特製中華そば(A)」の食券を購入してから一旦店を後にしました。
そして、LINEで呼び出しを受けてから再び店に戻り、店員さんに整理券と食券を渡して席に着くと待つ事14分ほどで待望のラーメンが到着です。
透き通った醤油スープには背脂が浮いていて、全粒粉を含んだストレート中細麺の上にはチャーシュー、味玉、メンマ、刻みネギ、海苔が乗っています。
先ずはスープを飲んでみると、軽やかでありながらもキレのある醤油の風味と共に、濃密でいて膨よかな出汁の味わいが口の中にジワリと広がります。
出汁は豚や鶏の動物系に魚介や昆布、椎茸等の和出汁と思われますが、動物系が密かに土台を支えつつも和出汁の風味を前面に押し出した味わいです。
前回は追い出汁で与えた煮干しの風味を鮮明に感じたものの、今回は煮干し感が若干落ち着いている為に魚介節の風味や昆布の甘味をほど良く感じます。
次に麺を食べてみると、低加水寄りの中細麺が硬めに茹でられていて、噛み締めると日本蕎麦に似た力強い歯応えと共に小麦粉の鮮明な風味を感じます。
そして、低加水麺が適度にスープを吸い込んでいる為に、両者の風味が口の中で混ざり合う事で一段と奥行きのある味わいを生み出しています。
しかも、低加水麺は一般的に伸び易い傾向であるものの、こちらの麺は完食に至るまで何故か一向に伸びる気配を感じさせません。
気になって店を出てからスマホで調べてみると、生地に「へぎ蕎麦」で使われる「布海苔」を練り込む事で伸び難くしている様です。
次にチャーシューを食べてみると、醤油ダレで味付けされた豚腿肉と豚バラ肉の煮豚が何方も若干厚めにスライスされています。
何れも軽めに味付けしてある為に、良質な豚肉の旨味を舌に素直に感じるものの、豚腿肉は赤身が若干パサついている為に旨味が些か伝わり難い印象です。
一方、味玉は箸で割ると黄身が若干流れ出す程度の固まり具合で、尚且つ味付けを極微かに留めているので黄身の濃密な旨味が舌にダイレクトに伝わります。
食べ終えた感想ですが、相変わらず素晴らしい味わいではあるものの、私の経験値が上がった為か以前に戴いた時ほど強い感動は得られませんでした。
ただ、店主ご夫婦が丁寧に作り込んだ事がヒシヒシと伝わると共に、今時のラーメンでは滅多に感じ得ない抜群の安定感と安心感を与える味わいでした。
また週末に営業する機会があれば、次こそは違うメニューを是非試してみたいと思います。
ご馳走さまでした。
2020/12/05 更新
2019/05 訪問
女性カリスマ店主が作り上げる絶品醤油ラーメン。
今日の昼はこちらの店を初訪問。
主婦から転身したラーメン屋店主として一時期マスコミから注目されていた高野多賀子さんが営む名店「多賀野」です。
14時頃に到着すると、ランチタイムを大幅に過ぎているにも関わらず、15人近い先客が店の前で行列を作っていました。
因みに、私の5人後の客でスープ切れでしたので、営業時間内であってもギリギリでの来店はあまりお勧め出来ません(汗)
食券機の左上の法則に従い「特製中華そば(A)」の食券を購入し、行列に並んで待つ事30分ほどで漸くカウンター席に着きました。
カウンター越しに厨房の様子を眺めていると、注文毎に魚介系の出汁を小鍋に移し、新しい煮干し袋を加えて加熱しています。
そして、丼に醤油ダレを注いだ後に小鍋で加熱した魚介系出汁を注ぎ込み、次いでその半量ほどの動物系出汁を注ぎ込んでいます。
何気なく調理の様子を眺めつつ待つ事10分ほどで、待望のラーメンが到着です。
透き通った醤油スープに軽く縮れた全粒粉入りの中細麺、その上にはチャーシューと煮玉子、メンマ、海苔が乗っています。
因みに、ネギ抜きの注文が通っておらず、急いでネギを避けて撮影した為、写真には無造作に残ったネギが映り込んでいます(笑)
先ずはスープを飲んでみると、煮干しの強い風味が瞬時に舌を直撃し、やや遅れて醤油と出汁の旨味がジワリと口の中に広がります。
醤油と出汁は共に旨味が濃密ですが、決して力強い味同士で喧嘩する事なく、お互いの旨味を引き立てつつ穏やかに調和しています。
そして、良く味わうと微かに椎茸の風味を感じますが、この風味が全ての旨味を絶妙に繋ぎ合わせている様な印象を受けました。
次に麺を食べてみると、加水率が低めの麺が硬めに茹で上げられていて、噛み締めると小麦粉の旨味が驚くほど舌の上に滲み出します!
そして、軽く縮れた中細麺にスープがしっかりと絡み込み、両者の旨味が口の中で混ざり合う事で、実に深みのある味わいを生み出しています。
次にチャーシューを食べてみると、脂身が少なめな豚ロースに軽めに味付けが施されていて、シットリとした歯応えと共に良質な豚肉の旨味が口の中に滲み出します。
食べ終えた感想ですが、麺、スープ、チャーシューの全てにおいて味のバランスが絶妙に計算されていて、極めてハイレベルなラーメンだったと思います。
特に麺のクオリティーに関しては、今まで食べたラーメンの中でもトップクラスと言っても過言ではありません。
ただ一方で、この素晴らしい麺を存分に味わうには、「中華そば」よりも「つけそば」の方が適している様に思えます。(実際に「つけそば」を注文している方が結構いました)
次に訪れた時には、是非「つけそば」に挑戦してみたいと思います。
ご馳走さまでした。
2019/07/20 更新
2024年1月10日(土)
本日は朝に1軒目の整理券を獲得したついでにこちらの店を訪問です。
先ずは9時27分に到着し、整理券を獲得した上で「酸辛担麺」の食券を購入しました。
再び店に戻ると13時09分に店内に案内され、席に着いてから9分ほどでラーメンが到着です。
尚、既に記録済のメニューである事から、今回のレビューでは詳細に関する記録を割愛致します。
こちらで提供される全メニューの中で、私個人的には「酸辛担麺」が一番お気に入りのメニューです。
強いて違いを言うならば、今回食べたチャーシューは何時も以上に柔らかく仕上げられていました。
私にとってこちらは最早ラ活の場ではなく、純粋に食欲を満たす行き付けの店と言うポジションに定まりつつあります(笑)
改めて訪れる機会があれば、次回はつけ麺バージョンである「からいつけそば」を堪能したいと思います。
ご馳走さまでした。