2回
2017/04 訪問
リョウラはお店もケーキも全てが美しい!
4月某日。砧公園で桜を見た帰り道、
今回、用賀までやって来た目的はもう一つ。「リョウラ」へ行くことです。
2015年末にオープンした「リョウラ」は、今は閉店した都立大学の「ドゥパティスリーカフェ」の菅又亮輔シェフがオープンしたお店。
季節ごとに変わるサントノーレや、ドゥパティスリー時代から評判のマカロンに、
何度もリピートしている方が多く、気になっていたお店です。
ちなみに店名の「リョウラ」。シェフの名前が「リョウスケ」なのに、何で「リョウラ」なの?と思ったのですが、
フランス語では未来形は「ra」と変化し、これをご自分の名前に当てはめ、「Ryousuke」→「Ryoura」と自分の未来形を表した店名なのだそうです。
うーむ。何とも夢のあるネーミングですね~
さて、場所は用賀駅を出て商店街を進み、歩いて5分ほどで見えてくる、
鮮やかなブルーを基調としたお店が「リョウラ」。
中に入ると、広々とした店内には、壁沿いにコンフィチュール、焼き菓子が陳列し、
室内もブルーと白をベースとした鮮やかな内装。
そして、ショーケースにはサントノーレ、マカロンを始めとした、色鮮やかなケーキ達。
店内の雰囲気から「ここは美味しいかもしれない!」と直感が働きました。
美味しいパティスリーって店に入っただけでワクワクしてしまいますが、こちらもそんな雰囲気が感じられましたね!
そして、店員さんがイケメンでした(笑)
そんなこともあって、いつもの悪い癖が出て大量購入に至りました。(^^;
以下、レビューになります。
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■サントノーレアブリコジャスマン(520円)★4.5
まずはサントノーレから。
リョウラは季節ごとにサントノーレを切り替えているんですよね。
桜のサントノーレを狙っていましたが、終わってしまったようで、訪問時はジャスミンのサントノーレでした。
生クリームは甘さ&脂分少なめ、なめらかでふんわりとした口当たり。
カスタードクリームにココナッツが入っていて、これがカスタードに一層コクを与え、
すっきりとした甘さのカスタードクリームに。
そして、余韻にふんわりとジャスミンの香りが抜けていきます。
ジャスミンもクリームのバランスも申し分なしで、春らしい爽やかな一品。
これは他の季節のサントノーレも気になりますね!
■マチュリテ(540円)★4.2
菅又シェフのスペシャリテであるマカロン生地を使ったプチガトー
カシスとチェリーのシャンティにクリームチーズのムースリーヌ、苺とリュパーブのコンポート
をマカロン生地でサンドした一品。
カシスとチェリーのクリーム、ベリーやイチゴで果実感を味わった後に、
クリームチーズが甘さを加え、果実感にプラスされます。
このクリームが効いていて、ただの果実のケーキで終わらないんですよね。
そして、イチゴとリュパーブのコンポートの酸味がさらに引き立てます。
■エクレールフレーズピスターシュ(460円)★4.5
エクレールも季節ごとに中身が変わり、今回はイチゴ&ピスタチオと大好きな組み合わせのエクレール。
どっしりとしたビックサイズのエクレールの中は、苺とピスタチオの生クリームにプラリネのカスタード。
イチゴの酸味が少し立っていますが、ジャムとピスタチオが濃厚なため、むしろ酸味が甘さを引き立ている印象。
そして、最後にプラリネのナッツ感も加わり、果実、ナッツ、ピスタチオと複雑に味が変化して行きます。
美味しいです! 食べ応えもあるのでコスパ抜群ですね。
■モンブラン(580円)★4.6
マロンクリームの質感に惹かれて購入しました。
フランス産の2種の栗を使ったペーストに生クリームとメレンゲをあわせたモンブラン
マロンペースト、生クリーム、土台はメレンゲのオーソドックスなモンブラン。
マロンクリームは甘さ控えめで、栗感がしっかりと感じられます。
そして、生クリームがマロンをまろやかに変化させ、最後にメレンゲがザクザクとした食感と甘さを補充。
フランス産の栗を使ったモンブランは、和栗を使ったものに比べて栗感が弱く感じることが多いですが、こちらのモンブランは濃厚ですね。美味しくいただきました。
■ミルフィーユ(480円)★4.5
ミルフィーユも美味しいとの情報だったのでチョイス。
塩気を効かせたパイ生地にムースリーヌをサンド。
サクサク感を残したまま、しっとりめの生地に、ほどよい甘さのカスタードクリーム。
ほんのり効かせてある塩気がカスタードの甘さを引き立てます。
私好みのバランスで、美味しかったです!
■イマージュ(520円)★4.2
次は、ショコラ系をいってみます。ショコラ系は他にも色々ありましたが、今回はイマージュにしてみました。
板チョコ、ショコラムース、ブラウニー、フィヤンティーヌの構成です。
ショコラは全て甘さ控えめのビター。
板チョコ、ムース、ブラウニーと食感が異なるそれぞれの層が、次々と顔を出し、カカオの風味が口の中で次第に変化していきます。
最後のフィヤンティーヌの食感も変化を与えていて良いですね。
力強いカカオを感じさせる一品でした。
■スワイユ(540円)★4.0
外せないピスタチオムースのケーキ。
ピスタチオのムースリーヌ、チェリーのジュレ、クレームショコラ、土台はアーモンドのメレンゲの構成。
豆感が強く感じられるムースリーヌとチェリーのジュレの酸味が合わさり、
メレンゲが甘さを加え、アーモンドの風味が抜けていきます。
こちらのケーキでは甘さ控えめの部類に入るかと思います。
■アンサンブル(540円)★3.8
お次は、合奏を意味する「アンサンブル」。このケーキはどんな調和を奏でてくれるのでしょう。
プラリネとミルクチョコレートのムースに、中にはレモンのクリームとバナナのコンポート
ショコラムースとナッツを感じた後に、レモンの酸味が全体を引き締めたと思いきや、バナナの風味が全体をまろやかに変化させます。
複雑に変化するケーキですね~
ただ、私には、レモンムースの酸味が強く、チョコレートムースに勝っている印象だったので、
もう少し、酸味が弱ければといったところでした。
■レブリー(520円)★3.8
こちらも「ドゥ」時代からのプチガトーとのことです。
甘酸っぱいフリュイルージュ(フランボワーズやグロゼイユといった赤いフルーツ類のムース)のムースの中にベリーのジュレ、外側をナッツが入ったショコラでコーティングした一品。
フリュイルージュの言葉通り、赤い果物尽くしのケーキ。
中もピンク色で見た目でも楽しませてくれます。
甘酸っぱいフリュイルージュ、ジュレから果実感をたっぷりと味わえ、
ショコラとクリームで全体を落ち着かせています。
バラの香りはほんのりと香る程度で、バラのケーキがあまり得意でない私でも美味しくいただけました。
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見た目も然ることながら、味の方も素晴らしく、
フルーツを使ったケーキからショコラ、ミルフィーユまでどれも好みのお味でした。
サントノーレやエクレールなどを季節ごとに味わう楽しみもあり、何度も訪れたくなるパティスリーですね。
美味しかったです。また再訪します!
Camera:Fujifilm X-E2
Fujifilm X70
Lens:C Sonnar T*1.5/50 ZM
XF 60mm F2.4 R Macro
2021/02/07 更新
お店の外観もショーケースの眺めもプチガトーの造形も全てが美しい「リョウラ」
数時間前に食べたパリセヴェのモンブランが少し自分好みでなかったので、そのままリョウラでモンブランを調達に。
リョウラが百名店に選ばれてから、初の訪問です。
選出されて以降は店の外まで行列なんて話も聞いていましたが、この日は店内に数組だけですんなり購入することが出来ました。
相変わらずショーケースが美しい!
上段のマカロンに下段のプチガトー。カラフルでワクワクします。
お目当てのモンブランは和栗と洋栗の2種類を用意。
その他の季節のプチガトーは「ラ・フランス」を使ったものがメインでした。
結果、ラフランスのプチガトーが素晴らしかったです。
話がそれますが、某雑誌で知ったのですが、リョウラのスタッフはシェフ以外は全て女性スタッフらしいです。
機械化されていると言えども、まだまだ肉体労働のパティシエ業務。
さらに女性は出産、子育てがあると、現場に復帰しづらいのが現状だとか。
その中で試行錯誤されているリョウラの事例が紹介されていました。
神戸の某有名パティスリーの過重労働が話題になりましたが、働く人があってこそのお店。
労働環境が徐々に改善されていくと良いですね。
閑話休題。
お目当てのモンブラン、ラフランスをメインに5点お買い上げ、帰宅後に頂きました。
■和栗のモンブラン(680円)★4.0
茨城県産の新栗を使用したモンブラン
シャンティとメレンゲのシンプルな構成です。
ホクっとしたマロンペーストからはしっかりとした和栗の風味。
甘さ控えめのシャンティがコクをプラスし、土台のメレンゲが甘さを補充。
これですよね。和栗のモンブランはこの構成が一番好き。
■シャンティ・ア・ラ・ポワール(540円)★4.5
ラフランスを使用したショートケーキ。
ラフランスの瑞々しさにふんわりとしたスポンジ。心地良い口溶けと甘さのシャンティ。
シャンティとラフランスの組み合わせが絶妙で、イチゴを使うよりも断然美味しい。美味しすぎる。
■ミルフィーユ(500円)★4.5
前回購入して美味しかったのでリピートです。
少し厚めのパイ生地には、塩気が少し効かせてあります。
この塩気が効いていて、コクと甘さのあるムースリーヌをより引き立てて美味しい。
最後に生地の焼きの香ばしさが加わり、小ぶりながらも食べ応えのあるミルフィーユ。
バランスともに申し分なしです。
■エクレール・キャラメル・ポワール(520円)★4.5
繊細なラフランスにキャラメルシャンティ、パティシエールを組み合わせたエクレール
ともすると、キャラメル、パティシエールが勝ってしまうところですが、
ラフランスの繊細な風味を味わせつつも、キャラメル、パティシエールをも感じさせる絶妙なバランス。
美味しいですね。
■スワイユ(560円)★4.2
ピスタチオカラーのプチガトーです。
まず、ピスタチオのクリームが濃厚。たっぷりと豆感を味わった後、中のチェリーのジュレへとつなげます。
そして、土台のアーモンドのメレンゲが香ばしさを、ショコラクリームが甘さとショコラの風味をプラス。
どのパーツも重すぎることなく、最後まで楽しまさせてくれる一品。
美味しいです。
■ロートンヌ(560円)★3.9
ナガノパープル、カシスのムース、イチゴとフランボワーズのジュレを使ったプチガトー
土台はザクっとしたダマンド。
そこにカシス、フランボワーズの酸味、ナガノパープルの風味、プルーンと様々な果物。
それらの風味が合わさり華やかな味わいに。
モンブランは勿論、それ以外のプチガトーも素晴らしかったです。
そして、何よりも甘さや風味のバランスが、とても私好みなんですよね。
今後も通い続けたいパティスリーであると再確認した次第です。
ごちそうさまでした。