3回
2023/01 訪問
忽ちに三多摩サンタマ先頭トップに駆け上る
三多摩とは東京の区部を除く西半部である。東京都の3分の1の人口を擁し、西多摩、旧北多摩、旧南多摩の三つの多摩郡をさすのだと。タクシー業界では武蔵野と三鷹の2市は「都内・武三」とし、その他を北・西・南多摩の3交通圏に分けるらしい。
三多摩の、特に武三の住人には朗報である。焼鳥を出さない居酒屋は少ない、焼鳥専門といっても星の数、中でも抜群であろう焼鳥屋が三鷹北口に誕生である。何故この場所で!!嬉しい限りである。若い大将は言う。最上級の鶏や炭の仕入れは三鷹が限界線なんだと。
そうか、これがギリ都内文化圏・武三と言われる所以か。タクシー業界や、流通ではそんな区分けなのか。それにしても幸運、僥倖、自宅近隣に美味い焼鳥屋ができるという幸せ。
店主は韓国より来日後、目黒の名店などで十数年焼鳥一筋に修行、そして独立を果たしたのだという。澤"taku"は大将の坊っちゃんのお名前、この名で独立を決めていたのだと。やや大ぶりなこの絶妙なサイズ感、串打ち、この仕込みがあって焼きが活きてくる。ジューシーな内部にカリリとした食感を纏わせる。この焼きが絶妙である。たれや塩梅は結構なしっかり目で酒が進む。ワインは今後の進化を期待する。こちらではビールから、温燗といきたい。
私のなかで偏差値64の総合評価3.7とさせて頂いたが、今後、スタッフを入れられたり、酒が進化していく。この限りではない、発展途上の恐ろしさ。
キンカンの醤油漬け、こいつは出汁醤油に漬け、一旦冷凍してから解凍するのだとか。そしてこのネットリ食感が生まれるのか。鴨葱のネギマ、この弾力、凝縮された旨味、それでいてジュワリと、ああ美味い。幸せだなあ。
私は鴨が好きだ。元来、日本人は鴨が好きだし、身体にも合う。消化は鶏より良く、鉄分が抜群に多いから女性にもお勧めなんだとか。脂肪の融点がヒトの体温より低いから、体内に脂肪は蓄積されないデトックスミートとか、近年また注目される。
締めは決まって親子丼であるが、こいつがまた良い。親子鍋に放り込まれる前、仕込みの鶏を切り分けるが、絶妙の火入れで美しい内側、皮目の香ばしさが覗く、ああもう美味い。
筆舌尽くし難し、他のメニューはまたの機会にレビューしたい。
これだけの仕事を朝から終電まで独りでこなすのだと。オープン2ヶ月にして週何度も通う熱狂的なファンを獲得している。かく言うあたしも、ギュッと心の臓を鷲掴みされた心地。そりゃそうだ、喰えば分かる。そしてコスパも良すぎて。10本セットは少し腹が苦しい程で、オススメは7本セットであるが、1900円だったか!?やり過ぎである。カウンター8席?早くも予約が取りにくい状況だが、17:00オープンから1時間半ほど、23:00閉店間際21:00以降であれば入店し易い。
携帯写真なのでやや粗いが載せさせて頂きたい。また改めて一眼持って訪問します。溜息のでる麗しきフォルム、シャッターチャンスです。
2023/02/16 更新
もう10回以上、お邪魔してしまっただろうか。ジョンさんは多くを語らないが、初めて喰ったとき電気が走った。串打ちが凄い、炭の仕入れも凄い、ローカルの焼鳥屋にはあるまじき、皮目のカリリ、絶妙に火の通ったレア、瑞々しさ、日本酒がススムわススム、良い仕事されてるなあ。
「大将どこで修行したんですか!?目黒の鳥○○で喰ってるみたいですよ」まさかその通りだったとは!?名店で2番手まで務めたのだとか、そりゃズルいよ美味い訳だ。
酒やサイドメニュー、発展途上な部分はあるが、洗練されれば東京でも指折りの名店になる可能性がある。期待大だなあ。流行って欲しいし、混み合わないで欲しいし、ファンとしては悩ましい。