食狂老人卍さんが投稿した千里十里(和歌山/和歌山市)の口コミ詳細

事切れるまで彷徨う酒場でつづる蜻蛉日記

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食狂老人卍 (東京都) 認証済

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千里十里紀和、和歌山市/居酒屋

3

  • 夜の点数:4.5

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 3.5
      • |雰囲気 3.0
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク -
3回目

2024/03 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

紀州の至宝⭐︎恍惚の九絵モロコに逢いにψ(`∇´)ψ

この世で1番美味い鍋は何だろう!?よくそんな話題になる。熊か、牡丹か、すっぽんか、水炊き、もつ鍋?

しかし魚人気TOP3は、河豚、鮟鱇、九絵だろう。

関西人はてっちり、関東の人は鮟鱇を押して来る事が多いが、取り分け九州ではアラである。そして和歌山では九絵である。この世で1番美味いモノはてっちりだと信じて疑わず、なんかの祝いには法善寺に繰り出し"てっちり"を喰わせてくれた。じいちゃんや親父。ありがとう。俺は今日、九絵を喰うぞ!!

あなたは幾つ食したのだろう。死ぬまでに全部喰い尽くしたい紀州九絵料理の名店である。

・割烹千成(田辺)
・割烹えびす(紀三井寺)
・割烹みさき(日高)
・若竹(白浜町椿)
・風車(白浜町湯崎)
・ちひろ(和歌山市吉田)
・多仁本(御坊)
・珊瑚礁(白浜)
・喜楽(白浜)

冬の旬10〜3月に紀州に訪れるなら、お宿に泊まって温泉浸かって九絵鍋と洒落込む。

・紀州の宿 白砂(白浜)
・民宿 波満の家(日高)
・民宿松林(初島町浜)
・釣楽荘(由良町戸津井)
・栖原温泉(湯浅町楢原)
・浜千鳥の湯 海舟(白浜)
・橋本荘(日高町産湯)

旬は冬〜初夏。 ただ、大きいクエは年中味の差がなく、流通するというが、なかなかお目見えしない。

潮の速い岩場に棲み、主に魚類や伊勢海老など甲殻類を捕食する。いろんなシノニムwがあり、九絵、垢穢、アラ(九州)モロコ(和歌山、伊豆)マス(知多)クエマス(三重)マクエ(鹿児島)アオナ(四国)モスズ(山口萩)イギス(高知)アラノイオ(種子島)アーラミーバイ(沖縄南城)などなど呼ばれる。確かに和歌山のおっちゃんはモロコって言った。

天然ものの名産地は長崎、三重、和歌山である。漢字で九絵と書くが、若魚の身体に不規則な数条の紋があり、縞模様が変化する。体に九つの絵を描き出すから九絵という。身体に墨の入った何とも日本的な洒落た魚である。

というか、3月もう九絵の旬も終わるな、今年は食えなかったなあ、と話していたら、グルメおじさんが名店を予約しておいてくれた。そして急遽、和歌山へ向かう事に。

高えし手に入り難い20kくらいの大きめの九絵が入っているという事で、"はるか"の中でスキップ気分、足取り軽くいざ紀州。

5k前後の小クエを出す店も多いけれど脂のノリというか、旨味の凝縮感というか、それは全く違うと思う。

私の九絵との出会いは、やはり美味しんぼ10巻"横綱の好物"ちゃんこ料理店"相撲茶屋大塚"である。海なし奈良の子供には、夢の様な魚に見えた。いつか九州で九絵を食べたいと何度も読んだ、好きなエピソードだった。

柑橘の美味い和歌山だから、柚子や橙など香る甘めのポン酢も九絵の旨みを引き立てる。

クエは希少性とその美味さから、幻の魚とも呼ばれる高級魚。大きいモノだと1.2m超50k超もいるというが、昔は漁師でも海に引きづり込まれたと言う。天然の10k超は専門の漁師でも月に数本しか上げられないという。故に価格もキロ30000円を超えてきたりする。20kクラスがあるとは、、さらに稀!!千里十里さん、さすがの仕入力である。

クエは、煮つけか、鍋だろう、絶品中の絶品である。煮付けも良いなあ。クエの頭部やかまの部分を適宜に切る。湯引きして冷水に落とし、鱗を刮げる取り、酒、砂糖、湯浅のしょうゆ、水の地でこってり甘辛く煮上げる。筋肉質な身の部分は煮汁が入らないから、そのあっさり淡白な部分の食感もまた良い。ここに煮汁を絡めてやる。これが良い。

刺身は旨味よりも食感を楽しむものかなと思う。また唐揚げも良い。ゼラチン質の皮がもっちりとした独特の食感になり、美味なのだ。


いざ鍋である。時はキタ。゚(゚´Д`゚)゚。鍋である。

厚手の刺身には脂が滲み、独特の旨みがある。炊き込んでもさほど固くならず、あっさりする。食感も変わるから、ややレア、ややウェルダン、違いを楽しむのも良い。

産卵前のこの時期は卵を持っている場合もある。それもレアで嬉しいのだが、玉子に栄養を取られないギリギリの身が1番良いかなとも思う。

九絵は九州でアラと呼ぶからややこしいのだが、アラのアラの部分、骨周りにしゃぶりつくのが、また何とも美味い。天然の大物の骨周りは少し獣感がある。ハタ科の王、ヌシの喰らう思いであり、そんな力強さ味わいがある。

クエに捨てるところは無い"あらわた"ホルモン、内臓の部分も入る。胃袋、腸、肝、幽門垂、この食感の違い、脂の違い、旨味の違いが嬉しい。サラサラ蕩けてしまうものもあるから、集中力を持って喰いどきを探るのである。

目玉周辺が好きで、コラーゲンが蕩け出ている。この食感が堪らないから、ここは取り合い、殴り合いであるwwクエからも出汁がよく出て、白菜に染み入って、しかし透き通った旨みで、これがまた美味い。

コラーゲンとタンパク質が豊富な身質は女性にも嬉しいだろう。"一度食べたら他の魚は食べられない"良く言われるのも頷ける。脂がのって、しつこくなく、旨味が凝縮されて、これぞ鍋の王にして、王の鍋かも知れないと恍惚となるのである。

千里十里は最高の居酒屋である。ケンケン鰹、ドラゴン塩焼き、さえずり、鯨ベーコン、赤身、バッテラ松前、まだまだ語り尽くせないが、今回はこんなところで。

わたし的に、全国3本の指に入る程、別格の思い入れの居酒屋であり、恐縮ながら特別な点数4.5とさせて頂い
ております。

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この様な文章を最後まで読んで頂いて心より感謝していますm(_ _)m

喰って呑むだけが取り柄で、それが生き甲斐の"うざいオヤジ"の食べ歩きの記録です。ルポというより、自身の記録、纏め、自己満足です。お店には其々に強い想いやストーリーがある。それが愛おしくて、敬い愉しませて頂いております。主観的で誤りや失礼な事もあるかもしれません。冗長で無駄だらけ、お見苦しく申し訳ありません。

いつも、いいね!頂く方本当に嬉しく思ってます。この場を借りてお礼をm(_ _)m

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2024/03/21 更新

2回目

2022/05 訪問

  • 夜の点数:3.7

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

紀州には千里十里がある。こちらで喰う為に飛行機に乗る価値がある。

大袈裟に言えば日本一の居酒屋かもしれない。毎度毎度、感動の魚に出会える。

前回は入ってなかった周参見のケンケン鰹、この刺身はこれまで食った鰹で1番だった。断トツの1番だった。鰹が好きで、出逢えば必ず注文する。毎晩でも喰える魚は鰹かなと思える鰹ファンだ。全国、美味いタタキ求めて旅してみたりもした。

求めてた鰹はここにいたか。タタキは惜しい、生で頂きたい。アニサキスや条虫類に目を光らせる事ができるプロフェッショナル、職人さんが一流でないと生は安心して喰えない。4月末から5月上旬が1番良いのか、本当に良い時期に訪れた。 
この濃い赤身。赤黒いグラデーションの美しさ、惚れ惚れする。食感粘り、脂肪の甘み、旨い、旨い、旨い。

また鯵の刺身が素晴らし過ぎる、太刀魚の塩焼、煮付けも感涙もの。サバはほぼ売り切れ状態、棒寿司も少し寂しかったが、今日は、鰹、鯵、太刀魚、こいつらのレベルが高すぎる。今宵も大大満足である。

  • 周参見ケンケン鰹アップ

  • 周参見ケンケン鰹どどアップ、美しい

  • 周参見ケンケン鰹、もう一度会いたい

  • 鯵は良い。いつも良い。

  • 鯵が絶品である。

  • 太刀魚塩焼は外せない

  • 煮付けもまた良い

  • 太刀魚煮付け

  • 鮑バターソテー

  • 鯨ソルベ

  • 足赤海老

  • クジラの竜田は黒いが辛くない

  • 南蛮は珍しい、焼きからの酢じめ

  • 鯵の寿司、これも絶品

  • 鯵の寿司

  • 巻きずし鰻入り

  • 巻きずし鰻入り

  • 看板、大将の絵が良いねえ。

2022/05/07 更新

1回目

2022/03 訪問

  • 夜の点数:3.7

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

紀州の底力、素晴らしい☆これは凄いぞ、全国トップランクの大衆居酒屋ではないか。

大丸はドンキとなり、ぶらくり丁の20~30%は空テナントに見える。昔日の賑わいは何処へ。

和歌山の老舗はこの街を見つめ静かにたんたんと商売を続けられている。創業67年といっただろうか!?

人口流出と、高齢化に嘆く、かつての御三家。とはいえ紀州は温暖で美しく食も豊かで、ゆえに人間も良い。

看板の鯖の棒寿司は、うぅ~ん仰け反るほどに美味い。奈良の出の私は江戸前より、大阪の細工寿司や、バッテラ、柿の葉がしっくりくる、様々食べ歩いたが、こちらは相当レベルが高い。バッテラの白板昆布と、炙りが半々となっている。軽く練った酢飯と適度に肥えた鯖の脂とのこなれた逸品。絶品。美味い、もう一度、仰け反る。1本食べ、1本を土産とした。

太地のクジラの赤身は軽く漬けにして竜田で。こいつは酒が進む。新宮の尾崎酒造は太平洋の山廃純米を頂く。

今日の鰹は紀州のケンケンがなく残念だったが、付け合わせのとびっこの山葵漬けが良い☆

代わりのアジも大ヒット。店主も今日のアジは良いですよ~って。太刀魚も良いのが入っていた。これを煮付けで、間違いない。紀州に春を告げるメイタは唐揚げで、美味すぎる。これからはお勧めをそのまま頂こう。

終の棲みか、紀州は良いかもな。

2022/03/19 更新

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