11回
2021/11 訪問
【再訪】焼津、駿河湾の幸をほっこりする茶室で♫『深海を想像できる料理に昇華・・・。』
今夜はいつもながら心安らぐ焼津の町に。
焼津駅、いったい何度この駅に降り立っただろう。もはや慣れ親しんだ駅からの風景ながら、条件反射のように新たなワクワク感が湧いてくる♫
今回、10回目の節目の訪問は奥さまと伺うことに。奥さまが名古屋の娘夫婦宅から焼津に足を延ばし、焼津駅で待ち合わせ。なかなか予約がとれないなか、間近の依頼にも、急遽懐石料理屋さんらしい茶室である個室をご用意頂き感謝です♫
まずは、生ビールと炭酸水で乾杯。
①落花生豆腐
~生の落花生を葛で固めたもの。無花果添えてローストした落花生のソースで。素朴な味わいの落花生豆腐に無花果を合わせる感性は素晴らしい。思わず「うん、これこれ」と相槌を打つほど。
②鯖寿司
~キラキラと瑞々しい軽く締めた鯖を鯖寿司にして。締め具合が絶妙で、これがまた美味すぎる。奥さま絶賛♫
③空心菜と生カラスミ
~さっぱりとした空心菜に生カラスミの塩味を加えて、更に自家製の粒マスタードがアクセントに。
④椀物
~朝獲れのイトヨリ鯛と大きなシメジの椀物。イトヨリ鯛は白身で柔らかい魚だが、椀物にしてもしっかりとした身持ちで上品な味わい。薄味で繊細な出汁が染み渡る。
④お造り
~本日夕方に揚った20kgのもち鰹とハタ。いつも、もち鰹は”美味いよ~”と言っていたので、良いタイミング。ハタは若干寝かせた旨味が滲み出ている。塩がぴったり。
⑦麻機蓮根(あさはたれんこん)
〜麻機蓮根は口に入れると、ず~っと伸びる糸引きが凄い。おかきの衣で揚げられ、きめが細かく粘りとしゃきっとした食感が特徴。
お弟子さんがプリップリの伊勢海老を竹籠に入れて見せて頂きます。最近、伊勢海老を頂く機会があったが、これはなかなか大きなもの。お弟子さんも来られてから、もう1年半くらいかな。頑張って欲しいものです。
⑧伊勢海老と味噌
~ぷりっぷりの伊勢海老を軽く炙ってむき身にし、とろっとろの海老味噌をのせて頂くという至福の味わい。(*^^*)
⑨ブロッコリーの炭火焼
~新鮮なブロッコリーを炭焼きにして口直し。
⑩金目鯛、山椒醤油
~『温石』のスペシャリテである金目鯛の炭火焼き。かけてあるのは出汁醤油ではなく、特別に調合した醤油。この醤油が金目鯛のふっくらとした白身に、ピシッと引き締める味わいにグレートアップ。因みに、ご主人の「金目鯛の調理法」がdancyuに掲載されたようだ。
⑪知床牛、焼き茄子、ホウレン草
~”えっ、知床牛?静岡じゃないんですよね”との疑問。○○さんの紹介で仕入れるようになったという知床牛。
⑫にえばな(牧之原新米)
~やっぱり、にえばなは香りが良いですよね~。
⑬唐辛子と炙りカラスミのご飯
~まったく派手さはないが、意外に白ご飯に唐辛子の辛味が合い、カラスミの塩味がわき役に。自家製唐辛子味噌添え。
⑭桜海老と青海苔、なめこ味噌汁
~やはり本場駿河湾の桜海老は香りと味わいが別格で奥さま大喜び。それにしても桜海老の香りがプンプン漂う♫
⑮牡蠣のオリーブオイル漬け
〜ぷりっぷりの牡蠣がのった〆ご飯。何とも贅沢なビジュアルに濃厚な牡蠣の風味が炸裂する╰(*´︶`*)╯♡
⑯デザート
~ラ・フランスにシャインマスカット添え。クルミ餅は秋からの定番、大好きなクルミ餅は嬉しい。♫
ご主人がご挨拶に来られ暫し歓談。「そういえば、以前来られた際、ちょうど娘さんが出産されてましたよね」。そんなこともありましたね。実は今回も・・・♡。すると、ご主人からお祝いのシャンパン╰(*´︶`*)╯♡
それにしても、もう10回目の訪問とはいかに嗜好が合うかを物語る。いつもながらホッとさせて頂く料理の数々♫
ごちそうさまでした。
2021/11/15 更新
2021/06 訪問
【再訪】焼津、やはりスペシャルな”もち旨鰹”『出会えた時の高揚感が半端ない・・・。』
今夜は、お久しぶりの”もち旨鰹”に尽きるな〜♫
もち鰹というのは静岡県の遠州灘沖の近海で揚がった新鮮な鰹のこと。締めてから鰹身の死後硬直が始まる前のわずか4〜5時間のあいだに食べるものに限るという貴重なもの。ですから本当に地元でしか食べられない。
この新鮮なもち鰹を更に旨味を増した「もち旨鰹」に仕上げるのがサスエ前田の前田尚毅さん。夕方、焼津港に揚がった数百本の中から前田さんが選び抜いた数本を、更に水分を取り除いて臭みもなくなり旨みを引き出したスペシャルなもち鰹。
塩でもち鰹の水分をとるのではなく、最後には自身の手で鰹の水分を絞り出すらしい。それから冷凍室に運びさらに要らない水分を抜いて初めて「もち旨鰹」が完成する。
初鰹の旬は一般的に4月から6月頃だが、戻り鰹と違って脂肪分も少ないのでさっぱりとしたもちもちの味わい。
①トリ貝
~静岡産ではないが、小振りながら味わい深く、食感もあり旨味が詰まっている。酢味噌ではなく黄身酢なので柔らかな旨味を残している。
②小鮎干物の唐揚げ
~パリッパリの小鮎はビールの摘みに抜群。
③椀物
~花鯛(チダイ)と管牛蒡に実柚木をのせて。出汁の味わいは昆布より鰹節がやや強めだが、花鯛のさっぱりした味わいを支えており丁度良い。懐かし~いチダイは磯や港湾で釣れる馴染みの地魚。
④アスパラのおかき揚げ
~地元のアスパラガスに砕いたおかきを纏い、細かいおかきなので揚げ方も素早くしないと焦げそう。この焦げる寸前の香ばしさが食欲を唆る。
⑤もち旨鰹
〜もちもととしたあっさりながら旨味が詰まったもち旨鰹。更に玉葱の切り方で味わいが異なり、鰹の旨味を引き出している。鰹の身は特有の香りを含んでいるが、それを打ち消さない玉葱のきざみ方が更に旨味までもたらしている。
⑥お造り
~炙った黒ムツの脂が旨味となって茗荷と山葵醤油でさっぱりと。障泥烏賊には黒コショウと塩で。
⑦枝豆の摺り流し
~スタイリッシュで美し~く、口休め。
⑧金目鯛の炭火焼き
~『温石』のスペシャリテである金目鯛の炭火焼き。かけてあるのは出汁醤油ではなく、特別に調合した醤油。この醤油が金目鯛のふっくらとした白身に、ピシッと引き締める味わいにグレートアップ。
⑨椎茸
~玉取り椎茸ではないが、やはり備長炭で焼き上げた椎茸は美味しいですね。
⑩葉玉ねぎ酢味噌和え
~ちょっとした酒の摘みに丁度いい。お代わりしたいくらい。
⑪鰹のへそ
~超レアなへそは貴重品ですよ〜♫
見るからにグロテスクな鰹の心臓。新鮮な鰹しか食べられない貴重な逸品。かなりレアなので血の香りが残るが、鰹は魚ではなく哺乳類の動物かと思えるほど。
⑫ご飯
・煮えばな(牧之原市のお米)
・山形牛、茄子、オクラ焚き合わせ
・鱧のそぼろご飯、黄身のせ。
・桜海老ご飯
・蛤ご飯
⑬日川白鵬は甘~い。
⑭とうもろこしの葛餅、抹茶
いつもながら、大満足の魚料理。
ごちそうさまでした。
2021/06/20 更新
2020/12 訪問
【再訪】焼津、2020年毎月通い続けた心安らぐ料理屋さん『四季折々の駿河湾の幸を求めて・・・。』
今年の締め括りレビューは『温石』さん。
こういうご時世でありながら、外出自粛期間中以外は毎月定期的にお伺いしている『温石』さん。今月はタイミングよく食べ友様の貸切会にお誘い頂いたもの。
今年も、日本全国の色々なお店に伺う機会がありましたが、杉山さんの愚直なまでに駿河湾の魚介を追い求める料理に魅せられ、何度も足を運んだ焼津の町。
駿河湾や地元に拘り続ける懐かしくも心安らぐ料理の数々。魚好きなわたくしの中では、特別なお店のひとつとなりました。
・つくね芋饅頭
〜綺麗な桜海老の淡い香りが上品さを育んでおり、優しい料理に仕上がっている。饅頭のなかには、はま納豆が入っており、発酵の香りがさらに豊潤な味わいを増している。また銀杏がちょっとしたアクセント。
・鯖寿司
〜美しい鯖寿司は厚みがあり、シャリは申し訳ないくらいの比率。なかには少し生姜を挟んであり、鯖の脂とぴったり調和して、さらに和からしが山葵にないピリッとした刺激を加えている。
・椀物
〜白甘鯛本来の微かな味わいを引き出すため、白甘鯛の骨からとった極薄の出汁に醤油を数滴垂らす程度の仕上げ。それだけで、フワーッと広がる白甘鯛の香りが素晴らしい。白甘鯛の脂が出汁に薄く広がり、添えられた山葵がまた効いている。
・お造り
〜ねっとりとした烏賊は、飾り包丁によってさらに絡みつくくらいの粘性を持ち旨味が倍増する。黒むつは皮目に直接炭火を当てて軽く焼き目を入れるが、当て方の塩梅が絶妙で香りと共に香ばしい煙も料理のうち。
・伊勢海老
〜初めて伺った時の感動を思い起こさせる、飛び跳ねる伊勢海老をサッと絞め活きの良さ。透き通るような新鮮な身は、プリップリとして涎ものの期待感が高まる。それから炭火で軽く炙って旨味と甘みが増した身に、新鮮な海老味噌をかけて頂きます。蕩けるような味わい。
・あさはた蓮子
〜おかきの衣で揚げられたあさはた蓮根は、食感が良く、ねっとりと糸を引く独特な味わいが素晴らしい。
・蕪の丸焼き
〜焼き場につきっきりとなって焼き上げた地元の蕪。シンプルだがより旨味を増幅させる炭焼きは、炭の香りに相まって蕪の水分を凝縮した素材の甘味をダイレクトに感じる。
・金目鯛の炭焼き
〜本場、駿河湾の金目鯛。駿河湾の地元だからこそ、本当に脂ののった金目鯛に出会えるというもの。パリッと焼き目の入った鱗焼きの皮を、丁寧にハサミでカットしてから包丁を入れる手の入れよう。藤枝の椎茸もジューシー。
・煮物
~海老芋(磐田)、ほうれん草、蛸を昔風に煮付けたもの。生々しい蛸の吸盤はピクピク動き出しそうな新鮮さ。薄味にまとめられた蛸は、噛めば噛むほど旨味が増してくる。
・煮えばな、蛤ご飯、炙り唐墨、白甘鯛の餡かけ
~釜で炊いた煮えばなは熱々のコシヒカリ(西尾花産)。次は、浜松の蛤ご飯は、蛤の香りが強く掻き混ぜるとフワ~っと良い香りが。香ばしい炙った唐墨は塩気の効いた旨味が好きなんです。白甘鯛の餡かけはちょっと高貴な味わいが食欲をそそる。
・デザート~苺(キラピカ)、次郎柿、ピオーネ。
・クルミ餅〜秋からの定番、大好きなのクルミ餅。抹茶が合います。
今年は、コロナ禍のなか今まで普通にできていたことができない我慢の1年間。駿河湾の幸を一年を通して季節の移り変わりを感じながら、旬の幸を頂けるという幸せ。有難いことです。
来年も更に研鑽を重ねて、楽しませて頂ければ有難いと願っています。ごちそうさまでした。
2020/12/31 更新
2020/09 訪問
【再訪】焼津、食材と真摯に向き合う杉山さん『地元の漁師さんとの出会いも・・・。』
楽しみに定期的に訪問させて頂く温石さん。毎回、入手できる魚介類が異なるので、杉山さんがいつも調理に工夫されているのがよくわかります。
ご主人の苦労をよそに、食材が変わって調理法が変わるのもまた楽しみの一つ。だが、共通して言えるのはどの食材も"物が良い"という地元ならではのアドバンテージ。
「サスエさんや地元の方から"物が良い''食材を提供して頂くので調理法を考えるのも楽しみです。」と仰る。ですから、わたくしも焼津まで足を運ぶしかないんです ♫
・落花生豆腐
〜あら、器までも落花生 ♫
砕いた落花生を絞って葛で固めた落花生豆腐、薄皮を剥いだ落花生をローストしたペーストとの香りの違いが絶妙な味わいを引き出している。
・地鯵の胡瓜巻き
〜まずは、爽やかな胡瓜の緑色と透き通るような地鯵の色合いが美しい。根付きの鯵は更に少し寝かせているので脂がのって、深みがあり胡瓜との相性が素晴らしい。
・お造り
〜寝かせて更に綺麗な白甘鯛。ちょっと醤油がかけられ、茗荷と山葵で。舌のうえで白甘鯛の甘味と旨味が交錯する。
・鰹
〜一晩寝かせた鰹は、夕獲れの鰹と違い更にねっとりとした食感が上乗せされて、ひと味違う味わいになっている。炙った腹身との比較も堪能。
今夜のお客様には、いつになく地元のご家族が。ご主人からご紹介頂いたのは、定置網の漁師さんご夫婦とお母様。若くて男前の旦那さんは、定置網の会社を引き継ぐ漁師であり経営者。
だが、どうも漁師らしくない色白のイケメン優男。最近、親の跡継ぎとして漁師になったらしいが、なんと前職は大手の商社マン。思わず「もったいない」と言いかけたが、お母様の鋭い眼光を察して・・・ムムムと無言に(^_^;)
それからは、定置網について色々とご教授頂きます。こういう出会いは有難い。別に漁師になる訳ではないが、ちょっとでも人生が豊かになるきっかけに。
・ち鯛
〜夏からが旬のち鯛。杉山さん"これも物が良いんです"とサスエ前田さん、お墨付きのお魚。プリっとした爽やかな食感に、じんわりとした鯛の香りが追ってくる。モロヘイヤのお浸しを添えて。
・茄子の煎餅揚げ
〜前回頂き、オッと思った砕いた煎餅で揚げた茄子。砕いた煎餅が細かいので揚げ方も素早くしないと焦げそう。この焦げる寸前の香ばしさが食欲を唆る。今回はお味噌を添えて。
・椀物
〜蓮根の団子と出汁に蓮根の澱粉でトロミをつけた熱々、旨々な椀物。地元静岡の粘り気のあるあさはた蓮根は熱を加えた団子にしても濃厚な旨味。焼いたカラスミと山葵を添えて。
・白甘鯛
〜白甘鯛は身が柔らかいので、先に鱗を削ぎ取り焼いた白甘鯛に松笠焼き風に鱗をのせた焼き物。更に骨でとった優しい味わいの出汁をかけて頂く。杉山さんの繊細な感性が。
・ヒイカ
〜地元で獲れたヒイカ(ジンドウイカ)に◯◯を詰めて、串焼きしたお摘みチックな一品。
・すっぽん
〜地元で獲れた天然のすっぽん。静岡には海の幸だけでなく、あさはた蓮根のように特徴ある野菜も豊富。今回は新たな食材のすっぽん。塩焼きにしたすっぽんは臭みもなく濃厚な味わいに、パワーが漲ってきそう。
・鱧の炊き込みご飯
〜お先に、土鍋の煮えばなを頂きます。今度は土鍋の上に細かくした鱧を素早く炒って、刻んだピーマンを敷いたご飯にまぶす。見た目は、鷄そぼろご飯のよう。
これが、あの繊細な鱧とは思えない力強い味わいに変わり、ピーマンとの相性も素晴らしい。想像以上の炊き込みご飯に変身してお代わり。更にお茶漬けも美味し。
・デザート〜葡萄、梨。
・クルミ餅
〜大好きなのクルミ餅。夏が過ぎようやく再開。抹茶が合います。
今回の目玉は、静岡の地元で獲れた珍しい天然食材であるすっぽん。静岡の食材の幅には驚かされる。
そう言えば、静岡には素晴らしいジビエのお店もあるらしいので、秋から冬にかけても楽しみ。静岡は年中楽しませてくれるな〜。わたくしにとっての第二の秋田になりそうな雰囲気を感じさせてくれる ♫
ごちそうさまでした。
2020/09/14 更新
2020/07 訪問
【再訪】焼津、漁獲に左右される性に晒されながら『引き出しを増やし続ける・・・。』
季節の魚を定期的に頂けるわたくしの「定点」となるお店。焼津に向かう新幹線から、いつもながらワクワク感が止まらない。今回は早めに着いたので、お店まで歩くことに。これが良かった。現在の焼津の佇まいや、ちょっとした自然や歴史を感じることができた次第。
お母さまに玄関にて丁寧にお迎えして頂き、カウンターのいつもの席に。杉山さんの丁寧なご挨拶を頂き、キュッと身が引き締まる。お客様はわたくし含めて3名。それにお座敷の方々。
まずは、生ビール。
・渡り蟹と蟹味噌の和え物
~今の渡り蟹は内子はないが、オスが美味い時期。それに地物のオカヒジキは腰があるというか張りがあり、かなり主張して渡り蟹に負けていない。
・枝豆の摺り流し
~裏ごしした地物の枝豆は爽やかな味わい。それに枝豆を入れて食感を加える。
・お造り
~身の厚いヒラメだが、あまり時期は良くないらしい。しかし、さすがはサスエ前田さんが扱うヒラメ。軽く寝かせて旨味が凝縮している。
あまりお酒が合わないので、最近はもっぱら生ビールとウイスキー水割り。だが、こちらにはウイスキーを置いていない。ご主人に「ウイスキーも置きませんか?」・・・とお願い(^_^;)
・鱧のしゃぶしゃぶ
~丁寧に骨切りされたふわふわの鱧に、穴の開いた筒牛蒡。薄い山椒の香りのする山椒油が上品な味わいに変えている。
・甘長唐辛子のかき揚げ
~新たな発見‼︎ 甘長唐辛子を煎餅を砕いた衣で揚げたもの。繊細だがインパクトのある香ばしさは絶妙な食感を伴ってお摘まみには絶品だ。
今夜も素晴らしい大きさの鮑。前回よりも大きく濃い緑色の海藻を蓄えた鮑には貫禄さえ感じられる。サスエ前田さんから何とか手に入れた鮑。今夜も何かのご褒美のような食事に出会えて有難いことです ♫
・鮑のしゃぶしゃぶ、蓮根団子
~鮑を軽くしゃぶしゃぶして、何も加えずありのままの鮑ちゃん。微かに海水の塩味と風味が漂う。これだけで充分な味わいと食感を提供できる逸材。蓮根餅は、大好きな蓮根の香りを残したお団子。
・鮑の出汁
~しゃぶしゃぶした鮑を少し煮詰めた出汁。鮑だけの旨味が詰まったお出汁。う~ん、これが本当の鮑の味わいか。
・カマスの塩焼き
~炭火焼したカマスには、粗目の粒を残した叩き玉葱に柴漬けを。表千家は茶事には必ず焼き魚が出るが、そのイメージにチャレンジとのこと。塩やポン酢ではなく、粗挽きの玉葱と柴漬けの食感が爽やかで目から鱗状態。なかなか良いね!!!
・鮑肝御飯
~今度は濃厚な鮑の肝磨り潰して、熱々の御飯に乗せて頂きます。あ~あ、白御飯が鮑の肝の濃厚な苦味と甘味を引き立てる。
・マルシン(神戸牛)
~魚料理が続くので、いつもながらのアクセント。だが、個人的にはこの赤身のマルシンが魚料理を更なる高みに導き出す。
・あこう蒸しもの
〜あこう、正式名称キジハタ。わたくしにとって夏の最高峰のフエダイ(シブ鯛)と並ぶ絶品の魚。やはり、蕩けるような甘味と上品な脂を纏ったあこうを、更に上品に調理する杉山さんは素晴らしい ♫
・とうもろこしの炊き込みご飯
〜香ばしく炒った地元のとうもろこし。朝どれですから、本来の甘味が加わったとうもろこしは色合いも綺麗。お代わりには、カラスミをのせて頂く ♫
・デザート~山梨の「夏っ子」という桃。時期ですから甘みたっぷり。
・小豆アイスクリーム~しっかり冷えた小豆がいいね。
・抹茶〜ご主人自ら。
毎回、仕入れる魚種や量が違うなか、これだけの料理のレベルを保つのは至難の技。僭越ながら、時期と素材によってどうしても差を感じてしまうことはあるが、段々と引き出しが増えて全体を引き上げ、更にグレードアップされてます。
いつもながら杉山さんの真摯な姿勢に感服致します。m(_ _)m
『好きにならずにいられない』 by エルヴィス・プレスリー・・・ちょっと古すぎるかな!!!
短い時間だが、心から心地よいと思える『温石』さん。本当は、このままそっとさせて頂きたいのだが・・・。
ごちそうさまでした。
2020/08/04 更新
2020/06 訪問
【再訪】焼津、お久しぶり〜、駿河湾の大鮑に悶絶♫♫♫。『安らげる海の香りが・・・。』
待ち遠しかった『温石』さん。♫
今週末から来週にかけての誕生日Weekに先駆けて、自粛生活を乗り越えた自分にご褒美。今夜は、久しぶりに駿河湾の恵を頂きに伺いました。
お母さまが和かに玄関でお出迎え頂きます。♫
我が家の食事解禁(外出禁止令)から、ようやく今月になって伺えたもの。ご主人の杉山さんもお元気そうでなによりです。♫
こういうご時世、お客様も少ないだろうと思ったが、やはり私の他にはご夫婦1組。ちょっと寂しいが、有り難みを感じる。(あら、個室にもおられるようだ・・・)
すると、ご主人から若いお弟子さんをご紹介頂きます。ようやくといった処でしょうか。杉山さんも少しは楽になりそうかな。♫
まずは生ビールをグビグビ、すると喉の奥がカパッと開いてきた。(酒好き芸人の鬼奴が、的を得た表現してたのを思い出した。(^。^))
・枝豆の摺流し
〜摺流しの上には今年不漁の貴重な桜海老。ちなみに、桜海老は、その名のとおり春のイメージが強いが、秋にも旬を迎えるらしい。カラッと揚げた桜海老が香ばしい。サスエの前田さんとの共同開発らしい。
・お造り(縞鯵、アオリイカ)
〜「この縞鯵は絶品ですよ。プリプリの身を一晩寝かせて更に旨味がのってますよ。♫」
最近、縞鯵にハマっているので、めっちゃタイムリーな逸品。それにアオリイカももちもちと素晴らしい味わい。
だが、なんと写真撮り忘れるという大失態。(^_^;)
他のお客様のノドグロ写真で許して頂こう。アハっ。
・アスパラガスのオカキ揚げ
〜ちょっと間が空きそうになると、奥の厨房から、サッとお摘みが出てくる。手慣れたものだ。お弟子さんも活躍しているのか。
うわ〜・・・☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
目の前に、どでかい鮑が・・・。
ムニュムニュと、なんとも妖艶な動きに食欲を唆られる。それにしても殻の厚みが半端ないくらい大きい。(鮑の肝を捌く杉山さんの手と比べて下さい。)
・潮汁
〜この大鮑を使った贅沢な潮汁。出汁に軽くシャブシャブと潜らせた新鮮な鮑にアオリイカのしんじょう、筒ごぼう、実柚木をのせて。
お隣りのご夫婦は、転勤族のサラリーマンらしく、各地のお店や料理な話で盛り上がる。札幌ではわたくしの行きつけの郷土料理の居酒屋さん(郷土料理 小富士)をよくご存知とのこと。なんとも嬉しく懐かしい〜。♫
・隠元の胡麻和え
〜個室にもお客様がいるようでご主人も忙しそう。ちょっと間が開くと、今度は胡麻の香りたつ隠元の胡麻和え。
・タイラギ貝の海苔巻き
〜これまたビッグサイズのタイラギ貝。おそらく海苔の手巻きだろう。千葉の『タカオカ』さんで頂いたものにはちょっと及ばなかったが、やはりデカイ。
・焼き金目鯛
〜本場、駿河湾の金目鯛。深海の駿河湾だからこそ、本当に脂ののった金目鯛に出会えるというもの。パリッと焼き目の入った皮を、丁寧にハサミでカットしてから包丁を入れる手の入れよう。
さらに、塩ではなく、出汁を煮詰めた煮切り醤油で頂くというもの。金目鯛は煮付けというイメージを残しつつ、シンプルな焼きの香ばしさも味わえる優れもの。白髪葱のさっぱり感がさらに金目鯛の脂を引き立てる。
残った煮切り醤油に静岡産の焼いた玉取り茸を。金目鯛の味わいが加わった醤油出汁で旨うまに。(^_−)−☆
・メバル唐揚げ
〜小振りのメバル半身を巻いて、焼いたズッキーニ、大根卸しでさっぱりと頂く。焼いたズッキーニは歯応えもありかなりウマウマ。
・讃岐牛の炭焼き
〜くりみという前脚の根本の赤身肉。適度なサシが入って抜群の旨味があり、今まで頂いた牛肉でもかなりの味わい。火入れも秀逸。♫
・アサリと新生姜の炊き込みご飯
〜あっさりとした炊き込みご飯には、先ほどの大鮑の肝ソースをのせて絡めます。まるで駿河湾の磯の香り満載の炊き込みご飯。
・デザート
〜甘い桃(千代姫)、びわをオレンジビネガーと紅茶で柔らかく固めた酸味のある煮こごりのような食感。
・とうもろこしの葛餅
〜表面を軽く炙って香ばしさを加えたスイーツコーンの葛餅。静岡のとうもろこしも美味いと皆さん納得。
最後は、知覧茶(安曇野)の煎茶で締め括り。
海鮮は当日の当たり外れがあるので、前回の"大当たり"の素材にはやや及ばないが、それでも素晴らしい駿河湾の魚介類に久しぶりに大満足。♫
杉山さん、ありがとう。╰(*´︶`*)╯♡
帰りの新幹線で、来月の訪問スケジュールを考えながら、ルンルンルン・・・♫♫♫。
ごちそうさまでした。
2020/07/07 更新
2020/02 訪問
【再訪】焼津、駿河湾の驚愕の食材が溢れる『更なる高みに到達する勢い・・・。』
毎月、楽しみにしている『温石』さん。♫
今回はマイレビ様のプライベートなお食事会の末席に加えて頂いたもの。
杉山さんも「今日の魚は大当たりですよ。」とは。
・・・益々グレードが上がった料理には、いやがうえにも期待感が高まる。(^_−)−☆
「食べログアワードのブロンズ獲得、おめでとうございます。♫」皆さん、生ビールとお酒で乾杯。
・トウジンと根深ネギ
〜トウジンの姿形はグロテスクな深海魚だが、白身で淡白な味わいと食感は、イシモチ(グチ)に似ている。酸味がかった味わいはさっぱりとした白身に合います。
・ヒラメお造り
〜厚めに切られたヒラメは海水に近い塩がいいね。
・麻機蓮根(あさばたれんこん)
〜とにかく粘り気の強い個性が強烈な蓮根をサッと揚げて、これまた塩で。口から糸を引くさまは、蜘蛛の糸のごとし。(^_^;)
今回、お食事会の皆さまは、紳士淑女の方々ばかり。だが、場違いな田舎者にも優しく接して頂き有難いことです。♫
最初は杉山さんもやや緊張気味だったが、今夜の食材にはかなり自信があるようで、だんだんと饒舌になってきた。
・・・あらら、わたくしまでネタに。(笑)
・蛤の椀物
〜浜松の蛤は身が立派。菜の花がアクセント。手を添えて椎茸と鰹の出汁を啜り始めたら止まらない。
・獲れたて鰹
〜鰹漁の本場、焼津港にあがった獲れたて鰹を頂きたく足繁く通っていると言っても過言ではない逸品。この鰹の血合い部の色合いが綺麗過ぎる。軽く深谷ネギを添えて。
・筍
〜前回、頂いた旬の筍。もう驚かされないぞと肝に銘じながらも嬉しい笑顔に。
・赤座海老
〜お目々パッチリの赤座海老は、なんとなく可哀想になるが、お味はピカイチ。もう、何も言えないくらい。
・タイラギ貝の磯辺巻き
〜身の厚いタイラギ貝を海苔に巻いて頂きます。パリパリの海苔がまた海の香りを呼び覚ます。
・エンガワの握り
〜綺麗な飾り包丁の入ったエンガワは見た目も味も感心しきり。お鮨屋さんにでもなるつもり?
・金目鯛の焼物
〜お店の定番料理だが、今夜の金目鯛はさらに脂がのって焼き加減も絶妙。サクッとした皮目の食感からモチッとした白身の味わいに変化する。
・白玉葱
〜1時間蒸し焼きにした白玉葱は、甘くトロッとろでまるでキャラメリゼのよう。
キャラメリゼの響きがいいので、淑女のマイレビ様を「◯◯キャラメリゼ」とお呼びすることに。お姫様のようで可愛い愛称。(^_−)−☆
・赤座海老味噌
〜綺麗な赤座海老の味噌をスプーンで。
・カルガモ、里芋の治部煮
〜このカルガモが素晴らしく脂がのって色艶も最高。小麦粉をまぶしたカルガモを里芋と煮合わせ、小麦粉でとろみをつけた治部煮はベストマッチ。♫
・鮑(雌貝)の炊き込みご飯
〜最後の〆ご飯がまたインパクト抜群。大きな地元の鮑を使い切った炊き込みご飯は、鮑でご飯が見えないくらい。もう幸せ過ぎるな〜。♫
・紅ほっぺ(苺)
〜粒が大きくて甘い。最近頂いた苺では最強かな。
・クルミ餅、抹茶
〜いつものクルミ餅は甘過ぎず、優しい大人の甘味。
今日はバレンタイン♡
◯◯キャラメリゼさまから、お洒落なチョコレートを頂き感謝です。♫
今夜は益々魅惑的な食材に、益々美味しい料理、さらに楽しい会話に大満足の夜。ごちそうさまでした。
新幹線の都合でお先に失礼致します。
皆さま、ごゆっくり〜。
【後日談】
京都駅に着くと「あれっ?チョコレートがない。」チョコレートが紛失するという大失態・・・。(^_^;)
めっかっちゃった。♫♫♫
探し当てたのは焼津のタクシー、宅急便で事なきを得た次第。・・・大人の味。♫
2020/07/07 更新
2020/01 訪問
【再訪】焼津、今夜は駿河湾のクエに悶絶♫『杉山さんの熱意が形を変えて・・・。』
いつも楽しみな焼津の『温石』さん。♫
今夜は団体客がいることから、早めの開始にして頂きました。最近は毎月伺ってしまうくらいやみつきに。(^_−)−☆
焼津近海の魚をシンプルに調理されるので、素材本来の味わいを堪能できる。焼き加減や手のかけ方が絶妙で、毎回唸るしかない。
・蓮根饅頭〜今夜は寒いので温かい物をと出して頂いたのは蓮根饅頭。芝海老と粘りの強い地元の麻機蓮根が素晴らしい。餡掛けも濃すぎず上品ながら嬉しい美味しさ。
・炙りクエ
〜「良いクエ入りましたよ。8キロくらいかな。♫」軽く醤油、ダイダイ、一番出しで頂きます。
皮目のコリコリ感を残して、脂ののりも丁度良く、調理の仕上がりを含めて今までで一番のクエかな。本日、最高の逸品。オーストラリアの岩塩をちょっと。
「今夜の魚も当たりですよ。◯◯さん、いつも良いタイミングですね。」というご主人の言葉が、わたくしへの褒め言葉のようで嬉しい。♫
・浜名湖の牡蠣
〜出汁に浸ったふろふき聖護院大根。大きなぷりぷりの牡蠣にふろふきの味噌が絶妙。出汁の合わせが素晴らしい。
・ノドグロの出汁湯引き
〜今朝、揚がったばかりのノドグロ。サッと出汁に潜らせて山葵で頂きます。湯引きしているので脂身のくどさはなく、あっさりとした白身の食感。こういうのが好きなんだよな〜。♫
・サワラの焼物
〜身の厚いサワラをシンプルに焼いたもの。しっとりと焼きあげる技に感嘆。
・新玉葱
〜トロっとろの地元産玉葱。素材で勝負みたいな。出汁を飲み干すが、玉葱の旨味が出尽くして美味すぎる。
・手長海老と筍、えんどう豆
〜上品な味わいの手長海老に、えんどう豆が効いている。えっ?今の時期に筍があるんだね。地元産の特殊なやり方で栽培された新物。
・クエの串焼き
〜クエのホホ肉、軽く焼いて、最後に炭火で直焼きして焼き目を入れる。ホホ肉の食感がお造りよりも、しっかりした食感と旨味あり。
・蛤と海苔のお茶漬け、お新香
〜さっぱりとしお茶漬け。蛤がたっぷりと入った味わいはかなりシンプル。
・焼き筍(新物)
〜昨日、競り落とした柔らかい新物の筍。近くの山で採れた筍。かなり深い位置にある地物。わたくしのような田舎者にはわかる香りが素晴らしい。(๑˃̵ᴗ˂̵)
・紅ほっぺ(苺)
〜粒が大きくて甘い。最近頂いた苺では最強かな。
・クルミ餅、抹茶
〜いつものクルミ餅は甘過ぎず、優しい大人の甘味。
食べログアワード、ご夫婦で出席されるらしく、一ファンとしても楽しみですね。♫
次回の予約して、ルンルン♫
ごちそうさまでした。
2020/01/24 更新
2019/12 訪問
【再訪】焼津、活きの良い近海の鮮魚をシンプルに(*'ω'*)『杉山さんの一途な想いを頂く・・・。』
ワクワクが止まらない。今夜も楽しみな焼津の夜。出張の帰りに伺えるというなんとも嬉しいタイミング。
多少早く着いたが、カウンターを見ると、すでに年輩ご夫婦の先客様が。ご主人にご挨拶して、すぐに生ビールをお願いします。
最近、お伺いするお店ではワクワクする期待感が半端ない処。前回の地元産伊勢海老が忘れられない。こんな話から始めると、ご主人は・・・(^_^;)。
焼き場には、すでに白いカリフラワーが網にのせられ、香ばしい匂いを漂わせている。半割りにされた断面が紫色とは。
・海鮮小皿
〜白ミル貝、牡丹海老カリフラワー、スナップエンドウに軽く自家製の海老醤油で頂きます。ねっとりした旨味の白ミル貝や小さい牡丹海老は焼津でも獲れるんですね。
海鮮の香りと共に、あ〜やっぱり、焼津は良いな〜と思える小皿。サスエ前田魚店さんの活きの良い魚介類を、シンプルに生かす杉山さんのセンスに悶絶。♫
・お造り
〜これまた地元産のクエ、アオリイカ。厚みのあるクエは軽く塩で、アオリイカは山葵と茗荷がいいね。
・椀物
〜平目とシメジの汁物。シメジ茸のサクッとした食感に平目の潮の香りが出汁に溶け込んで美味しい。
ここで生ビールからお任せの白ワインにする。ほろ酔い気分になると、お隣の年輩ご夫妻とも話が弾んでくる。千葉の房総から静岡に旅行中とのこと。
すると、奥の席におられた地元のマダム達を交えて、お店の歴史などの地元の昔話に花が咲く。それには、ご主人もちょっと苦笑い。(^_^;)
・麻機蓮根(あさはたレンコン)
〜普通の蓮根の天麩羅と思いきや、口に入れると糸引きが凄い。あさはた蓮根は、きめが細かく糸を引く粘りとしゃきっとした食感が特徴。麻機地区では1本1本手で掘り、鮮度を保つために泥付きで出荷するらしい。
・赤座海老
〜ご主人がザルに入れた海老を持ってきた。まだ、飛び跳ねているくらいの赤座海老。今夜も海老で楽しませて頂けるようです。(((o(*゚▽゚*)o)))♡
我が家のわんちゃんのような、つぶらな瞳が印象的な赤座海老ちゃん。軽く炙り焼きして半生を山葵で頂きます。美味いに決まってるね。(^_−)−☆
お隣さんが千葉にお住まいなので、美味しい落花生の話に。やはり、落花生は茹でた方が美味いよねと。すると、興がのってきたのか、千葉の親善大使のように地元の名産を次から次にご説明される。
落花生も種類があるらしく、小粒だが味は「半立」が美味いが、茹でたものは大粒の「おおまさり」が絶品らしい。それでは食べに行かないと・・・。
・水蛸の柔らか煮
〜お鮨屋さんの定番お摘み。すっきりとした味わいがいいですね。
・シラカワ焼き物
〜おっと、目の前には綺麗に焼かれたシラカワ(白甘鯛)が・・・。どうも他の方はサワラらしい。ご主人、そっと私だけに出して頂きました。(嬉しい〜。(^-^))
甘鯛には赤甘鯛、白甘鯛が一般的。さらに黄甘鯛もあるらしいが、日本海側には赤甘鯛しか生息していないよう。白甘鯛はシラカワとも呼ばれ、鱗が細かく見た目も品がある高級魚。
・海老芋の赤座海老味噌
〜むにゅっとした柔らかい食感の海老芋に赤座海老味噌を添えて、さらにグレードアップした一品に。
・牛肉
〜地元産の牛肉を丁寧に焼き上げたもの。お塩でさっぱりと頂きます。
・桜海老の出汁茶漬け
〜綺麗に揚げられた桜海老を出汁茶漬けで頂きます。これまた、秋漁の旬である桜海老を上品に味わう。糖質制限中だが、お構いなしにお代わり。
・デザート(洋梨、焦がしクルミ餅)
〜大好きなクルミ餅を焦がして香り立つ味わいが良いね。
来年の食べログアウォード、楽しみですね。(*^_^*)
「いやいや誰も知らないし、緊張しますよ。・・・。」
地方の星として頑張って頂きたいものです。
今夜も大満足の焼津の夜。
ごちそうさまでした。
2019/12/13 更新
2019/10 訪問
焼津、地元の魚介類を使った料理に悶絶♫『素材を生かしたクゥオリティが素晴らしい•・・。』
台風19号が来襲する週末。小雨混じりの風が吹き始めた中、マイレビ様お気に入りの焼津の料理屋さんに伺います。
ちょっと早めに着き真新しいカウンター席に通されると、ご主人の杉田さんにご挨拶。目の前で下準備されている様子を生ビールを頂きながら拝見する間が好きだな〜。^_^
こちらの魚介類は『サスエ前田魚店』から仕入れたものらしい。流石に魚の下拵えが良いのでしょう。ふと、宮崎の魚卸の『ねこや商店』のねこさん(門川さん)を思い出した。
今夜はお任せでお願いします。魚好きにとってはワクワクが止まらない夜。^_^
・落花生豆腐、落花生ソース、イチジク
〜旬の落花生を豆腐にする。今の時期の落花生は最高です。イチジクって意外に合うんだよな〜。我が家でも生落花生を塩茹でしてビールの摘みにしますが、これが最高なんです。(^-^)
・レンコン団子
〜熱々の揚げたては、さっくりと一口で頂きます。
・松茸とメバル
〜基本的に松茸を楽しむのではなく、メバルが主役ですから。土瓶蒸し風の味わいが良い感じ。中国産とはいえ松茸は香りと歯応え。
・三河湾の赤貝、水菜
〜赤貝の新鮮さが全てみたいな美味しさ。水菜は要らないかな。葉わさびでも良かったのではないだろうか。
・クエのお造り
〜地元産では無いが、サスエ前田魚卸のお薦めの逸品らしく、厚みのあるクエはそれはそれは美味いですね。
親父さん代からの懐石料理の建物はちょっと古いが、カウンターのある部屋は今年の3月に改修オープンしたばかり。ゆったりとした雰囲気の設えに、ぶ厚い天板が料理を包み込むように味わい深い。
ご主人は、東京の和幸(茶懐石料理)で親子二代に渡って修行。親父さんが最初の弟子で、わたしが最後の弟子だと思います。こんなことは、なかなかないでしょうねと。
・伊勢海老
〜見惚れてしまう綺麗な焼津の伊勢海老。獲れたてピチピチの地元産。サッと火を通してして頂きます。これだから、地方の料理屋さんはやめられない。(^_−)−☆
・天然舞茸炒め
〜炒める際の舞茸の香りが食欲を唆る。舞茸ハンターなるものが探して持ち込むらしいが、驚愕する香り。ほんまもんの天然舞茸を初めて知りました。味付けは出汁と醤油だけとは。
・パプリカの南蛮漬け
〜絶妙な酢加減が旨味を増している。口直しではないかな。レシピをお聞きしたので我が家でも作ってみよう。(^-^)
・金目鯛の焼き物
〜皮目を綺麗に炭火焼きされた金目鯛の身の部分は直接炭火に付けて焼くという荒技。また、パリパリの綺麗な皮目を残しながら切り分ける工夫が素晴らしい。
・熊本産ウデ肉の炭火焼
〜湯坂精肉店から仕入れたウデ肉のクリミという部位。写真を見せて頂くがよく分からない。炭火焼を薄切りにして軽く塩で。さらに茄子とピーマン添え。
・天然舞茸ご飯
〜「見た目が地味ですいません。」まったくそんなことは御座いません。香り高い天然舞茸がふんだんに入った炊き込みご飯。残りはお土産として新幹線の中で頂きます。
・洋梨とシャインマスカット
〜この選択肢は最近よく見かける。昨年、粒の大きなシャインマスカットの生産農家と知り合ったので、お中元に使うくらい好きかな。洋梨もかなり美味。
ご主人はお若いがキリリとした雰囲気で、料理も美味くなるだろうと思わせる。まったくもって、私の好みにあったお料理の数々。感心するくらい地元の素材をしっかり使った料理は魅力的。(^-^)
焼津は最近伺うことが多いので、これからの楽しみが増えました。帰りは親父さんに駅までお送り頂き、車中で色々とお話頂き感謝です。m(_ _)m
だが、喜びも束の間、台風の影響で遅れ始めた帰りの新幹線はすし詰め状態。何とか京都からの終電に間に合った次第。
『温石』私の嗜好にドンピシャのお店でした。
ごちそうさまでした。
2019/11/15 更新
今夜は、いつもの焼津でお食事会。
先週の『蒼』のお誘いに引き続き、いつもながら感謝です。ちょうど良い時間に焼津駅に到着。だが、薄暗い待合場にはタクシーが見当たらない。やきもきしていると、駅の方から美魔女様らしきシルエット・・・「あら〜♫」。
本日もご一緒様との楽しい夜会。カウンターには別のカップルのみ。ゆったりしたひと時、終電までの安らげる濃密な時間が仕事帰りの疲れを癒してくれる。
杉山さんにご挨拶して、先ずは、カンパーイ♫
①ドウマン蟹
〜初っ端からきました"ドウマン蟹"。正式名称トゲノコギリガザミ、浜名湖の特産。それも鮮度、サイズともに抜群らしく、内子を使ってアクセントをつける必要もなく、身をそのまま頂きます。凝縮された濃い味わいに身悶えしそう(*^^*)
②ルッコラと内子のソース
〜かなり濃い味わいのルッコラにドウマン蟹の内子のソース。内子はこちらに使いたかったのですね。だが、内子に負けないルッコラは、めっちゃビタミンたっぷり嬉しい~♫
③イトヨリ鯛と平茸
~今朝、揚ったイトヨリ鯛と平茸の椀物。イトヨリ鯛は身が柔らかい魚だが、椀物で火を入れるとキュッと締まった旨味が溢れる。出汁を極力抑えたような微香を楽しむ。
④お造り
~ハタは活きを締めたもので、障泥烏賊と同じく、微量の塩で熟成させない新鮮な味わいを楽しみます。飾り包丁がねっとりさを増し増しにする。
⑤蕪蒸し
~蕪を蒸して白味噌を合わせ、自家製の柚子胡椒をアクセントに。冬の蕪は美味しくなりますから、京風白味噌は繊細な味わいを邪魔しません。自家製柚子胡椒はかなり独特かな。
⑥赤座海老の焼きしゃぶ
~目が大きく可愛い赤座海老。手際よく殻を外して、尾を残したプリップリの身をサッと炙り焼き。手で吊るしたままお口の中に。蟹とは異なる締まった濃厚な味わい♫
⑦赤座海老のお造り
~更に火を通しているが、プリプリ感は失せない赤座海老に海老味噌をのせて。新鮮な海の香りと食感は地元ならでは特権、わざわざ足を運ぶ価値あり♫
⑧焼きブロッコリー
~見るからに濃いと思わせる色合い。炭火で焼きサッと醤油タレをひと塗りすると、地物の美味しさを実感できる。
⑨金目鯛
~スペシャリテである金目鯛の炭火焼き。かけてあるのは出汁醤油ではなく、特別に調合した醤油。この醤油が金目鯛のふっくらとした白身に、ピシッと引き締める味わいにグレートアップ╰(*´︶`*)╯♡
⑩椎茸
~地物の椎茸。田舎では原木から椎茸を手摘みして、七輪で焼いていたのを思い出すような素朴な味わい。
⑪蓮根餡かけ
~濃い味わいのほうれん草、蓮根の旨味を満喫できる蓮根餡かけは嬉し~い。
⑫もち旨鰹
~夕方にあがったもち旨鰹は、”う~ん、今までで一番かな”。ねっとりとしたモチモチ加減が半端なく、ぎゅっと詰まった濃厚さと相まって唸るしかない。サスエ前田さんから頂いた渾身の一本らしい。初めてのご一緒様は幸運ですね♫
⑬桜海老の炊き込みご飯
~桜海老の炊き込みご飯も今までで一番の美味しさ。桜海老の殻が口の中で刺さることがないふっくらとした仕上がり。シンプルな調理は改善の幅が狭いながら、更なる進化は向上心の表れなのでしょうね。
⑭唐墨ご飯
~桜海老の炊き込みご飯に自家製唐墨を乗せて。ちょっと海の塩気を感じる唐墨は素晴らしい仕上がりでした。
⑮きらぴ香
~静岡産の苺、ちょっと酸味があって旨味がある。
⑯胡桃餅
〜大好きな香ばしいクルミ餅は冬しか頂けないのが勿体ない。抹茶が合います。
シンプルな料理は、益々洗練されて極上の料理に昇華されているように感じます。生、炙り、焼き、蒸し、揚げの熟練の技に唸ってきたが、そう言えば煮る料理を頂いたことが少なかったような。
前回のレビューでアップした「dancyu」に掲載された杉山さんの金目鯛の煮付け。いつか冥土の土産に、熱々のご飯と一緒に味わいたいものです♫
"あらら、もう帰りの時間"。皆様、お先に失礼致しま~す。
ごちそうさまでした。