8回
2018/11 訪問
【再訪】磐城棚倉、いつもながらの居心地の良さ『真剣勝負のなかに家庭的な温かさが・・・』
久々に磐城棚倉駅に降り立つ。こじんまりしたお店が並ぶ商店街にも全く活気が見られない典型的な過疎化の町。
お昼『粋・丸新』で食べ過ぎたので、ちょっと時間を遅らせて頂き、お店の前に鎮座する招き猫に誘われるがまま小判寿司へ・・・。m(__)m
引き戸を開けると、なぜかここだけは異次元の世界。いつものようにご主人の和地さんが笑顔で待ち構える。
あれ?
今夜はカウンター席に先客は居らず、個室とテーブル席が賑わっている。いつもは遠方から訪れる客が多いが、珍しいことに皆さん地元の方々みたい。
いつものように生ビールから。すると間髪入れずお摘みが出てくる。
【お摘み】
・メカジキ(燻製)と銀杏
〜メカジキは寝かせて軽く燻製を効かせ薄くスライスされた生ハムのような味わい。確か前々回に頂いたかな。銀杏はアクセント。
・イクラ漬け(自家製)
〜ご自身で軽く漬けこんだイクラ。御飯が敷かれてスプーンで頂きますが、上品な薄味がお洒落で旨い。翌日の『粋・丸新』にも出されていたな~。
・ホシガレイ(気仙沼)刺身
〜4日寝かせたもの。かなりさっぱりしている。
・タラ白子の餡掛け
〜ぷりぷりの白子にクエで出汁をとった葛の餡掛け。これは上品で旨いですね。葛は何とも言えない郷愁を誘う味わいがあり好きだな~。
・鯖締め(天草)、バッテラ(金華鯖)
〜鯖の食べ比べ。魚の中では最高に旨い鯖。各地の生鯖を食べ歩くくらいなので嬉しい限り。軽く締めた天草の鯖はまだちょっと脂ののりが浅いが、このバッテラは脂ののりと酢加減が素晴らしい逸品。
・あん肝裏ごし、土佐酢ジュレ
〜これは酒飲みには堪らない絶品。あん肝を裏ごしして土佐酢のジュレで締めた味わいが絶妙に調和している。これは絶対に清酒だよねと言いながら御猪口でお酒を頂いた次第。素敵なお摘み。
・毛蟹(相馬産)茹で、味噌のせ
〜一般的な毛蟹料理だが、相馬の毛蟹とは驚き。でも、北海道より繊細で美味しかったのはご主人の腕かな。
・本つぶ貝(相馬産)
〜こちらは北海道産に軍配かな。
・牡蠣オイル漬け
〜出汁で味つけした後に軽く燻製。オイルはピーナッツオイルなんですって。そんなんあるんだみたいな。色んな工夫が素晴らしい。
・クエ刺身(天草)
〜海流の穏やかな内海でのんびり育ったクエの方が、ストレスがなく脂ものって旨いよね〜。
・ニシンのカラスミ焼き
〜なぜカラスミをのせるのか?カラスミの旨味と塩気を加えるためらしい。見た目以外にはちょっとインパクトがないかな。
今回の話題は、和地さんの料理仲間との人脈について。『粋・丸新』の熊倉さんは別格として、福島はもとより秋田の高村さんを始め東北地方の日本料理から中華、フレンチ、イタリアン。
それに福岡から四国まで、もはや日本全国。ご紹介頂いても、まだまだ伺えていないお店だらけ。
体がいくつあっても足りません。(´-`).。oO
【握り】
・ボラ(徳島)
〜鳴門の漁師である村公一さんから仕入れたボラ。有名らしい村さんの存在を知らなかったので、調べてみるとなかなか賛否両論の方。
昔から実際にボラを釣っていたので、その頃に処理されたボラに比べると確かにボラとは思えないくらい格段に旨味が増している。(遥か昔にボラは畑の飼料だったのだが・・・)
・ホッキ貝(長万部)
〜飾り包丁で見た目は綺麗だが、ちょっと普通かな。
・本鮪漬け(カナダ)
〜漬け具合もよく、いい感じ。本鮪の漬けを評価するのはいつもながら難しい。
・カツオ(千葉)
〜戻りカツオらしい。
・コハダ(佐賀)
〜やはりコハダは旨いな。江戸前の象徴みたいなコハダは外せない。岡山の酢の効いたママカリも旨いんですよ。
・本鮪大トロ(カナダ)
〜見た目も綺麗なグラデーション。国内産のマグロはこれから冬にかけて旨くなるので、今は海外産がいいんですとのこと。
・鰤
〜やはり東北の鰤は違うな~。あまり鰤を頂くことがないが、富山で頂いた鰤とおなじくトロのような味わい。
・甘海老昆布締め
〜この甘海老は蕩けるような味わい。そう言えば、これもお昼に『粋・丸新』で頂いたお摘みにもあったな〜。偶然か?
・馬糞雲丹(昆布森産)
~釧路の昆布森で獲れた蝦夷馬糞雲丹は、良質な昆布を食べて育つ事により水っぽさが無く、身が締まった最上級のもの。
・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮詰めも甲乙つけがたい。
・玉
~だし巻き玉子とふわふわカステラ風の玉。
・アサリの味噌汁
・デザート
~洋梨のコンポート。優しい味わい。
今夜は息子さんと久しぶりに会ったが、笑顔がいい感じの好青年になっている。親父の元で修業できるのは幸せなこと。外の空気を吸ったあとだけに成長するだろうな〜。
気がつくと最後の客に。そろそろ退散しましょう。
またまた奥様が旅館まで送って頂けるとのこと。
有り難いことです。
明日は、また郡山で和地さんの恋人のお店で食事してきます。(^_−)−☆
ごちそうさまでした。
2020/07/20 更新
2018/03 訪問
【再訪】磐城棚倉、いつもながらの居心地の良さ『真剣勝負のなかに家庭的な温かさが・・・』
いつもながら楽しみな磐城棚倉『小判寿司』さん。本来の鮨の旨さと『謙虚さと向上心と心地好さ』に溢れた田舎ながら洗練されたお鮨屋さん。
マイペースで生ビールを飲みながら、旨いお摘みとお鮨を頂き、和知さんご夫婦との会話を楽しむのが、ただただ幸せである。
【お摘まみ】
・ほたる烏賊、まかじきの生ハム
~ほたる烏賊の酢味噌和えは普通だが、まかじきを軽く薫製にした生ハムのようで魚とは思えない味わい深い逸品。お洒落なイタリアンと見まごうばかり。
・生海苔の茶碗蒸し
~タイラギと才巻海老の出汁と生海苔の海の香りが磯の情景を思い起こさせる。
今夜の話題は、The Tabelog Awards でゴールドを受賞された秋田の『日本料理たかむら』さん。先月には東北初のゴールド受賞を理由に、またまた高村さんにお伺いした際のお話で盛りあがる。
和地さんともお知り合いですが、当時から廻りの方々からも『日本料理たかむら』さんはブロンズのレベルを遥かに越えていると言われていたらしい。流石は江戸料理の第一人者ですね。
和地さんも郡山『粋・丸新』さんや仙台『クロモリ』さんと近々コラボを企画するとのこと。相変わらずエネルギッシュ。(*^^*)
・刺身盛合せ①
~5日間寝かせて旨味が増した石鯛(天草産)は意外に新鮮な歯応えも兼ね備えている。それに大好物のさよりの昆布締めがいいね。
・刺身盛合せ②
~天然ぶり(伊東産)とぶどう海老。それにぶどう海老の味噌と頭を擂り潰して丁寧に裏ごししたもの。丁寧な仕事だけあって雑味のない上品な海老味噌に仕上がって旨いな~。
・鮟肝(千葉産)
~「今日の鮟肝はフワフワで美味しいですよ。」と和地さんお薦めの逸品。添えられているのはポワロネギというお洒落な野菜。ここで前回同様に茨城名物の鮟鱇のどぶ汁の話に・・・。
最近のどぶ汁は高級品なので、濃度のあるものはなかなかないのではとのこと。場所はやはり枚方漁港がいいのではということで次回のターゲットにしよう。
・白魚
~形の良い透き通った新鮮な白魚を黄味醤油で頂く。こういう黄味醤油の使い方があるんだ。
・小皿
~紅ズワイガニ(土佐酢ジュレかけ)、河豚焼き白子、たこ。紅ズワイガニは土佐酢がぴったり。河豚焼き白子はトロトロで旨いに決まっている。たこの柔らか煮は定番の1品。
・アオヤギの子柱串焼き
~握りにしたアオヤギの子柱を上手に利用したちょっといい感じのお摘まみ。
【握り鮨】
・甘鯛(北九州産)
~神経締めした甘鯛ですから、甘味が増すと同時に噛み応えまで残っている。
・サワラ?
~すいませんが、記憶が定かではありません。
・アオヤギ(北海道産)
~典型的な江戸前のネタだが、北海道産なんですね。江戸前のアオヤギやコハダは好きですね~。
・マグロ漬け(仙崎産)
~漬けの握りはあまり好みではないが、今夜の漬けはいい感じ。
・車海老(天草産)
~いつもながら綺麗なオレンジのグラデーションが食欲をそそります。車海老独特の香りと甘みがいい感じ。
・コハダ(佐賀産)
~コハダはいつもながら無条件に好きな握り。江戸前鮨の中では一番好きな魚。やはり酢の効いたコハダ鮨はいい感じで絶妙。
・本マグロ大とろ(仙崎産)
~前々回のニュージーランド産のマグロ、前回の大間のマグロにはかなわないかな~。産地も重要だが、寝かせる時間も大事なのであろうが・・・。
・煮蛤(閖上産?)
~煮蛤は旨味が濃く煮詰めも旨い。江戸前寿司にはかかせないな~。美味しいですね。
・馬糞雲丹(昆布森産)
~釧路の昆布森で獲れた蝦夷馬糞雲丹は、良質な昆布を食べて育つ事により水っぽさが無く、身が締まった最上級のもの。だが、時期としては最後のあたり。これから北九州や天草では赤雲丹が旬になるらしくこれまた楽しみ。
・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮詰めも甲乙つけがたい。
・鉄火巻、玉
~だし巻き玉子、干瓢巻き、玉。
・アサリの味噌汁
・デザート
~最後は地元の味のあるいちご。それにこのいちごを使った奥様お手製のジャムにして添えられてます。これがまた自然の甘味が蕩けそう。奥様が作る料理が〆とは、流石は尻に敷かれた和地さん。
さすがに不便な磐城棚倉ですから県外の方は遅くなると電車もないので、どうしても車になるでしょう。ですからお酒が飲めないので県外の常連さんは可哀想かな。
それに比べていつも地元の旅館に宿泊して最後まで楽しめて有り難いことです。帰りは、またまた奥様に旅館までお送り頂くという申し訳ないことに・・・。
今夜も最後の客となったので、帰りに御二人の写真を・・・お似合いのご夫婦。(*^^*)
ごちそうさまでした。
2018/10/31 更新
2018/01 訪問
【再訪】祝、2018年度ブロンズ獲得!!! 磐城棚倉、東北鮨屋さんの雄『謙虚さと向上心と心地好さ・・・』
今年も、2018年度「ブロンズ」獲得、おめでとうございます。
いつもながら楽しみな磐城棚倉『小判寿司』さん。本来の鮨の旨さと、タイトルに書かせて頂いたとおり『謙虚さと向上心と心地好さ』に溢れた田舎ながら洗練されたお鮨屋さん。ご主人の和地さんと奥様ならではのタイトルかな。
今夜は、他の遅れてきた地元客4名のグループを含めると5名のみですからゆったりとカウンターで頂きます。まあ、いつもながらマイペースで地元福島のお酒を嗜みながら、旨いお摘みとお鮨を頂き、和知さんとの会話を楽しむのが、ただただ幸せ至極。
【お摘まみ】
・ワカサギの甘露煮(猪苗代湖産?)
~これは珍しい。和地さんのお摘まみのレパートリーに入っていたとは初耳である。味付けも濃くてしっかりしているので生ビールがグビグビいける。器が綺麗でワカサギの姿に負けていない。
・マアジ刺身(天草産)
~磯に根付いた一本釣りの根もの鯵ですから血抜き締めもバッチリと自信のお摘まみ。3日寝かせており確かにトロッとした甘味があり脂がのっている。
・鱈白子の餡掛け(釧路産?)
~冬の餡掛けは体が温まって旨いですよね。それに白子ですからトロミ抜群。虎ふぐ?のアラで出汁をとった味わいのある逸品。
ここで、地元のお酒「奈良萬」をお願いする。福島県喜多方市の夢心酒蔵であり、かなりフルーティーとのことだが意外にさっぱりとすっきりした飲み口である。
・刺身盛合せ①
~黒鯛(ちぬ・徳島産)、ぼら(徳島産)。
黒鯛とはまた庶民的な魚なのでちょっと驚いた。昔から田舎の河口で釣り慣れた魚なので、釣り好きには堪らない2度引きやちぬの特徴を説明させて頂きました。
また、ちぬは獰猛で雑食であるから何でも食べてしまう生命力の強い魚。河口や近海にいるが、徳島の綺麗な海域産なので旨いと自信を持って出されており、さっぱりとした旨味あり。久しぶりの味わい。
ぼらも昔はどこでも沢山獲れた魚。ところがこれがさっぱりして旨い。それに卵巣はカラスミとして利用する高価な食材。昔は釣ったボラは”へそ”と呼ばれる内蔵だけを頂いていた。”へそ”とは幽門と呼ばれる鶏の肝胆似た内蔵の1種。
ご存知であれば如何ですかと焼いて頂く。焼くとまるで歯応えのあれる鶏の肝胆焼き。40年振りの味と食感に感動したな~。和地さんも”へそ”がわかる方にしか出せませんが・・・と。
・刺身盛合せ②
~ぶどう海老(羅臼産?)、ミル貝(釧路産)。
幻の海老であるぶどう海老を頂くことに。車海老とは異なるねっとりとした濃厚な旨味が残る明らかに違いがわかる逸品。これは旨いですね。ミル貝はちょっと普通かな。
すると、ぶどう海老の卵を食べてみますか?でてきたのは、卵と身の和え物だぶどう海老の甘い身ほどにインパクトはないかな。
・鮟肝(千葉産)
~これはまさに想像できるいつもの味付け。ここで茨城名物の鮟鱇のどぶ汁の話に・・・。最近マイレビ様が水を加えない鮟鱇の肝だけでどぶ汁という鍋をするらしく、どこら辺りに行けば食べられるのという会話に。場所は枚方漁港がいいのではということで次回のターゲットにしよう。
・カラスミ(雪の下だいこん)、蒸し黒鮑(千葉産)
~カラスミは大将が生のぼら卵巣から作ったもの。それを雪の下だいこんで挟んでいる。堅い黒鮑は3時間くらい蒸して柔らかくしたもの。やはり蒸すという調理方法は旨味を残せるものだ。それに深緑の色鮮やかな胆をのせて頂く。調味料はなにも要らない。
・赤なまこの茶ぶり
~赤なまこをお茶で煮込んだもの。柔らかくなり食べやすく旨味が増している。
・カマスの塩焼き(千葉産)
~丸々と太ったカマスはなかなか脂がのって塩加減も丁度よく旨いですね。千葉産なのですね。
次も地元のお酒、福島県の会津坂下町の老舗廣木酒蔵「飛露喜(ひろき)」をお願いする。無濾過生酒として有名になったお酒。口当たりがいいかな。
【握り鮨】
・寒ブリ(富山産)
~寒ブリはしゃぶしゃぶというイメージが強いが、鮨ネタとしては初めて頂く一品。脂がのってなかなか旨い。
・赤貝(閖上産)
~さすがの閖上の赤貝である。ピシャッと叩くと鮮やかな朱色に変貌して綺麗に広がってくる。活きてるんだな~と思わせる瞬間。
・マグロ漬け(大間産)
~大間の本マグロ(120kg)でいいサイズ。最近では一番の漬けマグロ。漬けの握りはあまり好みではなかったが、今夜の漬けは別格の美味しさ。
・コハダ(佐賀産)
~コハダはいつもながら無条件に好きな握り。江戸前鮨の中では一番好きな魚。やはり酢の効いたコハダ鮨はいい感じで絶妙。
次も地元のお酒をお願いする。福島県郡山市仁井田本家の「にいだしぜんしゅ」。見た目からしてすっきり爽やか。
今夜の和地さんとの話題は、秋田の日本料理『たかむら』さん。先月にようやく伺うことができたが、なんと和地さんともお知り合いとのことらしく、驚いた。本当に世の中狭いんですね。
・虎ふぐ白子(山口産)
~恐るべき旨さの虎ふぐの白子。見事なサイズであり、鮨飯から毀れ落ちそうな白子をあわてて掬いあげるくらいの大きさ。蕩けるような白子が鮨飯にぴったり。本日最高の嬉しい逸品。
・白海老(富山産)
~これまた、冬の味の白海老。蕩けるような白海老は絶品であり、旨すぎる。
・本マグロ大とろ(大間産)
~以前頂いたニュージーランド産のマグロも旨かったが、流石に大間のマグロはこれまた味わい深くて旨い。産地も重要だが、寝かせる時間も大事なのであろう。入荷したマグロを最高の状態でお客様にだすタイミングは難しいと思う。
・白魚(相馬原釜漁港)
~すいません。よく覚えていません。
・馬糞雲丹(昆布森産)
~釧路の昆布森で獲れた蝦夷馬糞雲丹は、良質な昆布を食べて育つ事により水っぽさが無く、身が締まった最上級のもの。10月下旬に解禁となり、わずかひと月半ほどしか食べることができない希少ない逸品である。
・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮詰めも甲乙つけがたい。
・アオリイカ(天草産)
~意外にあっさりとした旨味のアオリイカ。さらりと頂ける。
・金華鯖
~鯖の身の厚さが嬉しい。金華鯖は脂ののりが半端ないが、本日の鯖はまだ今一つなので3日寝かせたものとのこと。十分というか、このくらいの方がお酒には合う。
・鉄火巻、玉
~だし巻き玉子、干瓢巻き、玉。
和地さんは先日熊倉さんや福島の料理関係者と九州の天草行脚したらしくその話で盛り上がる。今注目されている北九州市小倉の照寿司さんに伺ったがやはり、地元ネタの鮨の斬新さと大将のパフォーマンスが派手だったらしい。
照寿司さんもここ半年くらいで急激に脚光を浴びたが、やはり理由があるんですね。あまり、詳しくは言えませんが・・・。
今夜は、体調がすぐれずまたちょっと飲みすぎたので、早々に退散します。
ごちそうさまでした。
2018/01/28 更新
2017/09 訪問
【再訪】磐城棚倉、東北鮨屋さんの雄『総てを凌駕する謙虚さと向上心と心地好さ・・・』
今夜のメインイベントである磐城棚倉『小判寿司』さんに伺う。いつもながら本当に楽しみである。同じお金を使って鮨屋さんに行くならまずは和知さんのお店が頭に浮かぶ。”ぞっこん”とはこういうことを言うのであろうか。本来の鮨の旨さと、タイトルに書かせて頂いたとおり『総てを凌駕する謙虚さと向上心と心地好さ・・・』が、そう言わせてしまう。
今夜は、小生の他に遅れてきたお医者さん3名のグループ。何やら再生医療の難しいお話しをされているよう・・・。まあ、いつもながらマイペースで地元福島のお酒を嗜みながら、旨いお摘みとお鮨を頂き、和知さんとの会話を楽しむのが、ただただ幸せ至極。
【お摘まみ】
・むらさき雲丹(根室産)
~もずく酢(岩もずく)にむらさき雲丹をのせて、更に色彩的な彩りの際立つキュウリの擦りおろしを添えた1品。秋田の岩もずくの酢の物は大好物だが、むらさき雲丹にはちょっと絡めるくらいが丁度いいのかな。
・イカ印籠詰め
~森駅のイカ飯(駅弁)を思わせるが、イカも浅く煮つけてあり、ご飯も薄味なのでイカの風味が香りたつ。
・生サンマ(北海道産)
~生サンマに軽く胡麻醤油を絡めた刺身。しかしながら、今年のサンマは小ぶりである。札幌の居酒屋さんでも一箱11匹のサンマしか入荷できないと嘆いていたが、福島も同じ。大将によると以前は9匹がスタンダードだったらしい。今年だけならまだいいですが・・・。
ここで、地元のお酒「廣戸川」をお願いする。今回、地元郡山の老舗酒屋さんである泉屋さんにも伺い、福島のお酒を丁寧にご教授頂いたので、さらさらと地元の銘柄が思い浮かぶ。松崎酒造店は明治25年(1892)創業であり、所在地は岩瀬郡天栄村。全国新酒鑑評会で金賞受賞。果実系の香りが優しく漂い、すっきりした飲み口である。
・刺身盛合せ
~ふっこ(徳島産)、松川カレイ(北海道産)、ボタン海老(茨城産)
ふっこは出世魚スズキのちょっと小さいサイズ。先日の台風で海が荒れたので、いいふっこが入荷できたらしい。なぜか?・・・海が荒れると海底が撹拌されるので栄養分が舞い上がり脂ののった魚が集まってくるらしい。あ~そういうことなんですね。それに軽く昆布締めしてあり更に旨味が増している。松川カレイのエンガワは身の厚みが半端なく旨すぎる。ボタン海老が茨城で採れるとは意外だがまったくもって北海道産と変わらない旨さ。
・黒鮑(秋田産)
~あの堅い黒鮑を4時間くらい蒸して柔らかくしたもの。やはり蒸すという調理方法は旨味を残せるものだ。それに深緑の色鮮やかな胆をのせて頂く。調味料はなにも要らない。それだけで素晴らしい1品となる。それに大将からは「胆はちょっと残して下さい。」と、それから軽くご飯に和えて綺麗な胆ご飯として頂く。贅沢な1品。
・松茸土瓶蒸し(山形産)
~ここで松茸の土瓶蒸しかと驚くが、松茸の旬は9月から10月中旬までなので例年よりちょっと早いくらいかなとのこと。今年の季節初物はやはり嬉しい。それだけで旨いと思ってしまう。京都だったら、やはり夏の鱧でしょうか。
・鰻(徳島産)、蛸桜煮
~関東風のふっくらと蒸されてはいるが、皮はパリッとした手間隙かけた逸品。少しなので噛みしめながら頂くと旨味がじわっ~と広がる。
次も地元のお酒、福島県の石川郡古殿町で180年続く老舗豊国酒蔵の「一歩己(いぶき)」をお願いする。豊国酒造の九代目、矢内賢征さんが作り出した「一歩己」。口に含むと、濃い旨みがギュッと弾けて広がり、果実の香りが舌に残るよう。
・金華鯖(締め)
~鯖の身の厚さが嬉しい。金華鯖は脂ののりが半端ないが、本日の鯖はまだ今一つなので3日寝かせたものとのこと。十分というか、このくらいの方がお酒には合うと思うが・・・。
・赤貝(閖上産)
~見るからに色鮮やかで楽しめる閖上産の赤貝。やはりブランド通りですが、ちょっと小さめなのが惜しいかな。
和地さんによると、鮨飯のお米はコシヒカリで必要なだけ精米している。それに日本酒金寳自然酒醸造元の仁井田本家で使っている仕込み水を使用しているとのこと。鮨と日本酒の絡みがわかるようだ。それにしても鮨の基本は鮨飯と握りかたであるが、いつもながら和知さんの握りはお米がふわっとしてネタを最高に生かしているようだ。
【握り鮨】
・本マグロの漬け
~最近では一番の漬けマグロ。2週間くらい寝かせた本マグロの赤身に、2日間漬けにしたもの。漬けの握りはあまり好みではなかったが、今夜の漬けは別格の美味しさ。
・煮蛤(千葉産)
~アオヤギやはまぐり等の貝類は江戸前には欠かせないが、本日は千葉産のはまぐりなので逸品。煮ものの醤油は福島県の内池醸造、煮詰めには福岡県糸島市のミツル醸造らしく今度購入してみよう。
・炙りサワラ(相馬産)
~サワラを寝かせて炙ったもの。大将からは今日のサワラはいい状態と教えて頂くが、う~ん、そうかなと思ってしまった。初めて意見が合わなかったが、好き嫌いの問題だろうか。
次は、同じく豊国酒造の「東豊国」。奥様にお願いして頂くことになった。全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞している貴重な銘柄。偶然ではあるが、前回こちらの小判寿司に伺った際、豊国酒造の矢内賢征さんや会津酒造の渡部景大さん、数名の酒蔵メーカーの二代目達の食事会でお会いしたが、皆さん日本酒の未来を熱く語っていたことを思いだす。彼らは日本酒の未来でもある。
・コハダ(千葉産)
~大好きなコハダは無条件に旨すぎる。
・本マグロ(タスマニア産)
~前々回のニュージーランド産のマグロに軍配が。それから和地さんとマグロ談義に。先日伺った札幌の「鮨処有馬」さんのマグロはアスリートみたいに堅い絞まった肉質だったので写真を見せると、産地というより寝かせる時間が少なかったのではというご意見。やはり入荷したマグロを最高の状態でお客様にだすタイミングは難しいらしい。
・車海老(天草産)
~すべて美味しい鮨であるが、本日のNO1はこちらの車海老。どうですか、この色艶と姿形の見事さは。淡い暖色系のグラデーションが素晴らしく、改めて料理は五感で楽しむものと思い知らされる。和知さんは、今度天草に行くと言っていたが羨ましい限り。
・むらさき雲丹(函館産)
~綺麗な函館産のむらさき雲丹。大将から箱に入った穴子を見せて頂いたが、こんもりとした色鮮やかなむらさき雲丹は宝石のよう。先祖代々こういう味覚を持ち合わせている日本に生まれて良かったと大袈裟に思ってしまう。飲みすぎかな。
・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。先日伺った郡山の魚紋さんのメソ穴子も悪くはないが、やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮物も甲乙つけがたい。
・タイラギ海苔巻き(韓国産)
~めっちゃ大きいタイラギであり、ちょっと大味かな。韓国産だからと言うわけではなさそうだが。
・芝エビすり身、だし巻き玉子、干瓢巻き
明日は、郡山の「粋・丸新」に伺う予定であるが、これまた熊倉さんという素晴らしい感性を持った料理人なので楽しみ。和地さんは今度熊倉さんや福島の料理関係者と九州の天草行脚するらしい。その際に、今鮨屋の世界で注目されている北九州市小倉の照寿司さんに伺うとのこと。照寿司は鮨の斬新さと大将のパフォーマンスが有名。なんと羨ましいことか。
ぼくとつとした人柄ながら全国に幅広い人脈を持ち、地元のために行動している姿には魅力的なギャップを感じる。謙虚さと向上心と心地好さが相まって、いつもながら小判寿司(福島)はワクワクさせてくれる有り難いところである。
ごちそうさまでした。
2017/12/15 更新
2017/07 訪問
【再訪】驚くべき磐城棚倉の小判寿司『大将の人柄と奥様の気配り・・・』
楽しみな磐城棚倉の夜。先月、先々月に続いての訪問。お店に入るとカウンターには4名のご家族連れ。ほどほどな感じでいい雰囲気。カウンター席につくと、和地さん開口一番「昨夜は熊倉くんの店に行かれたみたいですね。彼から連絡がありましたよ。」流石に情報が早い。
さっそくのどの渇きを癒すために生ビールを注文。それからご主人に今夜のメニューを相談するまでもなく、静かにお摘まみが出され始める。きっと、ご主人にも何らかの考えがあるだろうから、ここは黙ってご主人にお任せすることに。
【旬のお摘まみ】
・水蛸の柔らか煮、甘鯛皮のパリパリ揚げ
~水蛸の柔らか煮は名前のごとく口の中でほろほろと蕩けるようで、甘さも山葵が効いて絶妙。甘鯛の皮は、まず見た目が綺麗で香ばしい1品。昨日は「粋・丸新」で甘鯛そのもののパリパリ揚げを頂いたところ。
生ビールを一気に飲み干すと、お酒にチェンジ。いつもの地元福島のお酒をお願いしようと「お薦めの地元のお酒を・・・」と言いかける前に栃木の「鳳凰美田」がだされる。う~ん、和地さん、やはり今夜は何か考えがあるのか?
・「鳳凰美田」小林酒造(栃木県小山市)
~味に関しては今の小生ごときが評価できるレベルにはないので、一般的な評価。「美しい田園のなかにある小さな蔵ながら栃木を代表する銘柄。すっきりとフルーティな香りと吟醸香が前面に押し出され、強い甘味と複雑な旨みが口に広がる。」
・鰯のなめろう
~鰯のなめろうだから想像できる味と思ったが、ちょっと違ったかな。鰯らしい味は残っているが何が違うのか聞いたが忘れてしまった。
ここで家族連れがお帰りになったので、「どうぞ、こちらに」和地さんの前に席を移動することに。それからは調理している和地さんとの会話が始まるが、待ってましたとばかりに熊倉さん(和地さんは料理長と呼んでいる)の話題に。そこからようやく「粋・丸新」熊倉さんとの関係が明らかに・・・。
・渡り蟹の茶碗蒸し
~渡り蟹はとにかく出しがでますから、美味しいんですね。玉子の優しい味に蟹の出しが融合して飲む前には胃に優しい茶碗蒸し。
・ムラサキ雲丹(宮城産)
~ミョウバンを使っていないムラサキ雲丹なので新鮮そのもの。塩水だけなので何も足さずに食べて下さいとのこと。しっかりとした殻雲丹の蕩けるような濃密な旨味が絶妙。前回は北海道の馬糞雲丹に蓴菜のジュレが絡んでだ見た目にも綺麗な素晴らしい逸品だったが、今回は新鮮な自然そのままの旨味であり、対比できないくらいの味わいが並び立つ。
・お造り
~愛媛産のキジハタと北九州産の甘鯛。以前愛媛の今治にこのキジハタ目的で伺ったお店で海が荒れて獲れなかったと、やむなく真鯛にした苦い経験を思い出す。今夜のキジハタはカボスで頂くがわりとさっぱりしてやはり旨い。
博多の糸島では同じハタ科の「アオナ」を食べに行っていたことを思い出す。そのお店は自前の船をもって近海で獲れた地魚を頂ける最高のお店。キジハタもやはり似た感じで好きな食感と旨味。北九州産の甘鯛は、前回驚かされた逸品。
それからボタン海老と渡り蟹の内子が刺身皿にのせられる。大きなボタン海老なので、2つに切ってある。1つは渡り蟹の内子をのせて頂く。もう1つはちょっと山葵・醤油で。ボタン海老の甘味を生かすにはどちらも全く違うアプローチなので対比が面白い。
・「而今(じこん)」木屋正酒造(三重県名張市)
一般的な評価「三重県名張市の木屋正酒造の人気銘柄。十四代の高木顕統氏に、若手の中では飛びぬけた才能を持っていると言わしめた大西唯克杜氏兼蔵元が醸す至極の銘酒。
クリアでフルーティな飲み口と綺麗な甘み、爽やかな酸味が絶妙に調和し飲み飽きることがなく、イタリアンとも相性がいい。」やはりお酒も其々に個性があるものだと感心する次第。
・鰻の白焼き、穴子肝煮、マグロ腹皮の串焼
~鰻は徳島産らしく天然であるが厚みがあるので、相当長く蒸すと柔らかく旨味が増すらしい。皮はパリッとしているが、箸で持ち上げるとほろりと崩れるくらいの柔らかさで塩で頂く。穴子の肝は勿体ないので煮てみたらしいが、やはり旨い肴の1品となっている。
串焼はマグロの腹皮を軽く塩漬けして焼いたもの。これは宮崎の「カツオ腹皮と同じだね」と言うと、ご主人もやはりあるんですねと関心を示した様子。機会があればお持ちしよう。
ここで醤油の話に。煮物には福島県の内池醸造、煮詰めには福岡県糸島市のミツル醸造を使っているとのことであるが、なぜそこを選んだのか。やはり修業したお店の流れらしいが、そこに至るまでの葛藤はあるのでしょうかね。尚、酢は千葉県鎌ケ谷市の私市酢。因みに赤酢はまた特殊なのかな。
・塩蒸し黒鰒(肝和え)
~長時間塩蒸ししたいわき産の黒鰒。柔らかい仕上がりだが、単に柔らかいだけでなく適度の歯応えも残されている。また甘ったるい食感ではなく噛む都度に旨味を感じる豪華な黒鰒。それも濃厚な鰒の肝で頂くが、残った胆は大将がご飯を混ぜてくれる。これが意外に見た目も綺麗で本当に旨い。
・「宝剣(ほうけん)」矢島酒店(広島県呉市)
一般的な評価『蔵元杜氏の土井鉄也。全国利き酒選手権でチャンピオンになり広島に土井鉄也ありと称された。穏やかな香りと奥深い味で、後口はすっきりと透明感がある。中華料理など、こってりした料理にもよく合うバランスの良い食中酒。』
今回気になったのは、郡山にある「泉酒店」。和知さんの会話にも頻繁に出てくる福島県内の酒店や料理人のリーダー的な存在らしい。熊倉さんのお店移転にもアドバイスされたようで、やはり日本の料理に欠かせない清酒は料理の中心にいるように感じた次第。
【旬の握り鮨】
・甘鯛
~前回から驚きの北九州産甘鯛。かなり濃厚な白身の旨味が素晴らしい。例えようがないくらい。
・キス昆布締め
~キスの透き通るようにあっさりした白身に昆布締めの旨味を加えた逸品。これめっちゃ好きですねん。(思わず・・・)
・本マグロの漬け
~2週間くらい寝かせた本マグロの赤身に、2日間漬けにしたもの。漬けの握りはあまり好きではないかな。
・煮はまぐり
~アオヤギやはまぐり等の貝類は江戸前には欠かせないが、本日は千葉産のはまぐりなので逸品。煮ものの醤油は福島県の内池醸造、煮詰めには福岡県糸島市のミツル醸造らしく今度購入してみよう。
・甘海老
~北海道の甘海老だったか。かなり身が大きくて本当に甘い。写真では分かりにくいが、じつは3匹まとめて握ってある。
・しんこ
~前回は色々と手を尽くして頂き、なんと内陸の宇都宮から仕入れたらしい。大将の顔の広さと情報収集力には脱帽です。今回も嬉しい8枚付け。またシャリがフワッとして口当たりと食感が最高。コハダ好きの小生としては嬉しい逸品。
・穴子煮
~煮穴子を2貫に切り分け、そのままで頂くものと塩で頂くもの。穴子はいいですよね。東京出張の際には必ずと言っていいほど煮穴子の入った深川飯の駅弁を購入するくらい。
・本マグロ(中トロ)
~前回同様ニュージーランド産だが、前回の方がはるかに旨かったかな。口に入れた途端にホロホロとほどけるような味わいと脂ののりを今でも思い出すくらいだったので、今回はちょっと残念かな。
・ムラサキ雲丹?馬糞雲丹?
~飲みすぎてどちらの雲丹か覚えていないが、やはり濃厚な味わいが交錯する。ちょっとしたこぼれ具合もいい感じ。いつもながら雲丹好きな女房には黙っておこう。
・イシカゲ貝(前回、初見参コメント)
・コハダ(追加)
~江戸前のコハダは大好物なので、どうしても食べたかった。やはり、ちょっと酢の効いたコハダと軽いシャリの絡みは最高。
・海苔巻き、玉子
・しじみの味噌汁
今夜も飲みすぎてしまうが、和知さんも興がのってくるとまたまた熊倉さんの話に・・・。和地さんは昔は厳しそうで怖かったらしいねと言うと、「え~熊倉さんの方が最初は偉そうで高飛車だったんですよ」とのこと。すぐに厨房の奥様にも同意を求めていると、奥から「そうなんですよ。私も、何ですか、あの態度って怒ってましたね。」熊倉さんの話と違う。真実はどこに・・・(笑)
しかし、奥様もご主人と熊倉さんとの仲の良さにはちょっと呆れているようでした。
磐城棚倉という片田舎で、福島、いやいずれは東北の鮨屋さんを引っ張るであろう鮨職人に出会うことができて幸せ。きっと10年後には『東北の和地』を目指す若者が更に増えていることでしょう。
それであれば、やはり仙台本店との差別化が必要では・・・。できればお店の名前を『磐城棚倉 小判寿司』という磐城棚倉をサブタイトル風にもってくるとお洒落だと思うが・・・。もちろん磐城棚倉の文字は小判寿司より細く薄い筆書体で・・・。この磐城棚倉という地名は歴史の重みを感じさせてくれそうなのだが。
奥様、帰りにはこんな酔っぱらいを旅館まで送って頂き有り難うございました。
ごちそうさまでした。
2017/09/07 更新
2017/07 訪問
【再訪】驚くべき磐城棚倉の小判寿司『大将の人柄と福島の酒蔵は熱いね・・・』
楽しみな磐城棚倉の夜。先月に続いての訪問。お店に入るとカウンターは満席。それも小生以外は5名の団体様。ラフな服装の若い男性4名と中年の男性の5人。最初はどういう方々かよくわからなかったが、徐々に明らかになってくる。
まずは、磐城棚倉駅にたどり着くまでが大変だった。最近の集中豪雨の影響からか、郡山からの運行中何度も緊急停車するので予定より30分遅れて到着。だが、こちらのお店には時間の余裕をみて予約していたので、ご迷惑をかけずにすんだ次第。
席につくと、さっそくのどの渇きを癒すために生ビールを注文。それから大将に今夜のメニューを相談して、前回の茜ではなく紅をお願いする。
◼注文~紅(旬の肴6品、旬の鮨12貫)11000円
・赤なまこ、枝豆
~まずは、京都の老舗お茶屋さんの一保堂番茶でサッと湯通しした赤なまこを軽く味付けした小鉢に棚倉町の自然村の枝豆。赤なまこは柔らかくホンノリとした番茶の薫りがお洒落な逸品。
生ビールを一気に飲み干すと、お酒にチェンジ。いつもの地元福島のお酒をお願いするが、最近知った地元のお酒「豊国酒蔵の東豊国というお酒はありますか?」
・・・すると、奥に座っていた若者の一人がこちらを見てニヤリと笑う。間髪入れず、大将から「彼はその豊国酒蔵の御曹司ですよ。」とのこと。いや、社長だったかな・・若者も「うちの名前が聞こえたので聞き耳たててました(笑)」と軽く会釈してご挨拶。不思議とこんなことがよくある。
・ごまふぐ白子の茶碗蒸し
~ごまふぐも美味しいんですね。飲む前には胃に優しい茶碗蒸し。
・青森産馬糞雲丹と蓴菜のジュレ
~馬糞雲丹の蕩けるような濃密な旨味に、蓴菜の上品なぬめり感とさっぱりしたジュレが絶妙。前回は馬糞雲丹にもずくの軽い酸味が素晴らしい逸品だったが、対比できないくらいの味わいが並び立つ。
ここでお酒は、同じく豊国酒蔵の一歩己(いぶき)を薦めて頂く。最近はようやくお酒(日本酒)を飲めるようになり、一端の酒好きの気持ちがわからないでもないかな。というか以前から風味は好きだったのだが。やはりお酒も其々に個性があるものだと一人感心する。
・塩蒸し黒鰒(肝和え)
~長時間塩蒸ししたいわき産の黒鰒。柔らかい仕上がりだが、単に柔らかいだけでなく適度の歯応えも残されている。また甘ったるい食感ではなく噛む都度に旨味を感じる豪華な黒鰒。それも濃厚な鰒の肝で頂くが、残った胆は大将がご飯を混ぜてくれる。これが意外に見た目も綺麗で本当に旨い。
それに器も料理に合っているなと感心する次第。ここで器にも拘る秋田の居酒屋『酒盃』のマスター(沖口さん)は料理に合わせた器を作るために自宅に窯を作ってしまったとの話をすると、大将も以前から「酒盃」には興味を持たれていて伺いたいとのこと。よく色んな方をご存知ですね。
・甘エビ(酒盗)
~北海道産の大振りの甘エビを串に刺した見た目にも珍しい逸品。味付けは確か軽く酒盗が隠し味になっていたような・・・。
・生岩牡蠣
~釧路昆布森産の岩牡蠣を軽く湯通しして、蛤と牡蠣の煮汁を加えて味を整えた逸品。大将から説明を受けるが、そこまで手を加えた料理とはわからず自身ちょっと残念で申し訳ない。まだまだ修業が足りないと反省。牡蠣自体はほとんど生と言っても過言ではない。
次のお酒銘柄は残念ながら覚えていない。けっこういい気分になり、若者たちの話を聞きながらお酒を頂く。お隣の若者に直接挨拶すると、その方も酒蔵の御曹司(専務)だった。どうも福島の酒蔵を経営する会社の跡取りたちの懇親会らしく、本当は参加者5名だったが、1人欠席したらしく4名で開催とのこと。本当に楽しそう。
本業が忙しいので頻繁に飲み会しているのではなく、今回が初めてらしい。しかし、話している内容は自社の味わいの方向性や福島をどうするか、グローバル化にはどう対応しているかなどの真剣な意見交換。端から見ていても羨ましく思えるくらい熱いものであった。若い方の将来を見据える姿が頼もしいと思いつつ大将に同意を求めてしまう。こういうお話しを聞かせて頂くのは本当に嬉しい限り。若いって可能性の塊なんですよ。
それにしても、そういう福島の若い経営者達が集まる場所が和地さんの小判寿司である。改めて和地さんの人柄や交友関係だけでなく、福島の求心力となっていることに感心する次第。
・ホヤ
~仙台が有名だが、福島でも食べる習慣があるんですね。最近けっこう食べる機会があるが、新鮮でなければ食べれないものであり大事に頂く。
・黒鰒の刺身
~先程の塩蒸し黒鰒との比較が明確に。やはり新鮮な鰒は刺身にするとこんなに身が締まってかたく感じるものなんだな~。どちらも贅沢で旨すぎる。
・平目の刺身
~3日間寝かせた熟成平目に、軽く昆布締めしたエンガワ。熟成平目は塩で、エンガワは山葵醤油で頂く。やはり、寝かせた平目は旨味が増して塩が合う。山葵醤油が大好きな小生でも一歩譲る。
酒の摘まみが全部で10品(あれ?メニューは6品では)。普通の割烹だったら、これくらいでそろそろ御勘定・・・となってもおかしくない。それも絶品の肴の数々。嬉しいくらいに素晴らしい和地さんの料理に対する感性に感謝する次第。
しかし、ここからが本道のお鮨となる。実は昨日大将に今夜は「しんこ」を頂きたいが、入るだろうかと遠回しにお願いしたが、最近獲れていないとのこと。残念~と気落ちしていた。
ところが、お店に入ると「○○さん、しんこ入りましたよ」との嬉しい言葉。小生のためだけではないだろうが、手間のかかる逸品を仕入れて頂き感謝、感謝。
・しんこ
~色々と手を尽くして頂き、なんと内陸の宇都宮から仕入れたらしい。大将の顔の広さと情報収集力には脱帽です。それもしんこ10枚付けの大サービス。恐ろしく贅沢な握り鮨である。またシャリがフワッとして口当たりと食感が最高。
そういえば、和地さんが修業していた仙台の小判寿司では暖簾わけしたあとに赤酢に変えたらしいと話題になったが、確かに昨年伺った際には赤酢だったな~。
・マグロの漬け
・平目
・真イカ
・穴子煮
~2貫あるが煮穴子をそのままで、それに塩で頂く。やはり風味が違うものである。
・本マグロ(中トロ)
~このマグロはニュージーランド産らしいが、本当に旨かった。口に入れた途端にホロホロとほどけるような味わいと脂ののりといい最高。
・車海老
~色鮮やかな車海老。大将に、これくらいの大きさは車海老?、まだ巻海老?との判断基準を伺う。やはり車海老クラスと意見が一致。ようやく理解できた。
・赤貝
~赤貝はいつもながら身が濃い。見るからに綺麗な貝である。閖上産ですから納得。
・ムラサキ雲丹
~馬糞雲丹とちょっと違うアッサリしたなかに濃厚な味わいが交錯する。雲丹好きな女房には黙っておこう。
・鯵
~素直に新鮮で旨い。身近な味わいを感じる魚。
・イシカゲ貝
~陸前高田の名産であるイシカゲ貝を教えて頂く。復興のシンボルとして地元の皆さんが待ちわびたものとのこと。なにか嬉しいね。白トリガイとも呼ばれているらしい。トリガイと言えば最近知った丹後トリガイが最高の逸品かな。調子にのって、暫し京丹後の丹後トリガイに纏わる日本料理「縄屋」の話で蘊蓄を語ってしまった。
・海苔巻き、玉子
・汁物
今夜も飲みすぎてしまう。しかし、福島という地元を愛する若者との楽しい会話で有意義な時間をもつことができた。若者達が帰ったあとは、話上手な和地さんといつも控えめな奥様におつきあい頂き、地方活性化の難しさや今までの苦労話など楽しいひとときを過ごさせて頂き感謝する次第。磐城棚倉の素敵な夜となりました。
ごちそうさまでした。
2017/07/21 更新
2017/06 訪問
驚くべき磐城棚倉の小判寿司『大将の人柄と感動さえ覚えるお鮨に・・・』
和知さん(大将)の人柄と握り鮨の実力が交錯するハイブリッドなお鮨屋さんが、福島の片田舎にあるというギャップが惹きつける。場所は福島県棚倉町のメインストリートにある小綺麗なお鮨屋さん。棚倉町は新白河駅からさらに車で約1時間のけっこう不便なところ。
店内は清潔感のある明るい設えであり、カウンターも広く安心感がある。待ち構えていた大将からは笑顔でお出迎え。予約で行き違いがあったのでかなり気を使って頂いたよう。しかし、お話しすると明るく気さくな鮨職人さんという人柄が伝わってくる。
まずは、なぜこんなところにと誰しも疑問に思うので聞いてみた。すると、地元の銀行員であった父親の影響から地元でお鮨屋さんを開くことになったとのこと。本意ではなかったのかな。
そもそもこちらのお鮨屋さんを知るきっかけになったのは、仙台の小判寿司に伺ってから。そちらの大将から福島の片田舎(棚倉町)に暖簾わけしたお鮨屋さんがあるのを聞いてから。なぜ・・・という質問への解答は直接聞いてみることに。大将は9年間その仙台の小判寿司で修業していたが、父親からそろそろ帰ってこいと言われてお店を開いたらしい。なんと親孝行な息子さんであろうか。
注文は、肴付きのおまかせにする。肴付きは従来から予約制ではあったらしいが、当日に伺ってからお願いするというわがままな注文にも対応して頂けることに。すいません。
・注文~茜(あかね)8000円
旬の肴4品と旬の鮨9品のおまかせ
【旬の肴】
・ムラサキ雲丹と岩もずくの酢の物
~いやはや、いきなりのインパクトある肴。酢の物ですが、酢の微妙な使い方が絶妙なので素晴らしい酒の肴に。酢を使った料理が大好物な小生としては嬉しい限り。
・鰯(釧路産)
~新鮮な鰯をあっさりと素材を最大限に生かした逸品。鰯の蕩けるような旨さは新鮮でないと生かされない。
・生馬糞雲丹(釧路産)
~見た目のインパクトは最高でしょう。やはり馬糞雲丹は旨味と濃くがあるが、大将によるとまだまだ旨味が浅いと感じているらしい。小生にはそこまではちょっとわからない。
・鮟肝
~濃厚だが繊細な味わいが交錯する。手間のかけ方が半端ないんだろうなと思える逸品。
・天然ホタテの茶碗蒸し
~これは茶碗蒸しとしては意外に普通だが、新鮮なホタテがゴロコロ入っている。
お客は数名なので大将から色々なお話を聞かせて頂く。鮨ネタは郡山の市場だけでなく、北九州、天草、愛媛、徳島の漁師から直接仕入れているとのこと。いやそうでしょうね。まずは、なぜ福島の山奥にとりわけ新鮮で旨い魚が入手できるのかという疑問が解決できた次第。
お酒はせっかくですから地元のものをお願いすると、「いぶき」「雅山流」「日高見」を薦めて頂き順番に飲み比べる。お酒には詳しくはないが、肴も鮨も旨いのでどのお酒も美味しく感じる次第。
【旬の鮨】
・甘鯛(北九州産)
~ねっとりとした甘鯛特有の舌触りが際立つ。北九州の甘鯛とはあまりイメージがなかったかな。産地としては意外な出逢い。
・インドマグロの漬け
~10日間も寝かせてから漬けにしているとのこと。ちょっと普通でしょうか。
・赤貝(宮城閖上産)
~赤貝でしたら、宮城県名取市の閖上港に上がったものが最高級品と言われていますので嬉しい限り。とにかく磯の香りと歯ごたえが素晴らしく、ピシッと叩きつけるからの色が綺麗。閖上の赤貝の美味しさの秘密は北上川、七北上川、名取川、広瀬川、阿武隈川の5本の川が流れ込み、ミネラル豊富な水と泥を運ぶかららしい。
・アワビ塩蒸(肝のせ)
~アワビがこんなに柔らかく旨味があるのはなぜ。普通新鮮なアワビはめっちゃ堅いはず。やはり、煮込む時間らしく何時間を忘れたがけっこうしっかり煮込むようである。
・鰹
~これはちょっと旨味がわからない。
・こはだ
~新子は7月中旬らしく、今は小さすぎるとのこと。今新子を食べるのは鮨屋泣かせらしく、今の時期であれば小さなものを何十枚も捌かなくてはならない。注文すればきっと怒られますよね。しかしながら、やはり江戸前のコハダは旨い。
・甘海老
~どこの甘海老だったか。かなり身が大きくて本当に甘い。写真では分かりにくいが、じつは3匹まとめて握ってある。
・赤ウニ(北九州産)
~これがまたパンチのある逸品。玄海灘でこんなに旨味の濃い雲丹が採れるとは知らなかった。今度博多に帰省したら是非食べに行こう。その前に北九州の旦過市場と博多の柳橋連合市場をチェックする必要ありかな。
・穴子(対馬)
~対馬の穴子は毎年博多で頂いていますが、まず外れはありません。また、この握りの繊細なこと。半分はお塩で、残りの半分はそのまま頂くという客の希望する目線にたった逸品。
・かんぴょう(栃木産)
~かんぴょうは栃木が有名とは露知らず。
・マグロ海苔巻き、玉子焼
・サロマ湖蜆赤だし
~赤だしに沈んだサロマ湖の蜆は、大きいのに隠れているのが奥ゆかしい。
昨日伺った「秋田天ぷらみかわ」の北嶋さんからよろしくとお伝え下さいとのことと話すと、それから大将とはさらに距離が縮まったようで色々なお知り合いの方をご紹介頂く。和知さんの謙虚ながら広い交友関係に驚きながらも研究熱心な姿勢に感心させられる。
大将との楽しい会話と素晴らしいお鮨で充実した時間を過ごさせて頂いた。久しぶりに惚れ惚れするようなお鮨屋さんに出会ったことが本当に嬉しい。こちらの方が感謝。
ごちそうさまでした。
2017/06/28 更新
久しぶりに磐城棚倉駅に降り立つ。
東北で今までお世話になった馴染みのお店を改めて再訪しようと巡る旅の第2弾。昨年来こういう状況になったので10ヶ月ぶりに再開。
前回は秋田〜青森を3日間、今回は福島を2日間の旅。京都から郡山、磐城棚倉へ。磐城棚倉は東京からでも新幹線と鈍行を乗り継いで3時間という遠路 (^_^;)
これも、ご主人である和知さんの人柄とハイブリッドな握り鮨の実力に、福島の片田舎というギャップが惹きつけるもの。言うは易し、ちょっとしんどいが、ワクワク感が勝るのもまた事実 ♫
招き猫が迎えるお店は清潔感のある明るい設えであり、カウンターも広く安心感がある。待ち構えていたご主人と奥さまからは笑顔でお出迎え頂きます。
初めて伺った頃は、食べログのブロンズになる前かな。今や押しも押されぬ東北鮨屋の雄となり、嬉しい限り。夜の最後の客になるまでヘロヘロになり、帰りは奥さまの車で地元の鄙びた旅館にお送り頂いていた頃が懐かしい。
まずは、スパークリングワインをグラスで。ハーフボトルを開けて頂くが、結局飲み干すことに・・・(^_^;)
それからは、白ワインで。
【お摘み】
・だだちゃ豆
〜山形県鶴岡市の白山地区で生まれ、そこでしか栽培されない特産品。噛むほどに味わいが増し、丹波の黒豆と双璧かな。山形出張時にはよく頂いたもの。
・牡蠣オイル漬け(岩手廣田湾)
〜ゆっくり湯煎して火入れした岩牡蠣をオイル漬けに。ぷりぷりの身が嫋やかなイタリアン的な味わい。
・とうもろこしの茶碗蒸し
〜朝採れの地元産とうもろこし摺流しを茶碗蒸しにそっとのせたもの。今までも宮崎のゴールドラッシュや静岡の甘々娘を頂いたが、比べものにならないくらい甘くてジューシ〜。お代わり〜な気分♫
・お造り
〜ヒラメ(常磐)、鯖(静岡松輪)。おおっと、生鯖かと思ったが、「軽く締めてます」。だが、かなりの鮮度が色合いに表れている。ヒラメは肝醤油で。
・蒸し鮑(相馬)
〜5時間蒸しただけの鮑。自ら旨味を増してしまう鮑も凄いといつも思ってしまう。肝をご飯に混ぜ込んで一品にしたもの。これは残った肝でなくとも「充分、肝はありますよ。」
・鰹(気仙沼)
〜気仙沼の鰹も焼津の鰹と双璧。最近、頂く機会が多いので、一度並べて食べ比べしたいのだが、誰か企画して頂けないでしょうか。
・カラスミ、鰹、クリームチーズ、
〜お酒のお摘みに最適なカラスミに、鰹とクリームチーズを加えて柔らかな味わいに。
・カマス塩焼き
~北三陸平尾町のカマスと蛸。スダチでさっぱりと。
【握り】
・石垣鯛~神経締めが良くわかる食感
・石影貝~見た目はトリ貝
・太刀魚~身がキュッと締った太刀
・本鮪大トロ~さっぱりした味わい
・本鮪漬け~丁度よい漬け具合
・新子~そろそろ最後の時期かな。浜名湖。
・鰯~根室の鰯はとろっとろ
・才巻海老~当たり前のような美味さ
・雲丹~天草産赤雲丹と函館産馬糞雲丹の食べ比べ
・新イカ~鹿児島産スミイカの子供
・穴子~対馬産穴子を塩と煮詰で食べ比べ
・玉~出汁巻きとふわふわのカステラ風
・鉄火巻き(追加)
・アサリの味噌汁
・果物~地元の桃とアイス
ネタは卸屋だけでなく直接漁師から仕入れている。取引先も全国区。シャリはコシヒカリを使い、水は宮城の酒蔵で汲み上げたもの。いつもながら、拘りが半端ない。更に高みを目指して頂きたいものです。
お客様はやはり全国から。本日はわたくし京都と東京や仙台から。地元の方がおられない。ご主人の和知さんは特に東北の料理屋さんとの繋がりが強く、秋田のT◯さんや仙台のK◯さん。お客様もよくご存じでそちらのお店の話や紹介の斡旋まで。
久しぶりに伺い、お元気そうでちょっと安心。
次回は京都でお待ちしています ♫
ごちそうさまでした。