1回
2022/02 訪問
お料理だけではない、総合的に最高のコスパです
右手に白梅 見頃まであと一歩 前面の岩肌のツツジが見事だそうです。
左手に紅梅 散りかけ
御鰭
鯛、羽二重もち、はんぺん、筍、青菜
三品盛
お造り 鯛、ヒラス、車海老
満女
湯引き アラとクジラ
凌ぎ ふぐ白子玉地蒸し
変わり鉢 バスティー
スッポン湯葉巻き、焼きネギ、フカヒレ、玄米麩
大鉢
菜の花信田巻き、穴子しそ巻き天ぷら、えびいも、生麩
中鉢 角煮
南蛮スープ
白飯
香の物
水菓子がわり 抹茶とヨーグルトのムース、ラフランスコンポート添え
梅椀
汁粉、ケシの実散らし
2022/02/16 更新
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初めての訪問です。お部屋は春雨という和室と洋間の二間続きでした。皆さんの口コミを見ると、通されたお部屋で印象は大きく変わると思われます。
日本で初めての洋間です、とのことで大変良いお部屋です。眺めも、どなたか1階では庭が見えるとはいえない、とおっしゃっていましたが、1階ながら2階とは違う趣の眺めです。角部屋、二間続きのおかげで開放感も十分です。
紅梅は若干盛りを過ぎていましたが、白梅は見頃一歩手前。眼前一面の岩肌にツツジが咲く季節は、窓一面が色づく感じで見事だそうです。ツツジの次はサツキ、四季折々のお花が上手に配置されているようです。
卓袱コースとしては基本の税サービス料込み19,800円なのに、こんな良いお部屋でラッキーだったと思います。やはり時節柄、お客さんが少なかったのと、前日までの予定が4名だったからでしょうか。前日１名ドタキャンで申し訳なかったです。ある意味、時節柄に感謝です。
お料理を頂いた後に2階の集古館や龍馬の刀キズで有名な竜の間などご案内頂きました。また、最後にもう１組別部屋の同グループ3名の親族と一緒の写真撮影にご対応頂きました。同グループながら別部屋というのは、予約時にあくまで4名以内の予約を厳格に守ろうとされている姿勢が伝わってきたので、別々に予約をとり、あえて最後まで一緒とは言わなかったものです。実際、最後、我々が1グループとわかった後、ご担当の中居さんが、食後の集古館の案内は一緒で良いか聞いてくださったところ、お店の方針としてダメでした。逆に大変丁寧に感染症対策をしていらっしると安心感が増します。
ご担当の中居さんが、配膳も見学案内もしてくれます。当然、料亭の常として帰り見えなくなるまでのお見送りもしてくれます。我々のご担当の中居さんはベテランのようで、食後の集古館の案内も、指示されているであろう決まり文句以上のご対応、質疑応答も満足な方でした。これも他の方の口コミを見ると、どんな中居さんがご担当かで相当印象が変わると思いました。
お料理はもちろんのこと、この史跡という場での見学案内から、様々な気遣いまで、全て含めてのこのお値段は最高のコスパでした。この建物やお庭の維持管理のコスト、中居さんはじめ従業員の方々の教育時間コストもある上でのこのお料理の質、なかなかないと思いました。
今回は他のお客さんが少なかったのでラッキーだったのでしょうが、次回伺う時はケチらずお部屋の選択も含めてご相談した上で、気持ちの良い時間を過ごしたいと思いました。東京からなので、それほど頻繁には伺えませんが。すみません。
以下、お料理の内容です。
お鰭:
具は鯛の角切り、羽二重餅、紅いはんぺん、筍、青菜
造り: ヒラス(ヒラマサ)、鯛、車海老
湯引き: あら(クエ)、クジラ3種
三品盛: 鶏肉の味噌幽庵漬け焼き、ヒラメ昆布締め、蒸した卵(他の方のコメント見るとチーズが入っているようです)、海老のキャビアのせ、イクラのキンカン釜(山芋入り)、クワイ、チシャ軸(だと思います)
満女(まめ): 黒豆
凌ぎ: ふぐ白子の玉地蒸し
変わり鉢: バスティー
具はフカヒレ、スッポン湯葉包、焼きネギ、玄米麩
大鉢: 菜の花の信田巻き、生麩、穴子しそ巻き天ぷら、揚げ海老芋
中鉢: 角煮
南蛮スープ(お鰭の出汁に鳥出汁):
具は鶏肉、大根、人参、椎茸、三つ葉
ご飯、香の物
水菓子がわり: ラフランスコンポート、抹茶とヨーグルトのムース
梅椀のお汁粉 ケシの粉
「御鰭に始まり梅椀で終わる」と言うそうです。
個人的に気に入ったお料理はふぐ白子の玉地蒸し。ふぐ白子、こんな使い方があったと思い、ぜひ真似しようと思いました。イクラのキンカン釜もお節に真似したいアイデアでした。最後キンカン釜も食べられます。
黒豆も甘味を抑えた絶妙な味付け。
角煮も砂糖と醤油の味だけではなく、お出汁がしっかり感じられる、他の角煮と一線を画したお味でした。
バスティーは卓袱料理らしくて良いのですが、パイ生地全て食べてはお腹いっぱいになってしまいます。ヘリについたパイらしいところから食べればよかったと後悔。
御鰭も大鉢もお出汁が美味しい。つまらないかもしれませんが、大鉢の玄米麩の焼き目、エビ芋の揚げ具合も美味しかった。
お料理全体的に伝統を守りつつ丁寧に仕上げられていることがよく伝わってきました。あゝ、お酒が欲しかった！