15回
2024/02 訪問
しみずの如月(3rd edition )。
花: 椿
枝: 小梅
器: 永楽妙全 呉須赤絵小鉢
真価が問われる3年目のしみず。
紫蘇香煎茶
をいただいて
光栄菊 SNOW CRESCENT
(無濾過生原酒 雄山錦100% 光栄菊酒造 佐賀)
から。
一献は
若竹 立春朝搾り
(純米吟醸 生原酒 精米歩合55% 大村屋酒造場 静岡)
で。
汲み上げ湯葉 蕗の薹
牡蠣蕎麦寿司 牡蠣 芹
蕪葛豆腐 白魚 菜の花
虎河豚 三河と遠江
鯧 牛蒡
虎河豚 唐揚げ
凍み蒟蒻 金子 金時人参
筍 蛤 和布
目近鮪 熊
月光百合根 飛騨牛乳 メープルシロップ
初午団子 綿飴
お薄
(ドリンク)
田酒 純米大吟醸 四割五分
(吟烏帽子100% 西田酒造 青森)
十四代 黒縄
(大吟醸 兵庫県特A地区産山田錦100% 高木酒造 山形)
2月は節分と初午をテーマに。
河豚は福に、金子は鬼の金棒、大豆は豆まきとテーマに因んだ食材を使った構成。
「ん」(運)がつく7つの食材を使った一皿は全ての出汁を変えて炊いたもの。
初午団子は2月の最初の午に蚕の神様を祀る農事の祭りである初午に作られる団子で
団子は蚕の繭、綿飴は絹糸を模したもの。
今回ちょっとやり過ぎましたと大将が言われる仕込みは裏方2人と共にフル回転。
良い感じになってきました。
大将、女将さん共忙しいのに楽しそう。
また伺います。
2024/02/13 更新
2023/12 訪問
【全月制覇】しみずの師走。
花: 西王母
枝: 寒桜
器: 山中塗椀
紫蘇香煎茶
百合根 海胆
勢子蟹
越前蟹
皮剥 九絵鱗
本諸子 海老芋
越前蟹 柚子
千社唐 菊芋 蜜芋 富有柿 胡桃
九絵
御食事
九絵
鳳凰美田酒粕
ルレクチェ
栃の実蜂蜜
蕎麦
白小豆
お薄
今年の終盤から裏方に以前一緒にやっていた若手の子と更に若手の子が入った事、食材や仕入れ先のレベルが上がった事で
清水さんがやりたい事、考える時間が増えて料理の厚み、幅が格段に飛躍
(そう来たか、勢子蟹)。
8席で回しても余裕が見られる様になりました。
輪郭が見えてきた清水さんの師走の料理。
来年更にどう化けるか楽しみです
(今回は諸事情あってノンアル。ヒッジョーに残念)。
余談:お客さんにやたら容姿を褒められて照れる女将さんを見てここぞとばかり爆笑する大将。
年の瀬に一本返しました。
2023/12/28 更新
2023/09 訪問
しみずの長月。
花: 曙草
枝: 水引
器: 十三代 楽惺入 舟形皿つぼつぼ透かし
渡蟹 新筋子
鼈
松茸 白川
のどぐろ 蝦蛄 みずの実
鱧
鮑
ウラベニホテイシメジ
オオモミタケ
新銀杏
碧玉酢橘 松茸
甘鯛鱗煎餅
双子芋 黒無花果
秋縞ささげ
御食事(梭子魚)
飛騨牛乳 新甘泉
シャインマスカット 猿梨
ぽろたん
お薄
一献: 栄光富士 熟成蔵隠し
(純米大吟醸 新潟産五百万石100% 精米歩合50% 富士酒造 山形)
新政 No.6 X-type 2020-2021醸造
(精米歩合40% 新政酒造 秋田)
黒龍 あどそ
(福井五百万石100% 精米歩合50% 黒龍酒造 福井)
善知鳥
(大吟醸 山田錦100% 精米歩合40% 西田酒造 青森)
十四代 万虹
裏方に2人入り、お客さんを8人回せる体制に。
蝦蛄は初めての食べ方でとんでもなく美味。
今月の夫婦コントネタはプリキュアグッズで揉めて女将さんに逆ギレされる大将。
2023/12/28 更新
2023/08 訪問
しみずの葉月。
枝: 矢筈薄
花: クレマチス
器: 山口真人 織部取手角皿
山桃トニック
蝦夷法螺 青ダツ
郡上天然鮎
胡瓜 あけがらし
黒鮑 冬瓜 黒もずく
目一鯛 剣先烏賊 岩茸
石茂魚
和良天然鮎 玉蜀黍
北紫海胆 氷
桃 茗荷 青干し薇
御食事
鱧
飛騨牛乳
天草 二十年熟成黒味醂
お薄
一献
彩來 宵の風
純米吟醸無濾過生原酒
(精米歩合50% 北西酒造 埼玉)
冩楽 純米吟醸愛山
(兵庫県産愛山100% 精米歩合50% 宮泉銘醸 福島)
十四代 万虹
(精米歩合35% 高木酒造 山形)
営業終了後、とある事に毒を吐く大将を更に焚きつけようとする女将さん。
今月の夫婦コントも絶好調。
2023/12/28 更新
2022/12 訪問
しみずの師走。
花: 椿
枝: 白文字
器: 二代目矢口永壽 金彩染付煮物碗
(料理の撮影禁止です)
飯田町交差点の北東、文化のまち二葉館の東側にある建物の1階に構える撞木町しみず。
郡上出身である店主の清水さんは大阪の名店、本湖月や岐阜のたか田八祥で長年研鑽を積まれ、
今年の1月にご自身のお店を立ち上げられました。
今年初めに京都のひがしやま司へ伺って食事後に店主の宮下さんと話をした際に
同い年の料理人が同じ設計会社が手がけたお店を名古屋でつい最近立ち上げた、
というネタをいただき早速訪問
(ひがしやま司からの開店祝いの酒が鎮座していた)、なかなか良い感じのお店だなという事でパパパーっと再訪、
今回は今年最後の営業日の訪問となりました。
店内はキャパ6〜7名のストレートのカウンター。
個室もありますが現状開かずの間となっております。
店舗デザインは東京の松川、静岡の成生、京都の川口、ステファンパンテル、大阪の米増など、錚々たるお店を手がけている木島徹建築設計事務所。
天井を見てあ、そうかと
(成生はちょっとデザインが違っていたので訪問した時は分からず)。
お店は清水さんと女将さん、裏に1人の3人で切り盛り。
立ち上がりは裏に人がおらず、清水さんと女将さんの2人でバタバタでしたが
裏に助っ人が入って上手く回る様になりましたね。
メニューには本日の食材が紹介され、清水さんからの一言が添えられています。
また、その時次第ですがメニューには書かれていない裏食材も登場しますよ。
当初は自分が使いたいものが思う様に入手できなくて苦労されたみたいですが、やっとそのルートが確立出来て
そのストレスが解消されたみたいです。
料理はそれぞれの食材が持つ個性を活かした構成。
この日のメインの食材を見せてプレゼン(食材、酒類の撮影は可)。
地元・岐阜の食材も良質なものを一部取り込んで。
特に秋の訪問でいただいた、和良川で獲れた鮎は私的に鮎ベスト3の一つ
(残り2つは秋田・阿仁川の鮎@神楽坂石かわ、島根・高津川の鮎@新ばし星野)。
素材のポテンシャルが非常に高く、それを活かすための料理人による手当てが秀逸。
味付けに関してはほんの少ししっかりめ。
とは言っても合わせる食材を抑えつける様な事はせず、高い調理レベルを維持。
この地を意識されての事かな?
今からの伸び代は十分。
料理と共にお店の雰囲気、人柄がとても良いのがアドバンテージ。
名古屋にやっとこういう空気を持つお店が出てきてくれて嬉しい限り。
いくら美味い料理を出すお店であっても空気が澱めば…ですもんね。
器もこちらでの楽しみの一つ。
私的に好みでよく登場する永楽妙全(お悠さん)の器が素敵。
本湖月の看板を背負ったお店として清水さんはかなりプレッシャーだったそうですが
それを力に変えた事もあって今年の席はあっという間に埋まり、来年も席の確保は相当厳しくなりそう。
守破離の守から破へと移る2年目。
もう一度しっかりと見直して作り込みをされて磨きをかけ、更なる飛躍を期待しております。
今年もお世話になりました。
良いお年を。
——この日の食材——
飛騨葱 雲子
(山口真人 織部)
金目鯛 唐墨
(白井半七 素焼)
蟹 白川 大根
(山中塗 椀)
鰆 鮃
(雪笹)
焼き諸子 揚げ諸子
(山口真人 織部角皿)
背子蟹 蕎麦
鶉
(二代目矢口永壽 煮物碗)
鰆づけ 鰆味噌焼 唐墨
いのちの壱
鳳凰美田酒粕
プレミアム冬恋
月光百合根
お薄
2023/02/21 更新
(元日に発生した能登半島地震で被災された多くの方々へお見舞い申し上げます。)
震災から二月近く経ちますが復興にはまだ遠いと思われる中、
多くの業界、団体、個人による義援や支援の手が差し伸べられており
飲食業界でもその活動が見られます。
撞木町しみずも義援販売として期間限定、完全予約制(受付終了)で
季節の炊き込みご飯
名古屋コーチン出汁巻き卵
を用意。
売り上げ利益は被災者や料理屋さんへの義援金となります
(食材値段の半分は卸の方が義援という事で負担されているのだそう)。
しみずでは初のテイクアウト(この期間とラップして某店でお弁当をゲリラ販売されていた)、
しかも先日の炒り大豆に続いて珍しい炊き込みご飯。
牡蠣は低温調理した後に醤油を塗って炭火焼き。
牡蠣の下には芹を。
出汁巻き卵は大将の右腕、野々山くん作。
付け合わせは大根おろし、隠元に先日いただいた雉子谷さんの牛蒡。
少しでも復興のスピードが速まります様に。